JP2007315787A - 熱式流量計 - Google Patents

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Abstract

【課題】2つの流量点(仮想ゼロ点およびスパン点)における出力調整をそれぞれ1回のみで完了させて、中間流量域におけるセンサ出力のバラツキを小さくすることができる熱式流量計を提供すること。
【解決手段】 増幅回路30に、基準電圧V1と定温度差回路23からの出力電圧V2との差分に応じた電圧を増幅する差動増幅回路35と、基準電圧V1を可変する基準電圧可変回路36とを含み、トリマT1によって仮想ゼロ点調整を行う仮想ゼロ点調整回路31と、差動増幅回路35からの出力電圧Vzを所定の増幅率で増幅する非反転増幅回路として構成され、増幅率を可変するトリマT2を含み、トリマT2を調整することによりスパン点調整を行うスパン点調整回路32と、オペアンプOP1およびオペアンプOP2のそれぞれのグラウンドレベルを仮想ゼロ点におけるセンサ出力電圧値に設定する電圧設定回路33とを設ける。
【選択図】図3

Description

本発明は、ヒータ温度検出抵抗体(流量センサ)と流体温度検出抵抗体(温度センサ)とを備える定温度差回路からの出力に基づき流体の流量を測定する熱式流量計に関する。より詳細には、出力調整を簡単に行うことができる熱式流量計に関するものである。
従来、空気圧ライン等に使用される圧縮空気やその他の流体の流量を計測するために熱式流量計が使用されている。熱式流量計には、ヒータにより加熱されているヒータ温度検出抵抗体と、測定対象である流体の温度を検出する流体温度検出抵抗体とが備わっている。そして、測定流体が流れていないときには、ヒータ温度検出抵抗体がヒータにより所定温度に加熱されているが、測定流体が流れると流体の質量に比例した熱が奪われる。その結果、ヒータ温度検出抵抗体を所定温度に戻すために、ヒータ温度検出抵抗体に電流が流れる(電圧が印加される)。そして、この電流値(電圧値)に基づき、予め記憶されているデータテーブルを用いて流体の流量を算出するようになっている(特許文献1参照)。
また、特許文献1に開示されている熱式流量計とは異なり、センサ部と表示部とが分離されケーブルで連結するタイプの分離型熱式流量計も多く使用されている。このような分離型熱式流量計では、センサ部からヒータ温度検出抵抗体を所定温度に戻す際に流れる電流値(印加される電圧値)に関する信号が表示部に出力される。そして、表示部において、その信号に基づき、表示部に予め記憶されているデータテーブルが参照されて流体の流量を算出するようになっている。
特開平10−148557号公報
しかしながら、上記した従来の分離型熱式流量計では、同一機種間での互換性を確保する(同一機種間でのセンサ部と表示部との交換を可能にする)ために、ヒータ温度検出抵抗体と流体温度検出抵抗体として使用している白金抵抗またはサーミスタ等の抵抗体の個体差(バラツキ)を小さくする必要があった。抵抗体の個体差(バラツキ)を小さくしないと、センサ部から検出流量に応じて出力される電圧のバラツキが大きくなり、センサ部の抵抗体の特性とデータテーブルとがうまく適合せずに、正確に流量を算出(測定)することができなくなってしまう。つまり、測定精度を保証することができなくなるのである。
ここで、従来の分離型熱式流量計において、抵抗体を選別したり、あるいは抵抗体を専用に製作することにより、抵抗体の個体差(バラツキ)を小さくすることはできるが、その結果、抵抗体が大変高価なものになってしまうという問題があった。
このため、抵抗体に汎用品を使用してゼロ点調整およびスパン点調整(フルスケール流量点調整)を行うことにより、各抵抗体のバラツキを小さくすることが考えられている。このようなゼロ・スパン点調整を行う熱式流量計には、図9に示すように、ゼロ点調整回路131およびスパン点調整回路132を備える増幅回路130が設けられている。
