JP2007301088A - モータ制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 直巻電動機を対象として、安定的に低速回転での制御を行う。
【解決手段】 運針を行う主軸を駆動するミシンモータ11のモータ制御装置10において、主軸の回転速度CVを指定する速度設定手段18と、主軸の回転速度SVを検出する速度検出手段41と、検出した主軸の回転速度と指定された主軸の回転速度との偏差に基づいてフィードバック制御の必要トルクTを算出するトルク演算手段42と、算出した必要トルクの平方根の値DRを出力する変換手段43と、必要トルクの平方根の値に基づいてミシンモータの駆動制御を行う制御手段29とを備える、という構成を採っている。
【選択図】図2

Description

本発明は、ミシンのモータ制御装置に関する。
従来から、ミシン主軸の回転駆動源となるミシンモータを制御するモータ制御装置では、モータ回転数をミシンモータの回転軸に設けたエンコーダによって検出しながら、設定した回転数になるようフィードバック制御を行っていた。
そして、一般的なミシンモータは直巻電動機であり、電機子(回転子)コイルと、界磁を発生させる界磁(固定子)コイルと、電機子に電流を供給する整流子・ブラシで構成される。直巻電動機は整流子電動機の一種であり、電機子コイルと界磁コイルが直列接続され、界磁電流がそのまま電機子に流れる(例えば、特許文献1の第2図参照)。
この構成により直流と交流のどちらの電源でも使用できるのでユニバーサルモータとも呼ばれる。かかる従来のモータ制御装置にあっては、縫い速度の調節のために、整流した商用電源を供給し、MOSトランジスタ等による半導体スイッチングで電流量を制御することでモータ回転数の制御を行っている。
また、一部のミシンでは永久磁石を界磁とするDCモータが使われている(例えば、特許文献2参照)。このDCモータは、商用電源を降圧、整流、定電圧化した直流電源(例えば24V)が使用される。
特開平8−163886号公報 特開2001−286692号公報
ところで、小物を縫う場合やカーブを縫う場合など、初心者でも安心して縫えるように、低速で縫えるミシンが望まれている。例えば、現在の縫い速度115〜750[spm]のミシンに対し、70[spm]で縫いたいといった要望がある。
ここで、特許文献1で使用される直巻電動機における出力トルクTと電機子電流Iaとの関係を図6に示す。
直巻電動機では、高速域、即ち電機子電流Iaが高い場合では界磁束が飽和した状態となり、電機子電流Iaと出力トルクTとが比例関係となり、安定した速度制御が可能である。
一方、磁束が飽和しない低速域では、界磁束Φが電機子電流Iaに比例して変化し、その結果、トルクTと界磁束Φと電機子電流IaとがT∝Φ・Ia∝Ia2となる関係となり、トルクTは電流の二乗に比例する。
従って、上述した特許文献1に示す従来技術では、直巻電動機による小電流時に非直線性が強くなる入出力特性のために、回転が安定せず、低速域での制御が困難となるという問題があった。なお、かかる問題点に対処する方法としては、低速時でも直線的な入出力特性になるように減速器を設けてミシンモータとミシン主軸との減速比を変えることが考えられるが、その場合には、ミシン主軸の高速回転ができなくなるという問題があった。
また、特許文献2に示す従来技術では、永久磁石を界磁とするDCモータが高価であるためにミシンのコストの上昇を招く、当該モータの消費電力が大きいので、商用電源を直流定電圧に変換するための電源回路が複雑で高価になる、さらに、容量が大きなトランスを有する電源回路が必要となり、これをミシン内部に収容しようとするとミシンのサイズが大きくなると共に重くなるという問題があった。
本発明は、直巻電動機を対象として、安定的に低速回転での制御を行うことをその目的とする。
