JP2007317404A - コネクタ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】両ハウジング10,20が嵌合した状態では、第1検知用端子金具15の一対の接点部15aが一対の第2検知用端子金具25に接触することで、両ハウジング10,20の正規嵌合が検知される。第1検知用端子金具15の一対の接点部15aを幅方向においてロック突起13の外側に配置するとともに、一対の第2検知用端子金具25をロック突起13を挟むように配置したので、第2検知用端子金具25の間隔がロック突起13の幅寸法よりも大きくなり、両ハウジング10,20が未嵌合の状態における第2検知用端子金具25同士の接触(短絡)が防止される。
【選択図】図1
Description
両ハウジングが嵌合する過程(つまり、半嵌合の状態)では、ロックアームが両ハウジングの嵌合方向と交差する方向に弾性撓みするとともに、そのロックアームが第1検知用端子金具を押して両ハウジングの嵌合方向と交差する方向に弾性撓みさせ、このとき、第1検知用端子金具は第2検知用端子金具と非接触の状態となる。そして、両ハウジングが正規の嵌合状態に至ると、ロックアームが弾性復帰してロック係止部に係止することにより、両ハウジングが嵌合状態にロックされるとともに、ロックアームからの押圧を解除された第1検知用端子金具が弾性復帰して第2検知用端子金具に接触し、両検知用端子金具が導通可能に接続される。
このコネクタによれば、第1検知用端子金具が第2検知用端子金具に対して接触しているか否かに基づいて、両ハウジングが半嵌合状態と正規嵌合状態のいずれであるかを検知することができる。
このコネクタによれば、第1検知用端子金具がロックアームのロック動作と一体となって変位するので、第1検知用端子金具には、ロックアームによって押圧される被押圧部が不要となる。したがって、第2検知用端子金具との接触部とロックアームに押圧される被押圧部とを別々に設けた第1検知用端子金具と比較すると、第1検知用端子金具の小型化を図ることができ、ひいては、コネクタ全体の小型化を図ることができる。
ロックアームは、通常、第1ハウジングよりも幅狭であり、ロック突起はロックアームと同じ幅か若しくはロックアームよりも幅狭であることから、ロック突起の幅寸法は、比較的小さい。そのため、第1検知用端子金具の幅寸法も大きくできず、第2検知用端子金具の間隔は、比較的狭くならざるを得ない。そのため、第2検知用端子金具が幅方向に湾曲していたり、第2ハウジングが衝撃を受けりした場合には、両ハウジングが未嵌合の状態においても左右両第2検知用端子金具が接触(短絡)してしまうことが懸念される。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、嵌合検知機能の信頼性向上を図ることを目的とする。
第1検知用端子金具の一対の接点部を幅方向においてロック突起の外側に配置するとともに、一対の第2検知用端子金具をロック突起を挟むように配置したので、第2検知用端子金具の間隔をロック突起の幅寸法よりも大きくすることができ、これにより、両ハウジングが未嵌合の状態における第2検知用端子金具同士の接触(短絡)を防止することができる。
ロック係止部が一対の第2検知用端子金具の間に配置されているので、第2検知用端子金具同士の短絡を確実に防止することができる。
第1検知用端子金具の接点部が、ロックアームにおけるロック突起の形成面よりも凹んだ形態とされているので、異物の干渉による接点部の傷付きが防止される。
第1ハウジングに第1検知用端子金具を覆う保護部が形成されているので、第1検知用端子金具に対する異物の干渉が防止される。
第1検知用端子金具に、ロックアームにおけるロック突起の形成面よりも突出する被検知突起が形成されているので、ロック突起の形成面に沿って被検知突起に検知光を照射することによって、第1検知用端子金具の形成面に対する相対位置を検知することができる。
以下、本発明を具体化した実施形態1を図1乃至図5を参照して説明する。本実施形態1のコネクタは、互いに嵌合・離脱を可能とされた第1ハウジング10及び第2ハウジング20とから構成される。
第1ハウジング10は、内部に複数の雌端子金具11を収容した雌形と称されるものであり、全体としてブロック状をなしている。雌端子金具11は、その略前半部分が角筒状をなし、略後半部分が電線接続部11aとなっていて、この電線接続部11aには電線Wが圧着により接続されている。
第1ハウジング10の上面(外面)には、第1ハウジング10の前端から後方へ片持ち状に延出する形態のロックアーム12が一体に形成されている。ロックアーム12は、全体として前後方向に長い板状をなし、常には第1ハウジング10の上面と略平行なロック姿勢を保つが、その第1ハウジング10に連なる前端部12Fを支点として、傾きつつ下方(第1ハウジング10の外面に接近する方向)へ弾性変形してロック解除姿勢をとり得るようになっている。
