JP2007318906A - 直流モータ - Google Patents

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Abstract

【課題】例えば整流子,ブラシ,半導体スイッチ回路などを必要としない、高効率・高信頼性・高安全性を有する直流モータを提供する。
【解決手段】環状ソレノイド20内部には、外環状磁石22と内環状磁石23とを二重環状に組合わせてなる環状磁石対21が収容される。外環状磁石22と内環状磁石23とが歯車30により連動可能に連結される一方、内環状磁石23とハブギヤ32とが歯車31により連動可能に連結される。直流電源5から環状ソレノイド20へ電流を流すと、環状ソレノイド20内部において、外環状磁石22が時計回り方向に回転する一方、内環状磁石23が反時計回りに回転することとなる。内環状磁石23の回転により歯車31が回転し、これに連動してハブギヤ32ひいてはモータシャフト33が時計回り方向に回転する。
【選択図】図5

Description

本発明は、例えば整流子,ブラシ,半導体スイッチ回路などを必要としない、高効率・高信頼性・高安全性を有する直流モータの基本構造に関する。
地球規模での環境汚染、石油の枯渇が懸念される現在、従来のガソリンエンジンのみの動力システムを、ガソリンエンジンとモータを組み合わせたハイブリッドシステムに切り替える試みが活発に行われている。また、ガソリンを使用せず、水素ガスとモータを利用した燃料電池システムの研究も精力的に行われている。このようなシステムに使用されているモータには、整流子とブラシを用いたブラシモータまたは整流子とブラシの代わりにホール素子と半導体スイッチ回路を用いたブラシレスモータがある(例えば特許文献1)。
特開2001−211685号公報
しかし、ブラシモータは、電磁ノイズの発生、ブラシの磨耗、火花の発生等の環境、信頼性、安全性の問題を有している。また、ブラシレスモータは、ブラシの磨耗や火花の発生は起こらないが、電磁ノイズの発生、半導体スイッチ回路の放熱や効率、複雑な構成等に問題を有している。このような背景から、構造が簡単であり、整流子,ブラシ,半導体スイッチ回路を必要としない直流モータの発明が期待されている。
そこで本発明は上記問題点に鑑み、例えば整流子,ブラシ,半導体スイッチ回路などを必要としない、高効率・高信頼性・高安全性を有する直流モータを提供することを目的とする。
本発明における請求項1の直流モータでは、複数の環状磁石を異なる極が対向するように組合わせてなる回転子と、前記回転子の周囲に導体を巻き回してなるソレノイドと、前記回転子の回転力を外部へ取り出す駆動力伝達手段とを備えている。
本発明における請求項2の直流モータでは、前記回転子が、径が異なる環状磁石を同軸に組合わせてなることを特徴とする。
本発明における請求項3の直流モータでは、前記回転子が、複数の環状磁石を層状に重ねてなることを特徴とする。
このようにすると、例えば整流子,ブラシ,半導体スイッチ回路などを設けなくても、環状磁石を回転子、ソレノイドを固定子とする直流モータを得ることができる。
本発明における請求項4の直流モータでは、前記駆動力伝達手段は、前記回転子に接触して回転する回転体の回転力を外部へ伝達するものであることを特徴とする。
本発明における請求項5の直流モータでは、前記回転体にモータシャフトを設けている。
このようにすると、ソレノイド内の回転子から回転体,モータシャフト等を通じて外部へ駆動力を伝達することができる。
本発明における請求項6の直流モータでは、前記駆動力伝達手段は、ハブギアを前記環状磁石の中心孔内に設け、前記環状磁石と前記ハブギアとの間に歯車を設け、当該歯車と噛み合う歯を前記環状磁石と前記ハブギアにそれぞれ形成して構成されるものであることを特徴とする。
本発明における請求項7の直流モータでは、前記ハブギアにモータシャフトを設けている。
このようにすると、ソレノイド内の回転子から歯車を介してハブギア,モータシャフト等を通じて外部へ駆動力を伝達することができる。
本発明における請求項8の直流モータでは、前記駆動力伝達手段は、前記環状磁石を筒状部材内に収容し、前記環状磁石と前記筒状部材との間に歯車を設け、当該歯車と噛み合う歯を前記環状磁石と前記筒状部材にそれぞれ形成して構成されるものであることを特徴とする。
このようにすると、ソレノイド内の回転子の回転力を筒状部材に伝達して筒状部材を駆動することができる。
