JP4961904B2 - ヘッドモーショントラッカ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、移動体に設定された基準座標に対する搭乗者の頭部位置を測定するためのヘッドモーショントラッカ装置(以下、HMT装置ともいう)に関する。本発明は、例えば、ゲーム機や乗物等の移動体で用いられる頭部装着型表示装置付ヘルメットの現在位置(すなわち、現在の頭部位置)を検出するHMT装置等に利用される。
例えば、救難飛行艇による救難活動では、発見した救難目標を見失うことがないようにするため、頭部装着型表示装置付ヘルメットにより表示される照準画像と救難目標とが対応した時にロックすることにより、ロックされた救難目標の位置を演算することが行われている。このとき、その救難目標の位置を演算するために、飛行体(救難飛行艇)の緯度、経度、高度、姿勢に加えて、飛行体に設定された基準座標に対するパイロットの頭部位置を測定している。このために、HMT装置が利用されている。
このような従来のHMT装置として、例えば、交流磁気方式HMTが挙げられる(例えば、特許文献1参照)。図14は、飛行体130に取り付けられた交流磁気方式HMTの概略構成を示す図である。HMT100は、交流磁界を発生する磁気ソース102と、座席130aに座ったパイロット103が頭部に装着する頭部装着型表示装置付ヘルメット110と、頭部装着型表示装置付ヘルメット110に固定された磁気センサ107と、磁気ソース102及び磁気センサ107の制御を行うとともに、磁気センサ107が検出した磁気データに基づいて磁気センサ107の位置を算出する機能を有する制御部120とから構成される。
よって、HMT100によれば、磁気ソース102が発生する交流磁界により、空間の各点には、それぞれの位置に固有の磁気変化(大きさ及び向きを有する磁気データ)が生じることになる。なお、このとき、予め、飛行体130に対する位置の基準となる基準座標が定められて、制御部120に記憶されており、例えば、磁気ソース102の位置を原点としてXYZ座標(例えば、機種方向をX軸とする)を定めてある。
これにより、磁気センサ107で検出した磁気データと、空間の各点が有する磁気データと比較することにより、磁気センサ107の現在位置であるX、Y、Zの位置情報を求め、頭部装着型表示装置付ヘルメット110を装着したパイロット103の頭部の基準座標に対する頭部位置を算出している。
また、複数の反射板を頭部装着型表示装置付ヘルメットに取り付けるとともに光源から光を照射したときの反射光をカメラ装置でモニタする光学方式HMT装置が開示されている(例えば、特許文献2参照)。また、本出願人が先に出願しているHMT装置もある(特願2005−106418号)。具体的には、頭部装着型表示装置付ヘルメットの外周面上に、光学マーカー群として、LED(発光ダイオード)を互いに離隔するようにして3箇所に取り付け、これら3つのLEDの相対的な位置関係を予め制御部に記憶させておく。そして、これら3つのLEDを、ステレオ視が可能でかつ設置場所が固定された2台のカメラで同時に撮影することで、所謂、三角測量の原理により、現在の3つのLEDの相対的な位置関係を測定している。頭部装着型表示装置付ヘルメットに固定された3点の位置(3つのLEDの位置)が特定できれば、頭部装着型表示装置付ヘルメットの位置や向き(角度)が特定できるので、これにより、基準座標に対する頭部装着型表示装置付ヘルメットの移動距離量や移動角度量を算出している。
特開2002−81904号公報 特表平9−506194号公報
しかしながら、交流磁気方式のHMT100において、磁気ソース102や磁気センサ107の周辺に、金属等の導電性物質が存在する場合は、導電性物質内に発生する渦電流による影響で、交流磁界内に磁気歪が生じ、精度の高い磁気センサ107の位置の特定を困難にしていた。
一方、光学方式HMT装置においては、カメラ装置により光学マーカー群を観測し続ける必要があるが、頭部装着型表示装置付ヘルメットの位置が大きく変化する場合には、光学マーカーの位置とカメラ装置の設置場所との関係で、光学マーカーがカメラ装置の視野から外れることがあるので、ステレオ視による測定ができなくなることがあった。
そこで、本発明は、交流磁気方式のHMTにおいて交流磁界内に磁気歪が生じて正確な測定ができなくなったり、光学方式HMT装置においてステレオ視による測定ができなくなったりしたときにも、移動体に設定された基準座標に対する頭部位置を、精度よく算出することができる補助機構を備えたヘッドモーショントラッカ装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するためになされた第一の本発明のヘッドモーショントラッカ装置は、光学方式モーショントラッカと、前記光学方式モーショントラッカにより、移動体に設定された基準座標に対する搭乗者の頭部位置を含む第一相対頭部情報を算出する主頭部情報算出部とを備えたヘッドモーショントラッカ装置において、異なる時間に算出された少なくとも2つの第一相対頭部情報を記憶する第一相対頭部情報記憶部と、前記移動体に取り付けられるとともに、当該移動体に作用する加速度を検出する移動体センサと、前記搭乗者の頭部に装着されるとともに、当該頭部に作用する加速度を検出する頭部センサと、前記少なくとも2つの第一相対頭部情報に基づいて、前記搭乗者の頭部速度を含む頭部速度情報を算出する頭部速度情報算出部と、前記移動体センサ及び頭部センサから検出された加速度と、前記頭部速度情報及び第一相対頭部情報とに基づいて、前記基準座標に対する搭乗者の頭部位置を含む第二相対頭部情報を算出する副頭部情報算出部と、前記主頭部情報算出部による第一相対頭部情報が不適当であるときに、前記副頭部情報算出部により第二相対頭部情報を算出させる切替部とを備えるようにしている。
ここで、「光学方式モーショントラッカ」とは、動きを検出しようとする物体(例えば、頭部装着型表示装置付ヘルメット)に、発光体(ランプ、LED等)、反射体、蛍光体等の光学マーカーを取り付けるとともに、光学マーカー群を光学的に検出するカメラ装置等の光学検出手段を配置することにより、光学マーカー群の位置を逐次検出することで、物体の動きを追跡することができるモーショントラッカのことをいう。
また、「移動体センサ」及び「頭部センサ」とは、センサ自体に3軸が定義されて、この3軸を基準とする3軸方向の加速度を検出できるもののことをいい、具体的には、加速度センサが用いられる。なお、頭部センサでは、移動体中では頭部の動きと移動体の動きとが合成された動きの情報が検出される。
また、第一の発明のヘッドモーショントラッカ装置による「主頭部情報算出部による第一相対頭部情報が不適当であるとき」とは、主頭部情報算出部により正確な第一相対頭部情報が得られないとき、あるいは、第一相対頭部情報が得られないときのことをいう。具体的には、光学方式モーショントラッカでは、光学マーカーがカメラ装置等の光学検出手段の視野外に移動することにより光学的測定ができなくなるときのことをいう。
