JP2007318052A - 母板加工用金型、加工板の製造方法、及び製品板の製造方法 - Google Patents

母板加工用金型、加工板の製造方法、及び製品板の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】金型を大型化させることなく、プリント回路板のプッシュバック加工及び枠部の外形切断加工を同時に行うことができ、しかも実装用基板の分離が容易な母板加工用金型、加工板の製造方法、及び製品板の製造方法を提供すること。
【解決手段】母板から第1の製品板のプッシュバック及び第1の製品板を支持するための枠部のプッシュバックを同時に行うための第1領域12を備え、第1領域12は、母板から第1の製品板を打ち抜き、打ち抜かれた第1の製品板を元の穴にはめ込むための第1プッシュバック手段26、64と、母板から第1の製品板とは逆方向に枠部を打ち抜き、打ち抜かれた枠部を元の穴にはめ込むための第2プッシュバック手段24、62とを備えた母板加工用金型10、並びに、これを用いた加工板の製造方法、及び、製品板の製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、母板加工用金型、加工板の製造方法、及び製品板の製造方法に関し、さらに詳しくは、製品板(例えば、プリント回路板)がプッシュバック法により枠部に仮止めされた加工板(例えば、実装用基板)を製造するための母板加工用金型、このような母板加工用金型を用いた加工板の製造方法、及びこのような加工板に備えられる枠部を破断させることにより得られる製品板の製造方法に関する。
近年、電子機器の小型化に伴い、電子機器に用いられるプリント回路板に対しても小型化、異形化の要求が増大している。一方、プリント回路板に電子部品を装着するためのチップマウンターや自動挿入機などの電子部品自動装着機(以下、これを「自装機」という。)は、搬送の関係から、ワークの大きさに上限と下限がある。また、自装機に使用するワークの外形は、実質的に長方形であること、すなわち、少なくとも一つの辺が直線で、これに直交する辺の少なくとも1つが直線であることが要求される。
そこで、小型、かつ異形のプリント回路板上に自装機を用いて電子部品を装着する場合には、まず、プリント配線母板に複数のプリント回路板を作り込み、Vカット法、プッシュバック法、ミシン目法等を用いて、プリント回路板がもとのプリント配線母板に仮止めされた状態とし、次いで、プリント配線母板の外形を自装機で搬送可能な大きさ、形状を有する基板(実装用基板)に切断する方法が用いられている。
この内、Vカット法は、プリント配線母板上に印刷されたプリント回路の境界線に沿ってV字形、U字型等の凹溝(Vカット)を入れ、プリント回路上に電子部品を実装した後、Vカットに沿って破断させる方法である。従って、Vカット法は、その外形が直線的であるプリント回路板に対してのみ適用可能である。
また、ミシン目法は、プリント回路板の境界線に沿って、多数の小孔をあけ、小孔に沿って破断させる方法である。ミシン目法は、破断後の境界線に凹凸が残るので、外形の寸法精度が要求されないプリント回路板に対してのみ適用可能である。
一方、プッシュバック法は、上型及び下型でプリント配線母板を狭持しながら、所定の形状を有する刃物を用いてプリント回路板を打ち抜き、次いで、打ち抜かれたプリント回路板を元の穴にはめ込む方法である。プッシュバック法は、外形の寸法精度が高く、かつ、プリント回路板の形状に制約はないので、特に、異形のプリント回路板に電子部品を自動装着する場合に有効な方法である。
プッシュバック法を用いたプリント配線母板の加工は、一般に、
(1) 電気回路が印刷されたプリント配線母板にプッシュバック用の基準穴を形成し、
(2) プッシュバック用金型を用いて、プリント回路板のプッシュバック加工、及び、必要に応じて部品穴等の穿孔を行い、
(3) 外形切断用金型を用いてプリント配線母板の外形を切断し、所定個数のプリント回路板を含む実装用基板を母板から切り出す、
ことにより行われている。
しかしながら、プッシュバック加工は、一般に、プリント配線母板に強いせん断力が作用するため、反りが発生しやすい。プッシュバック加工と外形切断は、従来、別個の金型を用いて行うのが一般的であったが、母板に対してプッシュバック加工のみを連続して行うと母板に大きな反りが発生し、外形切断が困難になるという問題があった。また、プッシュバック加工用の金型と外形切断用の金型が必要となり、高コスト化を招くという問題があった。さらに、製造された実装用基板に反りが発生し、あるいは、相対的に大きな残留応力があると、枠部からプリント回路板を取り外すのが困難になるという問題があった。
そこでこの問題を解決するために、特許文献1には、プリント配線母板の搬送方向に対して上流側に配置され、前記プリント配線母板からプリント回路板を打ち抜き、打ち抜かれた前記プリント回路板を元の穴にはめ込むためのプッシュバック手段と、前記プリント配線母板の搬送方向に対して下流側に配置され、プッシュバックされた1又は2以上の前記プリント回路板を含む実装用基板を前記プリント配線母板から切り出すための外形切断手段とを備えたプリント配線母板加工用金型が開示されている。
同文献には、プッシュバック手段によりプッシュバックされた領域が外形切断手段により逐次切り離されるので、プリント配線母板の反りの影響を大きく受けることなく容易に外形切断が行える点、及び、1つの金型でプッシュバック加工と外形切断加工とを行うことができるので、金型コストを低減できる点が記載されている。
また、特許文献2には、母板の搬送方向に対して上流側に配置され、前記母板から打ち抜き板を打ち抜き、打ち抜かれた前記打ち抜き板を元の穴にはめ込むためのプッシュバック手段と、前記母板の搬送方向に対して下流側に配置され、プッシュバックされた1又は2以上の前記打ち抜き板を含む加工板を前記母板から切り出すための外形切断手段とを備えた母板加工用金型において、前記プッシュバック手段と前記外形切断手段との間に、前記打ち抜き板がはめ込まれた前記母板を押圧し、前記母板の表面を平坦化させる平打ち手段をさらに備えた母板加工用金型が開示されている。同文献には、このような構成を採用することによって、母板の材質、打ち抜き板の形状等によらず、貫通穴等の周囲の変形・損傷等のない平坦な加工板を製造可能であり、しかも金型費用及び工数の削減が可能となる点が記載されている。
さらに、特許文献3には、母板の搬送方向に対して上流側に配置され、前記母板から1又は2以上の第1プッシュバック板を打ち抜き、打ち抜かれた前記第1プッシュバック板を元の穴にはめ込むための第1プッシュバック手段と、前記母板の搬送方向に対して前記第1プッシュバック手段の下流側に配置され、前記母板から1又は2以上の第2プッシュバック板を打ち抜き、打ち抜かれた前記第2プッシュバック板を元の穴にはめ込むための第2プッシュバック手段と、前記母板の搬送方向に対して前記第2プッシュバック手段の下流側に配置され、プッシュバックされた1又は2以上の前記第1プッシュバック板及び前記第2プッシュバック板を含む加工板を前記母板から切り出すための外形切断手段とを備えた母板加工用金型が開示されている。同文献には、このような構成を採用することによって、プッシュバック板の形状が複雑であっても、プッシュバック加工が容易であり、金型の消耗が少なく、しかも材料歩留まりも向上する点が記載されている。
特開2002−233996号公報 特開2004−247499号公報 特開2004−273992号公報
特許文献1に開示されているように、プッシュバック手段と外形切断手段を母板の搬送方向に沿ってこの順で配置し、プッシュバック加工と外形切断加工を逐次行うと、外形切断を極めて容易に行うことができる。また、特許文献3に開示されているように、第1プッシュバック手段、第2プッシュバック手段及び外形切断手段を母板の搬送方向に沿ってこの順で配置し、プッシュバック加工と外形切断加工を逐次行うと、複雑な形状を有するプリント回路板であっても、容易にプッシュバック加工及び外形切断加工を行うことができる。
