JPH0961208A - 層流流量計 - Google Patents
層流流量計Info
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- JPH0961208A JPH0961208A JP22056195A JP22056195A JPH0961208A JP H0961208 A JPH0961208 A JP H0961208A JP 22056195 A JP22056195 A JP 22056195A JP 22056195 A JP22056195 A JP 22056195A JP H0961208 A JPH0961208 A JP H0961208A
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- fluid
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 粘性率を補正して流量を求める層流流量計に
より粘性率の対数が絶対温度の逆数に比例する流体の流
量を求めるとき、複数な粘性率の補正演算を施すことな
く簡単に補正流量を求める。 【解決手段】 流量に比例する層流素子間の差圧信号を
差圧センサ8で検出する。検出した差圧信号に対し、被
側流体の粘性率・温度特性が、略等しい抵抗・温度特性
をもったサーミスタ10により被測流体の温度を検出
し、このサーミスタ抵抗RTと固定抵抗R1とを接続して
入力抵抗とした増幅回路を構成し、該増幅器路の帰還抵
抗R2に対する比に相当する増幅率を乗算して流量を求
める。サーミスタ抵抗RTを含む固定抵抗R1,帰還抵抗
R2を被測流体の粘性特性に対応して予め選択してお
き、温度影響のない流量信号を出力する。
より粘性率の対数が絶対温度の逆数に比例する流体の流
量を求めるとき、複数な粘性率の補正演算を施すことな
く簡単に補正流量を求める。 【解決手段】 流量に比例する層流素子間の差圧信号を
差圧センサ8で検出する。検出した差圧信号に対し、被
側流体の粘性率・温度特性が、略等しい抵抗・温度特性
をもったサーミスタ10により被測流体の温度を検出
し、このサーミスタ抵抗RTと固定抵抗R1とを接続して
入力抵抗とした増幅回路を構成し、該増幅器路の帰還抵
抗R2に対する比に相当する増幅率を乗算して流量を求
める。サーミスタ抵抗RTを含む固定抵抗R1,帰還抵抗
R2を被測流体の粘性特性に対応して予め選択してお
き、温度影響のない流量信号を出力する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、層流流量計に関
し、より詳細には、被測流体の粘性率・温度が対数関係
にある潤滑油等の流体を温度補正して求める層流流量計
に関する。
し、より詳細には、被測流体の粘性率・温度が対数関係
にある潤滑油等の流体を温度補正して求める層流流量計
に関する。
【0002】
【従来の技術】差圧式流量計は、被測流体の流れによる
差圧発生手段と、発生した差圧を計測する差圧センサと
からなり、差圧センサの読み値から流体流量を求める推
測形の流量計であり、構成が簡単であることから工業用
の流体計測に多用されている。乱流域で使用される差圧
式流量計は、差圧発生手段としてオリフィスプレートや
ベンチュリーが用いられるが、流量は差圧信号を開平し
て求めるので、演算が複雑であり、流量計測範囲が小さ
いなどの問題がある。
差圧発生手段と、発生した差圧を計測する差圧センサと
からなり、差圧センサの読み値から流体流量を求める推
測形の流量計であり、構成が簡単であることから工業用
の流体計測に多用されている。乱流域で使用される差圧
式流量計は、差圧発生手段としてオリフィスプレートや
ベンチュリーが用いられるが、流量は差圧信号を開平し
て求めるので、演算が複雑であり、流量計測範囲が小さ
いなどの問題がある。
【0003】これに対して、Re(レイノルズ)数が3
000以下の層流域で使用される差圧式流量計は、層流
流量計と呼ばれ、流量は、流体の粘性率が一定であれ
ば、粘性率の逆数と差圧に比例した量として求められる
ので、流量演算が簡単であり、しかも、圧力損失が小さ