次に、第二の本発明のヘッドモーショントラッカ装置は、磁気方式モーショントラッカと、前記磁気方式モーショントラッカにより、移動体に設定された基準座標に対する搭乗者の頭部位置を含む第一相対頭部情報を算出する主頭部情報算出部とを備えたヘッドモーショントラッカ装置において、異なる時間に算出された少なくとも2つの第一相対頭部情報を記憶する第一相対頭部情報記憶部と、前記移動体に取り付けられるとともに、当該移動体に作用する加速度を検出する移動体センサと、前記搭乗者の頭部に装着されるとともに、当該頭部に作用する加速度を検出する頭部センサと、前記少なくとも2つの第一相対頭部情報に基づいて、前記搭乗者の頭部速度を含む頭部速度情報を算出する頭部速度情報算出部と、前記移動体センサ及び頭部センサから検出された加速度と、前記頭部速度情報及び第一相対頭部情報とに基づいて、前記基準座標に対する搭乗者の頭部位置を含む第二相対頭部情報を算出する副頭部情報算出部と、前記主頭部情報算出部による第一相対頭部情報が不適当であるときに、前記副頭部情報算出部により第二相対頭部情報を算出させる切替部とを備えるようにしている。
ここで、「磁気方式モーショントラッカ」とは、動きを検出しようとする物体に磁気センサを取り付けるとともに、空間に対して磁気ソースで交流磁界を発生させることにより、磁気センサで当該空間の各地点毎に定まる磁気を検出して、磁気センサの位置を求めることで、物体の動きを追跡することができるモーショントラッカのことをいう。
また、第二の発明のヘッドモーショントラッカ装置による「主頭部情報算出部による第一相対頭部情報が不適当であるとき」とは、主頭部情報算出部により正確な第一相対頭部情報が得られないとき、あるいは、第一相対頭部情報が得られないときのことをいう。具体的には、磁気方式モーショントラッカでは、磁気歪等がある領域や磁気マッピングを作成していない領域により正確な磁気データの測定ができなくなるとき(この領域等は予め設定記憶される)のことをいう。
第一の発明のHMT装置によれば、主頭部情報算出部は、光学方式モーショントラッカにより、移動体に設定された基準座標に対する搭乗者の頭部位置を含む第一相対頭部情報を算出する。一方、頭部速度情報算出部は、少なくとも2つの第一相対頭部情報に基づいて、搭乗者の頭部速度を含む頭部速度情報を算出することができる。よって、移動体に取り付けられた移動体センサが加速度を検出するとともに、搭乗者の頭部に取り付けられた頭部センサが加速度を検出すると、副頭部情報算出部は、加速度と、頭部速度情報及び第一相対頭部情報とに基づいて、搭乗者の頭部位置を含む第二相対頭部情報を算出することができる。
これにより、切替部は、光学方式モーショントラッカにおいてステレオ視による測定ができなくなるような、主頭部情報算出部が第一相対頭部情報を算出できない状態になったときに、一時的に副頭部情報算出部が移動体に設定された基準座標に対する頭部位置を含む第二相対頭部情報を算出することができる。
なお、副頭部情報算出部は、頭部センサから検出される加速度、及び、移動体センサから検出される加速度に基づいて、第二相対頭部情報を算出するが、加速度を検出するセンサ(加速度センサ等)の性質上、精度がよくない。そこで、精度がよい主頭部情報算出部により頭部位置を含む第一相対頭部情報を算出するとともに、主頭部情報算出部による第一相対頭部情報が不適当であるときに、一時的に補助として、副頭部情報算出部により頭部位置を含む第二相対頭部情報を算出する。そして、再び、主頭部情報算出部による第一相対頭部情報を算出することが可能になると、その第一相対頭部情報を参照するようにする。つまり、このようにすることで、常時、精度よく、移動体に設定された基準座標に対する頭部位置等の頭部情報を算出することができる。
また、第二の発明のHMT装置によれば、主頭部情報算出部は、磁気方式モーショントラッカにより、移動体に設定された基準座標に対する搭乗者の頭部位置を含む第一相対頭部情報を算出する。一方、頭部速度情報算出部は、少なくとも2つの第一相対頭部情報に基づいて、搭乗者の頭部速度を含む頭部速度情報を算出することができる。よって、移動体に取り付けられた移動体センサが加速度を検出するとともに、搭乗者の頭部に取り付けられた頭部センサが加速度を検出すると、副頭部情報算出部は、加速度と、頭部速度情報及び第一相対頭部情報とに基づいて、搭乗者の頭部位置を含む第二相対頭部情報を算出することができる。
これにより、切替部は、磁気方式モーショントラッカにおいて交流磁界内に磁気歪等が生じている領域(予め設定記憶された領域)になるような、主頭部情報算出部が第一相対頭部情報を正確に算出できない状態になったときに、一時的に副頭部情報算出部が移動体に設定された基準座標に対する頭部位置を含む第二相対頭部情報を算出することができる。つまり、このようにすることで、常時、精度よく、移動体に設定された基準座標に対する頭部位置等の頭部情報を算出することができる。
(他の課題を解決するための手段および効果)
また、上記第一の発明において、前記光学方式モーショントラッカは、前記搭乗者の頭部に装着される光学マーカー群と、前記移動体に取り付けられ、前記光学マーカー群からの光線を検出するカメラ装置とを備えるようにしてもよい。
この発明によれば、移動体内のカメラ設置場所付近では、主頭部情報算出部により頭部位置の頭部情報を得ることができ、一方、カメラ装置の死角となる場所では副頭部情報算出部により頭部位置の頭部情報を得ることができる。
また、上記第二の発明において、前記磁気方式モーショントラッカは、前記移動体に取り付けられ、交流磁界を発生させる磁気ソースと、前記搭乗者の頭部に装着され、前記交流磁界を検出する磁気センサとを備えるようにしてもよい。
この発明によれば、例えば、磁気データの測定が正確に測定できると設定された領域では、主頭部情報算出部により頭部位置の頭部情報を得ることができ、一方、磁気歪等により磁気データの測定が正確に測定できないと設定された領域(補正不能な領域)では副頭部情報算出部により頭部位置の頭部情報を得ることができる。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。なお、本発明は、以下に説明するような実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の態様が含まれることはいうまでもない。
(第一の発明)
図1は、第一の発明の一実施形態であるHMT装置の概略構成を示す図であり、図2は、図1に示す頭部装着型表示装置付ヘルメットの平面図である。また、図3は、基準座標(XYZ座標)の設定を説明するための図である。さらに、図4は、HMT装置が頭部位置を含む第二相対頭部情報を算出する際に実行する演算処理の流れを説明する図である。なお、本実施形態は、飛行体30に設定された基準座標(XYZ座標)でのパイロット3の頭部位置の算出を行うものである。
本実施形態(第一の発明)では、光学方式モーショントラッカを使用する。すなわち、HMT装置51は、パイロット3の頭部に装着される頭部装着型表示装置付ヘルメット60と、飛行体30に固定された固定軸52cにより支持されるカメラ装置52(52a、52b)と、飛行体30に取り付けられた飛行体側加速度センサ4と、コンピュータにより構成される制御部70とから構成される。
頭部装着型表示装置付ヘルメット60は、表示器(図示せず)と、表示器から出射される画像表示光を反射することにより、パイロット3の目に導くコンバイナ8と、位置や向き(すなわち、頭部位置)を測定する際の指標となる頭部マーカーとして機能するLED群57と、頭部側加速度センサ6とを有する。なお、頭部装着型表示装置付ヘルメット60を装着したパイロット3は、表示器による表示画像とコンバイナ8の前方実在物とを視認することが可能となっている。
