JP2007313130A - 眼内挿入用レンズの挿入器具 - Google Patents

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Abstract

【課題】粘弾性物質を注入する手間をかけることなく、レンズ挿入時における潤滑性を確保できるようにした眼内挿入用レンズの挿入器具を提供する。
【解決手段】挿入器具10は、該挿入器具の内部に、乾燥により固形化された水溶性高分子物質12が設けられている。レンズ挿入時には、器具10内に生理食塩水を注入し、水溶性高分子物質を溶解させることで、潤滑性を得る。
【選択図】図1

Description

本発明は、白内障治療用、近視、遠視および乱視治療用等として用いられる眼内挿入用レンズを眼内に挿入するための挿入器具に関する。
現在の白内障の手術では、眼球の前嚢の中心部を切除し、白濁した水晶体を超音波吸引装置によって除去した後、そこに人工の眼内挿入用レンズ(以下、単にレンズと記す)を配置する。レンズを眼内に配置する際には、該レンズの可撓性を利用し、折畳むなどして小さく変形させて小さな切開創から眼内へ挿入する術法が主流となっている。これにより、術後の乱視が防止される。
そして、手術においては、器具本体に装填されたレンズを押出し軸によって該器具本体内を移動させながら小さく変形させ、切開創に差し込まれた挿入筒(ノズル)の先端開口からレンズを眼内に押し出す挿入器具が多く用いられている。このような挿入器具は、白内障の手術だけではなく、視力補正治療等での眼内挿入用レンズの挿入手術においても用いられる。
これらの挿入器具を用いてレンズを眼内に挿入する際には、レンズが挿入器具内でスムーズに移動し、かつ変形するように、挿入器具内にヒアルロン酸ナトリウム等の粘弾性物質が潤滑剤として注入される。また、粘弾性物質には、レンズが挿入される眼の前房の空間を膨らませる(広げる)という役割もある。
従来は、注射器を用いて、挿入筒の先端開口から粘弾性物質を注入したり、挿入器具本体に設けられた注入口から粘弾性物質を注入したりしている(特許文献1参照)。
特開2004−351196号公報
しかしながら、手術時に粘弾性物質を注入する必要のある現状のレンズ挿入器具には以下のような問題を招く。
1.粘弾性物質は高価であるため、手術時に規定量よりも少ない量しか用いられないおそれがある。
2.粘弾性物質は粘性が高いため、これを挿入器具内に正確に規定量注入することは容易ではなく、かつ手間がかかる。このため、注入量が不足し易い。
これらの原因で発生する粘弾性物質の注入量不足により、レンズの滑走抵抗が増加し、レンズの射出挙動が不安定となり、手術の精度が低下する。
本発明は、粘弾性物質を注入する手間をかけることなく、レンズ挿入時における潤滑性を確保できるようにした眼内挿入用レンズの挿入器具を提供することを目的の1つとしている。
本発明の一側面としての眼内挿入用レンズの挿入器具は、該挿入器具の内部に、乾燥により固形化された水溶性高分子物質が設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、レンズ挿入時に、生理食塩水を挿入器具に注入するだけで、挿入器具内に予め設けられた、固形化された水溶性高分子物質が溶解され、潤滑性が確保される。生理食塩水は、安価で取り扱いも容易であるため、粘弾性物質を注入する従来の場合に比べて潤滑剤としての量的不足は生じにくい。
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
図1および図2には、本発明の実施例1である眼内挿入用レンズの挿入器具を示す。図1の上側の図は上面図、下側の図は側面図である。また、図2は、図1の上側の図をa−a線で切断した断面を示す。なお、以下の説明において、眼内挿入用レンズ1が押し出される方向を前、その反対方向を後という。また、図2に示す状態において、図2の上側に対応する方向を上という。
10は挿入器具である。11は本体筒であり、その後端開口から押出し軸17が挿入されている。一方、本体筒11の前端には、レンズ保持部材13が取り付けられている。
レンズ保持部材13は、図2に示すように、両側の側壁13aと、各側壁13aの内側に形成された凹部13bとを有する。
眼内挿入用レンズ(以下、単にレンズという)1は、レンズ機能を有する光学部1aと、該光学部1aから前後に延びる支持部1bとを有する。支持部1bは、レンズ1が眼内に挿入された後、光学部1aを眼内で弾性的に支持するための線状の部分である。
レンズ1は、光学部1aの外周に形成された平板リング形状の辺縁部が、両凹部13b内に入り込むことで、光学部1bに実質的に応力が作用しない状態でレンズ保持部材13内に保持される。このように、レンズ保持部材13内に実質的に応力が作用しない状態でレンズ1を保持する領域をレンズ設置部という。