ゼロ点調整回路131には、基準電圧V1と定温度差回路(図2参照)からの出力電圧V2との差分に応じた電圧を増幅する差動増幅回路135と、基準電圧V1を可変する電圧可変回路136とが設けられている。差動増幅回路135では、オペアンプOP1の(−)端子に、一端が電圧可変回路136に接続された抵抗体R1の他端が接続されるとともに、一端がオペアンプOP1の出力端部に接続された抵抗体R2の他端が接続されている。一方、オペアンプOP1の(+)端子に、一端が定温度差回路の出力端部に接続された抵抗体R1の他端が接続されるとともに、一端が接地された抵抗体R2の他端が接続されている。これにより、差動増幅回路135では、オペアンプOP1に入力される電圧V1,V2との電圧差(V2−V1)をR2/R1倍に増幅するようになっている。
また、電圧可変回路136には、定電源(電源電圧)Vccと、2つの固定抵抗体と、2つの固定抵抗体の間に接続された可変抵抗体であるトリマT1とが設けられている。このような電圧可変回路136では、トリマT1の抵抗値を調整することにより電源電圧Vccを可変して基準電圧V1を決定するようになっている。
そして、ゼロ点調整回路131では、トリマT1によって基準電圧V1を調整することにより、ゼロ点(流量0L/min)におけるセンサ出力Vout(増幅回路130からの出力信号)の調整を行うようになっている。
スパン点調整回路132は、差動増幅回路135からの出力電圧Vzを所定の増幅率で増幅する非反転増幅回路として構成されている。具体的には、オペアンプOP2の(−)端子に、一端が接地された抵抗体R3の他端と、オペアンプOP2の出力端部に一端が接続された可変抵抗体R4(トリマT2)の他端とが接続されている。一方、オペアンプOP2の(+)端子にはオペアンプOP1の出力端部が接続されている。このような非反転増幅回路では、スパン点調整回路132は、オペアンプOP1からの出力電圧Vzを(R3+R4)/R3倍に増幅するようになっている。
そして、スパン点調整回路132では、トリマT2を調整(抵抗値R4を可変)して増幅率を可変することにより、スパン点(フルスケール流量)におけるセンサ出力Voutの調整を行うようになっている。
ここで、センサ出力Voutの調整を行う際には、まず、流量ゼロにおいてセンサ出力VoutがゼロになるようにトリマT1を調整する。その後、フルスケール流量Qbを流した状態でセンサ出力VoutがVout=VbとなるようにトリマT2を調整する。このようなゼロ・スパン点調整により、センサ出力Voutのバラツキが図10に示すように抑えられる。
ところが、図10から明らかなように、ゼロ−フルスケール間の中間流量域(実使用領域)におけるセンサ出力Voutのバラツキが大きいという問題があった。このように中間流量域における出力バラツキが大きいと、流量を高精度に検出することができない。
そこで、中間流量域における出力バラツキを抑えるために、ゼロ点ではなく流量を少し流した状態(流量Qa:センサ出力Va)を仮想ゼロ点として、仮想ゼロ点調整およびスパン調整を行うことも考えられる。この場合、まず、トリマT1にて仮想ゼロ点調整を行って、図11に示すように、流量Qaにおいてセンサ出力VoutがVout=Vaとなるようにする。その後、トリマT2にてスパン点調整を行って、図12に示すように、流量Qbにおいてセンサ出力VoutがVout=Vbとなるようにする。
しかしながら、トリマT2を調整することにより、図12に示すように、仮想ゼロ点におけるセンサ出力VoutがVout=Vaとならずに変化してしまう。このようにスパン点調整を行った後に、仮想ゼロ点におけるセンサ出力が変化してしまう理由を以下に説明する。オペアンプOP1の出力電圧Vzは、
Vz=R2/R1(V2−V1)
であり、センサ出力電圧Voutは、
Vout=(R3+R4)/R3*Vz
である。
まず、仮想ゼロ点においては、Vout=VaとなるようにトリマT1が調整されるため、仮想ゼロ点調整においてはV2≠V1(V2>V1)となっている。なお、このときは、トリマT2は何ら調整しない。しかしながら、仮想ゼロ点におけるセンサ出力Voutは、上記した式から解るように、トリマT2の抵抗値R4に影響される。そして、V2≠V1である状態において、スパン点調整を行う際にトリマT2を調整して抵抗値R4が変更されると、オペアンプOP1からの出力電圧Vzに乗じられている「(R3+R4)/R3」の値(つまり増幅率)が変化する。このため、スパン点調整後における仮想ゼロ点のセンサ出力Voutが変化してしまうのである。
