JP5029531B2 - モーショントラッカシステム及びその座標系設定方法 - Google Patents
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Description
ところで、上述したようなHMT装置では、カメラ装置で測定された現在の3個のLEDの位置関係を空間座標で表現するために、予めカメラ装置の撮影領域にカメラ座標系が設定されて用いられている。ここで、カメラ装置2(第一カメラ2a及び第二カメラ2b)の撮影領域にカメラ座標系を設定する従来の設定方法について図9及び図10を用いて説明する。
カメラ座標系は、原点及び各XYZ座標軸の方向を、飛行体に予め設定された基準座標系と一致するように設定される。これにより、頭部装着型表示装置付ヘルメットの外周面上に取り付けられた反射板やLEDの位置をカメラ座標系で表現するとともに、そのままの値を用いて基準座標系で表現することができるようになっている。また、ジャイロセンサや加速度センサを組み合わせたHMT装置においても、ジャイロセンサや加速度センサも基準座標系と位置合わせされて固定されているので、ジャイロセンサや加速度センサの測定結果と、カメラ装置での測定結果とを容易に組み合わせることが可能になっている。
ここで、図11は、一般的なLEDの概略構成を示す断面図である。LED61は、半導体部71と、反射板72と、レンズ73とを有する。図11に示すように、LED61の外形形状から求めた中心と、実際にLED61が発光している中心とに、LED61の製造の際に生じた差異が存在する。そして、LED61の位置を記憶させるときには、カメラ装置2でLED61から出射された光線を検出するため、LED61が発光している中心がLED61の位置として記憶されることになる。一方、立方格子60は、LED61の製造の際に生じた差異を容易に確認することができず、LED61の外形形状の中心を容易に確認することができるため、LED61の外形形状の中心が立方格子60の頂点となるように作製されている。よって、設計情報を用いてLED61の位置関係を記憶させても、カメラ座標系と基準座標系との位置がずれることになっていた。
そして、飛行体に取り付けられた第一カメラ2a若しくは第二カメラ2bのいずれかを交換したときには、カメラ装置2の撮影領域にカメラ座標系を再設定することになるが、再度、立方格子60やキャリブレーション装置50を飛行体の予め定められた設定位置に正確に取り付ける必要があり、飛行体を長時間拘束してしまうという問題点があった。
そこで、本発明は、カメラ装置の撮影領域にカメラ座標系を再設定する際に、カメラ装置の撮影領域にカメラ座標系を短時間で簡単に正確に設定することができるモーショントラッカシステムを提供することを目的とする。
本発明のMTシステムによれば、少なくとも3個の光学マーカーが、基準対象物におけるカメラ装置の撮影領域中に取り付けられている。
そして、カメラ装置の撮影領域にカメラ座標系を1回目に設定する際に、まず、光学マーカーをXYZ方向に移動させることが可能なキャリブレーション装置を、カメラ装置の撮影領域中の設定位置に取り付ける。次に、カメラ装置制御部はキャリブレーション装置の光学マーカーを撮影することで、第一画像と第二画像とを取得する。これにより、光学マーカー位置情報算出部はカメラ装置に対する光学マーカーの現在位置である光学マーカー位置情報を算出して記憶させる。次に、光学マーカーをX方向に設定距離で移動させた後、カメラ装置制御部はキャリブレーション装置の光学マーカーを撮影することで、第一画像と第二画像とを取得する。これにより、光学マーカー位置情報算出部はカメラ装置に対する光学マーカーの現在位置である光学マーカー位置情報を算出して記憶させる。次に、光学マーカーをY方向に設定距離で移動させた後、カメラ装置制御部はキャリブレーション装置の光学マーカーを撮影することで、第一画像と第二画像とを取得する。これにより、光学マーカー位置情報算出部はカメラ装置に対する光学マーカーの現在位置である光学マーカー位置情報を算出して記憶させる。