本発明における請求項9の直流モータでは、前記環状磁石同士を機械的に連動させる連動手段を設けている。
本発明における請求項10の直流モータでは、前記連動手段は、前記環状磁石間に歯車を設け、当該歯車と噛み合う歯を当該環状磁石にそれぞれ形成して構成されるものであることを特徴とする。
このようにすると、回転子を構成する環状磁石同士が連動するため、一の環状磁石の回転力のみならず、他の環状磁石の回転力をも重畳して外部に伝達することができる。
本発明における請求項11の直流モータでは、前記ソレノイドは、前記回転子を収容した環状のボビンに導体を巻き回して構成されるものであることを特徴とする。
このようにすると、軟性の導体をボビンに巻回してソレノイドを構成することができる。
本発明における請求項12の直流モータでは、前記ソレノイドは、導体を中空環状をなすように巻き回した環状ソレノイドの内部に前記回転子を収容して構成されるものであることを特徴とする。
このようにすると、ボビンがなくとも導体のみでソレノイドを形成することができる。
本発明における請求項13の直流モータでは、前記ソレノイドは、前記回転子を収容可能な環状のケースに螺旋状の導体を内設して構成されるものであることを特徴とする。
ボビンと巻線とが一体化されたケースとすることにより部品点数が減り、組立性を向上させることができる。
本発明の請求項1〜3によると、例えば整流子,ブラシ,半導体スイッチ回路などを必要としない、高効率・高信頼性・高安全性を有する直流モータを提供することができる。
本発明の請求項4〜7によると、新規のモータ構造を採用しながらも一般的な駆動力伝達手段とすることができる。
本発明の請求項8によると、当該直流モータを容易にハブモータとすることができる。
本発明の請求項9,10によると、回転子の回転力を効率良く外部へ伝達することができる。
本発明の請求項11によると、例えばトロイダルコイルなどに使用される一般的な巻線技術を利用して当該直流モータを製造することができる。
本発明の請求項12によると、部品点数を削減し、コストを低く抑えることができる。
本発明の請求項13によると、組立性の良い直流モータとすることができる。
以下、添付図面を参照しながら、本発明における直流モータの好ましい各実施例を説明する。なお、各実施例において、同一箇所には同一符号を付し、共通する部分の説明は重複するため極力省略する。
本発明は、環状ソレノイドの内部に可動する磁石を設けることにより、例えば整流子,ブラシ,半導体スイッチ回路などを必要としない、高効率・高信頼性・高安全性を有する画期的な直流モータであるため、以下その動作原理についてその基本原理から順に説明する。
図1は、本発明における直流モータの動作原理を説明するに当たり、その基本原理となるフレミングの法則を説明するための説明図である。磁石2の周囲を囲繞して、例えば銅などの導電性に優れた金属からなる線状導体を複数巻き回してなるコイル1が配置されている。
このコイル1の両端には直流電源5が接続されており、コイル1には時計回りに電流Iが流れる。磁力線Bは、磁石2のN極3から放出され、その反対側のS極4へ入り、ループを描くように磁石2の周囲に広がっている。フレミングの法則により、磁石2のN極3側には図中の奥方向(表から裏に向かう方向)に力F1が働き、S極4側には図中の手前方向(裏から表に向かう方向)に力F2が働く。このように磁石2の両極には相対する向きに同じ大きさの力F1,F2が働くため、これらコイル1と磁石2とを環状に構成しても磁石2がうまく回転することができず、このままではモータとしての回転力を得ることはできない。
そこで、図1の磁石2を2分割し、図2に示す構成を考える。図2において、磁石2は磁石2a,2bに左右に2分割されており、磁石2aのS極11と磁石2bのN極12とを近接対向させてコイル1内部に配置している。
同図においても、コイル1の両端には直流電源5が接続されており、コイル1には時計回りに電流Iが流れる。磁力線Bは、磁石2aのN極10から放出され、磁石2bのS極13へ入り、ループを描くように磁石2の周囲に広がっている。また、磁石2aのS極11と磁石2bのN極12との間では、N極12から放出された磁力線Bの大部分はS極11へ入り、コイル1側への磁束漏れは殆ど生じない。フレミングの法則により、左側に位置する磁石2aにおいては、N極10側には奥方向に力F1が働くが、S極11側には力は働かない。一方、右側に位置する磁石2bにおいては、N極12側には力は働かないが、S極13側には手前方向に力F2が働く。