「実質的に応力が作用しない状態」とは、光学部1aに全く応力が作用しない状態だけでなく、長期間保管されたとしても、眼内挿入後の光学部1aの光学作用に影響を与えるような変形が残らない程度に微小な応力が作用する状態も含む意味である。
そして、レンズ保持部材13の両側壁13aの間には、押圧部材18が配置されている。この押圧部材18は、上述したようにレンズ設置部にレンズ1を設置した後、両側壁13aに挿入される。但し、レンズ設置部にレンズ1が保持された状態では、図2に示すように、押圧部材18は、両側壁13aの内側に形成された突起13cに係合して上位置に保持され、レンズ1(光学部1a)には接触しない。
このため、該挿入器具10の工場での組み立て完了後も、レンズ設置部にレンズ1を光学部1aに実質的に応力が作用しない状態で保持することができる。これにより、レンズ1を挿入器具10内に設置した状態で保管することができる。
レンズ保持部材13の下側およびその先端には、レンズ挿入部材としてのカートリッジ14が取り付けられている。カートリッジ14の後部には、レンズ保持部材13の下側開口を覆う底面部14bが形成されている。該底面部14bとレンズ保持部材13の両側壁13aと押圧部材18とによって、レンズ1が保持状態にて設置され、かつ後述する挿入準備状態にレンズ1が下動する空間(通路)S1を内部に有するレンズ移動部の一部が形成される。
カートリッジ14の前部には、前側ほど径が細くなる挿入筒14aが形成されている。挿入筒14a内には、上記空間S1から移動してきたレンズ1を小さく折り畳むように変形させながら前方に通過させる通路S2が形成されており、該通路S2は挿入筒14aの前端において開口している。上記レンズ設置部を含み、該レンズ設置部から挿入筒14aの前端開口までの領域がレンズ移動部であり、該レンズ移動部内の空間S1および通路S2によりレンズ移動空間Sが形成される。
このように構成された挿入器具10において、レンズ1を眼内に押し出す際には、まず押圧部材18が上位置から操作者によって押し下げられる。これにより、押圧部材18の下端に設けられた突起がレンズ1の光学部1aを下方に押すため、光学部1aの辺縁部が凹部13bから外れ、レンズ1は保持状態から下方に移動する。この際、図12に示すように、底面部14bが曲面形状に形成されているため、光学部1aは該曲面に沿って下向きに凸形状となるように変形する。この状態を挿入準備状態という。レンズ1が挿入筒14a内で小さく変形される前にレンズ1をある程度変形させておくことで、挿入筒14aへの導入をスムーズに行うことができる。
この挿入準備状態において、光学部1aの辺縁部は、押出し軸17の先端に上下に二股に分かれた形状を有するように形成されたレンズ接触部17aと同軸上に位置する。このため、押出し軸17を本体筒11に対して前方に押し込むことにより、レンズ接触部17aによって光学部1a(辺縁部)が上下から挟まれたレンズ1が前方に移動する。
そして、レンズ1は、挿入筒14a内を通過する際に徐々に小さく変形していき、最後に挿入筒14aの前端開口(レンズ吐出口)から不図示の眼内に挿入される。
ここで、このようなレンズ移動部(レンズ移動空間S)内でのレンズ1の移動がスムーズに行われるように、本実施例では、レンズ移動部のうち空間S1内に、凍結乾燥(フリーズドライ)法によって固形化された水溶性高分子物質12が配置されている。この水溶性高分子物質12は、本体筒11とレンズ保持部材13とカートリッジ14とを組み立てた後、レンズ1をレンズ設置部に設置する前に、カートリッジ14の底面部14b上に置かれる。
水溶性高分子物質12は、レンズ移動部内において固定されることなく、空間S1内での移動が許容される。このように、水溶性高分子物質12をレンズ移動部内において固定しないことで、これを固定するための挿入器具10の特別な設計が不要であり、また水溶性高分子物質12の配置を含めた挿入器具10の組み立ても容易に行うことができる。但し、このことは、本発明の挿入器具において、乾燥固形化された水溶性高分子物質を器具内で固定することを妨げるものではない。
また、乾燥固形化された水溶性高分子物質は、白色等、透明又は半透明な材料により構成されたレンズ保持部材13およびカートリッジ14の外側から視認し易い色を有する。したがって、水溶性高分子物質が挿入器具10内に配置されているかどうかを容易に確認することができる。