次に、光学マーカーをZ方向に設定距離で移動させた後、カメラ装置制御部はキャリブレーション装置の光学マーカーを撮影することで、第一画像と第二画像とを取得する。これにより、光学マーカー位置情報算出部はカメラ装置に対する光学マーカーの現在位置である光学マーカー位置情報を算出して記憶させる。その結果、座標系設定部は、記憶された光学マーカー位置情報に基づいて、カメラ装置の撮影領域にカメラ座標系を設定する。次に、カメラ装置の撮影領域にカメラ座標系を設定した後、キャリブレーション装置を設定位置から取り外す。
ここで、基準対象物中に取り付けられた少なくとも3個の光学マーカーの位置は、変動することがない。つまり、カメラ装置の撮影領域にカメラ座標系を再設定するときにも、カメラ座標系を1回目に設定したときと同様に設定するので、再設定されたカメラ座標系における光学マーカーの座標位置は、1回目に設定されたカメラ座標系における光学マーカーの座標位置と同一となることになる。逆に言えば、再設定されたカメラ座標系における光学マーカーの座標位置と、1回目に設定されたカメラ座標系における光学マーカーの座標位置とが同一になっていれば、再設定されたカメラ座標系と、1回目に設定されたカメラ座標系とも同一に設定されていることになる。
そこで、本発明のMTシステムにおいて、カメラ装置制御部は、基準対象物中に取り付けられた少なくとも3個の光学マーカーを撮影することで、第一画像及び第二画像を取得する。これにより、光学マーカー位置情報算出部はカメラ装置に対する光学マーカーの現在位置である光学マーカー位置情報を算出し、さらに座標系再設定部は、光学マーカー位置情報と、キャリブレーション情報記憶部に記憶されたキャリブレーション情報とに基づいて、カメラ装置の撮影領域にカメラ座標系を設定する。このとき、1回目に設定されたカメラ座標系における各光学マーカーの座標位置と、得られた各光学マーカーの座標位置とがそれぞれ同一になるように、カメラ座標系を設定する。
また、本発明のMTシステムは、前記座標系設定部は、前記キャリブレーション装置の光学マーカーをX方向に設定距離で移動させた後と、Y方向に設定距離で移動させた後と、Z方向に設定距離で移動させた後と、前記光学マーカーを移動させる前とに、それぞれ第一画像及び第二画像を取得することにより得られた光学マーカー位置情報に基づいて、前記カメラ装置の撮影領域にカメラ座標系を設定するようにしてもよい。
また、本発明のMTシステムは、前記座標系再設定部は、前記基準対象物に取り付けられた第一カメラ若しくは第二カメラの少なくともいずれかが交換されたときに、前記カメラ装置の撮影領域にカメラ座標系を再設定するようにしてもよい。
そして、本発明のMTシステムは、前記基準対象物中には、少なくとも4個の光学マーカーが取り付けられ、少なくとも4個の光学マーカーは、同一の平面上には存在しないようにしてもよい。
なお、HMT装置1は、カメラ装置2に設定されるカメラ座標系(XYZ座標系)に対するパイロット(搭乗者)3の頭部位置(Xh、Yh、Zh)及び頭部角度(Θh、Φh、Ψh)を含む相対情報を算出するものである。つまり、搭乗体30(基準対象物)に設定されたカメラ座標系(XYZ座標系)に対する、パイロット3が着用する頭部装着型表示装置付ヘルメット10に設定されたヘルメット座標系(X’Y’Z’座標系)の位置及び角度を算出する。
また、キャリブレーション装置50は、パイロット3の頭部位置(Xh、Yh、Zh)及び頭部角度(Θh、Φh、Ψh)を含む相対情報を算出するために、搭乗体30に配置されるカメラ装置2の撮影領域にカメラ座標系(XYZ座標系)を設定するためのものである。本実施形態では、1回目のカメラ座標系(XYZ座標系)を設定する際には、キャリブレーション装置50を用い、カメラ座標系(XYZ座標系)を再設定する際には、キャリブレーション装置50を用いず、LED群4を用いることになる。