しかしながら、近年、自動実装工程のさらなる効率化が求められており、1個の実装用基板に作り込まれるプリント回路板の個数(すなわち、実装用基板の総面積)は増大の一途をたどっている。そのため、プッシュバック工程及び外形切断工程を2段階あるいは3段階で行う従来の金型では、金型が大型化するという問題がある。
一方、プリント回路板のプッシュバック加工と枠部の外形切断とを一工程で行うことができれば、金型を小型化することが可能となる。そのためには、プリント回路板を打ち抜き、打ち抜かれたプリント回路板を元の穴へはめ戻す動作と、枠部の外形を切断し、プリント回路板が枠部で支持された実装用基板を母板から分離する動作を同時に行う必要がある。さらに、外形切断が終了した実装用基板を次工程に送るためには、プレス終了後に実装用基板を上型と共に上方に持ち上げ、上型が上死点近傍に達したときに実装用基板を下方に払い落とすのが好ましい。しかしながら、このような複数の動作を同時に行うことが可能な金型が提案された例は、従来にはない。
本発明が解決しようとする課題は、金型を大型化させることなく、製品板(例えば、プリント回路板)のプッシュバック加工、及び製品板を支持するための枠部の外形切断加工を同時に行うことができ、しかも製品板が枠部で支持された加工板(例えば、実装用基板)を母板から容易に分離することが可能な母板加工用金型を提供することにある。
また、本発明が解決しようとする他の課題は、プッシュバック加工、外形切断加工、及び加工板の分離に加えて、外形切断が終了した実装用基板の持ち上げ及び払い落としが可能な母板加工用金型を提供することにある。
さらに、本発明が解決しようとする他の課題は、このような母板加工用金型を用いた加工板の製造方法、及びこのようにして製造された加工板から製品板を分離する製品板の製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するために本発明に係る母板加工用金型の1番目は、
母板から第1の製品板のプッシュバック及び前記第1の製品板を支持するための枠部のプッシュバックを同時に行うための第1領域を備え、
前記第1領域は、
前記母板から前記第1の製品板を打ち抜き、打ち抜かれた前記第1の製品板を元の穴にはめ込むための第1プッシュバック手段と、
前記母板から前記第1の製品板とは逆方向に前記枠部を打ち抜き、打ち抜かれた前記枠部を元の穴にはめ込むための第2プッシュバック手段とを備えている。
前記第1領域は、
前記第1の製品板のプッシュバック及び前記枠部のプッシュバックを行うと同時に、上型に設けられたリフトピンを用いて、前記枠部で支持された前記第1の製品板を含む加工板のいずれかの部分を打ち抜き、前記リフトピンと前記加工板との間の摩擦力によって前記加工板を前記上型と共に上方に持ち上げ、かつ前記上型が上死点近傍に達したときには前記摩擦力に抗して前記加工板を下方に押圧し、前記加工板を下方に払い落とす持ち上げ・払い落とし手段
をさらに備えていても良い。
また、前記第1領域は、
前記母板の外周と前記枠部の外周との間に切り込みを入れ、前記枠部で支持された前記第1の製品板を含む加工板を前記母板から分離するための外枠切断手段をさらに備えていても良い。
また、本発明に係る母板加工用金型の2番目は、
母板から第1の製品板のプッシュバック及び前記第1の製品板を支持するための枠部のプッシュバックを同時に行うための第1領域と、
前記母板の搬送方向に対して前記第1領域の上流側に配置され、かつ少なくとも前記枠部で支持された前記第1の製品板を含む加工板1個分に相当する面積を有する第2領域とを備え、
前記第1領域は、
前記母板から前記第1の製品板を打ち抜き、打ち抜かれた前記第1の製品板を元の穴にはめ込むための第1プッシュバック手段と、
前記母板から前記第1の製品板とは逆方向に前記枠部を打ち抜き、打ち抜かれた前記枠部を元の穴にはめ込むための第2プッシュバック手段とを備えている。
前記第1領域は、
前記第1の製品板のプッシュバック及び前記枠部のプッシュバックを行うと同時に、上型に設けられたリフトピンを用いて前記加工板のいずれかの部分を打ち抜き、前記リフトピンと前記加工板との間の摩擦力によって前記加工板を前記上型と共に上方に持ち上げ、かつ前記上型が上死点近傍に達したときには前記摩擦力に抗して前記加工板を下方に押圧し、前記加工板を下方に払い落とす持ち上げ・払い落とし手段
をさらに備えていても良い。
また、前記第1領域及び/又は前記第2領域は、
前記母板の外周と前記枠部の外周又は前記枠部となる領域の外周との間に切り込みを入れ、前記加工板を前記母板から分離するための外枠切断手段をさらに備えていても良い。
さらに、前記第2領域は、前記母板の前記枠部となる領域内から第2の製品板を打ち抜き、打ち抜かれた前記第2の製品板を元の穴にはめ込む第3プッシュバック手段をさらに備えていても良い。
本発明に係る加工板の製造方法の1番目は、
第1領域を備えた本発明に係る母板加工用金型を用いて、前記第1領域において、母板に対して前記第1の製品板のプッシュバック及び前記枠部のプッシュバックを同時に行うプレス工程と、
前記プレス工程の前に、予め前記母板の外周と前記枠部となる領域の外周との間に切り込みを入れ、又は、前記プレス工程と同時に、前記外枠切断手段を用いて前記母板の外周と前記枠部の外周との間に切り込みを入れる外枠切断工程とを備えている。
本発明に係る加工板の製造方法の2番目は、
第1領域及び第2領域を備えた本発明に係る母板加工用金型を用いて、前記第2領域において、母板に対し1回目のプレスを行う第1プレス工程と、
直前のプレスにおいて前記第2領域でプレスされた領域が前記第1領域上に来るように前記母板を搬送し、前記第2領域において前記母板の新たなプレスを行うと同時に、前記第1領域において、前記母板に対して前記第1の製品板のプッシュバック及び前記枠部のプッシュバックを同時に行う第2プレス工程と、
前記第1プレス工程の前に、予め前記母板の外周と前記枠部となる領域の外周との間に切り込みを入れ、又は、前記第1プレス工程及び/若しくは前記第2プレス工程と同時に、前記外枠切断手段を用いて、前記母板の外周と前記枠部の外周若しくは前記枠部となる領域の外周との間に切り込みを入れる外枠切断工程とを備えている。
本発明に係る加工板の製造方法の3番目は、
第1領域及び第2領域を備え、かつ前記第2領域に第3プッシュバック手段を備えた本発明に係る母板加工用金型を用いて、前記第2領域において、母板に対して第2の製品板(A)のプッシュバックを行う第1プレス工程と、
前記第2の製品板(A)が前記第1領域上に来るように前記母板を搬送し、前記2領域上において新たに第2の製品板(B)のプッシュバックを行うと同時に、前記第1領域上において、前記第1の製品板のプッシュバック及び前記枠部のプッシュバックを同時に行う第2プレス工程と、
前記第1プレス工程の前に、予め前記母板の外周と前記枠部となる領域の外周との間に切り込みを入れ、又は、前記第1プレス工程及び/若しくは前記第2プレス工程と同時に、前記外枠切断手段を用いて、前記母板の外周と前記枠部の外周若しくは前記枠部となる領域の外周との間に切り込みを入れる外枠切断工程とを備えている。
さらに、本発明に係る製品板の製造方法は、本発明に係る方法により得られた加工板に備えられる前記枠部を破断させ、前記第1の製品板、又は、前記第1の製品板及び前記第2の製品板を分離することを要旨とする。