図2に示す構成を環状構造にしたものが図3であり、同図を参照しながら本発明の直流モータの動作原理について説明する。図3において、環状ソレノイド20は、導電性に優れた金属からなる線状導体を中空環状に巻き回した所謂トロイダルコイルであり、当該線状導体の両端間には直流電源5が接続されている。環状ソレノイド20の内部には径が異なる外環状磁石22と内環状磁石23を二重環状に組合わせてなる環状磁石対21が収容されている。直流モータとしての機能から見ると、環状ソレノイド20が固定子、環状磁石対21が回転子にそれぞれ相当する。
図2は、環状磁石対21が内部に収容された環状ソレノイド20の断面を示したものにあたる。前述した図2の説明を図3の環状磁石対21に適用すると、フレミングの法則により、外側に位置する外環状磁石22においては、その外周側となるN極24側には時計回り方向に力F1が働くが、内周側となるS極25側には力は働かない。一方、内側に位置する内環状磁石23においては、その外周側となるN極26側には力は働かないが、内周側となるS極27側には反時計回り方向に力F2が働く。従って、環状ソレノイド20内部において、外環状磁石22が時計回り方向に回転する一方、内環状磁石23が反時計回りに回転することとなる。この環状磁石対21の回転力を外部へ取り出すことにより直流モータとしての作用が得られる。
ここで、環状磁石対21に係る回転数ω及びトルクTを概算する。なお、以下の概算では簡単のため摩擦力等のパラメータを無視し、本発明の直流モータにおける理想特性を導出する。
図3の構成において、直流電源5の印加電圧V,電流I、環状ソレノイド20の巻数n,直径d,高さh、環状磁石対21の磁束密度Bとする。Bに垂直な導線の長さL=2nhであり、磁石の平均移動速度v=ωd/2であり、逆起電圧E=vLB=nhωdB=Kω(但しK=nhdB)を得る。負荷が無い場合を考えると、V=E=Kω、ω=(1/K)Vとなる。n=1000,h=0.01,d=0.1,B=0.2,V=1.5なら、K=0.2,ω=5[rad/s]=47[rpm]となる。片方の磁石に働く力F=nhBIであり、トルクT=d/2・2F=nhdBI=KIとなる。I=(V−E)/R(Rは導線の抵抗)を代入すると、T=K(V−E)/R=K(V−Kω)/Rとなり、T=(K/R)V−(K2/R)ωを得る。ω=0の時、T=(K/R)Vである。上記得られたω,Tの特性図は図4のように表される。
本発明における直流モータの第1実施例について図5に示す。本実施例では、端的に言えば、環状ソレノイド20内部で可動する環状磁石対21で得られた回転力を回転体としての歯車30,31により外部に設けられたハブギヤ32と一体になったモータシャフト33へ伝達するよう構成している。
環状ソレノイド20は、歯車30,31を内部に設ける関係上、実際には中空環状のボビンの周囲に巻線を巻き回して構成される。当該巻線はボビンの一部分にのみ巻装してもよい。また、ボビンを設けず、線状の金属板を螺旋状に折り曲げて、中空環状に成形して環状ソレノイド20を構成することもできる。また、環状磁石対21を収容可能な環状のケースに螺旋状の導体を内設して、ボビンと巻線とが一体化された状態にして環状ソレノイド20を構成することもできる。
環状ソレノイド20内部には、図3と同様、環状磁石対21が収容されるが、外環状磁石22と内環状磁石23との間を上下方向から仕切るように枢支部材35,36が、環状ソレノイド20の内部に設けられ、この枢支部材35,36間に歯車30の軸30aが回動自在に枢支されている。外環状磁石22の内周面と内環状磁石23の外周面とには、この歯車30の周囲に形成された歯と噛み合う歯がそれぞれ刻みつけられており、歯車30が外環状磁石22と内環状磁石23との間に噛合状態で嵌り込んでいる。
環状ソレノイド20(前記ボビン)の内周面は部分的に開口部が形成されており、当該開口部に歯車31の軸31aが回動自在に枢支されている。従って、歯車31は略半分の部分が環状ソレノイド20から露出する形になっている。環状ソレノイド20の中心孔には、中心にモータシャフト33が例えば圧入などにより貫装,固定されたハブギヤ32が嵌挿されている。このハブギヤ32の周囲と内環状磁石23の内周面とには、この歯車31の周囲に形成された歯と噛み合う歯がそれぞれ刻みつけられており、歯車31が内環状磁石23とハブギヤ32との間に噛合状態で嵌り込んでいる。