いので、流量計測範囲が大きくなり、更に、差圧センサ
の検出感度が高いと小流までの流量計測が可能となり、
より広範囲の流量計測が可能となる。圧力が数気圧から
数ミリ水柱までの気体は、圧力変化による粘性率影響が
小さいので、特に気体用の流量計として多用されてい
る。
000以下の層流域で使用される差圧式流量計は、層流
流量計と呼ばれ、流量は、流体の粘性率が一定であれ
ば、粘性率の逆数と差圧に比例した量として求められる
ので、流量演算が簡単であり、しかも、圧力損失が小さ
いので、流量計測範囲が大きくなり、更に、差圧センサ
の検出感度が高いと小流までの流量計測が可能となり、
より広範囲の流量計測が可能となる。圧力が数気圧から
数ミリ水柱までの気体は、圧力変化による粘性率影響が
小さいので、特に気体用の流量計として多用されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】層流流量計は、上述の
ように、粘性率一定条件で、差圧に比例して流量が求め
られるので、気体流量計測には有用な流量計であるが、
粘性率が温度影響を受ける液体では、温度を検出して粘
性率補正する不便がある。しかし、粘性率が温度に比例
する液体の場合は、粘性率補正は容易であるが、特に、
粘性率と温度との関係が対数関係にある液体、例えば、
潤滑油の場合、潤滑油の温度を検出後、温度と粘性率と
の対数関係式に基づいた複雑な計算結果に基づいて粘性
率を算出して流量を求めなければならず、この液体に対
しては、結果的に高価な層流流量計となる。
ように、粘性率一定条件で、差圧に比例して流量が求め
られるので、気体流量計測には有用な流量計であるが、
粘性率が温度影響を受ける液体では、温度を検出して粘
性率補正する不便がある。しかし、粘性率が温度に比例
する液体の場合は、粘性率補正は容易であるが、特に、
粘性率と温度との関係が対数関係にある液体、例えば、
潤滑油の場合、潤滑油の温度を検出後、温度と粘性率と
の対数関係式に基づいた複雑な計算結果に基づいて粘性
率を算出して流量を求めなければならず、この液体に対
しては、結果的に高価な層流流量計となる。
【0005】本発明は、流体流量と、該流体の粘性率に
反比例して出力される差圧信号を、対数関係にある粘性
率・温度特性をもった被測流体と同様の対数関係にある
抵抗・温度係数をもつサーミスタで温度検出し、温度検
出素子としての、サーミスタに固定抵抗を接続して入力
抵抗とする増幅器により粘度を補正出力し、簡単正確に
液体流量を求める層流流量計を提供することを目的とす
る。
反比例して出力される差圧信号を、対数関係にある粘性
率・温度特性をもった被測流体と同様の対数関係にある
抵抗・温度係数をもつサーミスタで温度検出し、温度検
出素子としての、サーミスタに固定抵抗を接続して入力
抵抗とする増幅器により粘度を補正出力し、簡単正確に
液体流量を求める層流流量計を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、粘性率の対数が絶対温度の逆数に比例する流体の流
量を計測する流量計において、筒状体内に同軸に設けら
れた層流素子と、該層流素子を流れる前記流体の差圧に
比例した差圧信号を出力する差圧センサと、該差圧セン
サの出力に接続され、前記流体の温度を検知するサーミ
スタと、該サーミスタと固定抵抗とを接続した入力抵抗
および帰還抵抗を有する増幅器とから構成するようにし
て、特別の粘性率温度補正手段を用いることなく、簡単
に粘性率補正した流量を出力するようにする。
は、粘性率の対数が絶対温度の逆数に比例する流体の流
量を計測する流量計において、筒状体内に同軸に設けら
れた層流素子と、該層流素子を流れる前記流体の差圧に
比例した差圧信号を出力する差圧センサと、該差圧セン
サの出力に接続され、前記流体の温度を検知するサーミ
スタと、該サーミスタと固定抵抗とを接続した入力抵抗
および帰還抵抗を有する増幅器とから構成するようにし
て、特別の粘性率温度補正手段を用いることなく、簡単
に粘性率補正した流量を出力するようにする。
【0007】請求項2に記載の発明は、請求項1の発明
において、前記増幅器と前記入力抵抗の固定抵抗の抵抗
