JP2007300955A - 遊技機、遊技機用プログラムおよび遊技機用プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents

遊技機、遊技機用プログラムおよび遊技機用プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】遊技者に対する利益付与の度合いが大きくなり過ぎて遊技の公正を害するような事態が生じるのを未然に防止する。
【解決手段】RAM65は380ゲーム分のメダル払出数、メダル投入数を格納する投入数格納手段652、払出数格納手段653を備える。投入数更新手段191、払出数更新手段192は、ゲームごとに、メダル投入数、メダル払出数を投入数格納手段652、払出数格納手段653にそれぞれ格納する。出玉率算出手段200は、380ゲーム分のメダル払出数の総和とメダル投入数の総和を算出し、出玉率を算出する。出玉判定手段210は出玉率が上限値を超えているか否かを判定する。投入制限手段220は出玉率>上限値と判定されると、メダル投入数が3枚でのゲームを禁止してゲーム可能なメダル投入数の種類を1,2枚の2種類に制限する。
【選択図】図4

Description

本発明は、メダルを投入して1回のゲームを行い、ゲーム結果が入賞のときには所定枚数のメダルを払い出して遊技者に対して利益を付与するスロットマシンなどの遊技機に係り、特に遊技者に対する利益付与の度合いを制限する技術に関するものである。
一般的なスロットマシンなどの遊技機は、外周面に複数の図柄が描かれた3個のリールを回転開始するためのスタートスイッチや、各リールに対応する3個のストップスイッチなどを備え、1〜3枚のメダルを投入した後にスタートスイッチの操作で3つのリールが回転を開始する。また、入賞役を決定するための抽選が行われる。そして、遊技者が各リールに対応するストップスイッチを順次操作することで対応するリールの回転が停止するが、上記抽選により所定の入賞役に当選した場合には、その入賞役に対応する図柄の組合せが揃いやすくなるようにリールの停止制御が行われ、その図柄の組合せがメダル投入数に応じて有効化された1または複数の入賞ライン上に停止すると、その入賞役に応じて予め設定された枚数のメダルが払い出されたり、再遊技を可能にすることにより、遊技者に対して所定の利益が付与される(例えば特許文献1参照)。この特許文献1に記載の遊技機では、メダルの払出枚数から投入枚数を減算した差玉数をカウントする差玉数カウンタを備え、差玉数カウンタが正の場合には低確率抽選テーブルを用いるとともに、負の場合には高確率抽選テーブルを用いることによって、上級者と初級者とのメダル獲得枚数の差を縮めるようにしている。
特開2001−95978号公報(段落0032)
ところで、上記従来の特許文献1に記載の遊技機では、差玉数カウンタの値が大きくなっても、低確率抽選テーブルを用いる以外に特に制御を変更するものではない。これに対して、最近、遊技者に対する利益付与の度合いが大きくなり過ぎて遊技の公正を著しく害するような事態が問題となっている。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたもので、遊技者に対する利益付与の度合いが大きくなり過ぎて遊技の公正を害するような事態が生じるのを未然に防止することが可能な遊技機、遊技機用プログラムおよび遊技機用プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る遊技機は、ゲーム可能に設定されたN種類(Nは2以上の整数)のメダル投入数に対応してそれぞれ異なる期待値が設定されたN種類の抽選テーブルを記憶したテーブル格納手段と、遊技者によるメダル投入数に応じて前記N種類の抽選テーブルのうちから1つの抽選テーブルを選択抽選テーブルとして選択するテーブル選択手段と、前記選択抽選テーブルに基づくゲームの結果が入賞になると、その入賞態様に応じた払出数のメダルを払い出して遊技者に利益を付与する払出制御手段と、ゲーム数を記憶する遊技カウンタと、前記遊技カウンタの記憶値を予め設定された設定ゲーム数M(Mは2以上の整数)の範囲でゲームごとに更新するカウンタ更新手段と、Mゲーム間のメダル投入数をゲームごとに格納するための格納領域を有する投入数格納手段およびMゲーム間のメダル払出数をゲームごとに格納するための格納領域を有する払出数格納手段を含む履歴格納手段と、前記投入数格納手段の前記遊技カウンタの記憶値に対応する格納領域に当該ゲームのメダル投入数をゲームごとに書き込む投入数更新手段および前記払出数格納手段の前記遊技カウンタの記憶値に対応する格納領域に当該ゲームのメダル払出数をゲームごとに書き込む払出数更新手段を含む履歴更新手段と、前記履歴格納手段に格納されているMゲーム間のメダル払出数の総和をMゲーム間のメダル投入数の総和で除算した出玉率を所定ゲーム数J(Jは1以上の整数)ごとに算出する出玉率算出手段と、前記出玉率算出手段により算出された前記出玉率が予め設定された上限値を超えているか否かの判定を行う出玉判定手段と、前記出玉率が前記上限値を超えていると前記出玉判定手段により判定されると、前記N種類のメダル投入数のうちで出玉期待値が最も高くなるメダル投入数でのゲームを禁止することにより、ゲーム可能なメダル投入数の種類をN未満に制限する投入制限手段とを備えたことを特徴としている(請求項1)。