このようにして、外環状磁石22と内環状磁石23とが三角形の頂点をなす3つの歯車30により連動可能に連結される一方、内環状磁石23とハブギヤ32とが同じく三角形の頂点をなす3つの歯車31により連動可能に連結される。
最終的に、環状ソレノイド20は上下からケーシング40,41により覆われ、ケーシング40,41を貫通してモータシャフト33が外方へ突出している。
次に、本実施例における直流モータの動作について説明する。直流電源5から環状ソレノイド20へ電流を流すと、前記の通り、環状ソレノイド20内部において、外環状磁石22が時計回り方向に回転する一方、内環状磁石23が反時計回りに回転することとなる。このとき、歯車30により外環状磁石22と内環状磁石23との速度比が一定に保持されると共に、内環状磁石23の回転により歯車31が回転し、これに連動してハブギヤ32ひいてはモータシャフト33が時計回り方向に回転する。このようにして環状磁石対21の回転力をモータシャフト33を介して外部へ取り出すことができる。とりわけ、外環状磁石22と内環状磁石23とが連動手段としての歯車30で連結されているため、内環状磁石23の回転力のみならず、外環状磁石22の回転力をもモータシャフト33に伝達して環状磁石対21に発生する駆動力を効率よく利用することができる。
以上説明した直流モータでは、整流子,ブラシ,半導体スイッチなどを必要としないため、電磁ノイズの発生,ブラシの磨耗,火花の発生,半導体スイッチ回路による損失が起こりえない。
本発明における直流モータの変形例としては、外環状磁石22の外周に歯車を設けて、環状ソレノイド20の側周を囲む円筒状部材を回転させることにより、環状磁石対21に発生する駆動力を外部へ取り出すことも可能である。この円筒状部材は有底円筒状に形成して、当該底部をハブギヤ32に固着することにより同様の作用を得ることも可能である。これらの具体的な適用例としては、例えば、自動車などの車輪に当該直流モータを内蔵してハブモータとすることなどが考えられる。また、歯車30,31等の軸を直接モータシャフトとして環状ソレノイド20から突出させてもよく、この場合は歯車の数に応じて複数の駆動出力を外部へ取り出すことができる。その他、当該直流モータ自体を自動式のギアとして例えばギアボックスなどに直接組み込むことも可能である。
以上のように本実施例の直流モータでは、複数の環状磁石としての外環状磁石22及び内環状磁石23を異なる極たるS極25とN極26とが対向するように組合わせてなる回転子としての環状磁石対21と、環状磁石対21の周囲に導体を巻き回してなる環状ソレノイド20と、環状磁石対21の回転力を外部へ取り出す駆動力伝達手段とを備えている。
また本実施例の直流モータでは、環状磁石対21が、径が異なる環状磁石としての外環状磁石22及び内環状磁石23を同軸に組合わせてなることを特徴とする。
このようにすると、例えば整流子,ブラシ,半導体スイッチ回路などを設けなくても、環状磁石対21を回転子、環状ソレノイド20を固定子とする直流モータを得ることができる。従って、例えば整流子,ブラシ,半導体スイッチ回路などを必要としない、高効率・高信頼性・高安全性を有する直流モータを提供することができる。
さらに本実施例の直流モータでは、前記駆動力伝達手段は、環状磁石対21に接触して回転する回転体としての歯車30,31の回転力を外部へ伝達するものであることを特徴とする。
また本実施例の変形例における直流モータでは、歯車30,31にモータシャフトを設けている。
このようにすると、環状ソレノイド20内の回転子から回転体,モータシャフト等を通じて外部へ駆動力を伝達することができる。
さらに本実施例の直流モータでは、前記駆動力伝達手段は、ハブギヤ32を環状磁石対21の中心孔内に設け、内環状磁石23とハブギヤ32との間に歯車31を設け、当該歯車31と噛み合う歯を内環状磁石23とハブギヤ32にそれぞれ形成して構成されるものであることを特徴とする。
また本実施例の直流モータでは、ハブギヤ32にモータシャフト33を設けている。
このようにすると、環状ソレノイド20内の環状磁石対21から歯車31を介してハブギヤ32,モータシャフト33等を通じて外部へ駆動力を伝達することができる。従って、新規のモータ構造を採用しながらも一般的な駆動力伝達手段とすることができる。
さらに本実施例の直流モータでは、前記駆動力伝達手段は、環状磁石対21を筒状部材内に収容し、外環状磁石22と前記筒状部材との間に歯車を設け、当該歯車と噛み合う歯を外環状磁石22と前記筒状部材にそれぞれ形成して構成されるものであることを特徴とする。
