JP2007315775A - ヘッドモーショントラッカ装置及びその使用方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 磁気方式又は光学方式モーショントラッカにより搭乗者の頭部角度を含む第一相対頭部情報を算出する主頭部情報算出部とを備えた移動体センサと、移動体センサに基づいて移動体の動きを表す絶対移動体情報を算出する絶対移動体情報算出部と、頭部センサと、頭部センサの出力信号に基づいて移動体と頭部との動きとを合成した絶対頭部情報を算出する絶対頭部情報算出部と、絶対移動体情報と絶対頭部情報とに基づいて第二相対頭部情報を算出する副頭部情報算出部と、主頭部情報算出部による第一相対頭部情報の算出が不適当な領域において副頭部情報算出部により第二相対頭部情報を算出する切替部とを備える。
【選択図】図1
Description
つまり、HMT100によれば、磁気ソース102が発生する交流磁界により、空間の各点には、それぞれの位置に固有の磁気変化(大きさ及び向きを有する磁気データ)が生じる。このとき、予め、飛行体に対する位置の基準となる座標と、飛行体に対する方向の基準となる基準方向とが定められている。例えば、磁気ソース102の位置を原点としてXYZ座標を定め、さらに、X軸方向を基準方向(例えば、機種方向をX軸とする)として定めてあるものとする。
また、本発明は、特に、精密な調整作業を行う必要のない補助機構を備えたヘッドモーショントラッカ装置及びその使用方法を提供することを目的とする。
また、光学方式モーショントラッカとは、動きを検出しようとする物体に、発光体(ランプ、LED等)、反射体、蛍光体等のマーカーとなるものを配置し、その物体の移動範囲の空間に、マーカーを光学的に検出しうるカメラ等の光学検出手段を配置して、マーカーの動きを逐次検出することにより物体の動きを追跡する方式のモーショントラッカをいう。
そして、副頭部情報算出部は、絶対移動体情報及び絶対頭部情報に基づいて、これらの差分から、少なくとも搭乗者の頭部角度を含んだ第一相対頭部情報に対応する第二相対頭部情報を算出する。そして、切替部は、磁気方式モーショントラッカにおいて交流磁界内に磁気歪が生じている領域(予め設定記憶された領域)になったり、光学方式モーショントラッカにおいてステレオ視による測定ができなくなったりして、主頭部情報算出部が第一相対頭部情報を算出できない領域になったときに、副頭部情報算出部が移動体に設定された基準方向に対する頭部角度を含む第二相対頭部情報を算出する。
このようにして、常時、移動体に設定された基準方向に対する頭部角度等の頭部情報を算出するようにする。
また、上記発明において、副頭部情報算出部は、移動体が停止した状態で同時に求めた絶対頭部情報および第一相対頭部情報に基づいて頭部センサのセンサ軸方向を検出する頭部センサ軸検出部と、移動体が移動中に同時に求めた絶対頭部情報および第一相対頭部情報および絶対移動体情報に基づいて移動体センサのセンサ軸方向を算出する移動体センサ軸算出部とを備え、さらに、頭部センサのセンサ軸方向および移動体センサのセンサ軸方向を移動体に設定された基準軸方向に合わせるための軸合わせ用変換データを記憶する変換データ記憶部を備え、副頭部情報算出部は、軸合わせ用変換データに基づいて絶対頭部情報および絶対移動体情報を補正するようにしてもよい。
また、頭部センサ(例えばジャイロセンサ)は、既述のように、センサ自体に3軸方向が定義されており、このセンサを測定対象物に取り付けることにより、この3軸を基準とする角速度が検出されるが、この3軸とモーショントラッカの基準軸方向とは、予め積極的に調整作業を行わっておかない限り軸方向が一致しておらず、軸ずれが生じている。
そのため、移動体が停止した状態での頭部センサによる測定(このとき頭部センサは頭部の動きのみを検出することになる)と同時並行して、磁気方式あるいは光学方式モーショントラッカにより頭部の動きを検出し、頭部角度を第一相対頭部情報として算出する。この第一相対頭部情報からは軸ずれを含まない正確な頭部情報が得られる。それゆえ、移動体が停止している状態で頭部センサにより測定した絶対頭部情報(軸ずれを含む)と、第一相対頭部情報とを比較することにより、その差分から頭部センサのセンサ軸のずれ量が算出できるので、このずれ量を求めることにより移動体に設定された基準軸方向に対する頭部センサのセンサ軸方向を検出する。
