JP6537566B2 - 感温素子の駆動方法、駆動装置、および渦流量計 - Google Patents

感温素子の駆動方法、駆動装置、および渦流量計 Download PDF

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Description

本発明は、感温素子の駆動方法、駆動装置、および渦流量計に関し、より詳細には、温度の変化により抵抗値が変化する感温素子の温度特性による出力変化を補償する感温素子の駆動方法、駆動装置、および渦流量計に関する。
渦流量計は、カルマン渦を発生させる渦発生体(ブラッフボディともいう)、カルマン渦を検出するセンサ(その一例として、感温素子)、および、センサで検出した信号を処理する変換器から構成される。渦発生体は、例えば三角柱状に形成され、測定管内で流体の流れに直角に置かれる。センサ(感温素子)では、渦発生体に生ずるカルマン渦によって発生した差圧を流速の変化と捕らえ、検出できる。
カルマン渦の発生する周波数(渦周波数ともいう)は流速に比例する。変換器では、検出した渦周波数から測定管内の流速を求め、この流速に測定管の断面積を乗じて流量を求めている。
また、変換器では、渦周波数を検出する際に、センサから出力された信号を帯域通過フィルタに通過させてノイズを除去する。例えば、特許文献1には、通過させる帯域通過フィルタを選択する技術が開示されている。
特開2001−153698号公報
ところで、周囲温度あるいは被測定流体の温度が低い場合には、センサの感度(詳しくは、温度変化に対する出力変化の大きさ)が低下する。センサの感度が低下した場合、フィルタ後の信号波形の振幅が小さくなり、適切な帯域通過フィルタを選択できない。このため、この信号波形をパルス化すると、ノイズを信号としてパルス化したり、逆に信号をノイズとしてパルス化しないため、トリガ波形は間隔や振幅が不揃いになり、出力パルスにはノイズが混ざってしまう。
まれに、周囲温度あるいは被測定流体の温度が低くなり、出力パルスにノイズが混ざりそうな場合、センサの感度を上げるために、作業者は、渦流量計の設置現場にてセンサの駆動電圧を手動で調整する必要がある。
しかしながら、工業計器である渦流量計は危険場所(防爆機器を要す。)に設置されることが多く、センサの駆動電圧を調整し難く、また、この調整中はセンサによる計測を中断しなければならないという問題がある。
本発明は、上述のような実情に鑑みてなされたもので、温度が変化してもセンサの感度を自動的に維持するための感温素子の駆動方法、駆動装置、および渦流量計を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の第1の技術手段は、温度の変化により抵抗値が変化する感温素子の温度特性による出力変化を補償する感温素子の駆動方法であって、前記感温素子の抵抗値を求める抵抗値算出ステップと、前記感温素子の駆動電圧または駆動電流を求める温度補償算出ステップと、該求めた駆動電圧または駆動電流を前記感温素子に出力する駆動電圧または駆動電流制御ステップとを含み、前記温度補償算出ステップが、前記求めた抵抗値に基づいて前記感温素子の温度を求める温度算出ステップと、該求めた温度に基づいて前記感温素子の感度を求める感度算出ステップと、周囲温度あるいは被測定流体の温度が変化しても前記感温素子の感度を温度変化の前後で一定に維持するための前記感温素子の感度と該感温素子の駆動電圧または駆動電流との関係に基づいて、前記感度算出ステップで求めた感度から前記感温素子の駆動電圧または駆動電流の補償係数を求める補償係数算出ステップと、該求めた補償係数に基づいて前記感温素子の駆動電圧または駆動電流を求める駆動電圧または駆動電流算出ステップとを有することを特徴としたものである。
の技術手段は、前記感温素子が感温素子センサであることを特徴としたものである。
第3の技術手段は、上述の感温素子の駆動方法を実施することを特徴とする渦流量計である。