また、前記遊技カウンタは、予め設定された記憶領域に前記ゲーム数を記憶するランダムアクセスメモリにより構成され、当初の記憶値が所定の初期値に設定されるもので、前記カウンタ更新手段は、前記ランダムアクセスメモリの前記記憶値をゲームごとに1ずつインクリメントするインクリメント手段と、前記ランダムアクセスメモリの前記記憶値に基づき前記設定ゲーム数Mが経過したか否かの判定を行うゲーム数判定手段と、前記ゲーム数判定手段により前記設定ゲーム数Mが経過したと判定されると、前記ランダムアクセスメモリの前記記憶値を前記初期値にクリアするクリア手段とを含むとしてもよい(請求項2)。
また、ゲーム可能なメダル投入数の種類が前記投入制限手段によりN未満に制限された状態で前記出玉率が前記上限値を超えていないと前記出玉判定手段により判定されると、前記投入制限手段による制限を解除する制限解除手段をさらに備えてもよい(請求項3)。
また、上記目的を達成するために、本発明に係る遊技機は、ゲーム可能に設定されたN種類(Nは2以上の整数)のメダル投入数に対応してそれぞれ異なる期待値が設定されたN種類の抽選テーブルを記憶したテーブル格納手段と、遊技者によるメダル投入数に応じて前記N種類の抽選テーブルのうちから1つの抽選テーブルを選択抽選テーブルとして選択するテーブル選択手段と、前記選択抽選テーブルに基づくゲームの結果が入賞になると、その入賞態様に応じた払出数のメダルを払い出して遊技者に利益を付与する払出制御手段と、ゲーム数を記憶する遊技カウンタと、前記遊技カウンタの記憶値を予め設定された設定ゲーム数M(Mは2以上の整数)の範囲でゲームごとに更新するカウンタ更新手段と、メダル払出数からメダル投入数を減算した差玉数を格納するための格納領域を有する差玉数格納手段と、前記差玉数格納手段の差玉数から当該ゲームのメダル投入数をゲームごとに減算する投入数減算手段および前記差玉数格納手段の差玉数に当該ゲームのメダル払出数をゲームごとに加算する払出数加算手段を含む差玉数更新手段と、前記差玉数格納手段に格納されている前記差玉数が予め設定された上限値を超えているか否かの判定を行う出玉判定手段と、前記遊技カウンタの記憶値に基づき、前記出玉判定手段による判定を行うか否かの決定をゲームごとに行う判定可否決定手段と、前記出玉判定手段による判定を行うと前記判定可否決定手段により決定され、前記差玉数が前記上限値を超えていると前記出玉判定手段により判定されると、前記N種類のメダル投入数のうちで出玉期待値が最も高くなるメダル投入数でのゲームを禁止することにより、ゲーム可能なメダル投入数の種類をN未満に制限する投入制限手段とを備えたことを特徴としている(請求項4)。
また、前記遊技カウンタは、予め設定された記憶領域に前記ゲーム数を記憶するランダムアクセスメモリにより構成され、当初の記憶値が所定の初期値に設定されるもので、前記判定可否決定手段は、前記ランダムアクセスメモリの前記記憶値が前記設定ゲーム数Mに等しいか否かをゲームごとに判定し、等しいと判定したときに前記出玉判定手段による判定を行うと決定するゲーム数判定手段を含み、前記カウンタ更新手段は、前記ランダムアクセスメモリの前記記憶値をゲームごとに1ずつインクリメントするインクリメント手段と、前記出玉判定手段の判定結果に基づき、前記ランダムアクセスメモリの前記記憶値を変更する記憶値変更手段とを含むとしてもよい(請求項5)。
また、前記記憶値変更手段は、前記差玉数が前記上限値を超えていると前記出玉判定手段により判定されると、前記記憶値をK(M>K)だけ減算した値に書き換える書換手段を含むとしてもよい(請求項6)。
また、前記記憶値変更手段は、前記差玉数が前記上限値を超えていると前記出玉判定手段により判定されると、前記記憶値をK(M>K)だけ減算する減算手段を含むとしてもよい(請求項7)。
また、前記記憶値変更手段は、前記差玉数が前記上限値を超えていないと前記出玉判定手段により判定されると、前記記憶値を前記初期値にクリアするクリア手段を含むとしてもよい(請求項8)。
また、前記差玉数更新手段は、前記差玉数が前記上限値を超えていないと前記出玉判定手段により判定されると、前記差玉数格納手段に格納されている前記差玉数を0にリセットする差玉数リセット手段を含むとしてもよい(請求項9)。
また、ゲーム可能なメダル投入数の種類が前記投入制限手段によりN未満に制限された状態で前記出玉率が前記上限値を超えていないと前記出玉判定手段により判定されると、前記投入制限手段による制限を解除する制限解除手段をさらに備えてもよい(請求項10)。
また、上記目的を達成するために、本発明に係る遊技機用プログラムは、遊技機のコンピュータを、ゲーム可能に設定されたN種類(Nは2以上の整数)のメダル投入数に対応してそれぞれ異なる期待値が設定されたN種類の抽選テーブルを記憶したテーブル格納手段と、遊技者によるメダル投入数に応じて前記N種類の抽選テーブルのうちから1つの抽選テーブルを選択抽選テーブルとして選択するテーブル選択手段と、前記選択抽選テーブルに基づくゲームの結果が入賞になると、その入賞態様に応じた払出数のメダルを払い出して遊技者に利益を付与する払出制御手段と、ゲーム数を記憶する遊技カウンタと、前記遊技カウンタの記憶値を予め設定された設定ゲーム数M(Mは2以上の整数)の範囲でゲームごとに更新するカウンタ更新手段と、Mゲーム間のメダル投入数をゲームごとに格納するための格納領域を有する投入数格納手段およびMゲーム間のメダル払出数をゲームごとに格納するための格納領域を有する払出数格納手段を含む履歴格納手段と、前記投入数格納手段の前記遊技カウンタの記憶値に対応する格納領域に当該ゲームのメダル投入数をゲームごとに書き込む投入数更新手段および前記払出数格納手段の前記遊技カウンタの記憶値に対応する格納領域に当該ゲームのメダル払出数をゲームごとに書き込む払出数更新手段を含む履歴更新手段と、前記履歴格納手段に格納されているMゲーム間のメダル払出数の総和をMゲーム間のメダル投入数の総和で除算した出玉率を所定ゲーム数J(Jは1以上の整数)ごとに算出する出玉率算出手段と、前記出玉率算出手段により算出された前記出玉率が予め設定された上限値を超えているか否かの判定を行う出玉判定手段と、前記出玉率が前記上限値を超えていると前記出玉判定手段により判定されると、前記N種類のメダル投入数のうちで出玉期待値が最も高くなるメダル投入数でのゲームを禁止することにより、ゲーム可能なメダル投入数の種類をN未満に制限する投入制限手段として機能させることを特徴としている(請求項11)。
