JP3520137B2 - 集塵装置 - Google Patents

集塵装置

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JP3520137B2
JP3520137B2 JP17110795A JP17110795A JP3520137B2 JP 3520137 B2 JP3520137 B2 JP 3520137B2 JP 17110795 A JP17110795 A JP 17110795A JP 17110795 A JP17110795 A JP 17110795A JP 3520137 B2 JP3520137 B2 JP 3520137B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空気中に含まれる
不純物に軟X線を照射して帯電させて、その帯電した不
純物を集塵電極部に付着させることにより空気を清浄に
する集塵装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】空気中には、塵埃等の固体状の不純物や
薬品等の気体状の不純物が含まれる。これらの不純物
は、人体に有害なものもあり、又、半導体、液晶表示パ
ネル、精密機械、食料品等の製造に際しては製品歩留ま
り低下や特性劣化の原因となる。このような背景より、
空気中に含まれる不純物を高効率に除去する装置が望ま
れている。
【0003】従来、空気中の不純物を除去して空気を清
浄化する装置として、軟X線照射により不純物を帯電さ
せて集塵電極部に付着させることにより空気を清浄化す
る集塵装置が、「特開平6−262099」に開示され
ている。図11は、従来の集塵装置の構成図である。
【0004】不純物を含む汚れた空気は、送風器40に
より、空気流入口6から取り入れられ、エアフィルタ等
からなる前処理ユニット2で比較的大きな不純物が除去
された後、チャンバ8内に流入する。空気に含まれる不
純物は、軟X線放射装置30から放射される軟X線に照
射されると、正または負に帯電する。空気は、複数の平
板電極が平行に配置され交互に正電位と接地電位に設定
された集塵電極部31を通り抜ける。しかし、帯電した
不純物は、集塵電極部31を構成する平板電極間で形成
された電界によって、集塵電極部31内の正電位の平板
電極または接地電位の平板電極に引き寄せられ、一部が
それぞれの平板電極に到達して付着する。従って、集塵
電極部31を通り抜けた空気に含まれる不純物は減少
し、清浄な空気が、エアフィルタ等からなる後処理ユニ
ット5を経由して、空気流出口7から流出される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来例では、帯電
した不純物は、集塵電極部31内部の電界が形成されて
いる領域に到達した時点から、正に帯電した不純物と負
に帯電した不純物とに選別され、集塵電極部31を構成
する平板電極に引き寄せられ、一部が付着する。それ
故、チャンバ8内の空気の風速が大きいと、帯電した不
純物は、集塵電極部31を構成する平板電極に到達する
割合が少なく、集塵電極部31を通り抜けて空気流通口
7から流出される割合が増える。逆に、チャンバ8内の
空気の風速が小さいと、帯電した不純物は、集塵電極部
31に到達する以前に、再結合し中性化して電荷を失う
割合が増えるので、やはり集塵電極部31を通り抜けて
空気流通口7から流出される割合が増える。従って、清
浄化された空気の流出量と空気清浄化の度合いとは両立
し得ず、集塵性能には限界があった。
【0006】本発明は、上記問題点を解消する為になさ
れたものであり、集塵効率の良い集塵装置を提供するこ
とを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る集塵装置
は、(1)空気を流入する空気流入口と、内部で清浄化
された空気を流出させる空気流出口とを備えるチャンバ
と、(2)チャンバ内に流入された空気に対して軟X線
を照射して、空気に含まれる不純物を帯電させる軟X線
照射部と、(3)チャンバ内であって軟X線の照射領域
の空気流下流側に配置され、複数の電極を備えて複数の
電極間に電界が形成され、帯電した不純物が到達すると
帯電した不純物を付着させる集塵電極部と、(4)チャ
ンバ内であって集塵電極部の空気流上流側に配置され、
集塵電極部との間に電界を形成する補助電極部と、を備
えることを特徴とする。
【0008】請求項2に係る集塵装置では、集塵電極部
は、空気の流通方向に対して略平行に配置された複数の
平板電極を備え、複数の平板電極は、第1の電位と、第
1の電位とは異なる第2の電位とが、交互に設定され
る。
【0009】請求項3に係る集塵装置では、補助電極部
は、集塵電極部の何れの電極における電位よりも高電位
または低電位である電位に設定される。請求項4に係る
集塵装置では、集塵電極部の電極および補助電極部は、
いずれか1つの電位が接地電位に設定される。請求項5
に係る集塵装置では、集塵電極部および補助電極部は、
接地電位以外の電位に設定される電極が絶縁被膜を施さ
れる。
【0010】請求項6に係る集塵装置では、補助電極部
は、軟X線の照射領域と集塵電極部との間に配置され
る。請求項7に係る集塵装置では、軟X線の照射領域の
