JP2007301678A - フライアイレンズ成形型及びその加工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】フライアイレンズ成形型及びその加工方法において、フライアイレンズの偏芯を精度良く調整することができるようにする。
【解決手段】回転させた砥石を成形型のブランク13に接触させることにより、このブランク13に複数の成形凹面13a´を形成するフライアイレンズ成形型の加工方法において、上記砥石により、複数の成形凹面13a´に加え、この複数の成形凹面13a´を含む面の周縁に上記成形型の光軸の位置を特定可能な偏芯調整マーク13bを形成するようにする。
【選択図】図6

Description

本発明は、複数の成形凸面を複数配置してなるフライアイレンズを成形するべく複数の成形凹面を有するフライアイレンズ成形型及びその加工方法に関するものである。
従来、レンズを成形するに際しては、図13及び図14に示すように、レンズのブランク材料51を高温に熱した状態で一対の成形型52によりプレスして所望の形状のレンズを成形するプレス成形が用いられている。ところが、プレス成形では、レンズのブランク材料51が成形型52の中心に正しく載置されない場合や、ブランク材料51が成形型52により均等に加圧されない場合等に、ブランク材料51が成形型52内で均等に拡がらず、レンズの中心からずれて光軸が位置することがある。
このように光軸がずれたレンズをそのままレンズ枠に組むと偏芯してレンズの所望の光学性能が得られないため、ベルを使用して偏芯を調整する手法が一般的に用いられている(例えば、特許文献1参照)。
上記のベルを使用した偏芯調整は、図15に示すように、レンズ枠に組む前のレンズ51´の外周部をベル53によって適度に押圧することにより、レンズ51´の光軸をベル軸53aに合わせ、ベル53を回転させた状態で不図示のレーザによりレンズ51´の光軸を検出する等して、レンズ51´の外周部を砥石54により研削してレンズ51´の偏芯を解消するものである。なお、図16に示すように、ベルと同じ機構を設けた偏芯調整用枠55に保持されるレンズ51´に、不図示の駆動手段によって押さえリング56を押圧することでもレンズの偏芯を調整することは可能である。
特開平7−164294号公報
ところで、フライアイレンズは、レンズ面としての凸面を除いて光軸に垂直な平面であるため、上記のベルにより押圧してもレンズの光軸とベル軸とを合わせることができない。したがって、フライアイレンズにおいては、上記のような偏芯調整ができず、精度の良い偏芯調整をすることができないという問題があった。
本発明の課題は、上記従来の実情に鑑み、フライアイレンズの偏芯を精度良く調整することができるフライアイレンズ成形型及びその加工方法を提供することである。
上記課題を解決するために、本発明のフライアイレンズ成形型の加工方法は、回転させた砥石を成形型のブランクに接触させることにより、このブランクに複数の成形凹面を形成するフライアイレンズ成形型の加工方法において、上記砥石により、上記複数の成形凹面に加え、この複数の成形凹面を含む面の周縁に上記成形型の光軸の位置を特定可能な偏芯調整マークを形成するようにする。
好ましくは、上記偏芯調整マークを形成した後、上記複数の成形凹面を形成するようにする。
好ましくは、上記砥石により、上記複数の成形凹面を含む面の周縁に、上記成形型の向きを示す方向指示マークを更に形成するようにする。
好ましくは、上記偏芯調整マーク及び上記方向指示マークを形成した後、上記成形凹面を形成するようにする。
好ましくは、上記偏芯調整マークを、上記成形型の光軸を中心とする円の一部又は全部に形成するようにする。
好ましくは、上記方向指示マークを、上記偏芯調整マークの略半径方向に形成するようにする。
好ましくは、上記偏芯調整マークを、上記成形型の光軸を中心とする多角形の一部又は全部に形成するようにする。
好ましくは、上記偏芯調整マークを形成する前に、上記砥石の回転振れを修正すると共に上記砥石の慣らし加工を行うようにする。
好ましくは、上記砥石は、円筒形状又は算盤球形状であるようにする。
