JP2007308431A - 入浴剤 - Google Patents

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昭三 遠藤
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Abstract

【課題】使用前及び特に使用中(溶解・分散状態)の装飾性や遊戯性を考慮した入浴剤であって、長期保存後も溶解性が悪化することがなく、また、浴湯への溶解にも優れた入浴剤を提供すること。
【解決手段】水溶性コラーゲンのゼラチンを含む水性ゲルの発泡体からなり、該発泡体の比重が1.0以下であることを特徴とする入浴剤を提供する。
【選択図】なし

Description

本発明は、従来に無い形態の入浴剤、具体的には、浴湯中又は浴湯上を浮遊することができる水性ゲル発泡体からなる新規な入浴剤に関する。
従来より、入浴剤としては、粉剤、顆粒剤、錠剤、大型の粉末打錠剤並びに液体など、種々の形態のものが開発、上市され、そして今もいろいろなものが提案されている。これら固形の入浴剤は、いずれも、浴湯に投入されると、浴槽の下方へと沈降しながら溶解又は分散し、或いは浴槽の底に達してからも更に湯中に拡散していく種類のものであり、また液体の入浴剤は、浴湯に投入されると直ちに溶解し、拡散していく種類のものである。
また入浴剤には、一般に、湯に色を着けまた香りを与えるために色素及び香料(例えばピンク色の色素及び桜の香料など)が配合され、また肌に潤いや滑らかさを与える成分、或いは入浴後の爽快感や入浴後も持続する温まり感を作り出す成分など、各製品の特徴となる有効成分・薬剤成分などが配合されている。
しかし、これらの入浴剤は、いずれも、浴湯に溶解・分散した後の着色、芳香、或いは肌への湿潤作用または温浴効果などを狙い又は目的として製品構成されたものであって、それらに加え、浴湯に投入する以前の製品の外観形状、特にその装飾的効果(使用前の意匠価値)や、浴湯に投入され完全に溶解・分散するまでの製品外観の変化の面白さ・快さ、特に人を戯れさせるような楽しさ(使用の際の意匠価値)等をも考慮して製品開発されたものではない。
そこで、本願の発明者は、斯かる使用前並びに使用の際の意匠価値をも配慮した新規な入浴剤を提供することを目的として鋭意研究し、その結果、浴湯に浮遊することができ且つ所望により様々な形状を採りうる入浴剤として、浴剤用透明水性ゲルを提案している(特許文献1)。
特開2005−330197
しかしながら上述の浴剤用透明水性ゲルは主成分がゼラチン、エタノール、ゲル化温度調整剤及び水からなり、特に温水中での入浴剤の浮遊を実現するために、比重の調整を目的として、エタノールを多く含有する(10乃至50重量%)配合処方であった。このため、時間の経過と共にエタノールの脱水作用によりゼラチンに内包される水分がゲル外部に抜け出し、ゲル表面に不透明な膜が形成され次第に不溶化してくるため、長期保存が難しいという問題があった。
本発明者らは上記課題を解決すべく更に鋭意研究を重ね、その結果、水性ゲル自体からなる入浴剤に代えて、水性コラーゲンのゼラチンを含む水性ゲルの発泡体からなる入浴剤とすることにより、長期保存後もゲルの発泡体表面に膜が形成されることがなく、浴湯に投入した際には入浴剤が浴湯中及び浴湯上を浮遊しながら容易に溶解・拡散でき、且つ、室温での保存においては流動化(変形・溶解)することなく発泡体の形状を保つことができることを見出し、本発明を完成させた。
さらに本発明者らは、上記水性ゲルの発泡体に含まれる上記ゼラチンの濃度及び空隙率を調整することによって、さらに浴湯への溶解性に優れた入浴剤と為すこと、或いは、室温での耐熱性に優れた入浴剤と為すことができることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、水溶性コラーゲンのゼラチンを含む水性ゲルの発泡体からなり、該発泡体の比重が1.0以下であることを特徴とする入浴剤に関する。
