JP2007306685A - 回転電機並びに送風機及び冷媒圧縮機 - Google Patents

回転電機並びに送風機及び冷媒圧縮機 Download PDF

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辰太郎 荒木
Yoshinari Asano
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Abstract

【課題】電機子からの磁束の高調波による界磁用磁石での渦電流や、その減磁を回避しつつ、界磁磁束が短絡的に流れることを低減する。
【解決手段】磁性体1のうち、界磁用磁石201を載置する載置面107は、溝105,106によって周方向から、貫通孔103によって外周側から、貫通孔104によって内周側から、それぞれ面101から分離されている。よって界磁用磁石201に対し、磁性体1と反対側から界磁用磁石201よりも広い磁性体を被せても、界磁用磁石201の両磁極面の間の磁路長を、界磁用磁石201の厚みよりも大きくできる。よって界磁用磁石201が発生する界磁磁束が辺縁において界磁子の内部で短絡的に流れることを低減できる。しかも界磁用磁石201に被せられる磁性体は、電機子からの磁界の高調波による界磁用磁石201での渦電流や、その減磁を低減する。
【選択図】図5

Description

本発明は、アキシャルギャップ型と通称される回転電機に関する。
相互に対向する電機子及び界磁子を備える回転電機のうち、当該対向する方向に平行な回転軸の周囲で電機子及び界磁子が相対的に回転するものは、アキシャルギャップ型と通称される。
アキシャルギャップ型の回転電機は、特に回転軸方向に薄型化することにより、界磁用磁石の体積に比してその磁極面を広く採用することができるので、トルク密度を向上できる。特に界磁子が、界磁磁束を発生させるための永久磁石(本願ではこれを単に「界磁用磁石」と称す)を使用する場合、その材料としてエネルギー積が高い希土類磁石(特にNd-Fe-B系磁石)を採用することが好まれる。
アキシャルギャップ型の回転電機は特許文献1〜3などにおいて例示されている。
特開平5−268754号公報 特開平8−126277号公報 特開2004−52657号公報
しかしながら、界磁用磁石は電機子に対向することになるので、界磁用磁石の材料に上記希土類磁石(特にNd-Fe-B系磁石)を採用する場合、電機子からの磁束の高調波による界磁用磁石での渦電流や、その減磁が懸念される。
これを解決するためには、例えば界磁用磁石の磁極面のうち、電機子に対向するものを磁性体で覆うことが考えられる。他方、上述のようにアキシャルギャップ型の回転電機でメリットを高めるためには、特に回転軸方向に薄型化することが好ましい。また電機子と反対側では界磁磁束を効率よく利用するために、界磁用磁石に対してバックヨークを用いることが好ましい。
よって界磁用磁石を電機子側で覆う磁性体を設けると、これとバックヨークとの間隔が狭く、これらの間で界磁磁束が短絡的に流れる懸念がある。ヨークを用いずに界磁子が一対の電機子で挟まれる構造であっても、各電機子側で界磁磁石を覆う磁性体同士の間で、上述のような短絡的な磁束の流入出の懸念がある。
そこで本発明は、回転軸方向から見て、界磁用磁石の磁極面を覆う磁性体の辺縁と、界磁用磁石の辺縁との位置関係を工夫し、電機子からの磁束の高調波による界磁用磁石での渦電流や、その減磁を回避しつつ、界磁磁束が短絡的に流れることを低減できる技術を提案する。
この発明にかかる回転電機は、少なくとも一つの電機子(5,6)と、前記電機子に対して相対的な回転をし、前記回転の回転軸(Q)に平行な回転軸方向で前記電機子と対向する界磁子(1,201.4;201,4A,4B)とを含む回転電機である。
その第1の態様では、前記界磁子は、一の前記電機子に対向する側で前記回転軸周りで周方向に配置される複数の第1磁極面(201a;202a)を、前記一の前記電機子とは反対側で前記周方向に配置される複数の第2磁極面(201b;202b)を、それぞれ呈する界磁用磁石(201;202;204)と、極性の異なる前記第1磁極面を相互に磁気的に分離しつつ、前記第1磁極面上に設けられた第1磁性体(402;402A)と、前記第2磁極面に設けられた第2磁性体(1;402B)とを有する。そして前記回転軸方向に沿って見て、前記第1磁性体及び前記第2磁性体の少なくともいずれか一方の辺縁が前記界磁用磁石を横切る。
この発明にかかる回転電機の第2の態様は、その第1の態様であって、前記界磁子の径方向の一方における前記界磁用磁石の辺縁よりも、前記第2磁性体のうち前記第2磁極面(201b;202b)を載置する面(107;111;113;118;402A)の前記径方向の前記一方における辺縁の方が、前記径方向の他方へと退いている。
この発明にかかる回転電機の第3の態様は、その第1の態様又は第2の態様であって、前記第2磁性体は前記第2磁極面(201b;202b)同士を磁気的に接続するヨーク(1)である。そして前記ヨークには、前記界磁用磁石を載置する面(107;111;113;118)の前記径方向の前記一方における前記辺縁を規定する段差(103;104;109;110;112;114;115;116)が設けられる。
この発明にかかる回転電機の第4の態様は、その第3の態様であって、前記回転軸方向に貫通し、前記段差を形成する貫通孔(103;104;109)が前記ヨークに設けられる。
この発明にかかる回転電機の第5の態様は、その第4の態様であって、前記ヨークには、前記回転の中心において前記回転軸方向に貫通するシャフト挿入口(102)が更に設けられる。そして前記貫通孔(104;109)は前記界磁用磁石の前記内周側で前記ヨークに設けられる。
この発明にかかる回転電機の第6の態様は、その第4の態様であって、前記貫通孔(103)は前記界磁用磁石の前記外周側で前記ヨークに設けられる。
この発明にかかる回転電機の第7の態様は、その第1の態様であって、前記界磁用磁石(201)は、前記周方向に離散的に配置された複数の磁石を有する。そして前記周方向の一方における前記磁石の辺縁よりも、前記第2磁性体のうち前記界磁用磁石を載置する面(107;111;113;118;402A)の前記周方向の前記一方における辺縁の方が、前記周方向の他方へと退いている。
この発明にかかる回転電機の第8の態様は、その第7の態様であって、前記第2磁性体は前記第2磁極面(201b;202b)同士を磁気的に接続するヨーク(1)である。そして前記ヨークには、前記界磁用磁石を載置する面(107)の前記周方向の前記一方における前記辺縁を規定する段差(105,106;108;110;113)が設けられる。
この発明にかかる回転電機の第9の態様は、その第1の態様であって、前記界磁子の径方向の一方における前記界磁用磁石の辺縁よりも、前記第1磁性体の前記径方向の前記一方における辺縁の方が、前記径方向の他方へと退いている。
この発明にかかる回転電機の第10の態様は、その第1の態様乃至第9の態様のいずれかであって、前記界磁用磁石(204)はリング状磁石である。
この発明にかかる回転電機の第11の態様は、その第1の態様であって、前記界磁用磁石(201;202)は、前記周方向に離散的に配置された複数の磁石を有する。そして前記周方向の一方における前記磁石の辺縁よりも、前記第1磁性体の前記周方向の前記一方における辺縁の方が、前記周方向の他方へと退いている。
この発明にかかる回転電機の第12の態様は、その第9の態様乃至第11の態様のいずれかであって、前記周方向に隣接する前記第1磁性体同士(402;402A;402B)は、実質的に磁気障壁として機能する程度に狭い幅の部分(403,404;403A,404A;403B,404B)を介して相互に連結する。
この発明にかかる回転電機の第13の態様は、その第2の態様又は第8の態様であって、前記径方向における前記界磁用磁石(201)の前記辺縁は、前記第1磁性体及び前記第2磁性体の少なくともいずれか一方とモールド樹脂(701)で固定される。