好ましくは、上記複数の成形凹面を加工する前のブランクには、予め上記複数の成形凹面に近似する複数の近似凹面が形成されているようにする。
好ましくは、上記偏芯調整マーク及び上記複数の成形凹面を、上記砥石のエッジ部により形成するようにする。
好ましくは、上記複数の成形凹面を形成する際の上記砥石の送り方向は、上記ブランクの成形凹面を含む面と回転させた上記砥石との接触位置におけるこの砥石の接線方向に対し、上記成形凹面を含む面において直交する方向であるようにする。
上記課題を解決するために、本発明のフライアイレンズ成形型は、複数の成形凸面を有するフライアイレンズに形状を転写するための複数の成形凹面を備えるフライアイレンズ成形型において、上記複数の成形凹面を含む面の周縁に、上記フライアイレンズ成形型の光軸の位置を特定可能な偏芯調整マークを備える構成とする。
好ましくは、上記複数の成形凹面を含む面の周縁に、上記フライアイレンズ成形型の向きを示す方向指示マークを更に備える構成とする。
好ましくは、上記偏芯調整マークは、上記光軸を中心とする円の一部又は全部に位置する構成とする。
好ましくは、上記方向指示マークは、上記偏芯調整マークの略半径方向に位置する構成とする。
好ましくは、上記偏芯調整マークは、上記光軸を中心とする多角形の一部又は全部に位置する構成とする。
本発明によれば、成形型のブランクに複数の成形凹面を形成する砥石により、成形型の光軸の位置を特定可能な偏芯調整マークをも形成するため、成形凹面形成時及び偏芯調整マーク形成時において砥石を同一の加工装置において制御することにより、高精度の偏芯調整マークが形成され、この成形型の高精度な偏芯調整マークを転写してなるフライアイレンズの偏芯調整マークにより、フライアイレンズの偏芯を精度良く調整することができる。
以下、本発明の実施の形態に係るフライアイレンズ成形型及びその加工方法について、図面を参照しながら説明する。
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態に係るフライアイレンズ成形型の加工装置を示す概略正面図である。
同図において、加工装置1は、ベース2上に設置され水平方向であるX軸方向(同図における奥行き方向)に移動可能なX軸テーブル3、このX軸テーブル3に立設するコラム4上をX軸に対して垂直な方向(鉛直方向)であるY軸方向(同図における高さ方向)に移動可能なY軸テーブル5、ベース2上に設置されX軸及びY軸に対して垂直な方向であるZ軸方向(同図における左右方向)に移動可能なZ軸テーブル6等を備えている。
Y軸テーブル5には、コレットチャック7に装着される円筒形状の砥石8を回転駆動させるスピンドルモータ9が設置されている。このスピンドルモータ9は、砥石8の回転軸Aが鉛直方向B(Y軸方向)から所定角度α傾くようにY軸テーブル5に設置されている。
一方、Z軸テーブル6上にはC軸保持部10が設置され、このC軸保持部10には、Z軸回りに回転するC軸回転部11が設置されている。このC軸回転部11には、取付けステージ12を介して、フライアイレンズ成形型のブランク13が砥石8に対向するように装着されている。
なお、X軸テーブル3、Y軸テーブル5、Z軸テーブル6及びC軸回転部11は、それぞれ空気静圧又は油静圧により支持されており、不図示のNC装置からの指令に基づきサーボモータ、リニアモータ等により駆動されている。また、上記のフライアイレンズ成形型は超精密な加工を要するため、各テーブル3,5,6及びC軸回転部11は、ナノ単位で駆動されている。
以下、フライアイレンズ成形型の加工について説明する。
図2は、上記フライアイレンズ成形型のブランクを示す斜視図である。図3〜図6は、上記フライアイレンズ成形型のブランクを示す平面図である。
まず、図1に示す砥石8のエッジ部8aをツルーイングし、砥石8の回転振れを修正すると共にエッジ部8aの角度をおよそ90度にする。また、砥石8を初期磨耗させて慣らし加工を行い、エッジ部8aに0.01mm程度のRを形成する。
次に、ブランク13の回転振れ、倒れ等を修正する。このブランク13は、図2及び図3に示すように、円柱形状の部材に予め所望の成形凹面に近似する近似凹面13aを他の装置による射出成形、プレス成形等により加工してある。なお、ブランク13は、ここでは超硬合金からなり、凹面を加工するために予備的に形成された近似凹面13aを除く各部の寸法は、既に仕上げられているものとする。
