JP2007305896A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

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靖 松井
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Abstract

【課題】単位面積当りの容量を大きく保持しながら、高い絶縁破壊耐性を有する容量素子を備える半導体装置及びその製造方法を提供する。
【解決手段】下部電極101、第1の絶縁膜よりなる誘電体膜102、及び上部電極103からなる容量素子を有する半導体装置であって、上部電極103における下部電極101と対向する面のうちの角部Aには、第1の絶縁膜とは異なる第2の絶縁膜104が形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体装置及びその製造方法に関し、特に、容量素子を有する半導体装置及びその製造方法に関するものである。
容量素子は、例えばメモリ又はアナログ信号処理用の半導体集積回路等に一般的に用いられており、特に誘電体膜としてシリコン窒化膜を用いた容量素子は、広く実用化されている。近年、容量素子の高信頼性を確保するために、容量素子に対して高い絶縁破壊耐性が要求されている。
そこで、容量素子の絶縁破壊耐性を改善させることを目的に、誘電体膜として多層化されたシリコン窒化膜を用いた容量素子を備える半導体装置が提案されている(例えば特許文献1参照)。
以下に、従来の半導体装置について、図7を参照しながら説明する。図7は、従来の半導体装置を構成する容量素子の構造について示す断面図である。
図7に示すように、半導体基板(図示せず)上には、下部電極701、誘電体膜702及び上部電極703が形成されており、誘電体膜702上には上部電極703を覆うように保護絶縁膜704が形成されている。ここで、図7に示すように、誘電体膜702は、高密度シリコン窒化膜702a、低ストレスシリコン窒化膜702b及び高密度シリコン窒化膜702cが下から順に多層化されてなる誘電体膜である。
従来の半導体装置では、高密度シリコン窒化膜702a及び高密度シリコン窒化膜702cの密度が、低ストレスシリコン窒化膜702bの密度よりも大きく、このように、誘電体膜702における下部電極701及び上部電極703と接触する部分の密度が、誘電体膜702における下部電極701及び上部電極703と接触しない部分の密度よりも大きくなるように構成されている。
このような構成とすることにより、従来の半導体装置では、単位面積当りの容量を大きく保持しながら、容量素子の絶縁破壊耐性を改善させることができる。
特開平10−200070号公報
しかしながら、従来の半導体装置では以下に示す問題がある。
ここで、図7に示すように、上部電極703のサイズが下部電極701のサイズよりも小さい場合、半導体装置への電圧印加の際に第1に強い電場が印加される部分は、上部電極703における下部電極701と対向する面(すなわち、上部電極703の下面)のうちの角部である。また、上部電極703の該角部に続いて第2に強い電場が印加される部分は、上部電極703の下面のうちの周縁部である。
従来の半導体装置では、図7に示すように、上部電極703の下面がシリコン窒化膜(誘電体膜702)と接触しており、一般にシリコン窒化膜の絶縁破壊耐性はシリコン酸化膜の絶縁破壊耐性よりも低いので、従来の半導体装置では、上部電極の下面が例えばシリコン酸化膜と接触している場合と比較して、容量素子の絶縁破壊耐性が低くなるという問題がある。
このように、従来の半導体装置が有する構造では、誘電体膜702として多層化されたシリコン窒化膜を用いることにより、容量素子の絶縁破壊耐性の改善を図ることはできるが、上部電極の下面が例えばシリコン酸化膜に接触している場合と比較すると、容量素子の絶縁破壊耐性の改善は不充分である。
そこで、従来の半導体装置において、上部電極703の下面をシリコン酸化膜と接触させるために、誘電体膜702としてシリコン酸化膜を用いた場合、容量素子の絶縁破壊耐性の向上を図ることはできるが、一般にシリコン酸化膜の誘電率はシリコン窒化膜の誘電率よりも低いので、誘電体膜としてシリコン窒化膜を用いた場合と比較して、単位面積当りの容量が小さくなるという問題が発生する。
このように、従来の半導体装置が有する構造では、上部電極703の下面をシリコン酸化膜と接触させるには、誘電体膜702としてシリコン酸化膜を用いなければならない。これにより、容量素子の絶縁破壊耐性の改善を充分に図ることはできるが、誘電体膜702としてシリコン窒化膜を用いた場合と比較すると、単位面積当たりの容量が小さくなる。
前記に鑑み、本発明の目的は、単位面積当りの容量を大きく保持しながら、高い絶縁破壊耐性を有する容量素子を備える半導体装置及びその製造方法を提供することである。
ここで、半導体装置への電圧印加の際に強い電場が印加される部分は、上部電極及び下部電極のサイズに応じて異なる。そこで、本発明に係る半導体装置では、誘電体膜として高い誘電率を有する膜(例えばシリコン窒化膜等)を用いながら、上部電極及び下部電極のサイズに応じて、半導体装置への電圧印加の際に第1に強い電場が印加される部分(加えて、第2に強い電場が印加される部分)を、誘電体膜の絶縁破壊耐性よりも高い絶縁破壊耐性を有する膜(例えばシリコン酸化膜等)によって覆うように構成されている。このような構成とすることにより、単位面積当たりの容量を大きく保持しながら、高い絶縁破壊耐性を有する容量素子を備える半導体装置を実現することができる。
具体的には、前記の目的を達成するために、本発明に係る半導体装置は、下部電極、第1の絶縁膜よりなる誘電体膜、及び上部電極からなる容量素子を有する半導体装置であって、上部電極における下部電極と対向する面のうちの角部には、第1の絶縁膜とは異なる第2の絶縁膜が形成されていることを特徴とする。