第1の製品板とこれを支持するための枠部を逆方向にプッシュバックすると、1回のプレスで第1の製品板と枠部のプッシュバック加工を同時に行うことができる。この時、母板の外周と枠部となる領域の外周との間に予め切り込みを入れておくか、あるいは、枠部のプッシュバックを行うと同時に若しくは枠部のプッシュバックを行う直前のプレスにおいて、外枠切断手段を用いて母板の外周と枠部の外周又は枠部となる領域の外周との間に切り込みを入れると、枠部のプッシュバックが終了した時点で、枠部の周囲を囲む母板の外枠がバラバラに分断される。そのため、母板から加工板を容易に分離することができ、加工板の持ち上げ・払い落としも容易化する。しかも、第1の製品板のプッシュバックと枠部の外形切断とを1箇所で行うことができるので、金型を小型化することができる。
さらに、第1領域の上流側に第2領域を設けた場合において、第2領域にさらに第3プッシュバック手段を設けたときには、金型を大型化させることなく、第1の製品板及び第2の製品板が枠部で支持された加工板の製造を極めて容易に行うことができる。
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の説明においては、プリント配線母板から、プリント回路板が枠部で支持された実装用基板を製造するための母板加工用金型、実装用基板の製造方法、及びプリント回路板の製造方法について説明するが、本発明は、プリント配線母板以外の「母板」、実装用基板以外の「加工板」、及びプリント回路板以外の「製品板」に対しても適用することができる。
初めに、本発明の第1の実施の形態に係る母板加工用金型について説明する。
図1及び図2に、本発明の第1の実施の形態に係る母板加工用金型を示す。なお、図1及び図2においては、見やすくするために各部の寸法を適宜、実際の寸法より拡大・縮小して描いてある。図1及び図2において、母板加工用金型10は、下型20と、上型50とを備えている。
下型20は、図1に示すように、下型ベース板22と、枠部打ち抜き用パンチ(第2プッシュバック手段)24と、第1下型ストリッパー(第1プッシュバック手段)26と、第2下型ストリッパー28とを備えている。本発明において、「第1領域」とは、プリント配線母板からプリント回路板のプッシュバック及びプリント回路板を支持するための枠部のプッシュバックを同時に行うための領域、すなわち、枠部打ち抜き用パンチ24及び第1下型ストリッパー26がある領域及び上型50の対応する領域をいう。
下型ベース板22の四隅には、プレス時に上型50の位置決めに用いられるガイドポスト30、30…が設けられている。ガイドポスト30、30…の先端は、第2下型ストリッパー28の上面より高くなっている。第2下型ストリッパー28は、ガイドポスト30、30…の周壁面に沿って上下動可能になっている。
枠部打ち抜き用パンチ24は、下型20上に載置されたプリント配線母板からプリント回路板を支持するための枠部を上方向に打ち抜くためのパンチ(雄型)であると同時に、プリント回路板を下方向に打ち抜くための雌型となるものであり、下型ベース板22のほぼ中央に固定されている。なお、図1において、枠部打ち抜き用パンチ24の外形は長方形であるが、その形状はこれに限定されるものではなく、少なくとも1辺が直線であり、少なくとも1つの辺がこれに直交していればよい。各辺には、部分的に応力緩和のためのスリット、半円状・長方形状の切り欠き等を形成するための凹凸があっても良い。
枠部打ち抜き用パンチ24の上面には、プリント配線母板をプレス加工する際の位置決めに用いられる位置決めピン32a、32aが立設されている。なお、図1においては、枠部打ち抜き用パンチ24の対角に、2個の位置決めピン32a、32aが設けられているが、これは単なる例示であり、位置決めピン32a、32aの位置及び個数は、目的に応じて任意に選択することができる。
枠部打ち抜き用パンチ24には、後述するリフトピンを挿入するためのリフトピン挿入穴(持ち上げ・払い落とし手段)24a、24aが設けられている。また、下型ベース板22には、リフトピン挿入穴24a、24aに対応する位置に、リフトピンにより生ずる抜きカスを下方に落下させるための貫通穴22a、22aが設けられている。なお、図1においては、枠部打ち抜き用パンチ24の左右両側に、2個のリフトピン挿入穴24ba、24aが設けられているが、これは単なる例示であり、リフトピン挿入穴24a、24aの位置及び個数は、プレス加工が終了した実装用基板の持ち上げ・払い落としが円滑に行われるように、最適な位置及び個数を選択すれば良い。
第1下型ストリッパー26は、下型20上に載置されたプリント配線母板から下方向に(すなわち、枠部とは逆方向に)打ち抜かれたプリント回路板を元の穴にはめ込むためのものであり、枠部打ち抜き用パンチ24の内周面に沿って上下動可能となるように下型20に支持され、かつ上方向に付勢されている。
下型ベース板22の裏面であって、第1下型ストリッパー26の下方には、押圧板26aが設けられている。押圧板26aには貫通穴が設けられ、貫通穴内には、支持ボルト26b、26b…が遊挿されている。支持ボルト26b、26b…の頂部と押圧板26aの下面と間には、ワッシャー26c、26c…及び弾性部材26d、26d…が挿入されている。弾性部材26d、26d…の材質は、特に限定されるものではないが、ウレタンゴム等が好適である。
さらに、下型ベース板22には、第1下型ストリッパー26の下方に貫通穴が設けられ、貫通穴内には、押圧ピン26e、26e…が遊挿されている。押圧ピン26e、26e…の上端は、第1下型ストリッパー26の下面に接触又は固定されており、押圧ピン26e、26e…の下端は、押圧板26aの上面に接触又は固定されている。すなわち、第1下型ストリッパー26は、押圧ピン26eにより支持され、かつ弾性部材26d、26d…により上方向に付勢されている。
なお、図1においては、枠部打ち抜き用パンチ24内に、円形断面を有する1個の第1下型ストリッパー26が配置されているが、第1下型ストリッパー26の形状及び配置は、特に限定されるものではない。すなわち、第1下型ストリッパー26は、四角形、三角形、楕円等の形状であっても良い。また、枠部打ち抜き用パンチ24内に、2個以上の第1下型ストリッパー26を上下動可能となるように配置しても良い。
第2下型ストリッパー28は、加工時にプリント配線母板を載置するためのものであり、枠部打ち抜き用パンチ24の周壁面に沿って上下動可能となるように下型20に支持され、かつ上方向に付勢されている。第2下型ストリッパー28の下面には、下型ベース板22の下面から遊挿される支持ボルト34、34…が固定されている。支持ボルト34、34…は、下型ベース板22内を上下動可能になっている。また、第2下型ストリッパー28の下面と下型ベース板22の上面との間には、弾性部材36、36…が挿入されている。すなわち、第2下型ストリッパー28は、支持ボルト34、34…により上方向への移動が規制され、かつ弾性部材36、36…により上方向に付勢されている。
支持ボルト34、34…及び弾性部材36、36…の個数及び配置は、特に限定されるものではなく、プリント配線母板の加工が円滑に行われるように、プリント配線母板の材質や板厚等に応じて適宜最適な個数及び配置を選択する。特に、後述する外枠切断ピン誘導穴28a、28a…の周囲には、外枠切断ピンによる打ち抜き圧力に耐えるように、弾性部材36、36…を相対的に密に配置するのが好ましい。また、弾性部材36、36…の材質は特に限定されるものではないが、ウレタンゴム等が好適である。
第2下型ストリッパー28には、外枠切断ピン誘導穴28a、28a…が設けられている。外枠切断ピン誘導穴28a、28a…及び後述する外枠切断ピンは、プリント配線母板の外周と枠部の外周との間に切り込みを入れ、枠部で支持されたプリント回路板を含む実装用基板をプリント配線母板から分離するためのもの(外枠切断手段)である。
外枠切断ピン誘導穴28a、28a…は、細長い矩形状を呈しており、その長手方向がプリント配線母板の搬送方向に対して垂直方向になるように、左右2個ずつ設けられている。外枠切断ピン誘導穴28a、28aの一端は、枠部打ち抜き用パンチ24の側壁に接している。また、左側に配置された外枠切断ピン誘導穴28aの左端と、右側に配置された外枠切断ピン28aの右端の長さは、加工に供されるプリント配線母板の全幅より長くなっている。さらに、外枠切断ピン誘導穴28a、28a…は、いずれも、枠部打ち抜き用パンチ24の角部に設けられており、実装用基板の角部の延長線上を切断するようになっている。