そして、スピンドルモータ9及びC軸回転部11により、それぞれ砥石8及びブランク13を回転駆動させる。ここで、砥石8をブランク13の周縁に接触させると、図4に示すように、円形状の偏芯調整マーク13bが形成される。なお、ブランク13は、その回転軸がブランク13の光軸(中心軸,成形されたフライアイレンズの中心に相当)となるように装着されているため、偏芯調整マーク13bは、ブランク13(成形型)の光軸を中心とする円となる。ここで、偏芯調整マーク13bは、光軸を中心とする円の全部となるが、その一部であってもよい。
偏芯調整マーク13bを円の一部として形成する場合、1つの小さい点のみのマークでは光軸を特定できないため、点や短い線の場合には、複数位置、好ましくは3箇所以上の位置に形成するとよい。また、本実施形態では、砥石8の位置をX=0,Y=10.0mmの位置に移動させて偏芯調整マーク13bを形成しており、偏芯調整マーク13bは、X=0,Y=0の位置(ブランク13の回転軸)を中心とする直径20mmの大きさの円に形成されている。
偏芯調整マーク13bを形成した後、ブランク13(C軸回転部11)の回転を止め、成形凹面の加工をする。なお、成形凹面を形成する際の砥石8の送り方向は、ブランク13の成形凹面を含む面と回転させた砥石8との接触位置における砥石8の接線方向(X軸方向)に対し、成形凹面を含む面において直交する方向(Z軸方向)とし、例えば図5に示す破線Dで区切られた領域毎に加工するとよい。ここでは、図1に示すX軸テーブル3、Y軸テーブル5、Z軸テーブル6及びスピンドルモータ9により、ブランク13に図6に示すような蜂の巣状(六角形)の成形凹面13a´を形成する。
本実施形態によれば、成形型のブランク13に複数の成形凹面13a´を形成する砥石8により、成形型の光軸の位置を特定可能な偏芯調整マーク13bをも形成するため、成形凹面13a´形成時及び偏芯調整マーク13b形成時において砥石8を同一の加工装置において制御することにより、高精度の偏芯調整マーク13bが形成され、この成形型の高精度な偏芯調整マーク13bが転写されてなるフライアイレンズの偏芯調整マークにより、フライアイレンズの偏芯を精度良く調整することができる。
また、偏芯調整マーク13bを形成した後に複数の成形凹面13a´を形成することで、砥石8に磨耗が生じていない状態で偏芯調整マーク13bを形成することができるため、偏芯調整マーク13bが鮮明に形成され、フライアイレンズの偏芯をより精度良く調整することができる。
また、偏芯調整マーク13bを、成形型の光軸を中心とする円の一部又は全部に形成することにより、この成形型によって成形されるフライアイレンズにも光軸を中心とする円形の偏芯調整マークが形成され、このレンズの偏芯調整マークを目印とすることで、レンズをレンズ枠に組む際の偏芯調整を容易にすることができる。なお、成形型の凹状の偏芯調整マーク13bが転写されて凸状となるフライアイレンズレンズの偏芯調整マークを、レンズ枠に予め形成しておく凹状の嵌合部に合わせて、フライアイレンズをレンズ枠に組むことで、フライアイレンズの偏芯調整を一層容易にすることもできる。
また、偏芯調整マーク13bを形成する前に、砥石8の回転振れを修正すると共に砥石8の慣らし加工を行うことにより、一層精度良く偏芯調整マーク13bを形成することができ、フライアイレンズの偏芯をより一層精度良く調整することができる。
また、砥石8が円筒形状であるため、砥石8のエッジ部8aにおいて偏芯調整マーク13bを形成することにより、偏芯調整マーク13bが鮮明に形成され、フライアイレンズの偏芯をより精度良く調整することができる。
また、複数の成形凹面13a´を加工する前のブランク13には、予め複数の成形凹面13a´に近似する複数の近似凹面13aが形成されているため、成形凹面13a´を形成する際の砥石8の磨耗を抑え、より精度の良い偏芯調整マーク13bを形成することができ、フライアイレンズの偏芯をより精度良く調整することができる。