本発明に係る半導体装置によると、誘電体膜として高い誘電率を有する第1の絶縁膜を用いながら、半導体装置への電圧印加の際に第1に強い電場が印加される部分、すなわち上部電極における下部電極と対向する面のうちの角部を、第1の絶縁膜の絶縁破壊耐性よりも高い絶縁破壊耐性を有する第2の絶縁膜によって覆うことができる。このため、単位面積当たりの容量を大きく保持しながら、容量素子の絶縁破壊耐性の向上を図ることができる。
本発明に係る半導体装置において、第2の絶縁膜は、上部電極における下部電極と対向する面のうちの周縁部に形成されていることが好ましい。
このようにすると、誘電体膜として高い誘電率を有する第1の絶縁膜を用いながら、半導体装置への電圧印加の際に第2に強い電場が印加される部分、すなわち上部電極における下部電極と対向する面のうちの周縁部を、第1の絶縁膜の絶縁破壊耐性よりも高い絶縁破壊耐性を有する第2の絶縁膜によって覆うことができる。このように、第1に強い電場が印加される部分に加えて第2に強い電場が印加される部分を第2の絶縁膜によって覆うことができるので、単位面積当たりの容量を大きく保持しながら、容量素子の絶縁破壊耐性の向上をより一層図ることができる。
本発明に係る半導体装置において、第2の絶縁膜は、下部電極における上部電極と対向する面のうちの角部に更に形成されていることが好ましい。
このようにすると、誘電体膜として高い誘電率を有する第1の絶縁膜を用いながら、半導体装置への電圧印加の際に第1に強い電場が印加される部分、すなわち下部電極における上部電極と対向する面のうちの角部を、第1の絶縁膜の絶縁破壊耐性よりも高い絶縁破壊耐性を有する第2の絶縁膜によって覆うことができる。このため、単位面積当たりの容量を大きく保持しながら、容量素子の絶縁破壊耐性の向上を図ることができる。
本発明に係る半導体装置において、第2の絶縁膜は、下部電極における上部電極と対向する面のうちの周縁部に形成されていることが好ましい。
このようにすると、誘電体膜として高い誘電率を有する第1の絶縁膜を用いながら、半導体装置への電圧印加の際に第2に強い電場が印加される部分、すなわち下部電極における上部電極と対向する面のうちの周縁部を、第1の絶縁膜の絶縁破壊耐性よりも高い絶縁破壊耐性を有する第2の絶縁膜によって覆うことができる。このように、第1に強い電場が印加される部分に加えて第2に強い電場が印加される部分を第2の絶縁膜によって覆うことができるので、単位面積当たりの容量を大きく保持しながら、容量素子の絶縁破壊耐性の向上をより一層図ることができる。
本発明に係る半導体装置において、第2の絶縁膜の絶縁破壊耐性は、第1の絶縁膜の絶縁破壊耐性よりも高いことが好ましい。
このようにすると、半導体装置への電圧印加の際に強い電場が印加される部分を、第1の絶縁膜の絶縁破壊耐性よりも高い絶縁破壊耐性を有する第2の絶縁膜によって覆うことができる。
本発明に係る半導体装置において、第2の絶縁膜の比誘電率εは、第1の絶縁膜の比誘電率εよりも低いことが好ましく、且つ第2の絶縁膜の臨界電場EC は、第1の絶縁膜の臨界電場EC よりも高いことが好ましく、すなわち第2の絶縁膜の比誘電率εと第2の絶縁膜の臨界電場EC との積は、第1の絶縁膜の比誘電率εと第1の絶縁膜の臨界電場EC との積よりも大きいことが好ましい。
このようにすると、半導体装置への電圧印加の際に強い電場が印加される部分を、第1の絶縁膜の絶縁破壊耐性よりも高い絶縁破壊耐性を有する第2の絶縁膜によって覆うことができる。
前記の目的を達成するために、本発明に係る半導体装置の製造方法は、半導体基板上に下部電極を形成する工程(a)と、下部電極上に第1の絶縁膜を形成する工程(b)と、第1の絶縁膜上に上部電極を形成する工程(c)と、第1の絶縁膜を選択的に除去することによって、上部電極における下部電極と対向する面のうちの角部を露出させる工程(d)と、工程(d)の後に、上部電極の角部を覆うように第2の絶縁膜を形成する工程(e)とを備えることを特徴とする。
本発明に係る半導体装置の製造方法によると、誘電体膜として高い誘電率を有する第1の絶縁膜を用いながら、半導体装置への電圧印加の際に第1に強い電場が印加される部分、すなわち上部電極における下部電極と対向する面のうちの角部を、第1の絶縁膜の絶縁破壊耐性よりも高い絶縁破壊耐性を有する第2の絶縁膜によって覆うことができる。このため、単位面積当たりの容量を大きく保持しながら、容量素子の絶縁破壊耐性の向上を図ることができる。
本発明に係る半導体装置の製造方法において、工程(d)は、上部電極における下部電極と対向する面のうちの周縁部を露出させる工程を含み、工程(e)は、上部電極の周縁部を覆うように第2の絶縁膜を形成する工程を含むことが好ましい。
このようにすると、誘電体膜として高い誘電率を有する第1の絶縁膜を用いながら、半導体装置への電圧印加の際に第2に強い電場が印加される部分、すなわち上部電極における下部電極と対向する面のうちの周縁部を、第1の絶縁膜の絶縁破壊耐性よりも高い絶縁破壊耐性を有する第2の絶縁膜によって覆うことができる。このように、第1に強い電場が印加される部分に加えて第2に強い電場が印加される部分を第2の絶縁膜によって覆うことができるので、単位面積当たりの容量を大きく保持しながら、容量素子の絶縁破壊耐性の向上をより一層図ることができる。
本発明に係る半導体装置の製造方法において、工程(d)は、第1の絶縁膜を選択的に除去することによって、下部電極における上部電極と対向する面のうちの角部を露出させる工程を更に含み、工程(e)は、下部電極の角部を覆うように第2の絶縁膜を形成する工程を更に含むことが好ましい。
このようにすると、誘電体膜として高い誘電率を有する第1の絶縁膜を用いながら、半導体装置への電圧印加の際に第1に強い電場が印加される部分、すなわち下部電極における上部電極と対向する面のうちの角部を、第1の絶縁膜の絶縁破壊耐性よりも高い絶縁破壊耐性を有する第2の絶縁膜によって覆うことができる。このため、単位面積当たりの容量を大きく保持しながら、容量素子の絶縁破壊耐性の向上を図ることができる。