この発明にかかる回転電機の第14の態様は、その第1の態様であって、前記回転軸方向に沿って見て前記界磁用磁石を横切る前記辺縁には、前記辺縁に直交する磁化方向を有する磁石(203)が設けられる。そして前記磁石の前記界磁用磁石(202)側の側面には、前記磁石が設けられた辺縁を有する界磁用磁石の第1磁極面(202a)と同じ磁極が現れる。
この発明にかかる回転電機の第15の態様は、その第7の態様又は第11の態様であって、前記周方向における前記磁石の間で前記磁石と離れて設けられる第3磁性体(301)を更に備える。そして前記第1磁性体は、前記第1磁極面(201a)と磁気的に分離しつつ前記第3磁性体上にも設けられる。
この発明にかかる送風機は、この発明にかかる回転電機の第4の態様乃至第6の態様のいずれかを採用する。
この発明にかかる冷媒圧縮機は、この発明にかかる回転電機の第4の態様乃至第6の態様のいずれかを採用する。
この発明にかかる回転電機の第1の態様によれば、第1磁性体によって第1磁極面の少なくとも一部を覆うので、電機子からの磁束の高調波による界磁用磁石での渦電流や、その減磁が低減される。しかも第1磁性体と第2磁性体との間の磁路長を界磁用磁石の厚みよりも大きくできるので、界磁磁束が短絡的に流れることを低減できる。
この発明にかかる回転電機の第2の態様によれば、界磁用磁石の外周側もしくは内周側の辺縁における、界磁磁束の短絡的な流入出を低減できる。
この発明にかかる回転電機の第3の態様によれば、ヨークによって第2磁極面同士が磁気的に接続されるので、電機子へと界磁磁束を効率よく与えることができる。
この発明にかかる回転電機の第4の態様によれば、貫通孔に冷媒を流して回転電機を、とりわけ電機子を冷却することができる。
この発明にかかる回転電機の第5の態様によれば、シャフト挿入口にシャフトを挿入し、界磁子を回転子として機能させることができる。シャフト挿入口でシャフトを保持することによって回転電機にかかる応力を、貫通孔によって緩和することができる。またこの保持のために加熱を伴ういわゆる焼き填めを行う場合、貫通孔は熱抵抗を高めて、界磁用磁石への加熱を低減できる。
この発明にかかる回転電機の第6の態様によれば、第1磁極面の配置によって内周側にヨークに多くの界磁磁束が流れる場合、例えば第1磁極面が2極を呈する場合、ヨークでの界磁磁束の流れを阻害せず好適である。
この発明にかかる回転電機の第7の態様によれば、界磁用磁石を構成する磁石の周方向についての辺縁における、界磁磁束の短絡的な流入出を低減できる。
この発明にかかる回転電機の第8の態様によれば、ヨークによって第2磁極面同士が磁気的に接続されるので、電機子へと界磁磁束を効率よく与えることができる。
この発明にかかる回転電機の第9の態様によれば、界磁用磁石の外周側もしくは内周側の辺縁における、界磁磁束の短絡的な流入出を低減できる。
この発明にかかる回転電機の第10の態様によれば、界磁用磁石の配置が容易となる。
この発明にかかる回転電機の第11の態様によれば、界磁用磁石を構成する磁石の周方向についての辺縁における、界磁磁束の短絡的な流入出を低減できる。
この発明にかかる回転電機の第12の態様によれば、第1磁性体の機械的強度が高まる。
この発明にかかる回転電機の第13の態様によれば、第1磁極面と第1磁性体との間や、第2磁極面と第2磁性体との間に接着剤を設ける必要がないので、パーミアンス係数、動作点磁束密度が上がり、回転電機のトルクが高まる。
この発明にかかる回転電機の第14の態様によれば、ハルバッハ型の磁石を構成することができ、界磁磁束を効率よく発生させることができる。
この発明にかかる回転電機の第15の態様によれば、いわゆるq軸磁路のインダクタンスが高まるので、リラクタンストルクが高まる。
この発明にかかる送風機によれば、回転電機を自己冷却して送風する。
この発明にかかる冷媒圧縮機によれば、貫通孔に冷媒が流れて回転電機を、とりわけ電機子を冷却することができる。
まず、本発明の実施の形態にかかる回転電機のうち電機子の構成を、図1乃至図3を用いて例示する。
図1は電機子が集中巻を採用する場合を例示する斜視図である。但し図1では磁性板6、電機子巻線504を、バックヨーク501及びティースコア502に対して回転軸Qに沿って分解して示している。ティースコア502は複数(ここでは6個)回転軸Qの周りで周方向に配置され、バックヨーク501によって連結されつつ、バックヨーク501から回転軸Qに沿って一方向に屹立している。
ティースコア502の各々には電機子巻線504が巻回される。回転軸Qに沿っての長さは電機子巻線504と比較してティースコア502の方が長いか等しく設定される。そして磁性板6はバックヨーク501と反対側でティースコア502上に設けられる。
磁性板6は回転軸Qについての径方向に延在するスリット601を有しており、これによって磁性板6が、ティースコア502毎に対応した複数の磁性体602に分割される。スリット601は外周側及び内周側から、それぞれ薄肉部603,604で挟まれており、これらによって磁性体602が相互に連結されており、磁性体602の機械的強度が高まる。薄肉部603,604は磁性体であったとしても実質的に磁気障壁として機能する程度に幅が狭く、磁性体602同士は実質的には磁気的に分離されている。
但し、磁性体602は薄肉部603,604で連結されていることは必須でなく、薄肉部603,604の少なくともいずれか一方を省略することもできる。
当該電機子において、電機子巻線504に交流を印加することにより、ティースコア502において回転磁界が発生する。当該回転磁界は、磁性板6によってバックヨーク501と反対側に効率よく導かれる。よって磁性板6側に界磁子を配置することにより、回転磁界が効率よく界磁子に与えられる。また界磁子からの界磁磁束は効率よくティースコア502へ導かれる。
但し磁性板6は電機子に必須の構成ではないので、バックヨーク501、ティースコア502、電機子巻線504の集合体5のみで電機子を構成しても良い。
図2は電機子が分布巻を採用する場合を例示する斜視図である。但し図2では磁性板6、電機子巻線505,506を、バックヨーク501、ティースコア502、連結コア503に対して回転軸Qに沿って分解して示している。ティースコア502は複数(ここでは12個)回転軸Qに対して周方向に配置され、バックヨーク501によって連結されつつ、バックヨーク501から回転軸Qに沿って一方向に屹立している。
連結コア503はティースコア502よりも低い位置で、隣接する3個のティースコア502同士を連結する。但し連結コア503同士はティースコア502一つ置きに設けられる。
電機子巻線505の回転軸Qに沿っての長さは、連結コア503のそれと等しく設定される。また電機子巻線505は連結コア503及びこれで連結された3個のティースコア502の纏まりの周囲に巻回される。これにより電機子巻線506を、連結コア503及び電機子巻線505上に、回転軸Qに沿っての位置決めを容易にして載置できる。但し電機子巻線506は、連結コア503によっては相互に連結されない3個のティースコア502の纏まりの周囲に巻回される。連結コア503は省略してもよい。
図3は磁性板6を省略した電機子の斜視図であり、バックヨーク501及び連結コア503の少なくともいずれか一方と連結された歯部コア502に対し、電機子巻線505,506を巻回した様子を示している。
懸かる構成においても磁性板6は電機子に必須の構成ではないので、バックヨーク501、ティースコア502、電機子巻線505,506の(あるいは更に連結コア503をも加えた)集合体5のみで電機子を構成しても良い。
下記のいずれの実施の形態で示される界磁子においても、電機子として図1及び図2に例示された構成を採用し、アキシャルギャップ型の回転電機を構成することができる。即ち、当該回転電機における界磁子は、上記で例示される電機子に対して相対的な回転をし、その回転の回転軸Qに平行な方向で電機子と対向する。
界磁子の第1の実施の形態.
