JP2007308777A - 連続式加熱炉を用いた鋼材の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】蓄熱式バーナを備えた連続式加熱炉において、連続式加熱炉の加熱能率の変化に関わらず燃料原単位を小さくすることができる鋼材の生産方法を提供する。
【解決手段】連続式加熱炉の装入側4に最も近い制御帯7に一対または複数対の蓄熱式バーナ12を備え、予め連続式加熱炉の加熱能率に対する燃料原単位と、蓄熱式バーナ12に供給する燃料流量との関係を定めておき、加熱能率の設定に基づき、蓄熱式バーナ12に供給する燃料流量を決定し、この決定した燃料流量を蓄熱式バーナ12に供給して鋼材2を加熱する工程を経て鋼材の製造を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、熱間圧延の前に、蓄熱式バーナを備えた連続式加熱炉を用いて、鋼材を連続的に加熱する工程を有する鋼材の製造方法に関する。
鋼材の製造過程では、スラブなどを薄く延ばしたり、中空管などの形状にしたりするために熱間圧延が行われる。連続式加熱炉(以下単に「炉」という場合がある。)は、この熱間圧延の前に、設定された目標抽出温度までスラブ等の鋼材を加熱するために使用される。この目標抽出温度は、熱間圧延時の鋼材の温度の違いにより金属の性質が異なってくることから、その鋼材から製造される最終製品に必要な性能により決定される。通常、連続式加熱炉の内部は、予熱帯、加熱帯及び均熱帯などの複数の帯に分けられる。予熱帯はバーナを備えないが、加熱帯及び均熱帯などは、複数のバーナを備え、独立してバーナの燃焼量を調節できる制御帯となっている。そして、さらにこれらの制御帯は、複数の制御帯に分けられる場合がある。鋼材は、装入口から装入されて、炉内搬送装置により炉内を搬送され、予熱帯において炉内雰囲気により予熱された後に、各制御帯においてバーナにより加熱され、目標抽出温度となって抽出口から抽出される。鋼材の抽出目標温度は、一般的に1000℃〜1250℃程度であるが、800℃〜1000℃の物もあり、これらが同一の連続式加熱炉の内部に混在することもある。そのため、各制御帯でバーナの燃焼を調節することで、目標抽出温度の調整を行っている。
バーナには、非蓄熱型バーナ及び蓄熱式切り替えバーナ(以下単に「蓄熱式バーナ」という。)があり、連続式加熱炉ではこれら二種類のバーナが単独又は組み合わされて使用されている。非蓄熱型バーナは、燃焼用空気と燃料とをバーナノズル内部あるいは外部で混合して炉内へ連続的に噴射し、燃焼させる。燃焼量は、この燃料流量により調節されている。連続式加熱炉の排ガスを排出する煙道には、レキュペレータと呼ばれる熱交換器が設置され、燃焼用空気はこのレキュペレータを通過する時に排ガスと熱交換を行うことで約300℃〜600℃に加熱される。この燃焼用空気がバーナに供給されることで、連続式加熱炉の熱効率が上げられている。一方、蓄熱式バーナは、バーナに備えられた蓄熱装置を通過して燃焼用空気の供給及び炉内排ガスの排出を行い、この燃焼用空気と燃料とをバーナノズル内部あるいは外部で混合して炉内へ連続的に噴射し、燃焼させる。蓄熱式バーナは2基で一対であり、第一のバーナが燃焼している時は、第二のバーナは燃焼せずに炉内排ガスを吸引し、蓄熱装置へ排ガスの熱を蓄熱する。第一のバーナの燃焼が終了すると、第二のバーナは燃焼を開始する。この時、燃焼用空気は、排ガスが蓄熱装置を通過する際に、蓄熱装置が排ガスから蓄熱した熱により加熱され、通常800℃〜1000℃となる。これにより、非蓄熱型バーナでの燃焼用空気よりも高温の燃焼用空気を用いることができるため、熱効率が向上し、鋼材単位量当たりの加熱量(以下「燃料原単位」という。)を低減させることが可能である。
連続式加熱炉の操業には、鋼材を目標抽出温度にするとともに、燃料原単位を低減することが求められる。通常、連続式加熱炉では、装入側にレキュペレータを設置し、炉内排ガスを抽出側から装入側へ排出するため、排ガス損失になる排ガス温度を低くし、燃料原単位を低減することを目的に、装入側炉温を極力低く、抽出側炉温を極力高くする後段負荷型加熱が行われる。一方で、単位時間当たりの鋼材加熱量(以下「加熱能率」という。)が大きい操業を行う場合は、鋼材を短時間で加熱する必要があるため、後段負荷型加熱であっても、装入側炉温を高温にするように装入側バーナに供給する燃料を大きくした操業を行う必要がある。