請求項1記載の発明は、縫い針を上下動させる主軸の回転駆動を行うミシンのモータ制御装置において、主軸の回転速度を指定する速度設定手段と、前記主軸の回転速度を検出する速度検出手段と、前記検出した主軸の回転速度と指定された主軸の回転速度との偏差に基づいてフィードバック制御の必要トルクを算出するトルク演算手段と、算出した必要トルクの平方根の値を出力する変換手段と、前記必要トルクの平方根の値に基づいてミシンモータの駆動制御を行う制御手段とを備える、という構成を採っている。
上述の「速度設定手段」において主軸回転速度の指定は、主軸回転速度そのものを指定する場合に限らず、結果的に主軸回転速度が定まる他のパラメータを指定する場合(例えば、モータの回転速度の指定や縫い速度の指定、或いは布送り速度が一定である場合に縫いピッチを指定する場合等)も含むものとする。
また、「速度検出手段」についても同様に主軸回転速度そのもの検出する場合に限らず、結果的に主軸回転速度を検出することができる他のパラメータを検出する場合(例えば、モータの回転速度の検出等)も含むものとする。
また、トルク演算手段としては、P制御(比例制御)、PI制御(比例積分制御)、PID制御(比例積分微分制御)のそれぞれを行うために検出回転速度と指定回転速度との偏差に基づいて演算を行う演算手段が挙げられる。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明と同様の構成を備えると共に、制御手段は、前記ミシンモータの駆動電流と出力トルクとの間に比例関係が成立する高速域では前記トルク演算手段により求められる必要トルクに基づいて前記ミシンモータの駆動制御を行い、前記ミシンモータの駆動電流と出力トルクとの間に比例関係が成立しない低速域では前記変換手段により求められる必要トルクの平方根の値に基づいて前記ミシンモータの駆動制御を行う、という構成を採っている。
上記高速域については上限に限定はないが、制御対象となるミシンモータの限界速度以下とすることが望ましい。
また、高速域と低速域の境界となる速度は、ミシンモータの特性により、駆動電流の二乗値と出力トルクとが比例関係となる特性を示す回転速度と駆動電流と出力トルクとが比例関係となる特性を示す回転速度との特性の遷移が生じる速度(磁束が飽和を生じる電流値における回転速度)とすること望ましい。
請求項1記載の発明では、必要トルクの平方根の値を求め、これに基づいてミシンモータの駆動制御を行うので、直巻電動機のように低速域で駆動電流の二乗の値にトルクが比例する特性を示すミシンモータであっても、当該特性に応じたフィードバック制御が行われるため、特に低速域で円滑な回転安定化を図り、良好なる低速縫製を実現することが可能となる。
また、低速域でも直巻電動機の安定回転駆動が可能となるので、永久磁石を用いた高価なDCモータを不要とし、商用電源を直流定電圧に変換するための電源回路も不要とし、容量が大きなトランスを有する電源回路も不要となるので、ミシンの低廉化及び小型軽量化を図ることが可能となる。
請求項2記載の発明では、制御手段が、所定の高速域ではトルク演算手段により求められる必要トルクに基づいてミシンモータの駆動制御を行い、低速域では変換手段により求められる必要トルクの平方根の値に基づいてミシンモータの駆動制御を行う。このため、直巻電動機のように、所定の速度を境界として高速域では駆動電流にトルクが比例する特性を示し、低速域では駆動電流の二乗の値にトルクが比例する特性を示すミシンモータにおいて、これらの特性変化により効果的に対応し、低速、高速にかかわらず、広範な速度域で円滑な回転安定化を図り、良好なる縫製を実現することが可能となる。
(ミシンの全体構成)
図1は本発明の実施形態たるミシンモータ制御装置10を搭載したミシン100の構成を示すブロック図である。
ミシン100は、所定の布送り方向に沿う正逆方向について任意の送りピッチで布送りを行いつつ、布送り方向に直交する方向に針振りを行うことを可能とし、一針ごとに被縫製物に対して任意の位置に針落ちを行うことで任意の模様縫いを行うことを可能とする家庭用ミシンである。