LED群57は、図2に示すように、互いに異なる波長の赤外光を発光する3個(あるいは3個以上の数)のLED57a、57b、57cが互いに離隔するようにして取り付けられたものである。なお、頭部装着型表示装置付ヘルメット60の3個のLED57a、57b、57cの相対的な位置関係と頭部装着型表示装置付ヘルメット60に対する取り付け位置とが、予め、メモリ91の初期データ記憶部39に記憶するようにしてある。よって、後述する三角測量の手法で、現時点における3個のLED57a、57b、57cの位置を算出し、初期データ記憶部39に記憶されたデータを参照することにより、LED57a、57b、57cが固定されている頭部装着型表示装置付ヘルメット60の位置が特定できる。なお、LED群は、赤外光以外の光を発光するようにしてもよい。さらに、3個のLEDは、互いに異なる波長の光を発光するようにしたが、同一の波長の光を発光するようにして、例えば、互いの形状を変えたり、追跡方法を用いる等の識別方法で、互いを識別されるようにしてもよい。
頭部側加速度センサ6は、頭部の加速度を検知するものである。なお、頭部側加速度センサ6自体に、x座標が定められている。つまり、x軸、y軸、z軸方向に対する加速度(x2、y2、z2)が検出される。このとき、パイロット3は飛行体30に乗っており、飛行体30自体も動いているので、加速度(x2、y2、z2)は、パイロット3の頭部の加速度だけでなく、飛行体30の加速度も含んだものとなる。
なお、本実施形態の一部として使用されるためには、パイロット3によって基準座標(XYZ座標)と、x座標とを正確に軸合わせされる必要がある。ここで、基準座標(XYZ座標)とx座標との軸合わせの方法としては、例えば、頭部装着型表示装置付ヘルメット60自体に、後述するヘルメット座標を定め、まず、頭部側加速度センサ6を、ヘルメット座標と正確に軸合わせして、頭部装着型表示装置付ヘルメット60に取り付け、次に、頭部装着型表示装置付ヘルメット60を装着したパイロット3に特定方向を向くように指示することにより、ヘルメット座標と基準座標(XYZ座標)とを軸合わせする方法等が挙げられる。
飛行体30は、パイロット3が搭乗するコックピットであり、パイロット3が着席する座席30aと、カメラ装置52(52a、52b)と、飛行体側加速度センサ4とを備える。
カメラ装置52(52a、52b)は、2台のカメラ52a、52bからなり、撮影方向が頭部装着型表示装置付ヘルメット60に向けられているとともに、頭部装着型表示装置付ヘルメット60の立体視が可能な一定の距離(d1)を隔てるように、飛行体30の天井に固定軸52cを介して設置されている。
これにより、図3に示すように、LED57aのカメラ装置52(52a、52b)に対する位置は、カメラ装置52(52a,52b)に撮影された画像中に映し出されているLED57aの位置を抽出し、さらにカメラ52aからの方向角度(α)とカメラ52bからの方向角度(β)とを抽出し、カメラ52aとカメラ52bとの間の距離(d1)を用いることにより、三角測量の手法で算出することができるようにしてある。他の頭部マーカーであるLED57b、57cのカメラ装置52(52a、52b)に対する位置についても、同様に算出されるようにしてある。
このときの各頭部マーカーの位置を、空間座標で表現することができるようにするために、カメラ装置52(52a、52b)に固定され、カメラ装置52とともに移動する座標系である基準座標(XYZ座標)を用いる。なお、基準座標(XYZ座標)の具体的な原点位置やXYZ軸方向の説明については後述する。基準座標(XYZ座標)によりLED57a、57b、57cの位置座標は、(X1、Y1、Z1)、(X2、Y2、Z2)、(X3、Y3、Z3)として表現できる。カメラ装置52(52a、52b)に対する3つのLED57a、57b、57cの位置座標(X1、Y1、Z1)、(X2、Y2、Z2)、(X3、Y3、Z3)が特定されることにより、LED57a、57b、57cが固定されている頭部装着型表示装置付ヘルメット60の位置が座標系を用いて特定できるようになる。
つまり、頭部マーカーであるLED群57から発光される赤外光を検出することにより3個のLED57a、57b、57cの現在の位置座標を得ることで、カメラ装置52(52a、52b)に対する頭部装着型表示装置付ヘルメット60の現在の位置を算出でき、位置座標で表現できるようにしてある。
飛行体側加速度センサ4は、飛行体30の加速度を検知するものである。なお、飛行体側加速度センサ4自体には、x座標が定められている。つまり、x軸、y軸、z軸方向に対する加速度(x1、y1、z1)が検出される。なお、飛行体側加速度センサ4は、基準座標(XYZ座標)と正確に軸合わせされて、取り付けられている。なお、軸合わせされずに、取り付けられている場合は、座標変換行列を求めておくことで、基準座標と関連付けを行うことになる。
制御部70は、CPU71、メモリ91等からなるコンピュータにより構成され、各種の制御や演算処理を行う。制御部70のCPUが実行する処理を、機能ブロックごとに分けて説明すると、モーショントラッカ駆動部78と、主頭部情報算出部72と、頭部速度情報算出部24と、副頭部情報算出部23と、切替部29と、映像表示部25とからなる。
また、メモリ91は、制御部70が処理を実行するために必要な種々のデータを蓄積する領域が形成してあり、基準座標(XYZ座標)を記憶する基準座標記憶部93と、第一相対頭部情報を蓄積する第一相対頭部情報記憶部42と、時間記憶部44と、第二相対頭部情報を記憶する第二相対頭部情報記憶部48と、現在頭部速度を記憶する速度記憶部47と、初期データ記憶部39とを含む。
ここで、基準座標(XYZ座標)について説明する。基準座標(XYZ座標)は、カメラ装置52(52a,52b)とともに移動する3次元座標系であり、原点及び各座標軸の方向を任意に定めることができるが、カメラ52bからカメラ52aへの方向をX軸方向とし、X軸方向に垂直かつ天井に垂直で下向き方向をZ軸方向とし、X軸方向に垂直かつ天井に水平で右向き方向をY軸方向とするように定義し、原点をカメラ52a、カメラ52bの中点として定義するようにしてある。
したがって、基準座標記憶部93は、カメラ装置52(52a,52b)に対して固定された座標である基準座標(XYZ座標)の定義に必要な情報である原点位置情報と、X、Y、Z軸方向に関する情報とを記憶する。具体的には、予め、飛行体30に、X、Y、Z軸方向を有する正方格子状の基準座標スケールを配置して画像データを取得し、画像データの格子点に基づいて、原点位置及びX、Y、Z軸の方向の情報を関連付けて記憶する。よって、記憶された画像データと、他の画像データとを比較することにより、他の画像データに存在する物体の座標位置が求められることになる。
モーショントラッカ駆動部78は、LED群57を点灯する指令信号を出力するとともに、カメラ装置52(52a、52b)でLED群75を撮影し、画像データによる位置情報を取得する制御を行うものである。
主頭部情報算出部72は、カメラ装置52(52a、52b)(XYZ座標)に対するパイロット3の頭部位置(Xa、Ya、Za)を含む第一頭部情報を算出する制御を行うものである。
つまり、カメラ装置52(52a、52b)に対する3つのLED57a、57b、57cの位置(X1、Y1、Z1)、(X2、Y2、Z2)、(X3、Y3、Z3)を算出し、これら3つの位置座標を、第一相対頭部情報記憶部42に記憶されているLED57a、57b、57cの相対的な位置関係と頭部装着型表示装置ヘルメット60に対する取り付け位置のデータを参照することにより、LED57a、57b、57cが固定された頭部装着型表示装置ヘルメット60の現在位置を決定する。
