JP2007315849A - 弾性率測定装置、複合センサー、及び、弾性率測定方法 - Google Patents

弾性率測定装置、複合センサー、及び、弾性率測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 測定対象物である試料の弾性率を、応力を用いずに瞬時に測定することが可能であるとともに、作業に手間が係らず確実に弾性率を測定することができる弾性率測定装置等を提供する。
【解決手段】 弾性率の測定対象物である試料101に対して振動波を与えて前記試料101を振動させる加振センサー108と、前記加振センサー108が与えた振動波により発生した前記試料の振動の波を受信する受信センサー110と、前記受信センサー110が受信した前記受信波の信号に基づいて前記試料108の弾性率を算出する弾性率測定装置100において、前記加振センサー108が前記試料101に対して与える振動波がノイズ信号であることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、弾性率測定装置、複合センサー、及び、弾性率測定方法に関し、特に、弾性率が測定される測定対象物である試料に対して振動波を与えて弾性率の測定をする弾性率測定装置等に関する。
弾性率は、材料に外力を加えて変形させるときの、弾性範囲内での応力とひずみとの比率である。その弾性率の1つとしてヤング率があり、ヤング率は材料を引き伸ばしたときの引っ張り応力と、単位長さ当たりの物質の伸びとの比である。ヤング率の測定方法として、非特許文献1に示す技術がある。図9は、非特許文献1の技術に関する装置の構成を示したブロックである。
図9において、測定対象物である試料6を励振器5と振動検出器8とで吊り下げている。試料6を励振するために、低周波発信器3からの振動周波数を連続的に変化させ、試料6の基本振動(固有振動数)と一致した共振周波数を測定する。その共振周波数からヤング率を求めることができる。また、試料6を電気炉7で覆うことにより、弾性率の測定を高温下で行うことも可能となっている。
特許文献2に、試料であるコンクリートにホワイトノイズ信号を与え、コンクリートの劣化を判定する技術を示す。特許文献2では、試料であるコンクリートに対して一定の距離を保ったスピーカーからホワイトノイズ信号を与え、コンクリートで反射した音をマイクで受信する。受信した音は波形で表示され、その波形を分析し、予め測定しておいた基準値と比較してコンクリートが劣化しているか否かを判定する技術である。
特許文献3に、試料をハンマーで叩いて、その音で試料の欠陥部を測定する技術を示す。特許文献3では、測定対象物である試料をハンマーで叩き、その際に発生した打音を同じハンマーに取り付けられたマイクで受信する。受信された打音は、周波数帯域に分割され、ハンマーに取り付けられたスピーカーから音や画像を出力する技術である。
特許文献4に、コンクリートのひび割れ箇所を測定する技術を示す。特許文献4では、送波器と受波器を一定の距離を保って配置し、コンクリートに対して送波器から超音波を送り、コンクリートの対向面で反射した音波を受波器で受信して、コンクリートのひび割れ箇所の特定をする技術である。
西川友三、池田昭雄、「フェライト焼結体の磨耗と内部摩擦の温度変化」、窯業協会誌、日本、社団法人日本セラミックス協会、1970年10月2日、78巻、第900号、p256−263 特許第3510835号公報 特開2003−66014号公報 特開昭64−65407号公報
しかしながら、弾性率は材料を変形させた場合の応力とひずみとの比率であることから、弾性率を測定する場合には、応力という概念を無視することはできない。従って、非特許文献1に示すように、材料に対して実際に応力を加えて変形させる必要があった。そのため、非特許文献1の技術では、試料に対して実際に振動を加え、その振動数を徐々に変化させて周波数をスキャニングしながら共振周波数を測定する必要があり、処理に時間と手間が掛かってしまっていた。
