JP2007305909A - 窒化ガリウム系化合物半導体の製造方法及び発光素子の製造方法 - Google Patents

窒化ガリウム系化合物半導体の製造方法及び発光素子の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 窒化ガリウム系化合物半導体から基板を除去した後、窒化ガリウム系化合物半導体にドライまたはウェットエッチング等の後加工を施すこと無しに凹凸を形成可能とし、窒化ガリウム系化合物半導体に直接加工をしないために、後加工によるダメージを大幅に抑えることができる窒化ガリウム系化合物半導体の製造方法を提供すること。
【解決手段】 XB(ただし、XはZr,Ti及びHfから選択される1種以上の元素)から成る単結晶基板4の一方主面に、窒化ガリウム系化合物半導体層1がエピタキシャル成長可能な凹凸5を形成し、次に単結晶基板4の一方主面に窒化ガリウム系化合物半導体層1を成長させ、次に単結晶基板4を窒化ガリウム系化合物半導体層1から除去することにより主面に凹凸5が転写されて形成された窒化ガリウム系化合物半導体を作製する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、青色光、紫色光、紫外光等の光を発する発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)に使用される窒化ガリウム系化合物半導体の製造方法及び発光素子の製造方法に関し、特に光取り出し効率を改善できる製造方法に関する。
青色光もしくは紫外光の光を発する発光素子として、窒化ガリウム系化合物半導体を用いた発光素子が広く知られている。このような発光素子においては、発光素子の内部で発生した光を外部に効率良く取り出すこと、即ち光取り出し効率を向上させることが重要である。
一般に半導体を用いた発光素子は、半導体の屈折率がその外部の媒質(空気等)の屈折率より大きいため、全反射角が大きく、発光層から外部に向かった光の大半は半導体と外部の媒質との界面で多重反射される。そのため、光取り出し効率が小さい。
そこで、光取り出し効率を向上させる工夫がなされた従来の発光素子の1例として、発光素子に凹凸構造を形成する構成がある。これは、発光素子と外部の媒質との界面が平坦であれば、界面で反射した光は、全反射を繰り返すだけで発光素子外部へ取り出されることは少ない。しかし、界面に凹凸構造が形成されていると、一度は界面で反射しても次に界面に入射する際は全反射角以下になっている場合もあり、発光素子外部へ取り出される光は多くなると考えられる。このような構成の例は、特許文献1,2に開示されている。
特許文献1に開示されているような例(第1の従来例)では、半導体層の光取り出し面を凹凸状に加工している。
また、特許文献2に開示されているような例(第2の従来例)では、透光性基板の半導体層が無い面(裏面)に凹凸構造を形成している。
特開2000−196152号公報 特開2002−368261号公報
しかしながら、特許文献1に開示されているような第1の従来例においては、p型GaN層の表面に直接凹凸加工を施すため、加工時に発光素子へのダメージがあるという問題点があった。また、ダメージを少なくして凹凸構造を形成するためにp型GaNの膜厚を厚くした場合、p型GaN層は低抵抗となりにくいことから、動作電圧が高くなるという問題もあった。
また、特許文献2に開示されているような第2の従来例においては、透光性基板に凹凸構造を形成しているため、透光性基板から発光素子外部への光取り出し効率を向上させることはできても、透光性基板と半導体層との界面での全反射成分があるため、半導体層内部での光の損失があるという問題点があった。
