JP3064859B2

JP3064859B2 - 空気浄化装置

Info

Publication number: JP3064859B2
Application number: JP7073429A
Authority: JP
Inventors: 尚治中川; 孝一高濱; 利治佐古
Original assignee: Matsushita Electric Works Ltd
Current assignee: Panasonic Electric Works Co Ltd
Priority date: 1995-03-30
Filing date: 1995-03-30
Publication date: 2000-07-12
Anticipated expiration: 2015-07-12
Also published as: JPH08266609A

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、有害成分及び臭気成分
を有する空気を浄化する空気浄化装置に関し、具体的に
は光触媒を用いた空気浄化装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】有害成分及び臭気成分を有する空気の浄
化装置としては、活性炭等の吸着剤を用い、これら吸着
剤に上記成分を吸着させる浄化装置が用いられている。
しかし、吸着剤を用いた浄化装置は長期間使用すると浄
化の程度が低下する問題がある。

【０００３】この解決として、紫外線を受けることで触
媒酸化機能を発揮する光触媒が、半永久的に利用可能な
触媒として知られている。近年、空気の浄化に関する関
心の高まりに伴い、空気浄化の性能がより向上した、光
触媒を用いた空気浄化装置が求められている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】本発明は上述の事実に
鑑みてなされたもので、その目的とするところは、長期
間使用しても、除去の程度が低下することのなく、且
つ、高い浄化効率を発揮する空気浄化装置を提供するこ
とにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明の請求項１に係る
空気浄化装置は、光触媒４を内包した空気浄化器１、こ
の光触媒４に紫外線を照射する光源２、及び、上記空気
浄化器１内に空気を出し入れする送風機３を備える空気
浄化装置であって、上記空気浄化器１の空気の入出面５
ａ、５ｂは、通気が可能で、上記光触媒４を非漏洩する
材質の膜からなると共に、上記光源２を空気浄化器１内
に内蔵していることを特徴とする。

【０００６】本発明の請求項２に係る空気浄化装置は、
請求項１の空気浄化装置において、上記空気浄化器１内
に光触媒４を含有したペレット１４を内包すると共に、
上記空気浄化器１の空気の入出面５ａ、５ｂは、このペ
レット１４の粒径より小さい径の貫通孔１１が形成され
ていることを特徴とする。

【０００７】

【作用】本発明の請求項１に係る空気浄化装置は、光触
媒４を内包した空気浄化器１の空気の入出面５ａ、５ｂ
は、通気が可能で、上記光触媒４を非漏洩する材質の膜
からなると共に、上記光源２を空気浄化器１内に内蔵し
ているので、光触媒４と空気との接触面積を高めるた
め、光触媒４を粉末、又は、ペレットとし、空気の入出
面５ａ、５ｂに光触媒４を非漏洩する材質を用いても、
紫外線を空気浄化器１内の光源２で発生させるため、光
触媒４の触媒性能を十分に発揮する。

【０００８】本発明の請求項２に係る空気浄化装置は、
空気浄化器１内に光触媒４を含有したペレット１４を内
包すると共に、上記空気浄化器１の空気の入出面５ａ、
５ｂは、このペレット１４の粒径より小さい径の貫通孔
１１が形成されているので、空気の入出面５ａ、５ｂ
は、網状の材料で構成できる。

【０００９】

【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明
する。

【００１０】空気浄化装置について説明する。図１は参
考の空気除去装置の部材毎に分解して示した斜視図であ
り、図２はこの参考の空気除去装置の概略を示した断面
図である。

【００１１】本発明の空気浄化装置は、有害成分及び臭
気成分を有する空気を浄化する装置であり、本発明の対
象となる有害成分及び臭気成分は、一酸化炭素、低級ア
ルデヒド、アンモニア、低級アミン、炭化水素、メチル
メルカプタン、硫化水素、並びに、タバコ臭、焼肉臭、
生ゴミ臭等の複合臭が挙げられる。

【００１２】図１、及び、図２に示す如く、空気浄化装
置は光触媒４を内包した空気浄化器１、この光触媒４に
紫外線を照射する光源２、及び、上記空気浄化器１内に
空気を出し入れする送風機３を備える。

【００１３】上記空気浄化器１は形状が直方体であり、
光触媒４の粉末を内包している。上記光触媒４は、紫外
線を受けることで触媒酸化機能を発揮するものであり、
常温において空気中の有害成分及び臭気成分を酸化し、
分解することにより空気を浄化するものである。上記光
触媒４は触媒反応であるため、光源２があれば半永久的
に機能が持続する。上記光触媒４としては、例えば、酸
化チタン、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化ジ
ルコニウム、酸化錫、酸化タングステン、酸化ビスマ
ス、酸化鉄、硫化カドミウム、及び、これらの単独、ま
たは２種以上の混合物が挙げられる。上記光触媒４が粉
末であることが、空気との接触面積が高まり、有害成分
等の除去率が向上するため、空気の浄化効率がより向上
する。