第4の技術手段は、温度の変化により抵抗値が変化する感温素子の温度特性による出力変化を補償する感温素子の駆動装置であって、前記感温素子の抵抗値を求める抵抗値算出部と、前記感温素子の駆動電圧または駆動電流を求める温度補償算出部と、該求めた駆動電圧または駆動電流を前記感温素子に出力する駆動電圧または駆動電流制御部とを有し、前記温度補償算出部が、前記求めた抵抗値に基づいて前記感温素子の温度を求め、該求めた温度に基づいて前記感温素子の感度を求め、周囲温度あるいは被測定流体の温度が変化しても前記感温素子の感度を温度変化の前後で一定に維持するための前記感温素子の感度と該感温素子の駆動電圧または駆動電流との関係に基づいて、前記求めた感度から前記感温素子の駆動電圧または駆動電流の補償係数を求め、該求めた補償係数に基づいて前記感温素子の駆動電圧または駆動電流を求めることを特徴としたものである。
本発明によれば、温度変化に対する出力変化を一定にする駆動電圧(駆動電流)を、感温素子の抵抗値から求めて感温素子に出力するので、温度が変化しても感温素子の感度を自動的に維持できる。この結果、感温素子の感度を調整するために、作業者が渦流量計の設置現場に出向かなくて済み、また、感温素子による計測を中断する必要もない。
本発明の一実施形態に係る渦流量計の検出器を示す図である。 図1の検出器によるカルマン渦の検出原理を説明する図である。 図1の渦流量計の構成図である。 図3の温度補償算出部の構成図である。 センサ温度と波高値の変化比率との関係、およびセンサ温度とセンサ駆動電圧との関係を説明する図である。 本実施例の波形データを説明する図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明の感温素子の駆動方法、駆動装置、および渦流量計の好適な実施形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る渦流量計の検出器を示す図であり、例えばフランジ形の検出器1を示している。図2は、図1の検出器によるカルマン渦の検出原理を説明する図である。
検出器1は例えば三角柱状に形成された渦発生体3を有し、渦発生体3の側面が被測定流体の流れ(図2の矢印方向)に直角になるように、円筒状の測定管2内に設置されている。測定管2の上面にはセンサハウジング4が設けられ、例えばボルトなどの締結部材で測定管2に固定される。センサハウジング4の上方には、取付筒5を介して端子箱6が設置されている。
また、検出器1にはバイパス流路が設けられている。このバイパス流路は、図2に示すように、渦発生体3の上流側に開口(バイアス流入口11)し、センサハウジング4を経由して渦発生体3の下流側に開口(バイアス流出口14)している。センサハウジング4には、例えばニードルバルブ12a,12b、フィルタ13、一対の感温素子センサ7が収納されている。なお、図2では検出原理の説明を容易にするために、ニードルバルブ12a,12bやフィルタ13をセンサハウジング4の外部に配置した図を示している。
一対の感温素子センサ7は、図3で後述するように、ブリッジ回路の2辺を構成し、定電流回路からの微弱な電流により加熱されている。なお、感温素子センサとは、例えば、サーミスタ、熱電対、測温抵抗体、半導体温度センサ等をいう。
流体が測定管2内を流れると、渦発生体3の下流には流速に比例したカルマン渦が発生し、渦発生体3の両側には、カルマン渦による交互の圧力変動が生じる。バイパス流路にはカルマン渦に同期した交番的な流速変化が発生し、感温素子センサ7の表面には微弱な温度変化が生じる。これにより、感温素子センサ7では、渦発生体3に生ずる変動圧力に応じた信号(渦信号ともいう)が検出され、端子箱6を経由して図3で後述する変換器10に出力される。より具体的には、一対の感温素子センサ7の抵抗値が交互に変化するので、変換器10では、カルマン渦に同期した交番電流を検出できる。なお、変換器を検出器から分離した変換器分離形の例で説明するが、変換器一体形であってもよい。
図3は渦流量計の構成図である。
変換器10は、流量指示計16、制御部15、通信I/F17、アンプ部18、フィルタ部19等を有し、これらはバスで接続される。流量指示計16には、変換器10で求めた被測定流体の流量などが表示される。