値を被測定流体に対する粘性率補正係数に応じて切替え
るようにして、液体の種類により異なる粘性率の温度補
正を行うことができるようにする。
において、前記増幅器と前記入力抵抗の固定抵抗の抵抗
値を被測定流体に対する粘性率補正係数に応じて切替え
るようにして、液体の種類により異なる粘性率の温度補
正を行うことができるようにする。
【0008】請求項3に記載の発明は、請求項1又は2
の発明において、前記増幅器を前記流体の粘性率に応じ
て1段または複数段直列接続するようにして、低粘性率
または高粘性率の粘性率・温度特性を有する液体に対し
て、簡単な手段により粘性率補正を補すことができるよ
うにする。
の発明において、前記増幅器を前記流体の粘性率に応じ
て1段または複数段直列接続するようにして、低粘性率
または高粘性率の粘性率・温度特性を有する液体に対し
て、簡単な手段により粘性率補正を補すことができるよ
うにする。
【0009】
【発明の実施の形態】図1は、本発明による層流流量計
の実施の形態の一例を説明するための図であり、図中、
1は層流流量計本体、2は本体部、3a,3bは整流格
子、4は層流素子、5,6は差圧取出タップ、7は圧力
導管、8は差圧センサ、9はサーミスタ取付タップ、1
0はサーミスタ、11は補正演算回路である。
の実施の形態の一例を説明するための図であり、図中、
1は層流流量計本体、2は本体部、3a,3bは整流格
子、4は層流素子、5,6は差圧取出タップ、7は圧力
導管、8は差圧センサ、9はサーミスタ取付タップ、1
0はサーミスタ、11は補正演算回路である。
【0010】図1に示した層流流量計は、層流流量計本
体1と補正演算回路11とからなり、層流流量計1の本
体2は、両端に取り付けフランジ2aを有する筒状体
で、中央部には、軸平行の多数の細管又は実質的な細管
4aからなる層流素子4が設けられ、層流素子4の上流
側には、流入する流体の旋回流を取り除き、正規流量分
布に近づけるため整流格子3aが、下流側には整流格子
3bが設けられている。また、本体2には、層流素子4
の両端の差圧を取り出すための差圧取出タップ5,6が
設けられ、差圧取出タップ5,6には、差圧センサ8に
接続される圧力導管7が接続されている。また、層流格
子4の下流側の本体2の壁面には、サーミスタ取付タッ
プ9が設けられ、該サーミスタ取付タップ9には流体温
度を検出して粘性率の補正演算を施すためのサーミスタ
10が取り付けられている。なお、図1においては、整
流格子3a,3b,層流素子4を図示しているが、被測
流体が整流された層流状態で流れている場合は、必ずし
も必要ない。
体1と補正演算回路11とからなり、層流流量計1の本
体2は、両端に取り付けフランジ2aを有する筒状体
で、中央部には、軸平行の多数の細管又は実質的な細管
4aからなる層流素子4が設けられ、層流素子4の上流
側には、流入する流体の旋回流を取り除き、正規流量分
布に近づけるため整流格子3aが、下流側には整流格子
3bが設けられている。また、本体2には、層流素子4
の両端の差圧を取り出すための差圧取出タップ5,6が
設けられ、差圧取出タップ5,6には、差圧センサ8に
接続される圧力導管7が接続されている。また、層流格
子4の下流側の本体2の壁面には、サーミスタ取付タッ
プ9が設けられ、該サーミスタ取付タップ9には流体温
度を検出して粘性率の補正演算を施すためのサーミスタ
10が取り付けられている。なお、図1においては、整
流格子3a,3b,層流素子4を図示しているが、被測
流体が整流された層流状態で流れている場合は、必ずし
も必要ない。
【0011】差圧センサ8の差圧信号は導線8aを介
し、サーミスタ10は導線10wを介し、補正演算回路
11に接続され、差圧信号に対して粘性率演算を施し、
端子11aから流量信号を出力する。
し、サーミスタ10は導線10wを介し、補正演算回路
11に接続され、差圧信号に対して粘性率演算を施し、
端子11aから流量信号を出力する。
【0012】次に、図1に示した層流流量計の流量Qと
差圧△Pおよび粘性率μとの関係について説明する。層
流素子4の細管はすべて長さLで、内径は層流流量計に
より計測される流体の最大流量においてRe数が300