また本発明は、前記水溶性コラーゲンのゼラチンを前記水性ゲルの発泡体の質量に対して13質量%以上含むことを特徴とする、前記入浴剤に関する。
さらに本発明は、前記水溶性コラーゲンのゼラチンに加え、更に糖を含む水性ゲルの発泡体からなり、該水溶性コラーゲンのゼラチンを該水性ゲルの発泡体の質量に対して10質量%以上含むことを特徴とする、前記入浴剤に関する。
そして本発明は、水溶性コラーゲンのゼラチンを含む水性ゲルの発泡体からなり、該発泡体の比重が0.95乃至1.00であり、該ゼラチンを該発泡体の質量に対して15質量%以上含み、且つ、該発泡体の空隙率が15%乃至50%であることを特徴とする入浴剤に関する。
また本発明は、前記水溶性コラーゲンのゼラチンを前記水性ゲルの発泡体の質量に対して16質量%乃至30質量%含み、且つ、該発泡体の空隙率が20%乃至30%であることを特徴とする、前記入浴剤に関する。
加えて本発明は、水溶性コラーゲンのゼラチンを含む水性ゲルの発泡体からなり、該発泡体の比重が1.0以下であり、該ゼラチンを該発泡体の質量に対して18質量%以上含み、且つ、該発泡体の空隙率が40%以上であることを特徴とする入浴剤に関する。
さらに本発明は、前記コラーゲンのゼラチンを前記水性ゲルの発泡体の質量に対して20質量%以上含み、且つ、該発泡体の空隙率が50%以上であることを特徴とする、前記入浴剤に関する。
本発明の入浴剤は、水性ゲルのマトッリックスに無数の微細な気泡を取り込ませることにより、水性ゲルの発泡体の形態と為すことによって、エタノールの少量配合の条件下で、該発泡体の空隙率を調整することで容易に比重をコントロールできる。このため、エタノールの水吸収によって起こる、時間経過に伴うゲル表面の膜形成に起因する入浴剤の溶解性低下が起こることがない。
また本発明の入浴剤は、発泡体の形態(固形)であるため、様々な形に成形でき、装飾的効果(使用前の意匠価値)に優れたものと為すことができ、また、固形であるため取り扱い(浴湯への投入など)が容易である。
さらにまた本発明の入浴剤を浴湯に投入した際には、水性ゲルの発泡体の比重を調整をすることにより、入浴剤が浴湯中及び浴湯上を浮遊しながら溶解する様子が楽しめるという効果(使用の際の意匠価値)に優れたものとなる。
その上、浴湯と接して、溶解した発泡体中のゲル成分が、該発泡体内の空隙を通って容易に外部(浴湯中)に溶出できることから、入浴剤となした場合に容易に溶解・拡散でき、溶解性にも優れたものとなる。
すなわち、本発明によって、外観(意匠性)、特性(保存性、溶解性)、操作性(取り扱い易さ)に優れた入浴剤を得ることができる。
そして本発明の入浴剤は、水性ゲルの発泡体の比重、該発泡体に含まれる水性コラーゲンのゼラチン配合量、並びに該発泡体の空隙率を調整することにより、入浴剤全体をほぼ水面下に保ち、浴湯との接触面積を相対的に大きく保つことができ、且つ、浴湯と接して溶解したゲル成分の、該発泡体内の空隙を介しての外部(浴湯中)への溶出を高効率のものと為すことができる。
すなわち、本発明によって、さらに溶解性に優れた入浴剤を得ることができる。
そして本発明の入浴剤は、水性ゲルの発泡体の空隙率及び該発泡体に含まれる水性コラーゲンのゼラチン配合量を調整することにより、低温より浴湯温度に近い温度まで一定の
形状を保つことができ、室温(40℃以下の大気中)での耐熱性を上げることができ、夏場などの外気温が非常に高い状況下であっても、ゲルが流動化(変形・溶解)することなく保存することができる。
以下に本発明をその完成に至る経緯を含め詳細に説明する。