空気流上流側に配置される。
【0011】請求項8に係る集塵装置では、集塵電極部
の電極は、気体状不純物を吸着する脱臭性材料または気
体状不純物と反応する化学薬剤で表面が構成される。
【0012】請求項9に係る集塵装置では、空気流入口
からチャンバ内に空気を流入し、空気流出口よりチャン
バ外へ空気を流出させる送風器を更に備える。
【0013】請求項1に係る集塵装置は以上のような構
成としたので以下のように作用する。チャンバ内に流入
された空気は、軟X線照射部から出力された軟X線の照
射領域に到達すると、空気に含まれる不純物は、正また
は負に帯電する。正または負に帯電した不純物は、空気
と共に移動するが、補助電極部と集塵電極部の各電極と
の間に形成された電界による力が作用する。その力の方
向は不純物の極性によって異なる。正に帯電した不純物
と負に帯電した不純物はそれぞれ、補助電極部と集塵電
極部との間に形成された電界領域において既に異なる方
向に力が作用し選別されて、一部が集塵電極部の何れか
の電極に到達し付着する。集塵電極部を通り抜けた空気
は、このようにして不純物が減少して、チャンバ内から
空気流出口を通ってチャンバ外へ出ていく。
【0014】請求項2に係る集塵装置では、正または負
に帯電した不純物は、集塵電極部の複数の平板電極間の
電界に従って、第1の電位の平板電極または第2の電位
の平板電極の何れかに引き寄せられ、一部がこれら平板
電極に到達し付着する。
【0015】請求項3に係る集塵装置では、正または負
に帯電した不純物は、補助電極部と集塵電極部の間に形
成された電界により、効率よく第1の電位の平板電極ま
たは第2の電位の平板電極に到達し付着する。
【0016】請求項4に係る集塵装置では、集塵電極部
の電極および補助電極部のいずれか1つの電位が接地電
位であると、これらの電極間で放電現象を起こすことな
く高い電位差を形成することができるので、帯電した不
純物を効率よく集塵する。
【0017】請求項5に係る集塵装置では、集塵電極部
および補助電極部の、接地電位以外の電位に設定される
電極に絶縁被膜を施されると、感電や発火を防ぐ。
【0018】請求項6に係る集塵装置では、不純物は、
軟X線照射により帯電した後に、補助電極部を通過し
て、補助電極部と集塵電極部との間の電界の影響を受け
て、集塵電極部に向かい、一部が集塵電極部に到達して
付着する。
【0019】請求項7に係る集塵装置では、不純物は、
補助電極部を通過した後に、軟X線照射により帯電し
て、直ちに補助電極部と集塵電極部との間の電界の影響
を受けて、集塵電極部に向かい、一部が集塵電極部に到
達して付着する。
【0020】請求項8に係る集塵装置では、集塵電極部
に到達した気体状不純物は、集塵電極部方面の脱臭性材
料または化学薬剤に吸着されるので、電荷を失った場合
でも再び空気中に出ていくことはない。従って、気体状
不純物をも効率よく除去する。
【0021】請求項9に係る集塵装置では、空気は送風
器によってチャンバ外から空気流入口を通ってチャンバ
内に強制的に流入される。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の実施例を詳細に説明する。尚、図面の説明において同
一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略す
る。
【0023】(第1の実施例)先ず、第1の実施例につ
いて説明する。図1は、第1の実施例に係る集塵装置の
断面構成図である。図2は、第1の実施例に係る集塵装
置の動作原理説明図である。
【0024】本実施例に係る集塵装置は、(1)不純物
を含む汚れた空気200を空気流入口101から流入
し、内部を流通する間に清浄化された空気210を空気
流出口102から流出させるチャンバ100と、(2)
チャンバ100内で空気を強制的に流通させる送風器1
10と、(3)空気流入口101から流入した汚れた空
気200に含まれる不純物のうち大きな不純物を除去す
るプレフィルタ120と、(4)プレフィルタ120を
透過した空気に軟X線を照射し、その空気に含まれる不
純物220を正または負に帯電させる軟X線照射部13
0と、(5)軟X線照射部130から出力された軟X線
が照射される軟X線照射領域131から到達した空気を
透過させ、その空気に含まれる帯電した不純物221と
222を、形成された電界により引き寄せて付着させる
集塵電極部140と、(6)集塵電極部140の空気流
上流側に配置され、所定の電位に設定されて集塵電極部
140との間に電界を形成する補助電極部150と、を
備える。
【0025】チャンバ100は、空気流入口101から
不純物を含む汚れた空気200を流入し、内部で清浄化
された空気210を空気流出口102から流出させる。
チャンバ100は、その内部に、送風器110、プレフ
ィルタ120、軟X線照射部130の照射口、集塵電極
部140、および補助電極部150を含む。
【0026】送風器110は、チャンバ100内の空気
を強制的に流通させて、空気流入口101に不純物を含
む汚れた空気200を流入させ、チャンバ100内部で
清浄化された空気210を空気流出口102から流出さ
せる。送風器110として例えば送風ファンが用いら
れ、その回転によりチャンバ100内の空気が強制的に
流通される。