従って、本発明は上記従来の技術における問題点に鑑みて完成されたものであり、その目的は、窒化ガリウム系化合物半導体から基板を除去した後、窒化ガリウム系化合物半導体にドライエッチングやウェットエッチング等の後加工を施すこと無しに凹凸構造を形成可能とし、従来のように基板や窒化ガリウム系化合物半導体に後加工を施す場合と比較して容易に凹凸構造を備えた窒化ガリウム系化合物半導体が得られるだけでなく、窒化ガリウム系化合物半導体に直接加工をしないために、後加工によるダメージを大幅に抑えることができる窒化ガリウム系化合物半導体の製造方法を提供することである。
本発明の窒化ガリウム系化合物半導体の製造方法は、XB(ただし、XはZr,Ti及びHfから選択される1種以上の元素)から成る単結晶基板の一方主面に、窒化ガリウム系化合物半導体の層がエピタキシャル成長可能な凹凸を形成し、次に前記単結晶基板の一方主面に前記窒化ガリウム系化合物半導体の層を成長させ、次に前記単結晶基板を前記窒化ガリウム系化合物半導体の層から除去することにより主面に前記凹凸が転写されて形成された窒化ガリウム系化合物半導体を作製することを特徴とするものである。
また、本発明の発光素子の製造方法は、複数の窒化ガリウム系化合物半導体の層を含む半導体層から成る発光素子の製造方法であって、XB(ただし、XはZr,Ti及びHfから選択される1種以上の元素)から成る単結晶基板の一方主面に、窒化ガリウム系化合物半導体の層がエピタキシャル成長可能であるとともに前記発光素子が発する光の透過性を向上させる凹凸を形成し、次に前記単結晶基板の一方主面に前記複数の窒化ガリウム系化合物半導体の層を含む前記半導体層を成長させ、次に前記単結晶基板を前記半導体層から除去することにより主面に前記凹凸が転写されて形成された前記半導体層を作製することを特徴とするものである。
本発明の窒化ガリウム系化合物半導体の製造方法によれば、XB(ただし、XはZr,Ti及びHfから選択される1種以上の元素)から成る単結晶基板の一方主面に、窒化ガリウム系化合物半導体の層がエピタキシャル成長可能な凹凸を形成し、次に単結晶基板の一方主面に窒化ガリウム系化合物半導体の層を成長させ、次に単結晶基板を窒化ガリウム系化合物半導体の層から除去することにより主面に凹凸が転写されて形成された窒化ガリウム系化合物半導体を作製することから、単結晶基板の除去後、窒化ガリウム系化合物半導体に対するドライエッチングやウェットエッチング等による後加工無しに、窒化ガリウム系化合物半導体に凹凸を形成することが可能となる。そのため、従来のように単結晶基板や窒化ガリウム系化合物半導体に後加工する場合と比較して、容易に凹凸を備えた窒化ガリウム系化合物半導体が得られるだけでなく、窒化ガリウム系化合物半導体へ直接加工をしないため、後加工によるダメージを抑えることができる。
また、本発明の発光素子の製造方法によれば、複数の窒化ガリウム系化合物半導体の層を含む半導体層から成る発光素子の製造方法であって、XB(ただし、XはZr,Ti及びHfから選択される1種以上の元素)から成る単結晶基板の一方主面に、窒化ガリウム系化合物半導体の層がエピタキシャル成長可能であるとともに発光素子が発する光の透過性を向上させる凹凸を形成し、次に単結晶基板の一方主面に複数の窒化ガリウム系化合物半導体の層を含む半導体層を成長させ、次に単結晶基板を半導体層から除去することにより主面に凹凸が転写されて形成された半導体層を作製することにより、単結晶基板の除去後に、窒化ガリウム系化合物半導体へのドライエッチングやウェットエッチング等による後工程を行う必要がないため、従来のように後から窒化ガリウム系化合物半導体や単結晶基板に凹凸を形成する場合と比較して、容易に光取り出し効率の高い発光素子を作製することができる。また、窒化ガリウム系化合物半導体からは単結晶基板が除去されているために、窒化ガリウム系化合物半導体と単結晶基板との界面での光の反射が無く多重反射による損失を抑えることができ、また、単結晶基板中で光が吸収されることも無い。その結果、高効率の発光素子を作製することができる。
以下、図面に基づいて本発明の窒化ガリウム系化合物半導体の製造方法、及び発光素子の製造方法について詳細に説明する。