雄端子金具24の水平部24aは支持壁21に貫通され、水平部24aの先端側がフード部22内に位置しており、水平部24aの後端から下方へ延出した脚部24bが、支持壁21の下端部に組み付けた水平な位置決め板26に貫通されている。
両ハウジング10,20を嵌合する際には、第1ハウジング10をフード部22内に進入させる。嵌合の過程では、ロック突起13とロック係止部23との干渉により、ロックアーム12が下方へ弾性撓みしてロック解除姿勢をとる。この状態では、第1検知用端子金具15が、前後方向において第2検知用端子金具25の接触部25Aから外れ、しかも上下方向においても第2検知用端子金具25の接触部25Aから外れた位置にあるので、両第2検知用端子金具25の間は導通不能である。検知回路では、第2検知用端子金具25間が導通不能であることが検出され、この検出結果に基づき、両ハウジング10,20が正規嵌合状態に至っていない(半嵌合状態又は未嵌合の状態である)と判断される。
また、第1検知用端子金具15の接点部15aが、ロックアーム12におけるロック突起13の形成面12Sよりも凹んだ形態とされているので、異物の干渉による接点部15aの傷付きが防止される。
次に、本発明を具体化した実施形態2を図6及び図7を参照して説明する。本実施形態2は、ロックアーム12の凹部31の平面形状、第1検知用端子金具32の平面形状、及び第2検知用端子金具33の水平部33a長さを上記実施形態1とは異なる構成としたものである。その他の構成については上記実施形態1と同じであるため、同じ構成については、同一符号を付し、構造、作用及び効果の説明は省略する。
凹部31は、ロック突起13の後方近傍に配置された横長方形部31aと、この横長方形部31aの左右両端から前方へ延びる一対の縦長方形部31bとからなり、その平面形状は概ねU字形(角張ったU字形)をなす。第1検知用端子金具32の平面形状も凹部31と同じ形状をなす。そして、この第1検知用端子金具32のうち縦長方形部31b内に位置する部分が、左右一対の接点部32aとなっている。この接点部32aは、前後方向においてロック突起13と同じ位置に配置され、換言すると、両接点部32aはロック突起13の外側面に沿うように(ロック突起13を左右から挟むように)配置されている。
また、第2検知用端子金具33の水平部33a前端部は、実施形態1の第2検知用端子金具25よりも後方、即ちロック係止部23よりも後方に位置している。したがって、接触部25Aはロック係止部23よりも後方に位置する。これにより、両ハウジング10,20が正規嵌合したときに、左右両接点部32aと左右両接触部25Aとが当接することができる。
次に、本発明を具体化した実施形態3を図8及び図9を参照して説明する。本実施形態3は、実施形態1において第1ハウジング10に保護部40を形成したものである。その他の構成については上記実施形態1と同じであるため、同じ構成については、同一符号を付し、構造、作用及び効果の説明は省略する。
保護部40は、第1ハウジング10の上面から立ち上がる左右一対の側壁41と、この両側壁41の上端縁における前端部同士を連結する水平な連結板42とからなる。ロックアーム12は左右両側壁41の間に挟まれ、側壁41の前後方向における形成領域は、ロック突起13の後端面(係止面13a)よりも少し前方の位置から、ロックアーム12(解除操作部17)の後端に亘っている。また、連結板42の前後方向における形成領域は、側壁41の前端と同じ位置から、解除操作部17の前端縁よりも少し前方の位置に亘っており、この連結板42の下方に第1検知用端子金具15が配置されている。換言すると、第1検知用端子金具15は、その全体に亘って連結板42によって上から覆われている。
このような保護部40を設けたことにより、第1検知用端子金具15に対する上方及び側方からの異物の干渉を防止でき、ひいては、接点部25aにおける異物の干渉に起因する傷付きを防止することができる。
次に、本発明を具体化した実施形態4を図10及び図11を参照して説明する。本実施形態4は、上記実施形態1において第1検知用端子金具15に被検知突起15Aを形成したものである。その他の構成については上記実施形態1と同じであるため、同じ構成については、同一符号を付し、構造、作用及び効果の説明は省略する。
被検知突起15Aは、第1検知用端子金具15の幅方向における中央部(左右両接点部15aの中間部分であって、ロック突起13の真後ろの位置)を叩き出しによって上方へ突出させたものであり、概ね半球形をなしている。被検知突起15Aの上端部は、ロック突起13の形成面12Sよりも上方へ突出しており、水平方向からロックアーム12を見たときに、被検知突起15Aの上端部が目視可能に露出している。
