JP2007314057A - 車載用表示部の保持筐体 - Google Patents
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Abstract
【課題】車載用TV開閉装置において、開閉動作中におこるバックラッシュの弊害をなくし、軽量化、低トルク化を実現すること
【解決手段】本発明のTV開閉装置は、回転軸206と表示部102の中央近辺の支点とをリンクアームで結びとともに、表示部端点で、水平方向に動く動支点を有する三角リンクを形成させ、TV開閉動作中の表示部の荷重の負荷を分散させることにより、モータの小型化や簡素設計が可能となり車載用TV開閉装置の低トルク化や軽量化が実現できる。
【選択図】図1
【解決手段】本発明のTV開閉装置は、回転軸206と表示部102の中央近辺の支点とをリンクアームで結びとともに、表示部端点で、水平方向に動く動支点を有する三角リンクを形成させ、TV開閉動作中の表示部の荷重の負荷を分散させることにより、モータの小型化や簡素設計が可能となり車載用TV開閉装置の低トルク化や軽量化が実現できる。
【選択図】図1
Description
本発明は自動車等の天井に取付けした車載用TVの開閉装置に関するものである。
従来の天井に取付けた車載用TVは、表示部の一端を回転中心としてモータ駆動による電動開閉を行っている(例えば、特許文献1参照)。図9は、前記特許文献1に記載された従来の天井に取付けた車載用TVを示すものである。
図9において、表示部102、表示側102a、表示部の一端に取り付けられた出力軸103、出力軸の一端に連結した出力歯車104,出力歯車104と噛合して出力軸103を回転駆動させる伝達歯車106,その伝達歯車106が先端に取付けられているモータ108、モータ108を制御する回路401から構成されている。ここで、伝達歯車106はウォームギアであり、出力歯車104はヘリカルギア(ウォームホイール)である。そのため、出力歯車104は伝達歯車106と噛合して回転することで、回転軸をモータ軸方向から主力軸方向へと変換することができる。
図10は、開閉動作する動力伝達を示した図であり、表示部102が出力軸103を回転中心としてモータ108の駆動力を利用して回転動作させている。また図11は車載用TV開閉装置が車内の天井に設置されていることを示した図であり、表示部102の表示側102a収納状態にある場合を0°として表示部102が出力軸103を中心に天井から開く角度をθとしてモータ108の駆動力を利用しCCWやCW方向に開閉させて使用者の見やすい角度(100°〜135°;実用使用範囲)に表示側102aを設定しTVを利用する。利用せずに収納したいときは、θ=0まで前記モータ108をCW方向に駆動し収納する。図12は、従来例の表示部102の角度θと表示部荷重による出力軸103にかかるトルクの関係を示したものであり、パネル自重によるトルクT1は、式(1)により求められる。なお、rは、支点より表示部重心の距離であり、Mgは、パネルの自重を示している。
T1=r・Mg・Cosθ (1)
特開2002−200941号公報
図9から図12に示すように、従来の天井に取付けた車載用TVの構成では、表示部の一端に取り付けられた出力軸103を回転中心として電動開閉駆動をするために、出力軸103、出力歯車104、伝達歯車106の歯車間隙間及び表示部102の剛性不足により表示部102に車両振動が加わると表示部にガタツキが発生していた。又、表示部重心の回転移動により回転軸にかかるトルク値が変動して、一方向の最大値よりゼロ点を経て逆方向に変化することになる。
このため、開閉動作は表示部が垂直状態付近で動作停止し逆方向にトルクがかかる変化点が発生し、この付近で表示部のガタツキ動作が発生することにより使用者に違和感を与え、品位を下げてしまう問題があった。
また、トルク変動が大きいため動作伝達をするモータをトルク最大値において駆動可能な出力を持つ2個の大型のモータとする必要性があり、またその剛性を保持するため容積が大きく且つ重量が重い構成となり、自動車に取付け設定をするためには前記表示部や出力歯車も含め剛性確保や強度補強並びに容積確保する制約事項が発生する課題を有していた。