図1は、本発明の窒化ガリウム系化合物半導体の製造方法によって製造された発光素子について実施の形態の一例を示す模式的な縦断面図である。また、図2(a)〜(f)は、本発明の発光素子の製造方法について実施の形態の一例を示す工程毎の模式的な縦断面図である。
これらの図において、1は窒化ガリウム系化合物半導体層であり、1aは発光層、1bはp型半導体層、1cはn型半導体層、2,3はそれぞれ導電性反射層(p電極)、導体層(n電極)であり、p型半導体層1b、n型半導体層1cとオーミックコンタクトを取っている。4は窒化ガリウム系化合物半導体層1をエピタキシャル成長させるための単結晶基板である。5は凹凸であり、6a,6bはバンプ電極、7は耐酸性ワックス等から成る保護層である。
本発明の窒化ガリウム系化合物半導体の製造方法は、XB(ただし、XはZr,Ti及びHfから選択される1種以上の元素)から成る単結晶基板4の一方主面に、窒化ガリウム系化合物半導体の層がエピタキシャル成長可能な凹凸5を形成し、次に単結晶基板4の一方主面に窒化ガリウム系化合物半導体の層を成長させ、次に単結晶基板4を窒化ガリウム系化合物半導体の層から除去することにより主面に凹凸5が転写されて形成された窒化ガリウム系化合物半導体を作製する構成である。
また、本発明の発光素子の製造方法は、複数の窒化ガリウム系化合物半導体の層を含む半導体層から成る発光素子の製造方法であって、XB(ただし、XはZr,Ti及びHfから選択される1種以上の元素)から成る単結晶基板4の一方主面に、窒化ガリウム系化合物半導体の層がエピタキシャル成長可能であるとともに発光素子が発する光の透過性を向上させる凹凸5を形成し、次に単結晶基板4の一方主面に複数の窒化ガリウム系化合物半導体の層を含む半導体層を成長させ、次に単結晶基板4を半導体層から除去することにより主面に凹凸5が転写されて形成された半導体層を作製する構成である。
本発明の単結晶基板4は、ZrB単結晶,TiB単結晶,HfB単結晶等からなるが、窒化ガリウム系化合物半導体との格子整合性及び熱膨張係数の整合性の点で優れていることを考慮すると、ZrB単結晶からなるものを使用することが好ましい。また、ZrB単結晶において、Zrの一部がTiやHfに置換されているものであってもよい。また、ZrB単結晶において、その結晶性また格子定数が大きく変化しない程度に不純物としてTi,Hf,Mg,Al等を含んでいても構わない。
また、窒化ガリウム系化合物半導体の層がエピタキシャル成長可能であるとともに発光素子が発する光の透過性を向上させる凹凸5とは、具体的には、多角錐状または円錐状のものであり、凹凸の周期は好ましくは200nmから600nmの範囲とし、凹凸の頂部から底部までの高さはその周期の1倍以上という構成の凹凸である。従って、上記の構成の凹凸5でない場合、発光素子が発する光の取り出し効率向上の効果が十分に得られない。このような凹凸は、フォトリソグラフィ技術と乾式もしくは湿式エッチング技術とを用いてエッチングし、できるだけ隙間なく多く形成すればよい。
また、窒化ガリウム系化合物半導体の層がエピタキシャル成長可能である凹凸5としては、凹凸5の凸部の先端が尖った形状が好ましく、この場合、凸部の側面から結晶を横方向へ成長させることができ、従って結晶の転位は結晶成長とともに横方向に進行する。そして、横方向に成長した窒化ガリウム系化合物半導体の層内を貫通する転位(層の厚み方向に貫通する転位)は、凸部と凸部との間の接合部(転位が接合する部位)に集束するため、成長させた窒化ガリウム系化合物半導体の表面に貫通する転位を低減させることができ、低転位の結晶から成る窒化ガリウム系化合物半導体を有する発光素子が作製できるという効果がある。
図2に示す本発明の発光素子の製造方法に関する実施の形態の一例において、好ましくは単結晶基板4としてZrB単結晶からなる二硼化物単結晶基板を使用する。この場合、(0001)面(C面)を一方主面(成長面)とするのが好ましい。