図4は本発明にかかる回転電機のうち、界磁子の構造の第1の実施の形態を例示する斜視図である。但し図4では磁性板4を他の構成要素に対して回転軸Qに沿って分解して示している。当該界磁子は磁性板4の側で図示しない電機子と対向する。
界磁子には界磁用磁石201が複数設けられている。これらの界磁用磁石201は、電機子に対向する側(即ち磁性板4側)で回転軸Qの周りで周方向に配置される複数の第1磁極面201aと、電機子とは反対側で周方向に配置される複数の第2磁極面を、それぞれ呈することになる。ここでは界磁用磁石201が4個設けられて磁極対数が2である場合を例示している。
磁性体1は第2磁極面に設けられており、本実施の形態では第2磁極面同士を磁気的に接続するヨークとして機能している。このヨークとしての機能によって、第2磁極面同士が磁気的に接続されるので、第1磁極面201aから電機子へと界磁磁束を効率よく与えることができる。
磁性体1には回転軸Qに沿って貫通する軸孔102が設けられており、図示されないシャフトを軸孔102に挿入して保持することができる。これにより当該界磁子は回転子として回転軸Q周りで回転することができる。
磁性板4にも軸孔405が設けられており、上記のシャフトをここに貫通することができる。
周方向で隣接する第1磁極面201aは、相互に極性が異なっている。図4では第1磁極面201aが現れており、それぞれN極、S極であることが記号「N」「S」と付記されて示されている。但し界磁用磁石201は磁性板4とは反対側で磁性体1の上に設けられているので、図4では第2磁極面は現れない。
磁性板4は、第1磁極面201a上に設けられ、極性の異なる第1磁極面201aを相互に磁気的に分離する。この磁気的な分離のためにスリット401が設けられている。スリット401は回転軸Qについての径方向に延在し、これによって磁性板4が、極性が異なる第1磁極面201a毎に対応した複数の磁性体402に分割される。
スリット401は外周側及び内周側から、それぞれ薄肉部403,404で挟まれており、これらによって磁性体402の機械的強度が高まる。薄肉部403,404は磁性体であったとしても実質的に磁気障壁として機能する程度に幅が狭く、磁性体402同士は実質的には磁気的に分離されている。但し、磁性体402は薄肉部403,404で連結されていることは必須でなく、薄肉部403,404の少なくともいずれか一方を省略することもできる。
このようにして磁性板4によって第1磁極面201aの少なくとも一部が覆われるので、電機子からの磁束の高調波による界磁用磁石201での渦電流や、その減磁が低減される。
界磁子は更に、周方向において隣接する界磁用磁石201の間に介在し、これらと離れて設けられる磁性体301をも有している。ここでは磁性体301は、界磁用磁石201の個数に対応して4個設けられている場合が例示されている。
磁性体402は第1磁極面201aと磁気的に分離しつつ磁性体301上にも設けられる。このような磁気的な分離にもスリット401が用いられている。磁性体301はアキシャルギャップ型の回転電機における、いわゆるq軸磁路のインダクタンスを高めるので、当該回転電機のリラクタンストルクを高めることができる。以下、このようにq軸磁路のインダクタンスを高めるべく設けられた磁性体を「q軸コア」とも称する。
図5は界磁子から磁性板4を除いた場合の上面図であり、図6は界磁子から磁性板4及び界磁用磁石201を除いた場合の上面図である。磁性体1には界磁用磁石201が載置される載置面107と、これを磁性体1の他の面101と分離する溝105,106及び貫通孔103,104が設けられている。
溝105,106は周方向から、貫通孔103は外周側から、貫通孔104は内周側から、それぞれ載置面107を面101から分離している。載置面107の径方向の長さW7、貫通孔103の外周側の端と貫通孔104の内周側の端との間の径方向の長さW34、貫通孔103,104の径方向のそれぞれの長さW3,W4を導入すると、W34=W3+W4+W7の関係にある。また溝105,106の周方向の長さはそれぞれW5,W6であり、それぞれの深さはD5,D6である。
回転軸Q方向に沿って見て、例えば上面図たる図5において、磁性体1の辺縁となる載置面107の辺縁は界磁用磁石201を横切っている。但しここで、界磁用磁石201を横切っている、とは、必ずしも界磁用磁石201「の辺縁」を横切っていることに限定されない。界磁用磁石201「の内部」を横切っている場合をも含む。例えば図5に示されるように、載置面107の辺縁が界磁用磁石201内部に存在していればよい。
図7は界磁子の、界磁用磁石201が存在する位置での周方向に垂直な断面図であり、磁性板4をも含めて描いている。載置面107の内周縁は界磁用磁石201の内周縁よりも長さW21aで外周縁側へと後退している。載置面107の外周縁は界磁用磁石201の外周縁よりも長さW21bで内周縁側へと後退している。
図5で示されるような、載置面107の外周縁や内周縁が界磁用磁石201を横切っていることは、図7において載置面107の辺縁が界磁用磁石201の辺縁に対して界磁用磁石201側へと後退した段差を形成していることとして現れている。
よって例えば図7に示されるように、磁性体402の内周縁、外周縁がそれぞれ界磁用磁石201の内周縁及び外周縁に対して長さW42a,W42bで突出していても、その直下(回転軸Qに沿った方向での磁性体1側)には載置面107が存在しない。よって磁性体1,402が存在していても、第1磁極面201aと第2磁極面201b間の磁路長を界磁用磁石201の厚みよりも大きくできる。従って、界磁用磁石201が発生する界磁磁束が、径方向の辺縁において界磁子の内部で短絡的に流れることを低減でき、以て界磁磁束を電機子へと効率よく鎖交させることができる。
なお、磁性体402の内周縁、外周縁がそれぞれ界磁用磁石201の内周縁及び外周縁に対して突出していることは、電機子に対向する磁極面を実質的に大きく取ることができる観点から望ましい。
もちろん、界磁磁束の短絡的な流入出を低減する観点からは、望ましくは磁性体402の内周縁、外周縁の直下において載置面107のみならず磁性体1の他の表面101も存在しない方が望ましい。図7では当該断面において、磁性体402の内周縁と貫通孔104の内周側の端との間に距離W44を、磁性体402の外周縁と溝103の外周側の端との間に距離W43を、それぞれ設けることにより、当該断面における磁性体402の内周縁、外周縁の直下には、載置面107も表面101も存在しない場合が示されている。
このような貫通孔103,104を磁性体1において設けることは、界磁磁束以外の観点からも望ましい。例えば当該回転電機を、とりわけ電機子を冷却する場合、この冷却に用いる冷媒を貫通孔103,104に流すことができる。
また貫通孔103,104の位置として、界磁用磁石201の周方向の辺縁側ではなく、径方向の辺縁側、即ち外周縁や内周縁の側に選定することは、機械的強度の点で望ましい。軸孔102でシャフトを保持することや、磁性体1を他の装置の内面に填め込むことによって発生する応力を、貫通孔103,104で緩和することができるからである。