本発明は、前記従来の課題を解決すると共に、表示部の中央付近に支点を設け且つ表示部端点にスライド駆動する動支点を設けることで回転動作を安定化させると共に軽量化して且つ低トルク駆動を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の車載用TV開閉装置は回転(出力)軸と表示部中央付近の支点を結んだリンクアーム部と表示部中央付近の支点と表示部端点を結んだ表示部アーム部と表示部端点で水平方向にスライド駆動する支点とを有し表示部分の開閉動作を行うものである。
本構成によって、リンクアームと表示部アームとスライド駆動する支点で表示部開閉動作時に3角形のリンク構造を形成することで表示部の荷重や車載振動負荷を回転軸に集中したのを分散させることができる。
また、表示側を収納時室内側に設けることにより、使用時に至るまでの回転角度の最小化を図ることができる。
本発明の車載用TV開閉装置によれば、表示部自重や車載振動負荷の影響を3角形のリンク構造で分散させること、即ち表示部の自重や車載振動負荷の出力軸集中を出力軸とスライド駆動部と分担する構造にすることにより小型軽量で且つ低トルク駆動のTV開閉装置を提供出来る。
(実施の形態1)
以下本発明を実施するための車載用TV開閉装置の最良の形態について、図面を参照しながら説明する。
以下本発明を実施するための車載用TV開閉装置の最良の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の車載用TV開閉装置の表示部102の閉状態から開状態の動作を示した断面図、図2は同斜視図である。図1において、閉状態では表示部102の表示部の表示側102aは車両の室内側に向けて収納され、全開状態では表示部102の表示部102aの表示側は車両の後方に向けて設置される。以下閉状態から開状態の動作を図1及び図2にて説明する。
図1、図2において、先ず車載用の開閉装置の機構について説明する。表示部102には表示側102aの反対側(表地部102の背面)の中央部近辺に2個のピン受部が設けられており、それぞれにリンクアーム201の一端とピンで回転自在に係止されてリンク201の支点201aを形成すると共に、リンクアーム201の片端は筐体205に設けられた回転軸受け205aと回転自在に係止され支点201bを形成している。
又表示部102の端点にも2個のスライド軸受部が設けられ、それぞれにスライド軸202と回転自在に係止された支点202aを形成すると共にスライド軸202の両端は筐体205に設けられた水平方向のガイド溝203で回転自在の動支点202aを形成している。このような構成により、本願発明においては、支点202a、支点201a、支点201bを結ぶ3角形リンクで保持する開閉機構となる。
図2は、本発明の実施の形態1の車載用TV開閉装置の斜視図である。図2において、図9(例えば従来例の図)と同じ構成要素については同じ符号を用い、説明を省略する。
図2において、制御回路BOX401とモータへの制御回路を形成しモータ108の軸の歯車106で回転軸201bに係止されている出力歯車104を駆動させる実施例である。本形態のTV開閉機構は、制御回路BOX401に印加された電圧でモータが回転し出力歯車104と回転軸201bを介してリンクアーム部201を回転し表示部102を開閉する。
次に、上記のような構成を備えた本願発明の動作について、図1を参照しながら説明する。本構造において、制御回路BOX401に印加された電圧でモータ108が回転し伝達歯車106、出力歯車104を介し筐体側リンク回転軸201bを回転中心としてリンクアーム部201を回転させる。リンクアーム部201の回転に伴い、表示部側リンク回転軸201aは閉状態位置201a−1から201aの回転軌跡上を通り、半開状態位置201a−2、全開状態位置201a−3に移動する。又表示部端点の動支点軸202aは水平方向のガイド溝203に沿って閉状態位置202a−1から半開状態位置202a−2、全開状態位置202a−3にスライド移動し表示部102を閉状態位置102−1から半開状態位置102−2、全開状態位置102−3に開動作する。なお、この説明においては、モータ108からの回転動力を回転軸201bに加える場合について説明したが、本願発明はこれに限定されるものではなく、後述するように、支点202a(スライド軸)に対してモータ108からの回転動力を加えることも可能であり、さらに、回転軸201b及びスライド軸202aに加える構成とすることも可能である。