しかし、装入側炉温が高くなると、レキュペレータに入る排ガス温度および熱交換後の排ガス温度が高くなり、排ガス損失が増え、燃料原単位は増加する。特に,低温の鋼材が装入される装入側の炉温を上昇させるためには、他帯と比較して大量の燃焼量が必要であり、非蓄熱型バーナでは総排ガス量が大幅に増加する。そこで、装入側に最も近い制御帯に蓄熱式バーナを備えた連続式加熱炉(以下単に「蓄熱式バーナを備えた連続式加熱炉」という。)を用いることで、蓄熱式バーナの燃焼排ガスは高熱交換率で回収され、さらにレキュペレータに入る総排ガス量を減少させることができるため、非蓄熱型バーナのみの連続式加熱炉に比べ排ガス損失が小さくなり、燃料原単位は低減する。
そのため、近年、燃料原単位の低減を図るため、連続式加熱炉への蓄熱式バーナの導入が進んでいる。例えば、特許文献1では、蓄熱式バーナを備えた連続式加熱炉において、燃焼帯ごとに熱収支から炉温を設定する連続式加熱炉の燃焼制御方法が開示されている。かかる技術によれば、非蓄熱型バーナだけでなく、蓄熱式バーナを備えた連続式加熱炉においても、最小の燃料流量で鋼材を加熱することができる、とされている。
特開平9−316531号公報
しかし、蓄熱式バーナを備えた連続式加熱炉での加熱能率が小さい操業において、熱交換率の良い蓄熱式バーナへ供給する燃料流量を大きくし、積極的に蓄熱バーナを使用するような操業を行うことによって装入側炉温が上昇しすぎると、レキュペレータでの排ガス損失が大きくなるため,逆に燃料原単位を悪くする場合がある。蓄熱式バーナを使うべきか否かは、蓄熱式バーナとレキュペレータの熱交換率のバランスによって決まるものであり、この場合は、上述した後段負荷型加熱から装入側炉温を低温に保つように装入側バーナに供給する燃料流量を小さくした操業を行う方が燃料原単位としては有利になる。よって、蓄熱バーナを使用する場合、このような状況を把握し、加熱能率に応じて燃料流量の設定を行わないと燃料原単位の悪化を招くという問題があるが、この問題の解決について特許文献1には何ら開示されていない。
そこで、本発明は上記問題を解決するため、蓄熱式バーナを備えた連続式加熱炉において、いかなる加熱能率においても燃料原単位を低減することができる鋼材の生産方法を提供することを課題とする。
以下、本発明について説明する。なお、本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
請求項1に記載の発明は、装入された鋼材(2)をバーナにより連続的に加熱し、目標抽出温度にして抽出する連続式加熱炉(1)であって、連続式加熱炉に独立してバーナの燃焼量の調節が可能である複数の制御帯が設けられ、排気側となる装入側に最も近い制御帯(7a)に一対または複数対の蓄熱式バーナ(12、12、…)が備えられ、予め連続式加熱炉の加熱能率と蓄熱式バーナに供給する燃料流量との関係を定めておき、加熱能率の設定に基づき、蓄熱式バーナに供給する燃料流量を決定し、決定した燃料流量を蓄熱式バーナに供給して鋼材を加熱する工程を有することを特徴とする鋼材の製造方法を提供することにより前記課題を解決する。
ここで、「鋼材」とは、材質が鋼であれば、インゴット、スラブなどの形態は問わない。また、「連続的」とは、連続式加熱炉の制御帯ごとに設定された目標温度に鋼材が達するまで継続してという意味である。「制御帯」とは、独立してバーナの燃焼量を調節できる帯であり、例えば、予熱帯、加熱帯、均熱帯、またはこれらがさらに分けられたものなどが該当する。
請求項2に記載の発明は、燃料流量の決定が、予め加熱能率と、燃料流量と、燃料原単位との関係を計算により求める工程と、加熱能率の設定に基づき、燃料原単位が最小になる燃料流量を決定する工程とにより行われることを特徴とする請求項1に記載の鋼材(2)の製造方法を提供することにより前記課題を解決する。
請求項3に記載の発明は、燃料流量及び目標抽出温度から、蓄熱式バーナ(12、12、…)を備えた制御帯(7a)より抽出側の制御(7b、8、9)の炉温を設定することを特徴とする請求項1または2に記載の鋼材(2)の製造方法を提供することにより前記課題を解決する。
請求項4に記載の発明は、蓄熱式バーナ(12、12、…)を備えた制御帯(7a)より抽出側の制御帯(7b、8、9)の炉温が、燃料流量から蓄熱バーナを備えた制御帯出口の鋼材温度を求め、鋼材温度及び目標抽出温度から設定されることを特徴とする請求項3に記載の鋼材の製造方法を提供することにより前記課題を解決する。