このような被検知突起15Aを形成したことにより、第1検知用端子金具15の位置や姿勢を検知することができる。即ち、後方からロック突起13の形成面12Sに沿って被検知突起15Aに向けて検知光(例えば、レーザー光)を照射し、被検知突起15Aの球状をなす表面で反射した検知光の光軸の位置や角度に基づいて、第1検知用端子金具15の高さや傾きを検出することができる。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施態様も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態1〜4では第1ハウジングを雌側ハウジングとし、第2ハウジングを雄側ハウジングとしたが、本発明によれば、第1ハウジングを雄側ハウジングとし、第2ハウジングを雌側ハウジングとしてもよい。
(2)上記実施形態1〜4では第1検知用端子金具を平板状としたが、本発明によれば、屈曲又は湾曲させた板状としてもよい。
(3)実施形態3及び実施形態4に、実施形態2の第1検知用端子金具の形状及びロック突起と接点部との位置関係を適用してもよい。
(4)上記実施形態1〜4では第1検知用端子金具の接点部を含む全体が、ロックアームにおけるロック突起の形成面よりも凹んだ形態としたが、本発明によれば、第1検知用端子金具の接点部のみがロック突起の形成面よりも凹ませた形態としてもよい。
(5)上記実施形態1〜4では第1検知用端子金具がロック突起の形成面よりも凹んだ形態としたが、本発明によれば、第1検知用端子金具がロック突起の形成面と同じ高さ(面一)としてもよく、ロック突起の形成面よりも突出する形態としてもよい。
(6)上記実施形態1,2,4に、実施形態3の第1検知用端子金具を保護部で覆おう構成を適用してもよい。
(7)上記実施形態1〜3に、実施形態4の第1検知用端子金具に被検知突起を形成する構成を適用してもよい。
(8)上記実施形態1〜4では第2検知用端子金具の先端部を屈曲させて、その屈曲部を第1検知用端子金具の接点部に当接させるようにしたが、本発明によれば、第2検知用端子金具に球面状の叩き出し部を形成し、この叩き出し部を接点部に当接させてもよい。
12…ロックアーム
12S…ロック突起の形成面
13…ロック突起
15…第1検知用端子金具
15a…接点部
15A…被検知突起
20…第2ハウジング
23…ロック係止部
25…第2検知用端子金具
40…保護部
Claims (5)
- 第1ハウジングと、
前記第1ハウジングと嵌合可能な第2ハウジングと、
前記第1ハウジングに弾性撓み可能に形成されたロックアームと、
前記ロックアームに形成されたロック突起と、
前記ロックアームに一体に変位するように取り付けられ、前記両ハウジングの嵌合方向と直角な幅方向において前記ロック突起よりも外側に位置する一対の接点部を備えた第1検知用端子金具と、
第2ハウジングに形成され、前記両ハウジングの嵌合過程では前記ロック突起と干渉するロック係止部と、
前記第2ハウジングに設けられ、幅方向において前記ロック突起を左右から挟むように配置された一対の第2検知用端子金具とを備え、
前記第1ハウジングと前記第2ハウジングが半嵌合の状態では、前記ロック突起と前記ロック係止部との干渉により前記ロックアームが弾性撓みして前記第1検知用端子金具が前記第2検知用端子金具と非接触となることで、前記両ハウジングが半嵌合であることが検知され、
前記第1ハウジングと前記第2ハウジングが正規嵌合した状態では、前記ロックアームが弾性復帰して前記ロック突起が前記ロック係止部に係止することで前記両ハウジングが嵌合状態にロックされるとともに、前記第1検知用端子金具の一対の接点部が前記一対の第2検知用端子金具に接触することで、前記両ハウジングが正規嵌合したことが検知されることを特徴とするコネクタ。 - 前記ロック係止部が、前記一対の第2検知用端子金具の間に配置されていることを特徴とする請求項1記載のコネクタ。
- 前記第1検知用端子金具の少なくとも前記接点部が、前記ロックアームにおける前記ロック突起の形成面よりも凹んだ形態とされていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のコネクタ。
- 前記第1ハウジングには、前記第1検知用端子金具を覆う保護部が形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のコネクタ。
- 前記第1検知用端子金具に、前記ロックアームにおける前記ロック突起の形成面よりも突出する被検知突起が形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のコネクタ。
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