また、上記目的を達成するために、本発明に係る遊技機用プログラムは、遊技機のコンピュータを、ゲーム可能に設定されたN種類(Nは2以上の整数)のメダル投入数に対応してそれぞれ異なる期待値が設定されたN種類の抽選テーブルを記憶したテーブル格納手段と、遊技者によるメダル投入数に応じて前記N種類の抽選テーブルのうちから1つの抽選テーブルを選択抽選テーブルとして選択するテーブル選択手段と、前記選択抽選テーブルに基づくゲームの結果が入賞になると、その入賞態様に応じた払出数のメダルを払い出して遊技者に利益を付与する払出制御手段と、ゲーム数を記憶する遊技カウンタと、前記遊技カウンタの記憶値を予め設定された設定ゲーム数M(Mは2以上の整数)の範囲でゲームごとに更新するカウンタ更新手段と、メダル払出数からメダル投入数を減算した差玉数を格納するための格納領域を有する差玉数格納手段と、前記差玉数格納手段の差玉数から当該ゲームのメダル投入数をゲームごとに減算する投入数減算手段および前記差玉数格納手段の差玉数に当該ゲームのメダル払出数をゲームごとに加算する払出数加算手段を含む差玉数更新手段と、前記差玉数格納手段に格納されている前記差玉数が予め設定された上限値を超えているか否かの判定を行う出玉判定手段と、前記遊技カウンタの記憶値に基づき、前記出玉判定手段による判定を行うか否かの決定をゲームごとに行う判定可否決定手段と、前記出玉判定手段による判定を行うと前記判定可否決定手段により決定され、前記差玉数が前記上限値を超えていると前記出玉判定手段により判定されると、前記N種類のメダル投入数のうちで出玉期待値が最も高くなるメダル投入数でのゲームを禁止することにより、ゲーム可能なメダル投入数の種類をN未満に制限する投入制限手段として機能させることを特徴としている(請求項12)。
また、上記目的を達成するために、本発明に係る遊技機用プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、遊技機のコンピュータを、ゲーム可能に設定されたN種類(Nは2以上の整数)のメダル投入数に対応してそれぞれ異なる期待値が設定されたN種類の抽選テーブルを記憶したテーブル格納手段と、遊技者によるメダル投入数に応じて前記N種類の抽選テーブルのうちから1つの抽選テーブルを選択抽選テーブルとして選択するテーブル選択手段と、前記選択抽選テーブルに基づくゲームの結果が入賞になると、その入賞態様に応じた払出数のメダルを払い出して遊技者に利益を付与する払出制御手段と、ゲーム数を記憶する遊技カウンタと、前記遊技カウンタの記憶値を予め設定された設定ゲーム数M(Mは2以上の整数)の範囲でゲームごとに更新するカウンタ更新手段と、Mゲーム間のメダル投入数をゲームごとに格納するための格納領域を有する投入数格納手段およびMゲーム間のメダル払出数をゲームごとに格納するための格納領域を有する払出数格納手段を含む履歴格納手段と、前記投入数格納手段の前記遊技カウンタの記憶値に対応する格納領域に当該ゲームのメダル投入数をゲームごとに書き込む投入数更新手段および前記払出数格納手段の前記遊技カウンタの記憶値に対応する格納領域に当該ゲームのメダル払出数をゲームごとに書き込む払出数更新手段を含む履歴更新手段と、前記履歴格納手段に格納されているMゲーム間のメダル払出数の総和をMゲーム間のメダル投入数の総和で除算した出玉率を所定ゲーム数J(Jは1以上の整数)ごとに算出する出玉率算出手段と、前記出玉率算出手段により算出された前記出玉率が予め設定された上限値を超えているか否かの判定を行う出玉判定手段と、前記出玉率が前記上限値を超えていると前記出玉判定手段により判定されると、前記N種類のメダル投入数のうちで出玉期待値が最も高くなるメダル投入数でのゲームを禁止することにより、ゲーム可能なメダル投入数の種類をN未満に制限する投入制限手段として機能させることを特徴としている(請求項13)。
また、上記目的を達成するために、本発明に係る遊技機用プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、遊技機のコンピュータを、ゲーム可能に設定されたN種類(Nは2以上の整数)のメダル投入数に対応してそれぞれ異なる期待値が設定されたN種類の抽選テーブルを記憶したテーブル格納手段と、遊技者によるメダル投入数に応じて前記N種類の抽選テーブルのうちから1つの抽選テーブルを選択抽選テーブルとして選択するテーブル選択手段と、前記選択抽選テーブルに基づくゲームの結果が入賞になると、その入賞態様に応じた払出数のメダルを払い出して遊技者に利益を付与する払出制御手段と、ゲーム数を記憶する遊技カウンタと、前記遊技カウンタの記憶値を予め設定された設定ゲーム数M(Mは2以上の整数)の範囲でゲームごとに更新するカウンタ更新手段と、メダル払出数からメダル投入数を減算した差玉数を格納するための格納領域を有する差玉数格納手段と、前記差玉数格納手段の差玉数から当該ゲームのメダル投入数をゲームごとに減算する投入数減算手段および前記差玉数格納手段の差玉数に当該ゲームのメダル払出数をゲームごとに加算する払出数加算手段を含む差玉数更新手段と、前記差玉数格納手段に格納されている前記差玉数が予め設定された上限値を超えているか否かの判定を行う出玉判定手段と、前記遊技カウンタの記憶値に基づき、前記出玉判定手段による判定を行うか否かの決定をゲームごとに行う判定可否決定手段と、前記出玉判定手段による判定を行うと前記判定可否決定手段により決定され、前記差玉数が前記上限値を超えていると前記出玉判定手段により判定されると、前記N種類のメダル投入数のうちで出玉期待値が最も高くなるメダル投入数でのゲームを禁止することにより、ゲーム可能なメダル投入数の種類をN未満に制限する投入制限手段として機能させることを特徴としている(請求項14)。