また、試料を吊り下げている線の素材によっては振動が伝わりにくく、特に高温化において測定する場合は吊り下げる線が耐熱性を有する必要があり、振動が伝わりにくくなることがある。さらに、高温化で測定を行う場合は、図9に示すように、測定空間を電気炉7で覆う必要があるが、試料6を2箇所から吊り下げているため、その試料6を吊り下げている線を通すための穴を、電気炉7に2箇所あける必要がある。そうすると、熱が逃げやすくなり、熱効率が悪くなる。さらに、試料6を2箇所から吊り下げているため、励振器5と振動検出器8の接続線を間違える等して故障が発生してしまう可能性もある。
特許文献2の技術は、ホワイトノイズ信号を与えることで劣化を測定する装置であり、弾性率を測定する装置ではない。また、試料に対して振動波を安定的に与えるために距離センサーや移動手段が設けられており、装置が大型化しているため作業に手間が掛かってしまう。
特許文献3の技術は、ハンマーで試料を叩くため、試料が痛んでしまう可能性がある。また、ハンマーと試料が接触して音を発する箇所と、その音を受信するマイクが備えられた箇所が離れた場所にあるため、厳密に測定ができない可能性がある。
特許文献4の技術は、コンクリートの劣化箇所を測定するものであり、振動により共振点を測定する技術ではない。また、受波器と送波器が離れた箇所に設置されているため作業に手間が掛かってしまう。
ゆえに、本発明は、測定対象物である試料の弾性率を、応力を用いずに瞬時に測定することが可能であるとともに、作業に手間が係らず確実に弾性率を測定することができる弾性率測定装置、複合センサー、及び、弾性率測定方法を提供することを目的とする。
請求項1に係る発明は、弾性率の測定対象物である試料に対して振動波を与えて前記試料を振動させる加振手段と、前記加振手段が与えた振動波により発生した前記試料の振動の波を受信する受信手段と、前記受信手段が受信した前記波の信号に基づいて前記試料の弾性率を算出する弾性率測定装置において、前記加振手段が前記試料に対して与える振動波がノイズ信号であることを特徴とする、弾性率測定装置である。
従来、弾性率を測定するには試料を変形させるために応力を加える必要があるため、実際に試料に対して振動を与えて試料を変形させていたが、上記の請求項1に係る弾性率測定装置では、応力という概念を無視して、音(ノイズ信号)によって、試料の固有振動数と共振する共振周波数をばらつきがなく正確に測定して弾性率を算出することで、瞬時に正確な弾性率を得ることが可能となる。
請求項2に係る発明は、請求項1記載の弾性率測定装置であって、前記ノイズ信号はホワイトノイズ信号である。
請求項3に係る発明は、請求項1または2記載の弾性率測定装置において、前記加振手段は、前記試料に対して与える振動波が伝搬する方向に伸びている第1部材を備え、前記受信手段は、前記試料の振動により発生する波を受信した受信波が伝搬する方向に伸びている第2部材を備え、前記第1部材と前記第2部材は緩衝材を挟んで並んで配置され、前記第1部材を伝搬する前記振動波が伝搬する方向の終点側の前記第1部材の一方端部と、前記第2部材を伝搬する前記受信波が伝搬する方向の始点側の前記第2部材の一方端部のそれぞれが前記試料と接触する接触部を有することを特徴とする、弾性率測定装置である。
請求項4に係る発明は、弾性率の測定対象物である試料に対して振動波を与えて前記試料を振動させる加振手段と、前記加振部が与えた振動波により発生した前記試料の振動の波を受信する受信手段と、を備える複合センサーにおいて、前記加振手段は、前記試料に対して与える振動波が伝搬する方向に伸びている第1部材を備え、前記受信手段は、前記試料の振動により発生する波を受信した受信波が伝搬する方向に伸びている第2部材を備え、前記第1部材と前記第2部材は緩衝材を挟んで並んで配置され、前記第1部材は、前記振動波が伝搬する方向の始点側の断面積の大きさが終点側の断面積の大きさ以上で、且つ、始点側から終点側に向って投影が行われる場合に各断面が始点側の断面の領域内に含まれる形状を有し、前記第2部材は、前記受信波が伝搬する方向の始点側の断面積の大きさが終点側の断面積の大きさ以下で、且つ、終点側から始点側に向って投影が行われる場合に各断面が終点側の断面の領域内に含まれる形状を有し、前記第1部材を伝搬する前記振動波が伝搬する方向の終点側の前記第1部材の一方端部と、前記第2部材を伝搬する前記受信波が伝搬する方向の始点側の前記第2部材の一方端部のそれぞれが前記試料と接触する接触部を有することを特徴とする、複合センサーである。