頭部装着型表示装置付ヘルメット10は、表示器(図示せず)と、表示器から出射される画像表示光を反射することにより、パイロット3の目に導くコンバイナ8と、外周面上に取り付けられたLED群7とを有する。なお、頭部装着型表示装置付ヘルメット10を装着したパイロット3は、表示器による表示画像とコンバイナ8の前方実在物とを視認することが可能となっている。
ここで、ヘルメット座標系(X’Y’Z’座標系)は、原点及び各座標軸の方向を任意に定めることができるが、本実施形態では図2に示すように、原点をLED7aの位置とし、前方方向をX’軸方向とし、前方方向に垂直方向をY’軸方向とし、X’軸方向及びY’軸方向に垂直方向をZ’軸方向とするように定義するように、後述するデータ記憶部45に設定されている。また、ヘルメット座標系(X’Y’Z’座標系)上での3個のLED7a、7b、7cの位置関係(初期データ)も、データ記憶部45に記憶されている。これにより、後述する三角測量の手法で、現時点における3個のLED7a、7b、7cの位置を算出し、初期データを参照することで、頭部装着型表示装置ヘルメット10の現在位置及び現在角度が、ヘルメット座標系(X’Y’Z’座標系)を用いて表現されるようになっている。
カメラ装置2は、第一カメラ2aと第二カメラ2bとからなる。第一カメラ2aと第二カメラ2bとは、撮影方向が異なりかつ立体視が可能な一定の距離(d1)を隔てるように、座席30aに固定されている。
ここで、図5に示すように、カメラ装置2に対するLED7aの位置は、第一カメラ2aと第二カメラ2bとに撮影された第一画像と第二画像中に映し出されているLED7aの位置を抽出し、さらに第一カメラ2aからの方向角度(α)と第二カメラ2bからの方向角度(β)とを抽出し、第一カメラ2aと第二カメラ2bとの間の距離(d1)を用いることにより、三角測量の手法で算出することができる。他のLED7b、7cのカメラ装置2に対する位置についても、同様に算出される。
カメラ装置2の撮影領域にカメラ座標系が設定されていれば、上述したように三角測量の手法で算出することにより、LED7a、7b、7cの座標位置は、カメラ座標系を用いて表現できる。そして、3個のLED7a、7b、7cの座標位置が特定されれば、LED7a、7b、7cが位置決めされて取り付けられている頭部装着型表示装置付ヘルメット10の位置及び角度は、カメラ座標系(XYZ座標系)に対するヘルメット座標系(X’Y’Z’座標系)の位置(Xh、Yh、Zh)及び角度(Θh、Φh、Ψh)を用いて表現できるようになる。なお、角度(Θh)は、ロール方向(X軸に対する回転)の角度であり、角度(Φh)は、エレベーション方向(Y軸に対する回転)の角度であり、角度(Ψh)は、アジマス方向(Z軸に対する回転)の角度である。また、頭部装着型表示装置付ヘルメット10の位置(Xh、Yh、Zh)は、ヘルメット座標系(X’Y’Z’座標系)の原点であるLED7aの現在の座標位置で表現することとする。
なお、本実施形態では、後述する設定方法でカメラ座標系を設定するため、搭乗体30に予め設定されている基準座標系とカメラ座標系とが完全に一致している。このため、カメラ座標系に対するヘルメット座標系の位置(Xh、Yh、Zh)及び角度(Θh、Φh、Ψh)は、そのままの値を用いて、基準座標系に対するヘルメット座標系の位置(Xh、Yh、Zh)及び角度(Θh、Φh、Ψh)として表現することができるようになる。
そして、カメラ座標系(XYZ座標系)上での9個のLED4a〜4iの位置関係であるキャリブレーション情報が、キャリブレーション情報記憶部47に記憶されることになり、これにより、LED群4を用いてカメラ座標系をカメラ装置2に再設定することができるようになっている。
また、メモリ41は、制御部20が処理を実行するために必要な種々のデータを蓄積する領域が形成してあり、基準座標系を記憶する基準座標系記憶部43と、カメラ座標系(XYZ座標系)を記憶するカメラ座標系記憶部44と、ヘルメット座標系(X’Y’Z’座標系)を記憶するデータ記憶部45と、光学マーカー位置情報を順次記憶する光学マーカー位置情報記憶部46と、キャリブレーション情報を記憶するキャリブレーション情報記憶部47とを有する。