このように、スパン点調整により仮想ゼロ点のセンサ出力Voutが変化するため、再び仮想ゼロ点の調整を行う必要が生じる。そうすると、仮想ゼロ点の再調整後に、再びスパン点調整を行わなければならない。そして、スパン調整後に仮想ゼロ点におけるセンサ出力VoutがVout=Vaになるまで、仮想ゼロ点調整およびスパン点調整を繰り返さなければならなかった。従って、センサ出力の調整作業が非常に面倒であり、調整に時間がかかるという問題があった。
そこで、本発明は上記した課題を解決するためになされたものであり、2つの流量点(仮想ゼロ点およびスパン点)における出力調整をそれぞれ1回のみで完了させて、中間流量域におけるセンサ出力のバラツキを小さくすることができる熱式流量計を提供することを課題とする。
上記課題を解決するためになされた本発明に係る熱式流量計は、ヒータ温度検出抵抗体および流体温度検出抵抗体を含む定温度差回路によって流体の流量に応じた信号を出力する流量検出回路と、前記流量検出回路からの出力信号を増幅してセンサ出力とする増幅回路とを有する熱式流量計において、前記増幅回路は、基準電圧と前記定温度差回路からの出力電圧との差分に応じた電圧を増幅する第1増幅回路と、前記基準電圧を可変する基準電圧可変手段とを含み、前記基準電圧可変手段によって前記基準電圧を調整することにより第1流量点におけるセンサ出力を予め決められている第1所定電圧値に調整する第1流量点調整回路と、前記第1増幅回路からの出力電圧を所定の増幅率で増幅する第2増幅回路で構成され、前記所定の増幅率を可変する増幅率可変手段を含み、前記増幅率可変手段を調整することにより第2流量点におけるセンサ出力を予め決められている第2所定電圧値にする第2流量点調整回路と、前記第1増幅回路および前記第2増幅回路のグラウンドレベルを前記第1所定電圧値に設定する電圧設定手段と、を有することを特徴とする。
この熱式流量計では、第1流量点調整回路に備わる基準電圧可変手段によって基準電圧が調整されることにより、第1流量点におけるセンサ出力が第1所定電圧値に調整される。また、第2流量点調整回路に備わる増幅率可変手段によって第2増幅回路における増幅率が調整されることにより、第2流量点におけるセンサ出力が第2所定電圧値に調整される。
ここで、第1流量点は、流量がゼロ以上で、かつフルスケール流量の1/4以下である流量点であり、第2流量点は、フルスケール流量点とすればよい。
これにより、仮想ゼロ点およびスパン点においてセンサ出力の調整が行われるので、中間流量域におけるセンサ出力のバラツキを小さくすることができるからである。
そして、この熱式流量計では、電圧設定手段により、第1増幅回路および第2増幅回路のグラウンドレベルが第1所定電圧値に設定されている。これにより、第1流量点においてセンサ出力を第1所定電圧値に調整すると、定温度差回路からの出力電圧と可変された基準電圧とが等しくなる。このため、第1流量点におけるセンサ出力は、増幅率可変手段の調整(非反転増幅回路における増幅率の変化)による影響を受けない。従って、第2流量点において、増幅率可変手段によりセンサ出力を第2所定電圧値に調整した後においても、第1流量点におけるセンサ出力は変化することがない。その結果、基準電圧可変手段によって第1流量点におけるセンサ出力が第1所定電圧値に調整された後は、増幅率可変手段の調整には影響されることなく、第1流量点におけるセンサ出力は常に第1所定電圧値となる。
従って、第1流量点におけるセンサ出力の調整、および第2流量点におけるセンサ出力の調整をそれぞれ1回行うだけで、センサ出力の整を完了させることができる。従って、2つの流量点、すなわち仮想ゼロ点およびスパン点におけるセンサ出力の調整を短時間で行うことができる。
このように熱式流量計では、短時間で行えるセンサ出力の調整により、中間流量域におけるセンサ出力のバラツキを小さくすることができる。これにより、ヒータ温度検出抵抗体と流体温度検出抵抗体として使用している白金抵抗またはサーミスタ等の抵抗体に汎用品を使用しても、抵抗体の個体差によるセンサ出力のバラツキを小さくすることができる。従って、精度良く流量測定を行うことができる。
また、本発明を分離型熱式流量計に適用することにより、ヒータ温度検出抵抗体と流体温度検出抵抗体として白金抵抗またはサーミスタ等の汎用品を使用しても、同一機種間での互換性を確保することができる。
