JP2007312612A - 緑茶の製造方法 - Google Patents

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浅井  清
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Abstract

【課題】従来の緑茶よりも更に好ましい香り等を備えた緑茶を製造する方法を提供する。
【解決手段】蒸機1による蒸熱処理に代えて生葉17にマイクロ波を照射した後、揉み工程を行うことを特徴とする緑茶の製造方法。即ち、蒸機1による蒸熱処理に代えてマイクロ波照射機11により生葉17にマイクロ波を照射した後、揉み工程を行う。揉み工程は、例えば、粗揉機21による粗揉工程と、揉捻機23による揉捻工程と、中揉み機25による中揉み工程と、中揉機27による中揉工程と、精揉機29による精揉工程とを、この順序で行なう。生葉17を蒸機10により蒸熱処理し、更に該生葉17にマイクロ波を照射した後、揉み工程を行なってもよい。
【選択図】図1

Description

本発明は、緑茶の製造方法に関するものである。
わが国における緑茶は、例えば特開平10−117687号公報に示すように、一般に、生葉を蒸機により蒸熱処理した後、粗揉、中揉、精揉等の揉み工程を経て、乾燥処理することにより、製造される。
図8は、従来の緑茶の製造方法を示すものである。
即ち、生葉は、蒸機1、粗揉機2、揉捻機3、中揉み機4、中揉機5、精揉機6、乾燥機7により、この順序で処理される。
蒸機は、生葉を蒸気で蒸すことにより酸化酵素の活性を失わせて青臭みや悪臭を除去するようにしたものである。
従来の蒸機は、一般に、回転する網胴内に攪拌手を配設し、該網胴内にボイラーからの蒸気を導入してなり、生葉に打圧を与えつつ蒸すようにしたものである。
特開平10−117687号公報
上記従来の製造方法により好ましい緑茶が製造されるのではあるが、本発明は、従来の緑茶よりも更に好ましい香り等を備えた緑茶を製造しようとしてなされたものである。
上記課題を解決するために、本発明は下記の緑茶の製造方法を提供するものである。
(1)蒸機による蒸熱処理に代えて生葉にマイクロ波を照射した後、揉み工程を行うことを特徴とする緑茶の製造方法(請求項1)。
(2)生葉を蒸機により蒸熱処理し、更に該生葉にマイクロ波を照射した後、揉み工程を行うことを特徴とする緑茶の製造方法(請求項2)。
[請求項1の発明]
請求項1の発明によれば、蒸機による蒸熱処理に代えて生葉にマイクロ波を照射するため、茶葉は釜で炒ったような甘い香りを有し、従来の緑茶に比べて茶の風味が一層高まる。また、請求項1の発明により製造された茶葉は、従来の緑茶に比べて茶抽出物におけるカフェイン含量が低く、アミノ酸含量が高いが、その理由は本発明者にも必ずしも明らかではない。
[請求項2の発明]
請求項2の発明によれば、生葉を蒸機により蒸熱処理した上で、更に該生葉にマイクロ波を照射するため、仕上がった茶葉は、従来の緑茶に比べて、一層好ましい濃緑色を呈し、香りと味とが向上する。
請求項1の発明による緑茶の製造方法は、蒸機による蒸熱処理に代えて生葉にマイクロ波を照射した後、揉み工程を行うことを特徴とする。換言すれば、本発明による緑茶の製造方法は、蒸機による蒸熱処理を行なうことなく、生葉にマイクロ波を照射し、しかる後に、揉み工程を行うことを特徴とする。
生葉に照射するマイクロ波は、一例として、周波数1245MHz、波長125mmである。
マイクロ波は、生葉に対し、例えば30秒間〜10分間照射する。
図7は生葉にマイクロ波を照射するマイクロ波照射機11の一例を示す。
図7に示すマイクロ波照射機11は、1.5KWのマイクロ波発振器を複数個備えたマイクロ波照射手段13の下方にコンベヤ15を配設し、該マイクロ波照射手段13が該コンベヤ15上の生葉17にマイクロ波を照射するようにしてなるものである。
次に、図1〜図6に示す本発明による緑茶の製造方法の各事例について説明する。
図1に示す事例においては、蒸機による蒸熱処理(蒸熱工程)に代えてマイクロ波照射機11により生葉17にマイクロ波を照射(マイクロ波照射工程)した後、揉み工程を行う。
揉み工程は、粗揉機21による粗揉工程と、揉捻機23による揉捻工程と、中揉み機25による中揉み工程と、中揉機27による中揉工程と、精揉機29による精揉工程とを、この順序で行なう。
粗揉機21においては、60〜130℃の熱風を送りつつ、5〜60分間茶葉を揉む。
揉捻機23においては、10〜60分間茶葉を揉む。
中揉み機25においては、30〜120℃の熱風を送りつつ、5〜20分間茶葉を揉む。
中揉機27においては、30〜120℃の熱風を送りつつ、5〜50分間茶葉を揉む。