前述の通り、これまで浴湯中及び浴湯上を浮遊できる入浴剤として提案された水性ゲルは、比重を調整するために用いたエタノールの水吸収に起因する溶解性の低下が問題とされていた。
本発明者らは、比重の調整をエタノールの添加によって行うのではなく、水性ゲルの構造、そして該ゲルを構成するゼラチンが有する起泡性に着目し、発泡体形状を為すことによって行うことを想到するに至った。ここで本発明における「水性ゲルの発泡体」とは、該ゼラチンを高速撹拌し、ゲル内に空気を取り込み発泡させ、冷却等により硬化させたものを指す。
上記形状を取ることにより、ゲル内の空気取り込み量を調整することによって、エタノール添加を必要とせずとも、浴湯中及び浴湯上を浮遊できる入浴剤が完成した。
加えて上記水性ゲルの発泡体は、ゲル内に多数の空隙が存在する構造であるため、浴湯に触れる表面積が大きくなるだけでなく、浴湯に触れて溶解したゲル成分が該空隙を通って外部(浴湯中)に溶出することができるため、溶解性にも優れた入浴剤と為すことができた。
なお、ゲル内への空気の取り込み量(ゲル中に占める空気の容積割合)を表す指標を「空隙率」と呼び、以下の式を用いて算出される。
A=[(B−C)/B]×100
A:空隙率(%)
B:水性ゲルの発泡体の外形寸法から算出される見かけ体積(cm3
C:水性ゲルの発泡体の空隙部を除いた真の体積(cm3
上述の本発明の入浴剤は、35℃以下の大気中又は包装状態では流動化(変形・溶解)することなく水性ゲルの発泡体の状態を保ち、また−10℃下でも凍結しない。
そもそも、水性ゲルの発泡体は、発泡体中の気泡や水分が時間の経過と共に徐々に外部に放出されるために発泡体が収縮・固化し易いだけでなく、発泡体を構成するゼラチンが熱によってゾル化し流動化し易いという特性を有する。したがって水性ゲルの発泡体を入浴剤として製品化するには、上記の特性を解消していることが重要である。
一方、入浴剤は、浴湯に投入した際速やかに溶解して、入浴剤に含まれる成分(香料、有効成分など)がなるべく短時間のうちに浴湯中に拡散することが一般に望まれている。
上記水性ゲルの発泡体からなる入浴剤において、さらに溶解性の向上を図るには、入浴剤を浴湯から浮き上がらせることがなく、すなわち浴湯との接触面積を最大限に保ち、且つ、空隙ができるだけ多数存在していることが望ましい。
このため本発明者らは、該発泡体の比重、上記ゼラチンの配合量、及び上記空隙率を調整することにより、上述した条件を備える、溶解性に優れた入浴剤を完成した。
なお本発明において溶解性とは、40℃の温水中における入浴剤の溶解の速さを基準に議論したものである。
また入浴剤は、外気温の変化の大きい環境にあっても、商品製造後、使用するまでの期間(輸送、店頭陳列、商品保存など)に品質が変化しない(溶解・変形などが起こらない)ことが求められる。
ここで、さらに外気温が高温である環境下、すなわち、夏場であれば場合によっては40℃近傍の大気中における耐熱性に優れ、且つ、温水(40℃)への易溶解性とのバランスの取れた入浴剤への要求もまた存在する。
上記水性ゲルの発泡体からなる入浴剤において、耐熱性の向上を図るには水性ゲルを構成するゼラチン配合量を増加し、この場合において、比重の調整、並びに溶解性のバランスを実現するには該発泡体の空隙率を増加することが望ましい。
このため本発明者らは、該発泡体の比重、上記ゼラチンの配合量、及び上記空隙率を調整することにより、上述した条件を備える、耐熱性に優れた入浴剤を完成した。
なお本発明において耐熱性とは、35℃又は40℃の大気中に5時間放置したとき、入浴剤の流動化(溶解・変形)の有無を議論したものである。
上述の入浴剤は、上記水性ゲルの発泡体の空隙率や、入浴剤自体の形状等を様々に変化させることによって、更に商品価値の高い様々な製品を為すことができる。