界磁用磁石201の周方向の辺縁においては貫通孔を設けることは望ましくない。隣接する第2磁極面同士の間で磁性体1をヨークとして流入出する磁束を妨げるからである。
なお、軸孔102でシャフトを保持するために圧入する場合、歪みが発生する可能性がある。これは、磁性体1に回転軸Qに沿った方向の変形が、電機子と界磁子との間のいわゆるエアギャップの精度を劣化させることに鑑みて望ましくない。内周側に設けられた貫通孔104はかかる歪みを緩和する。
また誘導加熱を伴ういわゆる焼き填めを行ってシャフトを保持する場合、貫通孔104を内周側に設けることで軸孔102と界磁用磁石201との間での熱抵抗が高まる。これにより、界磁用磁石201への加熱を低減でき、その性能劣化を回避できる。
図8及び図9は載置面107が存在する位置での界磁子の周方向に沿った断面の展開図であり、磁性板4をも含めて描いている。図8は溝106が存在する近傍を示し、図9は溝105が存在する近傍を示す。
載置面107の周方向の一方の辺縁は界磁用磁石201の周方向の辺縁よりも長さW62で、他方の辺縁側へと後退している。載置面107の周方向の他方の辺縁は界磁用磁石201の周方向の辺縁よりも長さW52で、一方の辺縁側へと後退している。
図5で示されるような、載置面107の周方向の辺縁が界磁用磁石201を横切っていることは、図8や図9において載置面107の辺縁が界磁用磁石201の辺縁に対して界磁用磁石201側へと後退した段差を形成していることとして現れている。
よって例えば図8や図9に示されるように、磁性体402の周方向の辺縁(この位置はスリット401の周方向の辺縁の位置で規定される)が、界磁用磁石201の周方向の辺縁に対して長さW42c,W42dで突出していても、その直下には載置面107が存在しない。よって磁性体1,402が存在していても、第1磁極面201aと第2磁極面201bと間の磁路長を、界磁用磁石201の厚みよりも大きくできる。従って、界磁用磁石201の発生する界磁磁束が、周方向の辺縁において界磁子の内部で短絡的に流れることを低減でき、以て界磁磁束を電機子へと効率よく鎖交させることができる。
なお、磁性体402の周方向の辺縁が、界磁用磁石201の周方向の辺縁に対して突出していることは、電機子に対向する磁極面を実質的に大きく取ることができる観点から望ましい。
もちろん、界磁磁束の短絡的な流入出を低減する観点からは、望ましくは磁性体402の周方向の辺縁の直下において、載置面107のみならず表面101も存在しない方が望ましい。図8では当該断面において、磁性体402の周方向の辺縁と溝106の(表面101側の)辺縁との間に距離W46を設け、図9では当該断面において、磁性体402の周方向の辺縁と溝105の(表面101側の)辺縁との間に距離W45を設け、それぞれの断面において磁性板4の内周縁、外周縁の直下には、表面101も存在しない場合が示されている。
界磁子の第2の実施の形態.
図10は本発明にかかる回転電機のうち、界磁子の構造の第2の実施の形態並びに、後述する第3及び第4の実施の形態を例示する斜視図である。但し図10では磁性板4を他の構成要素に対して回転軸Qに沿って分解して示している。当該界磁子は磁性板4の側で図示しない電機子と対向する。
界磁子には界磁用磁石202が複数設けられている。但し本実施の形態では第1の実施の形態の界磁用磁石201のように周方向に隣接するもの同士の間に磁性体301を設けはしない。但し第2乃至第4の実施の形態は、q軸コアを設けた界磁子に適用することもできる。
界磁用磁石202は、磁性板4側において回転軸Qの周りで周方向に配置される複数の第1磁極面202aと、電機子とは反対側で周方向に配置される複数の第2磁極面を、それぞれ呈する。本実施の形態でも磁性体1はヨークとして機能し、また軸孔102も設けられている。また磁性板4にも軸孔405が設けられている。
周方向で隣接する第1磁極面202aは、相互に極性が異なっている。図10では第1磁極面202aが現れている。但し図10では第2磁極面は現れていない。
磁性板4は、第1磁極面202a上に設けられ、極性の異なる第1磁極面202aを相互に磁気的に分離する。この磁気的な分離のために第1の実施の形態と同様に、スリット401が設けられている。
図11は界磁子から磁性体1を除いた場合の上面図であり、図12は磁性板1の上面図である。但し図12では界磁用磁石202の第2磁極面202bの位置を鎖線で示した。この位置は、界磁用磁石202が載置される位置でもある。
磁性体1には、界磁用磁石202が載置される位置を、周方向の辺縁において他の位置での磁性体1の面101と分離する溝108と、内周側の辺縁において面101と分離する貫通孔109とが設けられている。本実施の形態では第1の実施の形態とは異なり、界磁用磁石202の外周縁側には段差を設けていない。
回転軸Q方向に沿って見て、例えば上面図たる図11において、磁性体402の内周縁及び外周縁は界磁用磁石202を横切っている。また上面図たる図12において、磁性体1のうち第2磁極面202bが載置される面の辺縁を規定する溝108や貫通孔109の端は、界磁用磁石202を横切っている。
図13は界磁子の、界磁用磁石202が存在する位置での周方向に垂直な断面図であり、磁性体1,4をも含めて描いている。磁性体402の内周縁は界磁用磁石202の内周縁に対して長さW42eで外周縁側へと後退している。また磁性体402の外周縁は界磁用磁石202の外周縁に対して長さW42fで内周縁側へと後退している。そして界磁用磁石202を載置する磁性体1の内周縁は界磁用磁石202の内周縁よりも長さW29で外周縁側へと後退している。
図11,12で示されるような、磁性体402の外周縁や内周縁が界磁用磁石202を横切っていることは、図13において磁性板4の辺縁が界磁用磁石202の辺縁に対して界磁用磁石202側へと後退した段差を形成していることとして現れている。
よって磁性体1,402が存在していても、第1磁極面202aと第2磁極面202bとの間の磁路長を、界磁用磁石202の厚みよりも大きくできる。従って、界磁用磁石202の発生する界磁磁束が、径方向の辺縁において界磁子の内部で短絡的に流れることを低減でき、以て界磁磁束を電機子へと効率よく鎖交させることができる。
図14は界磁子の、スリット401が存在する位置での周方向に垂直な断面図であり、図15は界磁子の、界磁用磁石202が存在する位置での周方向に沿った断面の展開図である。磁性体402の周方向についての辺縁は、界磁磁石202の周方向についての辺縁よりも周方向に長さW42gで突出している。しかしその直下には溝108が存在しているので、界磁磁束は界磁用磁石202の周方向の辺縁においても、界磁子の内部で短絡的に流れることを低減できる。
貫通孔109を磁性体1において設けること、とりわけ内周側に設けることの利点は既に第1の実施の形態で述べた。なお、本実施の形態では図12に示されるように、各々の溝108について、周方向において隣接した二つの貫通孔109が設けられる態様を示した。変形として、これら二つの貫通孔109の間に位置する溝108も、貫通孔109として形成しても良い。
界磁子の第3の実施の形態.