ここで、図5は本発明の車載用TV開閉装置を車内の天井に設置した状態を示した図であり図7はその構造の詳細図である。尚、開閉装置の薄型化を実現するために、回転軸部201bとスライド受部203と食い違い距離cを設け、且つ表示部の中央の片側に映像のインバータ回路105を構成している。
次に、図5について、詳細に説明する。リンクアーム部201と水平のなす角(例えば、リンクアーム部201とガイド溝203とのなす角)をアーム角α、表示部アーム204と水平のなす角をアーム角(例えば、表示部の保持部材204とガイド溝203とのなす角)βとして図11のように水平左方向を基準として反時計方向を正とおく。また、画面角度θは、アーム角βと4.5°の角度を持つとした。支点202aと支点201bの水平方向の距離をXとする。この関係式は、式(2)と式(4)により表される。
X=aCOSα−bCOSβ (2)
c=aSINα−bSINβ (3)
Sinβ=Sinα(a/b)−c/b (4)
表示部102の荷重をWgとすると回転軸部の回転トルクTは、式(5)により表される。ここで、Wrogは、表示部の等価回転荷重を示しており、a’は、回転軸から表示部重心までの長さを示している。
c=aSINα−bSINβ (3)
Sinβ=Sinα(a/b)−c/b (4)
表示部102の荷重をWgとすると回転軸部の回転トルクTは、式(5)により表される。ここで、Wrogは、表示部の等価回転荷重を示しており、a’は、回転軸から表示部重心までの長さを示している。
T2=a’Wrog・cos(180−θ) (5)
式(2)から明らかなように、本実施例によれば、表示部102を表示部102の端点に設けた動支点202a、表示部側リンク回転軸201aと、筐体側リンク回転軸201bを結ぶ3角形リンクで保持するため、図7に示す表示部102のアーム角度β及びリンクアーム部201の角度αは、式(2)により、Xが変化しない限り角度βと角度αは変化しない。即ち出力軸103、出力歯車104、伝達歯車106の歯車間の隙間が発生しても表示部102の回転角度βは変化せず、表示部102のガタツキを防止することが出来る。
式(2)から明らかなように、本実施例によれば、表示部102を表示部102の端点に設けた動支点202a、表示部側リンク回転軸201aと、筐体側リンク回転軸201bを結ぶ3角形リンクで保持するため、図7に示す表示部102のアーム角度β及びリンクアーム部201の角度αは、式(2)により、Xが変化しない限り角度βと角度αは変化しない。即ち出力軸103、出力歯車104、伝達歯車106の歯車間の隙間が発生しても表示部102の回転角度βは変化せず、表示部102のガタツキを防止することが出来る。
さらに、式(4)により算出された図6に本発明の回転軸部のトルク(実施例1)とスライド駆動の駆動トルク(実施例2)と従来比較を示す。この図6においては、横軸を表示部102と水平方向(例えばガイド溝203)との表示部角度θを示しており、それに対して、縦軸は、従来例においては、出力軸103における駆動トルクを示しており、本願発明においては、実施例1として本発明におけるリンク回転軸201の駆動トルクと実施例2として後述する実施の形態2におけるスライド軸202の駆動トルクを示している。この図6においては、従来の表示部201の可動範囲は0°から135°前後であり、本願発明の表示部の可動範囲は180°から100°前後であるため、その可動範囲における出力軸103とリンク回転軸201にかかる回転トルクについて説明を行う。
本実施例によれば、回転軸から表示部の重心までの長さa‘:95mmとなり表示部の荷重800grは等価回転荷重(Wrog):約650gr、等価スライド荷重;150grと仮定した場合に、図6の従来例に示すように、式(4)から算出すると、従来技術における出力軸103にかかる回転トルクとしては、表示部角度が0°の段階で最大6.4kg・cmのトルクが必要となる一方、本願発明におけるリンク駆動軸201にかかる回転トルクとしては、表示部角度180°の段階で最大4.32kg・cmとなる。従って、回転とトルクとして図6に実施例1として示す同図の従来例に比べ6.4から4.32へとトルクが低下しており、約30%も低トルクで駆動できモータの小型化が可能なことが判る。又従来表示部の荷重の回転軸集中に比べ、回転部とスライド部に分散され、モータが小型化出来ること、車載装置としては車両振動負荷に対し剛性強化の必要も無く、本構造を支える筐体205にモータ108を発生源とした捩れ力が軽減されることにより筐体205の軽量化や、装置全体での軽量化、簡素化設計も可能である。
