JP2007316298A - 感光性樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】(a)エチレン性不飽和付加重合性モノマーと、(b)アルカリ可溶性高分子と、(c)光重合開始剤を含有する感光性樹脂組成物において、(a)エチレン性不飽和付加重合性モノマーとして特定の化合物を含むことを特徴とする感光性樹脂組成物。
【選択図】なし
Description
ここで用いられる感光性樹脂層としては、現在、現像液として弱アルカリ水溶液を用いるアルカリ現像型のものが一般的である。
DFRを用いてプリント配線板等を作成する方法として一般的な方法は以下の通りである。
形成されたレジストパターンをマスクとして、基板上の表面をエッチング、めっき又はサンドブラスト等による処理を行い、次いでレジストパターンを、現像液よりも強いアルカリ水溶液を用いて剥離して、プリント配線板等を形成する。
特に最近は工程の簡便さから、貫通孔(スルーホール)を硬化膜で覆い、その後エッチングするいわゆるテンティング法が多用されている。エッチング工程には、塩化第二銅、塩化第二鉄、銅アンモニア錯体溶液等が用いられる。
エッチング工程では、硬化膜の密着性とエッチング液に対する耐性が必要であり、さらにテンティング法では、スルーホールを覆う硬化膜が強靭で、膜破れがないこと、即ち良好なテンティング性が要求される。
当技術分野において、エチレン性不飽和付加重合性モノマーを用いた感光性樹脂組成物(例えば、特許文献1)が知られているが、前述した解像度、密着性を維持しつつ高感度、且つ高テンティング性をバランスして備えるという要望に応える必要がある。
また、さらに上記諸特性に加えて、優れた対サンドブラスト性を有するレジストパターンに対する要求もある。
(1)(a)エチレン性不飽和付加重合性モノマーと、(b)アルカリ可溶性高分子と、(c)光重合開始剤を含有する感光性樹脂組成物において、(a)エチレン性不飽和付加重合性モノマーとして、下記一般式(I)で表される化合物を含むことを特徴とする感光性樹脂組成物。
(3)(c)光重合開始剤として、下記一般式(II)で表される2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体を含有することを特徴とする(1)記載の感光性樹脂組成物。
(5)(4)記載の感光性樹脂積層体を用いて、基板上に感光性樹脂層を形成し、露光し、現像する工程を含むレジストパターンの形成方法。
(6)被加工基材上に、(1)〜(3)のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物を溶媒に溶解した感光性樹脂組成物の溶液を塗布することによって感光性樹脂層を形成し、露光し、現像することによりレジストパターンを形成した後、サンドブラスト処理を行うことを特徴とする凹凸基材の製造方法。
(7)被加工基材上に、(4)記載の感光性樹脂積層体の感光性樹脂層をラミネートすることによって感光性樹脂層を形成し、露光し、現像することによりレジストパターンを形成した後、サンドブラスト処理を行うことを特徴とする凹凸基材の製造方法。
本発明の感光性樹脂組成物に用いられる(a)エチレン性不飽和付加重合性モノマーには、下記一般式(I)で表される化合物を含む。
上記一般式(I)で表される化合物としては、l+n=3、m=6であるMD630(東邦化学工業(株)製)や、l=1、m=3、n=0または1(ここでn=0である化合物とn=1である化合物の存在比率は、1:1)であるMD315(東邦化学工業(株)製)が挙げられる。
、β−ヒドロキシプロピル−β′−(アクリロイルキシ)プロピルフタレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物(両端に平均5モルずつのエチレンオキサイド付加物や、両端に平均2モルずつのプロピレンオキサイド及び平均15モルずつのエチレンオキサイド付加物等)のジメタクリレート、トリエチレングリコールドデカプロピレングリコールトリエチレングリコールのジメタクリレート等が挙げられる。
中でも、上記一般式(I)で表される化合物と、下記一般式(III)または(IV)で表される化合物との併用が好ましい。
びR’は、HまたはCH3である。)
上記一般式(I)で示される化合物の、感光性樹脂組成物全体に対する割合は、3質量%以上60質量%以下が好ましく、より好ましくは5質量%以上50質量%以下、さらに好ましくは10質量%以上40質量%以下である。
カルボン酸含有ビニル共重合体とは、α、β−不飽和カルボン酸の中から選ばれる少なくとも1種の第1単量体と、アルキル(メタ)アクリレート、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミドとその窒素上の水素をアルキル基またはアルコキシ基に置換した化合物、スチレン及びスチレン誘導体、(メタ)アクリロニトリル、及び(メタ)アクリル酸グリシジルの中から選ばれる少なくとも1種の第2単量体をビニル共重合して得られる化合物である。