また、ZrB単結晶基板の(1−102)面(R面)を成長面として使用する場合、ドライエッチングやウェットエッチングにより選択的にZrB単結晶のC面を露出させれば、窒化ガリウム系化合物半導体層であるAlGaN層をZrB単結晶基板に良好に格子整合させて成長させることも可能である。
本発明において、上記の凹凸5は以下のようにして形成される。まず、ZrB単結晶からなる単結晶基板4の一方主面に、好ましくは先端が先細り状の凹凸5を形成する。このような凹凸5は、エッチングのためのマスクを形成する工程と、エッチング工程とによって形成することができる。エッチング工程はドライエッチングまたはウェットエッチング、もしくはドライエッチング及びウェットエッチングの併用によって形成する。マスクの形成方法としては、フォトリソグラフィ工程と金属蒸着工程、または金属蒸着工程とその後の熱処理工程によって島状にマスクを形成する方法などがある。これらの方法により、大きさが数μm以下の金属マスクを形成する。
次に、図2(a)に示すように、単結晶基板4の一方主面に凹凸5を形成した後、その一方主面に窒化ガリウム系化合物半導体層1を成長させる。その成長には、有機金属気相成長(MOVPE)法、分子線エピタキシー(MBE)法等を用いる。特にMOVPE法は、凹凸5を埋めて凹凸5が形成された一方主面を平坦にすることができるため、好ましい。
まず、凹凸を形成したZrB単結晶基板をMODVD装置内に設置し、1100℃に昇温することでサーマルエッチングを行う。バッファ層(図示せず)は必ずしも形成する必要はないが、バッファ層を挿入する場合は、ZrB単結晶基板の温度を400℃に下げ、トリメチルガリウム(TMG)やトリメチルアルミニウム(TMA)によりGaN,AlN,これらの混晶であるAlGaN等を、400℃〜800℃の成長温度で成長させる。
次に、成長温度を1000〜1200℃に昇温し、目的とする窒化ガリウム系化合物半導体層を成長させる。窒化ガリウム系化合物半導体層で凹凸5を埋めて平坦化することは、窒化ガリウム系化合物半導体層の成長条件を適切に選べば容易に実現できる。n型半導体層1cとして第1のn型クラッド層と第2のクラッド層とを順次積層し、その上に発光層1aとして障壁層で挟まれた井戸層から成る量子井戸層が複数回繰り返し積層された多重量子井戸層(MQW:Multi Quantum Well)を形成し、さらにその上にp型半導体層1bとして第1のp型クラッド層と第2のp型クラッド層とp型コンタクト層とを順次積層する。
次に、図2(b)に示すように、窒化ガリウム系化合物半導体層1の一部をn型半導体層1cの表面の一部が露出するまでエッチングして、エッチングされていないp型半導体層1bの上面に導電性反射層2(p電極)を形成し、エッチングで一部露出させたn型半導体層1cの露出面に導体層3(n電極)を形成する。
次に、図2(c)に示すように、導電性反射層2上及び導体層3上のそれぞれにバンプ電極6a,6bを接続する。
次に、図2(d)に示すように、導電性反射層2、バンプ電極6a、導体層3及びバンプ電極6bの上を保護した状態で、窒化ガリウム系化合物半導体層1から単結晶基板4を除去する。この場合、導電性反射層2、バンプ電極6a、導体層3及びバンプ電極6bの上を耐酸性の樹脂やワックス等の保護層7で覆ってから単結晶基板4を除去すればよい。
次に、図2(e)に示すように、ZrB単結晶からなる単結晶基板4を、硝酸−フッ酸系の混合液からなるエッチング液を用いて、化学的にエッチング除去する。ZrB単結晶は、窒化ガリウム系化合物半導体層1と格子定数や熱膨張係数が近いため、窒化ガリウム系化合物半導体層1に反りやクラック等のダメージを与えることなく、単結晶基板4を除去できる。このようにして、窒化ガリウム系化合物半導体層1に凹凸5が転写された発光素子が得られる。最後に、図2(f)に示すように、保護層7を除去して発光素子が完成する。