また、表示側102aを室内側に収納していることにより、回転角度を90°以内に設定できトルク値が反転する位置まで回転しなくとも使用者が見やすい角度に設定できることにより、回転動作におけるトルク方向の反転が無くガタツキのない回転動作が行える。
なお、本実施の形態において、開状態から閉状態に表示部102を回転させるときに、逆回転方向に比較して、表示部の重量がトルクとしてモータ108に負荷を増加させる方向に作用するため、回転速度を開閉動作のどちらの方向に対してもほぼ一定とするために捻りコイルバネ206を設けても良い。なお、本実施の形態として、動支点軸202を滑らせてゆくガイドとしてガイド溝203を設けたが、歯車を利用したラックを利用して水平動作をおこなっても良い。
(実施の形態2)
上述した実施の形態1においては、表示部102の端点に設けた動支点202aは、表示部側リンク回転軸201aの回転軌跡に順じ、水平方向のガイド溝203の溝内を水平方向に移動する構造であり、動支点202aとガイド溝203の隙間により表示部102が表示部側リンク回転軸201aを回転中心として回転し、図7に示すX寸法が微少変化を起こし角度βが変化し表示部102に微少なガタツキが発生する課題を有する。この角度βの変化は90度で最大となる。このような課題に対する本願発明について、実施の形態2において詳細に説明する。
上述した実施の形態1においては、表示部102の端点に設けた動支点202aは、表示部側リンク回転軸201aの回転軌跡に順じ、水平方向のガイド溝203の溝内を水平方向に移動する構造であり、動支点202aとガイド溝203の隙間により表示部102が表示部側リンク回転軸201aを回転中心として回転し、図7に示すX寸法が微少変化を起こし角度βが変化し表示部102に微少なガタツキが発生する課題を有する。この角度βの変化は90度で最大となる。このような課題に対する本願発明について、実施の形態2において詳細に説明する。
図3は、本発明の実施の形態2の車載用TV開閉装置の断面図である。図3において、図2及び図9と同じ構成要素については同じ符号を用い、説明を省略する。図3において、スライド軸202に板バネ304にて圧接しているスケーター305は、水平に配した送りネジ303と組み合わされている。かかる構成に寄れば、送りネジ303がモータ108にて回転されることにより、スケーター305を介してスライド軸202が水平移動し、表示部102の端部の支点202aが水平移動するに伴いリンクアーム201の支点201aの回転を伴いながら表示部102が回転されてゆくことになる。
本実施例によれば、表示部102の端点に設けた動支点202aはモータ108aにて水平移動すると共に移動距離が強制される。従って、実施例1の課題であるX寸法の変化による表示部のガタツキを防止するのに有効である。
又、図6の実施例2に示すがごとくネジ駆動のトルクは非常に少なく、実施の形態1以上のモータの小型化が出来、装置全体の軽量化や簡素化設計が可能である。
本構成は、表示部102の角度が90°に近づくに従い、支点202aのガタツキが表示部102の回転方向のガタツキに大きく影響を与えるために、表示部102の画面安定性を確保するために有効である。
また、表示部102の重心移動にかかわらず送りネジ303の回転速度により表示部の速度を制御できるため開閉動作のどちらの方向に対してもほぼ一定にすることが可能である。
なお、本実施例の形態において、水平動作させるために送りネジ303、スケーター305を利用したが、歯車とラックを利用してモータのトルクを伝達する構成しても良い。
(実施の形態3)
図4は、本発明の実施の形態3の車載用TV開閉装置の斜視図である。図4において、図2の構成に図3で使用した送りネジ303とモータ108aを追加している。従って、同じ構成要素については同じ符号を用い、説明を省略する。