そして、レンズ1の眼内への挿入時(手術時)には、例えば、挿入筒14aのレンズ吐出口からレンズ移動空間S内に生理食塩水を注入する。これにより、水溶性高分子物質12が生理食塩水に対して溶け、生理食塩水をレンズ移動空間S内に十分な量を注入することで、レンズ移動空間S内を潤滑剤としての高分子水溶液で満たすことができる。注入される生理食塩水は、安価であるとともに、粘性が低くて取り扱いが容易であるため、注入量不足は生じにくい。
水溶性高分子物質12の平均分子量や大きさは、レンズ移動空間S内に注入される生理食塩水の量と潤滑剤として要求される高分子水溶液の濃度や溶解し易さとの関係で決定される。
また、本実施例のように、挿入筒14aよりも後方の空間S1内に配置する場合において、水溶性高分子物質12は、挿入筒14a内の通路S2を通り抜けられない大きさを有するのが好ましい。これにより、保管時や運搬時に水溶性高分子物質12が挿入筒14aから外部に出てしまうことを防止できる。
また、図1の下図および図2の姿勢において、カートリッジ14の底面部14b上に置かれた水溶性高分子物質12の高さは、レンズ設置部に設置されたレンズ1に接触しない高さを選択するとよい。これにより、水溶性高分子物質12からレンズ1の光学部1aに応力が作用することを回避できる。なお、保管時や運搬時に挿入器具10が上下逆さまの姿勢になる等して、水溶性高分子物質12がレンズ1に接触したとしても、凍結乾燥によって固形化された水溶性高分子物質12の質量はきわめて小さいので、レンズ1に光学部1aを変形させるような応力が加わることはない。
なお、レンズ保持部材13における上面には、生理食塩水の注入時に空気抜き穴又は注入口として使用される穴15が形成されている。該穴15は、レンズ移動空間S(空間S1)につながっている。
図3〜図5には、乾燥により固形化された水溶性高分子物質12が内部に配置された挿入器具10に生理食塩水を注入する方法の例を示している。
図3に示す方法では、容器16内に入った生理食塩水内に、挿入器具10の少なくとも挿入筒14aの部分を沈める。このとき、レンズ移動空間Sの空気が穴15から抜けることで、挿入筒14aのレンズ吐出開口から生理食塩水がレンズ移動空間S内に流入する。レンズ移動空間S内の空気が概ね抜けきった状態で挿入器具10を容器16内の生理食塩水から引き上げればよい。
図4に示す方法では、生理食塩水を入れた注射器20の針を、挿入筒14のレンズ吐出口に差し込み、生理食塩水を挿入器具10内に注入する。
図5に示す方法では、生理食塩水を入れた注射器20の針や生理食塩水供給装置の先端部分を、穴15に差し込んで生理食塩水を挿入器具10内に注入する。
本実施例および本発明において、使用可能な水溶性高分子としては、合成高分子では、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリプロピレングリコール(PPG)、ポリアクリル酸ナトリウム(PAA)、ポリアクリルアミド(PAAm)、ポリスチレンスルホン酸ナトリウム(PSSNa)、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリエチレンイミン(PEI)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、デキストラン硫酸ナトリウム、ヒドロキシエチル化澱粉(HEPES)、ポリ燐酸が挙げられる。
また、天然高分子のうち多糖類では、ヒアルロン酸、ヒアルロン酸ナトリウム(HA)、アルギン酸ナトリウム、デキストラン、デキストリン、ヘパリン、キトサン、コンドロイチン硫酸ナトリウムが、多糖類以外ではポリペプチド、ポリ核酸などが挙げられる。
これらのうち、生体への適合性や得られる分子量の多様性などの観点から、多糖類を用いるのが好ましい。さらに、多糖類のうちでも眼科領域での使用実績を考慮すると、ヒアルロン酸およびヒアルロン酸ナトリウムのうち少なくとも一方を用いるのが最も好ましい。なお、使用する水溶性高分子は、1種でもよいし、2種以上でもよい。
上記実施例において、挿入器具10内に配置する水溶性高分子物質12の製造方法(フリーズドライ法)の例について説明する。ここでは、水溶性高分子として、ヒアルロン酸ナトリウムを使用する。
まず、ヒアルロン酸ナトリウム溶液(0.05%〜7.0%)を、挿入器具10内に配置するための形状に形成するための型に充填し、−10〜−40℃にて予備凍結を行う。
次に、真空(13〜20pa)下にて乾燥する。乾燥時には、ヒアルロン酸ナトリウムの状態を観察しながら0℃、10℃、20℃と順次加熱を行う。
こうして、約36時間乾燥させ、型内で綿菓子状の固形ヒアルロン酸ナトリウムを形成する。
