JP2007312673A - ビール用添加物 - Google Patents
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Abstract
【課題】好みに応じて、工場出荷後のビールに需要者が満足のいく苦味を与えることができるビール用添加物を提供することを目的とする。
【解決手段】ビール用添加物は、場出荷後のビールに添加するビール用添加物であって、ホップから抽出したイソフムロン類を含有し、前記ビールの苦味を補充する。ホップをアルコール類に懸濁させ、上清をろ過して生成した。また、ホップを水に懸濁させ、上清をろ過して生成した抽出液を乾燥させて粉末状としてもよい。
【選択図】 なし
【解決手段】ビール用添加物は、場出荷後のビールに添加するビール用添加物であって、ホップから抽出したイソフムロン類を含有し、前記ビールの苦味を補充する。ホップをアルコール類に懸濁させ、上清をろ過して生成した。また、ホップを水に懸濁させ、上清をろ過して生成した抽出液を乾燥させて粉末状としてもよい。
【選択図】 なし
Description
本発明は、工場出荷後のビールに添加するビール用添加物に関するものである。
近年、アルコール飲料における需要者の好みは、焼酎、又は焼酎をベースとした飲料が好まれる傾向にあり、ビールの販売量自体は減少に転じているものの、ビールは品種改良によって種々の製品が市場に投入され、それにより需要者は好みに応じた銘柄のビールを選択することができる。そして、ダイエット志向に応えるべく、低カロリービールが提案されている(例えば、特許文献1)。この特許文献1は、副原料の澱粉質原料として難消化性成分を含有した糖類を利用することにより、低カロリーでかつ香味的にも優れたビールを得ることができる、という優れた効果を発揮することができるものである。
特開平8−9953号公報
ところで、一杯目のビールを飲んだ後の二杯目以降のビールについて、ビールを普段から良く飲む、あるいは時々飲むという一般需要者を対象に行なった聞き取り調査の調査結果(被験者数74人)を表1に示す。
この表1から明らかなように、ビール好きの需要者の中には、2杯目以降のビールについて、苦味が感じられない、水っぽく感じるという需要者がかなりの割合で存在することが分かった。
この苦味については、生理学的観点から考察がなされている。すなわち、毒物の多くは苦み成分を含むので、苦みに接すると、ただちに忌避反応を示して危険性を回避しようとする。しかし、無害な食物も少なからず苦み物質を含むことがあり、しかも苦みは他の味覚を増強して食欲を増進させるはたらきをもつ一方で、忌避が強すぎると、実は無害である対象に対しても過剰反応をして摂食の可能性を狭めてしまうことになる。広範な動物種において、苦み刺激そのものによる苦みに対する脱感作、すなわち「慣れ」による感度の低下がみられることが報告されている。脱感作の機構は、末梢の味細胞と神経中枢の双方に存在し、感度の低下は長時間にわたって持続するものである。
このように、需要者が二杯目以降のビールにおいて苦味が感じられなくなるのは、人間の感覚が連続する刺激に対して鈍化する傾向によるもの、また、アルコールの摂取による感覚の鈍化も重なることに起因すると考えられる。
従って、上記した特許文献1においても、一定の苦味を提供するのみであるので、二杯目以降のビールにおいて、需要者に満足する苦味を与えることができるとはいえない。
そこで本発明は上記した問題点に鑑み、好みに応じて、工場出荷後のビールに需要者が満足のいく苦味を与えることができるビール用添加物を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、工場出荷後のビールに添加するビール用添加物であって、前記ビールの苦味を補充することを特徴とする。
また、請求項2に係る発明は、ホップから抽出したイソフムロン類を含有することを特徴とする。
また、請求項3に係る発明は、前記ホップをアルコール類に懸濁させ、上清をろ過して生成したことを特徴とする。
また、請求項4に係る発明は、前記ホップを水に懸濁させ、上清をろ過して生成した抽出液を乾燥させて粉末状としたことを特徴とする。
また、請求項5に係る発明は、ウコンエキスを含有することを特徴とする。
また、請求項6に係る発明は、予め段階的に定められた苦味のランクに応じて、所定の苦味を補充することを特徴とする。
本発明の請求項1記載のビール用添加物は、好みに応じて、工場出荷後のビールに需要者が満足のいく苦味を与えることができる。
また、請求項2記載のビール用添加物は、ホップを原料とするので、ビールに添加した際、ビール本来の風味を損なわずに、苦味を補充することができる。
また、請求項3に記載のビール用添加物は、アルコール類に懸濁させて生成することにより、ビールに添加した際、ビールの希釈化するのを防止すると共に、腐敗を防止することができる。
また、請求項4に記載のビール用添加物は、粉末状としたことにより、ビールに添加した際、ビールの希釈化を防止することができる。
また、請求項5に記載のビール用添加物は、飲酒による健康障害の改善が期待できる。
また、請求項6に記載のビール用添加物は、需要者が添加量を調節しなくても、画一的に所望の苦味を得ることができるので、需要者に確実に満足感を与えることができる。
以下、本発明の好適な第1の実施形態について説明する。本発明に係るビール用添加物は、その生成に際し、特に抽出装置を限定するものではない。ビール用添加物は、原料のホップの種類については特に限定するものではなく、単一種類のものを単独で使用してもよく、また、複数種類のものを混合して使用して使用してもよいことはもちろんである。
ビール用添加物は、原材料のホップから抽出して得ることができる。すなわち、ペレット状に加工されたホップを溶媒に、懸濁させ、一定時間放置して懸濁液を生成する。次に、前記懸濁液をろ過して抽出液としてのイソフムロン含有液を生成する。
溶媒は、種々のものが考えられるが、例えばエタノールを主成分とするアルコール類を用いることができる。溶媒に上記のようなアルコール類を用いることにより、ビールの希釈化を防止することができるので、需要者に満足感を与えることができる。また、溶媒をアルコール類とすることにより、添加物の腐敗を防止することができるので、保管を簡便にすることができる。
このようにして得られたイソフムロン含有液は、ビール用添加液として工場出荷後のビールに添加することにより、ビールに苦味を補充することができる。従って、ビール用添加液は、継続してビールを飲むことで苦味を感じられなくなった需要者が、適宜ビール用添加液をビールに添加して苦味を補充することにより、需要者に所望の苦味を与えることができる。
