JP2007314962A - 除雪機 - Google Patents
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Abstract
【課題】除雪作業を円滑かつ容易に連続して行うことができるようにする。
【解決手段】機体前部に、アクチュエータ61・62にて左右に傾動または上下に昇降可能に構成した除雪部2を備えた除雪機1において、前記アクチュエータ61・62の動作を制御する制御手段65と、走行速度を検出する検出手段70とを設けて、該制御手段65と検出手段70とを接続し、該検出手段70による検出値が設定値以下になると、該制御手段65により傾動アクチュエータ61または昇降アクチュエータ62の一方を動作させて、除雪部2を所定回数だけ往復傾動または往復昇降させるように構成した。
【選択図】図7
【解決手段】機体前部に、アクチュエータ61・62にて左右に傾動または上下に昇降可能に構成した除雪部2を備えた除雪機1において、前記アクチュエータ61・62の動作を制御する制御手段65と、走行速度を検出する検出手段70とを設けて、該制御手段65と検出手段70とを接続し、該検出手段70による検出値が設定値以下になると、該制御手段65により傾動アクチュエータ61または昇降アクチュエータ62の一方を動作させて、除雪部2を所定回数だけ往復傾動または往復昇降させるように構成した。
【選択図】図7
Description
本発明は、機体前部に、アクチュエータにて左右に傾動または上下に昇降可能に構成した除雪部を備えた除雪機に関し、特に、除雪作業時に除雪部が雪の塊などに突き当り前進できないときに、自動的に除雪部を傾動または昇降させるための技術に関する。
従来から、走行装置上にエンジンや変速装置からなる駆動部を備え、その前方に掻込オーガやブロワを有する除雪部を設け、後方に走行操作および除雪操作を行うための運転操作部を設けた除雪機において、除雪部をアクチュエータにて左右に傾動または上下に昇降可能に構成したものは公知となっている(例えば、特許文献1参照。)。このような除雪機では、アクチュエータとしてたとえば油圧シリンダや電動シリンダが用いられ、これを運転操作部で手動操作にて伸縮動作させることで、除雪部が左右に傾動または上下に昇降されるように構成されていた。
特開2000−64239号公報
除雪作業時において、除雪部が雪の壁や塊に突き当たるなどすることで走行が停止してスリップした場合には、除雪機自体を前後進させる、または、除雪部を左右に傾動または上下に昇降させて、掻込オーガを新たに雪に食い込ませることで、除雪機を更に前進させて除雪作業を続行することができるようになっていた。しかし従来では、除雪作業時に必要性が生じるたびに作業者が除雪部の傾動または昇降操作を手動で行わなければならず、また、高さ設定や傾斜設定を行っていた場合には、再度設定する必要があり、除雪作業を円滑かつ容易に行うことができないことがあった。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1においては、機体前部に、アクチュエータにて左右に傾動可能に構成した除雪部を備えた除雪機において、前記アクチュエータの動作を制御する制御手段と、走行速度を検出する検出手段とを設けて、該制御手段と検出手段とを接続し、該検出手段による検出値が設定値以下になると、該制御手段によりアクチュエータを動作させて、除雪部を所定回数だけ往復傾動させるように構成したものである。
請求項2においては、機体前部に、アクチュエータにて上下に昇降可能に構成した除雪部を備えた除雪機において、前記アクチュエータの動作を制御する制御手段と、走行速度を検出する検出手段とを設けて、該制御手段と検出手段とを接続し、該検出手段による検出値が設定値以下になると、該制御手段によりアクチュエータを動作させて除雪部を所定回数だけ往復昇降させるように構成したものである。
請求項3においては、機体前部に、アクチュエータにて左右に傾動または上下に昇降可能に構成した除雪部を備えた除雪機において、前記アクチュエータの動作を制御する制御手段と、走行速度を検出する検出手段とを設けて、該制御手段と検出手段とを接続し、該検出手段による検出値が設定値以下になると、該制御手段により傾動アクチュエータまたは昇降アクチュエータの一方を動作させて、除雪部を所定回数だけ往復傾動または往復昇降させるように構成したものである。