図4は、本発明の実施の形態3の車載用TV開閉装置の斜視図である。図4において、図2の構成に図3で使用した送りネジ303とモータ108aを追加している。従って、同じ構成要素については同じ符号を用い、説明を省略する。
図4において、制御BOX401はモータ108aとモータ108bを制御する。本実施の形態3では、表示部角度θとリンクアーム角αの関係は比例関係であるが、表示部角度θと距離X(スライド移動量)の関係は比例しないため、モータ108aとモータ108bにてリンク角αと距離X(スライド移動量)のスピードを制御し、表示角度180°から100°の開閉を行うこととなる。
図8は、画面角度θとリンクアーム角α度および距離X(スライド移動量)mmとの関係を示したグラフである。この図8において、横軸は本願発明の車載用TV開閉装置における表示部の収納時(180°)から最大実用使用範囲(100°前後)までの表示部102と水平方向(例えばガイド溝203)とのなす角度である表示角度θを示しており、これに対して、縦軸は、リンクアーム201と水平方向とのなす角度α度と表示部102の端点に設けた支点202aと支点201bの水平方向の距離Xmmを示している。ここで、縦軸には、0から180の値を示しているが、これはリンクアーム201と水平方向とのなす角度α度においては0から180度を示しており、一方、表示部102の端点に設けた支点202aと支点201bの水平方向の距離Xmmにおいては0から180mmを示している。なお、図8は図7で、a;85.0mm,b;69.5mm,c;12.4mm,θ=β−4.5度の場合の表示部角度θ・距離x・リンクアーム角αの関係をグラフに示したものである。
このグラフより、表示部角度θが180°(収納位置)に近いときは、表示部角度θとリンクアーム角αの関係は比例関係であるが、表示部角度θと距離X(スライド移動量)の関係は表示部角度θの変化に対し距離Xの変化は小さく、表示部角度θ;180度(収納位置)を精度高く制御するには、リンクアーム角αを制御した方が有利であることを示している。
例えば、表示部角度θ 175度から180度に調整の場合、リンクアーム角αは(4)式 Sinβ=Sinα(a/b)−c/bより
Sinα=(Sinβ+c/b)/(a/b) (4−1)式
本実施例では、表示角度θ=β−4.5°より、表示角度180°の場合、リンクアーム角αは4.7度となり、表示角度175°の場合、リンクアーム角αは8.8度となる。一方、距離X(スライド移動量)は(2)式 X=aCOSα−bCOSβ より、表示角度180°の場合、距離Xは154mmとなり、表示角度175°の場合、距離Xは153.5mmとなる。
Sinα=(Sinβ+c/b)/(a/b) (4−1)式
本実施例では、表示角度θ=β−4.5°より、表示角度180°の場合、リンクアーム角αは4.7度となり、表示角度175°の場合、リンクアーム角αは8.8度となる。一方、距離X(スライド移動量)は(2)式 X=aCOSα−bCOSβ より、表示角度180°の場合、距離Xは154mmとなり、表示角度175°の場合、距離Xは153.5mmとなる。
以上より明らかなように、距離X(スライド移動)では0.5mmの移動であり制御が困難であるが、リンクアーム角では4.1度の回転となり、リンク角αを制御した方が有利となる。
又、使用者が利用する実用使用範囲(100°〜130°)においては、表示部角度θの変化に対し距離Xの変化が大きく表示部角度θを精度高く制御するには距離X(スライド移動量)を制御した方が有利である。例えば、表示部角度θ 110度から115度に調整の場合、(4−1)式、(2)式より、表示角度115°の場合、リンクアーム角αは59度、距離Xは78mmとなり、表示角度110°の場合、リンクアーム角αは62.8度、距離Xは67.6mmとなる。
以上より明らかなように、距離X(スライド移動)では10.4mmの移動であり、リンクアーム角αでは3.8度の回転となり、距離X(スライド移動)にて制御した方が有利となる。