すなわち、移動体センサ軸検出部は、移動体が移動中に、頭部センサと移動体センサとにより、絶対頭部情報および絶対移動体情報を同時に検出する。既述のように、移動体が移動中に、頭部センサで測定した絶対頭部情報には、頭部と飛行体の動きを合成した動きが検出され、その一方で、移動体センサで測定した絶対頭部情報には飛行体の動きが検出されていることになる。
これらの検出と並行して、磁気方式あるいは光学方式モーショントラッカにより頭部の動きを検出し、頭部角度を第一相対頭部情報として算出する。この第一相対頭部情報からは、移動体に設定された基準軸に対する正確な頭部情報(頭部角度)が得られる。
それゆえ、移動体が移動中の状態で、頭部センサにより測定した絶対頭部情報(頭部の動きと移動体の動きを含む)と、第一相対頭部情報(頭部の動きのみを含む)とを比較し、差分をとることにより、絶対頭部情報から頭部の動きを除いた移動体の動きのみの情報(基準移動体情報ともいう)が算出される。
よって、先ほど求めた基準移動体情報と絶対移動体情報との差をとることにより、移動体に設定された基準軸方向に対する移動体センサのセンサ軸方向が算出される。
これにより、頭部センサを搭乗者の頭部に取り付けたり、移動体センサを移動体に取り付けたりする際に、精密な調整作業を行う必要性がなくなる。
これによれば、頭部角度とともに頭部位置も算出することができる。
これによれば、頭部センサを搭乗者の頭部に取り付けたり、移動体センサを移動体に取り付けたりする際に、精密な調整作業を行う必要性がなくなる。
この発明によれば、移動体内の磁気ソースを取り付けた場所付近では、主頭部情報算出部により頭部角度や頭部位置を得ることができ、これから離れた場所では副頭部情報算出部により頭部角度や頭部位置の情報を得ることができる。
この発明によれば、移動体内のカメラ設置場所付近では、主頭部情報算出部により頭部角度や頭部位置を得ることができ、カメラの死角となる場所では副頭部情報算出部により頭部角度や頭部位置の情報を得ることができる。
本発明によれば、複雑な軸合わせのための調整作業を行うことなく、頭部センサや移動体センサを移動体に取り付けただけで、使用することができる。
図1は、本発明の一実施形態であるヘッドモーショントラッカ装置の概略構成を示す図である。本実施形態は、飛行体パイロットの頭部角度の算出を行うものである。
ヘッドモーショントラッカ装置1は、パイロット3の頭部に装着される頭部装着型表示装置付ヘルメット10と、飛行体に取り付けられた磁気ソース2及び飛行体側3軸ジャイロセンサ4と、コンピュータにより構成される制御部20とから構成される。
また、磁気ソース2によって発生する磁界について、磁気歪が発生している領域と発生していない領域との境界情報を記憶する境界情報記憶領域43が含まれる。この領域は、予め、磁気センサ7で各位置における磁気データを採取して磁気分布を作成することにより決定される。
主頭部情報算出部22は、磁気センサ7から出力される磁気データを、理論計算式(ビオサバールの法則等)に当てはめることにより、XYZ座標系(飛行体座標系)における位置情報(Xa、Ya、Za)及び基準軸方向(XYZ座標軸)に対する角度であるアジマス角、エレベーション角、ロール角の角度情報(Θa、Φa、Ψa)を算出する演算を行う。すなわち、頭部位置(Xa、Ya、Za)と頭部角度(Θa、Φa、Ψa)とを含む第一相対頭部情報を算出する。なお、頭部位置(Xa、Ya、Za)と頭部角度(Θa、Φa、Ψa)とを含む第一相対頭部情報は、メモリ41に記憶されることになる。
この絶対頭部角度(θt、φt、ψt)は、頭部側3軸ジャイロセンサ6に設定されたx2y2z2座標系の基準方向(x2軸方向)に対して算出される。
既に、座標系どうしの正確な軸合わせが行われている場合には、絶対頭部角度(θt、φt、ψt)と絶対飛行体角度(θh、φh、ψh)との差分を算出することにより、直ちに搭乗者の頭部角度が求められるので、これを第二相対頭部情報として算出する。
次に、軸合わせ用変換データ(変換行列)を求め、演算により軸方向を一致させる場合の副頭部情報算出部25の演算について説明する。この場合に、副頭部情報算出部25の頭部センサ軸算出部26、移動体センサ軸算出部27が、以下に説明する演算処理を行う。