本実施例において、凍結乾燥(フリーズドライ)法を用いるのは、これにより固形化された水溶性高分子が、生理食塩水を注入する前において一定形状を維持し易く、しかも注入された生理食塩水により容易に溶解できるからである。また同様に、1枚当たり0.05mm以下の厚みの膜を固形化させておくことでも容易に溶解させることが可能である。
以下、上記のように構成された挿入器具10を用いて行った実験結果を記す。
(実験1)
ヒアルロン酸ナトリウム(平均分子量200万)(紀文フードケミファ社製、以下同じ)の7.0%水溶液をフリーズドライにて固形化させたサンプルを、図1の上図に示すようにレンズ1とほぼ同じ上面視面積を有する大きさとして設置した。そして、ビーカー内の生理食塩水であるBSS(純水)に浸して1分間放置した。その後、BSSを満たしたシャーレ内に、0.13mm/secの速度で押出し軸17を押して評価を行った。
この結果、BSSに溶解しきれなかったヒアルロン酸ナトリウムがレンズの光学部の表面に多量付着した。また、レンズの押出し時に発生するレンズ抵抗荷重は、従来の手術時に用いられている液状ヒアルロン酸ナトリウムよりかなり重かった。すなわち、ヒアルロン酸ナトリウムがBBSに十分溶解していなかった。
(実験2)
ヒアルロン酸ナトリウム(平均分子量200万)の5.0%水溶液をフリーズドライにて固形化させたサンプルに対し、実験1と同じ内容の実験を行った。
この結果、溶解しきれなかったヒアルロン酸ナトリウムが、レンズの光学部の表面や支持部に多量付着した。また、レンズ抵抗荷重は、液状アルロン酸ナトリウムより重かった。
(実験3)
ヒアルロン酸ナトリウム(平均分子量80万)の5.0%水溶液をフリーズドライにて固形化させたサンプルに対し、実験1と同じ内容の実験を行った。
この結果、溶解しきれなかったヒアルロン酸ナトリウムが、レンズの光学部の裏面に多量付着した。また、レンズ抵抗荷重は、液状ヒアルロン酸ナトリウムと同等であった。
(実験4)
ヒアルロン酸ナトリウム(平均分子量200万)の3.0%水溶液をフリーズドライにて固形化させたサンプルに対し、実験1と同じ内容の実験を行った。
この結果、溶解しきれなかったヒアルロン酸ナトリウムがレンズの支持部に多量付着した。また、レンズ抵抗荷重は、液状ヒアルロン酸ナトリウムより重かった。
(実験5)
ヒアルロン酸ナトリウム(平均分子量80万)の3.0%水溶液をフリーズドライにて固形化させたサンプルに対し、実験1と同じ内容の実験を行った。
この結果、溶解しきれなかったヒアルロン酸ナトリウムが光学部の表面に多量付着した。また、レンズ抵抗荷重は、液状ヒアルロン酸ナトリウムと同等であった。
(実験6)
ヒアルロン酸ナトリウム(平均分子量200万)の2.0%水溶液をフリーズドライにて固形化させたサンプルに対し、実験1と同じ内容の実験を行った。
この結果、溶解しきれなかったヒアルロン酸ナトリウムが光学部の裏面に付着した。また、レンズ抵抗荷重は、液状ヒアルロン酸より重かった。
(実験7)
ヒアルロン酸ナトリウム(平均分子量200万)の1.0%水溶液をフリーズドライにて固形化させたサンプルに対し、実験1と同じ内容の実験を行った。
この結果、溶解しきれなかったヒアルロン酸ナトリウムが光学部の裏面に付着した。また。レンズ抵抗荷重は、液状ヒアルロン酸より重かった。
(実験8)
ヒアルロン酸ナトリウム(平均分子量80万)の1.0%水溶液をフリーズドライにて固形化させたサンプルに対し、実験1と同じ内容の実験を行った。
この結果、溶解しきれなかったヒアルロン酸ナトリウムが光学部の裏面に多量付着した。また、レンズ抵抗荷重は、液状ヒアルロン酸ナトリウムよりかなり重かった。
(実験9)
ヒアルロン酸ナトリウム(平均分子量200万)の0.5%水溶液をフリーズドライにて固形化させたサンプルに対し、実験1と同じ内容の実験を行った。
この結果、溶解しきれなかったヒアルロン酸ナトリウムが光学部の表面および支持部に多量付着した。また、レンズ抵抗荷重は、液状ヒアルロン酸ナトリウムと同等であった。
(実験10)
ヒアルロン酸ナトリウム(平均分子量80万)の0.5%水溶液をフリーズドライにて固形化させたサンプルに対し、実験1と同じ内容の実験を行った。
この結果、溶解しきれなかったヒアルロン酸ナトリウムが光学部の表面に僅かに付着した。また、レンズ抵抗荷重は、液状ヒアルロン酸ナトリウムと同等であった。
(実験11)
ヒアルロン酸ナトリウム(平均分子量200万)の0.2%水溶液をフリーズドライにて固形化させたサンプルに対し、実験1と同じ内容の実験を行った。
この結果、ヒアルロン酸ナトリウムは全て溶解し、レンズへの付着はなく、レンズ抵抗荷重においても液状ヒアルロン酸ナトリウムと同等であった。
(実験12)
ヒアルロン酸ナトリウム(平均分子量80万)の0.2%水溶液をフリーズドライにて固形化させたサンプルに対し、実験1と同じ内容の実験を行った。