請求項1に記載の発明によれば、連続式加熱炉の加熱能率の設定に基づいて、蓄熱式バーナの燃料流量を決定することができる。これにより、加熱能率ごとに燃料原単位が小さくなるように蓄熱式バーナの燃料流量を決定することができ、さらに燃料原単位が最小となるように燃料流量を決定することができる。特に、従来、蓄熱式バーナを備えた連続式加熱炉において、燃料原単位が大きくなっていた加熱能率の小さい操業においては、燃料原単位を大きく低減することが可能であり、これにより生産費を削減することができる。
請求項2に記載の発明によれば、予め求められた連続式加熱炉の加熱能率と、蓄熱式バーナへの燃料流量と、連続式加熱炉の燃料原単位との関係を用いて、連続式加熱炉の操業状況から加熱能率が設定されれば、燃料原単位が最小となる燃料流量を決定することができる。これにより、適正な燃料流量を精度良く、かつ容易に決定することが可能であるため、さらなる生産費の削減を容易にすることができる。
請求項3に記載の発明によれば、請求項1または2に記載の発明において決定された蓄熱式バーナの燃料流量と鋼材の目標抽出温度から他の制御帯の炉温が決定されるため、請求項1または2に記載の発明による燃料原単位の低減という効果を維持しつつ、鋼材を目標抽出温度にすることが可能である。そのため、生産費を削減できるとともに、鋼材の品質を維持することができる。
請求項4に記載の発明によれば、燃料流量から蓄熱バーナを備えた制御帯出口の鋼材温度を求め、この鋼材温度及び目標抽出温度から蓄熱式バーナを備えた制御帯より抽出側の制御帯の炉温が設定されることで、請求項1または2に記載の発明による燃料原単位の低減という効果を維持しつつ、精度良く鋼材を目標抽出温度にすることが可能である。
本発明のこのような作用及び利得は、次に説明する発明を実施するための最良の形態から明らかにされる。
以下、図面に示す実施形態に基づき、本発明による鋼材の製造方法の一例として、鋼材を最初に加熱する制御帯に上下2対(計4対)の蓄熱式バーナを備え、他の制御帯には非蓄熱式バーナを備える連続式加熱炉を用いて鋼材を製造する場合を説明するが、以下に説明するものは本発明の実施形態の一例であって、本発明はその要旨を超えない限り以下の説明になんら限定されるものではない。
図1は、1つの実施形態にかかる本発明の鋼材の製造方法に用いられる連続式加熱炉1の炉長方向の内部を模式的に示した図である。連続式加熱炉1は、鋼材2、2、…を搬送する炉内搬送装置3の両端に配置された装入口4及び抽出口5を備え、内部は装入口4側から予熱帯6、第1加熱帯7、第2加熱帯8及び均熱帯9に分けられる。第1加熱帯7、第2加熱帯8及び均熱帯9は、それぞれが独立してバーナの燃焼量を調節可能である制御帯であり、さらに細かい制御帯に分けられる場合がある。連続式加熱炉1では、第1加熱帯7が、装入口4側の制御帯(以下「第1制御帯」という。)7aと、抽出口5側の制御帯(以下「第2制御帯」という。)7bの2つの制御帯に分けられている。なお、第2加熱帯8及び均熱帯9は、連続式加熱炉1ではそれぞれ一の制御帯である。予熱帯6には、バーナが設置されておらず、上部には煙道10が設けられ、この煙道10には熱交換器であるレキュペーター11が取り付けられている。第1制御帯7aには、蓄熱式バーナ12、12、…が炉幅側の両側面に4基ずつ、炉幅方向から鋼材2、2、…を加熱するように取り付けられている。ここで、炉幅方向とは、炉長方向に直交し、かつ床面に水平な方向であり(以下同じ。)、炉幅側の側面とは、炉幅方向に面した側面をいう。図1においては、一方の側面に取り付けられた蓄熱式バーナ12、12、…のみが示されており、それぞれが他方の側面に対応して取り付けられた蓄熱式バーナ(本図省略)と一対となっている。また、第2制御帯7b、第2加熱帯8及び均熱帯9の炉幅側の両側面下部には、非蓄熱型バーナが炉幅方向から鋼材を加熱するようにして取り付けられたサイドバーナ13、13、…が備えられている。また、第2制御帯7b、第2加熱帯8の抽出口5側の側面上部には、非蓄熱型バーナが装入口4側方向斜め下向きに取り付けられた軸流バーナ14、14が備えられている。さらに、均熱帯9の上部には、非蓄熱型バーナが天井から下方に向けて取り付けられたルーフバーナ15、15、…が備えられている。かかる構成により、鋼材2は、装入口4から装入され、炉内搬送装置3により予熱帯6を通過して第1制御帯7aへ搬送されると、蓄熱式バーナ12、12、…により加熱される。その後、鋼材2は、第2制御帯7b及び第2加熱帯8において、サイドバーナ13、13、…及び軸流バーナ14、14により加熱されて温度が上昇し、また、均熱帯9において、サイドバーナ13、13、…及びルーフバーナ15、15、…により加熱されて、温度が均一になる。なお、炉内排ガスは、蓄熱式バーナ12、12、…により蓄熱装置を通って排出されるとともに、抽出口5側から装入口4側へ流れ、煙道10のレキュペーター11を通って排出される。そのため、蓄熱式バーナ12、12、…は蓄熱装置から、非蓄熱型バーナ13〜15はレキュペーター11から、炉内排ガスと熱交換して加熱された燃焼用空気が供給される。これにより、連続式加熱炉1の熱効率が上げられている。