本実施の形態にかかる界磁子の構造は、図10において斜視図として示された。図16は磁性体1の上面図である。但し界磁用磁石202の第2磁極面202bの位置を鎖線で示した。この位置は、界磁用磁石202が載置される位置でもある。磁性体1には、界磁用磁石202が載置される載置面111と、これを磁性体1の他の面101と分離する溝110とが設けられている。
溝110は周方向からも、径方向からも、載置面111を面101から分離している。載置面111の周方向の一方についての辺縁は、界磁用磁石202の周方向についての一方の辺縁から長さW210aで他方へと退いている。載置面111の内周縁は、界磁用磁石202の内周縁から長さW210bで外周側へと退いている。載置面111の外周縁は、界磁用磁石202の外周縁から長さW210cで内周側へと退いている。従って回転軸Qに沿った方向から見て、磁性体1の内周縁、外周縁、周方向についての辺縁は、界磁用磁石202を横切っている。
図17は界磁子の、載置面111が存在する位置での周方向に垂直な断面図であり、磁性体1,402をも含めて描いている。図16で示されるような、載置面111の周方向についての辺縁が第2磁極面202bを横切っていることは、図17において載置面111の辺縁が界磁用磁石202の辺縁に対して界磁用磁石202側へと後退した段差を形成していることとして現れている。
図18は界磁子の、載置面111が存在する位置での周方向に沿っての断面の展開図であり、磁性体1,402をも含めて描いている。図16で示されるような、載置面111の径方向についての辺縁が、第2磁極面202bを横切っていることは、図18において載置面111の辺縁が界磁用磁石202の辺縁に対して界磁用磁石202側へと後退した段差を形成していることとして現れている。
よって磁性体1,402が存在していても、第1磁極面202aと第2磁極面202b間の磁路長を界磁用磁石202の厚みよりも大きくし、界磁磁束が界磁子の内部で短絡的に流れることを低減できる。
界磁子の第4の実施の形態.
本実施の形態にかかる界磁子の構造は、図10において斜視図として示された。図19は磁性体1の上面図である。但し界磁用磁石202の第2磁極面202bの位置を鎖線で示した。この位置は、界磁用磁石202が載置される位置でもある。磁性体1の表面は、低位面112と、低位面112よりも回転軸Qに平行に界磁用磁石202側へと突出して界磁用磁石202が載置される載置面113とを有している。
上面視上、磁性体1の外周縁が界磁用磁石202を横切り、載置面113は低位面112と共に、界磁用磁石202よりも内周側に位置している。具体的には載置面113の外周縁は、第2磁極面202bの外周縁に対して長さW212bで内周側へと後退している。
また載置面113の内周縁は界磁用磁石202の内周縁に対して長さW212aで外周側へと後退している。更に載置面113の周方向の一方についての辺縁は、界磁用磁石202の周方向についての一方の辺縁から長さW213で他方へと退いている。従って回転軸Qに沿った方向から見て、磁性体1の内周縁、外周縁、周方向についての辺縁は、界磁用磁石202を横切っている。
図20は界磁子の、載置面113が存在する位置での周方向に垂直な断面図であり、磁性体1,402をも含めて描いている。図19で示されるような、載置面113の径方向についての辺縁が、第2磁極面202bを横切っていることは、図20において載置面113と低位面112とが段差を形成していることとして、また界磁用磁石202の外周縁と載置面113とが段差を形成していることとして、それぞれ現れている。
図21は界磁子の、載置面113が存在する位置での周方向に沿った断面の展開図であり、磁性体1,402をも含めて描いている。図19で示されるような、磁性体1の載置面111の径方向についての辺縁が、第2磁極面202bを横切っていることは、図21において載置面113と低位面112とが段差を形成していることとして現れている。
よって磁性体1,402が存在していても、第1磁極面202aと第2磁極面202bとの間の磁路長を界磁用磁石202の厚みよりも大きくし、界磁磁束が界磁子の内部で短絡的に流れることを低減できる。
界磁子の第5の実施の形態.
本実施の形態にかかる界磁子の構造は、第3の実施の形態にかかる界磁子に対して磁石を追加し、いわゆるハルバッハ型の磁石を形成するものである。図22及び図23はそれぞれ図17及び図18に対応する断面図及び展開図である。
載置面111の径方向についての辺縁(図22参照)及び周方向についての辺縁(図23参照)には磁石203が設けられる。当該磁石203としては例えば樹脂成形した磁石(例えばボンド磁石)を採用することが、その形成の観点から望ましい。界磁用磁石202及び磁石203の磁化方向は、図中、白抜き矢印で示されている。
載置面111の径方向、周方向のいずれについての辺縁においても、磁石203は溝110を埋め、界磁用磁石202と磁性体1,4との段差をも埋める。そして磁石203の界磁用磁石202側の側面には、この磁石203が設けられた辺縁を有する界磁用磁石202の第1磁極面202aと同じ磁極が現れる。
このように、回転軸Qに沿って見て界磁用磁石202を横切る磁性体1の辺縁に、当該辺縁に直交する磁化方向を有する磁石203を設けることで、ハルバッハ型の磁石を構成することができ、界磁磁束を効率よく発生させることができる。
また磁石203は、特にこれにボンド磁石を採用することにより、磁性体1,4及び界磁用磁石202を相互に固定する機能を果たすこともできる点で好適である。
磁石203をボンド磁石で設ける場合には、樹脂の流出を避ける観点から、溝110を貫通孔に置換することは望ましくない。
また、界磁磁束を効率よく電機子へと鎖交させるためには、界磁用磁石202のエネルギー積は、磁石203のそれよりも大幅に大きくすることが望ましい。
界磁子の第6の実施の形態.