制御部15は、通信I/F17を介して検出器1や外部機器と通信可能である。また、制御部15は、例えば1個あるいは複数個のCPU(Central Processing Unit)等からなり、例えばROMに格納されている各種のプログラムやデータをRAMにロードし、このロードしたRAM内のプログラムを実行する。これにより、渦流量計の動作を制御できる。
アンプ部18は、例えば定電流回路20、増幅器21、出力回路22、センサ電圧制御回路23等を有する。定電流回路20は検出器1の感温素子センサ7に電流を供給している。増幅器21は、感温素子センサ7から出力された渦信号を増幅する。この増幅された渦信号はフィルタ部19に出力される。
フィルタ部19は、可変BPF26、コンパレータ27を有している。可変BPF26は、増幅器21で増幅された渦信号を通し、この渦信号に含まれる不要な周波数帯域の信号を除去する。コンパレータ27は可変BPF26を通過したフィルタ後波形をパルス化する。パルス化されたトリガ波形は、アンプ部18の出力回路22に出力される。
流量に比例したパルス出力が得られると、カルマン渦の発生する周波数(渦周波数ともいう)を検出できる。渦周波数は流速に比例し、その関係式は以下のようになる。
f=St・V/d
fは渦周波数、Vは流体の平均流速、dは渦発生体の幅、Stはストローハル数(定数)である。このストローハル数は、レイノルズ数(流れの状態を決める数値)により変化するが、広範囲のレイノズル数においてほぼ一定となる。
したがって、ストローハル数が一定の範囲では、渦周波数fは平均流速Vに比例することが分かる。また、渦発生体の幅dは既知であるため、渦周波数fを検出すれば測定管内の平均流速Vを求めることができる。そこで、出力回路22では、この平均流速Vに測定管の断面積を乗じて流量を求めており、流量指示計16等に出力する。
また、上記の制御部15は、抵抗値算出部40、温度補償算出部41、駆動電圧・電流制御部42を有している。
抵抗値算出部40は、感温素子センサ7の抵抗値を求めている。詳しくは、定電流回路20には、感温素子センサ7に生じた電流や電圧を検出する電流検出器や電圧検出器、A/Dコンバータが設けられており、抵抗値算出部40は、A/Dコンバータでデジタル変換された電流値および電圧値から感温素子センサ7の抵抗値を求めている。抵抗値算出部40の演算結果は温度補償算出部41に出力され、温度補償算出部41では、感温素子センサ7の温度特性による出力変化を補償している。なお、電流値および電圧値から感温素子センサ7の抵抗値を求める例で説明したが、他の手法で感温素子センサ7の抵抗値を求めてもよい。
図4は、図3の温度補償算出部の構成図である。温度補償算出部41は、周囲温度あるいは被測定流体の温度が変化しても感温素子センサの温度変化に対する出力変化の大きさを一定にするために、図3の抵抗値算出部40で求めたセンサ抵抗値から感温素子センサ7の駆動電圧を求めている。
まず、温度補償算出部41は、抵抗値算出部40で求めたセンサ抵抗値と図4(A)に示す抵抗−温度特性41aとから感温素子センサの温度Tを求めている。
感温素子センサは、半導体の温度係数を用いて温度を検出できる素子であり、温度によって抵抗値が変化する。感温素子センサの抵抗−温度特性は、数1で表されることが知られている。
Figure 0006537566
Tはセンサの温度(K)、Rはセンサ抵抗値(Ω)、Bは感温素子定数(センサ固有の値である)、T0は基準温度、R0は基準温度のときのセンサ抵抗値であり、数1に示すように、抵抗値は、温度が高くなるに連れて指数関数的に小さくなる。
また、数1は数2のように変形でき、この数2をTについて整理すると、数3で表される。この数2が抵抗−温度特性41aに相当し、図3の抵抗値算出部40でセンサ抵抗値Rを求めれば、数3からセンサの温度Tを求めることができる。
Figure 0006537566
Figure 0006537566
次に、温度補償算出部41は、求めたセンサの温度Tと図4(A)に示す温度−感度特性41bとから感温素子センサの感度を求めている。