【0027】プレフィルタ120は、空気流入口101
からに流入した汚れた空気200に含まれる不純物のう
ち大きな不純物を除去する。プレフィルタ120として
例えばエレクレットフィルタ等が用いられ、0.3μm
以上の不純物が除去される。又、HEPAフィルタ(hi
gh efficiency particulate air-filter)やULPAフ
ィルタ(ultra low penetration air-filter)を用いて
もよい。
【0028】軟X線照射部130は、チャンバ100の
側壁付近に配置され、空気200の流通方向に対して垂
直に軟X線(数オングストロームないし数百オングスト
ロームの波長領域のX線)を出力し、プレフィルタ12
0を透過して軟X線照射領域131(図中で破線で挟ま
れた領域)に到達した空気200に対して軟X線を照射
して、空気200中に含まれる不純物220を正または
負に帯電させる。
【0029】尚、軟X線領域よりも長波長である紫外線
領域の光を用いても、空気200中の不純物220を正
または負に帯電させることができる。しかし、紫外光は
オゾンを発生させるので、実用上問題がある。一方、軟
X線領域よりも短波長である硬X線領域のX線は、不純
物に吸収されにくく不純物を帯電させる効率が悪い上
に、X線遮蔽設備が大きくなり、これも実用上問題があ
る。軟X線は、このような問題がなく、空気中に含まれ
る不純物220を効率よく正または負に帯電させること
ができる。
【0030】集塵電極部140は、チャンバ100内で
あって、軟X線照射領域131の空気流下流側にあっ
て、接地電位に設定される複数の平板電極141と、負
電位に設定される複数の平板電極142とからなる。こ
れらの平板電極は、交互に配置され、又、空気200の
流通方向に関して平行に配置される。従って、隣合う接
地電位の平板電極141と負電位の平板電極142との
間に電界が形成される。
【0031】集塵電極部140は、隣合う接地電位の平
板電極141と負電位の平板電極142との間に形成さ
れた電界によって、軟X線を照射された空気200がこ
れら平板電極の間を通り抜ける時、この空気200中に
含まれる正に帯電した不純物221と負に帯電した不純
物222とを、何れかの平板電極に向かって引き寄せ
る。即ち、正に帯電した不純物221を、負電位の平板
電極142の方向に引き寄せ、負に帯電した不純物22
2を、接地電位の平板電極141の方向に引き寄せる。
正に帯電した不純物221の一部は、負電位の平板電極
142に到達し付着する。同様に、負に帯電した不純物
222の一部は、接地電位の平板電極141に到達し付
着する。以上のようにして、集塵電極部140は、通り
抜ける空気200に含まれる帯電した不純物221と2
22の一部を集塵する。
【0032】集塵電極部140のサイズは、例えば33
cm(縦)×16cm(横)×2cm(空気流通方向)
である。集塵電極部140の位置は、軟X線照射領域1
31から遠くにあると、軟X線照射により一度帯電した
不純物は再び中性化するものが多くなるので、軟X線照
射領域131から空気流下流に1m以内に配置されるの
が好ましい。
【0033】隣合う接地電位の平板電極141と負電位
の平板電極142との間の間隔は、例えば2mmであ
る。接地電位の平板電極141と負電位の平板電極14
2との間の電位差は、例えば2kVである。これら平板
電極間の間隔や電位差は、帯電した不純物221と22
2を集塵する集塵能力が最大となる条件の下に決められ
る。即ち、平板電極間隔が狭く、また平板電極間電位差
が大きいほど、平板電極間の電界が強く、帯電した不純
物221と222を強力に平板電極に引き寄せ、又、帯
電した不純物221と222が平板電極に短い移動距離
で到達することができるので、高効率に集塵を行うこと
ができると考えられる。しかし、実際には、平板電極間
で放電現象が発生するので限界がある。例えば、平板電
極間隔が2mmの時に、平板電極間電位差が3kVない
し4kV以上であると、平板電極間で放電が発生する。
従って、平板電極間の間隔や電位差は、放電現象が発生
しない範囲で最も集塵能力が高くなる値に決められる。
又、正電位の平板電極と負電位の平板電極を交互に配置
すると放電が起こり易い。従って、一方の平板電極の電
位は接地電位であることが好ましい。
【0034】補助電極部150は、チャンバ100内で
あって、軟X線照射領域131の空気流下流側であっ
て、集塵電極部140の空気流上流側に配置される。補
助電極部150の形状は、例えば格子状であって、適当
に開けられた孔部を空気200が通過できる。補助電極
部150の電位は、集塵電極部140を構成する接地電
位の平板電極141と負電位の平板電極142の何れの
電位よりも高電位または低電位に設定され、補助電極部
150と集塵電極部140との間に電界を形成する。補
助電極部150の電位が集塵電極部140を構成する平
板電極141と平板電極142の何れの電位よりも高電
位であれば、補助電極部140と集塵電極部140との
間の電界は、正に帯電した不純物221が空気200と
共に集塵電極部140の負電位の平板電極142に向か
うのを加速し、一方、負に帯電した不純物222が集塵
電極部140の接地電位の平板電極141に向かうのを
減速するように働く。
【0035】補助電極部150のサイズは、例えば33