本発明に係る半導体装置の製造方法において、工程(d)は、下部電極における上部電極と対向する面のうちの周縁部を露出させる工程を含み、工程(e)は、下部電極の周縁部を覆うように第2の絶縁膜を形成する工程を含むことが好ましい。
このようにすると、誘電体膜として高い誘電率を有する第1の絶縁膜を用いながら、半導体装置への電圧印加の際に第2に強い電場が印加される部分、すなわち下部電極における上部電極と対向する面のうちの周縁部を、第1の絶縁膜の絶縁破壊耐性よりも高い絶縁破壊耐性を有する第2の絶縁膜によって覆うことができる。このように、第1に強い電場が印加される部分に加えて第2に強い電場が印加される部分を第2の絶縁膜によって覆うことができるので、単位面積当たりの容量を大きく保持しながら、容量素子の絶縁破壊耐性の向上をより一層図ることができる。
本発明に係る半導体装置の製造方法において、工程(d)は、上部電極の上面の角部を露出させるマスクを用いた等方性エッチングによって行われる工程であることが好ましい。
このようにすると、例えば上部電極のサイズが下部電極のサイズよりも小さい場合、上部電極における下部電極と対向する面のうちの角部を露出させることができる。
また、このようにすると、例えば上部電極のサイズと下部電極のサイズとが等しい場合、上部電極における下部電極と対向する面のうちの角部に加えて、下部電極における上部電極と対向する面のうちの角部を露出させることができる。
本発明に係る半導体装置の製造方法において、工程(d)は、上部電極をマスクに用いた等方性エッチングによって行われる工程であることが好ましい。
このようにすると、例えば上部電極のサイズが下部電極のサイズよりも小さい場合、上部電極における下部電極と対向する面のうちの周縁部を露出させることができる。
また、このようにすると、例えば上部電極のサイズと下部電極のサイズとが等しい場合、上部電極における下部電極と対向する面のうちの周縁部に加えて、下部電極における上部電極と対向する面のうちの周縁部を露出させることができる。
本発明に係る半導体装置及びその製造方法によると、誘電体膜として高い誘電率を有する第1の絶縁膜を用いながら、半導体装置への電圧印加の際に第1に強い電場が印加される部分(加えて第2に強い電場が印加される部分)を、第1の絶縁膜の絶縁破壊耐性よりも高い絶縁破壊耐性を有する第2の絶縁膜によって覆うことができる。このため、単位面積当たりの容量を大きく保持しながら、容量素子の絶縁破壊耐性を向上させることができる。
以下に、本発明の各実施形態について図面を参照しながら説明する。
(第1の実施形態)
以下に、本発明の第1の実施形態に係る半導体装置について、図1(a) 及び(b) を参照しながら説明する。図1(a) は、本発明の第1の実施形態に係る半導体装置を構成する容量素子の構造について示す平面図であり、図1(b) は、容量素子の構造について示す断面図であって、具体的には図1(a) に示すIb−Ib線における断面図である。
図1(b) に示すように、半導体基板(図示せず)上に、例えばシリコン酸化膜よりなる絶縁膜(図示せず)を介して、下部電極101、例えばシリコン窒化膜よりなる誘電体膜102、及び上部電極103が下から順に形成されている。半導体基板上には、上部電極103における下部電極101と対向する面のうちの角部A(図1(a) における点線の位置まで入り込んだ領域)を覆うように、例えばシリコン酸化膜よりなる保護絶縁膜104が形成されている。
本実施形態に係る半導体装置によると、上部電極103における下部電極101と対向する面のうちの角部A、すなわち半導体装置への電圧印加の際に第1に強い電場が印加される部分を、シリコン窒化膜の絶縁破壊耐性よりも高い絶縁破壊耐性を有するシリコン酸化膜よりなる保護絶縁膜104によって覆うことができる。このため、従来のように上部電極103の角部Aをシリコン窒化膜によって覆う場合と比較して、容量素子の絶縁破壊耐性を向上させることができる。
このように、本実施形態では、誘電体膜102として高い誘電率を有するシリコン窒化膜を用いながら、上部電極103の角部Aを、高い絶縁破壊耐性を有するシリコン酸化膜よりなる保護絶縁膜104によって覆うことができるので、単位面積当たりの容量を大きく保持しながら、容量素子の絶縁破壊耐性の向上を図ることができる。
更には、本実施形態に係る半導体装置によると、従来では、高密度シリコン窒化膜702a、低ストレスシリコン窒化膜702b及び高密度シリコン窒化膜702cが多層化されてなる誘電体膜702を用いることによって、容量素子の絶縁破壊耐性を向上させるのに対し、本実施形態では、半導体装置への電圧印加の際に第1に強い電場が印加される部分を高い絶縁破壊耐性を有するシリコン酸化膜によって覆うことによって、容量素子の絶縁破壊耐性を向上させることができるので、容量素子の絶縁破壊耐性をより簡便に向上させることができる。
ここで、誘電体膜として用いたシリコン窒化膜の絶縁破壊耐性と、保護絶縁膜として用いたシリコン酸化膜の絶縁破壊耐性とについて、以下に詳細に説明する。
例えば誘電体膜,保護絶縁膜の各臨界電場をECd ,ECi とし、誘電体膜,保護絶縁膜の各比誘電率をεd ,εi とし、真空中での電場をE0 とすると、誘電体膜,保護絶縁膜中での各印加電場はE0/εd ,E0/εi で表される。
誘電体膜及び保護絶縁膜の各膜の絶縁破壊は、誘電体膜の場合、誘電体膜の印加電場E0/εd が誘電体膜の臨界電場ECd よりも大きくなると絶縁破壊し、保護絶縁膜の場合、保護絶縁膜の印加電場E0/εi が保護絶縁膜の臨界電場ECi よりも大きくなると絶縁破壊する。
したがって、誘電体膜及び保護絶縁膜の各膜のうちのどちらが先に絶縁破壊するかは、先に印加電場が臨界電場よりも大きくなった方が先に絶縁破壊する。すなわち、各膜での(臨界電場/印加電場)なる値を考えた場合、先に(臨界電場/印加電場)<1になる方が先に絶縁破壊することになり、以下に示す[数1]で表される。