また、偏芯調整マーク13a及び複数の成形凹面13a´を、砥石8のエッジ部8aにより形成することにより、細かい形状の成形凹面13a´を加工することができるのみならず、偏芯調整マーク13aを鮮明に形成することができ、フライアイレンズの偏芯をより精度良く調整することができる。
また、成形凹面13a´を形成する際の砥石8の送り方向を、ブランク13の成形凹面13a´を含む面と回転させた砥石8との接触位置における砥石8の接線方向(X軸方向)に対し、成形凹面13a´を含む面において直交する方向(Z軸方向)としたことにより、研削粗さを小さくし、高性能のフライアイレンズを得ることができる。
[第2実施形態]
図7は、本発明の第2実施形態に係るフライアイレンズ成形型の加工装置を示す概略正面図である。
同図において、加工装置21は、ベース22上に設置され水平方向であるX軸方向(同図における奥行き方向)に移動可能なX軸テーブル23、このX軸テーブル23に立設するコラム24上をX軸に対して垂直な方向(鉛直方向)であるY軸方向(高さ方向)に移動可能なY軸テーブル25、ベース22上に設置されX軸及びY軸に対して垂直な方向であるZ軸方向(同図における左右方向)に移動可能なZ軸テーブル26等を備えている。
Y軸テーブル25には、コレットチャック27に装着される算盤形状の砥石28を回転駆動させるスピンドルモータ29が設置されている。このスピンドルモータ29は、その砥石28の回転軸CがY軸方向と同一となるようにY軸テーブル25に設置されている。
一方、Z軸テーブル26上にはC軸保持部30が設置され、このC軸保持部30には、Z軸回りに回転するC軸回転部31が設置されている。このC軸回転部31には、取付けステージ32を介して、フライアイレンズ成形型のブランク33が砥石28に対向するように装着されている。
なお、X軸テーブル23、Y軸テーブル25、Z軸テーブル26及びC軸回転部31は、それぞれ空気静圧又は油静圧により支持されており、不図示のNC装置からの指令に基づいてサーボモータやリニアモータ等により駆動されている。また、上記のフライアイレンズ成形型は超精密な加工を要するため、各テーブル23,25,26及びC軸回転部31は、ナノ単位で駆動されている。
以下、フライアイレンズ成形型の加工について説明する。
図8及び図9は、上記フライアイレンズ成形型のブランクを示す平面図である。
まず、図7に示す砥石28のエッジ部28aをツルーイングし、砥石28の回転振れを修正する。また、砥石28を初期磨耗させて慣らし加工を行い、エッジ部28aに0.01mm程度のRを形成する。
次に、ブランク33の回転振れ、倒れ等を修正する。このブランク33は、図8及び図9に示すように、予め所望の成形凹面に近似する近似凹面33aを他の装置による射出成形又はプレス成形等により加工してある。なお、ブランク33は、ここでは超硬合金からなり、凹面を加工するために予備的に形成された近似凹面33aを除く各部の寸法は、既に仕上げられているものとする。
そして、スピンドルモータ29及びC軸回転部31により、それぞれ砥石28及びブランク33を回転駆動させる。ここで、砥石28をブランク33の周縁に接触させると、円形状の偏芯調整マーク33bが形成される。なお、ブランク33は、その回転軸(Z軸)がブランク33の光軸となるように装着されているため、偏芯調整マーク33bは、ブランク33(成形型)の光軸を中心とする円となる。ここで、図8に示す偏芯調整マーク33bは、ブランク33(成形型)の光軸を中心とする円の全部となるが、その一部であってもよい。
偏芯調整マーク33bを円の一部として形成する場合、1つの小さい点のみのマークでは光軸を特定できないため、点や短い線の場合には、複数位置、好ましくは3箇所以上の位置に形成するとよい。また、本実施形態では、砥石28の位置をX=0,Y=10.0mmの位置に移動させて偏芯調整マーク33bを形成しており、偏芯調整マーク33bは、X=0,Y=0の位置(ブランク33の回転軸)を中心とする直径20mmの大きさの円に形成されている。