上記に示した請求項4に係る複合センサーを用いることで、試料に対して直接与えた振動波を、与えた部位における試料の振動の波を直接受信することができるため、確実に且つ正確に振動の波を捉えることが可能となる。
請求項5に係る発明は、弾性率の測定対象物である試料に対して加振手段が振動波を与えて前記試料を振動させるステップと、前記加振手段が与えた振動波により発生した前記試料の振動の波を受信手段が受信するステップと、前記受信手段が受信した前記波の信号に基づいて前記試料の弾性率を算出するステップと、を含む弾性率測定方法において、前記加振手段が前記試料に対して与える振動波がノイズ信号であることを特徴とする、弾性率測定方法である。
本発明によれば、測定対象物の試料に対して、ノイズ信号を与えることで弾性率の測定を行うため、従来の技術のように振動数を徐々に変化させて周波数をスキャニングする必要がなく、瞬時に共振周波数を求めることができる。従って、作業に手間が掛からず時間も短縮することが可能となる。また、実際にハンマー等で試料を叩く必要がないため、試料が痛んでしまうようなこともない。さらに、ノイズ信号を使用することで、波形の変化をリアルタイムに測定することができる。
また、本発明によれば、加振部と受信部が一体的な構造の複合センサーを用いることで、高温化での測定の際に断熱材に1箇所しか穴を空ける必要がないため、2箇所に穴を空ける場合と比較して熱効率がよくなる。
さらに、加振部と受信部が一体的になっている複合センサーを用いるため、それぞれの接続先を間違える等して装置が故障してしまう可能性を減らすことができる。
さらに、加振部と受信部が一体化した複合センサーを用いることで、従来は測定できなかった微小なサイズの試料に対しても弾性率を測定することが可能となる。
さらに、複合センサーを試料に接触させて測定することで、振動波が確実に伝搬し、また、試料の振動の波を確実に受信して共振周波数を測定することができる。
さらに、複合センサーを試料に接触させて測定することで、距離センサーや移動手段が不要となり、装置をコンパクトにすることで、作業の手間を省くことができる。
以下に、本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の第1の実施の形態における弾性率測定装置の構成の一例を示したブロック図である。
弾性率測定装置100は、ホワイトノイズ発生器102と第1フィルタ104と電力増幅器106と加振センサー108と受信センサー110と増幅器112と第2フィルタ114とFFT分析器116と弾性率計算部118とを備える。加振センサー108は試料101に対してホワイトノイズ信号を与え、与えられたホワイトノイズ信号により発生した試料の振動を受信センサー110が受信する。また、FFT分析器116により分析された結果、グラフ122と周波数124が表示され、それらの表示された結果に基づいて弾性率計算部118が弾性率の計算を行う。その結果弾性率データ120が出力される。
次に、図1の弾性率測定装置100の処理を説明する。まず、雑音回路であるホワイトノイズ発生器102でホワイトノイズ信号が発生する。発生したホワイトノイズ信号は第1フィルタ104でフィルタリングされる。この時加振センサー108の駆動範囲の周波数幅に設定される。例えば、ローパスフィルタであれば10000Hzに設定して高周波のノイズを除去し、ハイパスフィルタであれば100Hzに設定して低周波のノイズを除去する。