図24は本発明にかかる回転電機のうち、界磁子の構造の第6の実施の形態を例示する斜視図である。但し図24では磁性板4を他の構成要素に対して回転軸Qに沿って分解して示している。当該界磁子は磁性板4の側で図示しない電機子と対向する。
図25は磁性体1の上面図である。但し図25では界磁用磁石204の位置を鎖線で示
した。第6の実施の形態は、第3の実施の形態における界磁用磁石202をリング状の界磁用磁石204に置換し、溝110を溝114,115に置換した構成を有している。溝114は内周側から、溝115は外周側から、それぞれ載置面118を他の面101から分離している。載置面118には界磁用磁石204が載置される。
溝114の外周側の端は載置面118の内周縁であり、界磁用磁石204の内周縁よりも長さW214で外周側に後退している。溝115の内周側の端は載置面118の外周縁であり、界磁用磁石204の外周縁よりも長さW215で内周側に後退している。つまり上面視上、載置面118の外周縁及び内周縁は界磁用磁石204を横切っている。
図26は界磁子から磁性体1を省略した上面図である。界磁用磁石204は周方向に沿って異なる第1磁極面を呈するように、回転軸Qの方向に沿って着磁されている。そして第1磁極面の磁極の境界近傍の直上(回転軸Qに沿っての真上)にスリット401が位置する。図26ではこの磁極の境界(着磁境界)を鎖線で示しているが、当該境界はある程度幅を有する無着磁領域であってもよい。
磁性体402の内周縁は界磁用磁石204の内周縁よりも長さW42eで外周側に後退している。磁性体402の外周縁は界磁用磁石204の外周縁よりも長さW42fで内周側に後退している。つまり上面視上、磁性板4の外周縁及び内周縁は界磁用磁石204を横切っている。
図27は界磁子の、載置面118が存在する位置での周方向に垂直な断面図であり、磁性体1,402をも含めて描いている。図25で示されるような、載置面118の径方向についての辺縁が界磁用磁石204を横切っていることは、図27において載置面118の辺縁が界磁用磁石204の辺縁に対して界磁用磁石204側へと後退した段差を形成していることとして現れている。
また図26で示されるような、磁性体402の径方向についての辺縁が界磁用磁石204を横切っていることは、図27において磁性板4の辺縁が界磁用磁石204の辺縁に対して界磁用磁石204側へと後退した段差を形成していることとして現れている。
図28は載置面118が存在する位置での界磁子の周方向に沿った断面の展開図であり、磁性体1,402をも含めて描いている。界磁用磁石204の磁化方向は白抜き矢印で示されている。スリット401は図中で鎖線で示される着磁境界の近傍に配置される。
本実施の形態によれば、界磁用磁石204の配置が容易となる。しかも界磁用磁石204の外周側もしくは内周側についての辺縁における、界磁磁束の短絡的な流入出を低減できる。
界磁子の第7の実施の形態.
図29及び図30は本発明にかかる回転電機のうち、界磁子の構造の第7の実施の形態を例示する斜視図及び上面図である。図31は界磁用磁石201が存在する位置での周方向に垂直な断面図であり、図32は界磁用磁石201が存在する位置での周方向に沿った断面の展開図である。
但し図29では磁性板4A,4Bを他の構成要素に対して回転軸Qに沿って分解して示している。また後述するモールド樹脂701を省略している。
当該界磁子は磁性板4A,4Bの両側で、図示しない二つの電機子と対向する。磁性板4A,4Bの間には界磁用磁石201と磁性体301とが挟まれている。本実施の形態にかかる界磁子は、第1の実施の形態にかかる界磁子における磁性体1及び磁性板4をそれぞれ磁性板4A,4Bと置換した構成を有している。
磁性板4A,4Bは磁性板4と同様に、それぞれスリット401A,40Bを有し、これらによって相互に磁気的に分離しつつ界磁用磁石201上と磁性体301上とに設けられている。スリット401Aはその外周側及び内周側から薄肉部403A,404Aによって挟まれており、これらによって磁性体402Aの機械的強度が高まる。薄肉部403A,404Aは磁性体であったとしても実質的に磁気障壁として機能する程度に幅が狭く、磁性体402A同士は実質的には磁気的に分離されている。スリット401B、薄肉部403B,404Bについても同様である。
磁性板4A,4Bにもそれぞれ軸孔405A,405Bが設けられており、シャフトをここに貫通することができる。
図30を参照すれば、磁性体402Aの内周縁は界磁用磁石201の内周縁よりも外周側に長さW24Cで後退し、上面視上で界磁用磁石201を横切っている。磁性板4Bの外周縁は界磁用磁石201の外周縁よりも内周側に長さW24Bで後退し、上面視上で界磁用磁石201を横切っている。これらの後退は、図31において、磁性体402A,402Bと界磁用磁石201とが段差を形成していることとして現れている。
従って磁性体402Aの外周縁が界磁用磁石201の外周縁よりも外周側に長さW24Aで突出したり、磁性板402Bの内周縁が界磁用磁石201の内周縁よりも内周側に長さW24Dで突出しても、第1磁極面201aと第2磁極面201bとの間の径方向についての辺縁で、界磁磁束が短絡的に流れることを低減できる。
なお、磁性体402Aの外周縁が界磁用磁石201の外周縁よりも突出したり、磁性板402Bの内周縁が界磁用磁石201の内周縁よりも突出したりすることは、電機子に対向する磁極面を実質的に大きく取ることができる観点から望ましい。
また、図30を参照して、磁性体402Bの周方向の一方の辺縁は、界磁用磁石201の周方向の一方の辺縁よりも他方側に長さW24Eで後退し、上面視上で界磁用磁石201を横切っている。この後退は、図32において、磁性体402Bと界磁用磁石201とが段差を形成していることとして現れている。
同様に、図32を参照して、磁性体402Aの周方向の一方の辺縁は、界磁用磁石201の周方向の一方の辺縁よりも他方側に長さW24Fで後退し、これは磁性体402Aと界磁用磁石201との段差として把握することもできる。このような、磁性体402A,402Bの界磁用磁石201に対する後退(あるいは磁性体402A,402Bと界磁用磁石201との間の段差としても把握できる)により、第1磁極面201aと第2磁極面201bとの間の周方向についての辺縁で、界磁磁束が短絡的に流れることを低減できる。
モールド樹脂701は非磁性であり、磁性板4A,4B、界磁用磁石201、磁性体301をモールドしている。モールド樹脂701はその内周側に、回転軸Q方向に延在しつつ軸孔を形成する軸保持部702が設けられている。
このようにモールド樹脂701によってモールドすることにより、第1磁極面201aと磁性板4Bとの間や、第2磁極面201bと磁性板4Aとの間に接着剤を設ける必要がないので、界磁用磁石201のパーミアンス係数、動作点磁束密度が上がり、回転電機のトルクが高まる。もちろん、界磁用磁石201や磁性体301に対して、磁性板4A,4Bとは反対側にモールド樹脂701が存在しない方が、電機子と界磁子との間の距離を実質的に増大させない観点から望ましい。
上記のように磁性体1、磁性板4をそれぞれ磁性板4A,4Bに置換することは、第2の実施の形態にかかる界磁子のように、q軸コアを有しない場合にも適用できる。
図33及び図34は本実施の形態にかかる界磁子の第1の変形を例示する斜視図及び上面図である。但し図33では磁性板4A,4Bを界磁用磁石201に対して回転軸Qに沿って分解して示しており、樹脂モールド701は省略している。
第2の実施の形態の界磁用磁石202が8個(4対)設けられていたのに対して、この第1の変形では界磁用磁石201が4個(2対)設けられている場合を示すが、界磁用磁石の対数を問わない。
図33及び図34で示された構成をモールド樹脂701を含めて示すと、界磁用磁石201が存在する位置での周方向に垂直な断面は図31と同様に現れる。また図35は界磁用磁石201が存在する位置での周方向に沿った断面の展開図である。
また磁性体1、磁性板4をそれぞれ磁性板4A,4Bに置換することは、第6の実施の形態にかかる界磁子のように、リング状の界磁用磁石204を採用する場合にも適用できる。
図36及び図37は本実施の形態にかかる界磁子の第2の変形を例示する斜視図及び上面図である。但し図36では磁性板4A,4Bを界磁用磁石204に対して回転軸Qに沿って分解して示しており、樹脂モールド701は省略している。
図38及び図39はいずれも図36及び図37で示された構成をモールド樹脂701を含めて例示する。図38は界磁用磁石204が存在する位置での周方向に垂直な断面図であり、図39は界磁用磁石204が存在する位置での周方向に沿った断面の展開図である。
界磁子の第8の実施の形態.