カルボン酸含有ビニル共重合体は、上記第1単量体と第2単量体との混合物を、アセトン、メチルエチルケトン、又はイソプロパノ−ル等の溶剤で希釈した溶液に、過酸化ベンゾイル、アゾイソブチロニトリル等のラジカル重合開始剤を適量添加し、加熱攪拌することにより合成を行うことが好ましい。混合物の一部を反応液に滴下しながら合成を行う場合もある。反応終了後、さらに溶剤を加えて、所望の濃度に調整する場合もある。合成手段としては、溶液重合以外に、塊状重合、懸濁重合、又は乳化重合を用いてもよい。
0以上120000以下である。硬化膜の強度を維持する為5000以上が好ましく、感光性樹脂組成物を積層して感光性樹脂層を形成する際の安定性の観点から、300000以下であることが好ましい。
カルボン酸含有セルロースとしては、セルロースアセテートフタレート、ヒドロキシエチル・カルボキシメチルセルロース等が挙げられる。
本発明の感光性樹脂組成物に用いられる(c)光重合開始剤として、下記一般式(II)で表される2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体を含むことは、高解像度の観点から好ましい実施態様である。
2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体には、例えば、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ビス−(m−メトキシフェニル)イミダゾール二量体、2−(p−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体等があるが、特に、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体が好ましい。
ましい。p−アミノフェニルケトンとしては、例えば、p−アミノベンゾフェノン、p−ブチルアミノフェノン、p−ジメチルアミノアセトフェノン、p−ジメチルアミノベンゾフェノン、p,p′−ビス(エチルアミノ)ベンゾフェノン、p,p′−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン[ミヒラーズケトン]、p,p′−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、p,p′−ビス(ジブチルアミノ)ベンゾフェノン等が挙げられる。
他の光重合開始剤としては、例えば、2−エチルアントラキノン、2−tert−ブチルアントラキノン等のキノン類、ベンゾフェノン等の芳香族ケトン類、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル等のベンゾインエーテル類、9−フェニルアクリジン等のアクリジン化合物、ベンジルジメチルケタール、ベンジルジエチルケタール等がある。
また、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−o−ベンゾイルオキシム、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム等のオキシムエステル類等がある。また、N−アリール−α−アミノ酸化合物も用いることも可能であり、これらの中では、N−フェニルグリシンが特に好ましい。
本発明の感光性樹脂組成物を利用して、サンドブラスト処理を行う場合には、ウレタンプレポリマーを含有することが好ましい。ウレタンプレポリマーは、末端に水酸基を有するポリマーまたはモノマーとポリイソシアネートから誘導されたポリウレタンの末端イソシアネート基に対して、活性水素を有する官能基とエチレン性不飽和結合を分子内に共に有する化合物を反応させることによって得られる。それぞれについて以下に説明する。
イソシアネート、α、α、α′−トリメチル−O−キシリレンジイソシアネート、α、α、α′−トリメチル−m−キシリレンジイソシアネート、α、α、α′−トリメチル−p−キシリレンジイソシアネート、α、α、α′、α′−テトラメチル−O−キシリレンジイソシアネート、α、α、α′、α′−テトラメチル−m−キシリレンジイソシアネート、α、α、α′、α′−テトラメチル−p−キシリレンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネートなどが挙げられる。ジイソシアネート化合物の芳香環を水添化した化合物、例えばm−キシリレンジイソシアネートの水添化物(三井武田ケミカル製タケネート600)なども挙げられる。