この結果、ヒアルロン酸ナトリウムは全て溶解し、レンズへの付着はなく、レンズ抵抗荷重においても液状ヒアルロン酸ナトリウムと同等であった。
(実験13)
ヒアルロン酸ナトリウム(平均分子量80万)の0.05%水溶液をフリーズドライにて固形化させたサンプルに対し、実験1と同じ内容の実験を行った。
この結果、ヒアルロン酸ナトリウムは全て溶解し、レンズへの付着はなく、レンズ抵抗荷重においても液状ヒアルロン酸ナトリウムと同等であった。
上記実験11〜13の結果より、0.05%以上0.2%以下のヒアルロン酸ナトリウム水溶液をフリーズドライにより固形化したものが、挿入器具に予めレンズ1とともに設置されていることにより、安価な生理食塩水を用いて、容易に、かつよりスムーズにレンズ挿入を行うことができることが分かった。
但し、以上は実験例に過ぎず、この結果によって本発明が限定されるわけではない。
なお、上記実施例では、レンズ移動部内のうち挿入筒14aよりも後方の空間S1内に乾燥固形化された水溶性高分子物質12を配置した場合について説明したが、本発明において、水溶性高分子物質12の配置場所はこれに限られない。例えば、挿入筒14a内の比較的通路幅が広い部分14bやレンズ吐出口付近の通路幅の狭い部分14cに配置してもよい。
また、本発明において、水溶性高分子物質12の配置場所はレンズ移動部内に限られない。例えば、押出し軸17の後端に形成した開口から該押出し軸17の軸部内側に形成された通路を通してレンズ移動部内に生理食塩水を注入するような構成を採用する場合には、該軸部の通路内に水溶性高分子物質を配置してもよい。
図6には、本発明の実施例であるレンズの挿入器具を示す。図6の上側の図は上面図、下側の図は側面図である。以下、挿入器具における前端側と後端側に延びる方向を軸方向といい、軸方向に直交する方向を上下方向や左右方向又は径方向という。
挿入器具20は、基本的には、ノズル付き本体(以下、単に本体という)22と、押出し軸26とで構成されている。本体22は、挿入器具2を手で持つのに適した外径を有する手持ち部としての外筒部22aと、該外筒部22aよりも前側に設けられ、後述するレンズ保持部材28を収容するレンズ収容部22bと、該レンズ収容部22bよりも先端側に設けられた挿入筒部としてのノズル部22cとを有する。該本体22は、一体成形部品である。外筒部22aの後部には、押出し軸26を押し込み操作する際に、手で支える部分としてのツバ部22dが形成されている。
本体22は中空形状を有し、その後端開口22iからレンズ保持部材28と、乾燥(フリーズドライ)により固形化された水溶性高分子物質34と、押出し軸26とが挿入される。
ノズル部22cは、先端方向に向かって徐々に内外径が小さくなっていく形状を有し、先端開口22jから所定の長さの部分までは、眼球に形成された切開創を通して眼内に挿入される眼内挿入部分として、ノズル部22cのうち最も細く形成されている。そして、この眼内挿入部分の後端外周には、ゴム等の弾性部材で作られたカバーリング(Oリング)23が取り付けられている。このカバーリング23は、ノズル部22cの眼内挿入部分が眼に形成された切開創に挿入されたときに、眼球表面における切開創の周囲に当接して眼内からの高分子水溶液(水溶性高分子物質32が生理食塩水に溶けた液体)の漏出を制限する機能を有する。
レンズ収容部22bは、基本的に、軸方向視において、上下方向の寸法が横方向の寸法よりも小さな中空平板状の断面形状を有する。但し、外筒部22aとの境界付近であるレンズ収容部22bの下面後部は、補強のために後方に向かって径が大きくなる半円錐形状を有している。
レンズ収容部22bは、その後端からレンズ保持部材28の挿入を受け入れが可能で、挿入後のレンズ保持部材28を安定的に保持可能な内面形状を有する。なお、レンズ収容部22bからノズル部22cにかけての周壁は、開口および隙間を持たない一体壁として構成されている。言い換えれば、その内部空間を囲む四方(上下左右)の壁が周方向に連続し、穴等の開口や組み合わせ部に隙間ができる分割可能又は開閉可能な部位を持たないように一体に形成されている。但し、レンズ収容部22bおよびノズル部22cを、上下に2分割された部品を熱溶着や接着によって接合することで一体化し、完成後は少なくともレンズ収容部22bとノズル部22cの周壁に隙間等ができないように製作してもよい。
なお、図6の上面図に点線で示すように、外筒部22aの先端付近の周壁には小さな穴22hが形成されている。この穴22hは、本体22の製造上、すなわち本体22を樹脂で一体成形する際に、本体22の内面を形成するための型を支持する部材を配置するために必然的に形成されてしまう穴である。