請求項4においては、請求項3に記載の除雪機において、前記傾動アクチュエータまたは昇降アクチュエータの一方を動作させた後、検出値が設定値よりも大きくならない場合、傾動アクチュエータまたは昇降アクチュエータの他方を動作させるように構成したものである。
請求項5においては、請求項1乃至請求項4記載のいずれか一項に記載の除雪機において、負荷検知手段を設けて制御手段と接続し、該検出手段による検出値が設定値以上に増加した場合、前記アクチュエータを動作させるように構成したものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
請求項1においては、除雪作業時に除雪部が雪の壁や塊に突き当たるなどすることで走行が停止してスリップした場合に必要となる除雪部の傾動操作を自動で行うことが可能となり、従来のように運転操作部にて手動で行わなくて済むので、除雪作業を円滑かつ容易に連続的に行うことができる。そして、除雪部は往復傾動させた後に元の傾動角度に自動的に戻るので、再度設定する必要がなく、停止する前の状態で除雪作業が可能となり、除雪作業の仕上がりもきれいにできる。
請求項2においては、除雪作業時に除雪部が積雪の壁にぶつかるなどして走行が停止した場合や、走行装置がスリップした場合に必要となる除雪部の昇降操作を自動で行うことが可能となり、従来のように運転操作部にて手動で行わなくて済むので、除雪作業を円滑かつ容易に連続的に行うことができる。そして、除雪部は往復昇降させた後に元の高さに自動的に戻るので、再度設定する必要がなく、停止する前の状態で除雪作業が可能となり、除雪作業の仕上がりもきれいにできる。
請求項3においては、除雪作業時に除雪部が雪の壁や塊に突き当たるなどすることで走行が停止してスリップした場合に必要となる除雪部の傾動または昇降操作を自動で行うことが可能となり、従来のように運転操作部にて手動で行わなくて済むので、除雪作業を円滑かつ容易に連続的に行うことができる。そして、除雪部は往復傾動または往復昇降させた後に元の傾動角度・高さに自動的に戻るので、再度設定する必要がなく、停止する前の状態で除雪作業が可能となり、除雪作業の仕上がりもきれいにできる。
請求項4においては、除雪部の傾動または昇降操作の一方を行って除雪機を前進させることができない場合でも、傾動または昇降操作の他方を自動的に行って、除雪作業を円滑かつ容易に連続的に行うことが可能となる。
請求項5においては、除雪部を往復傾動または往復昇降させる必要があるか否かをより正確に検知することが可能となる。
次に、発明の実施の形態を説明する。
図1は本発明の一実施例に係る除雪機の全体側面図、図2はオーガハウジング中央部の前方斜視図、図3はオーガハウジングの側面図、図4は掻込オーガ支持部の正面断面図、図5は別実施例のオーガハウジングの側面図、図6は別実施例のオーガハウジングの左側前部の平面図、図7は制御機構を示すブロック図、図8は制御機構での制御の流れを示す図である。
まず、除雪機1の全体構成について説明する。
図1に示すように、除雪機1は、機体前部に配設された除雪部2と、該除雪部2の後方に配設された駆動部3と、該駆動部3の下方に配設されたクローラ式走行装置4と、駆動部3の後方であって機体後部に配設された運転操作部5とで構成されている。
前記除雪部2には、機体フレーム6の前部に連設されたブロワハウジング7に内設されたブロワ8と、該ブロワハウジング7の前方に連設されたオーガハウジング9にその回転軸33が左右方向となるように内設された掻込オーガ10と、該ブロワハウジング7の上方に水平旋回可能に立設された投雪シュータ11とが備えられている。
図2、図3、図4に示すように、前記オーガハウジング9内では、その中央に掻込オーガギヤケース31が配設され、該ギヤケース31にブロワハウジング7から延出された入力軸32が後方から突入されている。そして、ギヤケース31内で入力軸32にギヤを介して連結された回転軸33が、該ギヤケース31から左右に突出され、その突出端部がオーガハウジング9の左右の側板42にそれぞれに軸受34を介して回転自在に支持されている。
左右の各回転軸33には筒状のオーガ取付軸35が一体的に回転可能に嵌装され、該オーガ取付軸35の外周に掻込オーガ10が巻装されている。掻込オーガ10は回転軸33により回転されるときに雪を中央に集めるように勾配をもって螺旋状に形成され、その外周に所定間隔ごとに切欠きを備えて構成されている。該掻込オーガ10はその内側端部と中途部とでステー36・37を介してオーガ取付軸35に固定され、外側端部でオーガ取付軸35の外側端部に固設されたオーガディスク38に固定されて、回転軸33と一体的に回転可能とされている。