かかるミシン100は、図1に示すように、縫い針の上下動の駆動源となるミシンモータ11と、針振りの駆動源となる針棒揺動用ステッピングモータ13と、布送りの駆動源となる送り歯駆動用ステッピングモータ14と、縫い対象として選択された模様を表示する液晶パネルである選択模様表示器15と、ミシンの縫い動作の起動と停止を入力する起動停止スイッチ16と、縫い対象としての模様選択を行う模様選択スイッチ17と、運針の速度を設定する速度設定手段としての速度設定ボリューム18と、ミシンモータ11の回転量を検出するエンコーダ12と、主軸の一周における定位置(例えば上位置)を検出する主軸位置検出センサ19と、各モータ11,13,14の動作制御を行う制御回路20を備えている。
上記ミシンモータ11は、ユニバーサルモータ(交流整流子モータ)が使用される。
上記制御回路20は、後述する各種の制御及び処理を行うための各種プログラムと各種の模様縫いを行うための縫製データその他各種設定データを記憶するROM33と、ROM33内の各種のプログラムを実行するCPU32と、各種のプログラムの実行に際して作業領域となるRAM34と、CPU32,ROM33及びRAM34とバスを介して接続された入力インターフェイス21及び出力インターフェイス26と、ミシンモータ11への電源供給により駆動を行うスイッチング駆動回路29と、針棒揺動用ステッピングモータ13への電源供給により駆動を行う駆動回路30と、送り歯駆動用ステッピングモータ14への電源供給により駆動を行う駆動回路31とを備えている。
上記入力インターフェイス21は、起動停止スイッチ16、模様選択スイッチ17、速度設定ボリューム18、エンコーダ12及び主軸位置検出センサ19からの入力信号をCPU32に伝達し、出力インターフェイス26は、駆動回路29、30、31及び選択模様表示器15に対してCPU32の指令に従い所定の制御を行う。
(ミシンモータ制御装置の構成)
本実施形態にあっては、針棒揺動用ステッピングモータ13及び送り歯駆動用ステッピングモータ14における模様縫いの制御については周知技術と同様であるため、ミシン100の主要部であるミシンモータ制御装置10の構成について詳細な説明を行うこととする。
図2はミシンモータ制御装置10とその制御に関連する構成を含む機能ブロック図である。
ミシンモータ制御装置10は、ミシンモータ11の回転角度を検出するエンコーダ12と、入力インターフェイス21内に設けられてエンコーダ12の出力のカウントを行う構成部と、当該カウントに基づいてミシンモータ11の操作量を算出する処理部40と、出力インターフェイス26内に設けられて操作量に基づいてスイッチング信号PWMを生成する構成部と、PWM信号に基づいてミシンモータ11への駆動電流のスイッチング制御を行う制御手段としてのスイッチング駆動回路29とを備えている。
(エンコーダ)
エンコーダ12は、図示しないミシンモータ11の回転軸に取り付けた円盤と光学センサによって構成されている。円盤には円周に沿って等間隔にスリットが開けられており、光学センサは円盤を挟んで配置された光源と受光素子とを備えている。そして、図示しないミシン主軸が1回転すると光源からの光の透過と遮断との繰り返しにより受光素子からパルス信号が発生する。このエンコーダ12では、主軸一回転につき光学センサが180パルスを発生するように設計されている。エンコーダ12が出力するパルス信号PSは、後述する入力インターフェイス21のパルスカウンタ22に入力される。
(エンコーダ出力のカウントを行う構成部)
入力インターフェイス21内には、エンコーダ出力のカウントを行う構成部として、パルス信号PSをカウントするパルスカウンタ22と、パルスカウンタ22のカウント期間を決定する基準信号SSを所定間隔(周期8[ms])で出力する検出間隔タイマ25と、検出間隔タイマ25よりも微細な間隔(周期400[ns])周期信号TSを出力する周期タイマ24と、パルスカウンタ22のカウント期間に周期信号TS(周期400ns)をカウントする周期カウンタ23とを備えている。