決定された頭部装着型表示装置ヘルメット60の現在位置を、XYZ座標を用いて表現するために、頭部装着型表示装置ヘルメット60上の一点をヘルメット基準点(P)と定め、さらにヘルメット基準点を始点とする二方向をヘルメット基準方向(M及びN)と定めるヘルメット座標を設定する。本実施形態では、図2に示すように、ヘルメット基準点(P)としてLED57aの位置を指定し、ヘルメット基準方向(M及びN)として頭部装着型表示装置ヘルメット60の前方方向とその垂直方向を指定することにする。これにより、頭部装着型表示装置ヘルメット60の現在位置は、ヘルメット基準点(P)の位置座標(X、Y、Z)を用いて表現することができる。
つまり、主頭部情報算出部22は、3つのLED57a、57b、57cの位置(X1、Y1、Z1)、(X2、Y2、Z2)、(X3、Y3、Z3)を算出し、これに基づいて、ヘルメット基準点(P)の位置(X、Y、Z)を、頭部位置(Xa、Ya、Za)として算出する。なお、頭部位置(Xa、Ya、Za)を含む第一相対頭部情報は、第一相対頭部情報記憶部42に記憶され、蓄積されていくことになる。
頭部速度情報算出部24は、第一相対頭部情報記憶部42に記憶された第一相対頭部情報に基づいて、パイロット3の頭部速度を含む頭部速度情報を算出する制御を行うものである。後述する副頭部情報算出部23で、飛行体側加速度センサ4及び頭部側加速度センサ6から検出された加速度に基づいて、第二相対頭部情報を算出するために、速度を算出する必要があるが、このときに、初速度が必要になる。例えば、時間tから時間tまでの加速度を積分するときには、時間tの速度(初速度)が必要となる。そこで、頭部速度情報算出部24は、時間t(なお、t→t→tの順に時間は進行するものとする)に記憶された頭部位置(Xa、Ya、Za)と、時間tに記憶された頭部位置(Xa、Ya、Za)とから、時間tから時間tまでの平均速度を算出することによって、副頭部情報算出部23で時間tの速度(初速度)として用いるための、パイロット3の頭部速度を含む頭部速度情報を算出する。
副頭部情報算出部23は、加速度(x1、y1、z1)及び加速度(x2、y2、z2)と、頭部速度情報及び第一相対頭部情報とに基づいて、パイロット3の頭部位置(Xb、Yb、Zb)を含む第二相対頭部情報を算出する制御を行うものである。例えば、まず、飛行体加速度センサ4で検知された時間tの加速度(x1、y1、z1)と、頭部側加速度センサ6で検知された時間tの加速度(x2、y2、z2)との差分から、加速度差(Δx、Δy、Δz)を算出する。つまり、差分を算出することによって、飛行体30の加速度が消去され、頭部のみの加速度が得られる。次に、時間tの速度として頭部速度情報を用いて、加速度差(Δx、Δy、Δz)を積分演算することにより、時間tの現在頭部速度を算出するとともに現在頭部速度を速度記憶部48に記憶させる。さらに、時間tの現在頭部速度を積分演算することにより、時間tに記憶された頭部位置(Xa、Ya、Za)からの頭部位置の移動距離量(ΔX、ΔY、ΔZ)を算出する。最後に、時間tに記憶された頭部位置(Xa、Ya、Za)に頭部位置の移動距離量(ΔX、ΔY、ΔZ)を加算することにより、頭部位置(Xb、Yb、Zb)を含む第二相対頭部情報を算出するとともに第二相対頭部情報を第二相対頭部情報記憶部47に記憶させることを行う。その後、場合によっては、加速度(x1、y1、z1)及び加速度(x2、y2、z2)と、記憶された現在頭部速度及び第二相対頭部情報とに基づいて、パイロット3の頭部位置(Xb、Yb、Zb)を含む第二相対頭部情報を算出することを行う。
切替部79は、主頭部情報算出部72による算出を行うか、あるいは副頭部情報算出部23による算出を行うかの切り替えを行う制御を行う。具体的には、カメラ装置52(52a、52b)によりLED群57の検出ができるかを判定して、検出できるときには、第一相対頭部情報を出力し、一方、検出できないときには、第二相対頭部情報を出力するように切り替えることを行う。
映像表示部25は、第一相対頭部情報又は第二相対頭部情報に基づいて、映像表示光を出射する制御を行うものである。これにより、パイロット3は、表示器による表示映像を視認することができるようになる。
(ヘッドモーショントラッカ装置の動作)
次に、ヘッドモーショントラッカ装置51により頭部位置を測定する測定動作について説明する。図5〜7は、ヘッドモーショントラッカ装置51による測定動作について説明するためのフローチャートである。
まず、ステップS101の処理において、飛行体30が移動しているか否かを判定する。飛行体30が移動していないと判定したときには、本フローチャートを終了させる。
一方、飛行体が移動していると判定したときには、ステップS102の処理において、時間tにtn+1と更新するように、tn+1と時間記憶部44に記憶させる。
次に、ステップS103の処理において、主頭部情報算出部72は、カメラ装置52から検出された画像データにより、飛行体30に設定された基準座標(XYZ座標)に対する頭部位置(Xa、Ya、Za)を算出する。すなわち、飛行体30に設定された基準座標に対する頭部位置(Xa、Ya、Za)を含む第一相対頭部情報を算出する。
次に、ステップS104の処理において、頭部位置(Xa、Ya、Za)を含む第一相対頭部情報を出力する。つまり、飛行体30に設定された基準座標に対する頭部位置が測定される。
次に、ステップS105の処理において、頭部位置(Xa、Ya、Za)を含む第一相対頭部情報を第一相対頭部情報記憶部42に記憶する。このとき、第一相対頭部情報記憶部42に記憶される頭部位置(Xa、Ya、Za)は、ステップS105の処理が実行される毎に、蓄積されていくことになる。
次に、ステップS106の処理において、切替部79は、カメラ装置52(52a、52b)によりLED群57の検出ができるかを判定する。LED群57を検出できると判定されたときには、ステップS101の処理に戻る。つまり、LED群57の検出ができなくなるか、又は、飛行体30が移動していないと判定するときまで、ステップS101〜S105の処理は繰り返される。
一方、LED群57の検出ができないと判定されたときには、ステップS107の処理において、時間sにsと更新するように、sと時間記憶部44に記憶させる。
次に、ステップS108の処理において、頭部側加速度センサ6が、頭部の加速度(x2、y2、z2)を出力する。また、ステップS109の処理において、飛行体側加速度センサ4は、飛行体の加速度(x1、y1、z1)を出力する。
なお、ステップS108及びS109の処理は、同時に実行される。
次に、ステップS110の処理において、頭部速度情報算出部24は、第一相対頭部情報記憶部42に記憶された時間tの第一相対頭部情報と時間tn+1の第一相対頭部情報とに基づいて、パイロット3の頭部速度を含む頭部速度情報を算出する。つまり、時間tn+1の速度として用いるための頭部速度情報を算出する。
次に、ステップS111の処理において、副頭部情報算出部23は、時間sの加速度(x1、y1、z1)及び加速度(x2、y2、z2)と、算出された頭部速度情報とに基づいて、時間sの現在頭部速度を算出する。