0以下となるように選ばれ、細管4aの管壁断面積を除
いて算出された層流素子4の実質的な流路を円形換算し
た直径をDとしたとき、ハーゲン・ポアズイユの法測に
より、
差圧△Pおよび粘性率μとの関係について説明する。層
流素子4の細管はすべて長さLで、内径は層流流量計に
より計測される流体の最大流量においてRe数が300
0以下となるように選ばれ、細管4aの管壁断面積を除
いて算出された層流素子4の実質的な流路を円形換算し
た直径をDとしたとき、ハーゲン・ポアズイユの法測に
より、
【0013】
【数1】
【0014】が求められる。
【0015】(2)式は、層流流量計の原理となる式で
あり、被測流体の粘性率μが一定であれば、流量Qは差
圧△Pに比例して求めることができる。しかし、粘性率
μが絶対温度Tの上昇に比例して小さくなるのではな
く、絶対温度T0ではμ0で絶対温度Tの上昇に対し指数
的に粘性率μが低下する。
あり、被測流体の粘性率μが一定であれば、流量Qは差
圧△Pに比例して求めることができる。しかし、粘性率
μが絶対温度Tの上昇に比例して小さくなるのではな
く、絶対温度T0ではμ0で絶対温度Tの上昇に対し指数
的に粘性率μが低下する。
【0016】
【数2】
【0017】であらわされる特性をもった流体に対して
は、(3)式と同様の関係の特性をもったサーミスタ1
0により絶対温度Tの影響を受けない流量Qを求めるこ
とができる。
は、(3)式と同様の関係の特性をもったサーミスタ1
0により絶対温度Tの影響を受けない流量Qを求めるこ
とができる。
【0018】図2は、サーミスタ定数Bをパラメータと
した温度変化に対する抵抗変化の例を示す図であり、横
軸が温度℃、縦軸がサーミスタ抵抗TRの相対値を示
す。サーミスタは、図2に示すように、基準温度Taで
の抵抗がRaのサーミスタが温度上昇すると、抵抗値が
小さくなる素子で、サーミスタの抵抗RTは、サーミス
タ定数Bと絶対温度Tの逆数(1/T)の指数関数であ
らわされる。サーミスタ定数Bは、サーミスタに定られ
た定数であるから、サーミスタ抵抗RTと絶対温度Tと
の関係は、
した温度変化に対する抵抗変化の例を示す図であり、横
軸が温度℃、縦軸がサーミスタ抵抗TRの相対値を示
す。サーミスタは、図2に示すように、基準温度Taで
の抵抗がRaのサーミスタが温度上昇すると、抵抗値が
小さくなる素子で、サーミスタの抵抗RTは、サーミス
タ定数Bと絶対温度Tの逆数(1/T)の指数関数であ
らわされる。サーミスタ定数Bは、サーミスタに定られ
た定数であるから、サーミスタ抵抗RTと絶対温度Tと
の関係は、
【0019】
【数3】
【0020】であらわされる。
【0021】(3)式を(4)式で除算すると、 (logμ/logRT)=(MoK2/RaK3)=K4 …(5) の形となり、(2)式の粘性率μを被測流体の温度を検
知したサーミスタ抵抗RTで置換えることにより、絶対
温度Tの変化による液体の粘性率変化影響を取り除くこ
とが可能となる。このような補正を行うためには、図1
に示すように、サーミスタ10を本体2の内壁部に設置
して被測流体の絶対温度Tをサーミスタ抵抗RTの変化
として検出して、差圧センサ8の差圧信号に乗算する被
測流体の粘性率μの逆数(1/μ)に対しサーミスタ抵
抗RTの逆数(1/RT)を置き換えることにより、温度
影響のない流量Qで求めることができる。
知したサーミスタ抵抗RTで置換えることにより、絶対
温度Tの変化による液体の粘性率変化影響を取り除くこ
とが可能となる。このような補正を行うためには、図1
に示すように、サーミスタ10を本体2の内壁部に設置
して被測流体の絶対温度Tをサーミスタ抵抗RTの変化
として検出して、差圧センサ8の差圧信号に乗算する被
測流体の粘性率μの逆数(1/μ)に対しサーミスタ抵
抗RTの逆数(1/RT)を置き換えることにより、温度
影響のない流量Qで求めることができる。
【0022】図3は、本発明による層流流量計の実施の
形態の一例を説明するためのブロック回路図であり、図
中、12は増幅回路、13は演算増幅器(以後、増幅器
と記す)、14は反転増幅器、15は切替スイッチであ