ここで、上述のとおり連続式加熱炉1は、加熱能率が大きい操業では、蓄熱式バーナを使用することにより燃料原単位が低減されるが、加熱能率が小さい操業では、蓄熱式バーナを使用することにより燃料原単位が増加する。そのため、予め連続式加熱炉1の加熱能率と蓄熱式バーナ12、12、…に供給する燃料流量との関係を定めておき、鋼材2の製造状況などにより連続式加熱炉1の加熱能率が設定されることで、蓄熱式バーナ12、12、…に供給する燃料流量を決定し、この燃料流量を蓄熱式バーナ12、12、…に供給して鋼材2を加熱する。このように、連続式加熱炉1の加熱能率により蓄熱式バーナの使用状況を変化させることで、どのような加熱能率においても燃料原単位が小さくなるように蓄熱式バーナ12、12、…に供給する燃料流量を決定することができる。特に従来、燃料原単位の大きかった加熱能率の小さい操業においては、燃料原単位を大きく低減することが可能である。なお、加熱能率に対する連続式加熱炉と蓄熱式バーナ12、12、…に供給する燃料流量との関係は、連続式加熱炉及び加熱する鋼材の目標抽出温度などにより異なるため、実際の連続式加熱炉の操業による状況や、後述する計算などにより決定することができる。
図2は、連続式加熱炉1の各制御帯の熱収支を示す図である。以下、図1及び図2で付した記号を用いて、上述した連続式加熱炉1の加熱能率と、蓄熱式バーナ12、12、…の燃料流量と、連続式加熱炉1の燃料原単位との関係を計算により求める方法について説明する。図2には、制御帯iが示されており、(i)は、制御帯iにおける値を、(i+1)は、制御帯iの抽出口5側に隣接した制御帯i+1における値を意味する。また、破線の矢印は、蓄熱式バーナを備えた第1制御帯7aと他の制御帯7b、8、9では、発生が異なる熱である。制御帯iへ入る熱は、バーナでの燃料燃焼熱Qfuel(i)、鋼材2が制御帯iへ持ち込む鋼材顕熱Qs_in(i)、炉内排ガスは抽出側から装入側へ排出されることにより、上流の制御帯i+1から制御帯iへ流入する排ガス顕熱Qwg(i+1)がある。また、第1制御帯7aへ入る熱としては、蓄熱式バーナ12、12、…の蓄熱装置により加熱された燃焼用空気の予熱空気顕熱Qa_r(i)があり、制御帯7b、8、9へ入る熱としては、レキュペーター11により加熱された燃焼用空気の予熱空気顕熱Q(i)がある。一方、制御帯iから出る熱は、鋼材2が制御帯iから持ち出す鋼材顕熱Qs_out(i)、制御帯iから装入口4側に隣接した制御帯i−1へ排出される排ガス顕熱Qwg(i)、冷却水への放熱Qskid(i)、炉体からの放散熱Q(i)、開口部からの放散熱Q(i)がある。また、第1制御帯7aから出る熱としては、蓄熱式バーナ12、12、…の蓄熱装置により蓄熱される排ガス顕熱Qwg_r(i)がある。
かかる熱により、制御帯iについて熱収支を計算する。制御帯iが第1制御帯7aの場合は、下記(1)式のとおりである。
fuel(i)+Qs_in(i)+Qwg(i+1)+Qa_r(i)
=Qs_out(i)+Qwg(i)+Qwg_r(i)+Qskid(i)+Q(i)+Q(i) ……(1)
また、制御帯iが制御帯7b、8、9の場合は、下記(2)式のとおりである。
fuel(i)+Qs_in(i)+Qwg(i+1)+Q(i)
=Qs_out(i)+Qwg(i)+Qskid(i)+Q(i)+Q(i) ……(2)
なお、予熱帯6については、上記(2)式において、Qfuel(i)及びQ(i)を0として用いる。
上記(1)、(2)式の各熱量は、単位をkJ/hrとすると、次のとおりとなる。
Figure 2007308777
ここで、HLは燃料の発熱量(kJ/Nm)、VFは燃料流量(Nm/hr)、qは非蓄熱型バーナの燃料1Nm当たりの予熱空気顕熱(kJ/Nm)、qa_rは蓄熱式バーナ12の燃料1Nm当たりの予熱空気顕熱(kJ/Nm)である。qwgはレキュペレータに入る排ガスの非蓄熱型バーナの燃料1Nm当たりの排ガス顕熱(kJ/Nm)、qwg_rは蓄熱式バーナの蓄熱装置に入る排ガスの蓄熱式バーナの燃料1Nm当たりの排ガス顕熱(kJ/Nm)である。また、nzは最終の制御帯の値を意味することから、連続式加熱炉1ではVF(nz)は、均熱帯9の燃料流量(Nm/hr)となる。さらに、排ガス吸引率とは、制御帯7aの燃焼で発生した排ガスのうち、蓄熱式バーナ12、12、…が吸引する排ガスの割合である。