例えば、該発泡体の空隙率及び比重を調整することにより、入浴剤を浴湯に投入した際、浴湯上に浮かび上がった状態、浴湯上に浮いたり浴湯中に沈んだりを繰り返す浮遊状態、或いは浴槽の底に沈降することなく浴湯中に潜った状態などを目的に応じて実現でき、入浴剤が溶解する過程を様々な状態にて見て楽しむことができる。
また、該入浴剤は、例えばバラなどの花の香りや色、形状を採ることによって、浴湯に投入した際に浴槽に花を咲かせたような装飾的効果を与えることができ、或いは、動物やキャラクターの色、形状を採ることによって、入浴時間が楽しくなるような遊興性に富んだ子供向けの入浴剤と為すこともできる。
さらに該入浴剤は、該発泡体の空隙率及び配合されるゼラチン量を調整することによって、溶解速度の異なる水性ゲルの発泡体を含んだ形態と為すこともできる。例えば、入浴剤の上部には溶解速度の遅い発泡体を、下部には溶解速度の速い発泡体を組み合わせることで、上部の発泡体の形状を長時間見て楽しむことができるのと同時に、下部の発泡体が速やかに溶解することで色や香り、或いは有効成分等を浴湯中にすぐに拡散させることができる。或いは、入浴剤の中心部には溶解速度の速い発泡体を、外側には溶解速度の遅い発泡体を組み合わせることで、ある一定時間(外側の発泡体が溶解する時間)が過ぎると、一挙に入浴剤が溶けてなくなるといった、視覚的な変化を楽しむこともできる。
本発明の入浴剤は水溶性コラーゲンのゼラチンを含む水性ゲルの発泡体からなり、該発泡体には所望により、糖及びゲル化温度調整剤、並びにその他の成分を含む。以下に本発明の各構成要素及びその機能に関してさらに説明する。
なお本発明において「発泡体全質量基準」とは、水溶性コラーゲンのゼラチン、及び、糖、ゲル化温度調整剤、水並びにその他成分(香料、着色料、殺菌剤、粘度調整剤、保形剤、離形剤など)からなる水性ゲルの発泡体の全質量を基準とすることを意味するものである。
<水溶性コラーゲンのゼラチン>
上記水性ゲルの発泡体に含まれる水溶性コラーゲンのゼラチンとしては、例えばウシやブタなどの動物の骨、皮、靱帯又は腱などに含まれるコラーゲンを熱、酸、アルカリ又は酵素等のいずれの方法により変性して得られるものが使用される。
本発明の入浴剤において、上記水性ゲルの発泡体へのゼラチンの配合量は、発泡体全質量基準で13質量%以上であることが望ましい。また後述する糖をさらに含む場合、上記ゼラチンの配合量は、発泡体全質量基準で10質量%以上であることが望ましい。
一方、本発明の入浴剤において溶解性を向上させる場合、上記ゼラチンの配合量は、発泡体全質量基準で15質量%以上、好ましくは16質量%乃至30質量%であることが望ましい。
また、本発明の入浴剤において耐熱性を向上させる場合、上記ゼラチンの配合量は、発泡体全質量基準で18質量%以上、好ましくは20質量%以上であることが望ましい。
なお、ゼラチンを加水分解処理した低分子コラーゲンペプチドを一緒に配合すると、ゲル化した際の離型性が良好なものとなる。このため、上記ゼラチンの配合量に対して低分子コラーゲンペプチドを質量比で1:0.1〜1:1、より好ましくは1:0.1〜1:
0.5で配合することが望ましい。
<糖>
上記水性ゲルの発泡体には糖を含んでいてもよく、例えばエリスリトール、キシリトール、マンニトール、ソルビトール、アラビノース、ズルシトール、グルコン酸カルシウムなどを挙げることができる。これらを添加することにより、発泡したゲルの安定性を高めるとともに、温水溶解性を優れたものと為すことができる。
上記糖の配合量は、発泡体全質量基準で好ましくは3乃至10質量%であることが望ましい。
<ゲル化温度調整剤>
上記水性ゲルの発泡体にはゲル化温度調整剤をさらに含むことができ、該ゲル化温度調整剤としては、ヌクレオチドと、ヒドロキシ酸及び酸アミドから選ばれる1種又は2種以上の化合物とを含む物質が挙げられる。