なお、外枠切断ピン誘導穴28a、28a…は、枠部打ち抜き用パンチ24の側面の辺上に設けても良い。但し、外枠切断ピン誘導穴28a、28a…を枠部打ち抜き用パンチ24の辺上に設けると、プレス加工後のプリント配線母板の外枠が「コの字型」となり、切断された外枠が実装用基板に引っかかる場合があるので、外枠切断ピン誘導穴28a、2a…は、枠部打ち抜き用パンチ24の角部に設けるのが好ましい。
また、外枠切断ピン誘導穴28a、28a…の端部は、枠部打ち抜き用パンチ24の側面に接触しているのが好ましいが、両者の間に多少の隙間があっても良い。両者の間に多少の隙間があっても、プリント配線母板の加工時に導入されるひずみによって自然に外枠がバラバラになるので、実装用基板の分離にほとんど支障はない。許容される隙間の間隔は、プリント配線母板の材質や板厚による異なるので、これらに応じて最適な隙間の間隔を選択するのが好ましい。
さらに、外枠切断ピン誘導穴28a、28a…を枠部打ち抜き用パンチ24の辺上に設ける場合において、外枠切断ピン誘導穴28a、28a…の端部は、枠部打ち抜き用パンチ24の内側に食い込んでいても良い。外枠切断ピン誘導穴28a、28a…の端部を枠部打ち抜き用パンチ24内に食い込ませると、外枠切断ピンにより実装用基板の外周にスリットが形成されるので、実装用基板に生ずる反りをさらに低減することができる。
上型50は、トッププレート52と、押圧板ホルダー54と、ピンホルダー56と、パンチプレート58と、雌型60とを備えている。これらは、ノックピン52a、52a…を介して積層され、締結ボルト52b、52b…により固定されいてる。
雌型60は、枠部のプッシュバックを行う際の雌型となるものである。雌型60には、ガイドポスト30、30…に対応する位置に、ガイドポスト誘導穴60a、60a…が形成されている。
また、雌型60のほぼ中央であって、枠部打ち抜き用パンチ24に対応する位置にはスライドスペースが設けられ、スライドスペース内にはプリント配線母板から打ち抜かれた枠部を元の穴にはめ込むための第1上型ストリッパー(第2プッシュバック手段)62が遊挿されている。
第1上型ストリッパー62は、パンチプレート58の上方から遊挿される支持ボルト62a、62a…により支持され、かつ下方向への移動が規制されている。支持ボルト62a、62a…の上端は、ピンホルダー56内に形成された貫通孔に沿って上下動できるようになっている。第1上型ストリッパー62は、無負荷状態においてその下端が雌型60の下面から僅かに突き出すように、支持ボルト62a、62a…により支持されている。
パンチプレート58には、図2(e)に示すように、第1上型ストリッパー62の上方に貫通孔が設けられ、貫通孔の上部にはめ込まれたキャップボルト58a、58a…の下面と、第1上型ストリッパー62の上面との間には、第1上型ストリッパー62を下方に付勢するための弾性部材58b、58b…が挿入されている。弾性部材58b、58b…の材質は、特に限定されるものではないが、ウレタンゴム等が好適である。
さらに、第1上型ストリッパー62には、位置決めピン32a、32aに対応する位置に、位置決めピン誘導穴62b、62bが設けられている。
第1上型ストリッパー62内には、第1下型ストリッパー26に対応する位置に、プリント配線母板からプリント回路板を下方向に打ち抜くためのプリント回路板打ち抜き用パンチ(第1プッシュバック手段)64が設けられている。プリント回路板打ち抜き用パンチ64は、パンチプレート58に固定されている。
第1上型ストリッパー62内には、リフトピン挿入穴24a、24aに対応する位置に、リフトピン(持ち上げ・払い落とし手段)66aが設けられている。リフトピン66aは、パンチプレート58に設けられた貫通穴に挿入され、その上端は、ピンホルダ56により固定されている。リフトピン66aの先端は、無負荷状態において第1上型ストリッパー62の下面より突き出ている。
リフトピン66aは、これによって実装用基板のいずれかの部分を打ち抜き、リフトピン66aと実装用基板との間の摩擦力によって実装用基板を上型50と共に上方に持ち上げるためのものである。従って、リフトピン66aの長さは、実装用基板の持ち上げを容易に行えるような長さとするのが好ましい。具体的には、無負荷状態における第1上型ストリッパー62の下面からリフトピン66aの先端までの長さは、プリント配線母板の板厚の0.8〜2倍が好ましい。
第1上型ストリッパー62内であって、リフトピン66aの周囲には、スライドスペースが設けられ、スライドスペース内には、第2上型ストリッパー(持ち上げ・払い落とし手段)66bが遊挿されている。また、第2上型ストリッパー66b内には貫通穴が設けられ、貫通穴内には、リフトピン66aが遊挿されている。
第2上型ストリッパー66bは、パンチプレート58の上方から遊挿される支持ボルト(図示せず)により支持されている。また、第2上型ストリッパー66bを支持する支持ボルトは、その上端がピンホルダー56内に設けられた貫通孔に沿って上下動できるようになっている。
また、第2上型ストリッパー66bは、上型50が上死点に達した状態において、第2上型ストリッパー66bの下面とリフトピン66aの先端面とが同一面上にあるか、あるいは、リフトピン66aの先端面よりも第2上型ストリッパー66bの下面の方が下方に来るように、支持ボルト(図示せず)により支持されている。
ピンホルダー56及びパンチプレート58を貫通する貫通穴には、押圧ピン66c、66c…が遊挿されている。押圧ピン66c、66c…の下端は、第2上型ストリッパー66bの上面に接しており、押圧ピン66c、66c…の上端は、押圧板ホルダー54のスライドスペース内に設けられた押圧板66dの下面に接触している。
さらに、トッププレート52には、押圧板66dに対応する位置に貫通穴が設けられ、貫通穴には、ノックアウトブッシュ66e、66e…が挿入される。ノックアウトブッシュ66e、66e…は、無負荷状態においてその先端がトッププレート52の上面から僅かに突き出すように、その長さが定められている。
なお、図1及び図2に示す例において、リフトピン66aは、第1上型ストリッパー62内(すなわち、枠部のいずれかの部分)に設けられているが、印刷回路に損傷を与えない限りにおいて、プリント回路板打ち抜き用パンチ64内(すなわち、プリント回路板のいずれかの部分)に設けられていても良い。
また、加工後の実装用基板の次工程への搬送を容易化するためには、リフトピン66a、第2上型ストリッパー66b、及びこれに関連する機構(持ち上げ・払い落とし手段)を備えていることが望ましいが、加工後の実装用基板の上方への持ち上げが不要である場合には、持ち上げ・払い落とし手段は、省略することができる。
さらに、雌型60には、外枠切断ピン誘導穴28a、28a…に対応する位置に、外枠切断ピン(外枠切断手段)68、68…が立設される。外枠切断ピン68、68…は、パンチプレート58に設けられた貫通穴に挿入され、その上部は、ピンホルダー56により固定されている。外枠切断ピン68、68…の長さは、その先端が雌型60の下面より突きだし、かつプリント配線母板に所定の幅及び長さを有する切り込みを形成できるように定められる。雌型60の下面と外枠切断ピン68、68…の先端までの長さは、具体的には、プリント配線母板の板厚の1〜2倍が好ましい。
外枠切断ピン68、68…の両面には、それぞれ、半円状の穴が設けられ、半円状の穴内には、それより半径の小さい半円状の弾性部材68a、68a…が挿入されている。半円状の穴は、弾性部材68a、68a…の弾性変形を吸収するためのものである。弾性部材68a、68a…は、図2(d)に示すように、断面がT字型を呈しており、雌型60の上部から挿入される。また、弾性部材68a、68a…は、無負荷状態において、その先端が外枠切断ピン68、68…の先端より下方に来るように、その長さが定められている。