なお、本発明において、「ゲーム可能に設定されたN種類のメダル投入数」は、そのN種類のメダル投入数のうちいずれかの数のメダルを遊技機に投入することにより、ゲームを楽しむことができることを意味している。
また、「出玉期待値が最も高くなるメダル投入数」は、上限値を超えていると判定された時点以降に遊技者に対して付与される利益が、確率的に最も多くなるメダル投入数を意味している。すなわち、本発明では、N種類の抽選テーブルのうちから遊技者によるメダル投入数に応じて選択された選択抽選テーブルに基づくゲームの結果が入賞になると、その入賞態様に応じた払出数のメダルを払い出して遊技者に利益が付与される。ところで、このN種類の抽選テーブルは、ゲーム可能に設定されたN種類のメダル投入数に対応してそれぞれ異なる期待値が設定されている。したがって、「出玉期待値が最も高くなるメダル投入数」は、最も高い期待値が設定された抽選テーブルに対応するメダル投入数に相当することとなる。
請求項1,11,13の発明によれば、ゲーム可能に設定されたN種類のメダル投入数に対応してそれぞれ異なる期待値が設定されたN種類の抽選テーブルが記憶されており、N種類のいずれかの数のメダルが投入されると、メダル投入数に応じた抽選テーブルが選択抽選テーブルとして選択される。そして、その選択抽選テーブルに基づくゲームの結果が入賞になると、その入賞態様に応じた払出数のメダルが払い出されて遊技者に利益が付与される。また、ゲーム数を記憶する遊技カウンタの記憶値が予め設定された設定ゲーム数Mの範囲でゲームごとに更新される。また、投入数格納手段の遊技カウンタの記憶値に対応する格納領域に、当該ゲームのメダル投入数がゲームごとに書き込まれ、さらに、払出数格納手段の遊技カウンタの記憶値に対応する格納領域に、当該ゲームのメダル払出数がゲームごとに書き込まれる。また、これらの格納手段に格納されているMゲーム間のメダル払出数の総和をMゲーム間のメダル投入数の総和で除算した出玉率が、所定ゲーム数Jごとに出玉率算出手段により算出される。そして、出玉率算出手段により算出された出玉率が予め設定された上限値を超えているか否かの判定が出玉判定手段により行われ、出玉率が上限値を超えていると判定されると、N種類のメダル投入数のうちで出玉期待値が最も高くなるメダル投入数でのゲームを禁止することにより、ゲーム可能なメダル投入数の種類がN未満に制限される。したがって、以降のゲームにおける出玉率の増加が抑制されるため、出玉率が大きくなり過ぎて、遊技の公正を害するような事態が生じるのを未然に防止することができる。これらの発明では、メダル払出数の総和をメダル投入数の総和で除算した出玉率により、遊技者に対する利益付与の度合いを求めているため、利益付与の度合いを的確に表すことができる。なお、これらの発明において、J=1として出玉率を1ゲームごとに算出するとともに、出玉率が上限値を超えているか否かの判定を1ゲームごとに行うようにすると、出玉率が上限値を超えていたときに、出玉率の増加を直ぐに抑制することができ、出玉率が過大な状態を短期間で解消することができる。
また、請求項2の発明によれば、予め設定された記憶領域にゲーム数が記憶され、当初の記憶値、すなわち当初のゲーム数が所定の初期値に設定されるランダムアクセスメモリにより遊技カウンタが構成され、ランダムアクセスメモリの記憶値がゲームごとに1ずつインクリメントされ、記憶値に基づき設定ゲーム数Mが経過したか否かの判定が行われ、設定ゲーム数Mが経過したと判定されると、ランダムアクセスメモリの記憶値が初期値にクリアされるため、簡易な構成で、遊技カウンタの記憶値を設定ゲーム数Mの範囲で循環して更新することができる。ここで、例えば初期値を0とし、設定ゲーム数Mが経過したか否かの判定後にインクリメントする場合には、記憶値が(M−1)に等しいときに、設定ゲーム数Mが経過したと判定することができる。また、例えば初期値を0とし、設定ゲーム数Mが経過したか否かの判定前にインクリメントする場合には、記憶値がMに等しいときに、設定ゲーム数Mが経過したと判定することができる。
また、請求項3の発明によれば、ゲーム可能なメダル投入数の種類が投入制限手段によりN未満に制限された状態で出玉率が上限値を超えていないと出玉判定手段により判定されると、投入制限手段による制限が解除されるため、遊技者に付与される利益を必要以上に低減させてしまうのを防止することができる。