これにより、各帯の熱収支を計算する。ここで、Q(i)を鋼材2への入熱量(kJ/hr)、Qloss(i)を熱損失熱量(kJ/hr)とすると、次のとおりとなる。
s(i)=Qs_out(i)−Qs_in(i) ……(10)
loss(i)=Qskid(i)+Q(i)+Q(i) ……(11)
均熱帯9における熱収支は、(2)式から変形すると下記(12”)式のとおりとなる。なお、均熱帯9では、排ガスの流入が無いのでQwg(i+1)=0となる。
Figure 2007308777
このように均熱帯9の燃料流量VF(9)は、各帯の炉温から後述のとおりQloss(9)を求め、鋼材温度から後述のとおりQ(9)を求めることにより、算出することができる。
第2加熱帯8における熱収支は、(2)式から変形すると下記(13”)式のとおりとなる。
Figure 2007308777
このように、第2加熱帯8の燃料流量VF(8)は各帯の炉温、鋼材温度に加え、上流の均熱帯9の燃料流量VF(9)から求めることができる。
第2制御帯7bにおける熱収支は、(2)式から変形すると下記(14”)式のとおりとなる。
Figure 2007308777
このように、第2制御帯7bの燃料流量VF(7b)は、各帯の炉温、鋼材温度および上流の均熱帯9、第2加熱帯8の燃料流量から求めることができる。
第1制御帯7aにおける熱収支は、(1)式から変形すると下記(15”)式のとおりとなる。
Figure 2007308777
このように、第1制御帯7aの燃料流量VF(7a)は、各帯の炉温、鋼材温度、上流の均熱帯9、第2加熱帯8、第2制御帯7bの燃料流量および蓄熱式予熱空気の温度を求めることで、算出することができる。
予熱帯6における熱収支は、(2)式から変形すると下記(16”)式のとおりとなる。
Figure 2007308777
このように、予熱帯6はバーナが設置されていないため燃料流量VF(6)=0である。なお、上流からの排ガス流入、炉温で決まる損失熱および鋼材入熱を計算し(16”)式から炉温を決定することができる。
上記(12)式〜(16”)式の各熱量は、次のとおりである。
=t・C・m・A ……(17)
a_r=ta_r・Ca_r・m・A ……(18)
wg=twg・Cwg・(G+(m−1)A) ……(19)
wg_r=twg_r・Cwg_r・(G+(m−1)A) ……(20)
ここで、tはレキュペレータで予熱された空気温度(℃)、ta_rは蓄熱装置で予熱された空気温度(℃)であり、それぞれレキュペレータに入る排ガス温度、蓄熱式バーナを備えた制御帯(7a)の炉温から経験的に求められる。C、Ca_rはそれぞれの空気比熱(kJ/Nm・℃)、mは空気比、Aは理論空気量(Nm/Nm)である。twgは制御帯6からレキュペレータに排出される排ガス温度(℃)、twg_rは制御帯7aから蓄熱装置に排出される排ガス温度(℃)、Cwg、Cwgはそれぞれの排ガス比熱(kJ/Nm・℃)、Gは理論排ガス量(湿り)(Nm/Nm)である。
また、鋼材の顕熱量Qsの算出としては、二次元(材長さ方向×厚み方向)伝熱モデルで各鋼材について計算する。連続式加熱炉の上部炉温と下部炉温を使用し、放射伝熱の形式で鋼材に入熱されるとする。この時の鋼材の総括熱吸収率としては、0.6から0.8程度を使用する。
損失熱量Qlossの算出は、下記により炉体放散熱量Q(kJ/hr)、冷却水損失熱量Qskid(kJ/hr)及び開口部損失熱量Q(kJ/hr)の各値を各帯で計算し、すべてを合算する。炉体放散熱量Qは、下記(21)式により表すことができる。
=S・K(T(i)−T)・H ……(21)
ここで、Sは帯iの炉内壁表面積(m)、Kは代表的耐火物構成から求める総括熱貫流率(kJ/m/℃/hr)、T(i)は炉体を上下に分割して計算した帯iの炉温(℃)、Tは大気温度(℃)、Hは補正係数である。また、冷却水損失熱量Qskidは、下記(22)式により表すことができる。
skid=S・K(T(i)−T)・H ……(22)
ここで、Sは帯iの冷却配管表面積(m)、Kは耐火物構成から求める総括熱貫流率(kJ/m/℃/hr)、T(i)は帯iの下部炉温(℃)、Tは冷却水温度(℃)、Hは補正係数である。さらに、開口部損失熱量Qは、下記(23)式により表すことができる。
Figure 2007308777
ここで、Sは帯iの全開口面積(m)(ここでは炉内搬送装置3の開口部とする)、ΦCGは炉内温度基準の総括熱吸収率、T(i)は帯iの下部炉温(℃)、Tは大気温度(℃)、Hは補正係数である。なお、H、H、ΦCG、Hは、連続式加熱炉の操業による実測値から下記のとおり決定した。