本発明に係る熱式流量計によれば、上記した通り、2つの流量点(仮想ゼロ点およびスパン点)における出力調整をそれぞれ1回のみで完了させて、中間流量域におけるセンサ出力のバラツキを小さくすることができる。
以下、本発明の熱式流量計を具体化した最も好適な実施の形態について図面に基づいて詳細に説明する。本実施の形態は、センサ部と表示部とが分離されて構成されている分離型熱式流量に本発明を適用したものである。そこで、まず、本実施の形態に係る分離型流量計の構成について、図1〜図4を参照しながら説明する。図1は、実施の形態に係る分離型熱式流量計の概略構成図である。図2は、センサ部の回路構成を示す回路図である。図3は、増幅回路の構成を示す回路図である。図4は、表示部の構成を示すブロック図である。
本実施の形態に係る分離型熱式流量計10は、図1に示すように、測定流体が流れる流路11が形成されたボディ12と、流路11を流れる流体の流量を検出するセンサ部20とからなるセンサ本体15と、センサ部20の検出信号に基づき流路11を流れる流体の流量を算出して表示する表示部40と、センサ部20と表示部40とを電気的に接続するケーブル16とを有している。そして、表示部40に接続された外部電源Vccにより、センサ部40およびセンサ部20の電源電圧V+が供給され、センサ部20で検出された流量信号に基づき、表示部40に流量値が表示されるようになっている。
ここで、ボディ12の両端部には、配管アダプタ13a,13bが取り付けられている。これにより、ライン配管にセンサ本体15を取り付けられるようになっている。また、ボディ12内の流路11には、ヒータ温度検出抵抗である流量センサ21、および流体温度検出抵抗である温度センサ22が設置されている。さらに、流路11には、流路11内に流れ込む流体の流れを整えるとともに、流体中の異物を除去するための整流ユニット14が配置されている。
このようなボディ12の上部にセンサ部20が配置されている。そこで、センサ部20について図2を参照しながら説明する。センサ部20には、図2に示すように、流量検出回路23と、増幅回路30とが備わっている。
流量検出回路23は、本発明の「定温度差回路」に相当するものであって、流路11を流れる流体の流量を検出し、その検出信号(P信号)を表示部40に出力するようになっている。この流量検出回路23には、流量検出のための流量センサ21と、流体温度補償のための温度センサ22と、固定抵抗素子25,26,27とからなるブリッジ回路と、オペアンプ28と、トランジスタ29とを備えている。ここで、流量センサ21および温度センサ22としては、白金抵抗やサーミスタなど温度により抵抗値が変化するいわゆる温度依存性を有する感温抵抗素子であり、これらの抵抗素子は、線材、フィルム、半導体式など種々のものがある。そして、本実施の形態では、流量センサ21および温度センサ22として、汎用品の白金抵抗が使用されている。つまり、流量センサ21および温度センサ22は、選別あるいは専用製作されたものではない。
そして、流量センサ21の出力が、固定抵抗素子27により検出されてオペアンプ28の(+)端子に入力されるようになっている。一方、温度センサ22の出力が、固定抵抗素子26により検出されてオペアンプ28の(−)端子に入力されるようになっている。また、オペアンプ28の出力が、トランジスタ29のベースに入力されるようになっている。これにより、流量検出回路23において、流量センサ21に流れる電流が、流量センサ21と温度センサ22との間の温度差(抵抗値差)が一定になるように制御される。ここで、流量センサ21は、流路11に配置されているため、流路11を流れる流体により熱が奪われる。このとき、流体の流量により変化する電流値(電圧値)として検出することにより、流路11を流れる流体の流量を検出するようになっている。流量検出回路23からの出力電圧V2は、増幅回路30によって増幅されセンサ出力電圧Vout(Q信号)としてセンサ部20から出力されるようになっている。
ここで、本発明の特徴点である増幅回路30について図3を参照しながら説明する。増幅回路30には、図3に示すように、仮想ゼロ点調整回路31と、スパン点調整回路32と、電圧設定回路33とが備わっている。