本実施例では、この穴22hを塞ぐために、外筒部22aの外周にゴム等の弾性部材で作られたOリング32を取り付けている。これにより、本体22は、外筒部22aの後端開口22iとノズル部22cの先端開口22j以外に開口を有さない状態となる。
レンズ保持部材28は、図7に示すように、レンズ1を下側から支える第1の保持部材28Aと、該第1の保持部材28Aに組み合わされて、レンズ1を上側から押さえる第2の保持部材28Bとを有する。なお、図7の上側の図は上面図、下側の図は側面図である。
レンズ1は、実施例1で説明したものと同じものであり、レンズとしての機能を有する光学部1aと、該光学部1aの前端側および後端側の部分から延出した支持部1bとにより構成されている。支持部1bは、該レンズ1が眼内に挿入された後、光学部1aを眼内で弾性的に支持するための線状の部分である。光学部1aの周囲には、互いに平行な上下の面を有する辺縁部1cがリング状に形成されている。
図7の上面図に示すように、第1の保持部材28Aは、一部を除き、レンズ1の光学部1aの中心Oを通る中心軸CAについて左右方向にて対称形状となるように形成されている。第1の保持部材28Aの下部における左右には、支持面28aが形成されている。該支持面28aは、左右方向における外側よりも内側が下がるように傾斜した斜面として形成されている。
ここで、図7の上面図において、レンズ辺縁部1cのうち光学部1aの中心Oから先端方向にある位置(中心軸CA上の位置)を0°位置とする。左右の支持面28aは、レンズ辺縁部1cのうち0°位置から周方向両側に周方向角度60°後退した位置(60°位置、以下同様に表記する)と90°後退した90°位置との間の円弧領域に当接し、該円弧領域を下から支える。
また、第1の保持部材28Aの軸方向中間部の左右には、レンズ辺縁部1cのうち支持面28aによって支持される円弧領域よりも後方である135°位置から165°位置までの間の円弧領域を支持する支持突起28bが形成されている。両支持突起28bの間の空間は、押出し軸16(押し軸部16c)が通過するための空間である。該空間はわずか30°の角度範囲であるので、両支持突起28bは、レンズ辺縁部1cの180°位置を中心とした90°の角度範囲の円弧領域を支持しているとみなすこともできる。つまり、第1の保持部材28Aは、左右の60°位置と180°位置とを含む120°間隔の3箇所でレンズ辺縁部1cを支持していることと等価である。
なお、各支持突起28bは、レンズ辺縁部1cが載置される水平面と、この水平面の後方においてレンズ辺縁部1cの外周端面に当接又は近接する垂直面とを有し、レンズ辺縁部1cを下から支えるとともに、レンズ1の後方への移動を阻止する。
さらに、第1の保持部材28Aの先端側の左右には、レンズ辺縁部1cの外周端面における60°位置に当接又は近接する垂直面28eが形成されている。該垂直面28eは、レンズ1の押出し前の状態において光学部1aの先端方向への移動を阻止するためのものである。
なお、第1の保持部材28Aの先端における上部には、右側から左側(図7の上面図における下側から上側)に向かって延びるアーム28cが形成されており、さらに該アーム28cの左端には、先端側の支持部1bを下側から支えるための突起28dが先端方向に延びるように形成されている。
また、第1の保持部材28Aの後部には、後端側の支持部1bを下側から支えるための斜面28fが、後端側ほど上に位置するように形成されている。
次に、第2の保持部材28Bの構成について説明する。第2の保持部材28Bは、第1の保持部材28Aの上側に配置される。第1および第2の保持部材28A,28Bは、レンズ1を保持した状態でレンズ収容部22b内に挿入されることで、該レンズ収容部22b内の天井面と底面との間に挟まれることにより、互いに位置ずれがないように保持される。
第2の保持部材28Bは、図には表れていないが、中心軸CAについて左右方向に対称形状に形成されている。第2の保持部材28Bの下面における左右には、レンズ辺縁部1cのうち左右の90°位置から120°位置までの円弧領域と、135°位置から165°位置までの円弧領域とに当接又は近接する押さえ突起28gが形成されている。180°位置を挟んだ左右の押さえ突起28gの間には、押出し軸26(押し軸部26c)が通過するための空間が形成されている。押さえ突起28gの先端側の部分は、レンズ辺縁部1cのうち第1の保持部材28Aに設けられた支持面28aに当接する円弧領域よりも後方の円弧領域を上から押さえ、後端側の部分は、レンズ辺縁部1cのうち第1の保持部材28Aに設けられた支持突起28bによって下から支えられる円弧領域を上から押さえる。