=0.5〜2.0
=0.5〜2.0
ΦCG=0.2〜0.7
=1.0〜4.0
以上より、連続式加熱炉1の燃料原単位CPT(kJ/10kg)は、下記(24)式で表すことができる。
Figure 2007308777
ここで、TPHは加熱能率(10kg/hr)である。
図3は、連続式加熱炉の加熱能率と、蓄熱式バーナの燃料流量と、連続式加熱炉の燃料原単位との関係を計算するフローチャートである。以下、図1〜図3で付した記号を用いて説明する。まず、計算条件の読み込みが行われる(ステップS1)。ここでは、連続式加熱炉1の情報として各帯の炉長、炉温初期値を与え、鋼材情報として鋼材の配置および平均温度の計算初期値与える。その後鋼材の装入、抽出を繰り返す連続式加熱炉1の操業情報として各鋼材のサイズ、装入温度、各帯での抽出設定温度、および抽出時刻(計算終了時間)を与えておく。また予め各帯の燃料流量の許容範囲を設定する。例えば、予熱帯6はバーナが無いのでVF(6)=0、第1制御帯7aではVF(7a)=蓄熱式バーナ使用率100%、非蓄熱型バーナでは0≦VF(i)≦非蓄熱型バーナ使用率100%というように与え、後述のステップS12で判定に用いる。計算時間が初期化され(ステップS2)、初期時間tとなると、計算条件から時間tの炉内鋼材位置が計算される(ステップS3)。ここでは、各鋼材の初期位置が算出される。次に、各帯6〜9を上下部に分け、時間tにおける伝熱計算を行うための各鋼材位置に対応した炉温が計算される(ステップS4)。この炉温と鋼材温度から各鋼材入熱量および鋼材温度が計算される(ステップS5)。計算は上述した段落32の方法により行われる。各帯の鋼材入熱量Qsは各鋼材位置から在炉帯ごとに積算して求める。次に、上述した(21)式を用いて炉体放散熱量Qを、(22)式を用いて冷却水損失熱量Qskidを、(23)式を用いて開口部損失熱量Qを計算して損失熱Qlossが計算される(ステップS6)。さらに、上述した(17)、(18)式により予熱空気顕熱q、qa_rが求められ(ステップS7)、(19)、(20)式によりおよび排ガス顕熱qwg、qwg_rが求められる(ステップS8)。各帯のこれらの値を用いて均熱帯の(12”)式から予熱帯の(16”)式までを順次計算して各帯の燃料流量を求める。(ステップS9)
そして、時間tが、時間t+△tに更新され(ステップS10)、計算時間tが計算条件で設定した終了時間となったかどうかが判断される(ステップS11)。ステップS11で肯定判断された場合(計算時間が終了時間となった場合)には、各帯の抽出設定温度に対する判定と燃料流量に対する判定を行う。ステップ12で肯定判断された場合(鋼材温度及び燃料流量が設定したとおりである場合)は、上述した(24)式により燃料原単位CPTを算出し(ステップS13)、計算は終了する。燃料原単位CPTは、計算時間内に抽出された鋼材重量から求められる加熱能率TPH(10kg/hr)と、各時刻の燃料流量を積算した値から求めることができる。ステップS11で否定判断された場合(計算時間が終了時間となっていない場合)には、ステップS3に戻されて時間t+△tにおける炉内鋼材位置を再計算する。これは抽出端の鋼材の位置および各鋼材サイズ、鋼材装入間隔から求められる。ステップS12で否定判断された場合(鋼材温度及び燃料流量が設定した値と異なる場合)は、炉温設定および均熱帯9以外の各帯の抽出設定温度を変更して(ステップS14)、ステップS2に戻される。例えば、鋼材温度が抽出設定温度に対して高ければ各帯の炉温を下げ、あるいは燃料流量許容範囲をオーバーすれば各帯の抽出設定温度を下げる等の調整をし、繰り返し計算を行う。これにより、燃料原単位を算出することで、設定した蓄熱式バーナの使用率に対する、連続式加熱炉1の加熱能率と燃料原単位との関係を計算することができる。