また、請求項4,12,14の発明によれば、ゲーム可能に設定されたN種類のメダル投入数に対応してそれぞれ異なる期待値が設定されたN種類の抽選テーブルが記憶されており、N種類のいずれかの数のメダルが投入されると、メダル投入数に応じた抽選テーブルが選択抽選テーブルとして選択される。そして、その選択抽選テーブルに基づくゲームの結果が入賞になると、その入賞態様に応じた払出数のメダルが払い出されて遊技者に利益が付与される。また、ゲーム数を記憶する遊技カウンタの記憶値が予め設定された設定ゲーム数Mの範囲でゲームごとに更新される。また、差玉数格納手段の差玉数から当該ゲームのメダル投入数がゲームごとに減算され、さらに、差玉数格納手段の差玉数に当該ゲームのメダル払出数がゲームごとに加算されるため、メダル払出数からメダル投入数を減算した差玉数がゲームごとに確実に更新されることとなる。また、出玉判定手段による判定を行うか否かの決定が、遊技カウンタの記憶値に基づき、判定可否決定手段によりゲームごとに行われ、出玉判定手段による判定を行うと判定可否決定手段により決定されると、差玉数が上限値を超えているか否かの判定が出玉判定手段により行われる。そして、差玉数が上限値を超えていると出玉判定手段により判定されると、N種類のメダル投入数のうちで、出玉期待値が最も高くなるメダル投入数でのゲームを禁止することにより、ゲーム可能なメダル投入数の種類がN未満に制限される。したがって、以降のゲームにおける差玉数の増加が抑制されるため、差玉数が大きくなり過ぎて遊技の公正を害するような事態が生じるのを未然に防止することができる。これらの発明では、メダル払出数からメダル投入数を減算した差玉数により、遊技者に対する利益付与の度合いを求めている。その結果、加減算のみにより、利益付与の度合いを簡易に求めることができる。また、差玉数を格納するために必要な差玉数格納手段の記憶容量が小さくてよいという利点がある。
また、請求項5の発明によれば、予め設定された記憶領域にゲーム数が記憶され、当初の記憶値、すなわち当初のゲーム数が所定の初期値に設定されるランダムアクセスメモリにより遊技カウンタが構成され、ランダムアクセスメモリの記憶値がゲームごとに1ずつインクリメントされる。また、ランダムアクセスメモリの記憶値が設定ゲーム数Mに等しいか否かがゲーム数判定手段によりゲームごとに判定され、等しいと判定されたときに出玉判定手段による判定を行うと決定される。そして、出玉判定手段の判定結果に基づき、ランダムアクセスメモリの記憶値が変更される。したがって、出玉判定手段の判定結果に応じて、次に出玉判定手段による判定を行うと決定するまでに経過するゲーム数を変更することができるという利点がある。
また、請求項6の発明によれば、差玉数が上限値を超えていると判定されると、ランダムアクセスメモリの記憶値がKだけ減算した値に書き換えられるため、Kゲームが経過すると、ランダムアクセスメモリの記憶値が再び設定ゲーム数Mに等しくなる。したがって、Mゲームが実行されることなくKゲームが経過するだけで、差玉数が上限値を超えているか否かの判定を行うことができ、メダル投入数の種類の制限により差玉数が上限値以下に低下しているか否かを早期に確認することができる。
また、請求項7の発明によれば、差玉数が上限値を超えていると判定されると、ランダムアクセスメモリの記憶値がKだけ減算されるため、Kゲームが経過すると、ランダムアクセスメモリの記憶値が再び設定ゲーム数Mに等しくなる。したがって、Mゲームが実行されることなくKゲームが経過するだけで、差玉数が上限値を超えているか否かの判定を行うことができ、メダル投入数の種類の制限により差玉数が上限値以下に低下しているか否かを早期に確認することができる。
また、請求項8の発明によれば、差玉数が上限値を超えていないと判定されると、ランダムアクセスメモリの記憶値が初期値にクリアされるため、Mゲームが経過すると、ランダムアクセスメモリの記憶値が再び設定ゲーム数Mに等しくなって、差玉数が上限値を超えているか否かの判定が行われることとなる。したがって、差玉数が上限値を超えていない状態が継続されると、Mゲームごとに一定間隔で、差玉数が上限値を超えているか否かの判定を行うことができる。
また、請求項9の発明によれば、差玉数が上限値を超えていないと判定されると、格納されている差玉数が0にリセットされるため、次のMゲーム間の差玉数を正確に求めることができる。一方、差玉数が上限値を超えていると判定されると、格納されている差玉数がそのまま維持されることになるため、引き続いて、差玉数の更新を正確に行うことができる。
また、請求項10の発明によれば、ゲーム可能なメダル投入数の種類が投入制限手段によりN未満に制限された状態で出玉率が上限値を超えていないと出玉判定手段により判定されると、投入制限手段による制限が解除されるため、遊技者に付与される利益を必要以上に低減させてしまうのを防止することができる。
<第1実施形態>
図1は本発明に係る遊技機の第1実施形態であるスロットマシンの斜視図、図2は図1のスロットマシンの内部構成を示す右側面図である。この実施形態におけるスロットマシン1は、例えば図1、図2に示すように構成されている。即ち、このスロットマシン1では、筐体3の前面が前面パネル5により開閉自在に閉塞され、この前面パネル5のほぼ中央高さの位置に操作板7が配設されると共に、この操作板7の上方に正面板9が配設されている。
そして、この正面板9には横長矩形の表示窓11が設けられている。また、表示窓11の内側には左・中・右リール13L,13M,13Rが配置されている。左・中・右リール13L,13M,13Rには、例えば「7」「カエル」「BAR」「ベル」「スイカ」「チェリー」「Replay」の複数種類(この実施形態では例えば7種類)の図柄が合計21個、所定の配列でそれぞれ表示されている。また、各図柄には、0番から20番までのコマ番号が順に付されている。そして、コマ番号0番から20番までの図柄が印刷されたリールテープがリールの周面に貼り付けられてリール13L,13M,13Rが構成される。そして、リール13L,13M,13Rが回転すると、コマ番号20番、19番、…、0番、20番、…の順に図柄がそれぞれ表示窓11に表示される。表示窓11からは、各リール13L,13M,13Rの回転が停止すると、図柄が上段、中段および下段にそれぞれ1個の合計3個ずつ覗くように設定されている。すなわち、3個すべてのリール13L,13M,13Rが停止すると、縦3列横3行に配列された合計9個の図柄が表示されるようになっている。