なお、データ記憶部45は、ヘルメット座標系(X’Y’Z’座標系)を記憶し、さらに、X’Y’Z’座標系上での3個のLED7a、7b、7cの位置関係(初期データ)も記憶している。
そして、カメラ座標系(XYZ座標系)は、原点及び各XYZ座標軸の方向を、搭乗体30に設定された基準座標系と一致するように設定される。これにより、搭乗体30に設定された基準座標系と位置合わせされたジャイロセンサや加速度センサ(図示せず)の測定結果と組み合わせることが可能となる。
光学マーカー位置情報算出部22は、第一画像と第二画像とに基づいて、カメラ装置2に対するLED群7やLED群4やLED51(後述する)の現在位置である光学マーカー位置情報を算出して、光学マーカー位置情報を光学マーカー位置情報記憶部46に順次記憶させる制御を行う。
例えば、LED7aのカメラ装置2に対する位置は、第一カメラ2aと第二カメラ2bとに撮影された第一画像と第二画像中に映し出されているLED7aの位置を抽出し、さらに第一カメラ2aからの方向角度(α)と第二カメラ2bからの方向角度(β)とを抽出し、第一カメラ2aと第二カメラ2bとの間の距離(d1)を用いることにより、三角測量の手法で算出する。
具体的には、座標系設定部27や座標系再設定部32でカメラ装置2の撮影領域にカメラ座標系(XYZ座標系)を設定した後に、カメラ装置制御部28に第一画像と第二画像とを取得させる。カメラ装置2の撮影領域にカメラ座標系が設定されているので、カメラ装置2に対するLED7a、7b、7cの現在位置である光学マーカー位置情報を用いて、カメラ座標系に対するLED7a、7b、7cの現在の座標位置を作成する。そして、カメラ座標系に対するLED7a、7b、7cの現在の座標位置と、データ記憶部45に記憶されている初期データとを比較することにより、LED群7が固定された頭部装着型表示装置付ヘルメット10のカメラ座標系に対する位置(Xh、Yh、Zh)及び角度(Θh、Φh、Ψh)を算出する。
映像表示部25は、頭部装着型表示装置付ヘルメット10の位置(Xh、Yh、Zh)及び角度(Θh、Φh、Ψh)を含む相対情報に基づいて、表示器から画像表示光を出射する制御を行う。これにより、パイロット3は、表示器による表示画像を視認することになる。
本実施形態では、1回目のカメラ座標系(XYZ座標系)を設定する際には、キャリブレーション装置50を用い、カメラ座標系(XYZ座標系)を再設定する際には、キャリブレーション装置50を用いず、LED群4を用いることになる。
キャリブレーション装置50は、赤外光を発光する1個のLED51と、1個のLED51をXYZ方向に移動させることが可能なステージ機構52とを備える。
ステージ機構52は、上部板状体52aと中軸体52bと下部板状体52cと設置部材52dとからなる。LED51は、上部板状体52a上に固定されている。上部板状体52aは、中軸体52bに対してZ方向に並進移動が可能となるようにしてあり、上部板状体52aに固定されたLED51をZ方向に移動させることができる。また、中軸体62bは、上部板状体52aとともに下部板状体52cに対してX方向への並進移動が可能となるようにしてあり、上部板状体52aに固定されたLED51をX方向に移動させることができる。さらに、下部板状体52cは、上部板状体52aと中軸体62bとともに設置部材52dに対してY方向への並進移動が可能となるようにしてあり、上部板状体52aに固定されたLED51をY方向に移動させることができる。そして、設置部材52dは、設定位置に位置決めされて取り付け取り外し可能に形成されている。
なお、ステージ機構52の制御は、キャリブレーション装置50とコンピュータ20とを配線コード53で連結することで、コンピュータ20の駆動信号発生部26から出力された駆動信号が与えられることによって実行される。