精揉機29においては、50〜120℃の熱風を送りつつ、10〜60分間茶葉を揉む。
続いて、乾燥機31により、70〜100℃の熱風を送りつつ、20〜50分間茶葉を乾燥させる乾燥工程を行なう。
図2に示す事例においては、粗揉機21により茶葉を揉む前に、粗揉工程を容易ならしめるために、揉み工程の一部として、葉打機20により茶葉を揉んで水分を除去する葉打工程を行なう。
この葉打機20においては、60〜130℃の熱風を送りつつ、10〜20分間茶葉を揉む。
その他の点においては、図2に示す事例は、図1に示す事例と同じである。
図3に示す事例においては、図1に示す事例における中揉機27に代えて水乾機26を使用している。
この水乾機26においては、加熱して水分を除きながら茶葉を締める水乾工程を行なう。
その他の点においては、図3に示す事例は、図1に示す事例と同じである。
図4に示す事例は、図1における粗揉機21による粗揉工程を省略している。
図4に示す事例の中揉み機25においては、30〜120℃の熱風を送りつつ、5〜30分間茶葉を揉む中揉み工程を行なう。
その他の点においては、図4に示す事例は、図1に示す事例と同じである。
図5に示す事例は、図4における精揉機29による精揉工程を省略している。
その他の点においては、図5に示す事例は、図4に示す事例と同じである。
図6に示す事例においては、マイクロ波照射機11により生葉17にマイクロ波を照射した後、粗揉機21と、粉砕機24と、中揉み機25と、中揉機27と、乾燥機31とを、この順序で使用する。
粗揉機21においては、60〜120℃の熱風を送りつつ、5〜60分間茶葉を揉む粗揉工程を行なう。
粉砕機24においては、茶葉を1〜10mmの大きさに粉砕する粉砕工程を行なう。
中揉み機25においては、30〜120℃の熱風を送りつつ、5〜20分間茶葉を揉む中揉み工程を行なう。
中揉機27においては、30〜120℃の熱風を送りつつ、5〜20分間茶葉を揉む中揉工程を行なう。
続いて、乾燥機31により、30〜120℃の熱風を送りつつ、5〜20分間茶葉を乾燥させる乾燥工程を行なう。
請求項2の発明による緑茶の製造方法は、生葉を蒸機により蒸熱処理し、更に該生葉にマイクロ波を照射した後、揉み工程を行うことを特徴とする。
即ち、図8に示すように、蒸機10による蒸熱処理(蒸熱工程)を行なった生葉17に、更にマイクロ波照射機11によりマイクロ波を照射(マイクロ波照射工程)した後、揉み工程を行う。
蒸機10は、従来の蒸機と同様なものであって、回転する網胴内に攪拌手を配設し、該網胴内にボイラーからの蒸気を導入してなり、生葉に打圧を与えつつ蒸すようにしたものである。
蒸機10においては、生葉を蒸気で15〜50秒間蒸すことにより酸化酵素の活性を失わせて青臭みや悪臭を除去する。
図8に示す事例は、マイクロ波を照射する前に蒸機10による蒸熱処理(蒸熱工程)を行なう点を除き、図1に示す事例と同じである。
本発明による緑茶の製造方法の一例を示す説明図である。 本発明による緑茶の製造方法の別の一例を示す説明図である。 本発明による緑茶の製造方法の更に別の一例を示す説明図である。 本発明による緑茶の製造方法の更に別の一例を示す説明図である。 本発明による緑茶の製造方法の更に別の一例を示す説明図である。 本発明による緑茶の製造方法の更に別の一例を示す説明図である。 マイクロ波照射機の一例を示す説明図である。 本発明による緑茶の製造方法の更に別の一例を示す説明図である。 従来の緑茶の製造方法を示す説明図である。
符号の説明
1 蒸機
2 粗揉機
3 揉捻機
4 中揉み機
5 中揉機
6 精揉機
7 乾燥機
10 蒸機
11 マイクロ波照射機
13 マイクロ波照射手段
15 コンベヤ
17 生葉
20 葉打機
21 粗揉機
23 揉捻機
24 粉砕機
25 中揉み機
26 水乾機
27 中揉機
29 精揉機
31 乾燥機

Claims (2)

  1. 蒸機による蒸熱処理に代えて生葉にマイクロ波を照射した後、揉み工程を行うことを特徴とする緑茶の製造方法。
  2. 生葉を蒸機により蒸熱処理し、更に該生葉にマイクロ波を照射した後、揉み工程を行うことを特徴とする緑茶の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010116393A (ja) * 2008-10-14 2010-05-27 Masakuni Tamaki 植物の生葉のマイクロ波加熱乾燥法による微粉末化方法並びに生葉微粉末化製品
CN109122957A (zh) * 2018-11-04 2019-01-04 湖北友花茶业科技有限公司 一种箭茶的制作方法

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