り、図1と同様の作用をする部分には、図1の場合と同
じ参照番号を付してある。なお、以下に示す図4の場合
も同様である。
形態の一例を説明するためのブロック回路図であり、図
中、12は増幅回路、13は演算増幅器(以後、増幅器
と記す)、14は反転増幅器、15は切替スイッチであ
り、図1と同様の作用をする部分には、図1の場合と同
じ参照番号を付してある。なお、以下に示す図4の場合
も同様である。
【0023】図3に示す回路は、被測流体の粘性率μの
対数が絶対温度Tの逆数(1/T)に比例する流体を、
例えば潤滑油とし、低粘性率の潤滑油に対し、温度の補
正を行う補正演算回路11の例であり、補正演算回路1
1は、差圧センサ8に接続され、差圧センサ8の差圧△
Pの信号を所定レベルに増幅する増幅回路12とサーミ
スタ10および入力抵抗R1,帰還抵抗R2を有する増幅
器13からなる反転増幅器14がカスケード接続された
回路である。
対数が絶対温度Tの逆数(1/T)に比例する流体を、
例えば潤滑油とし、低粘性率の潤滑油に対し、温度の補
正を行う補正演算回路11の例であり、補正演算回路1
1は、差圧センサ8に接続され、差圧センサ8の差圧△
Pの信号を所定レベルに増幅する増幅回路12とサーミ
スタ10および入力抵抗R1,帰還抵抗R2を有する増幅
器13からなる反転増幅器14がカスケード接続された
回路である。
【0024】増幅回路12により所定レベルに増幅され
た差圧信号はサーミスタ抵抗RTに接続され、サーミス
タ抵抗RTには、切替スイッチ15を介して反転増幅器
14の固定抵抗R1が接続される。サーミスタ抵抗RTと
固定抵抗R1との比率は、潤滑油の粘性率μの温度係数
により定められるもので、粘性率μの温度係数が異なる
流体に適用可能とするため、抵抗R1とR2とは、切替ス
イッチ15によりR1aとR2a,R1bとR2b,R1cとR2c
とが組合されるように切替えられる。この結果、補正演
算回路11では、
た差圧信号はサーミスタ抵抗RTに接続され、サーミス
タ抵抗RTには、切替スイッチ15を介して反転増幅器
14の固定抵抗R1が接続される。サーミスタ抵抗RTと
固定抵抗R1との比率は、潤滑油の粘性率μの温度係数
により定められるもので、粘性率μの温度係数が異なる
流体に適用可能とするため、抵抗R1とR2とは、切替ス
イッチ15によりR1aとR2a,R1bとR2b,R1cとR2c
とが組合されるように切替えられる。この結果、補正演
算回路11では、
【0025】
【数4】
【0026】を演算することとなる。(6)のR2/
(RT+R1)は、(2)式の粘性率μ-1の温度係数に対
応して定められたもので、粘性率μの絶対温度影響が取
り除かれた値である。
(RT+R1)は、(2)式の粘性率μ-1の温度係数に対
応して定められたもので、粘性率μの絶対温度影響が取
り除かれた値である。
【0027】図4は、本発明による層流流量計の実施の
形態の他の例を説明するためのブロック図であり、図
中、16は補正演算回路、17は増幅器である。図4に
示した補正演算回路16は、増幅回路12と、サーミス
タ10aを入力抵抗とする演算増幅器と、反転増幅器1
4とからなり、高粘性率流体や、粘性率の温度係数が大
きい流体に適用される。増幅回路12の後段には、増幅
率が帰還抵抗R5とサーミスタ10aの抵抗RTとの比で
定まる増幅器17で構成された反転増幅器と、図3に示
した反転増幅器14と同じ回路が接続される。すなわ
ち、反転増幅器14は、サーミスタ10bのサーミスタ
抵抗RTと抵抗R1の直列抵抗を入力抵抗とし、抵抗R2
を帰還抵抗とした増幅器13で構成される。
形態の他の例を説明するためのブロック図であり、図
中、16は補正演算回路、17は増幅器である。図4に
示した補正演算回路16は、増幅回路12と、サーミス
タ10aを入力抵抗とする演算増幅器と、反転増幅器1
4とからなり、高粘性率流体や、粘性率の温度係数が大
きい流体に適用される。増幅回路12の後段には、増幅
率が帰還抵抗R5とサーミスタ10aの抵抗RTとの比で
定まる増幅器17で構成された反転増幅器と、図3に示
した反転増幅器14と同じ回路が接続される。すなわ
ち、反転増幅器14は、サーミスタ10bのサーミスタ