cm(縦)×16cm(横)である。補助電極部150
は、集塵電極部140との間に電界を形成することを目
的とするので、集塵電極部150との距離を離すことが
可能であり、従って、補助電極部150と集塵電極部1
40との電位差は大きくすることができる。例えば、補
助電極部150と集塵電極部140との間の間隔は2c
mであり、補助電極部150の電位は数kVないし数十
kVである。
【0036】集塵電極部140の平板電極141と14
2および補助電極部150は、その表面に絶縁被膜を施
されていてもよい。絶縁被膜を施されていても、これら
の電極の間には上述したと同様の電界が形成され、帯電
した不純物221と222に対して同様に作用する。特
に、接地電位でない電極に絶縁被膜を施すことにより、
高電位の露出部や放電部がなくなるので、電極間放電や
感電を防ぐことができる。又、不純物を帯電させる為の
手段が、コロナ放電ではなく、軟X線照射である点も、
放電や感電を防ぐことになる。従って、放電によって発
火する危険性のある雰囲気中、例えば有機溶剤雰囲気中
であっても、その危険のない防爆構造の電気集塵装置と
して使用が可能である。
【0037】尚、補助電極部150の電位が、集塵電極
部140を構成する平板電極141と平板電極142と
の間にある電位であっても、補助電極部150と集塵電
極部140との間には電界が形成される。しかし、この
場合、補助電極部150と集塵電極部140との電位差
は、平板電極141と平板電極142との電位差よりも
大きくすることができず、補助電極部150と集塵電極
部140との間の電界強度も大きくできない。従って、
帯電した不純物221と222に加えられる力は小さい
ので、集塵効果の向上度合いは少ない。
【0038】本実施例に係る集塵装置は、以上のように
構成されるので、以下のように作用する。
【0039】送風器110の回転により、不純物220
を含む汚れた空気200は、空気流入口101からチャ
ンバ100内に流入する。この空気200は、先ず、プ
レフィルタ120を通過する。この時、空気200に含
まれる不純物のうち大きな不純物220が除去される。
プレフィルタ120を通過した空気中には、依然として
小さい不純物220が存在する。
【0040】不純物220を含む空気200は、軟X線
照射部130から軟X線が照射されている領域である軟
X線照射領域131を通過する。この時、不純物220
は、軟X線を吸収して正または負に帯電する。
【0041】正に帯電した不純物221と負に帯電した
不純物222とを含む空気200は、補助電極部150
の孔部を通り抜け、更に、集塵電極部140に向かって
流通する。この時、空気200と共に移動する正に帯電
した不純物221は、補助電極部150と集塵電極部1
40の平板電極141および142との間に形成された
電界によって、集塵電極部140の負電位の平板電極1
42に向かって加速される。一方、空気200と共に移
動する負に帯電した不純物222は、補助電極部150
と集塵電極部140の平板電極141および142との
間に形成された電界によって、集塵電極部140の接地
電位の平板電極141に向かうが、しかし減速される。
【0042】このように、正に帯電した不純物221と
負に帯電した不純物222は、それぞれ異なる方向に力
が作用して、補助電極部150を通過した時点で既にそ
れぞれの方向に方向付けられるので、平板電極141ま
たは142に到達する割合が増加する。また、正に帯電
した不純物221と負に帯電した不純物222とが補助
電極部150を通過した時点で既にそれぞれの方向に方
向付けされることと、正に帯電した不純物221が加速
されて短時間に負電位の平板電極142に到達すること
ができるから、軟X線照射により帯電した不純物221
と222は、再結合により中性化する割合が減少する。
【0043】従って、軟X線照射により正に帯電した不
純物221は、集塵電極部140の負電位の平板電極1
42に、負に帯電した不純物222は、集塵電極部14
0の接地電位の平板電極141に、高効率で到達し付着
するので、集塵電極部140を通過し空気流出口102
からチャンバ100外へ流出する空気210は、不純物
が効率よく除去された清浄な空気となる。
【0044】図3は、第1の実施例に係る集塵装置の断
面図である。この図では、更にX線遮蔽部160が備え
られている。また、図4は、第1の実施例に係る集塵装
置の構成説明図である。図4(a)は、集塵装置の外観
の斜視図であり、図4(b)は、集塵装置のチャンバ1
00の前面部を開放して、その内部にある集塵電極部1
40、補助電極部150およびX線遮蔽部160を外部
に取り出した様子を示す図である。
【0045】これらの図に示すように、集塵電極部14
0は、空気の流通方向に対して平行に配置された複数の
平板電極からなり、それらの平板電極間を空気が流通す
ることができる。又、補助電極部150は、格子状の形
状を有し、その孔部を空気が流通することができる。
【0046】X線遮蔽部160は、X線照射領域131
に対して空気流上流側に配置され、軟X線照射部130
から照射された軟X線を遮蔽してチャンバ100外に漏
洩させないものである。X線照射部160は、複数の遮
蔽板からなり、これら遮蔽板の間を空気200が通過す