ここで、オーガ取付軸35は回転軸33のギヤケース31近傍に固設されたフランジ30にシャーピンで固定されて、回転軸33と一体的に回転するように構成されている。こうして、掻込オーガ10に過負荷がかかったときにはシャーピンを折損して、回転軸33からオーガ取付軸35への動力を遮断し、掻込オーガ10が回転軸33からの動力を直接受けないようにすることで、回転軸33を末端とした駆動系の損傷防止が図られている。
前記オーガディスク38は環状の円盤から構成され、その外周側にオーガハウジング9外側に広がる勾配を有する斜面38aを備え、内周側にオーガハウジング9内側へ狭まる勾配を有する斜面38bを備えて、オーガハウジング9内側に凹む碗状に形成されている。そして、該オーガディスク38は、中央の開口部38cに回転軸33の突出端が位置するようにこれと略直行方向に配置されて、オーガ取付軸35に貫通支持された固定部材39に固定され、これにより回転軸33と一体回転可能とされている。
また、オーガハウジング9の下端部には、スクレーパ40がオーガハウジング9の左右幅にわたって横設されている。スクレーパ40は、オーガハウジング9の下端部に前下方に突出するように固定されて、前端部が地面とその上の雪や氷との境界に食い込むように配置されている。こうして、掻込オーガ10によりオーガハウジング9内に掻き込むことができなかった地面近傍の雪や氷を、スクレーパ40によって地面から剥離して破砕し、これをオーガハウジング9内に誘導して、掻込オーガ10で処理させることができるように構成されている。
図3、図4に示すように、前記掻込オーガ10を内設するオーガハウジング9は、掻込オーガ10の上方および後方を覆う基板41と、掻込オーガの一部側方を覆う側板42とを備え、該基板41の左右両側に側板42・42を固定して構成されている。側板42は、基板41の上下幅にわたって延設される当該基板41への固定部42aと、該固定部42aの上下略中央から前方へ突出される回転軸33の支持部42bとからなり、固定部42aは基板41に固定可能なだけの若干の前後幅をもつ形状とされ、支持部42bは回転軸33を支承可能な上下幅をもつ形状とされている。
前記側板42の支持部42bは、その後端部を固定部42aの上下中途部に螺設されて固定され、該固定部42aから略水平に前方へ突出されている。そして、前記オーガディスク38中央の開口部38c付近に配置された支持部42bの前端部の内側に軸受34を支持するフランジ44が螺設されて、該支持部42bに開口部38cを通過した回転軸33が軸受34を介して支承され、該支持部42bのオーガハウジング9内側に前記オーガ取付軸35に固設されたオーガディスク38が配置されている。
ここで、前記側板42の支持部42bは、前後中途部でオーガハウジング内側へ折り曲げられ、回転軸33を支承する前端部が碗状に形成されたオーガディスク38の内側に位置するように構成されている。換言すれば、支持部42bは前後中途部で平面視クランク状に折り曲げられて、回転軸33を支承する部分はオーガディスク38の最外周よりもオーガハウジング9内側に位置するように構成されている。こうして、支持部42bに設けた回転軸33の軸受34がオーガディスク38よりも外側に突出しない構成とされている。
よって、除雪部2で側板42の強度を折り曲げにより確保しつつ、除雪作業時にオーガハウジング9で側板42が受ける除雪抵抗を抑えることができる。さらに、側板42の支持部42bとオーガディスク38との間隔が狭くなるため、その間に雪を入り込み難くして、雪の詰まりを防止できる。なお、側板42の支持部42bとオーガディスク38との間に雪が入り込んだ場合でも、支持部42bとオーガディスク38とが重なる部分においては、オーガディスク38の斜面38a・38bにより中央の開口部38cからオーガハウジング9内へ、あるいは支持部42bの外側へ案内されるので、雪が留まり詰まることはない。
また、除雪部2において、前述のように掻込オーガの左右両側にオーガディスクが設けられない仕様の場合、オーガハウジング9は、図5に示すように、掻込オーガ10の上方および後方を覆う基板51と、掻込オーガの側方を略全体的に覆う側板52とを備え、該基板51の左右両側に側板52を固定して構成される。側板52は平板を上狭下広に形成したものであり、その前下部を前方へ凸となるように湾曲し、後下部を後方へと凸となるように湾曲した形状とされる。側板の前下部および後下部は掻込オーガ10が描く回転軌跡と略同一の湾曲率で形成され、該前下部からのみ掻込オーガ10が若干前方へ突出するように構成される。