【００１４】上記光源２は、上記光触媒４に紫外線を照
射することで、光触媒２に触媒機能を付与するものであ
り、例えば、殺菌灯、ブラックライト、補虫灯等の紫外
線ランプ、蛍光灯等のランプが挙げられ、また、太陽光
線を利用したものでもよい。

【００１５】上記空気浄化器１の近傍に光源２を備えて
おり、上記光源２と対面する空気浄化器１の面６は紫外
線透過膜からなる。上記光源２で発生した紫外線は、こ
の紫外線透過膜を通過して、光触媒４に達する。上記紫
外線透過膜を形成する材質としては、例えば、ポリエチ
レン、ポリプロピレン、アクリル等の可視光透過性を有
する高分子膜が挙げられる。

【００１６】上記空気浄化器１は、光源２と対面する面
６と異なる面に、空気の入出面５ａ、５ｂを備えてい
る。この入面５ｂと出面５ａは空気浄化器１の相対する
面に位置している。上記空気の入出面５ａ、５ｂは、通
気が可能で、上記光触媒４は非漏洩する材質の膜からな
る。上記通気が可能で、光触媒４を非漏洩する材質の膜
からなるので、光触媒４が空気浄化器１内に保持され
る。この膜の材質としては、例えば、紙、不織布等が挙
げられる。さらに、上記空気浄化器１の他の面７は、空
気を遮断する隔壁からなる。

【００１７】上記送風機３は、空気浄化器１内の入出面
５ａ、５ｂから空気を出し入れする機能を有するもので
ある。上記送風機３は図２に示す如く、空気浄化器１か
ら出た空気の流出路９に連接して設置されていても、逆
に空気浄化器１に入る空気の流入路８に連接して設置さ
れていても（図示せず）どちらでもよい。

【００１８】図２に示す如く、空気浄化装置を用いる
と、送風機３の稼働によりハウジング１０内の流入路８
より搬入した、有害成分等を有する空気は、上記空気浄
化装置１内を通過し、光触媒４と接触する。この際、光
源２からの紫外線で励起された光触媒４は、酸化作用に
より、空気中の有害成分等を酸化し、分解する。有害成
分等が除去され、浄化した空気は、流出路９を通ってハ
ウジング１０外に送風される。

【００１９】図３は参考の空気除去装置の空気浄化器を
示した断面図である。

【００２０】図３に示す如く、ハウジング１０内に光触
媒４を内包した空気浄化器１を複数有し、空気の流入路
８及び流出路９を複数有していてもよい。なお、上記空
気浄化器１の入出面５ａ、５ｂと異なる面に、光源２と
対面する面を有する。空気浄化器１を複数有している
と、光触媒４を分割して各空気浄化器１に内包できるの
で、光触媒４の重なりを防止できるため、空気との接触
面積が増加し、除去効率が向上する。

【００２１】次に、本発明の請求項１に係る空気浄化装
置について説明する。図４は本発明の実施例に係る空気
除去装置の部材毎に分解して示した斜視図である。

【００２２】図４に示す如く、本発明の空気浄化装置
は、光触媒４を内包した空気浄化器１、この光触媒４に
紫外線を照射する光源２、及び、上記空気浄化器１内に
空気を出し入れする送風機３を備える。

【００２３】上記空気浄化器１は形状が直方体であり、
光触媒４の粉末を内包している。本発明においては、上
記空気浄化器１の空気の入出面５ａ、５ｂは、通気が可
能で、上記光触媒４を非漏洩する材質の膜からなると共
に、上記光源２を空気浄化器１内に内蔵している。上記
空気の入出面５ａ、５ｂ以外の他の面７は空気を遮断す
る隔壁からなる。上記光源２は上記光触媒４に紫外線を
照射することで、光触媒２に触媒機能を付与し、空気浄
化器１内に内蔵できる大きさ、形状であり、例えば、殺
菌灯、ブラックライト、補虫灯等の紫外線ランプ、蛍光
灯等のランプが挙げられる。なお、上記光触媒４、及
び、空気の入出面５ａ、５ｂの材質等は、上述と同様の
ものが例示される。

【００２４】光触媒４の触媒性能は光量が多い程効果が
高く、一方光の強度は光源２から離れる程低下する。従
って、本発明は上記光源２を空気浄化器１内に内蔵して
いるので、光触媒４の触媒性能を効率的に発揮すること
ができる。