上記理由から、表示部を開方向に動作(使用者のTV利用)する場合は、スライド駆動でモータ108aを、表示部を閉方向(TV収納)する場合はリンクアーム駆動でモータ108bを主体的に制御すればTVの使用時・収納時を精度高く制御できる。具体的には、モータ108a及びモータ108bを主体的に制御するとは、表示部とガイド溝のなす角度をβが175°から180°の場合には、モータ108bの出力を低下させ、表示部とガイド溝のなす角度をβが110°から150°の場合には、モータ108aの出力を低下させるこということをいう。なお、この制御においてモータ108aとモータ108bのトルクが十分出ない場合には、また、別の制御として、表示部とガイド溝のなす角度をβが175°から180°の場合には、モータ108bの出力を維持したまま、モータ108aのトルクを上げ、表示部とガイド溝のなす角度をβが110°から150°の場合には、モータ108aの出力を維持したまま、モータ108bの出力を上げる方法も考えられる。また、別の実現方法として、遊星ギヤにてトルクを変化させることにより実現することも可能である。
更には、本構成によるスライド駆動、リンクアーム駆動を同時に制御して行うことにより表示部102の開閉動作がスムーズに行われるとともにTVの使用時、収納時の保持力も維持できるTV開閉装置が提供できる。
なお、本実施の形態においてモータ108aとモータ108bの2つのモータを設定したが、歯車の組み合わせ(遊星歯車装置など)で1つのモータで実施しても良い。
本発明にかかる車載用TV開閉装置は、低トルクで表示部の回転移動を行うことができ筐体の小型化、軽量化が可能になり且つ3角形のリンク保持でガタツキの少ない安定した表示画面を見ることが出来るので、移動体の表示開閉装置として有用である。
102 表示部
102−1 閉状態の表示部
102−2 半開状態の表示部
102−3 全開状態の表示部
102a 表示部の表示側
102a−1 閉状態の表示部の表示側
102a−2 半開状態の表示部の表示側
102a−3 全開状態の表示部の表示側
103 表示部の出力軸
104 出力軸の出力歯車
106 伝達歯車
108 モータ
108a モータ
108b モータ
201 リンクアーム部
201b リンク回転軸(筐体側)
201a リンク回転軸(表示部側)
201a−1 閉状態のリンク回転軸(表示部側)
201a−2 半開状態のリンク回転軸(表示部側)
201a−3 全開状態のリンク回転軸(表示部側)
202 スライド軸
202a 動支点軸
202a−1 閉状態の動支点軸
202a−2 半開状態の動支点軸
202a−3 全開状態の動支点軸
203 水平方向のガイド溝
204 表示部アーム
205 筐体
205a 回転軸受け
206 コイルバネ
303 送りネジ
304 板バネ
305 スケーター
401 制御回路BOX
102−1 閉状態の表示部
102−2 半開状態の表示部
102−3 全開状態の表示部
102a 表示部の表示側
102a−1 閉状態の表示部の表示側
102a−2 半開状態の表示部の表示側
102a−3 全開状態の表示部の表示側
103 表示部の出力軸
104 出力軸の出力歯車
106 伝達歯車
108 モータ
108a モータ
108b モータ
201 リンクアーム部
201b リンク回転軸(筐体側)
201a リンク回転軸(表示部側)
201a−1 閉状態のリンク回転軸(表示部側)
201a−2 半開状態のリンク回転軸(表示部側)
201a−3 全開状態のリンク回転軸(表示部側)
202 スライド軸
202a 動支点軸
202a−1 閉状態の動支点軸
202a−2 半開状態の動支点軸
202a−3 全開状態の動支点軸
203 水平方向のガイド溝
204 表示部アーム
205 筐体
205a 回転軸受け
206 コイルバネ
303 送りネジ
304 板バネ
305 スケーター
401 制御回路BOX
Claims (5)
- 車に搭載する表示部を保持するための筐体であって、
前記表示部の中央付近に設けられた第1のリンク回転軸とリンクアーム部を介して接続される前記筐体に設けられた第2のリンク回転軸と、
前記表示部の一端に設けられ、前記筐体に水平方向に設けられたガイド溝をスライドするスライド軸と、
前記表示部を開閉する際に、前記第2のリンク回転軸を歯車を介して回転運動または前記スライド軸を送りねじを介してスライドの少なくともどちらか一方を制御するモータを備え、