ることができる。軟X線照射部130から照射される軟
X線は人体等に対して有害であるので、集塵装置を実用
に供するには、軟X線をチャンバ100外に漏洩しては
ならない。しかし、空気流入口101は、空気200を
流入する為に開口構造であるので、ここから容易に軟X
線が漏洩する。これを防ぐ為に、X線遮蔽部160が設
けられる。更に、チャンバ100は、その軟X線を透過
させない材料で構成される必要がある。
【0047】次に、第1の実施例に係る集塵装置を用い
た実験結果について述べる。
【0048】実験に用いた集塵装置は以下の通りであ
る。集塵電極部140のサイズは、33cm(縦)×1
6cm(横)×2cm(空気流通方向)である。集塵電
極部140の負電位の平板電極142の電位は、−2k
Vである。接地電位の平板電極141と負電位の平板電
極142は、交互に、空気の流通方向に平行に2mm間
隔で配置される。補助電極部150の電位は、+5kV
であり、サイズは、33cm(縦)×16cm(横)で
あり、形状は格子形状である。集塵電極部140と補助
電極部150との間隔は、2cmである。但し、プレフ
ィルタ120を取り外した。このような集塵装置を基本
とし、適宜条件を変更して、内部容積4m3 の箱に入れ
て動作させ、動作開始後の各時刻における箱内の0.3
μmクラスの不純物の数をパーティクルカウンタで計数
した。
【0049】図5は、補助電極部の有効性に関する実験
結果のグラフである。集塵装置の動作開始後の各時刻に
おける、箱内の空気1リットル当たりに存在する不純物
の数を、4つの条件ないしそれぞれについて示す。
4条件において送風器110は同様に動作させた。
【0050】条件では、補助電極部150および集塵
電極部140を取り外し、軟X線照射部130から軟X
線を照射させなかった。○印は、この条件下における不
純物計数の変化を示す。
【0051】条件では、補助電極部150を取り外
し、集塵電極部140を設けて前記の電位を与え、軟X
線照射部130から軟X線を照射させなかった。△印
は、この条件下における不純物計数の変化を示す。
【0052】条件では、補助電極部150を取り外
し、集塵電極部140を設けて前述の電位を与え、軟X
線照射部130から軟X線を照射させた。この条件は従
来の集塵装置の構成である。□印は、この条件下におけ
る不純物計数の変化を示す。
【0053】条件では、補助電極部150を設けて前
述の電位を与え、集塵電極部140を設けて前述の電位
を与え、軟X線照射部130から軟X線を照射させた。
この条件は本実施例に係る集塵装置の構成である。◇印
は、この条件下における不純物計数の変化を示す。
【0054】条件においても残存不純物数は、時間の
経過とともに減少する。これは、空気中に含まれていた
不純物が、時間の経過とともに下降していき、箱の底や
集塵装置のチャンバの底に沈んでいくからである。
【0055】条件における残存不純物数も、時間の経
過と共に減少し、条件における実験結果と比較して、
4分経過時点において約3/4、8分経過以降において
約2/3、であった。これは、空気中に含まれていた不
純物が、時間の経過とともに下降していき、箱の底や集
塵装置のチャンバの底に沈んでいくだけでなく、不純物
が帯電していなくとも集塵電極部140に到達するもの
があり、これら不純物が集塵電極部140に付着するか
らである。
【0056】条件における残存不純物数は、条件に
おける実験結果と比較して差が小さい。即ち、不純物が
軟X線を照射されて帯電するにも拘らす、軟X線を照射
されない場合(条件)と差異のない結果となった。
【0057】条件における残存不純物数は、条件に
おける実験結果と比較して、2分経過時点において約3
/4、4分経過時点において約1/3、8分経過以降に
おいては1/7ないし1/8、であった。
【0058】この図より以下のことが認められる。条件
の場合の実験結果と条件の場合の実験結果との比較
から、従来の集塵装置(条件)においては、送風器1
10によりチャンバ100内の空気が速く移動するた
め、軟X線照射によって帯電した不純物221と222
の大部分は、集塵電極部140の平板電極141または
142に到達することなく、空気の移動とともに集塵電
極部140を通り抜けることが分かる。しかし、本実施
例に係る集塵装置(条件)においては、チャンバ10
0内の空気移動速度が従来の集塵装置(条件)と同一
であっても、効率よく不純物を集塵することが認められ
る。即ち、所定の電位に設定される補助電極部150を
設けることにより集塵性能の向上が認められる。
【0059】図6は、補助電極部の電位それぞれにおけ
る集塵効率の実験結果のグラフである。集塵装置の動作
開始後の各時刻における、箱内の空気1リットル当たり
に存在する不純物の数を、補助電極部の電位それぞれに
ついて示す。
【0060】○印は、補助電極部の電位を接地電位とし
た場合の、△印は、補助電極部の電位を+2.5kVと
した場合の、□印は、補助電極部の電位を+5.0kV
とした場合の、残存不純物数の時間変化を示す。
【0061】補助電極部の電位が+2.5kVである場
合の残存不純物数は、補助電極部の電位が接地電位であ
る場合の実験結果と比較して、4分経過時点において約
2/3、8分経過以降において約3/5、であった。
【0062】補助電極部の電位が+5.0kVである場