例えば、図6に示すように、キャリブレーション信号を受信することによって、まず、LED51の初期位置51aとして、カメラ装置制御部28に第一画像と第二画像とを取得させる。次に、ステージ機構62にLED51をX方向に設定距離で移動させる駆動信号を出力した後、LED51の第二位置51bとして、カメラ装置制御部28に第一画像と第二画像とを取得させる。このように、LED51を予め定められた位置に移動させる駆動信号を出力した後、LED51の各位置として、カメラ装置制御部28に第一画像と第二画像とを順に取得させていき、立方格子の各頂点に対応する合計8箇所の位置51a〜51hのLED51を撮影することにより、第一画像と第二画像とを取得していく。
具体的には、LED51の初期位置51aからLED51の第二位置51bへの方向をX軸方向とし、LED51の初期位置51aからLED51の第四位置51dへの方向をY軸方向とし、LED51の初期位置51aからLED51の第八位置51hへの方向をZ軸方向とするように設定する。また、LED51の初期位置51aからLED51の第二位置51bまでの距離と、LED51の初期位置51aからLED51の第四位置51dまでの距離と、LED51の初期位置からLED51の第八位置51hまでの距離とが各座標軸における基準距離となるように設定する。
具体的には、図7に示すように、座標系設定部27でカメラ装置2の撮影領域にカメラ座標系(XYZ座標系)を設定した後に、カメラ装置制御部28に第一画像と第二画像とを取得させる。カメラ装置2の撮影領域にカメラ座標系が設定されているので、カメラ装置2に対する9個のLED4a〜4iの位置である光学マーカー位置情報を用いて、カメラ座標系に対する9個のLED4a〜4iの座標位置であるキャリブレーション情報を作成する。そして、キャリブレーション情報をキャリブレーション情報記憶部47に記憶させる。
これにより、カメラ装置2の撮影領域にカメラ座標系を再設定する際に、立方格子60やキャリブレーション装置50等を搭乗体30の予め定められた設定位置に取り付ける必要がないようにしている。
例えば、搭乗体30に取り付けられた第一カメラ2a若しくは第二カメラ2bのいずれかを交換したときに、カメラ装置2の撮影領域にカメラ座標系を再設定する必要ができた場合に、まず、9個のLED4a〜4iを撮影することで、カメラ装置制御部28に第一画像と第二画像とを取得させる。これにより、カメラ装置2に対する9個のLED4a〜4iの位置である光学マーカー位置情報を得る。一方、キャリブレーション情報記憶部47に記憶されたキャリブレーション情報に基づいて、1回目に設定したカメラ座標系に対する9個のLED4a〜4iの座標位置であるキャリブレーション情報を得る。そして、1回目に設定されたカメラ座標系における各LEDの座標位置と、得られた各LEDの座標位置とがそれぞれ同一になるように、カメラ座標系を設定する。
これにより、立方格子60やキャリブレーション装置50を搭乗体30の予め定められた設定位置に正確に取り付ける必要もなく、再設定されたカメラ座標系と、1回目に設定されたカメラ座標系とが同一となるように設定されるようになっている。
まず、ステップS101の処理において、搭乗体30にカメラ装置2を取り付ける。
次に、ステップS102の処理において、搭乗体30レベリング(飛行体レベリング)を実行する。
次に、ステップS104の処理において、キャリブレーション装置50取付アライメントを実行する。
次に、ステップS105の処理において、駆動信号発生部26は、入力装置等によるキャリブレーション信号を受信することによって、キャリブレーション装置50のステージ機構52に駆動信号を出力するとともに、カメラ装置制御部28は、LED51を撮影する。
次に、ステップS107の処理において、設定位置からキャリブレーション装置50を取り外す。
次に、ステップS108の処理において、キャリブレーション情報記憶制御部31は、LED群4を撮影することで得られた光学マーカー位置情報に基づいて、カメラ座標系における9個のLED4a〜4iの座標位置であるキャリブレーション情報を作成してキャリブレーション情報記憶部47に記憶させる(キャリブレーション情報記憶制御工程)。