図40は本発明にかかる回転電機のうち、界磁子の構造の第8の実施の形態を例示する斜視図である。但し図40では磁性板4を他の構成要素に対して回転軸Qに沿って分解して示している。当該界磁子は磁性板4の側で図示しない電機子と対向する。
本実施の形態では第1の実施の形態と同様に、磁性体1及びこの上に設けられる界磁用磁石201と磁性体301とを備え、周方向で隣接する第1磁極面201aは、相互に極性が異なっている。但し第1磁極面201aの個数は2個であり、極対数が1となっている。
ヨークとして機能する磁性体1には、これと磁気的に接続される第2磁極面同士の間で磁束が流れるが、このように極対数が1の場合、当該磁束は軸孔102近傍を経由する。よって磁性体1のうち、第2磁極面を載置する面同士の間で貫通孔を設けることは望ましくない。よって本実施の形態では貫通孔は界磁用磁石201の外周縁においてのみ設ける。 このように貫通孔を外周縁において設けることは、第1磁極面201aの配置によって内周側にヨークに多くの界磁磁束が流れる場合(例えば極対数が1であって、第1磁極面が2極を呈する場合)、ヨークとして機能する磁性体1での界磁磁束の流れを阻害せず好適である。
図41は界磁子から磁性板4を除いた場合の上面図であり、図42は界磁子から磁性板4及び界磁用磁石201を除いた場合の上面図である。磁性体1には界磁用磁石201の第2磁極面が載置される載置面107と、これを磁性体1の他の面101と分離する溝105,106,116及び貫通孔103が設けられている。
溝105,106は周方向から、溝116は内周側から、貫通孔103は外周側から、それぞれ載置面107を周囲から分離している。貫通孔103の外周側の端と溝116の内周側の端との間の径方向の長さW316、貫通孔103の径方向の長さW3を導入すると、W316=W3+W16+W7の関係にある。載置面107の内周縁を規定する、溝116の外周側の端部は、上面視上、界磁用磁石201を横切っている。
図43は界磁子の、界磁用磁石201が存在する位置での周方向に垂直な断面図であり、磁性板4をも含めて描いている。第1の実施の形態について示された図7とは、貫通孔104が溝116に置換された点で異なっている。しかし界磁用磁石201の内周縁から長さW21aで載置面107が後退し、磁性体1と界磁用磁石201とで段差が形成されている点で共通する。よって第1の実施の形態と同様にして、界磁用磁石201の内周縁における界磁磁束の短絡的な流入出を低減できる。
また、磁性体402の内周縁と溝116の内周側の端との間に距離W416を設けることにより、当該断面における磁性板4の内周縁の直下には、表面101も存在しない場合が示されている。
界磁用磁石201が存在する位置での界磁子の周方向に沿った断面の展開図は、図8及び図9と同様に現れるので、界磁用磁石201の周方向の辺縁における界磁磁束の短絡的な流入出も低減できる。
回転電機の応用例:
図44はこの発明にかかる回転電機を圧縮機9に採用した場合の構成を例示する断面図である。圧縮機9は例えば空気調和機の室外機において、冷媒を圧縮するのに採用される。
圧縮要素42はシリンダ型の構造を有しており、本体部421とローラ422とを有する。本体部421は、圧縮容器91に固定されている。ローラ422は、回転軸20に設けられた偏心軸部17に嵌合されている。本体部421とローラ422との間には圧縮室423が設けられている。
圧縮室423には、圧縮容器91の外部から挿管された吸入管43が連結されており、圧縮対象たる冷媒は、圧縮機9の外部から吸入管43を介して圧縮室423へと導入される。
回転軸20の回転により偏心軸部17が偏心回転(あるいは公転)し、圧縮室423に導入された冷媒は、本体部421とローラ422とによって圧縮される。
圧縮機9は、圧縮容器91の外部から吐出管44が挿管されており、圧縮された冷媒は吐出願44を介して圧縮機9の外部へと吐出される。
ここでは電機子として図1に示された集中巻の形態を有するものを、界磁子として第1の実施の形態にかかるものを、それぞれ採用した回転電機を用いた場合が例示されている。
シャフト20は磁性体1の軸孔102に連結されている。バックヨーク501は圧縮容器91の内壁に固定されている。
貫通孔103,104には冷媒が流れるので、電機子巻線504の冷却も効果的である。これにより、電機子巻線504の電気抵抗の上昇を低減し、以て銅損の上昇をも抑制できる。
なお、回転電機の界磁子として、第7の実施の形態にかかるものを採用する際には、圧縮機の冷凍油に対して相互に劣化させないものを、モールド樹脂701の材料として選定することが望ましい。具体的には、PET(ポリエチレンテレフタレート),PEN(ポリエチレンナフタレート),PBT(ポリブチレンテレフタレート),PPS(ポリフェニリンサルファイド)がモールド樹脂701の材料として選定できる。
図45はこの発明にかかる回転電機を送風機8に採用した場合の構成を例示する断面図である。送風機8は例えば空気調和機の室内機において採用される。ここではシロッコファン型の形態をとる送風機8を例示する。
シャフト20は磁性体1の軸孔102に連結されるとともに、ファン84にも連結されている。バックヨーク501はファンケース81の内壁に固定されている。ファンケース81の回転電機側の開口82は吸入口として、ファン84側の開口83は排出口として、それぞれ機能する。よって白抜き矢印のように風が流れ、貫通孔103,104を経由して電機子巻線504も空冷される。即ち送風機8において電機子巻線504を冷却する冷媒として空気を効率よく利用でき、回転電機は自己冷却する。
本発明にかかる回転電機の電機子の構成を例示する斜視図である。 本発明にかかる回転電機の電機子の構成を例示する斜視図である。 本発明にかかる回転電機の電機子の構成を例示する斜視図である。 本発明にかかる回転電機のうち、界磁子の構造の第1の実施の形態を例示する斜視図である。 第1の実施の形態を示す上面図である。 第1の実施の形態を示す上面図である。 第1の実施の形態を示す断面図である。 第1の実施の形態を示す周方向に沿った断面の展開図である。 第1の実施の形態を示す周方向に沿った断面の展開図である。 本発明にかかる回転電機のうち、界磁子の構造の第2乃至第4の実施の形態を例示する斜視図である。 第2の実施の形態を示す上面図である。 第2の実施の形態を示す上面図である。 第2の実施の形態を示す周方向に垂直な断面図である。 第2の実施の形態を示す周方向に垂直な断面図である。 第2の実施の形態を示す周方向に沿った断面の展開図である。 第3の実施の形態を示す上面図である。 第3の実施の形態を示す周方向に垂直な断面図である。 第3の実施の形態を示す周方向に沿った断面の展開図である。 第4の実施の形態を示す上面図である。 第4の実施の形態を示す周方向に垂直な断面図である。 第4の実施の形態を示す周方向に沿った断面の展開図である。 第5の実施の形態を示す周方向に垂直な断面図である。 第5の実施の形態を示す周方向に沿った断面の展開図である。 本発明にかかる回転電機のうち、界磁子の構造の第6の実施の形態を例示する斜視図である。 