ウレタンプレポリマーを含有する場合の感光性樹脂組成物全体に対する割合は、10質量%以上80質量%以下が好ましく、より好ましくは20質量%以上70質量%以下、さらに好ましくは30質量%以上60質量%以下である。
ロイコ染料としては、例えば、トリス(4−ジメチルアミノ−2−メチルフェニル)メタン[ロイコクリスタルバイオレット]、トリス(4−ジメチルアミノ−2−メチルフェニル)メタン[ロイコマラカイトグリーン]等が挙げられる。
トリアジン化合物としては、2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジ
ンが挙げられる。
このような発色系染料の中でも、トリブロモメチルフェニルスルフォンとロイコ染料との組み合わせや、トリアジン化合物とロイコ染料との組み合わせが有用である。
このようなラジカル重合禁止剤としては、例えば、p−メトキシフェノール、ハイドロキノン、ピロガロール、ナフチルアミン、tert−ブチルカテコール、塩化第一銅、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール、2,2′−メチレンビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2′−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、ジフェニルニトロソアミン等が挙げられる。
また、本発明の感光性樹脂組成物に、必要に応じて可塑剤等の添加剤を含有させることもできる。このような添加剤としては、例えば、ジエチルフタレート等のフタル酸エステル類やp−トルエンスルホンアミド、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコールモノアルキルエーテル等が挙げられる。
また、支持層のヘーズは0.01以上5.0以下であるものが好ましい。厚みは薄い方が画像形成性、経済性の面で有利であるが、強度を維持する必要から、10μm以上30μm以下のものが一般的である。
感光性樹脂層の厚みは、用途において異なるが、プリント配線板作製用には1μm以上100μm以下、好ましくは5μm以上50μm以下であり、感光性樹脂層が薄いほど解像力は向上する。また、感光性樹脂層が厚いほど膜強度が向上する。サンドブラスト処理用には10μm以上100μm以下、好ましくは15μm以上50μm以下である。
被加工基材としては、プリント配線板製造目的の場合には銅張積層板が、また凹凸基材の製造目的には、例えばプラズマディスプレイパネル用基材や表面電界ディスプレイ用基材、有機EL封止キャップ用などのガラス基材、貫通孔を形成したシリコーンウエハー及びセラミック基材などが挙げられる。プラズマディスプレイパネル用基材とは、ガラス上に電極を形成後誘電体層を塗布し、次いで隔壁用ガラスペーストを塗布した後、隔壁用ガラスペースト部分にサンドブラスト加工を施し隔壁を形成した基材である。これら被加工基材についてサンドブラスト工程を経たものが、凹凸基材となる。
上前記サンドブラスト処理工程に用いるブラスト材は公知のものが用いられ、例えばSiC,SiO2 、Al2 O3 、CaCO3 、ZrO、ガラス、ステンレス等の2〜100μm程度の微粒子が用いられる。
被加工基材上に塗布する方法としては、公知の方法を用いることが出来、バーコーターやロールコーターによる塗布方法が挙げられる。
感光性樹脂積層体に保護層がある場合は、まず保護層を剥離した後、感光性樹脂層を基板、つまり、プリント配線板用基板の金属表面又は被加工基材に加熱圧着し積層する。この時の加熱温度は、一般的に、40℃以上160℃以下である。
次に、必要ならば支持層を剥離し、マスクフィルムを通して活性光により画像露光する。
次に、現像により露出した金属面に既知のエッチング法又はめっき法のいずれかの方法を行うことにより、金属の画像パターンを形成する。
また、上記プリント配線板の作製方法と同様に、本発明のレジストパターンの形成方法を用いてリードフレーム、半導体パッケージ、プラズマディスプレイの隔壁等を製造することもできる。
以下、本発明の実施形態の例を具体的に説明する。
1.評価用サンプルの作製
実施例及び比較例における感光性樹脂積層体は次の様にして作製した。
(感光性樹脂積層体の作製)
表1に示す組成の感光性樹脂組成物をよく攪拌、混合し、支持層として19μm厚のポリエチレンテレフタレートフィルムの表面にバーコーターを用いて均一に塗布し、95℃の乾燥機中で5分間乾燥して感光性樹脂層を形成した。感光性樹脂層の厚みは40μmであった。
次いで、感光性樹脂層のポリエチレンテレフタレートフィルムを積層していない表面上に、保護層として23μm厚のポリエチレンフィルムを張り合わせて感光性樹脂積層体を得た。
P−1:メタクリル酸/メタクリル酸メチル/アクリル酸n−ブチル(重量比が25/65/10)の組成を有し重量平均分子量が80,000である共重合体の35質量%(固形分)メチルエチルケトン溶液。