抵抗RTと抵抗R1の直列抵抗を入力抵抗とし、抵抗R2
を帰還抵抗とした増幅器13で構成される。
【0028】このように構成された補正演算回路16
は、被測定流体の粘性率μの対数値が絶対温度Tの逆数
に比例する関係にある場合に適用されるものであるが、
比例定数が大きい流体、例えば、高粘性率の潤滑油等の
流量計測に適用される。以上の説明において、被測流体
の粘性係数μを温度補正する素子として負特性のサーミ
スタを用いたが、正特性のサーミスタを用いてもよい。
しかし、この場合の増幅回路は、反転増幅回路ではな
く、非反転増幅回路が用いられる。
は、被測定流体の粘性率μの対数値が絶対温度Tの逆数
に比例する関係にある場合に適用されるものであるが、
比例定数が大きい流体、例えば、高粘性率の潤滑油等の
流量計測に適用される。以上の説明において、被測流体
の粘性係数μを温度補正する素子として負特性のサーミ
スタを用いたが、正特性のサーミスタを用いてもよい。
しかし、この場合の増幅回路は、反転増幅回路ではな
く、非反転増幅回路が用いられる。
【0029】図3,図4に示した層流流量計によれば、
被測流体の粘性率μの対数が、絶対温度Tの逆数に比例
する流体の流量を計測する層流流量計において、粘性率
μの温度特性と同様な温度特性の抵抗値RTをもったサ
ーミスタを用いて流体温度を検出して補正演算を施すこ
とにより、温度に対し対数関係にある複雑な粘性率を計
算することなく、サーミスタ10と補正演算回路11,
14とからなる簡単な構成で同等の補正を行うことがで
きる。
被測流体の粘性率μの対数が、絶対温度Tの逆数に比例
する流体の流量を計測する層流流量計において、粘性率
μの温度特性と同様な温度特性の抵抗値RTをもったサ
ーミスタを用いて流体温度を検出して補正演算を施すこ
とにより、温度に対し対数関係にある複雑な粘性率を計
算することなく、サーミスタ10と補正演算回路11,
14とからなる簡単な構成で同等の補正を行うことがで
きる。
【0030】
【実施例】粘性率が320cst(センチストークス:at
40℃)の潤滑油を層流流量計で測定した場合の差圧セ
ンサ8の補正前の出力と、差圧センサ8の出力に対し、
サーミスタと、図4に示した補正演算回路を用いて補正
演算を施したときの結果を示す。
40℃)の潤滑油を層流流量計で測定した場合の差圧セ
ンサ8の補正前の出力と、差圧センサ8の出力に対し、
サーミスタと、図4に示した補正演算回路を用いて補正
演算を施したときの結果を示す。
【0031】図5は、本発明の層流流量計の実施例によ
る補正前の流量−差圧信号出力を示す図で、横軸が流量
(l/min:リッタ/分)、縦軸が差圧センサ出力(m
V)である。図において潤滑油の温度が30℃(直線
A),35℃(直線B),40℃(直線C)の場合、流
量:出力特性は、(2)式に示すように各々直線で比例
関係にあることが分る。しかし、同一流量において35
℃の出力Bに対し、30℃の出力Aはプラス42%、2
0℃の出力Cはマイナス21.7%と大幅に減小して、
補正なしの流量測定は不可能であることを示す。
る補正前の流量−差圧信号出力を示す図で、横軸が流量
(l/min:リッタ/分)、縦軸が差圧センサ出力(m
V)である。図において潤滑油の温度が30℃(直線
A),35℃(直線B),40℃(直線C)の場合、流
量:出力特性は、(2)式に示すように各々直線で比例
関係にあることが分る。しかし、同一流量において35
℃の出力Bに対し、30℃の出力Aはプラス42%、2
0℃の出力Cはマイナス21.7%と大幅に減小して、
補正なしの流量測定は不可能であることを示す。
【0032】図6は、本発明の層流流量計の実施例によ
る補正後の流量−出力特性を示す図で、横軸が(l/mi
n)、縦軸が(V)である。図6は、図5と同様の潤滑
油を用いて、温度が30℃,35℃,40℃の場合の流
量−出力特性を計測してプロットしたものであるが、何
れの温度においても、直線D上にプロットされ、温度変
化に影響されることがなく、正確な流量が計測できるこ
とを示す。
る補正後の流量−出力特性を示す図で、横軸が(l/mi
n)、縦軸が(V)である。図6は、図5と同様の潤滑