ここで、前記側板52の前端部は、図6に示すように、その外周端52aが平面視で前後方向直線状に板厚分だけ前方へ突出するように形成される。こうして、除雪作業時に、オーガハウジング9の側板52の前端が受ける除雪抵抗を減少させることが可能とされる。そしてまた、このままの形状では十分な強度を得ることができないため、側板52には凹部が適宜設けられて強度の確保が図れる。具体的にはたとえば、本実施例のように、側板の上から順に、上凹部52b、中凹部52c、下凹部52dおよび前凹部52eがオーガハウジング9内側に凹むように設けられる。
これらの凹部のうち、上凹部52bは掻込オーガ10よりも上方となる側板52の上部に配置され、中凹部52cは前後方向に長く形成され、掻込オーガ10の上部と対向するように側板52の上下中途部に配置される。下凹部52dは円形状とされ、掻込オーガ10の中央部と対向するように側板52の略中央に配置されて、その内側に軸受34を設けて回転軸33を回転自在に支持することができるように形成される。また、前凹部52eは、側板52の前下部の湾曲形状に沿って中凹部52cの前端から連続的に下端部付近まで延出する形状とされ、前記外周端52aのすぐ後ろに配置される。こうして、オーガハウジング9で側板52が受ける除雪抵抗を減少させ、且つ、側板52の強度を確保することができるように構成される。
そしてまた、除雪部2では、図1に示すように、前記投雪シュータ11の上下中途部の後面に、運転操作部5近傍まで後方に延出されたハンドル12が取り付けられ、該ハンドル12を左右方向に回動することにより投雪シュータ11を旋回させて投雪方向を変更できるように構成されている。さらに、投雪シュータ11上端にはキャップ11aが設けられ、該キャップ11aとハンドル12とがリンク等を介して連結されて、該ハンドル12の操作でキャップを上下回動可能とし、これにより投雪距離を調節することができるようになっている。ただし、ワイヤやリンク等を介して運転操作部5に設けた操作手段、またはアクチュエータと連動連結して、回動操作できるように構成することもできる。
このようにして、除雪部2は、掻込オーガ10により雪をオーガハウジング9中央に掻き込み、ブロワ8で掻込オーガ10から送り込まれる雪を上方へ跳ね飛ばし、投雪シュータ11でブロワ8から送られる雪を任意の投雪方向に案内して外部に投げ出すことで、積雪を除去することができるように構成されている。
また、前記駆動部3では、機体フレーム6に変速装置が内設され、該機体フレーム6の上部にエンジン15が載置されている。エンジン15の動力は出力軸15aから出力され、除雪部2及び走行装置4に伝達可能とされている。こうしてエンジン15からの動力が、除雪部2に伝達されることによりブロワ8および掻込オーガ10がそれぞれ入力軸32と回転軸33とで回転駆動され、また変速装置で変速されたのち、走行装置4に伝達されることにより駆動スプロケット17・17が駆動軸16にて回転駆動されるようになっている。
前記駆動部3の下方では、機体フレーム6の下部にトラックフレーム14が連結されており、該トラックフレーム14の後部に前記駆動スプロケット17・17を嵌装した駆動軸16が回動可能に横架支承され、該トラックフレーム14の前部に従動スプロケット18・18を嵌装した前車軸19が回動可能に横架支承されている。そして、駆動スプロケット17と従動スプロケット18とに無端クローラベルト20が巻回されてクローラが構成され、この左右一対のクローラにてクローラ式走行装置4が構成されている。
前記運転操作部5では、前記機体フレーム6の左右両側後部より斜め後上方に操向ハンドル21が突出され、該操向ハンドル21上部の左右両側それぞれにエンジン15から走行装置4への動力を断接するための走行クラッチレバー24と、エンジン15から除雪部2への動力を断接するための除雪クラッチレバー25とが設けられている。そして、両クラッチレバー24・25の間に変速装置にて変速を行うための走行変速レバー26や、後述する傾動操作手段66や、昇降操作手段67などが設けられている。