次に、ステップS110の処理において、映像表示部25は、頭部装着型表示装置付ヘルメット10の位置(Xh、Yh、Zh)及び角度(Θh、Φh、Ψh)を含む相対情報に基づいて、表示器から画像表示光を出射する。
次に、ステップS111の処理において、カメラ装置2を交換するか否かを判断する。カメラ装置2を交換すると判断したときには、ステップS112の処理において、搭乗体30にカメラ装置2を取り付ける。つまり、カメラ装置2の撮影領域にカメラ座標系を再設定しなければならなくなる。
次に、ステップS114の処理において、座標系再設定部31は、LED群4を撮影することで得られた光学マーカー位置情報と、キャリブレーション情報記憶部47に記憶されたキャリブレーション情報とに基づいて、カメラ装置2の撮影領域にカメラ座標系を設定して(座標系再設定工程)、ステップS109の処理に戻る。つまり、立方格子60やキャリブレーション装置50を搭乗体30の予め定められた設定位置に正確に取り付ける必要がなく、カメラ装置2の撮影領域にカメラ座標系を設定することができる。
一方、カメラ装置2を交換しないと判断したときには、ステップS109の処理に戻る。
(1)上述したHMTシステムにおいて、LED群7は互いに異なる波長の赤外光を発光する3個のLED7a〜7cや、LED群4は互いに異なる波長の赤外光を発光する9個のLED4a〜4iが取り付けられた構成としたが、全て同一の波長の赤外光を発光するような構成としてもよい。
(2)上述したHMTシステムにおいて、LED群4は、9個のLED4a〜4iが取り付けられた構成としたが、3個以上のLEDが取り付けられたような構成としてもよい。
2 カメラ装置
2a 第一カメラ
2b 第二カメラ
3 パイロット
4、7 LED群(光学マーカー群)
10 頭部装着型表示装置付ヘルメット(測定対象物)
22 光学マーカー位置情報算出部
23 相対情報算出部
27 座標系設定部
28 カメラ装置制御部
30 搭乗体(基準対象物)
31 キャリブレーション情報記憶制御部
32 座標系再設定部
46 光学マーカー位置情報記憶部
47 キャリブレーション情報記憶部
50 キャリブレーション装置
51 LED(光学マーカー)
52 ステージ機構
Claims (6)
- 少なくとも3個の光学マーカーが取り付けられた測定対象物と、
前記光学マーカーを撮影する第一カメラと、前記第一カメラと異なる方向から光学マーカーを撮影する第二カメラとを有するカメラ装置が取り付けられた基準対象物と、
前記第一カメラにより撮影された第一画像と、前記第一カメラが撮影すると同時に第二カメラにより撮影された第二画像とを取得するカメラ装置制御部と、
前記第一画像及び第二画像に基づいて、前記カメラ装置に対する光学マーカーの現在位置である光学マーカー位置情報を算出する光学マーカー位置情報算出部と、
前記光学マーカー位置情報に基づいて、前記基準対象物に対する測定対象物の現在位置及び現在角度を含む相対情報を算出する相対情報算出部とを備えるモーショントラッカシステムであって、
前記基準対象物中の設定位置に取り付け取り外し可能とされるとともに、光学マーカーと、当該光学マーカーをXYZ方向に移動させるステージ機構とを備えるキャリブレーション装置と、
前記基準対象物中に取り付けられた少なくとも3個の光学マーカーとを備え、
前記キャリブレーション装置の光学マーカーを撮影することで得られた光学マーカー位置情報に基づいて、前記カメラ装置の撮影領域にカメラ座標系を設定する座標系設定部と、
前記カメラ装置の撮影領域にカメラ座標系を設定した後に、前記基準対象物に取り付けられた光学マーカーを撮影することで得られた光学マーカー位置情報に基づいて、前記カメラ座標系における少なくとも3個の光学マーカーの座標位置であるキャリブレーション情報を作成してキャリブレーション情報記憶部に記憶させるキャリブレーション情報記憶制御部と、