具体的には、飛行体側加速度センサ4で検知された加速度(x1、y1、z1)と、頭部側加速度センサ6で検知された加速度(x2、y2、z2)との差分から、加速度差(Δx、Δy、Δz)を算出する。次に、時間tn+1の速度として頭部速度情報を用いて、加速度差(Δx、Δy、Δz)を積分演算することにより、時間sの現在頭部速度を算出する。このとき、現在頭部速度を速度記憶部48に記憶させる。
次に、ステップS112の処理において、副頭部情報算出部23は、時間sの現在頭部速度と、時間tn+1の第一相対頭部情報とに基づいて、時間sの頭部位置(Xb、Yb、Zb)を算出する。すなわち、飛行体30に設定された基準座標に対する頭部位置(Xb、Yb、Zb)を含む第二相対頭部情報を算出する。
具体的には、まず、時間sの現在頭部速度を積分演算することにより、時間tn+1に記憶された頭部位置(Xa、Ya、Za)からの頭部位置の移動距離量(ΔX、ΔY、ΔZ)を算出する。次に、時間tn+1に記憶された頭部位置(Xa、Ya、Za)に頭部位置の移動距離量(ΔX、ΔY、ΔZ)を加算することにより、時間sの頭部位置(Xb、Yb、Zb)を含む第二相対頭部情報を算出する。
次に、ステップS112の処理において、時間sの頭部位置(Xb、Yb、Zb)を含む第二相対頭部情報を出力する。つまり、飛行体30に設定された基準座標に対する頭部位置(Xb、Yb、Zb)が測定される。
次に、ステップS114の処理において、頭部位置(Xb、Yb、Zb)を含む第二相対頭部情報を第二相対頭部情報記憶部47に記憶する。
次に、ステップS115の処理において、切替部79は、カメラ装置52(52a、52b)によりLED群57の検出ができるかを判定する。LED群57を検出できると判定されたときには、ステップS101の処理に戻る。
一方、LED群57の検出ができないと判定されたときには、ステップS116の処理において、時間sにsm+1と更新するように、sm+1と時間記憶部44に記憶させる。
次に、ステップS117の処理において、頭部側加速度センサ6が、頭部の加速度(x2、y2、z2)を出力する。また、ステップS118の処理において、飛行体側加速度センサ4は、飛行体の加速度(x1、y1、z1)を出力する。
なお、ステップS117及びS118の処理は、同時に実行される。
次に、ステップS119の処理において、副頭部情報算出部23は、時間sm+1の加速度(x1、y1、z1)及び加速度(x2、y2、z2)と、時間sの現在頭部速度及び頭部位置(Xb、Yb、Zb)とに基づいて、時間sm+1の現在頭部速度を算出する。
具体的には、飛行体側加速度センサ4で検知された加速度(x1、y1、z1)と、頭部側加速度センサ6で検知された加速度(x2、y2、z2)との差分から、加速度差(Δx、Δy、Δz)を算出する。次に、時間sの現在頭部速度を用いて、加速度差(Δx、Δy、Δz)を積分演算することにより、時間sm+1の現在頭部速度を算出する。このとき、現在頭部速度を速度記憶部48に記憶させる。速度記憶部48に記憶される現在頭部速度は、ステップS119の処理が実行される毎に、更新されていくことになる。
次に、ステップS120の処理において、副頭部情報算出部23は、時間sm+1の現在頭部速度と、時間sの第二相対頭部情報とに基づいて、時間sm+1の頭部位置(Xb、Yb、Zb)を算出する。すなわち、飛行体30に設定された基準座標に対する頭部位置(Xb、Yb、Zb)を含む第二相対頭部情報を算出する。
具体的には、まず、時間sm+1の現在頭部速度を積分演算することにより、時間sに記憶された頭部位置(Xb、Yb、Zb)からの頭部位置の移動距離量(ΔX、ΔY、ΔZ)を算出する。次に、時間sに記憶された頭部位置(Xb、Yb、Zb)に頭部位置の移動距離量(ΔX、ΔY、ΔZ)を加算することにより、時間sm+1の頭部位置(Xb、Yb、Zb)を含む第二相対頭部情報を算出する。
次に、ステップS121の処理において、頭部位置(Xb、Yb、Zb)を含む第二相対頭部情報を出力する。つまり、飛行体30に設定された基準座標に対する頭部位置(Xb、Yb、Zb)が測定される。
次に、ステップS122の処理において、頭部位置(Xb、Yb、Zb)を含む第二相対頭部情報を第二相対頭部情報記憶部47に記憶する。このとき、第二相対頭部情報記憶部47に記憶される頭部位置(Xb、Yb、Zb)は、ステップS122の処理が実行される毎に、更新されていくことになる。
次に、ステップS123の処理において、切替部79は、カメラ装置52(52a、52b)によりLED群57の検出ができるかを判定する。LED群57を検出できないと判定されたときには、ステップS116の処理に戻る。つまり、LED群57を検出できると判定されるときまで、ステップS116〜ステップS122の処理は繰り返される。
一方、LED群57の検出ができると判定されたときには、ステップS101の処理に戻る。
以上のように、第一の発明のHMT装置51によれば、主頭部情報算出部72は、光学方式モーショントラッカにより、飛行体30に設定された基準座標に対するパイロット3の頭部位置を含む第一相対頭部情報を算出する。一方、頭部速度情報算出部24は、第一相対頭部情報記憶部42に記憶された第一相対頭部情報に基づいて、パイロット3の頭部速度を含む頭部速度情報を算出することができる。よって、飛行体30に取り付けられた飛行体側加速度センサ4が加速度を検出するとともに、パイロット3の頭部に取り付けられた頭部側加速度センサ6が加速度を検出すると、副頭部情報算出部23は、加速度と、頭部速度情報及び第一相対頭部情報とに基づいて、パイロット3の頭部位置を含む第二相対頭部情報を算出することができる。
これにより、切替部79は、光学方式モーショントラッカにおいてステレオ視による測定ができなくなるような、主頭部情報算出部72が第一相対頭部情報を算出できない状態になったときに、一時的に副頭部情報算出部23が飛行体30に設定された基準座標に対する頭部位置を含む第二相対頭部情報を算出することができる。
このようにして、常時、精度良く、飛行体30に設定された基準座標に対する頭部位置の頭部情報を算出することができる。
なお、上述したHMT装置51では、LED群57は、互いに異なる波長の赤外光を発光する構成を示したが、全てのLEDは、同一の波長の光を発光するようにして、例えば、各LEDをそれぞれ個別に追跡して区別する方法(例えば、特願2005−106458号等に記載されたLEDの識別方法)を用いたり、各LEDの形状をそれぞれ変えたりして、互いを識別されるような構成としてもよい。また、LED群は、赤外光以外の光を発光するような構成としてもよい。
(第二の発明)
図8は、第二の発明の一実施形態であるHMT装置の概略構成を示す図である。また、図9は、基準座標(XYZ座標)の設定を説明するための図であり、図10は、HMT装置が頭部位置を含む第二相対頭部情報を算出する際に実行する演算処理の流れを説明する図である。本実施形態(第二の発明)では、磁気方式モーショントラッカを使用する。すなわち、HMT装置1は、パイロット3の頭部に装着される頭部装着型表示装置付ヘルメット10と、飛行体30に取り付けられた磁気ソース2及び飛行体側加速度センサ4と、コンピュータにより構成される制御部20とから構成される。
飛行体30は、パイロット3が搭乗するコックピットであり、パイロット3が着席する座席30aと、磁気ソース2と、飛行体側加速度センサ4とを備える。