図7の側面図に示すように、第2の保持部材28Bを第1の保持部材28Aの上側に組み合わせることで、レンズ辺縁部1cは、60°位置から90°位置までの円弧領域が第1の保持部材28Aの支持面28aによって下から支えられ、90°位置から120°位置までの円弧領域が第2の保持部材28Bの押さえ突起28gの先端側部分によって上から押さえられる。また、135°位置から165°位置までの円弧領域は、第1の保持部材28Aに設けられた支持突起28bの水平面と第2の保持部材28Bに設けられた押さえ突起28gの後端側部分によって上下方向において挟まれるように保持される。このような保持構造により、レンズ1はその光学部1aが水平状態を保ち、光学部1aに自重や外力による実質的な応力が作用しない状態で支持される。
また、レンズ1は、レンズ辺縁部1cの外周端面のうち60°位置に当接する垂直面28eと、135°位置から165°位置までの範囲に当接する支持突起28bの垂直面とによって、先端方向および後方への位置ずれが阻止される。しかも、レンズ辺縁部1cの先端側は、左右の垂直面28eが60°位置に設けられることで、120°開放されている。このため、レンズ1の押出し時には、レンズ1をレンズ保持部材28からスムーズに先端方向に移動させることができる。
また、第2の保持部材28Bの押さえ突起28gのうちレンズ辺縁部1cを押さえる部分よりも後方には、第1の保持部材28Aの斜面28fに平行に延び、該斜面28fとの間で後端側の支持部1bを挟む傾斜部が形成されている。さらに、第1の保持部材28Aの垂直面28eは、先端側の支持部1bの外側面に沿って先端方向に延びるように形成されている。この垂直面28eによる先端側支持部1bとの当接と、斜面28fおよび押さえ突起28gの傾斜部による後端側支持部1bの挟み込みとによって、レンズ1の回転が阻止される。
なお、本発明では、レンズ保持部材の形状は上述したものに限らず、光学部に実質的に応力が作用しない状態でレンズを保持できるものであればどのようなものよい。また、レンズについても、光学部と線状の支持部を有するものに限らず、光学部と平板状の支持部とを有するものであってもよい。
押出し軸26は、その後端側から、Dカット軸部26aと、円筒部26bと、押し軸部26cとを有する。Dカット軸部26aは、軸方向視における断面が円形の上部を平面状にカットした非回転対称形状であるいわゆるDカット形状を有する。Dカット軸部26aには、該Dカット軸部26aに対して軸方向に移動可能にゴム等の弾性部材で作られたOリング36が取り付けられている。
円筒部26bは、Dカット軸部26aの円筒形状部分と同じ又はそれよりも小さい外径を有し、該円筒部26bの外周には、ゴム等の弾性部材で作られたシールキャップ24が取り付けられている。シールキャップ24は、円筒部26b上に取り付けられるリング部と、該リング部の先端から先端方向に向かって径が小さくなる円錐部とを有する。円錐部の先端には、押し軸部26cを通す穴が形成されている。
押し軸部26cは、ノズル部22cの内部通路を通過できる程度に細い外径を有し、その先端には、上下二股に分かれた形状を有するレンズ接触部26dが設けられている。レンズ接触部26dは、レンズ収容部22b内にてレンズ保持部材28により保持されたレンズ1の光学部1aの後端を上下から挟むように接触する。これにより、該レンズ1を押出し軸26によって確実に前端方向に押すことができる。
ゴムリング36は、押出し軸26の操作に対して適度な摺動感(操作抵抗感)を付与することを目的として設けられている。また、シールキャップ24は、後述するように本体22内に生理食塩水が注入されたときに、該生理食塩水や高分子水溶液が本体22の後端開口22iから漏れ出ないようにするためのシール機能を主たる目的として設けられており、該シール機能を達成するような圧接力で本体22の内周面に圧接することで、摺動感も付与している。
このように構成された挿入器具を組み立てる際には、まず、レンズ1をレンズ保持部材28に保持させる。次に、Oリング32およびカバーリング23をそれぞれ、本体22の外筒部22aおよびノズル部22cの外周に取り付ける。但し、組み立て後に行われる本体22内への液体注入に際して穴22hが使用される場合には、Oリング32を穴22hを塞がない位置にずらしておく。
そして、レンズ収容部22b内に、後端開口22iを通して、後方からレンズ保持部材28を挿入する。レンズ収容部22b内に挿入されたレンズ保持部材28は、その外面と該レンズ収容部22bの内面との当接によって周方向および軸方向においてほとんどガタなく保持される。