ホワイトノイズ信号が第1フィルタによりフィルタリングされると、電力増幅器106でホワイトノイズ信号を増幅させると共に、加振センサー108に対して、加振センサー108が駆動するのに必要な電力が与えられる。そして、加振センサーが駆動して試料101にホワイトノイズ信号が与えられる。
加振センサー108から与えられたホワイトノイズ信号により試料101が振動することで、振動の波が発生する。受信センサー110は、発生した振動の波を受信し、その受信波に比例した電圧として検出する。検出された電圧は、増幅器112により増幅される。増幅器112により増幅された電圧としての受信波の信号は、分析に必要な帯域幅に設定された第2フィルタ114を通してFFT分析器116により分析される。
FFT分析器116では、高速フーリエ変換の処理が行われる。その結果、画面上に、横軸が周波数で縦軸が信号強度であるグラフ122が表示され、併せて、最大信号強度における周波数124も表示される。図8のグラフは、FFT分析器116により分析されたグラフである。図8のグラフの詳細については、本発明の弾性率測定装置による測定結果の説明と併せて後述する。FFT分析器116で表示された結果に基づいて、弾性率計算部118が弾性率の計算を行う。弾性率の計算については、本発明の弾性率測定装置による測定結果の説明と併せて後述する。そして、計算結果の弾性率データ120が出力されて、弾性率測定の処理を終了する。
なお、本発明における加振の方法及び受信の方法として、図9に示すように、図1の加振センサー108と受信センサー110で、試料を吊り下げて、加振及び受信をして弾性率を測定するようにしてもよい。
また、本発明における加振の方法及び受信の方法として、試料を下から2箇所の支点で支え、試料の中央部から加振し、試料の末端部で受信して弾性率を測定するようにしてもよい。
さらに、上記方法において、加振センサーがスピーカーで受信センサーがマイクであってもよい。
さらに、本発明において、試料はセメント等のような不定形材でも、金属のような定形材でもよい。
さらに、本発明の第1の実施例においては、ノイズ信号としてホワイトノイズ信号を使用したが、ピンクノイズ信号、フラットランダムノイズ信号、バーストノイズ信号等ホワイトノイズ信号以外のノイズ信号を使用しても構わない。
以下に、本発明の第2の実施の形態を説明する。図2は、本発明の第2の実施の形態における弾性率測定装置の構成の一例を示したブロック図である。
弾性率測定装置200は、ホワイトノイズ発生器202と第1フィルタ204と電力増幅器206と複合センサー208と増幅器210と第2フィルタ212とFFT分析器214と弾性率計算部216とを備える。複合センサー208は試料201に接触しており、試料に対して加振部からホワイトノイズ信号を与え、与えられたホワイトノイズ信号により発生した試料の振動を受信部が受信する。また、実施例1と同様に、FFT分析器214により、グラフ220と周波数222が表示され、弾性率計算部216が弾性率の計算を行う。そして、弾性率データ218が出力される。
弾性率測定装置200の処理については、実施例1と同様であるため、省略する。
次に、図2の複合センサー208の構成について説明する。図3及び図4は、図2の複合センサー208の構成の一例を示した図である。図3は、図2の複合センサー208を上下方向に切断した場合の断面図である。図4は、図2の複合センサー208に対するIV−IVラインにおける断面図である。
図3において、加振センサー探触子302の上部302aは半楕円柱の形状を有しており、加振センサー探触子302の下部302bは逆半楕円錐台の形状を有している。また、受信センサー探触子304も同様に上部304aは半楕円柱の形状を有しており、受信センサー探触子304の下部304bは逆半楕円錐台の形状を有している。加振センサー探触子302と受信センサー探触子304は、側面に有する平面部302e,304eの間に平板状の緩衝防止材306を挟んで、密接して並んで配置されている。加振センサー探触子302及び受信センサー探触子304の素材はステンレス材であり、緩衝防止材306はウレタンゴム等のように振動の緩衝が防止できる素材である。