また、ビール用添加液は、ホップを原料とすることにより、ビール本来の風味を損なわずに苦味を補充することができる。従って、ビール用添加液は、需要者に違和感を与えることなく満足のいく苦味を与えることができる。
次に第2の実施形態について説明する。本実施の形態に係るビール用添加物としてのビール用添加粉末は、溶媒が水である点において、上記した第1の実施の形態と異なる。ビール用添加粉末は、溶媒を水としたイソフムロン含有液を凍結乾燥することにより得られる。
このように、ビール用添加粉末は、粉末状としたことにより、ビールに添加した際、ビールを希釈することなく、さらに、ビールの風味を損なわずに苦味だけを補充することができるので、需要者により高い満足感を与えることができる。また、ビール用添加粉末は粉末状としたことにより、ビールに溶けやすくした。従って、ビール用添加粉末は、需要者が時間をかけずに利用することができる。
また、ビール用添加物には、栄養添加剤を付加してもよい。栄養添加剤は、例えば、ウコンから抽出したウコンエキスを付加することにより、飲酒による健康障害を改善することが期待できる。
次に本発明によるビール用添加物の実施例について説明する。ビール用添加物は、ドイツ産のホップ(酸値13.6%)のペレット10gを、100mlのホワイトリカー(アルコール30%)に懸濁させ30分放置した後、上清をろ過してイソフムロン含有液を得ることによりビール用添加液を生成した。
このように生成したビール用添加液について、ビール用添加液を200mlのビールにそれぞれ0.5ml,1.0ml,1.5ml添加した3種類の試験用ビールを用いて、ビール用添加液を添加していないビールをコップ1杯飲んだ後の被験者10人において苦味の上昇を官能試験により評価した。その結果、いずれの被験者においても、添加量が0.5mlの試験用ビールで、苦味の上昇が感じられることが分かった。また、添加量が1.0mlの試験用ビールで、十分な苦味の上昇が得られることが分かった。
本発明は、本実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。例えば、上記第2の実施形態では、凍結乾燥によりビール用添加物としてビール用添加粉末を生成する場合について説明したが、本発明はこれに限らず、熱風乾燥でもよい。
また、本実施の形態では、ビール用添加物として、ビール用添加液、ビール用添加粉末について説明したが、本発明はこれに限らず、粒状、錠剤形状としてもよい。また、上記した実施の形態では、溶媒としてアルコール類、水について説明し、実施例においてホワイトリカーを例示したが、本発明はこれに限らず、醸造アルコールでもよい。
また、ビール用添加物は、イソフムロン含有液を濃縮して、イソフムロン類の濃度の異なる複数種のビール用添加液、または、ビール用添加粉末をそれぞれ生成することとしてもよい。このように生成されるイソフムロン類の濃度の異なるビール用添加物は、予め段階的に定められた苦味のランクに応じて、所定の苦味を補充することにより、需要者は好みに応じて選択することができる。従って、ビール用添加物は、需要者が添加量を調節しなくても、画一的に所望の苦味を得ることができるので、需要者に確実に満足感を与えることができる。
また、上記した実施の形態では、ビール用添加物はホップから抽出したイソフムロン類を含有する場合について説明したが、本発明はこれに限らず、需要者の好みに応じた苦味を提供できれば良く、例えば、ウコンやゴーヤなどから抽出したエキスを使用して生成することとしてもよい。
Claims (6)
- 工場出荷後のビールに添加するビール用添加物であって、前記ビールの苦味を補充することを特徴とするビール用添加物。
- ホップから抽出したイソフムロン類を含有することを特徴とする請求項1記載のビール用添加物。
- 前記ホップをアルコール類に懸濁させ、上清をろ過して生成したことを特徴とする請求項1又は2記載のビール用添加物。
- 前記ホップを水に懸濁させ、上清をろ過して生成した抽出液を乾燥させて粉末状としたことを特徴とする請求項1又は2記載のビール用添加物。
- ウコンエキスを含有することを特徴とする請求項1〜4のうちいずれか1項に記載のビール用添加物。
- 予め段階的に定められた苦味のランクに応じて、所定の苦味を補充することを特徴とする請求項1〜5のうちいずれか1項に記載のビール用添加物。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2013152276A2 (en) * | 2012-04-05 | 2013-10-10 | Anheuser-Busch, Llc | Systems and methods for customized fermented beverages |
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- 2006-05-25 JP JP2006145465A patent/JP2007312673A/ja active Pending
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WO2013152276A3 (en) * | 2012-04-05 | 2014-02-06 | Anheuser-Busch, Llc | Systems and methods for customized fermented beverages |
US9803163B2 (en) | 2012-04-05 | 2017-10-31 | Anheuser-Busch Llc | Systems for carbonating customized beverages |
US10280388B2 (en) | 2012-04-05 | 2019-05-07 | Anheuser-Busch, Llc | Systems and methods for customized fermented beverages |
US9265278B2 (en) | 2013-06-24 | 2016-02-23 | Anheuser-Busch, Llc | Methods for decarbonating fermented liquids |
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