このようにすると、環状ソレノイド20内の環状磁石対21の回転力を筒状部材に伝達して筒状部材を駆動することができる。従って、当該直流モータを容易にハブモータとすることができる。
また本実施例の直流モータでは、外環状磁石22及び内環状磁石23同士を機械的に連動させる連動手段としての歯車30を設けている。
さらに本実施例の直流モータでは、前記連動手段は、外環状磁石22と内環状磁石23との間に歯車30を設け、当該歯車30と噛み合う歯を外環状磁石22及び内環状磁石23にそれぞれ形成して構成されるものであることを特徴とする。
このようにすると、環状磁石対21を構成する外環状磁石22及び内環状磁石23同士が連動するため、内環状磁石23の回転力のみならず、外環状磁石22の回転力をも重畳して外部に伝達することができる。従って、環状磁石対21の回転力を効率良く外部へ伝達することができる。
また本実施例の直流モータでは、環状ソレノイド20は、環状磁石対21を収容した環状のボビンに導体を巻き回して構成されるものであることを特徴とする。
このようにすると、軟性の導体をボビンに巻回して環状ソレノイド20を構成することができる。従って、例えばトロイダルコイルなどに使用される一般的な巻線技術を利用して当該直流モータを製造することができる。
さらに本実施例の直流モータでは、導体を中空環状をなすように巻き回した環状ソレノイド20の内部に環状磁石対21を収容して構成されるものであることを特徴とする。
このようにすると、ボビンがなくとも導体のみでソレノイドを形成することができる。従って、部品点数を削減し、コストを低く抑えることができる。
また本実施例の直流モータでは、環状ソレノイド20は、環状磁石対21を収容可能な環状のケースに螺旋状の導体を内設して構成されるものであることを特徴とする。
ボビンと巻線とが一体化されたケースとすることにより部品点数が減り、組立性を向上させることができる。従って、組立性の良い直流モータとすることができる。
本発明における直流モータの第2実施例について図6に示す。本実施例では、図5に示した環状磁石対21を二重環状構造から二重層状構造にしている。すなわち、回転子としての環状磁石対50は、略同径を有する環状磁石51,52を層状に重ねて構成されている。このとき、上側に配置された環状磁石51のS極54と下側に配置された環状磁石52のN極55が対向するように重ねられている。従って、環状磁石51のN極53は環状磁石対50の最上部に位置する一方、環状磁石52のS極56は環状磁石対50の最下部に位置する。この環状磁石対50以外の構成については上記第1実施例と略同様である。
環状ソレノイド20内部には、環状磁石対50が収容されるが、環状磁石51,52間を左右方向から仕切るように枢支部材35,36が、環状ソレノイド20の内部に設けられ、この枢支部材35,36間に歯車30の軸30aが回動自在に枢支されている。環状磁石51のS極54側面と環状磁石52のN極55側面とには、この歯車30の周囲に形成された歯と噛み合う歯がそれぞれ刻みつけられており、歯車30が環状磁石51,52間に噛合状態で嵌り込んでいる。
環状ソレノイド20の内周面上部は部分的に開口部が形成されており、当該開口部に歯車31の軸31aが回動自在に枢支されている。環状ソレノイド20の中心孔には、中心にモータシャフト33を具備するハブギヤ32が嵌挿されている。このハブギヤ32の周囲と環状磁石51の内周面とには、この歯車31の周囲に形成された歯と噛み合う歯がそれぞれ刻みつけられており、歯車31が環状磁石51とハブギヤ32との間に噛合状態で嵌り込んでいる。なお、歯車31を環状磁石52側に設けてもよく、環状磁石51,52両側に設けて2つの駆動出力を取り出してもよい。
次に、本実施例における直流モータの動作について説明する。本実施例の直流モータに係る動作原理は、図2を基本原理として、図3について説明した原理と回転軸が異なるのみで同様に説明できる。直流電源5から環状ソレノイド20へ電流を流すと、フレミングの法則により環状磁石51のN極53と環状磁石52のS極56とに相対する向きの力が働き、環状ソレノイド20内部において、環状磁石51が時計回り方向に回転する一方、環状磁石52が反時計回りに回転することとなる。
以上のように本実施例の直流モータでは、環状磁石対50が、複数の環状磁石51,52を層状に重ねてなることを特徴とする。