合の残存不純物数は、補助電極部の電位が+2.5kV
である場合の実験結果と比較して、4分経過時点におい
て約1/2、8分経過以降において約1/5、であっ
た。
【0063】この図より、補助電極部と集塵電極部との
電位差が大きいほど、優れた集塵効率を示すことが認め
られる。
【0064】(第2の実施例)次に、第2の実施例につ
いて説明する。図7は、第2の実施例に係る集塵装置の
動作原理説明図である。本実施例に係る集塵装置は、前
述の第1の実施例と比較して、軟X線照射部130によ
り照射される軟X線照射領域131が、補助電極部15
0と集塵電極部140との間にある点が異なる。
【0065】補助電極部150は、前述の第1の実施例
と同様の電位と形状を有し、帯電していない不純物22
0を含む空気200を透過させ、集塵電極部140との
間に電界を形成する。
【0066】軟X線照射部130は、チャンバ100の
側壁付近に配置され、空気200の流通方向に対して垂
直に軟X線を出力し、補助電極部150を通過し軟X線
照射領域131に到達した空気200に対して軟X線を
照射して、空気200に含まれる不純物220を正また
は負に帯電させる。
【0067】本実施例に係る集塵装置は、以上のように
構成されるので、以下のように作用する。不純物220
を含む汚れた空気200は、補助電極部150の孔部を
通過した後に、軟X線照射部130から出力された軟X
線が照射される軟X線照射領域131を通過する。この
時、空気200中に含まれる不純物220は、軟X線を
吸収して正または負に帯電する。その後、正に帯電した
不純物221と負に帯電した不純物222は、補助電極
部150と集塵電極部140の平板電極141および1
42との間に形成された電界によって、前述の第1の実
施例と同様の振る舞いをして、一部が集塵電極部140
の平板電極141または142に到達して付着し、集塵
電極部140を通過した空気210は清浄な空気とな
る。
【0068】(第3の実施例)次に、第3の実施例につ
いて説明する。図8は、第3の実施例に係る集塵装置の
動作原理説明図である。本実施例に係る集塵装置は、前
述の第1の実施例と比較して、軟X線照射部130が、
プレフィルタ120と補助電極部150との間の空気2
00流通経路中にある点が異なる。
【0069】軟X線照射部130は、プレフィルタ12
0と補助電極部150との間にあって、プレフィルタ1
20の空気流出側に配置され、空気200流通経路中に
ある。軟X線照射部130は、補助電極部150に向け
て軟X線を出力する。この時、軟X線照射部130は、
軟X線を発散させて放射し、軟X線照射部130から補
助電極部150に向けて流通する空気200の全体に軟
X線を照射することが好ましい。これにより、空気20
0に含まれる不純物220を正または負に帯電させる。
【0070】本実施例に係る集塵装置は、以上のように
構成されるので、以下のように作用する。プレフィルタ
120を透過した不純物220を含む汚れた空気200
は、軟X線照射部130から出力された軟X線が照射さ
れる軟X線照射領域131を通過する。この時、空気2
00中に含まれる不純物220は、軟X線を吸収して正
または負に帯電する。その後、正に帯電した不純物22
1と負に帯電した不純物222は、補助電極部150の
孔部を通過し、補助電極部150と集塵電極部140の
平板電極141および142との間に形成された電界に
よって、前述の第1の実施例と同様の振る舞いをして、
一部が集塵電極部140の平板電極141または142
に到達して付着し、集塵電極部140を通過した空気2
10は清浄な空気となる。
【0071】(第4の実施例)次に、第4の実施例につ
いて説明する。図9は、第4の実施例に係る集塵装置の
動作原理説明図である。本実施例に係る集塵装置は、前
述の第1の実施例と比較して、集塵電極部140に替え
て、気体状不純物を吸着する脱臭性材料または気体状不
純物と反応する化学薬剤で表面が構成された平板電極1
41Aと142Aが交互に配置されてなる集塵電極部1
40Aを備える。
【0072】集塵電極部140Aの平板電極141Aと
142Aは、気体状不純物を吸着する脱臭性材料または
気体状不純物と反応する化学薬剤が表面に塗布等されて
いる。或いは、平板電極141Aと142Aの全体が脱
臭性材料で構成されていてもよい。脱臭性材料として、
例えば、活性炭、イオン交換樹脂、ゼオライト、セピオ
ライト等が用いられる。この脱臭性材料は、平板電極1
41Aまたは142Aの表面に到達した不純物の内、気
体状不純物を吸着する。又、化学薬剤は、平板電極14
1Aまたは142Aの表面に到達した不純物の内、気体
状不純物と反応し、その気体状不純物をこれら平板電極
141Aまたは142Aに付着させる。尚、気体状不純
物とは、例えば、半導体や液晶表示パネルの製造の際に
使用される各種液体の蒸気や、各種工場等で排出される
排気ガスである。
【0073】本実施例に係る集塵装置は、以上のように
構成されるので、以下のように作用する。
【0074】プレフィルタ120を透過した不純物22
0を含む汚れた空気200は、軟X線照射部130から
出力された軟X線が照射される軟X線照射領域131を
通過する。この時、空気200中に含まれる不純物22
0は、軟X線を吸収して正または負に帯電する。その