更に、操作板7には、内部に貯留されているクレジットメダルから1枚ずつのメダル投入を指示するためのベットスイッチ15、クレジットメダルから一ゲームあたりの最大投入枚数(この実施形態では例えば3枚)のメダル投入を指示するための最大ベットスイッチ17、各リールの回転を開始させるためのレバー状のスタートスイッチ19、左・中・右リール13L,13M,13Rの回転をそれぞれ停止させるための左・中・右ストップスイッチ21L,21M,21R、クレジットメダルを払い出すための精算スイッチ23、およびメダル投入口25が設けられている。このように、この実施形態では、ゲーム可能なメダル投入数は、1,2,3枚の3種類が設定されている。
また、正面板9の上方のほぼ中央には、動画などを表示して演出を行うための液晶表示器27が設けられ、液晶表示器27のすぐ上方には、各種の入賞図柄が表示された説明パネル29が設けられ、これら液晶表示器27および説明パネル29の左右には、音楽などによる演出を行うためのスピーカ31L,31Rがそれぞれ設けられている。また、説明パネル29およびスピーカ31L,31Rの上辺には中央ランプ部33Mが配設され、その左右には左・右ランプ部33L,33Rがそれぞれ配設されている。各ランプ部33M,33L,33Rには、それぞれ発光ダイオードなどの光源が配設されている。これらのランプ部33M,33L,33Rは一体的に形成され、遊技者に当選や入賞を告知するなどの演出を行うための上部ランプ部33を構成している。
また、操作板7の下方には、装飾画などが表示された下部パネル35が設けられ、この下部パネル35の左右には、それぞれ複数の光源が例えば2列に並んで配置された下部ランプ部37L,37Rが設けられている。また、下部パネル35の下方には、メダルの払出口39や、この払出口39から払い出されるメダルを受けるメダル受け41が設けられている。また、正面板9には入賞ラインが描かれ、正面板9の左下隅にはクレジットメダルの貯留枚数を表示するクレジット表示器45が配設されている。このクレジット表示器45は、例えば2個の7セグメントLEDで構成され、2桁の貯留枚数が表示可能になっている。
図2に示すように、リール13L,13M,13Rを支持する支持枠体47は、筐体3の後壁3aに固定されている。支持枠体47の下方には、メダルを払出口39に排出するためのホッパーユニット43が配設されている。また、メダル投入口25付近の裏面側には、メダル投入口25に投入されたメダルが正規のものか否かを選別して正規のメダルのみをホッパーユニット43に導くメダルセレクター48が配設されている。また、ホッパーユニット43の左側(図2の奥側)には、操作ボックス49が筐体3の左側壁3bに固定されている。この操作ボックス49には、電源のオンオフを切り換える電源スイッチ50が設けられるとともに、後述する設定変更処理のためのキーシリンダ51および押しボタン式の設定変更ボタン52が設けられている。
図3はスロットマシン1の電気的構成を示すブロック図、図4はメイン制御基板63の機能を示す機能ブロック図、図5は抽選テーブルの一例を示す図である。図3において、投入センサ53は、筐体3内部のメダル投入口25近傍に設けられ、投入されたメダルを1枚ずつ検知するものである。払出センサ54は、ホッパーユニット43の出口に設けられ、払出口39に払い出されるメダルを1枚ずつ検知するものである。左・中・右位置センサ55L,55M,55Rは、左・中・右リール13L,13M,13Rの回転位置をそれぞれ検出するためのもので、例えば左・中・右リール13L,13M,13Rにそれぞれ設けられた突起部を検出するフォトインタラプタからなり、左・中・右リール13L,13M,13Rが回転すると一周ごとに突起部を検出してその検出信号をメイン制御基板63に出力する。この実施形態では例えば、左・中・右位置センサ55L,55M,55Rが上記突起部を検出したときに、それぞれコマ番号20番の図柄が表示窓11の中段に位置するように構成されている。変更処理開始スイッチ56は、操作ボックス49のキーシリンダ51の内部に設けられており、設定変更キー(図示省略)をキーシリンダ51に挿入して回転することによりオンオフが切り換えられる。ホッパーモータ57はホッパーユニット43に配設され、その駆動によりメダルを払出口39に向けて払い出すものである。なお、リール13L,13M,13Rは、それぞれ、この実施形態では例えばステッピングモータによって回転駆動される。
また、このスロットマシン1では、遊技に関する制御を行うメインCPU61が実装されたメイン制御基板63と、遊技に関連する演出の制御を行うサブCPU71が実装されたサブ制御基板73とが別々に設けられている。メイン制御基板63のRAM(ランダムアクセスメモリ)65はデータを一時的に記憶し、ROM67は予め設定されたデータ(後述の抽選テーブルや停止テーブルなど)を含む遊技機用プログラムを記憶する。メインCPU61は、この遊技機用プログラムにしたがって動作することで、遊技に関する制御を行う。また、メインCPU61は、遊技に関連するデータを演出制御データとしてサブCPU71に送る。サブ制御基板73のメモリ75は、データを一時的に記憶するRAM部と演出用プログラムを記憶するROM部とからなる。サブCPU71は、メインCPU61からの演出制御データに基づき、演出用プログラムにしたがって動作することで、遊技に関連する演出の制御を行う。例えば、サブCPU71は、遊技の進行や抽選結果などに対応して予め設定された演出パターンに応じて、液晶表示器27に動画を表示したり、スピーカ31L,31Rから音楽を発生させたり、上部ランプ部33や下部ランプ部37L,37Rの光源を一斉にあるいは個別に点滅させる。