P−2:メタクリル酸/メタクリル酸メチル/スチレン(重量比が25/50/25)の組成を有し重量平均分子量が50,000である共重合体の42質量%(固形分)メチルエチルケトン溶液。
U−1:ウレタンプレポリマーA
ポリ(1,4−ブタンジオールアジペート)ジオール200質量部、イソホロンジイソシアネート51.4質量部を混合して反応させた後、2−ヒドロキシエチルアクリレート8質量部添加し反応させ、ウレタンプレポリマーAを得た。ウレタンプレポリマーAの重量平均分子量は20,000であった。
M−1:上記一般式(I)において、l+n=3、m=6である化合物 (東邦化学工業(株)製、MD630)
M−2:上記一般式(I)において、l=1、m=3、n=0または1(ここでn=0である化合物とn=1である化合物の存在比率は、1:1)(東邦化学工業(株)製、MD315)である化合物
M−3:上記一般式(III)において、a=3、b=12、c=3である化合物
M−4:上記一般式(IV)において、v=6、w=2、x=2、y=6である化合物
M−5:上記一般式(IV)において、v=5、w=0、x=0、y=5である化合物
(新中村化学工業(株)製、NKエステルBPE−500)
I−1:4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン
I−2:2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体
D−1:ダイアモンドグリーン(商品名)
D−2:ロイコクリスタルバイオレット
感度、解像性及び密着性評価用基板は、35μm圧延銅箔を積層した1.6mm厚の銅張積
層板を用い、表面を湿式バフロール研磨(スリーエム(株)製、スコッチブライト(登録商標)HD#600、2回通し)した。
テンティング性評価用基板は、35μm圧延銅箔を両面に積層した1.6mm厚の銅張積層板に直径6mmのスルーホールが多数開いているものを用い、上記の湿式バフロール研磨を両面に施した。
耐めっき性評価用基板は、35μm圧延銅箔を積層した1.6mm厚の銅張積層板表面を湿式バフロール研磨(スリーエム(株)製、スコッチブライト(登録商標)HD#600、2回通し)した後、スプレー圧0.20MPaでジェットスクラブ研磨(日本カーリット(株)製、サクランダムR(登録商標)#220)したものを用意した。
被加工基材は以下の方法で作製したガラスペースト塗工済みソーダガラスを用いた。3mm厚みのソーダガラス上に、プラズマディスプレイ用ガラスペーストをスクリーン印刷法を用いて、ガラスペーストの乾燥後の厚みが150μmとなるようにソーダガラス上に塗布、乾燥しガラスペースト塗工済みソーダガラスを作製した。
<ラミネート>
感光性樹脂積層体のポリエチレンフィルムを剥がしながら、60℃に予熱した被加工基材にホットロールラミネーター(旭化成(株)社製、AL−70)により、ロール温度105℃でラミネートした。エアー圧力は0.35MPaとし、ラミネート速度は1.5m/minとした。
支持層越しに感光性樹脂層にフォトマスク無しあるいは評価に必要なフォトマスクを通
して、超高圧水銀ランプ(オーク製作所製、HMW−201KB)により60mJ/cm2の露光量で露光した。耐サンドブラスト性評価では超高圧水銀ランプ(オーク製作所製、HMW−801)により150mJ/cm2の露光量で露光した。
<現像>
支持層を剥離した後、30℃の1.0質量%のNa2CO3水溶液を所定時間スプレーし、感光性樹脂層の未露光部分を溶解除去した。耐サンドブラスト性評価では0.4質量%のNa2CO3水溶液を用いた。この際、未露光部分の感光性樹脂層が完全に溶解するのに要する最も少ない時間を最小現像時間とした。
現像後の耐めっき性評価基板を、酸性脱脂FRX(10%水溶液、アトテックジャパン(株)製)浴に、40℃で4分浸せきした。水洗後、APS水溶液(過硫酸アンモニウム水溶液、濃度200g/L)に、室温下1分間浸漬した。更に水洗後10%硫酸水溶液に室温下2分浸せきした。
<硫酸銅めっき>
めっき前処理後の耐めっき性評価基板を、硫酸銅コンク(メルテックス(株)製)を19wt%硫酸で3.6倍に希釈しためっき液中で1.7A/dm2の電流密度で室温下30分間めっきを行った。
硫酸銅めっき済みの耐めっき性評価基板を、半田めっき液(錫/鉛=6/4重量比、メルテックス(株)製)で1.0A/dm2の電流密度で室温下8分間浸せきし、半田めっきを行った。
<サンドブラスト>
被加工基材上に形成されたレジストパターンに対し、Xハイパーブラスト装置HCH−3X7BBART−411M(不二製作所(株)製)を用いて、サンドブラスト加工を施した。研磨剤にS9#1200(不二製作所(株)製)を使用し、ホース内圧0.08MPa、ガン移動速度20m/min.、コンベア移動速度150mm/min.、研磨剤噴射量500g/min.とした。この際、被加工基材のガラスペーストのうちレジストパターンに覆われていない部分は、研磨剤により打ち抜かれ、被加工基材にサンドブラスト加工が施された。