仮想ゼロ点調整回路31は、仮想ゼロ点(流量Qa、センサ出力Va)における出力調整を行うための回路である。この仮想ゼロ点調整回路31は、本発明の「第1流量点調整回路」に相当する。なお、流量Qaは、フルスケール流量をQbとすると、0<Qa<Qb/4となる関係を満たす。この仮想ゼロ点調整回路31には、図2に示すように、基準電圧V1と流量検出回路23からの出力電圧V2との差分に応じた電圧を増幅する差動増幅回路35と、基準電圧V1を可変する基準電圧可変回路36とが設けられている。差動増幅回路35では、オペアンプOP1の(−)端子に、一端が電圧可変回路36に接続された抵抗体R1の他端が接続されるとともに、一端がオペアンプOP1の出力端部に接続された抵抗体R2の他端が接続されている。一方、オペアンプOP1の(+)端子に、一端が定温度差回路の出力端部に接続された抵抗体R1の他端が接続されるとともに、一端が電圧設定回路33に接続された抵抗体R2の他端が接続されている。これにより、差動増幅回路35では、オペアンプOP1に入力される電圧V1,V2との電圧差(V2−V1)をR2/R1倍に増幅するようになっている。なお、本実施の形態では、R1=R2となっており、差動増幅回路35からの出力電圧Vzは、Vz=V2−V1となる。
また、基準電圧可変回路36には、定電源(電源電圧)Vccと、2つの固定抵抗体と、2つの固定抵抗体の間に接続された可変抵抗体であるトリマT1とが設けられている。このような電圧可変回路36では、トリマT1の抵抗値を調整することにより電源電圧Vccを可変して基準電圧V1を決定するようになっている。
このような構成によりゼロ点調整回路31では、トリマT1を調整(抵抗値を可変)して基準電圧V1を可変することにより、仮想ゼロ点におけるセンサ出力VoutをVout=Vaとすることができるようになっている。
スパン点調整回路32は、差動増幅回路35からの出力電圧Vzを所定の増幅率で増幅する非反転増幅回路として構成され、増幅率を可変することができるようになっている。このスパン点調整回路32は、本発明の「第2流量点調整回路」に相当する。
スパン点調整回路32では、オペアンプOP2の(−)端子に、一端が電圧設定回路33に接続された抵抗体R3の他端と、オペアンプOP2の出力端部に一端が接続された可変抵抗体R4(トリマT2)の他端とが接続されている。一方、オペアンプOP2の(+)端子にはオペアンプOP1の出力端部が接続されている。このようなスパン点調整回路32では、オペアンプOP1からの出力電圧Vzを(R3+R4)/R3倍に増幅するようになっている。
このような構成によりスパン点調整回路32では、トリマT2を調整(抵抗値を可変)することにより、スパン点(フルスケール流量)におけるセンサ出力VoutをVout=Vbとすることができるようになっている。
電圧設定回路33は、オペアンプOP1およびオペアンプOP2のグラウンドレベルを所定電圧V3に設定するものである。この電圧設定回路33は、電源電圧V+を可変抵抗体34によって調整して所定電圧V3を設定するようになっている。これにより、オペアンプOP1からの出力電圧Vzは、
Vz=V2−V1+V3…(1)
となり、オペアンプOP2からの出力Voutは非反転増幅回路の式により
Vout=(R3+R4)/R3*Vz−R4/R3*V3…(2)
となる。
次に、表示部40について図4を参照しながら説明する。表示部40には、図4に示すように、CPU41と、メモリ42と、A/D変換部43と、設定スイッチ44と、表示器45とが備わっている。
CPU41は、センサ部20からの入力信号(Q信号)に基づき、流路12を流れる流体の流量を算出して、設定スイッチ44で設定された条件に従って表示器45に流量値を表示させるようになっている。
メモリ42は、センサ部20から出力されるQ信号(出力電圧)と流体の流量との関係を表すデータテーブル等を記憶している。このデータテーブルは、CPU41が、流量を算出するときに参照される。
A/D変換部43は、センサ部20からの信号(Q信号)をデジタル信号に変換するものである。設定スイッチ44は、測定モードや設定値の変更などを行うためのものである。表示器45は、流量値のデジタル表示の他、スイッチ出力表示、異常表示、単位表示、デジタル表示に比例したアナログ出力などを行うものである。