感温素子センサに電流を流すと、ジュールの法則にしたがって発熱(自己発熱ともいう)するが、センサの抵抗値は温度に応じて変化するので、センサの感度を求める場合には自己発熱を考慮する必要がある。十分な時間が経過した平衡状態における周囲温度との温度差tは、後述の自己発熱による温度に相当し、センサに流す電流I、所定の比例定数(放熱係数、熱抵抗ともいう)Θによって数4で表される。
Figure 0006537566
ここで、カルマン渦の発生によって感温素子センサに生じた温度変化ΔTは、自己発熱したセンサと流体との温度差による強制対流で生じたものと考えることができる。このときのセンサの抵抗変化ΔRは数5で表される。
Figure 0006537566
dR/dTはセンサの温度係数であり、センサの温度により決定される。このセンサの温度係数dR/dTは、数1をTで微分して数6で表される。
Figure 0006537566
よって、温度係数dR/dTは負の特性を持ち、その絶対値は温度が低いほど大きくなる。
一方、流体に触れることによるセンサの温度変化を考えると、熱伝達率hは数7で表される。
Figure 0006537566
Qは熱移動量(W)、Aは伝搬面積(m2)、Twはセンサの温度(K)、Taは被測定流体の温度(K)である。
感温素子センサの周囲温度と流体の温度が等しい場合、Tw−Taは自己発熱による温度tになり、数7はQ=A・t・hとなる。また、センサの熱容量Cとすると、Q=CΔTであるので、センサの温度変化ΔTは数8で表される。
Figure 0006537566
また、上記の熱伝達率hは、ヌセルト数Nuを用いると、流体の熱伝導率k、代表長さLとして数9で表される。
Figure 0006537566
感温素子センサが平板であり、センサ付近の流れがセンサに対して平行な層流であると仮定すると、ヌセルト数Nu=0.664Re1/2Pr1/3である。Reはレイノルズ数であり(Re=ρvL/μ、ρは流体の密度、vは流体の速度、μは流体の粘性係数)、Re≦3.2×105である。また、Prはプラントル数であり、流体に固有の物性値である。
数8のhに数9を代入し、数9のNuに上記ヌセルト数Nuを代入すると、数10で表される。
Figure 0006537566
この数10のうち、A、C、L、μ、Pr、kは定数とみなすことができるので、係数αにまとめると、数11で表される。
Figure 0006537566
そして、数5のdR/dTに数6を、数5のΔTに数11を、数11のtに数4をそれぞれ代入すると、数12で表される。
Figure 0006537566
理想気体の状態方程式PV=nRτ(Pは圧力、Vは体積、nは物質量(モル数)、Rは気体定数、τは気体の温度)において、物質量nはw/M(wは質量、Mは気体の平均分子量)であり、密度ρ=w/V=PM/Rτとなる。
気体の温度τを一定とみなせば、密度ρは圧力Pに比例する。よって、この比例定数(つまり、M/Rτ)と上記α、Θ、Bを係数βにまとめると、感温素子センサの抵抗変化ΔRは数13で表される。
Figure 0006537566
このセンサの抵抗変化ΔRは、センサに流す電流Iから電圧に変換されて図3で説明した増幅器で増幅される。増幅器のゲインGとすると、出力される渦信号の波高値(振幅値ともいう)ΔVは、ΔV=G・I・ΔRであるから、このΔRに数13を代入すると、数14で表される。
Figure 0006537566
そして流速が一定の条件下で、温度や圧力などが変化した場合、つまり渦信号の波高値がΔV0からΔVに変化した場合(センサ抵抗値、センサ電流、センサの温度、圧力がそれぞれR0、I0、T0、P0からR、I、T、Pに変化した場合)、渦信号の波高値の変化比率(振幅比ともいい、センサの感度に相当する)mは、m=ΔV0/ΔVであるので数15で表される。このように、渦信号の波高値の変化比率は、感温素子センサの渦検出原理から理論的に導出できることが分かる。
Figure 0006537566
より詳しくは、圧力も一定の条件下で、センサ電圧がそれぞれV0からVに変化した場合、I=V/Rであるので、数15は数16で表される。
Figure 0006537566