次に、乾燥固形化された水溶性高分子物質34を外筒部22a内に後端開口22iから挿入する。これにより、水溶性高分子物質34は、本体22内におけるレンズ1(レンズ保持部材28)よりも後方に配置される。本実施例でも、水溶性高分子物質34は本体22内で移動可能な状態に配置してもよいし、固定してもよい。また、本体22は、透明又は半透明な部材で構成されているため、白色等の水溶高分子物質34を容易に視認することができる。
そして、Oリング36およびシールキャップ24を取り付けた押出し軸26を、後端開口22iから本体22内に挿入する。押出し軸26は、レンズ接触部26dがレンズ収容部22b内におけるレンズ1の若干後方に達するまで挿入される。このとき、シールキャップ24のリング部の外周面が外筒部22aの内周面に圧接し、前述したシール機能および回転・抜け抑制機能を果たす。また、Oリング36を、外筒部22aの内周に形成された円錐面に当接させる。
以上のようにして組み立てられた挿入器具20によりレンズ1を眼内に挿入する際には、Oリング32を本体22に形成されている穴22hからずらした状態で、該穴22hに注射器35の針や液体供給装置を挿入する。これにより、生理食塩水が本体22内に注入される。本体22内に注入された生理食塩水に水溶性高分子物質34が溶けることで、本体22内は高分子水溶液で満たされる。その後、穴22hを塞ぐようにOリング32を移動させる。
押出し軸26を前方に押すことで、高分子水溶液とともに、レンズ1が前方に押されて眼内に挿入される。
なお、本実施例の挿入器具に対して生理食塩水を注入する方法として、実施例1の図3や図4で説明した方法を用いてもよい。
また、本実施例では、水溶性高分子物質34を、本体22内におけるレンズ1(レンズ保持部材28)よりも後方の外筒部22a内に配置する場合について説明したが、レンズ収容部22bやこれよりも前方のノズル部22c内に配置してもよい。
また、上記各実施例では、該挿入器具の工場出荷時等、病院に納入される前に予めレンズ1を器具内に設置しておくいわゆるプリロードタイプの挿入器具について説明したが、本発明は、これ以外の挿入器具にも適用することができる。例えば、挿入器具とレンズとが別々に保管され、手術直前にレンズが挿入器具に設置されるタイプのものにも本発明を適用することができる。
本発明の実施例1である眼内挿入用レンズの挿入器具の上面図および側面図。 図1におけるa−a断面図。 実施例1の挿入器具に対する(蒸留水)の注入方法の一例を示す図。 実施例1の挿入器具に対する(蒸留水)の注入方法の一例を示す図。 実施例1の挿入器具に対する(蒸留水)の注入方法の一例を示す図。 本発明の実施例2である挿入器具の組み立て前の状態を示す上面図および側面図。 実施例2のレンズ保持部材を示す上面図および側面図。 実施例2の挿入器具の組み立て後の状態を示す上面図および側面図。
符号の説明
1 眼内挿入用レンズ
10,20 挿入器具
11 本体筒
12,34 乾燥固形化した水溶性高分子物質
13,28 レンズ保持部材
14 カートリッジ
14a 挿入筒
14b 底面部
14c 挿入筒の先端付近
15,22h 穴
22 ノズル付き本体
22a 外筒部
22b レンズ収容部
22c ノズル部

Claims (8)

  1. 眼内挿入用レンズの挿入器具であって、
    該挿入器具の内部に、乾燥により固形化された水溶性高分子物質が設けられていることを特徴とする挿入器具。
  2. 該挿入器具は、その内部に前記水溶性高分子物質が設けられた状態で、該挿入器具内に該水溶性高分子物質を溶解させる生理食塩水を注入可能な開口部を有することを特徴とする請求項1に記載の挿入器具。
  3. 該挿入器具は、前記レンズが設置されるレンズ設置部を有し、
    前記レンズ設置部は、前記レンズの光学部に実質的に応力が作用しない状態で該レンズを保持することを特徴とする請求項1又は2に記載の挿入器具。
  4. 前記水溶性高分子物質は、フリーズドライ法によって乾燥されたものであることを特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載の挿入器具。
  5. 前記水溶性高分子物質は、乾燥された膜であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載の挿入器具。
  6. 前記水溶性高分子物質は、該挿入器具に対して固定されていないことを特徴とする請求項1から5のいずれか1つに記載の挿入器具。
  7. 該挿入器具は、前記水溶性高分子物質を外部から視認可能な構成を有することを特徴とする請求項1から6のいずれか1つに記載の挿入器具。
  8. 前記水溶性高分子物質は、ヒアルロン酸ナトリウムであることを特徴とする請求項1から7のいずれか1つに記載の挿入器具。
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