(1)感度評価
ラミネート後15分経過した感度評価用基板を、透明から黒色に21段階に明度が変化しているストーファー製21段ステップタブレットを用いて露光した。露光後、最小現像時間の2倍の現像時間で現像し、レジスト膜が完全に残存しているステップタブレット段数を感度の値として、以下のようにランク分けした。
◎:感度が8段を超える。
○:感度が7段を超え、8段以下。
×:感度が7段以下。
ラミネート後15分経過した解像度評価用基板を、露光部と未露光部の幅が1:1の比率のラインパターンマスクを通して露光した。最小現像時間の2倍の現像時間で現像し、硬化レジストラインが正常に形成されている最小マスク幅を解像度の値として、以下のようにランク分けした。
◎:解像度の値が40μm以下。
○:解像度の値が40μmを超え、60μm以下。
×:解像度の値が60μmを超える。
ラミネート後15分経過した密着性評価用基板を、露光部と未露光部の幅が1:100の比率のラインパターンマスクを通して露光した。最小現像時間の2倍の現像時間で現像し、硬化レジストラインが正常に形成されている最小マスク幅を密着性の値として、以下のようにランク分けした。
◎:密着性の値が25μm以下。
○:密着性の値が25μmを超え、35μm以下。
×:密着性の値が35μmを超える。
ラミネート後15分経過したテンティング性評価用基板の両面に全面露光を施した。最小現像時間の3倍の現像時間で現像し、破れを生じることなく残っているスルーホールの数(x)を測定した。全スルーホール数(y)に対するxの割合をテント膜保持率(x/y)として百分率で算出した。このテント膜保持率により以下のようにテンティング性をランク分けした。
◎:テント膜保持率が100%
○:テント膜保持率が95%以上100%未満
×:テント膜保持率が95%未満
ラミネート後15分経過した耐めっき性評価用基板に、ライン/スペースが75μm/75μmの回路パターンが描画されたマスクフィルムを通して露光した。最小現像時間の1.5倍の現像時間で現像した後、硫酸銅めっき及び半田めっきを行い、さらに硬化レジストを剥離した。レジスト剥離後の硫酸銅めっきラインを光学顕微鏡で観察し、耐めっき性を以下のようにランク分けした。
○:硫酸銅めっき及び半田めっきのもぐりがなく良好なめっきラインを形成している。
△:硫酸銅めっき及び半田めっきのもぐりが起こる。
×:完全に硫酸銅めっき及び半田めっきのもぐりが起こり、ラインが形成されない。
現像後15分経過した耐サンドブラスト性評価用基板をサンドブラスト加工し、硬化レジストラインが正常に密着している最小マスク幅を耐サンドブラスト性の値として、以下のようにランク分けした。
◎:耐サンドブラスト性の値が60μm以下
○:耐サンドブラスト性の値が60μmを超え、80μm以下
△:耐サンドブラスト性の値が80μmを超える
実施例及び比較例の評価結果を表1に示す。
の解像度及び密着性に優れ、更にテンティング性、耐サンドブラスト性が良好であるという特性を有しており、アルカリ現像型のプリント配線板、プラズマディスプレイなどの凹凸基板、リードフレーム及び半導体パッケージ等の製造用のレジストとして有用である。
Claims (7)
- (a)エチレン性不飽和付加重合性モノマー:10質量%以上70質量%以下、(b)アルカリ可溶性高分子:20質量%以上80質量%以下、及び(c)光重合開始剤:0.1質量%以上20質量%以下、を含有することを特徴とする請求項1記載の感光性樹脂組成物。
- 支持層上に請求項1〜3のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物からなる層を設けた感光性樹脂積層体。
- 請求項4記載の感光性樹脂積層体を用いて、基板上に感光性樹脂層を形成し、露光し、現像する工程を含むレジストパターンの形成方法。
- 被加工基材上に、請求項1〜3のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物を溶媒に溶解した感光性樹脂組成物の溶液を塗布することによって感光性樹脂層を形成し、露光し、現像することによりレジストパターンを形成した後、サンドブラスト処理を行うことを特徴とする凹凸基材の製造方法。
- 被加工基材上に、請求項4記載の感光性樹脂積層体の感光性樹脂層をラミネートすることによって感光性樹脂層を形成し、露光し、現像することによりレジストパターンを形成した後、サンドブラスト処理を行うことを特徴とする凹凸基材の製造方法。
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