なお、外枠切断ピン68a、68a…及びこれに関連する機構(外枠切断手段)は、上述したように、プリント配線母板の外周と枠部の外周又は枠部となる領域の外周との間を切断し、枠部で支持されたプリント回路板を含む実装用基板をプリント配線母板から分離するためのものである。従って、プリント配線母板の外周と枠部となる領域の外周との間に、予めプレス加工、NC加工等により切り込みが形成されている場合には、外枠切断手段を省略することができる。
また、外枠切断ピン68a、68a…を上型50に立設することに代えて、下型20に立設し、第2下型ストリッパー28が下方に移動するに伴い、その先端が第2下型ストリッパー28の上面から突き出るようにしても良い。しかしながら、この場合は、上型50の構造が複雑になるので、外枠切断ピン68a、68a…は、上型50に立設するのが好ましい。
次に、図1及び図2に示す母板加工用金型を用いた実装用基板の製造方法、及びプリント回路板の製造方法について説明する。図3に、搬送方向に対して垂直方向から見たプリント配線母板の加工工程の工程図を示す。また、図4に、搬送方向に対して平行方向から見たプリント配線母板の加工工程の工程図を示す。
まず、図3(a)及び図4(a)に示すように、下型20の上にプリント配線母板100を載せる。プリント配線母板100には、予めプッシュバック基準穴が設けられており、位置決めは、このプッシュバック基準穴を位置決めピン32a、32aに挿入することにより行う。
この状態から上型50を下降させると、図4(b)に示すように、まず、第2上型ストリッパー66b及び第1上型ストリッパー62がプリント配線母板100に接触し、上方に移動する。これに伴い、リフトピン66aが第2上型ストリッパー66bの下面から突きだし、プリント配線母板100を打ち抜く。さらに、第2上型ストリッパー66bが上方に移動するに伴い、押圧ピン66c、66c…が押圧板66dを上方に押し上げる。その結果、ノックアウトブッシュ66e、66e…がトッププレート52の上面に突き出す。
また、これと同時に、外枠切断ピン68、68…が弾性部材68a、68a…の付勢力に抗してプリント配線母板100を打ち抜き、母板の外周と枠部となる領域の外周との間に切り込みを形成する。
さらに上型50を下降させると、図3(b)及び図4(c)に示すように、プリント回路板打ち抜き用パンチ64及び雌型60が、弾性部材36、36…及び弾性部材26d、26d…の付勢力に抗して、プリント配線母板100、並びに、これを載置する第2下型ストリッパー28及び第1下型ストリッパー26を下方に押し下げる。その結果、プリント配線母板100からプリント回路板102が下方向に打ち抜かれる。
一方、枠部切断用パンチ24は、弾性部材58b、58b…の付勢力に抗して、第1上型ストリッパー62を上方に押し上げる。その結果、プリント回路板102とは逆方向(上方向)に、プリント回路板100から枠部104が打ち抜かれる。また、第1上型ストリッパー62が上方に移動するに伴い、第2上型ストリッパー66bも上方に移動し、押圧ピン66c、66c…が押圧板66d及びノックアウトブッシュ66e、66e…をさらに上方に押し上げる。
プレス終了後、上型50を上昇させると、弾性部材36、36…並びに弾性部材26d、26d…が、それぞれ、第2下型ストリッパー28及び第1下型ストリッパー26、並びに、プリント配線母板100及びプリント回路板102を上方に押し上げる。また、これと同時に、弾性部材58b、58b…が第1上型ストリッパー62及び枠部104を下方に押し下げる。その結果、図3(c)及び図4(d)に示すように、プリント回路板102及び枠部104が、それぞれ、元の穴にはめ込まれる。
なお、この時点では、外枠切断ピン68、68…によりプリント配線母板の外枠が切断されているので、枠部104を打ち抜いた後に残ったプリント配線母板の穴は、閉じた穴ではないが、本願においては、便宜上、これも「元の穴」と呼ぶ。また、枠部104は、打ち抜いた方向とは逆方向に押し戻されるだけで、厳密にはプリント配線母板を打ち抜いた後に残る「閉じた穴」にはめ戻されるわけではないが、「元の穴」にはめ戻される点に変わりはないので、本願においては、便宜上、これも「プッシュバック」と呼ぶ。
また、図4(d)に示すように、この時点では、第2上型ストリッパー66bには、下向きの付勢力が働かないので、上方に移動した状態のままになっている。
さらに、この時点では、プリント配線母板100の外枠は、外枠切断ピン68、68…によりバラバラに分断されており、かつ、枠部104には、リフトピン66a、66aが突き刺さったままになっている。そのため、この状態からさらに上型50を上昇させると、図3(d)に示すように、リフトピン66a、66aにより、プリント回路板102が枠部104で支持された実装用基板106が上型50と共に上方に持ち上げられる。
この後、上型50をさらに上昇させ、上型50が上死点近傍に近づくと、図示しない押圧手段がノックアウトブッシュ66e、66e…を下方に押圧する。その結果、押圧板66dが押圧ピン66cを介して第2上型ストリッパー66bを下方に押し下げ、実装用基板106を上型50から払い落とす。
得られた実装用基板106は、自動実装工程に送られ、プリント回路板102上に電子部品が自動実装される。自動実装終了後、枠部104を破断させると、プリント回路板102を分離することができる。
本実施の形態に係る母板加工用金型10は、プリント回路板102のプッシュバックを行う第1プッシュバック手段と、プリント回路板102を支持するための枠部104のプッシュバックを行う第2プッシュバック手段を有する第1領域を備え、かつ、プリント回路板102のプッシュバックと枠部104のプッシュバックを同時に行っているので、1つの領域(第1領域)内で、プリント回路板102のプッシュバックと外形切断とを同時に行うことができる。そのため、プッシュバックと外形切断を別個の領域で行う従来の金型に比べて、金型を小型化することができる。
また、第1領域内にプリント配線母板100の外枠を切断する外枠切断手段を設けると、枠部104のプッシュバックが終了した時点で、外枠がバラバラになる。そのため、プリント配線母板100から実装用基板106の分離が極めて容易になる。
さらに、プリント配線母板100の外枠がバラバラになっているので、リフトピン66aにより、プレス加工終了後の実装用基板106を上型50と共に容易に持ち上げることができる。そのため、実装用基板106の次工程への搬送が極めて容易化し、作業効率が飛躍的に向上する。
次に、本発明の第2の実施の形態に係る母板加工用金型について説明する。本実施の形態に係る母板加工用金型は、図示はしないが、図1及び図2に示す母板加工用金型10において、外枠切断ピン68、68…及びこれに関連する構成(すなわち、外枠切断手段)を省略したことを特徴とする。その他の点については、第1の実施の形態に係る母板加工用金型10と同様であるので、説明を省略する。
次に、本実施の形態に係る母板加工用金型を用いた実装用板の製造方法、及びプリント回路板の製造方法について説明する。
まず、予め、プリント配線母板の外周と枠部となる領域の外周との間(すなわち、外枠切断ピン68、68…で切り込みを入れるべき部分)に、プレス加工、NC加工等の手段を用いて、切り込みを入れておく(外枠切断工程)。
次に、第1領域を備えた母板加工用金型を用いて、第1領域において、プリント配線母板に対してプリント回路板(第1の製品板)及び枠部のプッシュバック加工を同時に行う(プレス工程)。これにより、プッシュバックされたプリント回路板及び枠部が元の穴にはめ込まれると同時に、プリント配線母板の外枠がバラバラに分断される。