前記モータにより前記表示部を開閉する際には、前記第1のリンク回転軸と前記第2のリンク回転軸と前記スライド軸により前記表示部を保持することを特徴とする保持筐体。 - 前記第1のリンク回転軸と前記第2リンク回転軸間のリンクアーム部の長さをa、前記第1のリンク回転軸と前記スライド軸の間の距離をb、前記リンクアーム部と前記ガイド溝とのなす角をα、前記表示部の保持部材と前記ガイド溝のなす角度をβとすると、前記第2の回転軸と前記スライド軸との距離Xは、X=aCOSα−COSβで表され、前記Xが変化しない場合には、前記表示部と前記ガイド溝のなす角度をβも固定されていることを特徴とする請求項1記載の保持筐体。
- 前記表示部と前記ガイド溝のなす角度をβは、前記表示部を開いている時であっても、91°以上であることを特徴とする請求項1又は2記載の保持筐体。
- 前記筐体は、さらに、前記モータと接続された出力歯車と、前記出力歯車に接続された前記モータにより回転する送りねじと、前記送りねじと板バネを介して圧接するスケーターとを備え、前記スケーターは、前記送りねじの回転運動により、前記スライド軸を前記筐体に設けられたガイド溝に沿って水平方向に移動させることを特徴とする請求項1から3記載の保持筐体。
- さらに、前記第2のリンク軸の回転運動を行う第1のモータと前記スライド軸のスライドを行う第2のモータとを備え、前記表示部と前記ガイド溝のなす角度をβが175°から180°の場合には、前記第2のモータの出力を低下させ、前記表示部と前記ガイド溝のなす角度をβが110°から150°の場合には、前記第1のモータの出力を低下させることを特徴とする請求項1から4いずれか記載の保持筐体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006146416A JP2007314057A (ja) | 2006-05-26 | 2006-05-26 | 車載用表示部の保持筐体 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006146416A JP2007314057A (ja) | 2006-05-26 | 2006-05-26 | 車載用表示部の保持筐体 |
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ID=38848322
Family Applications (1)
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Country | Link |
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JP (1) | JP2007314057A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109863062A (zh) * | 2016-12-21 | 2019-06-07 | 宝马股份公司 | 在车辆内部空间中具有屏幕的机动车 |
EP3683097A1 (de) * | 2019-01-21 | 2020-07-22 | Webasto SE | Vorrichtung und verfahren zum einstellen einer displayanordnung für ein fahrzeugdach und fahrzeugdach für ein kraftfahrzeug |
US11358450B2 (en) | 2019-03-15 | 2022-06-14 | Webasto SE | Apparatus and method for adjusting a screen arrangement for a vehicle roof, and vehicle roof for a motor vehicle |
WO2023280219A1 (zh) * | 2021-07-07 | 2023-01-12 | 延锋国际汽车技术有限公司 | 一种旋转调节机构 |
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2006
- 2006-05-26 JP JP2006146416A patent/JP2007314057A/ja active Pending
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