磁気ソース2は、交流磁界を発生させるものであり、磁気ソース2を駆動することにより、コックピットの空間の各点には、それぞれの位置に固有の磁気変化(大きさ及び向きを有する磁気データ)が生じることになる。なお、後述するように、磁気ソース2の位置を原点として基準座標(XYZ座標)が定められることにより、座標ごとに固有の磁気データが関連付けられることになる。また、基準座標(XYZ座標)は、飛行体30に設定され、飛行体30とともに移動する座標となる。
飛行体側加速度センサ4は、飛行体30の加速度を検知するものである。なお、飛行体側加速度センサ4自体には、x座標が定められている。つまり、x軸、y軸、z軸方向に対する加速度(x1、y1、z1)が検出される。なお、飛行体側加速度センサ4は、基準座標(XYZ座標)と正確に軸合わせされて、取り付けられている。
頭部装着型表示装置付ヘルメット10は、表示器(図示せず)と、表示器から出射される画像表示光を反射することにより、パイロット3の目に導くコンバイナ8と、磁気センサ7と、頭部側加速度センサ6とを有する。なお、頭部装着型表示装置付ヘルメット10自体にも、座標(ヘルメット座標)が定められているが、本実施形態の一部として使用するためには、パイロット3によって磁気ソース2の位置を原点とした基準座標(XYZ座標)と正確に軸合わせされる必要がある。頭部装着型表示装置付ヘルメット10自体のヘルメット座標と基準座標(XYZ座標)との軸合わせの方法については、広く用いられている一般的な方法(例えば、頭部装着型表示装置付ヘルメットを装着したパイロットに特定方向を向くように指示することにより軸合わせを行う方法)により行われる。
磁気センサ7は、3軸のピックアップコイルを有しており、磁気センサ7が存在する位置固有の磁気の大きさと向きとを検出するものである。この検出された磁気データは第一相対頭部情報の算出に用いられることになる。
頭部側加速度センサ6は、頭部の加速度を検知するものである。なお、頭部側加速度センサ6自体に、x座標が定められている。つまり、x軸、y軸、z軸方向に対する加速度(x2、y2、z2)が検出される。このとき、パイロット3は飛行体30に乗っており、飛行体30自体も動いているので、加速度(x2、y2、z2)は、パイロット3の頭部の加速度だけでなく、飛行体30の加速度も含んだものとなる。
なお、頭部側加速度センサ6は、頭部装着型表示装置付ヘルメット10に設定されたヘルメット座標と正確に軸合わせされて、頭部装着型表示装置付ヘルメット10に取り付けられる。
制御部20は、CPU21、メモリ41等からなるコンピュータにより構成され、各種の制御や演算処理を行う。制御部20のCPU21が実行する処理を、機能ブロックごとに分けて説明すると、モーショントラッカ駆動部28と、主頭部情報算出部22と、副頭部情報算出部23と、頭部速度情報算出部24と、切替部29と、映像表示部25とからなる。
また、メモリ41は、制御部20が処理を実行するために必要な種々のデータを蓄積する領域が形成してあり、基準座標(XYZ座標)を記憶する基準座標記憶部43と、第一相対頭部情報を蓄積する第一相対頭部情報記憶部42と、時間記憶部44と、第二相対頭部情報を記憶する第二相対頭部情報記憶部48と、現在頭部速度を記憶する速度記憶部47とを含む。
ここで、基準座標(XYZ座標)について説明する。基準座標(XYZ座標)は、磁気ソース2とともに移動する3次元座標系であり、原点及び各座標軸の方向を任意に定めることができるが、本実施形態では図9に示すように、機種方向をX軸方向とし、X軸方向に垂直かつ天井に垂直で下向き方向をZ軸方向とし、X軸方向に垂直かつ天井に水平で右向き方向をY軸方向とするように定義し、原点を磁気ソース2として定義するようにしてある。このときに、例えば、各位置における磁気データを採取することにより、磁気マッピングを作成することで、座標ごとに固有の磁気データが関連付けられる。
また、メモリ41は、磁気ソース2によって発生する磁界について、コックピットの空間で、磁気マッピングが作成可能な領域と、磁気歪等が発生していて補正不能(磁気マッピング作成不能)な領域との境界情報を記憶する境界情報記憶領域46を含む。境界情報は、予め、磁気センサ7で各位置における磁気データを採取することにより、補正不能な領域を検出することで決定される。
モーショントラッカ駆動部28は、磁気ソース2に交流磁界を発生させる指令信号を出力し、磁気センサ7に磁気データを検出させる制御を行うものである。
主頭部情報算出部22は、磁気センサ7から出力される磁気データを、基準座標記憶部43に記憶されている磁気マッピングに当てはめることにより、XYZ座標における位置情報(Xa、Ya、Za)を算出する演算を行うものである。すなわち、頭部位置(Xa、Ya、Za)を含む第一相対頭部情報を算出する。なお、頭部位置(Xa、Ya、Za)を含む第一相対頭部情報は、第一相対頭部情報記憶部42に記憶され、蓄積されていくことになる。
頭部速度情報算出部24は、第一相対頭部情報記憶部42に記憶された第一相対頭部情報に基づいて、パイロット3の頭部速度を含む頭部速度情報を算出する制御を行うものである。後述する副頭部情報算出部23で、飛行体側加速度センサ4及び頭部側加速度センサ6から検出された加速度に基づいて、第二相対頭部情報を算出するために、速度を算出する必要があるが、このときに、初速度が必要になる。例えば、時間tから時間tまでの加速度を積分するときには、時間tの速度(初速度)が必要となる。そこで、頭部速度情報算出部24は、時間tに記憶された頭部位置(Xa、Ya、Za)と、時間tに記憶された頭部位置(Xa、Ya、Za)とから、時間tから時間tまでの平均速度を算出することによって、副頭部情報算出部23で時間tの速度(初速度)として用いるための、パイロット3の頭部速度を含む頭部速度情報を算出する。
副頭部情報算出部23は、加速度(x1、y1、z1)及び加速度(x2、y2、z2)と、頭部速度情報及び第一相対頭部情報とに基づいて、パイロット3の頭部位置(Xb、Yb、Zb)を含む第二相対頭部情報を算出する制御を行うものである。例えば、まず、飛行体加速度センサ4で検知された時間tの加速度(x1、y1、z1)と、頭部側加速度センサ6で検知された時間tの加速度(x2、y2、z2)との差分から、加速度差(Δx、Δy、Δz)を算出する。つまり、差分を算出することによって、飛行体30の加速度が消去され、頭部のみの加速度が得られる。次に、時間tの速度として頭部速度情報を用いて、加速度差(Δx、Δy、Δz)を積分演算することにより、時間tの現在頭部速度を算出するとともに現在頭部速度を速度記憶部48に記憶させる。さらに、時間tの現在頭部速度を積分演算することにより、時間tに記憶された頭部位置(Xa、Ya、Za)からの頭部位置の移動距離量(ΔX、ΔY、ΔZ)を算出する。最後に、時間tに記憶された頭部位置(Xa、Ya、Za)に頭部位置の移動距離量(ΔX、ΔY、ΔZ)を加算することにより、頭部位置(Xb、Yb、Zb)を含む第二相対頭部情報を算出するとともに第二相対頭部情報を第二相対頭部情報記憶部47に記憶させることを行う。その後、場合によっては、加速度(x1、y1、z1)及び加速度(x2、y2、z2)と、記憶された現在頭部速度及び第二相対頭部情報とに基づいて、パイロット3の頭部位置(Xb、Yb、Zb)を含む第二相対頭部情報を算出することを行う。