Figure 2007305896
真空中での電場E0 は誘電体膜及び保護絶縁膜のいずれも同値ゆえ、[数1]から分かるように、臨界電場と比誘電率との積の値が小さい方が先に絶縁破壊することになる。すなわち、誘電体膜のECd ×εd の値及び保護絶縁膜のECi ×εi の値のうちの小さい方が先に絶縁破壊することになる。
ここで、本実施形態のように、誘電体膜がシリコン窒化膜であって、保護絶縁膜がシリコン酸化膜である場合、シリコン窒化膜の臨界電場ECd =6×106 V/cm,シリコン酸化膜の臨界電場ECi =1×107 V/cm,シリコン窒化膜の比誘電率εd =6.5,シリコン酸化膜の比誘電率εi =4.2であるから、シリコン窒化膜のECd ×εd がシリコン酸化膜のECi ×εi よりも小さいので、シリコン窒化膜及びシリコン酸化膜の各膜に対して同じ電圧を印加した場合、シリコン窒化膜がシリコン酸化膜よりも先に絶縁破壊する、言い換えれば、シリコン酸化膜の絶縁破壊耐性はシリコン窒化膜の絶縁破壊耐性よりも高い。
このように、本実施形態では、半導体装置への電圧印加の際に第1に強い電場が印加される部分、すなわち上部電極103における下部電極101と対向する面のうちの角部Aを、シリコン窒化膜(誘電体膜102)のECd ×εd 値よりも大きいECi ×εi 値を有するシリコン酸化膜(保護絶縁膜104)によって覆うので、上部電極103の角部Aをシリコン窒化膜によって覆う場合と比較して、容量素子の絶縁破壊耐性の向上を図ることができる。
尚、本実施形態では、上部電極103における下部電極101と対向する面のうちの角部Aのみを、保護絶縁膜104によって覆う場合を具体例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
ここで、図1(b) に示すように、上部電極103のサイズが下部電極101のサイズよりも小さい場合、半導体装置への電圧印加の際に第1に強い電場が印加される部分は、上部電極103における下部電極101と対向する面のうちの角部Aである。また上部電極103の角部Aに続いて第2に強い電場が印加される部分は、上部電極103における下部電極101と対向する面のうちの周縁部である。
そのため、上部電極103における下部電極101と対向する面のうちの角部Aを含む周縁部を保護絶縁膜104によって覆うことにより、本実施形態と比較して、容量素子の絶縁破壊耐性の向上をより一層図ることができる。
(第2の実施形態)
以下に、本発明の第2の実施形態に係る半導体装置について、図2(a) 及び(b) を参照しながら説明する。図2(a) は、本発明の第2の実施形態に係る半導体装置を構成する容量素子の構造について示す平面図であり、図2(b) は、容量素子の構造について示す断面図であって、具体的には図2(a) に示すIIb−IIb線における断面図である。
図2(b) に示すように、半導体基板(図示せず)上には、例えばシリコン酸化膜よりなる絶縁膜(図示せず)を介して、下部電極201、例えばシリコン窒化膜よりなる誘電体膜202、及び上部電極203が形成されている。半導体基板上には、上部電極203における下部電極201と対向する面のうちの周縁部B(図2(a) における点線の位置まで入り込んだ領域)を覆うように、例えばシリコン酸化膜よりなる保護絶縁膜204が形成されている。
ここで、前述の第1の実施形態と本実施形態との相違点は以下に示す点である。
第1に、前述の第1の実施形態では、図1(a) に示すように、上部電極103の形状は方形状であるのに対し、本実施形態では、図2(a) に示すように、上部電極203の形状は、方形状の角部が切り落とされた形状である。
これにより、本実施形態では、半導体装置への電圧印加の際に、上部電極203の角部に印加される電場を和らげる、すなわち上部電極203の角部に印加される電場を上部電極103の角部Aに印加される電場よりも小さくすることができる。ここで、上部電極203の角部とは、方形状の角部が切り落とされた部分を意味する。
第2に、前述の第1の実施形態では、図1(b) に示すように、上部電極103における下部電極101と対向する面のうちの角部Aのみを保護絶縁膜104によって覆うのに対し、本実施形態では、図2(b) に示すように、上部電極203における下部電極201と対向する面のうちの角部を含む周縁部Bを保護絶縁膜204によって覆う。
これにより、本実施形態では、半導体装置への電圧印加の際に第1に強い電場が印加される部分だけでなく、第2に強い電場が印加される部分をも保護絶縁膜204によって覆うことができるので、容量素子の絶縁破壊耐性をより一層向上させることができる。更には、上部電極203の角部に印加される電場を和らげながら、上部電極203の周縁部Bを保護絶縁膜204によって覆うことができるので、容量素子の絶縁破壊耐性を効果的に向上させることができる。
本実施形態に係る半導体装置によると、誘電体膜202として高い誘電率を有するシリコン窒化膜を用いながら、上部電極203の周縁部Bをシリコン窒化膜よりなる誘電体膜202の絶縁破壊耐性よりも高い絶縁破壊耐性を有するシリコン酸化膜よりなる保護絶縁膜204によって覆うことができる。このように、半導体装置への電圧印加の際に第1に強い電場が印加される部分に加えて第2に強い電場が印加される部分を保護絶縁膜204によって覆うことができるので、単位面積当たりの容量を大きく保持しながら、容量素子の絶縁破壊耐性をより一層向上させることができる。
(第3の実施形態)
以下に、本発明の第3の実施形態に係る半導体装置について、図3(a) 及び(b) を参照しながら説明する。図3(a) は、本発明の第3の実施形態に係る半導体装置を構成する容量素子の構造について示す平面図であり、図3(b) は、容量素子の構造について示す断面図であって、具体的には図3(a) に示すIIIb−IIIb線における断面図である。