後、正に帯電した不純物221と負に帯電した不純物2
22は、補助電極部150の孔部を通過し、補助電極部
150と集塵電極部140Aの平板電極141Aおよび
142Aとの間に形成された電界によって、一部が集塵
電極部140Aの平板電極141Aまたは142Aに到
達して付着する。平板電極141Aまたは142Aに付
着した不純物221と222は、やがて電荷を失う。塵
埃等の固体状不純物は、電荷を失っても、平板電極14
1Aまたは142Aに付着したままである。帯電した固
体状不純物のこの時点までの振る舞いは、前述の第1の
実施例と同様である。
【0075】前述の第1の実施例の場合では、気体状不
純物は、電荷を失うと、平板電極141または142か
ら離れて空気中に漂い、チャンバ100外へ流出してい
く。しかし、本実施例の場合には、気体状不純物は、平
板電極141Aまたは142Aの表面の脱臭性材料に吸
着され又は化学薬剤と反応するので、電荷を失っても、
平板電極141Aまたは142Aから離れて空気中に漂
うことはない。又、気体状不純物は、軟X線を照射され
て一部クラスタ状となるので、平板電極141Aまたは
142Aの表面に付着し易くなる。従って、本実施例に
係る集塵装置は、塵埃等の固体不純物だけでなく気体状
不純物をも効率よく除去することができるので、脱臭装
置としても作用する。
【0076】次に、第4の実施例に係る集塵装置を用い
た実験結果について述べる。図10は、第4の実施例に
係る集塵装置を用いた実験結果のグラフである。図10
(a)は、気体状不純物がトルエンである場合の実験結
果、図10(b)は、気体状不純物がアセトアルデヒド
ある場合の実験結果、図10(c)は、気体状不純物が
アンモニアである場合の実験結果、である。
【0077】いずれの場合も、空気中にふくまれる気体
状不純物の初期濃度は100ppmであり、空気の温度
は25℃であり、内容積22リットルの閉空間内にこの
ような条件を設定した。本実験に用いた集塵装置の集塵
電極の平板電極は活性炭電極である。図10(a)ない
し(c)において、符号Aで示される曲線は、補助電極
部を取り外した場合の、集塵装置動作開始後の各時刻に
対する気体状不純物の残存率である。符号Bで示される
曲線は、補助電極部を備えた場合の、集塵装置動作開始
後の各時刻に対する気体状不純物の残存率である。これ
らのグラフ下ら、いずれの場合も、補助電極部を設ける
ことにより気体状不純物が効率よく除去されていること
が認められる。
【0078】本発明は、上記実施例に限定されるもので
はなく、種々の変形が可能である。例えば、補助電極部
150の電位と、集塵電極部140の平板電位141と
142の電位の関係は、上述の実施例で説明した電位関
係に限られない。
【0079】補助電極部150の電位を負電位とし、集
塵電極部140の平板電位141と142の電位をそれ
ぞれ正電位と接地電位としてもよい。この場合、補助電
極部150と集塵電極部140との間の電界は、上述の
第1の実施例において説明した電界とは逆方向になる。
従って、正に帯電した不純物221と負に帯電した不純
物222の電界中の振る舞いは、上述の第1の実施例に
おいて説明した電界中の振る舞いと逆になるが、同様の
作用・効果が得られる。
【0080】又、補助電極部150の電位を接地電位と
し、集塵電極部140の平板電位141と142の電位
をそれぞれ異なる負電位としてもよい。この場合、補助
電極部150と集塵電極部140との間の電界は、上述
の第1の実施例において説明した電界と同様である。従
って、正に帯電した不純物221と負に帯電した不純物
222の電界中の振る舞いは、上述の第1の実施例にお
いて説明した電界中の振る舞いと同様であり、同様の作
用・効果が得られる。
【0081】補助電極部150の形状は任意の形状で構
わない。上述の実施例で述べた格子形状である場合であ
っても、その孔部の形状や開口率(孔部の面積割合)は
任意で構わない。複数個の線状電極が空気流通方向に対
して垂直に並列配置された形状であってもよい。板状電
極でもよいし、1つ又は複数の孔部を有する板状電極で
もよいし、複数個の板状電極が空気流通方向に対して垂
直に並列配置された形状であってもよい。パイプを束ね
たものでもよい。
【0082】送風器は、チャンバ内に置かれなくともよ
く、チャンバ外であってもよいし、例えば既存の空調器
による空気流を利用してチャンバ内に空気を流通させて
もよい。
【0083】
【発明の効果】以上、詳細に説明したとおり本発明によ
れば、軟X線照射により帯電した不純物を付着させる集
塵電極部に対して空気の流れの空気流上流側に補助電極
部が設けられ、補助電極部と集塵電極部との間に電界が
形成される。軟X線照射により正に帯電した不純物と負
に帯電した不純物それぞれには電界のために異なる力が
作用する。正または負に帯電した不純物は、補助電極部
と集塵電極部との間の領域において既に、集塵電極部の
それぞれの電位に設定される平板電極の方向に方向付け
られる。従って、帯電した不純物は効率よく集塵電極部
に到達して付着するので、集塵装置の集塵効率が向上す
るという効果を有する。特に、チャンバ内を流通する空
気の風速が大きくても、優れた集塵性能を有する。
【0084】特に、補助電極部が、集塵電極部の何れの
電極における電位よりも高電位または低電位である電位