第6の実施の形態を示す上面図である。 第6の実施の形態を示す上面図である。 第6の実施の形態を示す周方向に垂直な断面図である。 第6の実施の形態を示す周方向に沿った断面の展開図である。 本発明にかかる回転電機のうち、界磁子の構造の第7の実施の形態を例示する斜視図である。 第7の実施の形態を示す上面図である。 第7の実施の形態を示す周方向に垂直な断面図である。 第7の実施の形態を示す周方向に沿った断面の展開図である。 第7の実施の形態の第1の変形を示す斜視図である。 第7の実施の形態の第1の変形を示す上面図である。 第7の実施の形態の第1の変形を示す周方向に沿った断面の展開図である。 第7の実施の形態の第2の変形を示す斜視図である。 第7の実施の形態の第2の変形を示す上面図である。 第7の実施の形態の第2の変形を示す周方向に垂直な断面図である。 第7の実施の形態の第2の変形を示す周方向に沿った断面の展開図である。 本発明にかかる回転電機のうち、界磁子の構造の第8の実施の形態を例示する斜視図である。 第8の実施の形態を示す上面図である。 第8の実施の形態を示す上面図である。 第8の実施の形態を示す周方向に垂直な断面図である。 この発明にかかる回転電機を圧縮機に採用した場合の構成を例示する断面図である。 この発明にかかる回転電機を送風機に採用した場合の構成を例示する断面図である。
符号の説明
1,402,402A,402B 磁性体
102 軸孔
103,104,109 貫通孔
107,111,113,118 載置面
110,114,115,116 溝
112 低位面
201a,202a 第1磁極面
201b,202b 第2磁極面
201,202,204 界磁用磁石
203 磁石
4,4A,4B,6 磁性板
403,403A,403B,404,404A,404B 薄肉部
5 集合体
701 モールド樹脂
8 送風機
9 圧縮機
Q 回転軸

Claims (17)

  1. 少なくとも一つの電機子(5,6)と、
    前記電機子に対して相対的な回転をし、前記回転の回転軸(Q)に平行な回転軸方向で前記電機子と対向する界磁子(1,201.4;201,4A,4B)と
    を含む回転電機であって、
    前記界磁子は、
    一の前記電機子に対向する側で前記回転軸周りで周方向に配置される複数の第1磁極面(201a;202a)を、前記一の前記電機子とは反対側で前記周方向に配置される複数の第2磁極面(201b;202b)を、それぞれ呈する界磁用磁石(201;202;204)と、
    極性の異なる前記第1磁極面を相互に磁気的に分離しつつ、前記第1磁極面上に設けられた第1磁性体(402;402A)と、
    前記第2磁極面に設けられた第2磁性体(1;402B)と
    を有し、
    前記回転軸方向に沿って見て、前記第1磁性体及び前記第2磁性体の少なくともいずれか一方の辺縁が前記界磁用磁石を横切る回転電機。
  2. 前記界磁子の径方向の一方における前記界磁用磁石の辺縁よりも、前記第2磁性体のうち前記第2磁極面(201b;202b)を載置する面(107;111;113;118;402A)の前記径方向の前記一方における辺縁の方が、前記径方向の他方へと退いている、請求項1記載の回転電機。
  3. 前記第2磁性体は前記第2磁極面(201b;202b)同士を磁気的に接続するヨーク(1)であり、
    前記ヨークには、前記界磁用磁石を載置する面(107;111;113;118)の前記径方向の前記一方における前記辺縁を規定する段差(103;104;109;110;112;114;115;116)が設けられる、請求項1乃至請求項2のいずれか一つに記載の回転電機。
  4. 前記回転軸方向に貫通し、前記段差を形成する貫通孔(103;104;109)が前記ヨークに設けられる、請求項3記載の回転電機。
  5. 前記ヨークには、前記回転の中心において前記回転軸方向に貫通するシャフト挿入口(102)が更に設けられ、
    前記貫通孔(104;109)は前記界磁用磁石の前記内周側で前記ヨークに設けられる、請求項4記載の回転電機。
  6. 前記貫通孔(103)は前記界磁用磁石の前記外周側で前記ヨークに設けられる、請求項4記載の回転電機。
  7. 前記界磁用磁石(201)は、前記周方向に離散的に配置された複数の磁石を有し、
    前記周方向の一方における前記磁石の辺縁よりも、前記第2磁性体のうち前記界磁用磁石を載置する面(107;111;113;118;402A)の前記周方向の前記一方における辺縁の方が、前記周方向の他方へと退いている、請求項1記載の回転電機。
  8. 前記第2磁性体は前記第2磁極面(201b;202b)同士を磁気的に接続するヨーク(1)であり、
    前記ヨークには、前記界磁用磁石を載置する面(107)の前記周方向の前記一方における前記辺縁を規定する段差(105,106;108;110;113)が設けられる、請求項7記載の回転電機。
  9. 前記界磁子の径方向の一方における前記界磁用磁石の辺縁よりも、前記第1磁性体の前記径方向の前記一方における辺縁の方が、前記径方向の他方へと退いている、請求項1記載の回転電機。
  10. 前記界磁用磁石(204)はリング状磁石である、請求項1及び請求項9のいずれか一つに記載の回転電機。
  11. 前記界磁用磁石(201;202)は、前記周方向に離散的に配置された複数の磁石を有し、
    前記周方向の一方における前記磁石の辺縁よりも、前記第1磁性体の前記周方向の前記一方における辺縁の方が、前記周方向の他方へと退いている、請求項1記載の回転電機。
  12. 前記周方向に隣接する前記第1磁性体同士(402;402A;402B)は、実質的に磁気障壁として機能する程度に狭い幅の部分(403,404;403A,404A;403B,404B)を介して相互に連結する、請求項9乃至請求項11のいずれか一つに記載の回転電機。
  13. 前記径方向における前記界磁用磁石(201)の前記辺縁は、前記第1磁性体及び前記第2磁性体の少なくともいずれか一方とモールド樹脂(701)で固定される、請求項2及び請求項8のいずれか一つに記載の回転電機。
  14. 前記回転軸方向に沿って見て前記界磁用磁石を横切る前記辺縁には、前記辺縁に直交する磁化方向を有する磁石(203)が設けられ、
    前記磁石の前記界磁用磁石(202)側の側面には、前記磁石が設けられた辺縁を有する界磁用磁石の第1磁極面(202a)と同じ磁極が現れる、請求項1記載の回転電機。
  15. 前記周方向における前記磁石の間で前記磁石と離れて設けられる第3磁性体(301)
    を更に備え、
    前記第1磁性体は、前記第1磁極面(201a)と磁気的に分離しつつ前記第3磁性体上にも設けられる、請求項7又は請求項11記載の回転電機。
  16. 請求項4乃至請求項6のいずれか一つに記載の回転電機を採用した送風機(8)。
  17. 請求項4乃至請求項6のいずれか一つに記載の回転電機を採用した冷媒圧縮機(9)。
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