次に、回転させた砥石28を、回転していないブランク33の周縁に接触させた状態で偏芯調整マーク33bの半径方向に移動させる。この作業を、ブランク33の回転軸を中心として、ブランク33を角度60°回転させる度に行い、図8に示すように偏芯調整マーク33bの6箇所に方向指示マーク33cを形成する。同図に示す例では、方向指示マーク33cは、偏芯調整マーク33bの半径方向に且つ偏芯調整マーク33bと交差して形成されている。なお、方向指示マーク33cは、1つであっても、成形されるフライアイレンズの向き(偏芯調整マーク33bの中心軸を中心とした回転方向)を認識することができるため、個数は限定されない。また、方向指示マーク33cは、1つの小さい点のみのマークでは成形されるレンズの向きを特定できないため、点や短い線の場合には、複数位置に形成するとよい。
偏芯調整マーク33b及び方向指示マーク33cを形成した後、ブランク33の成形凹面を加工する。なお、成形凹面を形成する際の砥石28の送り方向は、ブランク33の成形凹面を含む面と回転させた砥石8との接触位置における砥石8の接線方向(X軸方向)に対し、成形凹面を含む面において直交する方向(Z軸方向)とし、上記図5に示す破線Dで区切られた領域毎に加工するとよい。ここでは、図7に示すX軸テーブル23、Y軸テーブル25、Z軸テーブル26及びスピンドルモータ29により、ブランク33に図9に示すような蜂の巣状(六角形)の成形凹面33a´を形成する。
本実施形態によれば、成形型のブランク33に複数の成形凹面33a´を形成する砥石28により、成形型の光軸の位置を特定可能な偏芯調整マーク33bをも形成するため、成形凹面33a´形成時及び偏芯調整マーク33b形成時において砥石28を同一の加工装置において制御することにより、高精度の偏芯調整マーク33bが形成され、この成形型の高精度な偏芯調整マーク33bが転写されてなるフライアイレンズの偏芯調整マークにより、フライアイレンズの偏芯を精度良く調整することができる。
また、砥石28により、複数の成形凹面を含む面の周縁に方向指示マーク33cを更に形成することで、レンズ枠に配置する方向を誤ると光学性能を発揮できないという特性を有するフライアイレンズを、レンズ枠に正しい向きで配置し、フライアイレンズの光学性能を有効に発揮させることができる。なお、成形型の凹状の偏芯調整マーク33b及び方向指示マーク33cが転写されて凸状となるフライアイレンズレンズの偏芯調整マーク及び方向指示マークを、レンズ枠に予め形成しておく凹状の嵌合部に合わせて、フライアイレンズをレンズ枠に組むことで、フライアイレンズの偏芯調整及びレンズ枠への配置を一層容易にすることもできる。
また、偏芯調整マーク33b及び方向指示マーク33cを形成した後に成形凹面を形成することで、砥石28に磨耗が生じていない状態で偏芯調整マーク33b及び方向指示マーク33cを形成することができるため、偏芯調整マーク33b及び方向指示マーク33cが鮮明に形成され、フライアイレンズの偏芯をより精度良く調整することができる。
また、方向指示マーク33cを、偏芯調整マーク33bの略半径方向に形成することにより、フライアイレンズをレンズ枠に配置する際の方向(向き)を容易に調整してフライアイレンズの光学性能を有効に発揮させることができる。
また、砥石28が算盤球形状であるため、砥石28のエッジ部(外周部中央)28aにおいて偏芯調整マーク33b及び方向指示マーク33cを形成することにより、偏芯調整マーク33b及び方向指示マーク33cが鮮明に形成され、フライアイレンズの偏芯をより精度良く調整することができる。
[第3実施形態]
図10〜図12は、本発明の第3実施形態に係るフライアイレンズ成形型のブランクを示す平面図である。本実施形態では、フライアイレンズ成形型の加工装置は、図1(第1実施形態)及び図7(第2実施形態)に示す加工装置1,21を採用することができるため、加工装置の説明は省略する。
図10に示すような、角柱形状の部材に成形面を有する成形型のブランク43を加工する場合、ブランク43を回転させた状態で砥石を接触させて円形の偏芯調整マークを形成するのではなく、ブランク43を回転させずに加工する。例えば、図1に示す加工装置1では、スピンドルモータ9により砥石8を回転させ、X軸テーブル3、Y軸テーブル5及びZ軸テーブル6を駆動させ、図11に示すように、近似凹面43aを含む面の周縁に、ブランク43の光軸を中心とする多角形(ここでは四角形)の偏芯調整マーク43bを形成する。