得られた実装用基板は、自動実装工程に送られ、プリント回路板上に電子部品が自動実装される。自動実装終了後、枠部を破断させると、プリント回路板を分離することができる。
次に、本発明の第3の実施の形態に係る母板加工用金型について説明する。
図5及び図6に、本実施の形態に係る母板加工用金型を示す。なお、図5及び図6においては、見やすくするために各部の寸法を適宜、実際の寸法より拡大・縮小して描いてある。また、以下の説明、並びに、図5及び図6中において、各部の符号であって、図1及び図2に示す母板加工用金型10に対応する部分については、図1及び図2と同一の符号を用いた。
図5及び図6において、母板加工用金型10’は、下型20’と、上型50’とを備えている。
母板加工用金型10’は、プリント配線母板の搬送方向に対して下流側が第1領域12、上流側が第2領域14になっている。
第1領域12は、プリント配線母板からプリント回路板のプッシュバック及びプリント回路板を支持するための枠部のプッシュバックを行うための領域である。
第2領域14は、プリント配線母板の搬送方向に対して第1領域12の上流側に配置され、かつ少なくとも実装用基板1個分に相当する面積を有する領域である。プリント配線母板は、第2領域14から第1領域12に向かってステップ送りされながら、第2領域14及び第1領域12で順次プレスされる。すなわち、第2領域14は、プリント配線母板を第1領域12で加工する前に、必要に応じてプリント配線母板に予備的な加工を施すための領域である。
下型20’は、図5に示すように、下型ベース板22と、枠部打ち抜き用パンチ(第2プッシュバック手段)24と、第1下型ストリッパー(第1プッシュバック手段)26と、第2下型ストリッパー28と、プリント回路板打ち抜き用パンチ(第3プッシュバック手段)40とを備えている。
下型ベース板22の四隅には、プレス時に上型50’の位置決めに用いられるガイドポスト30、30…が設けられている。下型ベース板22のその他の点については、第1の実施の形態に係る母板加工用金型10と同一であるので、説明を省略する。
枠部打ち抜き用パンチ24及び第1下型ストリッパー26は、第1領域12内に設けられている。第1下型ストリッパー26は、その外形が長方形になっている。枠部打ち抜き用パンチ24及び第1下型ストリッパー26、並びに、これに関連する構成のその他の点については、第1の実施の形態に係る母板加工用金型10と同一であるので、説明を省略する。
第2下型ストリッパー28は、枠部打ち抜き用パンチ24及びプリント回路板打ち抜き用パンチ40の周壁面に沿って上下動可能となるように、下型20’に支持され、かつ上方向に付勢されている。第2下型ストリッパー28には、位置決めピン32a、32aに対応する位置に、位置決めピン32b、32bが立設されている。
また、第2下型ストリッパー28には、枠部打ち抜き用パンチ24の角部(すなわち、第1領域12内)に外枠切断ピン誘導穴(外枠切断手段)が設けられていない。この点が、第1の実施の形態とは異なる。
プリント回路板打ち抜き用パンチ40は、第2領域14上にある下型ベース板22に固定されている。プリント回路板打ち抜き用パンチ40は、第1下型ストリッパー26により打ち抜かれるプリント回路板(第1の製品板)の側方から、別のプリント回路板(第2の製品板)を打ち抜くためのものである。
第1領域12内において、2個以上のプリント回路板を同時に打ち抜くことも可能であるが、プリント回路板の間隔が極めて狭くなると、加工中に母板が破損したり、金型強度が低下する場合がある。
これに対し、プリント回路板が極めて狭い間隔で並んでいる場合において、隣接するプリント回路板を第2領域14及び第1領域12において分散させてプッシュバックすると、母板の破損や金型強度の低下を抑制することができる。なお、プリント回路板打ち抜き用パンチ40及び第1下型ストリッパー26の形状、配置及び個数は、特に限定されるものではなく、目的に応じて任意に選択することができる。
第2領域14上にある実装用基板となる領域(図9中、点線で表示する領域)の角部には、合計4個の外枠切断ピン(外枠切断手段)42、42…が立設されている。外枠切断ピン42、42…及びプリント回路板打ち抜き用パンチ40は、いずれも、第2下型ストリッパー28が下方に移動するに伴い、第2下型ストリッパー28の上面からその先端が突き出すようになっている。
なお、本実施の形態において、外枠切断手段は、第2領域14内に設けられているが、外枠切断手段の全部又は一部を第1領域12内に設けても良い。さらに、本実施の形態において、外枠切断手段は、枠部となる領域の角部の延長線上に設けられているが、枠部となる領域の辺上に設けても良い。
また、第2下型ストリッパー28及び外枠切断手段に関するその他の点については、第1の実施の形態と同様であるので、説明を省略する。
上型50’は、図6に示すように、トッププレート52と、押圧板ホルダー54と、ピンホルダー56と、パンチプレート58、雌型60とを備えている。
雌型60は、一体物からなり、第1領域12には、第1上型ストリッパー(第2プッシュバック手段)62、プリント回路板打ち抜き用パンチ(第1プッシュバック手段)64、及び第2上型ストリッパー66bが設けられている。雌型60の第1領域12上にある部分は、プリント回路板打ち抜き用パンチ64の外形が長方形である点、並びに、外枠切断ピン及びこれに関連する構成がない点を除き、第1の実施の形態と同様であるので、説明を省略する。
雌型60の第2領域14上にある部分には、スライドスペースが設けられ、スライドスペース内には、プリント回路板(第2の製品板)を打ち抜くための第3上型ストリッパー76が遊挿されている。第3上型ストリッパー76は、パンチプレート58の上方から挿入される支持ボルト76a、76a…により支持され、かつ下方向への移動が規制されている。支持ボルト76a、76a…の上端は、ピンホルダー56内に形成された貫通孔に沿って上下動できるようになっている。パンチプレート58には、第3上型ストリッパー76の上方に貫通孔が設けられ、貫通孔の上部にはめ込まれたキャップボルト58e、58e…の下面と、第3上型ストリッパー76の上面との間には、第3上型ストリッパー76を下方に付勢するための弾性部材58f、58f…が挿入されている。弾性部材58f、58f…の材質は、特に限定されるものではないが、ウレタンゴム等が好適である。
雌型60には、下型20’に立設された外枠切断ピン42、42…に対応する位置に、外枠切断ピン誘導穴78、78…が設けられている。外枠切断ピン誘導穴78、78…は、パンチプレート58及びピンホルダー56を貫通し、押圧板ホルダー54内に設けられた切りカス排出路54b、54bに連通している。切りカス排出路54b、54bは、上型50’の水平方向を貫通するように設けられ、その一端には、エアーを供給するためのノズル80、80が設けられている。
さらに、雌型60には、位置決めピン32b、32bに対応する位置に、位置決めピン誘導穴82、82が設けられている。
上型50’に関するその他の点については、第1の実施の形態と同様であるので、説明を省略する。
次に、本実施の形態に係る母板加工用金型10’を用いた実装用基板の製造方法、及びプリント回路板の製造方法について説明する。図7に、プリント配線母板の加工工程の工程図を示す。
図7(a)に示すように、プリント配線母板100に形成されたプッシュバック基準穴100a、100a…を位置決めピン32b、32bに挿入し、第2領域14において1回目のプレスを行う(第1プレス工程)と、プリント配線母板100にプリント回路板(第2の製品板)103のプッシュバックが行われる。また、プリント配線母板100の外枠には、切り込み100c、100c…が形成される。