油を用いて、温度が30℃,35℃,40℃の場合の流
量−出力特性を計測してプロットしたものであるが、何
れの温度においても、直線D上にプロットされ、温度変
化に影響されることがなく、正確な流量が計測できるこ
とを示す。
【0033】
【発明の効果】請求項1に対応する効果:粘性率の対数
が絶対温度の逆数と比例する流体の流量を計測する流量
計において、筒状体内に同軸に設けられた層流素子と、
該層流素子を流れる前記流体の差圧に比例した差圧信号
を出力する差圧センサと、該差圧センサの出力に接続さ
れ、前記流体の温度を検知するサーミスタと、該サーミ
スタと固定抵抗とを接続した入力抵抗および帰還抵抗を
有する増幅器とから構成したので、特別の粘性率温度補
正手段を用いることなく、簡単に粘性率補正した流量を
出力することができた。
が絶対温度の逆数と比例する流体の流量を計測する流量
計において、筒状体内に同軸に設けられた層流素子と、
該層流素子を流れる前記流体の差圧に比例した差圧信号
を出力する差圧センサと、該差圧センサの出力に接続さ
れ、前記流体の温度を検知するサーミスタと、該サーミ
スタと固定抵抗とを接続した入力抵抗および帰還抵抗を
有する増幅器とから構成したので、特別の粘性率温度補
正手段を用いることなく、簡単に粘性率補正した流量を
出力することができた。
【0034】請求項2に対応する効果:請求項1の発明
において、前記増幅器と前記入力抵抗の固定抵抗の抵抗
値を被測定流体に対する粘性率補正係数に応じて切替え
るようにしたので、液体の種類により異なる粘性率の温
度補正を行うことができた。
において、前記増幅器と前記入力抵抗の固定抵抗の抵抗
値を被測定流体に対する粘性率補正係数に応じて切替え
るようにしたので、液体の種類により異なる粘性率の温
度補正を行うことができた。
【0035】請求項3に対応する効果:請求項1又は2
の発明において、前記増幅器を、前記流体の粘性率に応
じて1段または複数段直列接続するようにしたので、低
粘性率または高粘性率の粘性率・温度特性を有する液体
に対して、簡単な手段により粘性率補正を補すことがで
きた。
の発明において、前記増幅器を、前記流体の粘性率に応
じて1段または複数段直列接続するようにしたので、低
粘性率または高粘性率の粘性率・温度特性を有する液体
に対して、簡単な手段により粘性率補正を補すことがで
きた。
【図1】 本発明による層流流量計の実施の形態の一例
を説明するための図である。
を説明するための図である。
【図2】 サーミスタ定数Bをパラメータとした温度変
化に対する抵抗変化の例を示す図である。
化に対する抵抗変化の例を示す図である。
【図3】 本発明による層流流量計の実施の形態の一例
を説明するためのブロック回路図である。
を説明するためのブロック回路図である。
【図4】 本発明による層流流量計の実施の形態の他の
例を説明するためのブロック図である。
例を説明するためのブロック図である。
【図5】 本発明の層流流量計の実施例による補正前の
流量−差圧信号出力を示す図である。
流量−差圧信号出力を示す図である。
【図6】 本発明の層流流量計の実施例による補正後の
流量−出力特性を示す図である。
流量−出力特性を示す図である。
1…層流流量計本体、2…本体部、3a,3b…整流格
子、4…層流素子、5,6…差圧取出タップ、7…圧力
導管、8…差圧センサ、9…サーミスタ取付タップ、1
0…サーミスタ、11…補正演算回路、12…増幅回
路、13…演算増幅器、14…反転増幅器、15…切替
スイッチ、16…補正演算回路、17…演算増幅器。
子、4…層流素子、5,6…差圧取出タップ、7…圧力
導管、8…差圧センサ、9…サーミスタ取付タップ、1
0…サーミスタ、11…補正演算回路、12…増幅回
路、13…演算増幅器、14…反転増幅器、15…切替
スイッチ、16…補正演算回路、17…演算増幅器。
Claims (3)
- 【請求項1】 粘性率の対数が絶対温度の逆数に比例す
る流体の流量を計測する流量計において、筒状体内に同
軸に設けられた層流素子と、該層流素子を流れる前記流
体の差圧に比例した差圧信号を出力する差圧センサと、
該差圧センサの出力に接続され、前記流体の温度を検知