前記走行クラッチレバー24は操向ハンドル21を握りながら該レバー24を握れるように構成され、該レバー24は操向ハンドル21とともに握っているとき作動し、放すと停止するデッドマンクラッチレバーとなっている。また、走行クラッチレバー24と除雪クラッチレバー25は、いずれも操向ハンドル21の握部近傍に配置されて、クラッチOFF操作位置に付勢され、走行クラッチレバー24がONになった状態で除雪クラッチレバー25がONになると、これを除雪クラッチONの操作位置でロックすることができるように構成されている。
次に、本発明の要部の構成について説明する。
前記除雪部2では、前述のように掻込オーガ10を内設するオーガハウジング9の後部に、ブロワ8を内設するブロワハウジング7の前部が連設され、該ブロワハウジング7の後部が機体フレーム6の前端部に回動可能(左右傾動可能)に連結されている。そして、ブロワハウジング7と機体フレーム6との間に除雪部2を左右に傾動させるためのアクチュエータとして傾動シリンダ61が介装され、該傾動シリンダ61の伸縮動作によりブロワハウジング7及びオーガハウジング9、つまり除雪部を左右に傾動させることができるように構成されている。
また、前記除雪部2の後方では、図1に示すように、前記機体フレーム6の後部がトラックフレーム14に駆動軸16を中心として回動可能に支持され、該機体フレーム6とトラックフレーム14との間に除雪部2を上下に昇降させるためのアクチュエータとして昇降シリンダ62が介装され、該昇降シリンダ62の伸縮動作により機体フレーム6の前部、延いては除雪部2を上下に昇降させて、その高さを変更することができるように構成されている。なお、本実施例では除雪部2を傾動および昇降させるためのアクチュエータとしてシリンダを用いているが、これは限定するものではなく、モータなどを用いることも可能である。
前記除雪部2の傾動シリンダ61および昇降シリンダ62は、油圧シリンダや電動シリンダから構成される。たとえば、傾動シリンダ61および昇降シリンダ62は油圧シリンダから構成される場合、図示せぬ油圧ポンプと電磁バルブ63・64などを介して接続される。図7に示すように、電磁バルブ63・64は、機体の任意位置に配設された制御手段65に接続されて、該制御手段65によって開閉制御が行われるように構成される。
また、前記制御手段65には傾動シリンダ61を伸縮動作させるための傾動操作手段66、昇降シリンダ62を伸縮動作させるための昇降操作手段、エンジン15の回転数を設定するエンジン回転数設定手段(アクセルレバー)68が接続されるとともに、エンジン15の回転数を検出する検出手段69、走行速度を検出する検出手段70、各閾値などの設定手段71、変速状態を検出する検出手段、走行クラッチONを検出する検出手段、除雪クラッチONを検出する検出手段などが接続されて、その検出値が入力可能とされている。なお、検出手段70はクローラ式走行装置4の回転を検出するのではなく、機体が地面に対して走行しているかを検知する、あるいは、スリップを検知するような構成であってもよい。
本実施例では、前記昇降操作手段67及び傾動操作手段66は、各々レバーで構成され、その回動基部にポテンショメータ等の回動角を検出する手段またはスイッチを設け、レバーを回動操作することで電磁バルブ63・64を作動させて、傾動シリンダ61または昇降シリンダ62により、除雪部2を後述する傾動・昇降制御よりも優先して、手動で傾動または昇降させることができるようになっている。また、レバーの操作により除雪部2の傾動・昇降制御を不要な場合にはキャンセルして作動させないようにすることも可能となっている。
また、前記設定手段71は、除雪部2を往復傾動または往復昇降させるための走行速度を設定する走行速度設定手段71a、除雪部2を往復傾動または往復昇降させる負荷を設定するための負荷設定手段71b、除雪部2の左右往復傾動回数を設定する傾動回数設定手段71c、除雪部2の上下往復昇降回数を設定する昇降回数設定手段71d、除雪部2の左右往復傾動角度を設定する傾動角度設定手段71e、除雪部2の上下往復昇降角度を設定する昇降角度手段71fを備えて構成されている。
そして、除雪作業時には前記制御手段65によって検出手段70からの検出値に基づいて傾動シリンダ61または昇降シリンダ62を伸縮動作させることで次のように除雪部2の傾動・昇降制御が行われるように構成される。すなわち、図8に示すように、走行クラッチと除雪クラッチがONであり、クローラ式走行装置4が前進駆動されていることがエンジン回転数と変速状態とから確認されて、除雪作業が行われていると判断された時に(ステップS1)、検出手段70により機体の走行速度が随時検出され、その検出値v1と走行速度設定値v0とが制御手段65に入力されて(ステップS2)、該制御手段65に備えられた記憶部に記憶される。