に設定される場合には、集塵電極部と補助電極部との間
の電界によって、不純物は効率よく集塵電極部に到達し
付着する。
【0085】集塵電極部の電極および補助電極部のいず
れか1つの電位が接地電位である場合には、電極間で放
電現象を起こすことなく高い電位差を形成することがで
きるので、帯電した不純物を効率よく集塵できる。
【0086】集塵電極部および補助電極部が、接地電位
以外の電位に設定される電極部分に絶縁被膜を施されて
いる場合には、感電や発火を防ぐことができ、発火の危
険のある雰囲気中であっても使用できる。
【0087】更に、集塵電極部が気体状不純物を吸着す
る脱臭性材料または気体状不純物と反応する化学薬剤で
表面が構成される場合には、集塵電極部に到達した気体
状不純物は、その脱臭性材料または化学薬剤に吸着され
るので、電荷を失った場合でも再び空気中に出ていくこ
とはなく、従って、気体状不純物をも効率よく除去す
る。
【0088】更に、送風器を備える場合には、空気は強
制的にチャンバ内を流通され、この集塵装置が置かれ動
作している空間内の空気を清浄にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例に係る集塵装置の断面構成図であ
る。
【図2】第1の実施例に係る集塵装置の動作原理説明図
である。
【図3】第1の実施例に係る集塵装置の断面図である。
【図4】第1の実施例に係る集塵装置の構成説明図であ
る。
【図5】補助電極部の有効性に関する実験結果のグラフ
である。
【図6】補助電極部の電位それぞれにおける集塵効率の
実験結果のグラフである。
【図7】第2の実施例に係る集塵装置の動作原理説明図
である。
【図8】第3の実施例に係る集塵装置の動作原理説明図
である。
【図9】第4の実施例に係る集塵装置の動作原理説明図
である。
【図10】第4の実施例に係る集塵装置を用いた実験結
果のグラフである。
【図11】従来の集塵装置の構成図である。
【符号の説明】 100…チャンバ、101…空気流入口、102…空気
流出口、110…送風器、120…プレフィルタ、13
0…軟X線照射部、131…軟X線照射領域、140…
集塵電極部、141…接地電位の平板電極、142…負
電位の平板電極、150…補助電極部、160…X線遮
蔽部、200…汚れた空気、210…清浄化された空
気、220…不純物、221…正に帯電した不純物、2
22…負に帯電した不純物。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B03C 3/00 - 3/88

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空気を流入する空気流入口と、内部で清
    浄化された空気を流出させる空気流出口とを備えるチャ
    ンバと、 前記チャンバ内に流入された空気に対して軟X線を照射
    して、空気に含まれる不純物を帯電させる軟X線照射部
    と、 前記チャンバ内であって軟X線の照射領域の空気流下流
    側に配置され、複数の電極を備えて前記複数の電極間に
    電界が形成され、帯電した不純物が到達すると帯電した
    不純物を付着させる集塵電極部と、 前記チャンバ内であって前記集塵電極部の空気流上流側
    に配置され、前記集塵電極部との間に電界を形成する補
    助電極部と、 を備えることを特徴とする集塵装置。
  2. 【請求項2】 前記集塵電極部は、空気の流通方向に対
    して略平行に配置された複数の平板電極を備え、 前記複数の平板電極は、第1の電位と、前記第1の電位
    とは異なる第2の電位とが、交互に設定される、 ことを特徴とする請求項1記載の集塵装置。
  3. 【請求項3】 前記補助電極部は、前記集塵電極部の何
    れの電極における電位よりも高電位または低電位である
    電位に設定されることを特徴とする請求項1記載の集塵
    装置。
  4. 【請求項4】 前記集塵電極部の電極および前記補助電
    極部は、いずれか1つの電位が接地電位であることを特
    徴とする請求項1記載の集塵装置。
  5. 【請求項5】 前記集塵電極部および前記補助電極部
    は、接地電位以外の電位に設定される電極が絶縁被膜を
    施されることを特徴とする請求項1記載の集塵装置。
  6. 【請求項6】 前記補助電極部は、前記軟X線の照射領
    域と前記集塵電極部との間に配置されることを特徴とす
    る請求項1記載の集塵装置。
  7. 【請求項7】 前記補助電極部は、前記軟X線の照射領
    域の空気流上流側に配置されることを特徴とする請求項
    1記載の集塵装置。
  8. 【請求項8】 前記集塵電極部の電極は、気体状不純物
    を吸着する脱臭性材料または気体状不純物と反応する化
    学薬剤で表面が構成されることを特徴とする請求項1記
    載の集塵装置。
  9. 【請求項9】 前記空気流入口から前記チャンバ内に空
    気を流入し、前記空気流出口より前記チャンバ外へ空気
    を流出させる送風器を更に備えることを特徴とする請求
    項1記載の集塵装置。
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