続いて、上記した構成を有する熱式流量計10における出力調整方法について、図5を参照しながら説明する。図5は、センサ出力の調整方法の手順を示すフローチャートである。本実施の形態では、仮想ゼロ点およびスパン点においてそれぞれセンサ出力の調整を行う。なお、出力調整を行う前に、仮想ゼロ点/スパン点における流量検出回路23からの出力電圧V2を測定し、その測定電圧V2a/V2bを実際のセンサ出力として取得したいセンサ出力電圧に換算して、仮想ゼロ点/スパン点におけるセンサ出力電圧Va/Vbを算出しておく。
まず、電圧設定回路33の供給電圧V3の設定を可変抵抗体34により行い(S1)、V3=Vaとなるようする(S2)。つまり、オペアンプOP1およびOP2のグラウンドレベルの電圧をVaとなるようにする。そして、電圧設定回路33の供給電圧V3の設定が終了すると、流路11に測定流体を流量Qaで流し(S3)、トリマT1により仮想ゼロ点調整を行い(S4)、センサ出力がVout=Vaとなるようにする(S5)。なお、このときにトリマT2が調整されることはない。
ここで、上記(1)(2)式からセンサ出力Voutは、
Vout=(R3+R4)/R3*(V2−V1)+V3
となるから、仮想ゼロ点調整により、
Vout=(R3+R4)/R3*(V2−V1)+V3=Va
となる。そして、V3=Vaとなっていることから、
Vout=(R3+R4)/R3*(V2−V1)+Va=Va
となる。このため、
(R3+R4)/R3*(V2−V1)=0
となるから、V1=V2となる。つまり、仮想ゼロ点調整を行ってセンサ出力がVout=Vaになると、仮想ゼロ点におけるセンサ出力は、「(R3+R4)/R3」の値、つまりトリマT2の抵抗値R4の変化(スパン点調整回路32の増幅率)に影響されることなく常にVout=V3=Vaとなる。
そして、仮想ゼロ点調整が終了すると(S5:YES)と、流路11に測定流体をフルスケール流量Qbで流し(S6)、トリマT2によりスパン点調整を行い(S7)、センサ出力がVout=Vbとなるようにする(S8)。このとき、仮想ゼロ点調整時に設定されていたトリマT2の抵抗値R4が変化する。ところが、上記したように、仮想ゼロ点におけるセンサ出力は、トリマT2の抵抗値R4の変化に影響されることなく常にVout=Vaとなっている。このため、スパン点調整を行った後に、再び仮想ゼロ点調整を行う必要がない。つまり、仮想ゼロ点調整およびスパン点調整をそれぞれ1回のみ行うだけでよいから、短時間でセンサ出力Voutの調整を行うことができる。
ここで、図6に示すような出力特性を持つ3種類の流量センサ21と温度センサ22との組み合わせ(バラツキ上限、中央、下限の3種類の組み合わせ)を選び、上記したセンサ出力の調整方法を実施した結果を図7に示す。図6は、流量と流量検出回路からの出力電圧との関係を示す図である。図7は、出力調整後における流量とセンサ出力との関係を示す図である。
図6および図7から明らかなように、流量センサ21と温度センサ22とに汎用品を使用して個体差による出力バラツキがあったとしても、上記した出力調整方法を実施することにより、中間流量域におけるセンサ出力Voutのバラツキを小さくすることができる。なお、仮想ゼロ点以下におけるセンサ出力Voutのバラツキが大きくなっているが、流量に対するセンサ出力の変化量(傾き)が大きいため、測定精度に影響を与えることはない。従って、汎用品を使用した流量センサ21および温度センサ22であっても、流路11を流れる流体の流量を精度良く測定することができる。
このように熱式流量計10では、流量センサ21と温度センサ22とに汎用品を使用しても、簡単な出力調整により、中間流量域におけるセンサ出力Voutのバラツキを小さくすることができるため、センサ本体と表示部との互換性を確保して十分な測定精度を得ることができる。
そして、上記した3種類の組み合わせた使用した3つのセンサ本体を表示部40に接続して流量測定を行ったところ、図8に示すように、所定の精度幅(±3%FS程度)での流量表示をすることができた。つまり、センサ本体を交換しても測定精度が低下しなかった。なお、図8は、流体の流量と表示部における流量表示(測定誤差)の関係を示す図である。
また、従来は必要であった流量センサおよび温度センサの選別や専用製作が不要となり、流量センサおよび温度センサにかかるコストを80%程度低減することができた。従って、熱式流量計10のコスト面においても有利になった。