図4は、図3により求められた連続式加熱炉1の加熱能率と、蓄熱式バーナ12、12、…の使用率と、連続式加熱炉1の燃料原単位との関係を示すグラフである。以下、図1で付した記号を用いて説明する。横軸を連続式加熱炉1の加熱能率(%及び10kg/hr)、縦軸を燃料原単位(MJ/10kg)とし、蓄熱式バーナ12、12、…の使用率0%、25%、50%及び100%について作成した。ここで、加熱能率(%)は、連続式加熱炉の最大加熱能率(10kg/hr)に対する操業加熱能率(10kg/hr)の割合である。なお、鋼材2の目標抽出温度は1200℃である。かかる関係より、加熱能率60%より下では、蓄熱式バーナ12、12、…の使用率0%の燃料原単位が最も低い。一方、加熱能率60%より上では、蓄熱式バーナ12、12、…の使用率100%の燃料原単位が最も低い。そのため、加熱能率60%を蓄熱式バーナの使用量の切換点とする。例えば、加熱能率60%以下では蓄熱式バーナ12、12、…の使用率を0%とし、加熱能率60%より上では蓄熱式バーナ12、12、…の使用率を100%と調節することにより、連続式加熱炉1の燃料原単位は全ての加熱能率において最小となる。これにより、燃料原単位を低減させることができるため、燃料流量が削減され、生産費を低減させることが可能である。なお、上述では蓄熱式バーナの使用率の切換点は1点であるが、連続式加熱炉または目標抽出温度などの加熱条件によっては、切換点を複数有する場合がある。例えば、連続式加熱炉の燃料原単位が最小となる蓄熱式バーナの使用率が、加熱能率40%未満では0%、加熱能率40%以上60%未満では50%、加熱能率60%以上では100%となるような場合である。このような場合であっても、蓄熱式バーナの燃料流量を切換点2点(加熱能率40%及び60%)で調節することで、連続式加熱炉の燃料原単位を全ての加熱能率において最小とすることができる。
図5は、連続式加熱炉1の加熱能率(%)と、蓄熱式バーナ12、12、…の使用率(%)の関係を示した図である。以下、図1及び図5で付した記号を用いて説明する。図4によれば、加熱能率60%を切換点として、加熱能率60%より下では蓄熱式バーナ12、12、…の使用率を0%、加熱能率60%より上では蓄熱式バーナ12の使用率を100%へ調節することになる。しかし、蓄熱式バーナ12の燃料流量を急激に変化させると、蓄熱式バーナ12、12、…だけでなく、非蓄熱式バーナ13〜15の燃料流量も影響を受けて、バーナ12〜15が安定した燃焼をすることができない場合がある。この場合には、切換点の近傍に緩和域21を設けることで、バーナ12〜15を安定して燃焼させることができる。なお、緩和域21を設定する加熱能率P1及びP2は任意であり、連続式加熱炉1の燃料原単位とバーナ12〜15の安定した燃焼とから決定される。また、P1とP2との間は、一次関数以上のなめらかな連続関数により、つなげられることが好ましい。なお、前述のように蓄熱式バーナの使用率の切換点を複数有する場合であって、かつ蓄熱式バーナへの燃料流量の調節によりバーナの安定した燃焼ができない切換点がある場合には、その切換点の近傍に緩和域を設けることで、バーナを安定して燃焼させることができる。
図6は、各帯の炉温設定の状況を示す図である。以下、図1及び図6で付した記号を用いて説明する。横方向は、連続式加熱炉1の炉内位置であり、左端を装入口4、右端を抽出口5として、その間を各帯6〜9に分ける。縦軸は温度であり、鋼材2の温度及び各帯6〜9の炉温を示している。TAは鋼材2が第1制御帯7aから抽出された時の予想鋼材温度であり、TBは鋼材2の目標抽出温度1200℃である。以下、制御帯7b、8、9の炉温設定の方法について説明する。図4により、連続式加熱炉1の加熱能率を設定することで、連続式加熱炉1の燃料原単位が最小となる蓄熱式バーナ12、12…の使用率が決定される、これにより蓄熱式バーナ12、12…への燃料流量が決定される。この燃料流量から、例えば、連続式加熱炉1の実績による蓄熱式バーナ12、12…の燃料流量と上流の制御帯7bの炉温と制御帯7aの炉温T7aとの関係を用いることにより、経験的に炉温T7aを予測する。この炉温T7aから、予熱帯6の炉温T6を計算により予測することができる。この炉温T6と炉温T7aから、計算により予想鋼材温度TAを予測することができる。
次に、予測鋼材温度TA及び目標抽出温度TBから、第2制御帯7b、第2加熱帯8及び均熱帯9の炉温の設定値を計算する。方法としては、例えば、目標抽出温度TBから鋼材2の均熱帯9への装入温度TCを経験的に設定し、この均熱帯9への装入温度TC、目標抽出温度TB及び均熱帯在帯時間から均熱帯炉温T9を求める。次に、予測鋼材温度TA、均熱帯9への装入温度TC並びに第2制御帯7b及び第2加熱帯8の帯在時間から、第2制御帯7bの炉温炉温T7b及び第2加熱帯の炉温T8を求める。なお、炉温T7b、T8及びT9は、後段負荷型加熱とし、また経験的に炉温差を設定することなどにより、連続式加熱炉1の燃料原単位が小さくなるように設定する。この各炉温になるように、各制御帯のバーナの燃料流量が調節される。これにより、先に決定した蓄熱式バーナ12、12、…の燃料流量を基にして、鋼材2が目標抽出温度1200℃となるように第2制御帯7b、第2加熱帯8及び均熱帯9における燃料流量が調節されるため、制御帯7aにおける燃料原単位の低減を維持しつつ、鋼材2を目標抽出温度TBとすることが可能である。