切替部29は、境界情報記憶領域46を参照して、主頭部情報算出部22による算出を行うか、あるいは副頭部情報算出部23による算出を行うかの切り替えを行う制御を行うものである。具体的には、磁気センサ7が補正不能な領域内にあるか否かを判定して、磁気センサ7が補正不能な領域内にないと判定したときには、第一相対頭部情報を出力し、一方、補正不能な領域内にあると判定したときには、第二相対頭部情報を出力するように切り替える制御を行う。
映像表示部25は、第一相対頭部情報又は第二相対頭部情報に基づいて、映像表示光を出射する制御を行うものである。これにより、パイロット3は、表示器による表示映像を視認することができるようになる。
(ヘッドモーショントラッカ装置の動作)
次に、ヘッドモーショントラッカ装置1により頭部位置を測定する測定動作について説明する。図11〜13は、ヘッドモーショントラッカ装置1による測定動作について説明するためのフローチャートである。
まず、ステップS201の処理において、飛行体30が移動しているか否かを判定する。飛行体30が移動していないと判定したときには、本フローチャートを終了させる。
一方、飛行体が移動していると判定したときには、ステップS202の処理において、時間tにtn+1と更新するように、tn+1と時間記憶部44に記憶させる。
次に、ステップS203の処理において、主頭部情報算出部22は、磁気センサ7から出力された磁気データにより、飛行体30に設定された基準座標(XYZ座標)に対する頭部位置(Xa、Ya、Za)を算出する。すなわち、飛行体30に設定された基準座標に対する頭部位置(Xa、Ya、Za)を含む第一相対頭部情報を算出する。
次に、ステップS204の処理において、頭部位置(Xa、Ya、Za)を含む第一相対頭部情報を出力する。つまり、飛行体30に設定された基準座標に対する頭部位置が測定される。
次に、ステップS205の処理において、頭部位置(Xa、Ya、Za)を含む第一相対頭部情報を第一相対頭部情報記憶部42に記憶する。このとき、第一相対頭部情報記憶部42に記憶される頭部位置(Xa、Ya、Za)は、ステップS205の処理が実行される毎に、蓄積されていくことになる。
次に、ステップS206の処理において、切替部29は、境界情報記憶領域46の境界情報を参照し、磁気センサ7が補正不能な領域にあるか否かを判定する。磁気センサ7が補正不能な領域に存在しないと判定されたときには、ステップS201の処理に戻る。つまり、磁気センサ7が補正不能な領域から外れているか、又は、飛行体30が移動していないと判定するときまで、ステップS201〜S205の処理は繰り返される。
一方、磁気センサ7が補正不能な領域に存在すると判定されたときには、ステップS207の処理において、時間sにsと更新するように、sと時間記憶部44に記憶させる。
次に、ステップS208の処理において、頭部側加速度センサ6が、頭部の加速度(x2、y2、z2)を出力する。また、ステップS209の処理において、飛行体側加速度センサ4は、飛行体の加速度(x1、y1、z1)を出力する。
なお、ステップS208及びS209の処理は、同時に実行される。
次に、ステップS210の処理において、頭部速度情報算出部24は、第一相対頭部情報記憶部42に記憶された時間tの第一相対頭部情報と時間tn+1の第一相対頭部情報とに基づいて、パイロット3の頭部速度を含む頭部速度情報を算出する。つまり、時間tn+1の速度として用いるための頭部速度情報を算出する。
次に、ステップS211の処理において、副頭部情報算出部23は、時間sの加速度(x1、y1、z1)及び加速度(x2、y2、z2)と、算出された頭部速度情報とに基づいて、時間sの現在頭部速度を算出する。
具体的には、飛行体側加速度センサ4で検知された加速度(x1、y1、z1)と、頭部側加速度センサ6で検知された加速度(x2、y2、z2)との差分から、加速度差(Δx、Δy、Δz)を算出する。次に、時間tn+1の速度として頭部速度情報を用いて、加速度差(Δx、Δy、Δz)を積分演算することにより、時間sの現在頭部速度を算出する。このとき、現在頭部速度を速度記憶部48に記憶させる。
次に、ステップS212の処理において、副頭部情報算出部23は、時間sの現在頭部速度と、時間tn+1の第一相対頭部情報とに基づいて、時間sの頭部位置(Xb、Yb、Zb)を算出する。すなわち、飛行体30に設定された基準座標に対する頭部位置(Xb、Yb、Zb)を含む第二相対頭部情報を算出する。
具体的には、まず、時間sの現在頭部速度を積分演算することにより、時間tn+1に記憶された頭部位置(Xa、Ya、Za)からの頭部位置の移動距離量(ΔX、ΔY、ΔZ)を算出する。次に、時間tn+1に記憶された頭部位置(Xa、Ya、Za)に頭部位置の移動距離量(ΔX、ΔY、ΔZ)を加算することにより、時間sの頭部位置(Xb、Yb、Zb)を含む第二相対頭部情報を算出する。
次に、ステップS212の処理において、時間sの頭部位置(Xb、Yb、Zb)を含む第二相対頭部情報を出力する。つまり、飛行体30に設定された基準座標に対する頭部位置(Xb、Yb、Zb)が測定される。
次に、ステップS214の処理において、頭部位置(Xb、Yb、Zb)を含む第二相対頭部情報を第二相対頭部情報記憶部47に記憶する。
次に、ステップS215の処理において、切替部29は、磁気センサ7が補正不能な領域にあるか否かを判定する。磁気センサ7が、再び補正不能な領域から外れたと判定されたときには、ステップS201の処理に戻る。
一方、磁気センサ7が補正不能な領域に存在すると判定されたときには、ステップS216の処理において、時間sにsm+1と更新するように、sm+1と時間記憶部44に記憶させる。
次に、ステップS217の処理において、頭部側加速度センサ6が、頭部の加速度(x2、y2、z2)を出力する。また、ステップS218の処理において、飛行体側加速度センサ4は、飛行体の加速度(x1、y1、z1)を出力する。
なお、ステップS217及びS218の処理は、同時に実行される。
次に、ステップS219の処理において、副頭部情報算出部23は、時間sm+1の加速度(x1、y1、z1)及び加速度(x2、y2、z2)と、時間sの現在頭部速度及び頭部位置(Xb、Yb、Zb)とに基づいて、時間sm+1の現在頭部速度を算出する。
具体的には、飛行体側加速度センサ4で検知された加速度(x1、y1、z1)と、頭部側加速度センサ6で検知された加速度(x2、y2、z2)との差分から、加速度差(Δx、Δy、Δz)を算出する。次に、時間sの現在頭部速度を用いて、加速度差(Δx、Δy、Δz)を積分演算することにより、時間sm+1の現在頭部速度を算出する。このとき、現在頭部速度を速度記憶部48に記憶させる。速度記憶部48に記憶される現在頭部速度は、ステップS219の処理が実行される毎に、更新されていくことになる。
次に、ステップS220の処理において、副頭部情報算出部23は、時間sm+1の現在頭部速度と、時間sの第二相対頭部情報とに基づいて、時間sm+1の頭部位置(Xb、Yb、Zb)を算出する。すなわち、飛行体30に設定された基準座標に対する頭部位置(Xb、Yb、Zb)を含む第二相対頭部情報を算出する。
具体的には、まず、時間sm+1の現在頭部速度を積分演算することにより、時間sに記憶された頭部位置(Xb、Yb、Zb)からの頭部位置の移動距離量(ΔX、ΔY、ΔZ)を算出する。次に、時間sに記憶された頭部位置(Xb、Yb、Zb)に頭部位置の移動距離量(ΔX、ΔY、ΔZ)を加算することにより、時間sm+1の頭部位置(Xb、Yb、Zb)を含む第二相対頭部情報を算出する。