図2は、ヘッドモーショントラッカ装置が軸合わせ用の変換データを採取する際に実行される演算処理の流れを説明する図である。
すなわち、頭部センサ軸算出部26は、飛行体が停止し、頭部の動きのみが検出される状態のときに、頭部側3軸ジャイロセンサ6が検出した角速度データ(θ2、φ2、ψ2)を用いて算出した絶対頭部角度(θt、φt、ψt)、および、これと並行して主頭部情報算出部22により算出された頭部角度(Θa、Φa、Ψa)との差に基づいて、頭部側3軸ジャイロセンサ6のx2軸方向とX軸方向との間の軸差である頭部角度差(Δθt、Δφt、Δψt)を算出する。
角度差を求める演算を便宜上、「〜」と表現すると、頭部角度差(Δθt、Δφt、Δψt)は、(1)式で表すことができる。
(Δθt、Δφt、Δψt)=(θt、φt、ψt)〜(Θa、Φa、Ψa)・・・(1)
(Θa、Φa、Ψa)=A・(θt、φt、ψt)・・・(2)
この演算には、(1)頭部センサ軸変換行列Aを用いてXYZ座標系に軸合わせされた飛行中の絶対頭部角度(θt、φt、ψt)’(変換行列により座標変換されたことを示すために便宜上「’」を付している)と、(2)主頭部情報算出部22で算出された飛行中の頭部角度(Θa、Φa、Ψa)(第一相対頭部情報)と、(3)絶対移動体情報算出部23により算出された飛行中の絶対飛行体角度(θh、φh、ψh)とが用いられる。
角度差を求める演算を便宜上、「〜」と記載すると、基準飛行体角度(θs、φs、ψs)は(3)式で表すことができる。
(θs、φs、ψs)=(θt、φt、ψt)’〜(Θa、Φa、Ψa)・・・(3)
具体的には、下述する計算式(4)により、絶対飛行体角度(θh、φh、ψh)から、頭部側3軸ジャイロセンサ6及び主頭部情報算出部22により算出された基準飛行体角度(θs、φs、ψs)の差分を算出することによって、飛行体角度差(Δθh、Δφh、Δψh)を算出する。
(Δθh、Δφh、Δψh)=(θh、φh、ψh)〜(θs、φs、ψs)・・・(4)
この移動体センサ軸変換行列Bは、(5)式の関係を満たしており、絶対頭部情報算出部23によるそれ以後の演算に用いられる。
(θs、φs、ψs)=B・(θh、φh、ψh)・・・(5)
次に、変換行列A、Bが得られた以後の副頭部情報算出部25による頭部角度の演算について説明する。
副頭部情報算出部25は、飛行体側3軸ジャイロセンサ4で検知された角速度(θ1、φ1、ψ1)と、頭部側3軸ジャイロセンサ6で検知された角速度(θ2、φ2、ψ2)と、変換行列A、Bとに基づいて、基準軸方向であるXYZ軸に対する角度であるアジマス角、エレベーション角、ロール角の角度情報(Θb、Φb、Ψb)を算出する制御を行う。
(θt、φt、ψt)’=A・(θt、φt、ψt)・・・(6)
これは、次式と等価である。
(θt、φt、ψt)’=(θt、φt、ψt)〜(Δθt、Δφt、Δψt)
(θh、φh、ψh)’=B・(θh、φh、ψh)・・・(7)
これは、次式と等価である。
(θh、φh、ψh)’=(θh、φh、ψh)〜(Δθh、Δφh、Δψh)
(θb、φb、ψb)=(θt、φt、ψt)’〜(θh、φh、ψh)’・・・(8)
(Θb、Φb、Ψb)=(θb、φb、ψb)+(Θ0、Φ0、Ψ0)・・・(9)
次に、ヘッドモーショントラッカ装置1により頭部角度を測定する測定動作について説明する。図4は、ヘッドモーショントラッカ装置1による測定動作について説明するためのフローチャートである。予め飛行体が停止した状態のときに計測を行っておき、変換行列Aを求めてあるものとする。
次に、ステップS104の処理において、頭部角度(Θa、Φa、Ψa)を含む第一相対頭部情報をメモリ41に記憶する。このとき、メモリ41に記憶される頭部角度(Θa、Φa、Ψa)は、ステップS104の処理が実行される毎に、更新されることになる。
また、ステップS107の処理において、飛行体側3軸ジャイロセンサ4は、飛行体の角速度(θ1、φ1、ψ1)を出力する。
なお、ステップS106及びS107の処理は、同時に実行される。