前記カメラ装置の撮影領域にカメラ座標系を再設定する際に、前記基準対象物に取り付けられた光学マーカーを撮影することで得られた光学マーカー位置情報と、前記キャリブレーション情報記憶部に記憶されたキャリブレーション情報とに基づいて、前記カメラ装置の撮影領域にカメラ座標系を設定する座標系再設定部とを備えることを特徴とするモーショントラッカシステム。 - 前記座標系設定部は、前記キャリブレーション装置の光学マーカーをX方向に設定距離で移動させた後と、Y方向に設定距離で移動させた後と、Z方向に設定距離で移動させた後と、前記光学マーカーを移動させる前とに、それぞれ第一画像及び第二画像を取得することにより得られた光学マーカー位置情報に基づいて、前記カメラ装置の撮影領域にカメラ座標系を設定することを特徴とする請求項1に記載のモーショントラッカシステム。
- 前記座標系再設定部は、前記基準対象物に取り付けられた第一カメラ若しくは第二カメラの少なくともいずれかが交換されたときに、前記カメラ装置の撮影領域にカメラ座標系を再設定することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のモーショントラッカシステム。
- 前記測定対象物に取り付けられた少なくとも3個の光学マーカーと、前記キャリブレーション装置に取り付けられた光学マーカーと、前記基準対象物中に取り付けられた少なくとも3個の光学マーカーとは、同一の波長の赤外光を発光することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載のモーショントラッカシステム。
- 前記基準対象物中には、少なくとも4個の光学マーカーが取り付けられ、
少なくとも4個の光学マーカーは、同一の平面上には存在しないことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載のモーショントラッカシステム。 - 少なくとも3個の光学マーカーが取り付けられた測定対象物と、
前記光学マーカーを撮影する第一カメラと、前記第一カメラと異なる方向から光学マーカーを撮影する第二カメラとを有するカメラ装置が取り付けられた基準対象物と、
前記第一カメラにより撮影された第一画像と、前記第一カメラが撮影すると同時に第二カメラにより撮影された第二画像とを取得するカメラ装置制御部と、
前記第一画像及び第二画像に基づいて、前記カメラ装置に対する光学マーカーの現在位置である光学マーカー位置情報を算出する光学マーカー位置情報算出部と、
前記光学マーカー位置情報に基づいて、前記基準対象物に対する測定対象物の現在位置及び現在角度を含む相対情報を算出する相対情報算出部と、
前記基準対象物中に取り付けられた少なくとも3個の光学マーカーと、
前記基準対象物中の設定位置に取り付け取り外し可能とされるとともに、光学マーカーと、当該光学マーカーをXYZ方向に移動させるステージ機構とを備えるキャリブレーション装置とを備えるモーショントラッカシステムに用いられるカメラ装置の撮影領域にカメラ座標系を設定する座標系設定方法であって、
前記キャリブレーション装置の光学マーカーを撮影することで得られた光学マーカー位置情報に基づいて、前記カメラ装置の撮影領域にカメラ座標系を設定する座標系設定工程と、
前記カメラ装置の撮影領域にカメラ座標系を設定した後に、前記基準対象物に取り付けられた光学マーカーを撮影することで得られた光学マーカー位置情報に基づいて、前記カメラ座標系における少なくとも3個の光学マーカーの座標位置であるキャリブレーション情報を作成してキャリブレーション情報記憶部に記憶させるキャリブレーション情報記憶制御工程と、
前記カメラ装置の撮影領域にカメラ座標系を再設定する際に、前記基準対象物に取り付けられた光学マーカーを撮影することで得られた光学マーカー位置情報と、前記キャリブレーション情報記憶部に記憶されたキャリブレーション情報とに基づいて、前記カメラ装置の撮影領域にカメラ座標系を設定する座標系再設定工程とを含むことを特徴とする座標系設定方法。
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