図3(b) に示すように、半導体基板(図示せず)上には、例えばシリコン酸化膜よりなる絶縁膜を介して、下部電極301、例えばシリコン窒化膜よりなる誘電体膜302、及び上部電極303が形成されている。半導体基板上には、上部電極303における下部電極301と対向する面のうちの角部Aに加えて下部電極301における上部電極303と対向する面のうちの角部A’(図3(a) における点線の位置まで入り込んだ領域)を覆うように、例えばシリコン酸化膜よりなる保護絶縁膜304が形成されている。
ここで、前述の第1の実施形態と本実施形態との相違点は以下に示す点である。
前述の第1の実施形態では、上部電極103のサイズが下部電極101のサイズよりも小さいのに対し、本実施形態では、上部電極303のサイズと下部電極301のサイズとが等しい。
そのため、半導体装置の電圧印加の際に第1に強い電場が印加される部分は、前述の第1の実施形態では、上部電極103における下部電極101と対向する面のうちの角部Aのみであるのに対し、本実施形態では、上部電極303における下部電極301と対向する面のうちの角部Aに加えて下部電極301における上部電極303と対向する面のうちの角部A’である。
このため、容量素子の絶縁破壊耐性を向上させることを目的に、前述の第1の実施形態では、上部電極103の角部Aのみを覆うのに対し、本実施形態では、上部電極303の角部Aに加えて下部電極301の角部A’を覆う必要がある。
本実施形態に係る半導体装置よると、誘電体膜302として高い誘電率を有するシリコン窒化膜を用いながら、下部電極301の角部A’及び上部電極303の角部A、すなわち半導体装置への電圧印加の際に第1に強い電場が印加される部分を、シリコン窒化膜よりなる誘電体膜302の絶縁破壊耐性よりも高い絶縁破壊耐性を有するシリコン酸化膜よりなる保護絶縁膜304によって覆うことができる。このため、単位面積当たりの容量を大きく保持しながら、容量素子の絶縁破壊耐性を向上させることができる。
尚、本実施形態では、下部電極301の角部A’及び上部電極303の角部Aのみを、保護絶縁膜304によって覆う場合を具体例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
ここで、図3(b) に示すように、上部電極303のサイズと下部電極301のサイズとが等しい場合、半導体装置への電圧印加の際に第1に強い電場が印加される部分は、下部電極301における上部電極303と対向する面のうちの角部A’及び上部電極303における下部電極301と対向する面のうちの角部Aである。また下部電極301の角部A’及び上部電極303の角部Aに続いて第2に強い電場が印加される部分は、下部電極301における上部電極303と対向する面のうちの周縁部、及び上部電極303における下部電極301と対向する面のうちの周縁部である。
そのため、下部電極301における上部電極303と対向する面のうちの角部A’を含む周縁部、及び上部電極303における下部電極301と対向する面のうちの角部Aを含む周縁部を保護絶縁膜304によって覆うことにより、本実施形態と比較して、容量素子の絶縁破壊耐性の向上をより一層図ることができる。
(第4の実施形態)
以下に、本発明の第4の実施形態に係る半導体装置について、図4(a) 及び(b) を参照しながら説明する。図4(a) は、本発明の第4の実施形態に係る半導体装置を構成する容量素子の構造について示す平面図であり、図4(b) は、容量素子の構造について示す断面図であって、具体的には図4(a) に示すIVb−IVb線に示す断面図である。
図4(b) に示すように、半導体基板(図示せず)上には、例えばシリコン酸化膜よりなる絶縁膜(図示せず)を介して、下部電極401、例えばシリコン窒化膜よりなる誘電体膜402、及び上部電極403が形成されている。半導体基板上には、下部電極401における上部電極403と対向する面のうちの周縁部B’及び上部電極403における下部電極401と対向する面のうちの周縁部B(図4(a) における点線の位置まで入り込んだ領域)を覆うように、例えばシリコン酸化膜よりなる保護絶縁膜404が形成されている。
ここで、前述の第3の実施形態と本実施形態との相違点は以下に示す点である。
第1に、前述の第3の実施形態では、図3(a) に示すように、上部電極303及び下部電極301の形状は方形状であるのに対し、本実施形態では、図4(a) に示すように、上部電極403及び下部電極401の形状は、方形状の角部が切り落とされた形状である。
これにより、本実施形態では、半導体装置への電圧印加の際に、上部電極403及び下部電極401の角部に印加される電場を和らげる、すなわち上部電極403の角部に印加される電場を上部電極303の角部Aに印加される電場よりも小さくすると共に、下部電極401の角部に印加される電場を下部電極301の角部A’に印加される電場よりも小さくすることができる。ここで、上部電極403の角部とは、方形状の角部が切り落とされた部分を意味し、同様に、下部電極401の角部とは、方形状の角部が切り落とされた部分を意味する。
第2に、前述の第3の実施形態では、図1(b) に示すように、下部電極301における上部電極303と対向する面のうちの角部A’及び上部電極303における下部電極301と対向する面のうちの角部Aのみを保護絶縁膜304によって覆うのに対し、本実施形態では、図2(b) に示すように、下部電極401における上部電極403と対向する面のうちの角部を含む周縁部B’及び上部電極403における下部電極401と対向する面のうちの角部を含む周縁部Bを保護絶縁膜404によって覆う。
これにより、本実施形態では、半導体装置への電圧印加の際に第1に強い電場が印加される部分だけでなく、第2に強い電場が印加される部分をも保護絶縁膜404によって覆うことができるので、容量素子の絶縁破壊耐性をより一層向上させることができる。更には、上部電極403及び下部電極401の角部に印加される電場を和らげながら、上部電極403の周縁部B及び下部電極401の周縁部B’を保護絶縁膜404によって覆うことができるので、容量素子の絶縁破壊耐性を効果的に向上させることができる。