以上、詳細に説明したように本実施の形態に係る熱式流量計10では、仮想ゼロ点調整を行うための仮想ゼロ点調整回路31に備わるオペオペアンプOP1、およびスパン点調整を行うためのスパン点調整回路32に備わるオペアンプOP2のそれぞれのグラウンドレベルを仮想ゼロ点におけるセンサ出力電圧に設定する電圧設定回路33を有するので、仮想ゼロ点調整を行うことにより、仮想ゼロ点におけるセンサ出力をトリマT2の抵抗値R4の変化に影響されることなく常にVout=Vaにすることができる。このため、スパン点調整を行った後に、再び仮想ゼロ点調整を行う必要がないので、仮想ゼロ点調整およびスパン点調整をそれぞれ1回のみ行うだけ、中間流量域のバラツキを小さくすることができる。
なお、上記した実施の形態は単なる例示にすぎず、本発明を何ら限定するものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることはもちろんである。例えば、上記した実施の形態では、分離型熱式流量計を例示したが、本発明はセンサ部と表示部とが一体化されている熱式流量計にも適用することができる。
また、上記した実施の形態では、第1増幅回路として差増幅回路35、第2増幅回路として非反転増幅回路32を例示したが、第1増幅回路および第2増幅回路の構成はこれに限られず、例えばインスツルメンテーションアンプ回路等により第1増幅回路および第2増幅回路を構成することもできる。
実施の形態に係る分離型熱式流量計の概略構成図である。 センサ部の回路構成を示す回路図である。 増幅回路の構成を示す回路図である。 表示部の構成を示すブロック図である。 センサ出力の調整方法の手順を示すフローチャートである。 流量と流量検出回路からの出力電圧との関係を示す図である。 出力調整後における流量とセンサ出力との関係を示す図である。 流体の流量と表示部における流量表示(測定誤差)の関係を示す図である。 従来の熱式流量計に備わる増幅回路の構成を示す回路図である。 ゼロ・スパン点調整を行ったときの流量とセンサ出力との関係を示す図である。 仮想ゼロ点調整を行ったときの流量とセンサ出力との関係を示す図である。 仮想ゼロ点調整を行った後にスパン点調整を行ったときの流量とセンサ出力との関係を示す図である。 流体の流量と表示部における流量表示(測定誤差)の関係を示す図である。
符号の説明
10 分離型熱式流量計
11 流路
12 ボディ
15 センサ本体
16 ケーブル
20 センサ部
21 流量センサ
22 温度センサ
23 流量検出回路
30 増幅回路
31 仮想ゼロ点調整回路
32 スパン点調整回路
33 電圧設定回路
34 可変抵抗体
35 差動増幅回路
36 基準電圧可変回路

Claims (2)

  1. ヒータ温度検出抵抗体および流体温度検出抵抗体を含む定温度差回路によって流体の流量に応じた信号を出力する流量検出回路と、前記流量検出回路からの出力信号を増幅してセンサ出力とする増幅回路とを有する熱式流量計において、
    前記増幅回路は、
    基準電圧と前記定温度差回路からの出力電圧との差分に応じた電圧を増幅する第1増幅回路と、前記基準電圧を可変する基準電圧可変手段とを含み、前記基準電圧可変手段によって前記基準電圧を調整することにより第1流量点におけるセンサ出力を予め決められている第1所定電圧値に調整する第1流量点調整回路と、
    前記第1増幅回路からの出力電圧を所定の増幅率で増幅する第2増幅回路で構成され、前記所定の増幅率を可変する増幅率可変手段を含み、前記増幅率可変手段を調整することにより第2流量点におけるセンサ出力を予め決められている第2所定電圧値にする第2流量点調整回路と、
    前記第1増幅回路および前記第2増幅回路のグラウンドレベルを前記第1所定電圧値に設定する電圧設定手段と、
    を有することを特徴とする熱式流量計。
  2. 請求項1に記載する熱式流量計において、
    前記第1流量点は、流量がゼロ以上で、かつフルスケール流量の1/4以下である流量点であり、
    前記第2流量点は、フルスケール流量点であることを特徴とする熱式流量計。
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