次に、直前のプレスにおいて第2領域14で加工された部分が第1領域12上に来るように、プリント配線母板100を搬送し、下型20’に載せる。プリント配線母板100の位置決めは、位置決めピン32a、32a及び位置決めピン32b、32bを用いて行う。この状態から2回目のプレスを行う(第2プレス工程)と、図7(b)に示すように、第2領域14では、新たにプリント回路板103のプッシュバック及び切り込み100c、100cの形成が行われる。
一方、第1領域12上では、プリント回路板(第1の製品板)102及び枠部104が互いに逆方向に打ち抜かれ、かつ元の穴にはめ込まれる。また、枠部104のプッシュバックが行われることによって、プリント配線母板100の側方にある短冊状の切りカス100e、100e及び前方にある短冊状の切りカス100fが切り離される。その結果、リフトピン66a、66a及び第2上型ストリッパー66b、66bによる実装用基板の持ち上げ・払い落としを極めて容易に行うことができる。
この後、上型50’をさらに上昇させ、上型50’が上死点近傍に近づくと、図示しない押圧手段がノックアウトブッシュ66e、66e…を下方に押圧する。その結果、押圧板66dが押圧ピン66cを介して第2上型ストリッパー66bを下方に押し下げ、実装用基板106を上型50’から払い落とす。
得られた実装用基板106は、自動実装工程に送られ、プリント回路板102上に電子部品が自動実装される。自動実装終了後、枠部104を破断させると、プリント回路板102を分離することができる。
本実施の形態に係る母板加工用金型10’は、第1領域12内にプリント回路板102のプッシュバックを行う第1プッシュバック手段と、プリント回路板102を支持するための枠部104のプッシュバックを行う第2プッシュバック手段を備え、かつ、プリント回路板102のプッシュバックと枠部104のプッシュバックを同時に行っているので、1つの領域(第1領域)内で、プリント回路板102のプッシュバックと外形切断とを同時に行うことができる。そのため、プッシュバックと外形切断を別個の領域で行う従来の金型に比べて、金型を小型化することができる。
また、第1領域12内及び/又は第2領域14内にプリント配線母板100の外枠を切断する外枠切断手段を設けると、枠部104のプッシュバックが終了した時点で、外枠がバラバラになる。そのため、プリント配線母板100からの実装用基板106の分離が極めて容易になる。
さらに、プレス終了時点ではプリント配線母板100の外枠がバラバラになっているので、プレス加工終了後の実装用基板106を上型と共に容易に持ち上げることができる。そのため、実装用基板106の次工程への搬送が極めて容易化し、作業効率が飛躍的に向上する。
また、第2領域14内にプリント回路板103のプッシュバックを行うための第3プッシュバック手段を設けると、プリント回路板102、103が極めて狭い間隔で並んでいる場合であっても、母板や金型を破損させることなく、プッシュバックを行うことができる。
次に、本発明の第4の実施の形態に係る母板加工用金型について説明する。本実施の形態に係る母板加工用金型は、図示はしないが、図5及び図6に示す母板加工用金型10’において、外枠切断ピン42、42…及びこれに関連する構成(すなわち、外枠切断手段)を省略したことを特徴とする。その他の点については、第3の実施の形態に係る母板加工用金型10’と同様であるので、説明を省略する。
次に、本実施の形態に係る母板加工用金型を用いた実装用板の製造方法、及びプリント回路板の製造方法について説明する。
まず、予め、プリント配線母板の外周と枠部となる領域の外周との間(すなわち、外枠切断ピン42、42…で切り込みを入れるべき部分)に、プレス加工、NC加工等の手段を用いて、切り込みを入れておく(外枠切断工程)。
次に、第1領域及び第2領域を備えた母板加工用金型を用いて、第2領域において、プリント配線母板に対し1回目のプレスを行う(第1プレス工程)。これにより、プリント回路板(第2の製品板)のプッシュバックが行われる。
次に、直前のプレスにおいて第2領域でプレスされた領域が第1領域上に来るようにプリント配線母板を搬送し、第2領域においてプリント配線母板の新たなプレス(新たなプリント回路板(第2の製品板)のプッシュバック)を行うと同時に、第1領域において、プリント配線母板に対してプリント回路板(第1の製品板)のプッシュバック及び枠部のプッシュバックを同時に行う(第2プレス工程)。これにより、プッシュバックされたプリント回路板及び枠部が元の穴にはめ込まれると同時に、プリント配線母板の外枠がバラバラに分断される。
得られた実装用基板は、自動実装工程に送られ、プリント回路板上に電子部品が自動実装される。自動実装終了後、枠部を破断させると、プリント回路板を分離することができる。
以上、本発明の実施の形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改変が可能である。
例えば、図1及び図2に示す母板加工用金型10においては、プリント回路板を下方向に打ち抜き、枠部を上方向に打ち抜くようになっているが、プリント回路板を上方向に打ち抜き、枠部を下方向に打ち抜くようにしても良い。
また、図1及び図2に示す母板加工用金型10においては、枠部打ち抜き用パンチ24の角部に外枠切断手段(外枠切断ピン誘導穴28a、28a…)が設けられているが、外枠切断手段は、枠部打ち抜き用パンチ24の上流側の辺及び/又は下流側の辺上に設けても良い。
また、図5、6に示す母板加工用金型においては、プリント配線母板の外枠をバラバラにするのに必要なすべての切り込みを形成するための外枠切断手段が第2領域14内に設けられているが、必要な切り込みの一部のみを形成する外枠切断手段を第1領域及び/又は第2領域に設け、他の部分の切り込みは、予めNC加工等を用いてプリント配線母板に形成しても良い。
また、図5、6に示す母板加工用金型10’において、下型20’にプリント回路板打ち抜き用パンチ40が設けられ、上型50’に第3上型ストリッパー76が設けられているが、プリント回路板打ち抜き用パンチ40に代えて下型20’に貫通穴形成ピンを立設し、第3上型ストリッパー76に代えて貫通穴形成ピン誘導穴を設けると、貫通穴を上方向に打ち抜くことができる。
また、図5、6に示す母板加工用金型10’において、第3プッシュバック手段は、第1プッシュバック手段で打ち抜かれるプリント回路板(第1の製品板)の側方からプリント回路板(第2の製品板)を打ち抜くようになっているが、第3プッシュバック手段は、第1の製品板となる領域内から第2の製品板を打ち抜くものであっても良い。
さらに、図5、6に示す母板加工用金型10’において、第3上型ストリッパー76内に貫通穴形成ピンを立設し、第3上型ストリッパー76が上方に移動するに伴い、貫通穴形成ピンが第3上型ストリッパー76の下面から突き出すようにすると、プリント回路板(第2の製品板)のプッシュバックと同時に、プリント回路板内に貫通穴を形成することもできる。
本発明に係る母板加工用金型は、プッシュバック法によりプリント回路板が枠部で支持された実装用基板を製造するための金型として使用することができる。
また、本発明に係る加工板の製造方法は、プッシュバック法によりプリント回路板が枠部で支持された実装用基板の製造方法として使用することができる。
さらに、本発明に係る製品板の製造方法は、プッシュバック法によりプリント回路板が枠部で支持された実装用基板からプリント回路板を製造する方法として使用することができる。