このようにすると、例えば整流子,ブラシ,半導体スイッチ回路などを設けなくても、環状磁石対50を回転子、ソレノイドを固定子とする直流モータを得ることができる。従って、例えば整流子,ブラシ,半導体スイッチ回路などを必要としない、高効率・高信頼性・高安全性を有する直流モータを提供することを目的とする。
なお、本発明は、上記各実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更可能である。上記各実施例では、2つの環状磁石を用いて回転子を構成しているが、3以上の環状磁石を用いても良く、この場合は複数並べられた環状磁石のうち両端側の環状磁石のみにフレミングの法則による回転力が発生することとなる。
コイル中に置かれた磁石に対して働く力を示す説明図である。 コイル中に置かれた近接対向する2つの磁石に対して働く力を示す説明図である。 本発明における直流モータの動作原理を示す説明図である。 同上、直流モータの理想特性図である。 本発明の第1実施例における直流モータの構成を示す要部断面図である。 本発明の第2実施例における直流モータの構成を示す要部断面図である。
符号の説明
20 環状ソレノイド
21 環状磁石対(回転子)
22 外環状磁石
23 内環状磁石
25 S極
26 N極
30 歯車(回転体,連動手段)
31 歯車(回転体)
32 ハブギヤ
33 モータシャフト
50 環状磁石対
51,52 環状磁石

Claims (13)

  1. 複数の環状磁石を異なる極が対向するように組合わせてなる回転子と、前記回転子の周囲に導体を巻き回してなるソレノイドと、前記回転子の回転力を外部へ取り出す駆動力伝達手段とを備えたことを特徴とする直流モータ。
  2. 前記回転子が、径が異なる環状磁石を同軸に組合わせてなることを特徴とする請求項1記載の直流モータ。
  3. 前記回転子が、複数の環状磁石を層状に重ねてなることを特徴とする請求項1記載の直流モータ。
  4. 前記駆動力伝達手段は、前記回転子に接触して回転する回転体の回転力を外部へ伝達するものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の直流モータ。
  5. 前記回転体にモータシャフトを設けたことを特徴とする請求項4記載の直流モータ。
  6. 前記駆動力伝達手段は、ハブギアを前記環状磁石の中心孔内に設け、前記環状磁石と前記ハブギアとの間に歯車を設け、当該歯車と噛み合う歯を前記環状磁石と前記ハブギアにそれぞれ形成して構成されるものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の直流モータ。
  7. 前記ハブギアにモータシャフトを設けたことを特徴とする請求項6記載の直流モータ。
  8. 前記駆動力伝達手段は、前記環状磁石を筒状部材内に収容し、前記環状磁石と前記筒状部材との間に歯車を設け、当該歯車と噛み合う歯を前記環状磁石と前記筒状部材にそれぞれ形成して構成されるものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の直流モータ。
  9. 前記環状磁石同士を機械的に連動させる連動手段を設けたことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1つに記載の直流モータ。
  10. 前記連動手段は、前記環状磁石間に歯車を設け、当該歯車と噛み合う歯を当該環状磁石にそれぞれ形成して構成されるものであることを特徴とする請求項9記載の直流モータ。
  11. 前記ソレノイドは、前記回転子を収容した環状のボビンに導体を巻き回して構成されるものであることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1つに記載の直流モータ。
  12. 前記ソレノイドは、導体を中空環状をなすように巻き回した環状ソレノイドの内部に前記回転子を収容して構成されるものであることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1つに記載の直流モータ。
  13. 前記ソレノイドは、前記回転子を収容可能な環状のケースに螺旋状の導体を内設して構成されるものであることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1つに記載の直流モータ。
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