よって、数16のR/R0に数2を代入すると、数17で表されるので、渦信号の波高値の変化比率mは、温度によって変化し(つまり、後述の温度による波高値の変化比率の項を有し)、センサ駆動電圧の制御によって調整できることが分かる。
Figure 0006537566
この温度による波高値の変化比率を求める。T0を約20℃として電圧を一定にした場合、渦信号の波高値を縦軸、温度を横軸にして数17をグラフにすると、−40℃〜80℃の範囲ではほぼ直線であった。そこで計算を簡略化するために、温度による波高値の変化比率を一次式で近似する。電圧一定として数17をTで微分すると、数18で表される。
Figure 0006537566
T=T0としてT0付近の傾きを求めると、数19で表される。
Figure 0006537566
したがってT0付近における波高値の変化比率mの一次式近似(直線)は、温度(T−T0)が最低になってもm=1を維持すると想定すれば数20で表され、これを温度による波高値の変化比率とみなす。上記数19が温度−感度特性41bに相当し、センサの温度を求めれば、数17から感温素子センサの感度を求めることができる。
Figure 0006537566
続いて、温度補償算出部41は、センサの温度が変化しても感度を温度変化の前後で一定(m=1)に維持するための、図4(A)に示す感度−センサ電圧特性41cに基づいて、求めたセンサの感度からセンサ駆動電圧の補償係数を求めている。なお、図4(A)に示した温度−感度特性41bおよび感度−センサ電圧特性41cに替えて、図4(B)に示すように、温度−センサ電圧特性41dを用いてもよい。
計算を簡略化するため、数17のうち温度による波高値の変化比率の項を数20で置き換えると数21で表される。これが感度−センサ電圧特性41cであり、センサの感度を求めれば、数21からセンサ駆動電圧を求めることができる。
Figure 0006537566
そして渦信号の波高値の変化比率が一定となる条件を求めるために、m=1として、温度補償によるセンサ電圧の変化比率V/V0について数21を変形すると、数22で表される。
Figure 0006537566
温度補償算出部41は、この温度補償によるセンサ電圧の変化比率V/V0を電圧補償係数Vadjとして駆動電圧・電流制御部42に出力する。駆動電圧・電流制御部42は、センサ駆動電圧VをV0×Vadjに設定できる。
このV0を、周囲温度が常温(例えば20℃)時のセンサ電圧とすれば、センサ温度Tが常温よりも低くなった場合、駆動電圧・電流制御部42はセンサ駆動電圧VをV0×Vadjに設定し、センサ電圧制御回路23に出力している。
センサ電圧制御回路23は、駆動電圧・電流制御部42で設定されたセンサ駆動電圧VをD/Aコンバータでアナログ変換して感温素子センサ7に出力する。これにより、センサの感度は一定に維持される。
なお、上記では、求めたセンサの抵抗値、センサ温度、センサの感度を各式に代入してセンサ温度、センサの感度、センサ電圧をそれぞれ求める例を挙げて説明したが、抵抗−温度特性のテーブル、温度−感度特性のテーブル、感度−センサ電圧のテーブル、あるいは、温度−センサ電圧のテーブルを用いることも可能である。
図5は、センサ温度と波高値の変化比率との関係、およびセンサ温度とセンサ駆動電圧との関係を説明する図であり、図6は、本実施例の波形データ(信号電圧の時間経過)を説明する図である。
センサ温度が約20℃を下回ったにもかかわらず、センサ駆動電圧を変更しなかった場合(比較例と称する)には、渦信号の波高値の変化比率は、図5に破線で示すように0.8を大きく下回るのでセンサの感度も大きく低下する。
これに対し、本実施例では、センサ温度が約20℃を下回った場合、図5に1点鎖線で示すように、センサ駆動電圧を例えばV0×Vadjに上げているので、渦信号の波高値の変化比率は、図5に実線で示すように約20℃の時点と同等以上になり、センサの感度は良好になる。この場合、図6(A)に示すように安定した信号電圧が得られ、フィルタ後波形のピーク間隔や振幅値が揃うため、この波形をパルス化すると、トリガ波形は、図6(B)に示すように安定したパルスが得られて間隔や振幅が揃い、出力パルスにはノイズが混ざらなくなる。