なお、偏芯調整マーク43bは、多角形の一部であってもよい。ここで、光軸を中心とする多角形とは、三角形の場合には重心に光軸が位置し、その他の多角形の場合には各頂点からの距離が等しく光軸が位置する多角形等をいうものとする。また、偏芯調整マーク43bを多角形の一部として形成する場合、1つの小さい点のみのマークでは光軸を特定できないため、点や短い線の場合には、複数位置、好ましくは3箇所以上の位置に形成するとよい。
図1に示す加工装置1の場合、砥石8の位置をX=10.0mm,Y=10.0mmの位置に移動させ、X=−10.0mm,Y=10.0mmの位置まで溝を形成する。そして、ブランク43を90度回転させて同様に溝を形成する作業を3回繰り返すことにより、偏芯調整マーク43bは、X=0,Y=0の位置(ブランク43の回転軸)を中心とする一辺20mmの正方形に形成される。
なお、多角形の成形型であっても上記第1実施形態及び第2実施形態のように偏芯調整マークを円形に形成してもよい。また、ブランク43には、上記第2実施形態において説明した方向指示マークを、近接する偏芯調整マーク43bの線と直交する方向に、より好ましくは更に交差させ、形成するとよい。
上記のマークを形成した後、上記第1実施形態及び第2実施形態において説明したように、上記のマークを形成した砥石を用いて、図12に示すように蜂の巣状(六角形)の複数の成形凹面43a´を形成する。
本実施形態によれば、成形型のブランク43に複数の成形凹面43a´を形成する砥石により、成形型の光軸の位置を特定可能な偏芯調整マーク43bをも形成するため、成形凹面43a´形成時及び偏芯調整マーク43b形成時において砥石を同一の加工装置において制御することにより、高精度の偏芯調整マーク43bが形成され、この成形型の高精度な偏芯調整マーク43bが転写されてなるフライアイレンズの偏芯調整マークにより、フライアイレンズの偏芯を精度良く調整することができる。
本発明の第1実施形態に係るフライアイレンズ成形型の加工装置を示す概略正面図である。 上記フライアイレンズ成形型のブランクを示す斜視図である。 上記フライアイレンズ成形型のブランクを示す平面図(その1)である。 上記フライアイレンズ成形型のブランクを示す平面図(その2)である。 上記フライアイレンズ成形型のブランクを示す平面図(その3)である。 上記フライアイレンズ成形型のブランクを示す平面図(その4)である。 本発明の第2実施形態に係るフライアイレンズ成形型の加工装置を示す概略正面図である。 上記フライアイレンズ成形型のブランクを示す平面図(その1)である。 上記フライアイレンズ成形型のブランクを示す平面図(その2)である。 本発明の第3実施形態に係るフライアイレンズ成形型のブランクを示す平面図(その1)である。 本発明の第3実施形態に係るフライアイレンズ成形型のブランクを示す平面図(その2)である。 本発明の第3実施形態に係るフライアイレンズ成形型のブランクを示す平面図(その3)である。 従来のレンズの成形を示す説明図(その1)である。 従来のレンズの成形を示す説明図(その2)である。 従来のベルを用いたレンズの偏芯調整を示す説明図である。 従来のその他の偏芯調整を示す説明図である。
符号の説明
1 加工装置(フライアイレンズ成形型の加工装置)
2 ベース
3 X軸テーブル
4 コラム
5 Y軸テーブル
6 Z軸テーブル
7 コレットチャック
8 砥石
8a エッジ部
9 スピンドルモータ
10 C軸保持部
11 C軸回転部
12 取付けステージ
13 ブランク(フライアイレンズ成形型のブランク)
13a 近似凹面
13a´ 成形凹面
13b 偏芯調整マーク
21 加工装置(フライアイレンズ成形型の加工装置)
22 ベース
23 X軸テーブル
24 コラム
25 Y軸テーブル
26 Z軸テーブル
27 コレットチャック
28 砥石
28a エッジ部
29 スピンドルモータ
30 C軸保持部
31 C軸回転部
32 取付けステージ
33 ブランク(フライアイレンズ成形型のブランク)
33a 近似凹面
33a´ 成形凹面
33b 偏芯調整マーク
33c 方向指示マーク

Claims (17)

  1. 回転させた砥石を成形型のブランクに接触させることにより、該ブランクに複数の成形凹面を形成するフライアイレンズ成形型の加工方法において、