図4において、メイン制御基板63の遊技制御手段100は遊技を制御する。遊技には、一般的な遊技である通常遊技と、遊技者にとって通常遊技よりも有利な遊技である特別遊技(ボーナスゲーム)とがあり、遊技制御手段100はこれらの遊技を制御する。
通常遊技について簡単に説明すると、このスロットマシン1では、投入センサ53によりメダル投入口25からのメダル投入が検出されるか、あるいはベットスイッチ15または最大ベットスイッチ17の操作によりクレジットメダルの投入指示があると、ゲームが開始される。そして、ゲーム開始後にスタートスイッチ19を操作すると、まず、当選か否かの乱数抽選が行われ、ほぼ同時に、3個すべてのリール13L,13M,13Rの回転が開始する。その後に、3個のストップスイッチ21L,21M,21Rのうちの1個を操作すると、当該ストップスイッチ21L,21M,21Rに対応したリール13L,13M,13Rの回転が停止する。そして、3個すべてのストップスイッチ21L,21M,21Rを操作し終えると、3個すべてのリール13L,13M,13Rの回転が停止して、1ゲームが終了する。このとき、所定の図柄が所定の位置に停止するとゲームの結果が入賞になり、ホッパーユニット43により遊技者に対して所定枚数のメダルが払い出されるか、又は遊技者に対して再遊技などの所定の利益が付与される。なお、メダルの払い出しとして、クレジットメダルの貯留枚数が増加する場合もある。
乱数抽選の結果には、特定導入遊技当選(ビッグボーナス(BB)当選)と、特定遊技当選(レギュラーボーナス(RB)当選)と、小役当選と、再遊技当選(Replay当選)と、ハズレとがある。また、入賞には、特定導入遊技(BBゲーム)への移行に係る特定導入遊技入賞(BB入賞)と、特定遊技(RBゲーム)への移行に係る特定遊技入賞(RB入賞)と、所定枚数のメダルの払い出しに係る小役入賞と、再遊技(Replay)の実行に係る再遊技入賞(Replay入賞)とがある。
上記RBゲームとは、通常遊技よりも小役当選確率が高い特定入賞遊技(JACゲーム)を複数回行い得る遊技を言い、また、BBゲームとは、RBゲームの導入確率が高い遊技を言う。これらのRB,BBゲームでは、通常遊技と異なる抽選テーブル671(後述)が使用される。そして、所定の図柄(例えば「7」や「カエル」)が入賞ライン上に3個揃うと、BB入賞となり、払い出しがある場合にはメダルが払い出されて、通常遊技からBBゲームに移行する。また、所定の図柄(例えば「BAR」)が入賞ライン上に3個揃うと、RB入賞となり、払い出しがある場合にはメダルが払い出されて、通常遊技からRBゲームに移行する。また、所定の図柄(例えば「スイカ」や「ベル」)が入賞ライン上に3個揃うか、あるいは、左リール13Lの単独入賞図柄(例えば「チェリー」)と中・右リール13M,13Rのいずれかの図柄が入賞ライン上で停止すると、それぞれ小役入賞となり、それぞれ所定枚数のメダルが払い出される。また、例えば、「Replay」の図柄が入賞ライン上に3個揃うと、Replay入賞となり、新たなメダルを投入することなく、前回の遊技と同じ条件で再度遊技を行うことができる。
なお、乱数抽選の結果がBB当選になると、BB当選に基づいたリール13L,13M,13Rの停止制御が行われるが、このとき、BB入賞が引き当てられないと、このBB当選は、BB入賞が引き当てられるまで持ち越されることとなっている。RB当選についても同様である。BB当選またはRB当選が持ち越された状態をそれぞれ「BB内部当り」、「RB内部当り」と称する。一方、小役当選は、乱数抽選結果が小役当選となった遊技で小役入賞を引き当てられないと、次回の遊技には持ち越されないこととなっている。Replay当選についても同様である。
抽選手段110は乱数抽選を行うもので、図4に示すように、乱数発生手段111、乱数抽出手段112、および抽選判定手段113を備えている。乱数発生手段111は、抽選用の乱数を、所定の範囲内(この実施形態では例えば、10進数で0〜16383)で発生させるものである。この乱数発生手段111は、例えば、発振回路と、この発振回路が発生させたクロック信号をカウントするカウンタ回路とによって構成することができる(いわゆるハード乱数)。なお、この乱数発生手段111は、例えば、平均採中法で乱数を発生させる手段や、あるいは素数の加算によって乱数を発生させる手段によって構成することもできる。これらの手段は、例えば、メインCPU61に所定のプログラムを実行させることによって構成することができる(いわゆるソフト乱数)。また、ハード乱数とソフト乱数の双方を備え、それらの結果に基づき乱数をソフト的に生成するようにしてもよい。乱数抽出手段112は、乱数発生手段111が発生させた乱数を抽出するもので、乱数発生手段111が発生させた乱数を所定の条件(この実施形態では例えばスタートスイッチ19の操作)で抽出する。なお、乱数発生手段111は、カウンタ回路などによって構成されるため、乱数発生手段111が発生させる数値は、厳密には乱数ではない。ただ、スタートスイッチ19が操作されるタイミングは、ランダムであると考えられるため、乱数抽出手段112が抽出する数値は、実質的には乱数として取り扱うことができる。
抽選テーブル671は、図5に示すように、乱数発生手段111が発生させる全範囲の乱数について、当選か否かをあらかじめ所定の割合で定めたものである。この抽選テーブル671は、乱数発生手段111が発生させる全範囲の乱数について、BB当選にするか(通常遊技時のみ)、RB当選にするか(通常遊技時とBBゲーム時のみ)、小役当選にするか、Replay当選にするか、あるいはハズレにするかを、あらかじめ所定の割合で定めている。抽選テーブル671として、抽選におけるメダル数増加の期待値が複数種類(この実施形態では最も低い設定1から最も高い設定6までの6種類)の抽選テーブルが設けられている。これらの複数種類において、それぞれ通常遊技用やRB,BBゲーム用の抽選テーブルが設けられている。図5は通常遊技用抽選テーブルの一例(例えば設定3)を示している。また、通常遊技用では、図5に示すように、メダル投入数ごとに出玉期待値が異なるように抽選テーブルが設けられている。
