JP2009109319A - ヘッドモーショントラッカ装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 顔前部部材11と、頭部装着体12と、光学マーカー7、15とを有する頭部装着装置10と、少なくとも3個の光学マーカー7、15から出射された光線を立体視で検出するカメラ装置2と、カメラ装置2に対する光学マーカー7、15のそれぞれの現在位置であるマーカー位置情報を算出するマーカー位置情報算出部24と、カメラ装置2に対する頭部装着装置10の現在位置及び現在角度を含む相対情報を算出する相対情報算出部22とを備えるヘッドモーショントラッカ装置1であって、複数の光学マーカー7、15は、顔前部部材11に位置決めされて配置されている複数の顔前部部材発光部7と、頭部装着体12に位置決めされて配置されている複数の頭部装着体発光部15とからなることを特徴とする。
【選択図】図2
Description
そこで、本発明は、パイロット等の観察者があらゆる方向に向いても、観察者の頭部の動きを測定することができるヘッドモーショントラッカ装置を提供することを目的とする。
また、「顔前部部材」としては、顔正面を覆うように配置されるものが挙げられ、例えば、バイザー、コンバイナー、メガネ等が挙げられる。
さらに、「光学マーカー」としては、自発光するマーカーであればよく、お互いに異なる波長の赤外光を発光するLED(発光ダイオード)を有するものでもよく、互いに同じ波長の赤外光を発光するLEDを有するものでもよい。
また、上記の発明において、前記顔前部部材発光部は、前記光線を発光する表示素子を有するようにしてもよい。
本発明によれば、遠方の目標を視認する場合に、その光が表示素子を透過することを防止し、視認性が低下せずに視認できる。
また、上記の発明において、前記顔前部部材発光部は、前記表示素子に電気を供給する透明電極を備え、前記透明電極は、電磁結合による非接触給電方式で電気が供給されるものであるようにしてもよい。
本発明によれば、観察者は重量による大きな負荷を受けることをより防止することができる。
また、上記の発明において、 前記表示素子は、赤外光を発光する発光ダイオードであるようにしてもよい。
さらに、上記の発明において、前記頭部装着体は、前記観察者の頭部に装着されるヘルメットであり、かつ、前記顔前部部材は、前記観察者の顔面を覆うように配置されるバイザーであるようにしてもよい。
搭乗体30は、パイロット3が搭乗する飛行体のコックピットであり、パイロット3が着席する座席30aを備える。
送受信部16は、ヘルメット12の左部に取り付けられており、後述するマーカー制御部28から点灯制御信号を無線方式で受信するものである。また、送受信部16には、電磁結合による非接触給電方式(図示せず)で電気が供給される。
1個の頭部装着体発光部15a〜15hは、赤外光を広げるように出射するマイクロレンズ(図示せず)と、赤外光を発光するLED(図示せず)と、LEDに電気を供給する電極(図示せず)とを、この順にパイロット3と反対側から有するように構成される。
1個の顔前部部材発光部7a〜7fは、赤外光を広げるように出射するマイクロレンズ13dと、赤外光を発光するLED(表示素子)13cと、LED13cに電気を供給する透明電極13bと、光を透過しない遮光部材13aとを、この順にパイロット3と反対側から有するように構成される。
遮光部材13aは、例えば、数十μm程度のマイクロレンズ部分の領域を覆う円板形状をしている。
透明電極13bは、LED13cに電気を供給するものである。
また、マイクロレンズ13dは、パイロット3側から見ると、例えば、直径数十μmの円形状をしている。そして、マイクロレンズ13dは、遮光部材13aと位置合わせされて配置されている。これにより、バイザー11の前方からの光がマイクロレンズ13dを透過し、視認性が低下することを防止する。
これにより、第一画像及び第二画像中に映し出されている頭部装着体発光部15a〜15h及び/又は顔前部部材発光部7a〜7fの位置により、第一カメラ2aからの方向角度(α)と第二カメラ2bからの方向角度(β)とを算出し、第一カメラ2aと第二カメラ2bとの間の距離(d)を用いることにより、所謂、三角測量の手法で、第一画像及び第二画像中に映し出されている頭部装着体発光部15a〜15h及び/又は顔前部部材発光部7a〜7fのカメラ装置2(2a、2b)に対する位置を算出できるようにしてある(図5参照)。
このとき、頭部装着体発光部15a〜15h及び顔前部部材発光部7a〜7fの位置を、空間座標で表現することができるようにするために、カメラ装置2に固定され、カメラ装置2とともに移動する座標系である相対座標系(XYZ座標系)を用いる。なお、相対座標系(XYZ座標系)の具体的な原点位置やXYZ軸方向の説明については後述する。
これにより、相対座標系(XYZ座標系)において、頭部装着体発光部15a〜15h及び顔前部部材発光部7a〜7fの内の少なくとも3個の発光部の位置座標が表現できれば、カメラ装置2に対する3個の発光部の位置座標が特定されるので、3個の発光部が位置決めされて取り付けられている頭部装着型表示装置付ヘルメット10の位置(Xh、Yh、Zh)及び角度(RLh、ELh、AZh)は、相対座標系(XYZ座標系)に対する、ヘルメット座標系(X’Y’Z’座標系)の位置及び角度を用いて表現できるようになる。なお、頭部装着型表示装置付ヘルメット10の位置(Xh、Yh、Zh)は、ヘルメット座標系(X’Y’Z’座標系)の原点である頭部装着体発光部15aの現在の位置座標で表現することとする。