また、副頭部情報算出部25は、頭部側3軸ジャイロセンサ6で検知される絶対頭部情報と飛行体側3軸ジャイロセンサ4で検知される絶対移動体情報とに基づいて、第二相対頭部情報を算出するため、時間とともにドリフト誤差を生じる可能性があるが、主として主頭部情報算出部22により頭部角度を含む第一相対頭部情報を算出するとともに、補助として副頭部情報算出部25により頭部角度を含む第二相対頭部情報を一時的に算出するので、飛行体に設定された基準方向に対する頭部角度を精度良く算出することができる。
しかも、飛行体側3軸ジャイロセンサ4や頭部側3軸ジャイロセンサを、軸合わせを行うことなく頭部(ヘルメット等)に取り付けても、正確な頭部角度を算出することができる。
図5は、本発明の他の一実施形態であるヘッドモーショントラッカ装置の概略構成を示す図である。本実施形態は、頭部角度に加えて、頭部位置についても算出する。また、光学方式モーショントラッカを使用する。なお、頭部角度の算出については、実施形態1と同じ演算処理が行われるので、ここでは頭部角度の算出については説明を省略し、頭部位置の算出について説明する。
飛行体側加速度センサ55は、飛行体の加速度を検知するものである。なお、飛行体側加速度センサ55自体に、x3y3z3座標が定められ、さらに、x3軸方向が基準方向として定められている。つまり、x3軸、y3軸、z3軸方向に対する加速度(x1、y1、z1)が検出される。また、飛行体側加速度センサ55は、飛行体に設定されるXYZ座標系、後述する頭部側加速度センサ59に設定された座標系(x4y4z4座標系)と座標軸の位置や方向を合わせることもなく、飛行体に取り付けられている。
また、メモリ91は、制御部70が処理を実行するために必要な種々のデータを蓄積する領域が形成してあり、そのひとつとして、後述する頭部センサ軸変換行列C、移動体センサ軸変換行列Dを蓄積する変換データ記憶領域92を有する。
この絶対頭部位置(xt、yt、zt)は、頭部側加速度センサ56に設定されたx4y4z4座標系に対して算出される。
既に、x3y3z3座標系、x4y4z4座標系のセンサ軸中心、センサ軸方向を、XYZ座標系の対応位置や軸方向に対して軸合わせしている場合には、絶対頭部位置(xt、yt、zt)と絶対飛行体角度(xh、yh、zh)との差を算出することにより、直ちに搭乗者の頭部位置が求められるので、これを第二相対頭部情報として算出する。
次に、軸合わせ用変換データ(変換行列)を求め、演算により座標系を合わせる場合の副頭部情報算出部75の演算について説明する。この場合に、副頭部情報算出部75の頭部センサ軸算出部76、移動体センサ軸算出部77が、以下に説明する演算処理を行う。ここでは頭部角度の変換行列の算出については説明を省略し、頭部位置の変換行列の算出について説明する。
図6は、ヘッドモーショントラッカ装置51が軸合わせ用の変換データを採取する際に実行される演算処理の流れを説明する図である。
すなわち、頭部センサ軸算出部76は、飛行体が停止し、頭部の動きのみが検出される状態のときに、頭部側加速度センサ56が検出した加速度データ(x2,y2,z2)を用いて算出した絶対頭部位置(xt,yt,zt)、および、これと並行して主頭部情報算出部72により算出された頭部位置(Xa,Ya,Za)との差分に基づいて、頭部側加速度センサ56のx4y4z4座標軸中心とXYZ座標軸中心との差である頭部側座標位置差(Δxt,Δyt,Δzt)を算出する。
位置差を求める演算を便宜上、「〜」で表現すると、頭部側座標位置差(Δxt,Δyt,Δzt)は、(10)式で表すことができる。
(Δxt,Δyt,Δzt)=(xt,yt,zt)〜(Xa,Ya,Za)・・・(10)
(Xa,Ya,Za)=C・(xt,yt,zt)・・・(11)
この演算には、(1)頭部センサ軸変換行列Cを用いてXYZ座標系に座標軸を一致させた飛行中の絶対頭部位置(xt,yt,zt)’(変換行列により座標変換されたことを示すために便宜上「’」を付している)と、(2)主頭部情報算出部72で算出された飛行中の頭部位置(Xa,Ya,Za)(第一相対頭部情報)と、(3)絶対移動体情報算出部73により算出された飛行中の絶対飛行体位置(xh,yh,zh)とが用いられる。