図1(a)、図1(b)及び図1(c)は、それぞれ、本発明の第1の実施の形態に係る母板加工用金型の下型の平面図、そのB−B’線断面図、及びそのC−C’線断面図である。 図2(a)、図2(b)及び図2(c)は、それぞれ、本発明の第1の実施の形態に係る母板加工用金型の上型の底面図、そのB−B’線断面図、及びそのC−C’線断面図である。また、図2(d)は、外枠切断ピン近傍の部分断面図であり、図2(e)は、第1上型ストリッパー近傍の部分断面図である。 図1及び図2に示す母板加工用金型を用いた実装用基板の製造方法を示す工程図であって、プリント配線母板の搬送方向に対して垂直方向から見た断面図である。 図1及び図2に示す母板加工用金型を用いた実装用基板の製造方法を示す工程図であって、プリント配線母板の搬送方向に対して平行方向から見た断面図である。 図5(a)、図5(b)及び図5(c)は、それぞれ、本発明の第3の実施の形態に係る母板加工用金型の下型の平面図、そのB−B’線断面図、及びそのC−C’線断面図である。 図6(a)及び図6(b)は、それぞれ、本発明の第3の実施の形態に係る母板加工用金型の上型の底面図、及びそのB−B’線断面図である。 図5及び図6に示す母板加工用金型を用いた実装用基板の製造方法を示す工程図であって、プリント配線母板の法線方向から見た図である。
符号の説明
10 母板加工用金型
20 下型
24 枠部打ち抜き用パンチ(第2プッシュバック手段)
24a リフトピン誘導穴(持ち上げ・払い落とし手段)
26 第1下型ストリッパー(第1プッシュバック手段)
28a 外枠切断ピン誘導穴(外枠切断手段)
50 上型
62 上型第1ストリッパー(第2プッシュバック手段)
64 プリント回路板打ち抜き用パンチ(第1プッシュバック手段)
66a リフトピン(持ち上げ・払い落とし手段)
66b 第2上型ストリッパー(持ち上げ・払い落とし手段)
68 外枠切断ピン(外枠切断手段)
10’ 母板加工用金型
40 プリント回路板打ち抜き用パンチ(第3プッシュバック手段)
76 第3上型ストリッパー(第3プッシュバック手段)

Claims (14)

  1. 母板から第1の製品板のプッシュバック及び前記第1の製品板を支持するための枠部のプッシュバックを同時に行うための第1領域を備え、
    前記第1領域は、
    前記母板から前記第1の製品板を打ち抜き、打ち抜かれた前記第1の製品板を元の穴にはめ込むための第1プッシュバック手段と、
    前記母板から前記第1の製品板とは逆方向に前記枠部を打ち抜き、打ち抜かれた前記枠部を元の穴にはめ込むための第2プッシュバック手段とを備えている
    母板加工用金型。
  2. 前記第1領域は、
    前記第1の製品板のプッシュバック及び前記枠部のプッシュバックを行うと同時に、上型に設けられたリフトピンを用いて、前記枠部で支持された前記第1の製品板を含む加工板のいずれかの部分を打ち抜き、前記リフトピンと前記加工板との間の摩擦力によって前記加工板を前記上型と共に上方に持ち上げ、かつ前記上型が上死点近傍に達したときには前記摩擦力に抗して前記加工板を下方に押圧し、前記加工板を下方に払い落とす持ち上げ・払い落とし手段
    をさらに備えている請求項1に記載の母板加工用金型。
  3. 前記第1領域は、
    前記母板の外周と前記枠部の外周との間に切り込みを入れ、前記枠部で支持された前記第1の製品板を含む加工板を前記母板から分離するための外枠切断手段
    をさらに備えている請求項1又は2に記載の母板加工用金型。
  4. 前記外枠切断手段は、前記母板の外周と前記枠部の外周との間であって、前記加工板の角部の延長線上を切断するものである請求項3に記載の母板加工用金型。
  5. 母板から第1の製品板のプッシュバック及び前記第1の製品板を支持するための枠部のプッシュバックを同時に行うための第1領域と、
    前記母板の搬送方向に対して前記第1領域の上流側に配置され、かつ少なくとも前記枠部で支持された前記第1の製品板を含む加工板1個分に相当する面積を有する第2領域とを備え、
    前記第1領域は、
    前記母板から前記第1の製品板を打ち抜き、打ち抜かれた前記第1の製品板を元の穴にはめ込むための第1プッシュバック手段と、
    前記母板から前記第1の製品板とは逆方向に前記枠部を打ち抜き、打ち抜かれた前記枠部を元の穴にはめ込むための第2プッシュバック手段とを備えている
    母板加工用金型。
  6. 前記第1領域は、
    前記第1の製品板のプッシュバック及び前記枠部のプッシュバックを行うと同時に、上型に設けられたリフトピンを用いて、前記加工板のいずれかの部分を打ち抜き、前記リフトピンと前記加工板との間の摩擦力によって前記加工板を前記上型と共に上方に持ち上げ、かつ前記上型が上死点近傍に達したときには前記摩擦力に抗して前記加工板を下方に押圧し、前記加工板を下方に払い落とす持ち上げ・払い落とし手段
    をさらに備えている請求項5に記載の母板加工用金型。
  7. 前記第1領域及び/又は前記第2領域は、
    前記母板の外周と前記枠部の外周又は前記枠部となる領域の外周との間に切り込みを入れ、前記加工板を前記母板から分離するための外枠切断手段
    をさらに備えている請求項5又は6に記載の母板加工用金型。
  8. 前記外枠切断手段は、前記母板の外周と前記枠部の外周又は前記枠部となる領域の外周との間であって、前記加工板の角部又は前記加工板となる領域の角部の延長線上を切断するものである請求項7に記載の母板加工用金型。
  9. 前記第2領域は、前記母板の前記枠部となる領域内から第2の製品板を打ち抜き、打ち抜かれた前記第2の製品板を元の穴にはめ込む第3プッシュバック手段
    をさらに備えている請求項5から8までのいずれかに記載の母板加工用金型。
  10. 請求項1から4までのいずれかに記載の母板加工用金型を用いて、前記第1領域において、母板に対して前記第1の製品板のプッシュバック及び前記枠部のプッシュバックを同時に行うプレス工程と、
    前記プレス工程の前に、予め前記母板の外周と前記枠部となる領域の外周との間に切り込みを入れ、又は、前記プレス工程と同時に、前記外枠切断手段を用いて前記母板の外周と前記枠部の外周との間に切り込みを入れる外枠切断工程と
    を備えた加工板の製造方法。
  11. 請求項5から8までのいずれかに記載の母板加工用金型を用いて、前記第2領域において、母板に対し1回目のプレスを行う第1プレス工程と、
    直前のプレスにおいて前記第2領域でプレスされた領域が前記第1領域上に来るように前記母板を搬送し、前記第2領域において前記母板の新たなプレスを行うと同時に、前記第1領域において、前記母板に対して前記第1の製品板のプッシュバック及び前記枠部のプッシュバックを同時に行う第2プレス工程と、
    前記第1プレス工程の前に、予め前記母板の外周と前記枠部となる領域の外周との間に切り込みを入れ、又は、前記第1プレス工程及び/若しくは前記第2プレス工程と同時に、前記外枠切断手段を用いて、前記母板の外周と前記枠部の外周若しくは前記枠部となる領域の外周との間に切り込みを入れる外枠切断工程と
    を備えた加工板の製造方法。
  12. 請求項10又は11に記載の方法により得られた加工板に備えられる前記枠部を破断させ、前記第1の製品板を分離する製品板の製造方法。
  13. 請求項9に記載の母板加工用金型を用いて、前記第2領域において、母板に対して第2の製品板(A)のプッシュバックを行う第1プレス工程と、
    前記第2の製品板(A)が前記第1領域上に来るように前記母板を搬送し、前記2領域上において新たに第2の製品板(B)のプッシュバックを行うと同時に、前記第1領域上において、前記第1の製品板のプッシュバック及び前記枠部のプッシュバックを同時に行う第2プレス工程と、
    前記第1プレス工程の前に、予め前記母板の外周と前記枠部となる領域の外周との間に切り込みを入れ、又は、前記第1プレス工程及び/若しくは前記第2プレス工程と同時に、前記外枠切断手段を用いて、前記母板の外周と前記枠部の外周若しくは前記枠部となる領域の外周との間に切り込みを入れる外枠切断工程と
    を備えた加工板の製造方法。
  14. 請求項13に記載の方法により得られた加工板に備えられる前記枠部を破断させ、前記第1の製品板及び前記第2の製品板を分離する製品板の製造方法。
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