また、メモリ41には、制御部20が処理を実行するために必要な種々のデータを蓄積する領域が形成してあり、相対座標系(XYZ座標系)を記憶する相対座標系記憶部43と、ヘルメット座標系(X’Y’Z’座標系)を記憶するヘルメット座標系記憶部44とを有する。
また、ヘルメット座標系記憶部44には、予め、初期のマーカー位置情報として、頭部装着体発光部15a〜15h及び顔前部部材発光部7a〜7fのヘルメット座標系(X’Y’Z’座標系)上におけるそれぞれの相対的な位置関係が記憶されている。
マーカー位置情報算出部24は、カメラ装置2に対する、頭部装着体発光部15a〜15h及び顔前部部材発光部7a〜7fのそれぞれの現在位置であるマーカー位置情報を算出する制御を行うものである。
具体的には、カメラ装置2に発光部が撮影されれば、発光部のカメラ装置2に対する位置は、第一カメラ2aと第二カメラ2bとに撮影された第一画像と第二画像中に映し出されている発光部の位置を抽出し、さらに第一カメラ2aからの方向角度(α)と第二カメラ2bからの方向角度(β)とを抽出し、第一カメラ2aと第二カメラ2bとの間の距離(d)を用いることにより、三角測量の手法で算出する。このように、カメラ装置2に撮影されている少なくとも3個の発光部のカメラ装置2に対する位置について算出する。このとき、第一画像及び第二画像に少なくとも3個の発光部が撮影されればよく、3個の発光部の位置が特定できれば、予め、初期データとして頭部装着体発光部15a〜15h及び顔前部部材発光部7a〜7fの相対的な位置関係が記憶されているので、他の発光部の現在位置も算出することができる。
具体的には、カメラ装置2に対する少なくとも3個の発光部の位置座標であるマーカー位置情報と、ヘルメット座標系記憶部44に記憶されている初期データとを比較することにより、頭部装着体発光部15a〜15h及び顔前部部材発光部7a〜7fが位置決めされて取り付けられているヘルメット座標系(X’Y’Z’座標系)の位置(Xh、Yh、Zh)及び角度(RLh、ELh、AZh)を算出する。
また、顔前部部材発光部7a〜7fには透明電極13bが用いられているため、パイロット3の視界を狭めたり妨げたりすることはなく、頭部装着型表示装置付ヘルメット10を装着したパイロット3の広範囲の視界を確保することができる。
上述したHMT装置1では、カメラ装置2は、搭乗体30の前方に設置されている構成としたが、カメラ装置2は、搭乗体30の天井に下向きとなるように設置されているような構成としてもよい。つまり、本発明によれば、パイロットがあらゆる方向に向いても、パイロットの頭部位置(Xh、Yh、Zh)及び頭部角度(RLh、ELh、AZh)を算出することができ、これにより、カメラ装置の設置場所の自由度が高くなる。
2 カメラ装置
3 パイロット(観察者)
7 顔前部部材発光部(光学マーカー)
10 頭部装着型表示装置付ヘルメット(頭部装着装置)
11 バイザー(顔前部部材)
12 ヘルメット(頭部装着体)
15 頭部装着体発光部(光学マーカー)
22 相対情報算出部
24 マーカー位置情報算出部
Claims (7)
- 観察者の顔面を覆うように配置される透明な顔前部部材と、当該顔前部部材を保持するとともに、前記観察者の頭部に装着される頭部装着体と、光線を出射する複数の光学マーカーとを有する頭部装着装置と、
少なくとも3個の光学マーカーから出射された光線を立体視で検出するカメラ装置と、
前記カメラ装置で検出された光線に基づいて、前記カメラ装置に対する光学マーカーのそれぞれの現在位置であるマーカー位置情報を算出するマーカー位置情報算出部と、
前記マーカー位置情報に基づいて、前記カメラ装置に対する頭部装着装置の現在位置及び現在角度を含む相対情報を算出する相対情報算出部とを備えるヘッドモーショントラッカ装置であって、
前記複数の光学マーカーは、前記顔前部部材に位置決めされて配置されている複数の顔前部部材発光部と、前記頭部装着体に位置決めされて配置されている複数の頭部装着体発光部とからなることを特徴とするヘッドモーショントラッカ装置。 - 前記顔前部部材発光部は、前記光線を発光する表示素子を有することを特徴とする請求項1に記載のヘッドモーショントラッカ装置。
- 前記顔前部部材発光部は、さらに光を透過しない遮光部材を有することを特徴とする請求項2に記載のヘッドモーショントラッカ装置。
- 前記顔前部部材発光部は、前記表示素子に電気を供給する透明電極を備え、
前記透明電極は、電磁結合による非接触給電方式で電気が供給されるものであることを特徴とする請求項2又は3に記載のヘッドモーショントラッカ装置。 - 前記表示素子は、赤外光を発光する発光ダイオードであることを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載のヘッドモーショントラッカ装置。
- さらに、前記光学マーカーを点灯する点灯制御信号を出力するマーカー制御部を備え、
前記マーカー制御部は、前記光学マーカーに点灯制御信号を無線方式で送信することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のヘッドモーショントラッカ装置。 - 前記頭部装着体は、前記観察者の頭部に装着されるヘルメットであり、かつ、
前記顔前部部材は、前記観察者の顔面を覆うように配置されるバイザーであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のヘッドモーショントラッカ装置。
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