図3は速度検出タイミング図である。図示のように、エンコーダ出力のカウントを行う構成部では、検出間隔タイマ25から一定の周期で出力される基準信号SS(周期8[ms])が入力されると、パルスカウンタ22は基準信号SSの入力後のパルス信号PSの入力タイミングでのパルス数のカウントを開始すると共に、次の基準信号SSでパルスカウント値PCを処理部40に入力してカウントをクリアする。
また、周期カウンタ23はパルスカウンタ22のカウント開始からクリアまでの間、周期タイマ24から入力される周期信号TS(周期400[ns])をカウントし、パルスカウンタ22のカウンタクリアのタイミングで、周期カウント値TCを処理部40に入力してカウンタクリアする。
図4は、主軸の各回転数において検出されるパルスカウント値PC及び周期カウント値TCの値を示す図表である。
基準信号SSの周期で検出されるパルスカウント値PCは、主軸回転数が一定でもパルス信号PSのタイミングによって、少ない場合(一つ少なくなる場合)と多い場合(そうでない場合)とがある。
例えば、ミシン主軸が50[rpm]で多い場合にはパルスカウント値PCが2、周期カウント値でTCが33333になり(図3)、少ない場合にはパルスカウン卜値PCが1、周期カウント値TCが16666になる。また、ミシン主軸が900[rpm]の時は、パルスカウント値PCが21又は22、周期カウン卜値TCが19444又は20370になる。
しかし、いずれの場合であっても、パルスカウント値PCを周期カウント値TCで除算することで主軸回転数に比例した数値を得ることができる。
(処理部)
処理部40は、図2に示すように、パルスカウント値PCと周期カウント値TCから主軸の検出速度SVを算出する速度検出手段としての回転数検出手段41と、この検出速度SVと速度設定ボリューム18により設定された指令速度CVとの偏差に基づいてPID演算を行い、必要トルクTを求めるトルク演算手段としてのPID演算手段42と、必要トルクTの平方根から時比率DRを求める操作量変換手段43とを備えている。そして、これら処理部40の各構成は、実際には、制御回路20のCPU32がROM33内の所定のプログラムを実行することで実現される。
上記回転数検出手段41では、パルスカウント値PCと周期カウント値TCが伝達されると、次式(1)により検出速度SV[rpm]を演算して求める。
SV=K×PC/TC …(1)
ここで、係数K=分当たりの秒数/(ミシン主軸1回転のパルス数×周期タイマ)、であり、具体的にはK=833333.3333である。尚、処理部40で扱うデータ形式は整数データと固定小数データである。
そして、回転数検出手段41で算出した検出速度SVはPID演算手段42に送られる。
PID演算手段42では、指令速度CVと検出速度SVとの偏差に基づいてPID演算を行い、必要トルクTを算出する。
PID演算手段42では、一般的な、比例P、積分I、微分D演算、つまり、所定の比例要素のゲインを乗じた偏差と、所定の積分要素のゲインを乗じた偏差の積分値と、所定の微分要素のゲインを乗じた偏差の微分値との合計から差分トルク△T(前回までのPID演算結果からの差)を算出する。そして、必要トルクTに差分トルクΔTを加算して現在の回転数を目標回転数にするためのトルクを求めた後、ミシンモータ11の出力可能範囲に収まるように、新たな必要トルクTの値に制限を加える。
算出した新たな必要トルクTは操作量変換手段43に送られる。
操作量変換手段43では、必要トルクTからPWM制御に要する時比率DRを算出する。
まず、操作量変換手段43では、PID演算手段42から入力された必要トルクTの正負を判断し、負の値であれば制御可能範囲を下回っているのでトルク出力は不要であるため時比率を0に設定する。