本実施形態に係る半導体装置によると、誘電体膜402として高い誘電率を有するシリコン窒化膜を用いながら、下部電極401の周縁部B’及び上部電極403の周縁部Bをシリコン窒化膜よりなる誘電体膜402の絶縁破壊耐性よりも高い絶縁破壊耐性を有するシリコン酸化膜よりなる保護絶縁膜404によって覆うことができる。このように、半導体装置への電圧印加の際に第1に強い電場が印加される部分に加えて第2に強い電場が印加される部分を保護絶縁膜404によって覆うことができるので、単位面積当たりの容量を大きく保持しながら、容量素子の絶縁破壊耐性をより一層向上させることができる。
(第5の実施形態)
以下に、本発明の第5の実施形態に係る半導体装置の製造方法について、図5(a) 〜(e) を参照しながら説明する。図5(a) 〜(e) は、本発明の第5の実施形態に係る半導体装置の製造方法について示す要部工程断面図である。
まず、図5(a) に示すように、半導体基板(図示せず)上に、例えばシリコン酸化膜よりなる絶縁膜500を介して、下部電極501を形成する。
次に、図5(b) に示すように、化学的気相法を用いて、下部電極501上に、例えばシリコン窒化膜よりなる誘電体膜502を堆積する。
次に、図5(c) に示すように、誘電体膜502上に、金属膜からなる導電体膜503aを堆積する。
次に、図5(d) に示すように、電極パターン形状を有するレジスト(図示せず)をエッチングマスクに用いて導電体膜503aをエッチングすることにより、パターン化された上部電極503を形成した後、該レジストを選択的に除去する。
次に、図5(e) に示すように、上部電極503上に、上部電極503の上面の角部を露出させるマスク(図示せず)を形成した後、該マスクを用いた等方性エッチングにより、誘電体膜502を選択的に除去する。これにより、上部電極503における下部電極501と対向する面のうちの角部Aを露出させる。次に、化学的気相法を用いて、半導体基板上に、上部電極503における下部電極501と対向する面のうちの角部Aを覆うように、例えばシリコン酸化膜よりなる保護絶縁膜504を堆積する。
本実施形態に係る半導体装置の製造方法によると、上部電極503における下部電極501と対向する面のうちの角部A、すなわち半導体装置への電圧印加の際に第1に強い電場が印加される部分を、シリコン窒化膜の絶縁破壊耐性よりも高い絶縁破壊耐性を有するシリコン酸化膜よりなる保護絶縁膜504によって覆うことができる。このため、従来のように上部電極503の角部Aをシリコン窒化膜によって覆う場合と比較して、容量素子の絶縁破壊耐性を向上させることができる。
このように、本実施形態では、誘電体膜502として高い誘電率を有するシリコン窒化膜を用いながら、上部電極503の角部Aを、高い絶縁破壊耐性を有するシリコン酸化膜よりなる保護絶縁膜504によって覆うことができるので、単位面積当たりの容量を大きく保持しながら、容量素子の絶縁破壊耐性の向上を図ることができる。
更には、本実施形態に係る半導体装置の製造方法によると、上部電極503の角部Aの露出工程(図5(e) 参照)を行うことによって、露出工程後に行う保護絶縁膜504の堆積工程(図5(e) 参照)の際に、上部電極503の角部Aを保護絶縁膜504によって覆うことができるので、高い絶縁破壊耐性を有する容量素子を備える半導体装置を簡便に製造することができる。
<変形例>
第5の実施形態では、上部電極503の上面の角部を露出させるマスクを用いた等方性エッチングにより、上部電極503における下部電極501と対向する面のうちの角部Aを露出させることによって、上部電極503の角部Aを保護絶縁膜504によって覆う場合を具体例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。以下に、変形例について簡単に説明する。
変形例では、上部電極503をマスクに用いた等方性エッチングにより、上部電極503における下部電極501と対向する面のうちの周縁部を露出させることによって、上部電極の該周縁部を保護絶縁膜504によって覆う。
ここで、上部電極503のサイズが下部電極501のサイズよりも小さい場合、半導体装置への電圧印加の際に上部電極の角部Aに続いて強い電場が印加される部分は、上部電極503における下部電極501と対向する面のうちの周縁部である。そのため、変形例では、本発明の第5の実施形態と比較して、容量素子の絶縁破壊耐性の向上をより一層図ることができる。
(第6の実施形態)
以下に、本発明の第6の実施形態に係る半導体装置の製造方法について、図6(a) 〜(e) を参照しながら説明する。図6(a) 〜(e) は、本発明の第6の実施形態に係る半導体装置の製造方法について示す要部工程断面図である。
本実施形態と前述の第5の実施形態との相違点は、前述の第5の実施形態では、上部電極503のサイズと下部電極501のサイズとが異なるのに対し、本実施形態では、上部電極603のサイズと下部電極601のサイズとが等しい点であり、これにより、本実施形態では、上部電極603と下部電極601との双方に印加される電場を考慮する必要がある。
まず、図6(a) に示すように、半導体基板(図示せず)上に、例えばシリコン酸化膜よりなる絶縁膜600を介して、金属膜からなる導電体膜601aを堆積する。
次に、図6(b) に示すように、化学的気相法を用いて、導電体膜601a上に、例えばシリコン窒化膜よりなる誘電体膜602を堆積する。
次に、図6(c) に示すように、誘電体膜602上に、金属膜からなる導電体膜603aを堆積する。
次に、図6(d) に示すように、電極パターン形状を有するレジスト(図示せず)をエッチングマスクに用いて導電体膜603a、誘電体膜602及び導電体膜601aを順次エッチングすることにより、パターン化された上部電極603、誘電体膜602及び下部電極601を形成する。