    前記砥石により、前記複数の成形凹面に加え、該複数の成形凹面を含む面の周縁に前記成形型の光軸の位置を特定可能な偏芯調整マークを形成することを特徴とするフライアイレンズ成形型の加工方法。
  2. 前記偏芯調整マークを形成した後、前記複数の成形凹面を形成することを特徴とする請求項1記載のフライアイレンズ成形型の加工方法。
  3. 前記砥石により、前記複数の成形凹面を含む面の周縁に、前記成形型の向きを示す方向指示マークを更に形成することを特徴とする請求項1記載のフライアイレンズ成形型の加工方法。
  4. 前記偏芯調整マーク及び前記方向指示マークを形成した後、前記成形凹面を形成することを特徴とする請求項3記載のフライアイレンズ成形型の加工方法。
  5. 前記偏芯調整マークを、前記成形型の光軸を中心とする円の一部又は全部に形成することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項記載のフライアイレンズ成形型の加工方法。
  6. 前記方向指示マークを、前記偏芯調整マークの略半径方向に形成することを特徴とする請求項3又は請求項4記載のフライアイレンズ成形型の加工方法。
  7. 前記偏芯調整マークを、前記成形型の光軸を中心とする多角形の一部又は全部に形成することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項記載のフライアイレンズ成形型の加工方法。
  8. 前記偏芯調整マークを形成する前に、前記砥石の回転振れを修正すると共に前記砥石の慣らし加工を行うことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項記載のフライアイレンズ成形型の加工方法。
  9. 前記砥石は、円筒形状又は算盤球形状であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項記載のフライアイレンズ成形型の加工方法。
  10. 前記複数の成形凹面を加工する前のブランクには、予め前記複数の成形凹面に近似する複数の近似凹面が形成されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項記載のフライアイレンズ成形型の加工方法。
  11. 前記偏芯調整マーク及び前記複数の成形凹面を、前記砥石のエッジ部により形成することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項記載のフライアイレンズ成形型の加工方法。
  12. 前記複数の成形凹面を形成する際の前記砥石の送り方向は、前記ブランクの成形凹面を含む面と回転させた前記砥石との接触位置における該砥石の接線方向に対し、前記成形凹面を含む面において直交する方向であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項記載のフライアイレンズ成形型の加工方法。
  13. 複数の成形凸面を有するフライアイレンズに形状を転写するための複数の成形凹面を備えるフライアイレンズ成形型において、
    前記複数の成形凹面を含む面の周縁に、前記フライアイレンズ成形型の光軸の位置を特定可能な偏芯調整マークを備えることを特徴とするフライアイレンズ成形型。
  14. 前記複数の成形凹面を含む面の周縁に、前記フライアイレンズ成形型の向きを示す方向指示マークを更に備えることを特徴とする請求項13記載のフライアイレンズ成形型。
  15. 前記偏芯調整マークは、前記光軸を中心とする円の一部又は全部に位置することを特徴とする請求項13又は請求項14記載のフライアイレンズ成形型。
  16. 前記方向指示マークは、前記偏芯調整マークの略半径方向に位置することを特徴とする請求項14記載のフライアイレンズ成形型。
  17. 前記偏芯調整マークは、前記光軸を中心とする多角形の一部又は全部に位置することを特徴とする請求項13又は請求項14記載のフライアイレンズ成形型。
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