具体的には、下述する計算式(12)により、絶対頭部位置(xt,yt,zt)’から、飛行体に設定された基準座標軸(XYZ軸)に対する頭部位置(Xa,Ya,Za)の差を算出することにより、飛行体の位置を示す基準飛行体位置(xs,ys,zs)を算出する。
(xs,ys,zs)=(xt,yt,zt)’〜(Xa,Ya,Za)・・・(12)
この基準飛行体位置(xs,ys,zs)は、XYZ座標系で表される絶対頭部位置(飛行体位置と頭部位置との合成位置)から、XYZ座標系での頭部位置のみを除いた飛行体位置である。
具体的には、下述する計算式(13)により、絶対飛行体位置(xh,yh,zh)から、頭部側加速度センサ56及び主頭部情報算出部72により算出された基準飛行体位置(xs,ys,zs)の差分を算出することによって、飛行体側座標位置差(Δxh,Δyh,Δzh)を算出する。
(Δxh,Δyh,Δzh)=(xh,yh,zh)〜(xs,ys,ψs)・・・(13)
この移動体センサ軸変換行列Dは、(14)式の関係を満たしており、絶対頭部情報算出部23によるそれ以後の演算に用いられる。
(xs,ys,zs)=D・(xh、yh、zh)・・・(14)
次に、変換行列C、Dが得られた以後の副頭部情報算出部75による頭部角度の演算について説明する。
副頭部情報算出部75は、飛行体側加速度センサ54から検出された加速度(x1,y1,z1)と、頭部側加速度センサ56から検出された加速度(x2,y2,z2)と、変換行列C、Dとに基づいて、基準軸であるXYZ軸に対する位置情報(xb,yb,zb)を算出する制御を行う。
(xt,yt,zt)’=C・(xt,yt,zt)・・・(15)
これは、次式と等価である。
(xt,yt,zt)’=(xt,yt,zt)〜(Δxt,Δyt,Δzt)
(xh,yh,zh)’=D・(xh,yh,zh)・・・(16)
これは、次式と等価である。
(xh,yh,zh)’=(xh,yh,zh)〜(Δxh,Δyh,Δzh)
(xb,yb,zb)=(xt,yt,zt)’〜(xh,yh,zh)’・・・(17)
(Xb,Yb,Zb)=(xb,yb,zb)+(X0,Y0,Z0)・・・(18)
ヘッドモーショントラッカ装置51により頭部位置を測定する測定動作は、基本的に、図4を用いて、「頭部角度」について説明したものと同様の処理を「頭部位置」についても行うものであるので、説明を省略する。
2 磁気ソース
3、53 パイロット
4、54 飛行体側3軸ジャイロセンサ
6、56 頭部側3軸ジャイロセンサ
7 磁気センサ
10、60 頭部装着型表示装置付ヘルメット
22、72 主頭部情報算出部
23、73 絶対移動体情報算出部
24、74 絶対頭部情報算出部
25、75 副頭部情報算出部
26、76 頭部センサ軸算出部。
27、77 移動体センサ軸算出部
28、78 モーショントラッカ駆動部
29、79 切替部
42、92 変換データ記憶領域
52 カメラ装置
57 LED群
Claims (7)
- 磁気方式モーショントラッカ、又は、光学方式モーショントラッカのうちのいずれかの計測方式により移動体に設定された基準軸に対する搭乗者の頭部の動きを検出するモーショントラッカと、モーショントラッカにより検出された頭部の動きに基づいて少なくとも搭乗者の頭部角度を含む第一相対頭部情報を算出する主頭部情報算出部とを備えたヘッドモーショントラッカ装置において、
移動体に取り付けられ、少なくとも角速度を検出する移動体センサと、
移動体センサの出力信号に基づいて移動体の動きを表す絶対移動体情報を算出する絶対移動体情報算出部と、
搭乗者の頭部に装着され、少なくとも角速度を検出する頭部センサと、
頭部センサの出力信号に基づいて移動体と頭部の動きを合成した絶対頭部情報を算出する絶対頭部情報算出部と、
絶対移動体情報と絶対頭部情報とに基づいて少なくとも搭乗者の頭部角度を含む第一相対頭部情報に対応する第二相対頭部情報を算出する副頭部情報算出部と、
主頭部情報算出部による第一相対頭部情報の算出が不適当な領域において副頭部情報算出部により第二相対頭部情報を算出する切替部とを備えたことを特徴とするヘッドモーショントラッカ装置。 - 副頭部情報算出部は、移動体が停止した状態で同時に求めた絶対頭部情報および第一相対頭部情報に基づいて頭部センサのセンサ軸方向を算出する頭部センサ軸算出部と、移動体が移動中に同時に求めた絶対頭部情報および第一相対頭部情報および絶対移動体情報に基づいて移動体センサのセンサ軸方向を算出する移動体センサ軸算出部とを備え、