ヌクレオチドはヌクレオシドのリン酸エステルであり、例えば5’−グアニル酸二ナトリウムなどのグアニル酸ナトリウム、或いは5’−イノシン酸二ナトリウムなどのイノシン酸ナトリウムを特に挙げることができる。ヌクレオチドを用いることにより、水性発泡ゲルの大気中における耐熱性などを向上させることができる。
ヒドロキシ酸はカルボキシル基とアルコール性ヒドロキシ基を有する有機酸であり、本発明においては特にα−ヒドロキシ酸であることが好ましく、例えば乳酸、クエン酸、又は酒石酸などを挙げることができる。
酸アミドはカルボン酸のカルボキシル基とアンモニア又はアミンが縮合した化合物であり、本発明において好適に用いられる酸アミドとしては特にニコチン酸アミドを挙げることができる。
ゲル化温度調整剤としては、上記化合物を組み合わせて使用することが好ましい。すなわち、ヌクレオチドとヒドロキシ酸を組み合わせて使用することにより、大気中での耐熱性が高く、且つ溶解性が高い水性ゲルの発泡体を得ることができる。また、酸アミドを組み合わせて配合すると、水性ゲルの発泡体のゲル強度を増加させることができる。
上記ゲル化温度調整剤の配合量は、発泡体全質量基準で好ましくは0.5乃至10質量%であることが望ましい。
<水>
水は、上記水性ゲルの発泡体の調整時に、上記ゼラチンの膨潤のために使用される。
この水には特別の制限はないが、香料の質や、入浴剤の保存安定性を考慮すると高純度のものが好ましく、例えば蒸留、イオン交換樹脂処理による精製水を好ましいものとして挙げることができる。
水の配合量は、好ましくは発泡体全質量基準で50乃至80質量%とすることができる。
<その他の成分>
上記水性ゲルの発泡体には、上述の成分のほか、香料、着色料、殺菌剤、粘度調整剤、保形剤、離形剤など、入浴剤に使用され得る周知の成分を含むことができる。
<水性ゲルの発泡体>
本発明の入浴剤を構成する水性発泡ゲルの製造例を以下に示す。
まず、水性コラーゲンのゼラチン(及び低分子コラーゲンペプチド)、水、及び糖を撹拌混合し、さらにゲル化調整剤及びその他の成分を投入して撹拌混合し、粘度及びpHを調整する。
なお、本発明の入浴剤を浴湯中及び浴湯上に浮遊させるために、混合物の比重は1.0以下、さらに、該入浴剤の溶解性を向上させるには比重を0.95乃至1.00とするこ
とが好ましい。
また、良好な発泡体を得るには、このとき混合物の粘度を45乃至1295cp(40℃)に調整することが好ましく、より好ましくは90乃至1295cp(40℃)に調整することが望ましい。
粘度調整後、混合物を回転撹拌し、ゲル化した際の空隙率を考慮し、適宜調整しながら発泡させる。
空隙率は、特に溶解性又は耐熱性を向上させた入浴剤と為すためには十分な調整が必要である。本発明の入浴剤において溶解性を向上させる場合、水性ゲルの発泡体の空隙率は15%乃至50%、好ましくは20%乃至30%であることが望ましい。また、耐熱性を向上させる場合には、該空隙率は40%以上、好ましくは50%以上であることが望ましい。
また上記回転撹拌時の温度は、好ましくは40乃至60度であり、また、回転速度は4,000乃至30,000rpmとすることが望ましい。
水性ゲルを発泡後、発泡混合物を適当な成形型に入れてゲル化する温度に保持してゲル化させる。その後離型し、本発明の入浴剤を製造する。
以下、実施例を挙げて、本発明を更に詳しく説明するが、本発明は、これら実施例に限定されるものでない。
製造例
表1に記載の4種の配合割合に従って、水性コラーゲンのゼラチン末、コラーゲンペプチド粉末、糖及び精製水を混合し、320rpmで回転撹拌した。各混合物にゼラチン末を加え、200rpmで回転撹拌して完全に溶解させた。続いて、抗菌剤、香料及び着色料を入れて混合し、さらに、粘度調整剤及びゲル化温度調整剤を投入して粘度及びpHを調整した。