【００２５】さらに、本発明の請求項１に係る空気浄化
装置の光触媒４は、上記実施例の粉末に限定されず、光
触媒４を含有したペレット１４の状態で空気浄化器１内
に内包されていてもよい。この場合は、上記空気浄化器
１の空気の入出面５ａ、５ｂは、このペレット１４の粒
径より小さい径の貫通孔１１が形成されていれば、通気
が可能で、上記光触媒４を非漏洩する材質の膜としての
機能を発揮する。

【００２６】上記光触媒４を含有したペレット１４の作
製は、例えば、酸化チタン等の光触媒の粉末をペレタイ
ザーで押し固める、光触媒をゾル状のシリカやアルミナ
をバインダーとて押し固める、光触媒の粉末を活性炭等
の吸着剤と混練して押し固める、あるいは、活性炭、活
性アルミナビーズ、シリカゲル等多孔質材料でペレット
を作製しておきこの多孔質材料に光触媒を浸漬させる等
の方法により得られる。上記構成により、空気の入出面
５ａ、５ｂはペレット１４の粒径より小さい径の貫通孔
１１が形成されていればよいので、材質は広範囲の材料
から選定することができる。材料として、上述の紙、不
織布の他に、例えば、網状の金属やプラスチックでもよ
い。

【００２７】次に、図５は参考の空気除去装置の概略を
示した断面図である。

【００２８】図５に示す如く、空気浄化装置は光触媒４
を含有したペレット１４の状態で内包した空気浄化器
１、この光触媒４に紫外線を照射する光源２、及び、上
記空気浄化器１内に空気を出し入れする送風機３を備え
る。上記光触媒４を含有したペレット１４の作製は上述
と同様に例示される。

【００２９】この空気浄化器１の空気の入出面５ａ、５
ｂは、上記ペレット１４の粒径より小さい径の貫通孔１
１が形成されていると共に、上記空気の入出面５ａ、５
ｂのうち入面５ｂが紫外線透過膜からなり、この入面５
ｂに対面して光源２が設置されている。

【００３０】

【発明の効果】本発明の請求項１に係る空気浄化装置
は、本構成により、光触媒４と空気との接触面積を高め
るため、光触媒４を粉末、又は、ペレットとし、空気の
入出面５ａ、５ｂに光触媒４を非漏洩する材質を用いて
も、紫外線を空気浄化器１内の光源２で発生させるた
め、光触媒４に十分な紫外線を供給できる。その結果、
本発明の空気浄化装置は、高い空気の浄化効率を長期間
発揮することができる。

【００３１】本発明の請求項２に係る空気浄化装置は、
網目状の材料で空気の入出面５ａ、５ｂを構成しても、
光触媒４を保持し、光触媒４に十分な紫外線を供給でき
る。その結果、本発明の空気浄化装置は、高い空気の浄
化効率を長期間発揮することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】参考の空気浄化装置を部材毎に分解して示した
斜視図である。

【図２】この参考の空気除去装置の概略を示した断面図
である。

【図３】参考の空気除去装置の他の空気浄化器を示した
断面図である。

【図４】本発明に係る空気除去装置の実施例を部材毎に
分解して示した斜視図である。

【図５】参考の空気除去装置の概略を示した断面図であ
る。

【符号の説明】

１空気浄化器２光源３送風機４光触媒５ａ，５ｂ空気の入出面６光源と対面する面７他の面８流入路９流出路１０ハウジング１１貫通孔

フロントページの続き (56)参考文献特開平１−252244（ＪＰ，Ａ) 特開平５−293165（ＪＰ，Ａ) 特開平４−316937（ＪＰ，Ａ) 実開平１−148719（ＪＰ，Ｕ) (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) A61L 9/00 - 9/22 A23B 7/00 - 7/16 A01N 3/00

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】光触媒（４）を内包した空気浄化器
（１）、この光触媒（４）に紫外線を照射する光源
（２）、及び、上記空気浄化器（１）内に空気を出し入
れする送風機（３）を備える空気浄化装置であって、上記空気浄化器（１）の空気の入出面（５ａ）（５ｂ）
は、通気が可能で、上記光触媒（４）を非漏洩する材質
の膜からなると共に、上記光源（２）を空気浄化器（１）内に内蔵しているこ
とを特徴とする空気浄化装置。
【請求項２】上記空気浄化器（１）内に光触媒（４）
を含有したペレット（１４）を内包すると共に、上記空気浄化器（１）の空気の入出面（５ａ）（５ｂ）
は、このペレット（１４）の粒径より小さい径の貫通孔
（１１）が形成されていることを特徴とする請求項１記
載の空気浄化装置。