するサーミスタと、該サーミスタと固定抵抗とを接続し
た入力抵抗および帰還抵抗を有する増幅器とからなり、
該増幅器の出力から流量を求めることを特徴とする層流
流量計。 - 【請求項2】 前記増幅器と前記入力抵抗の固定抵抗の
抵抗値を被測定流体に対する粘性率補正係数に応じて切
替え可能としたことを特徴とする請求項1に記載の層流
流量計。 - 【請求項3】 前記増幅器を、前記流体の粘性率に応じ
て1段または複数段直列接続したことを特徴とする請求
項1又は2に記載の層流流量計。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22056195A JPH0961208A (ja) | 1995-08-29 | 1995-08-29 | 層流流量計 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22056195A JPH0961208A (ja) | 1995-08-29 | 1995-08-29 | 層流流量計 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0961208A true JPH0961208A (ja) | 1997-03-07 |
Family
ID=16752926
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22056195A Pending JPH0961208A (ja) | 1995-08-29 | 1995-08-29 | 層流流量計 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0961208A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002005703A (ja) * | 2000-06-22 | 2002-01-09 | Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd | ミルの一次空気流量計測装置 |
JP2004510225A (ja) * | 2000-09-20 | 2004-04-02 | ファガシティ コーポレーション | 流体質量流量コントローラおよびその操作方法 |
JP2008521087A (ja) * | 2004-11-15 | 2008-06-19 | アドバンスド テクノロジー マテリアルズ,インコーポレイテッド | 液体供給システム |
JP2022014433A (ja) * | 2020-07-06 | 2022-01-19 | 株式会社フクダ産業 | 呼吸機能検査用フローセンサ |
-
1995
- 1995-08-29 JP JP22056195A patent/JPH0961208A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002005703A (ja) * | 2000-06-22 | 2002-01-09 | Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd | ミルの一次空気流量計測装置 |
JP2004510225A (ja) * | 2000-09-20 | 2004-04-02 | ファガシティ コーポレーション | 流体質量流量コントローラおよびその操作方法 |
JP4921684B2 (ja) * | 2000-09-20 | 2012-04-25 | ファガシティ コーポレーション | 流体質量流量コントローラおよびその操作方法 |
JP2008521087A (ja) * | 2004-11-15 | 2008-06-19 | アドバンスド テクノロジー マテリアルズ,インコーポレイテッド | 液体供給システム |
JP2022014433A (ja) * | 2020-07-06 | 2022-01-19 | 株式会社フクダ産業 | 呼吸機能検査用フローセンサ |
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