加振センサー探触子302は、図に示すように振動波が伝搬する方向に伸びている。ここで、振動波が伝搬する方向から投射した際に振動波が伝搬する方向の終点部302cの断面積をS2とすると、断面積S2の大きさと比較して、振動波が伝搬する方向の始点部302dの断面積S1の大きさが大きくなっている。また、始点部302dの断面の領域内に終点部302cの断面の領域が含まれる形状を有している。なお、上記断面積S1とS2との関係については、両者が等しくてもよい。
一方、受信センサー探触子304は、図に示すように受信波が伝搬する方向に伸びている。ここで、受信波が伝搬する方向から投射した際に受信波が伝搬する方向の終点部304dの断面積をS3とすると、断面積S3の大きさと比較して、受信波が伝搬する方向の始点部304cの断面積S4の大きさが小さくなっている。また、終点部304dの断面の領域内に始点部304cの断面の領域が含まれる形状を有している。なお、断面積S3とS4との関係については、両者が等しくてもよい。
加振センサー探触子302の終点部302cと、受信センサー探触子304の始点部304cは、接触部として、それぞれ試料322に接触され、その接触状態で測定が行われる。そうすることで、加振センサー探触子302からの振動波が確実に試料322に伝わり、その振動波による振動の波を受信センサー探触子304が確実に受信することができる。
加振センサー探触子302の始点部302dには、振動波を発生するための円柱の形状を有する加振用振動子(圧電素子)312が設けられる。加振用振動子312は、加振用導線314により図2の電力増幅器206と電気的に接続している。この加振用振動子312により安定した発振周波数を得ることができる。また、受信センサー探触子304の終点部304dには、受信した振動を圧電効果により電気的に検出する、円柱の形状を有する受信用振動子(圧電素子)310が設けられる。受信用振動子310も加振用振動子312と同様に、受信用導線316により図2の増幅器210と電気的に接続している。加振用導線314と受信用導線316は、ケーブル327に絶縁状態で収められて、外部のそれぞれの機器と電気的に接続している。
加振センサー探触子302、受信センサー探触子304、加振用振動子312、受信用振動子310、及び、緩衝防止材306により形成されたセンサー部324は、上部がほぼ楕円柱の形状を有しており、下部はほぼ逆楕円錐台の形状を有する。センサー部324の上部には、センサー固定ケース308が上方から被されている。センサー固定ケース308は、円柱の形状であり、被された状態において、上方側は塞がれていてケーブル327を取り出すためのケーブル取出口326が形成され、下方側はセンサー部324の上部を収めるために開放されている。図4において、センサー固定ケース308の断面積S5はセンサー部324の断面積S6よりも大きくなっており、ケース固定用ゴム充填部402にはセンサー固定ケース308を固定するためのゴム318が充填され、それ以外の部分はウレタンゴム等の素材でできた振動防止用ゴム404が充填されている。
なお、図3、4を用いた緩衝防止剤306とゴム318と振動防止ゴム404の説明では、それぞれに表現を変えており、互いの役割を明確にしたが、全てが同じ材質であってもよく、上記説明から分かるように例えば緩衝防止剤306と振動防止ゴム404の部分がウレタンという同じ材質で連続したものであってもよいことは言うまでもない。
また、図3において、試料322の表面を直線的に記載しているが、厳密には試料322の表面は粗い場合もある。そのような場合であっても、試料322と接触状態にすることで測定が可能となる。
このように、加振センサー探触子302と受信センサー探触子304が緩衝防止材306を挟んで、密接して並んで配置されることで、本発明の複合センサーは、加振部と受信部が一体的になったセンサーとなる。このようなセンサーを用いることで、従来、加振と受信を2箇所で行っていたものが、1箇所で済むようになる。また、加振した箇所の振動をそのまま受信できるため、正確な測定が可能となる。