さらに、頭部センサのセンサ軸方向および移動体センサのセンサ軸方向を移動体に設定された基準軸方向に合わせるための軸合わせ用変換データを記憶する変換データ記憶部を備え、
副頭部情報算出部は、軸合わせ用変換データに基づいて絶対頭部情報および絶対移動体情報を補正することを特徴とする請求項1に記載のヘッドモーショントラッカ装置。 - 移動体センサと頭部センサとはさらに加速度を検出し、
主頭部情報算出部は、搭乗者の頭部角度と頭部位置とを含んだ第一相対頭部情報を算出し、
副頭部情報算出部は、搭乗者の頭部角度と頭部位置とを含んだ第二相対頭部情報を算出することを特徴とする請求項1に記載のヘッドモーショントラッカ装置。 - 副頭部情報算出部は、移動体が停止した状態で同時に求めた絶対頭部情報および第一相対頭部情報に基づいて頭部センサのセンサ軸方向、センサ軸中心を算出する頭部センサ軸算出部と、移動体が移動中に同時に求めた絶対頭部情報および第一相対頭部情報および絶対移動体情報に基づいて移動体センサのセンサ軸方向、センサ軸中心を算出する移動体センサ軸算出部とを備え、
さらに、頭部センサのセンサ軸方向、センサ軸中心、および、移動体センサのセンサ軸方向、センサ軸中心を移動体に設定された基準軸方向、基準軸中心に合わせるための軸合わせ用変換データを記憶する変換データ記憶部を備え、
副頭部情報算出部は、軸合わせ用変換データに基づいて絶対頭部情報および絶対移動体情報を補正することを特徴とする請求項3に記載のヘッドモーショントラッカ装置。 - 磁気方式モーショントラッカは、移動体に取り付けられ、交流磁界を発生させる磁気ソースと、頭部に装着され、交流磁界を検出する磁気センサとを備えることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載のヘッドモーショントラッカ装置。
- 光学方式モーショントラッカは、頭部に装着され、光線を出射する光学マーカーと、移動体に取り付けられ、光学マーカーからの光線を検出する光学検出手段とを備えることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載のヘッドモーショントラッカ装置。
- 磁気方式モーショントラッカ、又は、光学方式モーショントラッカのうちのいずれかの計測方式により移動体に設定された基準軸に対する搭乗者の頭部の動きを検出するモーショントラッカと、モーショントラッカにより検出された頭部の動きに基づいて少なくとも搭乗者の頭部角度を含む第一相対頭部情報を算出する主頭部情報算出部と、移動体に取り付けられ角速度を検出する移動体センサと、移動体センサの出力信号に基づいて移動体の動きを表す絶対移動体情報を算出する絶対移動体情報算出部と、搭乗者の頭部に装着され、角速度を検出する頭部センサと、頭部センサの出力信号に基づいて移動体と頭部の動きを合成した絶対頭部情報を算出する絶対頭部情報算出部と、絶対移動体情報と絶対頭部情報とに基づいて少なくとも搭乗者の頭部角度を含んだ第一相対頭部情報に対応する第二相対頭部情報を算出する副頭部情報算出部とを備えたヘッドモーショントラッカ装置の使用方法であって、
(a)移動体が停止した状態での頭部センサの出力により頭部の動きのみからなる絶対頭部情報を算出するとともに、モーショントラッカにより頭部の動きを検出して第一相対頭部情報を算出するようにし、さらに同時に求めた絶対頭部情報および第一相対頭部情報に基づいて頭部センサのセンサ軸方向を算出する頭部センサ軸算出工程と、
(b)移動体が移動中の頭部センサの出力により頭部の動きと移動体の動きとを合成した絶対頭部情報を算出するとともに、モーショントラッカにより頭部の動きを検出して第一相対頭部情報を算出し、移動体センサの出力により移動体の動きからなる絶対移動体情報を検出し、さらにこれら絶対頭部情報と第一相対頭部情報と絶対移動体情報とに基づいて移動体センサのセンサ軸を算出する移動体センサ軸算出工程とを備えたことを特徴とするヘッドモーショントラッカ装置の使用方法。
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