以上から、図3のフローチャートにより、連続式加熱炉1について燃料原単位の計算を行った。ここで、連続式加熱炉1は、第1制御帯7aに上下各2対(計4対)の蓄熱式バーナ12、12、…を備えるとともに、非蓄熱式バーナを第2制御帯7bに12基、第2加熱帯に16基、均熱帯に18基、備えた。鋼材の抽出目標温度を1213℃とし、加熱能率(10kg/hr)は、150〜290を約25間隔で変化させ、それぞれの値で16時間継続して加熱させた。図4のグラフを用い、加熱能率が切換点である加熱能率60%以下では蓄熱式バーナ使用率を0%、大きいときにはRB使用率を100%となるように図3のステップS1の計算条件を設定して、燃料原単位を計算し、その平均値を求めた。比較例として、加熱能率に拘わらず、蓄熱式バーナ使用率を100%とした場合を計算した。この結果、本発明による燃料原単位は、比較例に比べ燃料原単位が約2.3%低減しており、これにより本発明による燃料原単位の低減が確認できた。
なお、上記の実施形態においては、一例として装入側に最も近い第1制御帯7aに上下各2対(計4対)の蓄熱式バーナを備え、他のバーナーには非蓄熱式バーナを備える連続式加熱炉1の場合について説明したが、本発明は、装入側に最も近い制御帯に蓄熱式バーナを備えれば、他のバーナは特に限定されない。そのため、他の制御帯には、蓄熱式バーナ、非蓄熱式バーナ及びこれらを混合して備えてもよい。また、装入側に最も近い制御帯備えられる蓄熱式バーナは、1対以上であればよい。
さらに、上記の実施形態においては、一例として制御帯が、第1制御帯及び第2制御帯に分けられた第1加熱帯、第2加熱帯及び均熱帯である場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、制御帯が異なっても、装入側に最も近い制御帯に蓄熱式バーナを備えることで、適用が可能である。
以上、現時点において、もっとも、実践的であり、かつ、好ましいと思われる実施形態に関連して本発明を説明したが、本発明は、本願明細書中に開示された実施形態に限定されるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う連続式加熱炉を用いた鋼材の製造方法もまた本発明の技術的範囲に包含されるものとして理解されなければならない。
蓄熱式バーナを備えた連続式加熱炉の炉長方向の内部を示す図である。 各制御帯の熱収支を示す図である。 燃料原単位の計算手順を示すフローチャートである。 加熱能率と、蓄熱式バーナの燃料流量と、燃料原単位との関係を示す図である。 加熱能率と蓄熱式バーナの使用率との関係を示す図である。 制御帯の炉温設定を示す図である。
符号の説明
1 蓄熱式バーナを備えた連続式加熱炉
2 鋼材
6 予熱帯
7 第1加熱帯
7a 第1制御帯
7b 第2制御帯
8 第2加熱帯
9 均熱帯
12 蓄熱式バーナ

Claims (4)

  1. 装入された鋼材をバーナにより連続的に加熱し、目標抽出温度にして抽出する連続式加熱炉であって、
    前記連続式加熱炉に独立してバーナの燃焼量の調節が可能である複数の制御帯が設けられ、前記装入側に最も近い前記制御帯に一対または複数対の蓄熱式バーナが備えられ、
    予め前記連続式加熱炉の加熱能率と前記蓄熱式バーナに供給する燃料流量との関係を定めておき、前記加熱能率の設定に基づき、前記蓄熱式バーナに供給する燃料流量を決定し、前記決定した燃料流量を前記蓄熱式バーナに供給して前記鋼材を加熱する工程を有することを特徴とする鋼材の製造方法。
  2. 前記燃料流量の決定が、
    予め前記加熱能率と、前記燃料流量と、前記燃料原単位との関係を計算により求める工程と、
    前記加熱能率の設定に基づき、前記燃料原単位が最小になる前記燃料流量を決定する工程と
    により行われることを特徴とする請求項1に記載の鋼材の製造方法。
  3. 前記燃料流量及び前記目標抽出温度から、前記蓄熱式バーナを備えた制御帯より抽出側の制御帯の炉温を設定することを特徴とする請求項1または2に記載の鋼材の製造方法。
  4. 前記蓄熱式バーナを備えた制御帯より抽出側の制御帯の炉温が、前記燃料流量から前記蓄熱バーナを備えた制御帯出口の鋼材温度を求め、該鋼材温度及び前記目標抽出温度から設定されることを特徴とする請求項3に記載の鋼材の製造方法。
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