図5は、図2の複合センサー208の外観についての六面から見た状態を表す図である。以下、図5(a)〜図5(d)を説明する。
図5(a)は、図2の複合センサー208の平面図である。図3に示したように、中央の円形状の穴であるケーブル取出口326にケーブル327が通されて他の装置との電気的接続が行われる。図5(b)は、図2の複合センサー208の底面図である。図3に示したように、接触部502は、加振センサー探触子302の終点部302cと受信センサー探触子304の始点部304cとが測定する際に試料と接触する部分である。図5(c)は右及び左側面図である(括弧内の符号は左側面図の場合の符号を示す)。図5(d)は正面及び背面図である(括弧内の符号は背面図の場合の符号を示す)。
なお、本発明の第2の実施例における複合センサーを用いた弾性率の測定方法として、図6に示すような方法を用いてもよい。図6(a)は、試料を2箇所の支点で支える方法であり、図6(b)は、試料を支える支点の1つを複合センサーにする方法であり、図6(c)は、試料を吊り下げる際に一方を複合センサーで吊り下げる方法である。この場合、他方の線は試料を空中に固定するためだけに吊り下げておけばよい。
また、本発明の第2の実施例における複合センサーの加振センサー探触子302及び受信センサー探触子304の形状は、図7に示すような形状であってもよい。図7に本発明の複合センサーの加振センサー探触子と受信センサー探触子の他の形状を例示する。図7(a)において、加振センサー探触子302では、加振センサー探触子302の始点部302dの断面積S71は終点部302cの断面積S72より大きいが、中間部の断面積S73はS71及びS72より大きくなっている。始点部302dから中間部に向って断面積は大きくなり、中間部から終点部302cに向って断面席が小さくなっている。受信センサー探触子304も同様の形状を有する。このように中間の形状が不問であってもよい。
さらに、図7(b)に示すような加振センサー探触子302と受信センサー探触子304の形状であってもよい。
さらに、図3における終点部302dと始点部302cの面積の関係が逆であってもよい。
さらに、本発明の第2の実施例においては、ノイズ信号としてホワイトノイズ信号を使用したが、ピンクノイズ信号、フラットランダムノイズ信号、バーストノイズ信号等ホワイトノイズ信号以外のノイズ信号を使用しても構わない。
さらに、試料の形状は球体、錐体等不問である。
次に、本発明の複合センサー及び弾性率測定装置を用いて実際に弾性率の測定した測定結果について説明する。測定の対象とした試料は、不定形材のアルミナであり、長さ16cm、厚さ4cm、幅4cm、重量0.7kgである。測定方法は図5(a)に示した方法を用いて測定した。
まず、ホワイトノイズ発生器によりホワイトノイズ信号を発生させ、1kHzから15kHzに設定された第1フィルタと電力増幅器を経て複合センサーから試料対してホワイトノイズ信号が与えられる。試料の振動により発生した振動の波は、複合センサーにより受信される。そして、その受信波は電圧に変換されて、増幅器と1kHzから15kHzに設定された第2フィルタを経てFFT分析器にかけられる。
図8は、上記試料を測定した際のFFT分析器の出力である。図8(a)は、ホワイトノイズの周波数スペクトルを示しており、図8(b)は試料を測定した場合の周波数スペクトルを示す。図8(b)に示すように試料の測定を行った場合に、共振周波数で明瞭にスペクトル強度のピークが出現した。ここで、スペクトル強度のピークにおける周波数の値は5304Hzであった。この周波数を下記の式に当てはめて弾性率を算出したところ、41.76GPaの値を得ることができた。
なお、厳密にはホワイトノイズ信号のスペクトルは上下に激しく細かい震動しているが、わかりやすく記載するために、図8では模式的に点線で記載している。
Figure 2007315849
なお、従来のスキャニングによる方法では測定に10秒以上要していたが、本発明の弾性率測定装置によれば0.01秒〜0.1秒しか要さず、測定時間がかなり短縮されていると言える。