次に、ステップS221の処理において、頭部位置(Xb、Yb、Zb)を含む第二相対頭部情報を出力する。つまり、飛行体30に設定された基準座標に対する頭部位置(Xb、Yb、Zb)が測定される。
次に、ステップS222の処理において、頭部位置(Xb、Yb、Zb)を含む第二相対頭部情報を第二相対頭部情報記憶部47に記憶する。このとき、第二相対頭部情報記憶部47に記憶される頭部位置(Xb、Yb、Zb)は、ステップS222の処理が実行される毎に、更新されていくことになる。
次に、ステップS223の処理において、切替部29は、磁気センサ7が補正不能な領域にあるか否かを判定する。補正不能な領域に存在すると判定されたときには、ステップS216の処理に戻る。つまり、補正不能な領域から外れたと判定されるときまで、ステップS216〜ステップS222の処理は繰り返される。
一方、磁気センサ7が、再び補正不能な領域から外れたと判定されたときには、ステップS201の処理に戻る。
以上のように、第二の発明のヘッドモーショントラッカ装置1によれば、主頭部情報算出部22は、磁気方式モーショントラッカにより、飛行体30に設定された基準座標に対するパイロット3の頭部位置を含む第一相対頭部情報を算出する。一方、頭部速度情報算出部24は、第一相対頭部情報記憶部42に記憶された第一相対頭部情報に基づいて、パイロット3の頭部速度を含む頭部速度情報を算出することができる。よって、飛行体30に取り付けられた飛行体側加速度センサ4が加速度を検出するとともに、パイロット3の頭部に取り付けられた頭部側加速度センサ6が加速度を検出すると、副頭部情報算出部23は、加速度と、頭部速度情報及び第一相対頭部情報とに基づいて、パイロット3の頭部位置を含む第二相対頭部情報を算出することができる。
これにより、切替部29は、磁気センサ7が補正不能な領域に存在するような、主頭部情報算出部22が第一相対頭部情報を正確に算出できない状態になったときに、一時的に副頭部情報算出部23が飛行体30に設定された基準座標に対する頭部位置を含む第二相対頭部情報を算出することができる。
このようにして、常時、精度よく、飛行体30に設定された基準座標に対する頭部位置の頭部情報を算出することができる。
本発明は、飛行体に設定された基準座標に対する搭乗員等の頭部位置を測定するためのヘッドモーショントラッカ装置に利用することができる。
第一の発明の一実施形態であるヘッドモーショントラッカ装置の概略構成を示す図である。 図1に示す頭部装着型表示装置付ヘルメットの平面図である。 基準座標(XYZ座標)の設定を説明するための図である。 HMT装置が頭部位置を含む第二相対頭部情報を算出する際に実行する演算処理の流れを説明する図である。 第一の発明の一実施形態であるヘッドモーショントラッカ装置による測定動作について説明するためのフローチャートである。 第一の発明の一実施形態であるヘッドモーショントラッカ装置による測定動作について説明するためのフローチャートである。 第一の発明の一実施形態であるヘッドモーショントラッカ装置による測定動作について説明するためのフローチャートである。 第二の発明の一実施形態であるヘッドモーショントラッカ装置の概略構成を示す図である。 基準座標(XYZ座標)の設定を説明するための図である。 HMT装置が頭部位置を含む第二相対頭部情報を算出する際に実行する演算処理の流れを説明する図である。 第二の発明の一実施形態であるヘッドモーショントラッカ装置による測定動作について説明するためのフローチャートである。 第二の発明の一実施形態であるヘッドモーショントラッカ装置による測定動作について説明するためのフローチャートである。 第二の発明の一実施形態であるヘッドモーショントラッカ装置による測定動作について説明するためのフローチャートである。 従来の交流磁気方式のヘッドモーショントラッカの概略構成を示す図である。
符号の説明
1、51 ヘッドモーショントラッカ装置
2 磁気ソース
3 パイロット
4 飛行体側加速度センサ
6 頭部側加速度センサ
7 磁気センサ
10、60 頭部装着型表示装置付ヘルメット
22、72 主頭部情報算出部
23 副頭部情報算出部
24 頭部速度情報算出部
28、78 モーショントラッカ駆動部
29 切替部
30 飛行体
42 第一相対頭部情報記憶部
52 カメラ装置
57 LED群

Claims (4)

  1. 光学方式モーショントラッカと、
    前記光学方式モーショントラッカにより、移動体に設定された基準座標に対する搭乗者の頭部位置を含む第一相対頭部情報を算出する主頭部情報算出部とを備えたヘッドモーショントラッカ装置において、
    異なる時間に算出された少なくとも2つの第一相対頭部情報を記憶する第一相対頭部情報記憶部と、
    前記移動体に取り付けられるとともに、当該移動体に作用する加速度を検出する移動体センサと、
    前記搭乗者の頭部に装着されるとともに、当該頭部に作用する加速度を検出する頭部センサと、
    前記少なくとも2つの第一相対頭部情報に基づいて、前記搭乗者の頭部速度を含む頭部速度情報を算出する頭部速度情報算出部と、
    前記移動体センサ及び頭部センサから検出された加速度と、前記頭部速度情報及び第一相対頭部情報とに基づいて、前記基準座標に対する搭乗者の頭部位置を含む第二相対頭部情報を算出する副頭部情報算出部と、
    前記主頭部情報算出部による第一相対頭部情報が不適当であるときに、前記副頭部情報算出部により第二相対頭部情報を算出させる切替部とを備えることを特徴とするヘッドモーショントラッカ装置。
  2. 前記光学方式モーショントラッカは、前記搭乗者の頭部に装着される光学マーカー群と、
    前記移動体に取り付けられ、前記光学マーカー群からの光線を検出するカメラ装置とを備えることを特徴とする請求項1に記載のヘッドモーショントラッカ装置。
  3. 磁気方式モーショントラッカと、
    前記磁気方式モーショントラッカにより、移動体に設定された基準座標に対する搭乗者の頭部位置を含む第一相対頭部情報を算出する主頭部情報算出部とを備えたヘッドモーショントラッカ装置において、
    異なる時間に算出された少なくとも2つの第一相対頭部情報を記憶する第一相対頭部情報記憶部と、
    前記移動体に取り付けられるとともに、当該移動体に作用する加速度を検出する移動体センサと、
    前記搭乗者の頭部に装着されるとともに、当該頭部に作用する加速度を検出する頭部センサと、
    前記少なくとも2つの第一相対頭部情報に基づいて、前記搭乗者の頭部速度を含む頭部速度情報を算出する頭部速度情報算出部と、
    前記移動体センサ及び頭部センサから検出された加速度と、前記頭部速度情報及び第一相対頭部情報とに基づいて、前記基準座標に対する搭乗者の頭部位置を含む第二相対頭部情報を算出する副頭部情報算出部と、
    前記主頭部情報算出部による第一相対頭部情報が不適当であるときに、前記副頭部情報算出部により第二相対頭部情報を算出させる切替部とを備えることを特徴とするヘッドモーショントラッカ装置。
  4. 前記磁気方式モーショントラッカは、前記移動体に取り付けられ、交流磁界を発生させる磁気ソースと、
    前記搭乗者の頭部に装着され、前記交流磁界を検出する磁気センサとを備えることを特徴とする請求項3に記載のヘッドモーショントラッカ装置。
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