また、必要トルクTが正であれば必要トルクTの値から平方根の値を出力する。なお、平方根の値の出力は級数展開を使った整数の演算により行われる。または、複数の必要トルクTに対応するそれぞれの平方根の値を予め記憶したテーブルを備えておき、これから平方根の値を出力するようにしても良い。
そして、平方根演算結果は、予め定められた最大値を256で制限して0〜256のいずれかの数値に換算し、これを時比率DRとする。算出された時比率DRは出力インターフェイス26のスイッチング信号PWMを生成する構成部に入力される。
(PWM信号を生成する構成部)
PWM信号を生成する構成部は、時比率DRの値に応じたスイッチング信号を発生させるPWM信号発生回路27と、PWM基準信号を出力するPWMタイマ28とを備えている。
上記PWM信号発生回路27は、操作量変換手段43から出力される時比率DRの値に応じたスイッチング信号PWMを発生させる。
スイッチング信号PWMのオン期間Tonは、繰り返し周期ごとのPWM基準信号の合計数Tcycleと時比率DRとから次式(2)により求められる。なお、Tcycleの値は600に設定されている。
Ton=Tcycle×DR/256 …(2)
PWMタイマ28はPWM基準信号SGを周期50[ns]でPWM信号発生回路27に入力し、PWM信号発生回路27は、Tcycle×SG(30[μs])を繰り返し周期、周波数を33[kHz]として、オン期間Tonでオン信号(High)、残り期間をオフ信号(Low)とするスイッチング信号PWMをスイッチング駆動回路29に入力する。
(スイッチング駆動回路)
図5はスイッチング駆動回路29の回路図である。かかるスイッチング駆動回路29は、商用電源AC100[V]の電源供給を受けて、PWM信号に基づくミシンモータ11への駆動電流の通電を行う回路であって、所定周波数以上の信号をカットする入力フィルタ29a及び出力フィルタ29bと、スパイク電圧を防止するスナバ回路29cとを備えている。また、図5において符号11aはミシンモータ11の電機子の等価回路である。
スイッチング信号PWMはスイッチング駆動29に入力され、ミシンモータ11が駆動される。スイッチング駆動29の入力フィルタ29aと出力フィルタ29bは、スイッチング信号PWMの周波数33[kHz]より高い周波数をカットする。そのため、ミシンモータ11に印加される電圧は整流した正弦波にスイッチング信号PWMが重乗した波形であり、実効値電圧は時比率DRの値に比例する。
(ミシンモータ制御装置の作用効果)
上記構成からなるミシンモータ制御装置10は、ミシンモータ11の回転駆動時において、エンコーダ12によりパルス信号PSが入力され、パルスカウンタ22はパルス信号PSをカウントする。
パルスカウント値PCは、基準信号SSの周期に従ってカウントされ、当該パルスのカウント期間にカウントされる周期カウント値TCと共に回転数検出手段41に入力される。
回転数検出手段41は、パルスカウント値PCと周期カウント値TCからミシンモータ11の検出速度SVを算出し、PID演算手段42に入力する。
PID演算手段42では、設定された指令速度CVと検出速度SVとの偏差に基づいてPID演算を行い、必要トルクTを操作量変換手段43に入力する。
操作量変換手段43は、必要トルクTを平方根演算して時比率DRを求め、PWM信号発生回路27に入力する。
PWM信号発生27は、時比率DRの値に応じたスイッチング信号PWMをスイッチング駆動回路29に入力し、当該スイッチング駆動回路29は、時比率DRに比例した電圧をミシンモータ11に印加し、ミシンモータ11を目標となる指令速度CVとなるように制御する。
以上のように、ミシンモータ制御装置10では、操作量変換手段43によりミシンモータ11の必要トルクTの平方根を時比率DRとして求め、これに基づいてミシンモータ11の駆動制御を行うので、ユニバーサルモータのような低速域で駆動電流の二乗の値にトルクが比例する特性を示すモータをミシンモータ11とするミシン100にあっても、当該特性に応じたフィードバック制御が行われるため、特に低速域で円滑な回転安定化を図り、良好なる低速縫製を実現することが可能となる。