次に、図6(e) に示すように、該レジストを選択的に除去した後、上部電極603をマスクに用いた等方性エッチングにより、誘電体膜602を選択的に除去する。これにより、上部電極603における下部電極601と対向する面のうちの周縁部B、及び下部電極601における上部電極603と対向する面のうちの周縁部B’を露出させる。次に、化学的気相法を用いて、半導体基板上に、下部電極601の周縁部B’及び上部電極603の周縁部Bを覆うように、例えばシリコン酸化膜よりなる保護絶縁膜604を堆積する。
本実施形態に係る半導体装置の製造方法によると、誘電体膜602として高い誘電率を有するシリコン窒化膜を用いながら、下部電極601周縁部B’及び上部電極603周縁部Bをシリコン窒化膜よりなる誘電体膜602の絶縁破壊耐性よりも高い絶縁破壊耐性を有するシリコン酸化膜よりなる保護絶縁膜604によって覆うことができる。このように、半導体装置への電圧印加の際に第1に強い電場が印加される部分に加えて第2に強い電場が印加される部分を保護絶縁膜604によって覆うことができるので、単位面積当たりの容量を大きく保持しながら、容量素子の絶縁破壊耐性の向上をより一層図ることができる。
更には、本実施形態に係る半導体装置の製造方法によると、下部電極601の周縁部B’及び上部電極603の周縁部Bの露出工程(図6(e) 参照)を行うことによって、露出工程後に行う保護絶縁膜604の堆積工程(図6(e) 参照)の際に、下部電極601の周縁部B’及び上部電極603の周縁部Bを保護絶縁膜604によって覆うことができるので、高い絶縁破壊耐性を有する容量素子を備える半導体装置を簡便に製造することができる。
尚、本実施形態では、電極パターンを有するレジストを選択的に除去した後、上部電極603をマスクに用いた等方性エッチングにより、下部電極601の周縁部B’及び上部電極603の周縁部Bを露出させたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、電極パターンを有するレジストをマスクに用いた等方性エッチングにより、下部電極601の周縁部B’及び上部電極603の周縁部Bを露出させた後、該レジストを選択的に除去しても良い。
<変形例>
第6の実施形態では、上部電極603をマスクに用いた等方性エッチングにより、下部電極601における上部電極603と対向する面のうちの周縁部B’及び上部電極603における下部電極601と対向する面のうちの周縁部Bを露出させることによって、下部電極601の周縁部B’及び上部電極603の周縁部Bを保護絶縁膜604によって覆う場合を具体例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。以下に、変形例について簡単に説明する。
変形例では、前述の第5の実施形態と同様に、上部電極603上に、上部電極603の上面のうちの角部を露出させるマスクを形成した後、該マスクを用いた等方性エッチングにより、下部電極601における上部電極603と対向する面のうちの角部及び上部電極603における下部電極601と対向する面のうちの角部を露出させることによって、下部電極601の該角部及び上部電極603の該角部のみを保護絶縁膜604によって覆う。
ここで、上部電極603のサイズと下部電極601のサイズとが等しい場合、半導体装置への電圧印加の際に下部電極601の周縁部B’において最も強い電場が印加される部分は角部であり、上部電極603の周縁部Bにおいて最も強い電場が印加される部分は角部である。そのため、変形例では、従来と比較して、容量素子の絶縁破壊耐性の向上をより一層図ることができる。
尚、第5の実施形態では上部電極503のサイズが下部電極501のサイズよりも小さい場合、及び第6の実施形態では上部電極603のサイズと下部電極601のサイズとが等しい場合を具体例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば上部電極のサイズが下部電極のサイズよりも大きい場合、半導体装置への電圧印加の際に第1に強い電場が印加される部分は、下部電極における上部電極と対向する面のうちの角部である。また、下部電極の該角部に続いて第2に強い電場が印加される部分は、下部電極における上部電極と対向する面のうちの周縁部である。
そのため、下部電極の該角部のみを保護絶縁膜によって覆う場合、上部電極上に、上部電極の上面のうちの角部を露出させるマスクを形成した後、該マスクを用いた等方性エッチングにより、下部電極の該角部を露出させることによって、下部電極の該角部を保護絶縁膜によって覆う。
一方、下部電極における上部電極と対向する面のうちの角部を含む周縁部を保護絶縁膜によって覆う場合、上部電極をマスクに用いた等方性エッチングにより、下部電極の該周縁部を露出させることによって、下部電極の該周縁部を保護絶縁膜によって覆う。
尚、第1〜第6の実施形態では、下部電極として半導体基板上に形成された金属電極を用いた場合を具体例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、下部電極として半導体基板に不純物が注入されてなる拡散層を用いても良い。
尚、本発明の第1〜第6の実施形態では、誘電体膜と保護絶縁膜との組み合わせとして、誘電体膜としてシリコン窒化膜を用いると共に保護絶縁膜としてシリコン酸化膜を用いた場合を具体例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
誘電体膜と保護絶縁膜との組み合わせは、保護絶縁膜の絶縁破壊耐性が誘電体膜の絶縁破壊耐性よりも高くなるような組み合わせを選択すれば良い。
以上説明したように、本発明は、容量素子を備える半導体装置及びその製造方法に有用である。