前記制御手段65では、検出値v1と設定値v0とが比較され、除雪部2が雪の壁または塊に当たり走行装置4は駆動しているが機体は前進しない状態であるか、つまり、走行装置4がスリップしているか否かの判定が行われる(ステップS3)。なお、本実施例では、スリップしているか否かを走行速度を検出することで判断する構成としているが、負荷を検出することで判断する構成とすることも可能である。このときにはたとえば、エンジン15の回転数と、エンジン回転数設定手段68とガバナ(燃料噴射装置またはスロットル)の値を検出して、マップ等により負荷を検出するように負荷検出手段を設けられて、その検出値が設定値よりも大きくなった後に負荷が急に減少した場合にスリップが発生したと判断するように構成される。
前記制御手段65で検出手段70からの検出値v1が、殆ど前進しない略停止した状態となる設定値v0よりも大きいと判定された場合には、除雪作業が進行中であると判断されてその作業が続行される。走行速度v1が設定値v0以下と判定された場合には、壁に突き当たった状態と判断されて、一方の電磁バルブ63が作動されて(ステップS4)、傾動シリンダ61が伸縮動作され(ステップS5)、除雪部2の左右往復傾動が設定回数繰り返される(ステップS6)。
除雪部2が傾動シリンダ61の伸縮動作により設定回数だけ左右往復傾動され、元の傾動角度・高さとなると、新たに検出手段70により検出されて制御手段65に入力された検出値v1と設定値v0とが比較される(ステップS7)。検出値v1が設定値v0よりも大きいと判定されると、除雪機1が前進して除雪作業が行われていると判断されて、前記ステップS1からの制御が繰り返される。一方、検出値v1が設定値v0以下の場合には、他方の電磁バルブ64が作動されて(ステップS8)、昇降シリンダ62が伸縮動作され(ステップS9)、除雪部2の往復昇降が設定回数繰り返される(ステップS10)。なお、除雪部2の左右往復傾動角度(例えば15度)及び往復昇降高さ(例えば20cm)は予め設定手段71により設定される。
そして、除雪部2が昇降シリンダ62の伸縮動作により設定回数だけ往復昇降され、元の傾動角度・高さとなると、新たに検出手段70により検出されて制御手段65に入力された検出値v1と走行速度設定値v0とが再び比較される(ステップS11)。検出値v1が設定値v0よりも大きいと判定されると、除雪機1が前進して除雪作業が行われていると判断されて、前記ステップS1からの制御が繰り返される。一方、検出値v1が設定値v0以下の場合には、前記ステップS4からの制御が繰り返される。なおこの場合は、除雪機1をいまだに前進させることができていない状態であり、一旦後進させて別の位置から除雪作業を行うことが望ましい。
このような除雪部2の傾動・昇降制御において、本実施例では、先に傾動シリンダ61を作動させ、除雪部2を左右往復傾動させても前進しない場合は、次に昇降シリンダ62を作動させるように構成しているが、逆に先に昇降シリンダ62を伸縮動作させ、これにより前進しない場合には、次に傾動シリンダ61を作動させるように構成することも可能である。また、除雪部2の往復傾動または往復昇降は、設定回数だけ繰り返すように構成しているが、設定時間の間繰り返すように構成することも可能である。この場合、制御手段65にタイマーが接続され、設定手段71により設定時間が変更可能とされる。さらに、制御手段65に接続された押しボタンを押している間は、除雪部2を一定の速度で往復傾動または往復昇降させるように構成することも可能である。
以上のように、機体前部に、傾動シリンダ61または昇降シリンダ62にて左右に傾動または上下に昇降可能に構成した除雪部2を備えた除雪機1において、前記傾動シリンダ61または昇降シリンダ62の動作を制御する制御手段65と、走行速度を検出する検出手段70とを設けて、該制御手段65と検出手段70とを接続し、該検出手段70による検出値が設定値以下になると、該制御手段65により傾動シリンダ61または昇降シリンダ62の一方を動作させて、除雪部2を所定回数だけ往復傾動または往復昇降させるように構成したことにより、除雪作業時に除雪部2が雪の壁や塊に突き当たるなどすることで走行が停止してスリップした場合に必要となる除雪部2の傾動または昇降操作を自動で行うことが可能となり、従来のように運転操作部5にて手動で行わなくて済むので、除雪作業を円滑かつ容易に連続的に行うことができる。そして、除雪部2は往復傾動または往復昇降させた後に元の傾動角度・高さに自動的に戻るので、再度設定する必要がなく、停止する前の状態で除雪作業が可能となり、除雪作業の仕上がりもきれいにできる。