本発明の第1の実施の形態における弾性率測定装置の構成の一例を示したブロック図である。 本発明の第2の実施の形態における弾性率測定装置の構成の一例を示したブロック図である。 図2の複合センサー208を上下方向に切断した場合の断面図である。 図2の複合センサー208に対するIV−IVラインにおける断面図である。 図2の複合センサー208の外観についての六面から見た状態を表す図である。 本発明の複合センサーを用いた弾性率の他の測定方法を示した図である。 本発明の他の複合センサーの加振センサー探触子と受信センサー探触子の形状を例示した図である。 図2のFFT分析器214の出力結果の一例である。 非特許文献1の技術に関する装置の構成を示したブロックである。
符号の説明
100 弾性率測定装置
101 試料
108 加振センサー
110 受信センサー

Claims (5)

  1. 弾性率の測定対象物である試料に対して振動波を与えて前記試料を振動させる加振手段と、前記加振手段が与えた振動波により発生した前記試料の振動の波を受信する受信手段と、前記受信手段が受信した前記受信波の信号に基づいて前記試料の弾性率を算出する弾性率測定装置において、
    前記加振手段が前記試料に対して与える振動波がノイズ信号であることを特徴とする、弾性率測定装置。
  2. 前記ノイズ信号はホワイトノイズ信号である、請求項1記載の弾性率測定装置。
  3. 請求項1または2記載の弾性率測定装置において、
    前記加振手段は、前記試料に対して与える振動波が伝搬する方向に伸びている第1部材を備え、前記受信手段は、前記試料の振動により発生する波を受信した受信波が伝搬する方向に伸びている第2部材を備え、
    前記第1部材と前記第2部材は緩衝材を挟んで並んで配置され、
    前記第1部材を伝搬する前記振動波が伝搬する方向の終点側の前記第1部材の一方端部と前記第2部材を伝搬する前記受信波が伝搬する方向の始点側の前記第2部材の一方端部のそれぞれが前記試料と接触する接触部を有することを特徴とする、弾性率測定装置。
  4. 弾性率の測定対象物である試料に対して振動波を与えて前記試料を振動させる加振手段と、前記加振部が与えた振動波により発生した前記試料の振動の波を受信する受信手段と、を備える複合センサーにおいて、
    前記加振手段は、前記試料に対して与える振動波が伝搬する方向に伸びている第1部材を備え、前記受信手段は、前記試料の振動により発生する波を受信した受信波が伝搬する方向に伸びている第2部材を備え、
    前記第1部材と前記第2部材は緩衝材を挟んで並んで配置され、
    前記第1部材は、前記振動波が伝搬する方向の始点側の断面積の大きさが終点側の断面積の大きさ以上で、且つ、始点側から終点側に向って投影が行われる場合に各断面が始点側の断面の領域内に含まれる形状を有し、
    前記第2部材は、前記受信波が伝搬する方向の始点側の断面積の大きさが終点側の断面積の大きさ以下で、且つ、終点側から始点側に向って投影が行われる場合に各断面が終点側の断面の領域内に含まれる形状を有し、
    前記第1部材を伝搬する前記振動波が伝搬する方向の終点側の前記第1部材の一方端部と前記第2部材を伝搬する前記受信波が伝搬する方向の始点側の前記第2部材の一方端部のそれぞれが前記試料と接触する接触部を有することを特徴とする、複合センサー。
  5. 弾性率の測定対象物である試料に対して加振手段が振動波を与えて前記試料を振動させるステップと、前記加振手段が与えた振動波により発生した前記試料の振動の波を受信手段が受信するステップと、前記受信手段が受信した前記波の信号に基づいて前記試料の弾性率を算出するステップと、を含む弾性率測定方法において、
    前記加振手段が前記試料に対して与える振動波がノイズ信号であることを特徴とする、弾性率測定方法。




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