(a) は本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の構造について示す平面図であり、(b) は本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の構造について示す断面図である。 (a) は本発明の第2の実施形態に係る半導体装置の構造について示す平面図であり、(b) は本発明の第2の実施形態に係る半導体装置の構造について示す断面図である。 (a) は本発明の第3の実施形態に係る半導体装置の構造について示す平面図であり、(b) は本発明の第3の実施形態に係る半導体装置の構造について示す断面図である。 (a) は本発明の第4の実施形態に係る半導体装置の構造について示す平面図であり、(b) は本発明の第4の実施形態に係る半導体装置の構造について示す断面図である。 (a) 〜(e) は本発明の第5の実施形態に係る半導体装置の製造方法について示す要部工程断面図である。 (a) 〜(e) は本発明の第6の実施形態に係る半導体装置の製造方法について示す要部工程断面図である。 従来例に係る半導体装置の構造について示す断面図である。
符号の説明
101,201,301,401 下部電極
102,202,302,402 誘電体膜
103,203,303,403 上部電極
104,204,304,404 保護絶縁膜
500,600 絶縁膜
501,601 下部電極
502,602 誘電体膜
503a,601a,603a 導電体膜
503,603 上部電極
504,604 保護絶縁膜

Claims (14)

  1. 下部電極、第1の絶縁膜よりなる誘電体膜、及び上部電極からなる容量素子を有する半導体装置であって、
    前記上部電極における前記下部電極と対向する面のうちの角部には、前記第1の絶縁膜とは異なる第2の絶縁膜が形成されていることを特徴とする半導体装置。
  2. 請求項1に記載の半導体装置において、
    前記第2の絶縁膜は、前記上部電極における前記下部電極と対向する面のうちの周縁部に形成されていることを特徴とする半導体装置。
  3. 請求項1又は2に記載の半導体装置において、
    前記第2の絶縁膜は、前記下部電極における前記上部電極と対向する面のうちの角部に更に形成されていることを特徴とする半導体装置。
  4. 請求項3に記載の半導体装置において、
    前記第2の絶縁膜は、前記下部電極における前記上部電極と対向する面のうちの周縁部に形成されていることを特徴とする半導体装置。
  5. 請求項1〜4のうちいずれか1項に記載の半導体装置において、
    前記第2の絶縁膜の絶縁破壊耐性は、前記第1の絶縁膜の絶縁破壊耐性よりも高いことを特徴とする半導体装置。
  6. 請求項1〜5のうちいずれか1項に記載の半導体装置において、
    前記第2の絶縁膜の比誘電率εは、前記第1の絶縁膜の比誘電率εよりも低いことを特徴とする半導体装置。
  7. 請求項1〜6のうちいずれか1項に記載の半導体装置において、
    前記第2の絶縁膜の臨界電場EC は、前記第1の絶縁膜の臨界電場EC よりも高いことを特徴とする半導体装置。
  8. 請求項1〜7のうちいずれか1項に記載の半導体装置において、
    前記第2の絶縁膜の比誘電率εと前記第2の絶縁膜の臨界電場EC との積は、前記第1の絶縁膜の比誘電率εと前記第1の絶縁膜の臨界電場EC との積よりも大きいことを特徴とする半導体装置。
  9. 半導体基板上に下部電極を形成する工程(a)と、
    前記下部電極上に第1の絶縁膜を形成する工程(b)と、
    前記第1の絶縁膜上に上部電極を形成する工程(c)と、
    前記第1の絶縁膜を選択的に除去することによって、前記上部電極における前記下部電極と対向する面のうちの角部を露出させる工程(d)と、
    前記工程(d)の後に、前記上部電極の前記角部を覆うように第2の絶縁膜を形成する工程(e)とを備えることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  10. 請求項9に記載の半導体装置の製造方法において、
    前記工程(d)は、前記上部電極における前記下部電極と対向する面のうちの周縁部を露出させる工程を含み、
    前記工程(e)は、前記上部電極の前記周縁部を覆うように前記第2の絶縁膜を形成する工程を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  11. 請求項9に記載の半導体装置の製造方法において、
    前記工程(d)は、前記第1の絶縁膜を選択的に除去することによって、前記下部電極における前記上部電極と対向する面のうちの角部を露出させる工程を更に含み、
    前記工程(e)は、前記下部電極の前記角部を覆うように前記第2の絶縁膜を形成する工程を更に含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  12. 請求項11に記載の半導体装置の製造方法において、
    前記工程(d)は、前記下部電極における前記上部電極と対向する面のうちの周縁部を露出させる工程を含み、
    前記工程(e)は、前記下部電極の前記周縁部を覆うように前記第2の絶縁膜を形成する工程を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  13. 請求項9又は11に記載の半導体装置の製造方法において、
    前記工程(d)は、前記上部電極の上面の角部を露出させるマスクを用いた等方性エッチングによって行われる工程であることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  14. 請求項10又は12に記載の半導体装置の製造方法において、
    前記工程(d)は、前記上部電極をマスクに用いた等方性エッチングによって行われる工程であることを特徴とする半導体装置の製造方法。
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