発光素子がこのような凹凸5を有しているときには、凹凸5に斜め方向から入射する光に対しても、凹凸の表面に入射する光の入射角を臨界角より大きくして反射を防ぐ働きをするため、凹凸構造に斜め方向から入射する光を透過させることができ、凹凸構造を透過させることができる凹凸構造に対する光の入射角の範囲を広くすることができるので光取り出し効率をさらに向上させることができる。また、このような凹凸構造は光の出射方向に対して屈折率を連続的に変化させて窒化ガリウム系化合物半導体層が有している高い屈折率から空気等の低い屈折率まで除々に減少させる働きも有しているため、光の出射方向に対する反射率自体を下げる効果も有しており、光取り出し効率がさらに向上した発光素子とすることができる。
なお、本発明の窒化ガリウム系化合物半導体の製造方法によって製造された窒化ガリウム系化合物半導体は、発光ダイオード(LED),半導体レーザ(LD)等の発光素子に用いることができる。
本発明の発光素子の製造方法について具体的な実施例を以下に説明する。
本実施例では、単結晶基板としてZrB単結晶基板を用い、その(0001)面を窒化ガリウム系化合物半導体層の成長面として利用した。
まず、単結晶基板上にスピンコートによりレジストを塗布した後、電子ビーム描画法を用いて露光することによってパターニングを行い、現像処理を行った。次に、Niを500Å蒸着し、リフトオフを実施することで、マスクパターンを完成させた。
次に、反応性イオンエッチング(RIE)装置を用いて、ClとBClの混合ガスからなるエッチングガスにより、ZrB単結晶基板の一方主面をエッチングして凹凸を形成した。この凹凸は凸部の間隔、高低差(算術平均粗さ)を共に約500nmとした。
次に、凹凸を形成したZrB単結晶基板をMODVD装置内に設置し、1100℃に昇温することでサーマルエッチングを行った。次に、ZrB単結晶基板の温度を400℃に下げ、トリメチルガリウム(TMG)とトリメチルアルミニウム(TMA)によりAl0.26Ga0.74N層からなるバッファ層を形成した。このバッファ層の厚みは20nmとした。
次に、ZrB単結晶基板の温度を1050℃に昇温した後、TMG、アンモニア、n型ドーパントのケイ素(Si)の原料ガスであるシラン(SiH)により、n型半導体層として、Siドープのn型GaN層を2μmの厚みに成長させて、凹凸を埋めて表面を平坦化させた。その後、700℃で、トリメチルインジウム(TMI)、TMG、アンモニアにより、In0.02Ga0.98N層を0.5μmの厚みに形成した。
引き続きTMIを断続的に流しつつ、活性層となるIn0.01Ga0.99N層/In0.11Ga0.89N層からなる障壁層と井戸層を、3周期分形成し、最後に同じ厚さ、同じ組成の井戸層を形成し、MQW層を形成した。
次に、成長温度を700℃とし、p型Al0.2Ga0.8N層(p型キャップ層)を、TMA,TMG,アンモニア及びp型不純物のMg原料としてのCPMg(ビスシクロペンタジエニルマグネシウム:(CMg)を用いて形成した。このp型キャップ層の厚みは20nmとした。
次に、成長温度を800℃とし、p型Al0.2Ga0.8N層(p型クラッド層)を、TMA,TMG,アンモニア及びp型不純物のMg原料としてのCPMgを用いて形成した。このp型クラッド層の厚みは200nmとした。
最後に、成長温度を850℃とし、p型コンタクト層となるp型GaN層を、TMG,アンモニア,CPMgにより形成した。このp型コンタクト層の厚みは20nmとした。
次に、デバイスプロセスを行った。まず、結晶成長後のサンプルを800℃でアニール処理することにより、p型不純物の活性化を行った。
次に、窒化ガリウム系化合物半導体層1を形成したZrB単結晶基板について、導体層を形成するための導体層に相当する部位以外の部位に、フォトリソグラフィによってレジストマスクを形成した後、RIE装置を用いて1μmの深さまでドライエッチングを行い、n型半導体層の一部を露出させた。