また、図5の□印は、本実施例による波高値の変化比率の実測値であり、センサ温度が−20℃から85℃の範囲では、図5に実線で示した理論値にほぼ一致する。また、図5の○印は、本実施例によるセンサ駆動電圧の実測値であり、図5に1点鎖線で示した理論値にほぼ一致する。
このように、感度を温度変化の前後で一定に維持するためのセンサ駆動電圧を、センサ抵抗値から求めて感温素子センサに出力するので、温度が変化してもセンサの感度を自動的に維持できる。この結果、センサの感度を調整するために、作業者が渦流量計の設置現場に出向かなくて済み、また、センサによる計測を中断する必要もない。
さらに、感温素子センサの電圧と電流を計測しており、センサの異常(例えば断線や短絡)も検出可能になる。
なお、上記実施例では感温素子の駆動電圧を求める例で説明したが、感温素子の駆動電流を求めることも可能である。
1…検出器、2…測定管、3…渦発生体、4…センサハウジング、5…取付筒、6…端子箱、7…感温素子センサ、10…変換器、11…バイアス流入口、12a,12b…ニードルバルブ、13…フィルタ、14…バイアス流出口、15…制御部、16…流量指示計、17…通信I/F、18…アンプ部、19…フィルタ部、20…定電流回路、21…増幅器、22…出力回路、23…センサ電圧制御回路、26…可変BPF、27…コンパレータ、40…抵抗値算出部、41…温度補償算出部、41a…抵抗−温度特性、41b…温度−感度特性、41c…感度−センサ電圧特性、41d…温度−センサ電圧特性、42…駆動電圧・電流制御部。

Claims (4)

  1. 温度の変化により抵抗値が変化する感温素子の温度特性による出力変化を補償する感温素子の駆動方法であって、
    前記感温素子の抵抗値を求める抵抗値算出ステップと、
    記感温素子の駆動電圧または駆動電流を求める温度補償算出ステップと、
    該求めた駆動電圧または駆動電流を前記感温素子に出力する駆動電圧または駆動電流制御ステップと
    を含み、
    前記温度補償算出ステップが、
    前記求めた抵抗値に基づいて前記感温素子の温度を求める温度算出ステップと、
    該求めた温度に基づいて前記感温素子の感度を求める感度算出ステップと、
    周囲温度あるいは被測定流体の温度が変化しても前記感温素子の感度を温度変化の前後で一定に維持するための前記感温素子の感度と該感温素子の駆動電圧または駆動電流との関係に基づいて、前記感度算出ステップで求めた感度から前記感温素子の駆動電圧または駆動電流の補償係数を求める補償係数算出ステップと、
    該求めた補償係数に基づいて前記感温素子の駆動電圧または駆動電流を求める駆動電圧または駆動電流算出ステップと
    を有することを特徴とする感温素子の駆動方法。
  2. 前記感温素子が感温素子センサであることを特徴とする請求項1に記載の感温素子の駆動方法。
  3. 請求項1または2に記載の感温素子の駆動方法を実施することを特徴とする渦流量計。
  4. 温度の変化により抵抗値が変化する感温素子の温度特性による出力変化を補償する感温素子の駆動装置であって、
    前記感温素子の抵抗値を求める抵抗値算出部と、
    記感温素子の駆動電圧または駆動電流を求める温度補償算出部と、
    該求めた駆動電圧または駆動電流を前記感温素子に出力する駆動電圧または駆動電流制御部と
    を有し、
    前記温度補償算出部が、
    前記求めた抵抗値に基づいて前記感温素子の温度を求め、
    該求めた温度に基づいて前記感温素子の感度を求め、
    周囲温度あるいは被測定流体の温度が変化しても前記感温素子の感度を温度変化の前後で一定に維持するための前記感温素子の感度と該感温素子の駆動電圧または駆動電流との関係に基づいて、前記求めた感度から前記感温素子の駆動電圧または駆動電流の補償係数を求め、
    該求めた補償係数に基づいて前記感温素子の駆動電圧または駆動電流を求める
    ことを特徴とする感温素子の駆動装置。
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