また前記除雪機1において、傾動シリンダ61または昇降シリンダ62の一方を動作させた後、検出値が設定値よりも大きくならない場合、傾動シリンダ61または昇降シリンダ62の他方を動作させるように構成したことにより、除雪部2の傾動または昇降操作の一方を行って除雪機1を前進させることができない場合でも、傾動または昇降操作の他方を自動的に行って、除雪作業を円滑かつ容易に連続的に行うことが可能となる。
また前記除雪機1において、負荷検知手段を設けて制御手段65と接続し、該検出手段による検出値が設定負荷以上に増加した場合、前記傾動シリンダ61または昇降シリンダ62を動作させるように構成した場合には、除雪部を往復傾動または往復昇降させる必要があるか否かをより正確に検知することが可能となる。
1 除雪機
2 除雪部
61 傾動シリンダ(傾動アクチュエータ)
62 昇降シリンダ(昇降アクチュエータ)
65 制御手段
70 検出手段
2 除雪部
61 傾動シリンダ(傾動アクチュエータ)
62 昇降シリンダ(昇降アクチュエータ)
65 制御手段
70 検出手段
Claims (5)
- 機体前部に、アクチュエータにて左右に傾動可能に構成した除雪部を備えた除雪機において、前記アクチュエータの動作を制御する制御手段と、走行速度を検出する検出手段とを設けて、該制御手段と検出手段とを接続し、該検出手段による検出値が設定値以下になると、該制御手段によりアクチュエータを動作させて、除雪部を所定回数だけ往復傾動させるように構成したことを特徴とする除雪機。
- 機体前部に、アクチュエータにて上下に昇降可能に構成した除雪部を備えた除雪機において、前記アクチュエータの動作を制御する制御手段と、走行速度を検出する検出手段とを設けて、該制御手段と検出手段とを接続し、該検出手段による検出値が設定値以下になると、該制御手段によりアクチュエータを動作させて除雪部を所定回数だけ往復昇降させるように構成したことを特徴とする除雪機。
- 機体前部に、アクチュエータにて左右に傾動または上下に昇降可能に構成した除雪部を備えた除雪機において、前記アクチュエータの動作を制御する制御手段と、走行速度を検出する検出手段とを設けて、該制御手段と検出手段とを接続し、該検出手段による検出値が設定値以下になると、該制御手段により傾動アクチュエータまたは昇降アクチュエータの一方を動作させて、除雪部を所定回数だけ往復傾動または往復昇降させるように構成したことを特徴とする除雪機。
- 請求項3に記載の除雪機において、前記傾動アクチュエータまたは昇降アクチュエータの一方を動作させた後、検出値が設定値よりも大きくならない場合、傾動アクチュエータまたは昇降アクチュエータの他方を動作させるように構成したことを特徴とする除雪機。
- 請求項1乃至請求項4記載のいずれか一項に記載の除雪機において、負荷検知手段を設けて制御手段と接続し、該検出手段による検出値が設定値以上に増加した場合、前記アクチュエータを動作させるように構成したことを特徴とする除雪機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2008215045A (ja) * | 2007-03-08 | 2008-09-18 | Yanmar Co Ltd | 除雪機 |
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CN108755558A (zh) * | 2018-05-19 | 2018-11-06 | 贵州理工学院 | 一种除雪破冰机 |
WO2023032213A1 (ja) * | 2021-09-06 | 2023-03-09 | 本田技研工業株式会社 | 除雪機のオーガ装置 |
-
2006
- 2006-05-23 JP JP2006143281A patent/JP2007314962A/ja active Pending
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