また、これにより、永久磁石を用いた高価なDCモータを不要とし、商用電源を直流定電圧に変換するための電源回路も不要とし、容量が大きなトランスを有する電源回路も不要となるので、ミシン100の低廉化及び小型軽量化を図ることが可能となる。
(その他)
なお、上記ミシンモータ制御装置10では、処理部40の各構成について、ソフトウェアにより実現しているが、これらはいずれも数値演算ICで実現してもよいし、アナログ回路により実現してもよい。
また、上記ミシンモータ11は、電機子の等価回路11aに示すような逆起電力が回転数に応じて発生する。そこで、操作量変換手段43で逆起電力を相殺するように補正してもよい。
また、所定の低速域で駆動電流の二乗に出力トルクが比例するユニバーサルモータの特性に対応するために操作量変換手段43が必要トルクTの平方根演算を行っているが、高速域ではモータの慣性力が有力となるので当該高速域でも回転の安定化を維持することが可能である。
ただし、ミシンモータ11の特性が切り替わる高速域でもフィードバックをより的確に行うために、操作量変換手段43による必要トルクTの平方根演算を行うことなく当該必要トルクTに応じた時比率でスイッチング信号を発生させてミシンモータの駆動を行うように、処理部を構成しても良い。これにより、より広範な速度域でさらなる円滑な回転安定化を図り、良好なる縫製を実現することが可能となる。
上記実施形態ではモータ制御装置10を家庭用ミシンに搭載した場合を例示したが、いわゆるユニバーサルモータを搭載したミシンであればミシンの種類について限定はなく、例えば工業用ミシンに搭載しても良い。
本発明の実施形態たるミシンモータ制御装置を搭載したミシンの構成を示すブロック図である。 ミシンモータ制御装置10とその制御に関連する構成を含む機能ブロック図である。 エンコーダ出力のカウントを行う各構成による速度検出タイミング図である。 主軸の各回転数において検出されるパルスカウント値及び周期カウント値の値を示す図表である。 スイッチング駆動回路の回路図である。 直巻電動機における出力トルクと電機子電流との関係を示す線図である。
符号の説明
10 ミシンモータ制御装置
11 ミシンモータ
18 速度設定ボリューム(速度設定手段)
29 スイッチング駆動回路(制御手段)
41 回転数検出手段(速度検出手段)
42 PID演算手段(トルク演算手段)
43 操作量変換手段
100 ミシン
CV 指令速度(指定された主軸回転速度)
SV 検出速度(検出した主軸の回転速度)
T 必要トルク
DR 時比率

Claims (2)

  1. 縫い針を上下動させる主軸の回転駆動を行うミシンのモータ制御装置において、
    主軸の回転速度を指定する速度設定手段と、
    前記主軸の回転速度を検出する速度検出手段と、
    前記検出した主軸の回転速度と指定された主軸の回転速度との偏差に基づいてフィードバック制御の必要トルクを算出するトルク演算手段と、
    算出した必要トルクの平方根の値を出力する変換手段と、
    前記必要トルクの平方根の値に基づいてミシンモータの駆動制御を行う制御手段とを備えることを特徴とするミシンのモータ制御装置。
  2. 前記制御手段は、前記ミシンモータの駆動電流と出力トルクとの間に比例関係が成立する高速域では前記トルク演算手段により求められる必要トルクに基づいて前記ミシンモータの駆動制御を行い、前記ミシンモータの駆動電流と出力トルクとの間に比例関係が成立しない低速域では前記変換手段により求められる必要トルクの平方根の値に基づいて前記ミシンモータの駆動制御を行うことを特徴とする請求項1記載のミシンのモータ制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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