レジストマスクを除去した後、導電性反射層2、導体層3の順に形成した。導電性反射層2は、フォトリソグラフィ法、蒸着法、リフトオフ法によってp型半導体層上にAg層(厚さ200nm)を形成し、窒素雰囲気中で550℃のアニール処理を行うことにより形成した。導体層3は、フォトリソフラフィ法、蒸着法、リフトオフ法によって露出させたn型半導体層の一部に、Ti層(厚さ30nm)、Al層(厚さ200nm)を順次形成し、窒素雰囲気中で500度のアニール処理を行うことにより形成した。
さらに、導電性反射層2、導体層3のそれぞれの上にTi層とAu層を順次蒸着して積層し、リフトオフ工程を経て、バンプ電極6a,6bを形成した。
次に、ZrB単結晶基板の除去を行う。ZrB単結晶基板は硝酸と弗酸の混合液(以下、弗硝酸)でエッチングした。エッチング前には発光素子の電極等を保護する必要があるため、発光素子表面に耐弗硝酸性の保護剤を塗布した。その後、弗硝酸に浸漬し、ZrB基板を除去することでZrB基板の凹凸が半導体層に転写された発光素子Aを得ることができた。
次に、比較例として、凹凸を形成していないZrB単結晶基板を用いて、発光素子Bを作製した。発光素子Bの各層の構成、膜厚、発光素子の加工方法は実施例と同じである。
発光素子A,Bの特性を比較すると、20mA程度の順方向電流を流したところ、同等の順方向電圧であり、抵抗は変わらなかったが、発光素子Aの光出力は発光素子Bの約1.5倍であった。
これにより、本発明の窒化ガリウム系化合物半導体の製造方法及び発光素子の製造方法を用いれば、半導体発光素子へのドライまたはウェットエッチング等による後工程無しに、単結晶基板を除去するだけで凹凸が形成された発光素子を得ることができ、発光層からの光を反射したり吸収する基板も無い発光素子となるため、光出力を改善した発光素子が得られることが確認できた。
なお、以上はあくまで本発明の実施の形態の例示であって、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更や改良を加えることは何ら差し支えない。
本発明の製造方法を用いた発光素子の実施の形態の一例を示す模式的な断面図である。 本発明の発光素子の製造方法の実施の形態の一例を示す工程毎の模式的な断面図であり、(a)〜(f)は発光素子の作製工程における各工程終了後の様子を示す断面図である。
符号の説明
1:窒化ガリウム系化合物半導体層
1a:発光層
1b:p型半導体層
1c:n型半導体層
2:導電性反射層(p電極)
3:導体層(n電極)
4:単結晶基板
5:凹凸
6a,6b:バンプ電極
7:保護層

Claims (2)

  1. XB(ただし、XはZr,Ti及びHfから選択される1種以上の元素)から成る単結晶基板の一方主面に、窒化ガリウム系化合物半導体の層がエピタキシャル成長可能な凹凸を形成し、次に前記単結晶基板の一方主面に前記窒化ガリウム系化合物半導体の層を成長させ、次に前記単結晶基板を前記窒化ガリウム系化合物半導体の層から除去することにより主面に前記凹凸が転写されて形成された窒化ガリウム系化合物半導体を作製することを特徴とする窒化ガリウム系化合物半導体の製造方法。
  2. 複数の窒化ガリウム系化合物半導体の層を含む半導体層から成る発光素子の製造方法であって、XB(ただし、XはZr,Ti及びHfから選択される1種以上の元素)から成る単結晶基板の一方主面に、窒化ガリウム系化合物半導体の層がエピタキシャル成長可能であるとともに前記発光素子が発する光の透過性を向上させる凹凸を形成し、次に前記単結晶基板の一方主面に前記複数の窒化ガリウム系化合物半導体の層を含む前記半導体層を成長させ、次に前記単結晶基板を前記半導体層から除去することにより主面に前記凹凸が転写されて形成された前記半導体層を作製することを特徴とする発光素子の製造方法。

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