各混合物を40〜55℃に保持し、回転速度4,000乃至30,000rpmで適宜選択して回転撹拌を行い、ゲル化した際の発泡体の空隙率が20%となるように発泡を調整した。なおこのとき、後述するように各混合物の発泡状態を目視にて確認した。そして発泡した各混合物を直径6cmの円柱状の成形型に注入し、室温で24時間放置し、ゲル化を進行させた。24時間経過後、各水性ゲルの発泡体を成形型より離型し、直径6cm、高さ2cmの円盤型の入浴剤を製造した。
同様の手順で、水性ゲルの発泡体の空隙率を30%又は50%に調整した入浴剤をそれぞれ製造した。
Figure 2007308431
試験例1:発泡試験
上記製造例において、各混合物の発泡状態を目視にて確認した。
混合物全体にわたってクリーム状の良好な泡が得られたものを◎、混合物全体にほぼ均一に泡が得られたものを○、発泡化の後、二層に分離したものを△として評価した。
Figure 2007308431
試験例2:浮遊試験
製造した入浴剤を40℃の湯に入れた。
溶解終了時まで底に沈まずに浴湯中又は浴湯上に浮遊したものを◎、溶解中に沈んだものを△、湯に投入した時に浮遊せずに沈んだものを×として評価した。
Figure 2007308431
試験例3:大気中での高温耐熱性
製造した入浴剤を室温40℃の大気中に保ち、5時間放置後、流動化せずに形状が保たれたものを◎、流動化したものを×として評価した。
Figure 2007308431
試験結果
上記試験例1が示すように、いずれの配合においても発泡は見られたが、ゼラチンの配合が少ない配合1乃至配合3においては発泡後に二層に分離したものがあった。一方、配合4(ゼラチン配合率20%)で空隙率を30%及び50%としたものはクリーム状の良好の泡が形成された。
また、試験例2が示すように、ゼラチンの配合率が低い場合(配合1及び配合2)においても、空隙率を調整することにより、入浴剤は浴湯中又は浴湯上に浮遊した。
さらに、試験例3においては、配合4(ゼラチン配合率20%)を用いて空隙率50%とした入浴剤が、40℃の大気中においても流動化せず、優れた耐熱性を示した。

Claims (7)

  1. 水溶性コラーゲンのゼラチンを含む水性ゲルの発泡体からなり、該発泡体の比重が1.0以下であることを特徴とする入浴剤。
  2. 前記水溶性コラーゲンのゼラチンを前記水性ゲルの発泡体の質量に対して13質量%以上含むことを特徴とする、請求項1記載の入浴剤。
  3. 前記水溶性コラーゲンのゼラチンに加え、更に糖を含む水性ゲルの発泡体からなり、該水溶性コラーゲンのゼラチンを該水性ゲルの発泡体の質量に対して10質量%以上含むことを特徴とする、請求項1記載の入浴剤。
  4. 水溶性コラーゲンのゼラチンを含む水性ゲルの発泡体からなり、該発泡体の比重が0.95乃至1.00であり、該ゼラチンを該発泡体の質量に対して15質量%以上含み、且つ、該発泡体の空隙率が15%乃至50%であることを特徴とする入浴剤。
  5. 前記水溶性コラーゲンのゼラチンを前記水性ゲルの発泡体の質量に対して16質量%乃至30質量%含み、且つ、該発泡体の空隙率が20%乃至30%であることを特徴とする、請求項4記載の入浴剤。
  6. 水溶性コラーゲンのゼラチンを含む水性ゲルの発泡体からなり、該発泡体の比重が1.0以下であり、該ゼラチンを該発泡体の質量に対して18質量%以上含み、且つ、該発泡体の空隙率が40%以上であることを特徴とする入浴剤。
  7. 前記コラーゲンのゼラチンを前記水性ゲルの発泡体の質量に対して20質量%以上含み、且つ、該発泡体の空隙率が50%以上であることを特徴とする、請求項6記載の入浴剤。
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