ここで、図5の抽選テーブル671におけるメダル投入数に対する出玉期待値の設定について、メダル払出数が10枚の入賞役「ベル」を例にとって説明する。「ベル」に入賞した場合のメダル払出数の期待値は、メダル投入数が1,2,3枚のそれぞれの場合について、
10×160/16384=0.098、
10×1850/16384=1.13、
10×3700/16384=2.26
となる。したがって、これらのメダル払出数を得るのに、それぞれ1,2,3枚のメダルを費やしていることから、出玉期待値は、それぞれ
0.098−1=−0.902、
1.13−2=−0.87、
2.26−3=−0.74
となる。すなわち、抽選テーブル671は、メダル投入数が多くなるにしたがって出玉期待値が高くなるように設定されている。また、これらの場合における出玉率(=メダル払出数/メダル投入数)について比較してみると、それぞれ、
0.098/1=0.098、
1.13/2=0.565、
2.26/3=0.753
となる。したがって、抽選テーブル671は、メダル投入数が多くなるにしたがって出玉率が高くなるように設定されていると言うこともできる。なお、「ベル」以外の入賞役となる当選範囲についても、同様に設定されている。
図4に戻って、テーブル選択手段120は、遊技制御手段100により制御される遊技の種類(通常遊技やBB,RB遊技など)、設定制御手段170(後述)により設定される設定値(設定1から設定6)、および遊技者により投入されるメダル投入数に基づき、複数の抽選テーブル671から1つの抽選テーブルを選択抽選テーブルとして選択するものである。すなわち、例えば通常遊技で設定3を示す図5では、テーブル選択手段120は、選択抽選テーブルとしてそれぞれ、メダル投入数が1枚の場合には抽選テーブル671aを選択し、2枚の場合には抽選テーブル671bを選択し、3枚の場合には抽選テーブル671cを選択する。
抽選判定手段113は、乱数抽出手段112が抽出した乱数と、テーブル選択手段120が選択した選択抽選テーブルとを照合して、乱数抽選結果の判定を行うものである。この抽選判定手段113は、乱数抽出手段112が抽出した乱数と、複数の抽選テーブル671からテーブル選択手段120により選択された選択抽選テーブルとを照合して、乱数抽選の結果が、BB当選か、RB当選か、小役当選か、Replay当選か、あるいはハズレかを判定する。
検出手段130は、左・中・右位置センサ55L,55M,55Rの検出信号と、左・中・右リール13L,13M,13Rを駆動する各ステッピングモータへの供給パルス数とに基づき、左・中・右リール13L,13M,13Rの回転位置をそれぞれ検出するものである。すなわち、この検出手段130は、左・中・右リール13L,13M,13Rの回転中および回転停止時に、所定の基準位置(この実施形態では例えば、表示窓11の中段)に位置する図柄に対応するコマ番号をそれぞれ検出する。
停止制御手段140は、抽選手段110の抽選結果に基づき、停止テーブル672を用いて、リール13L,13M,13Rの停止制御を行うものである。停止テーブル672は、抽選手段110の各抽選結果に対応して複数のテーブルが設定されている。この停止テーブル672は、各リール13L,13M,13Rの停止位置を決定するためのものであって、ストップスイッチ21L,21M,21Rが操作されたときのリール13L,13M,13Rの回転位置に応じて、リール13L,13M,13Rの滑りコマ数をあらかじめ定めたものである。停止テーブル672は、例えば、すべてのリール13L,13M,13Rの滑りコマ数を一括して定めた全リール用停止テーブルからなる。なお、停止テーブル672は、すべてのリール13L,13M,13Rの滑りコマ数を一括して定めた全リール用停止テーブルに限られず、例えば、左リール13Lのみの滑りコマ数を定めたもの(左リール用停止テーブル)と、中・右リール13M,13Rの滑りコマ数を定めたもの(中・右リール用停止テーブル)とを備えるようにしてもよい。
そして、停止制御手段140は、まず、抽選結果に基づいて、複数の停止テーブル672の中から一の停止テーブル672を選択する。次に、この選択した一の停止テーブル672と、ストップスイッチ21L,21M,21Rが操作されたときのリール13L,13M,13Rの回転位置とから、リール13L,13M,13Rの滑りコマ数を決定する。ここで、滑りコマ数が0と決定されれば、直ちにリール13L,13M,13Rの回転を停止させる。すなわち、滑りコマ数が0と決定されると、ストップスイッチ21L,21M,21Rが操作されたときに表示窓11の上段に表示されていた図柄は、そのまま表示窓11の上段に停止表示される。また、滑りコマ数が1と決定されれば、1コマ分だけリール13L,13M,13Rを回転させて停止させる。すなわち、滑りコマ数が1と決定されると、ストップスイッチ21L,21M,21Rが操作されたときに表示窓11の上段に表示されていた図柄は、リール13L,13M,13Rの回転方向に1コマずれて、表示窓11の中段に停止表示される。
入賞判定手段150は、検出手段130により所定の図柄が所定の位置に停止したことが検出されると、入賞と判定するものである。具体的には、入賞判定手段150は、「7」または「カエル」の図柄が入賞ライン上に3個揃うとBB入賞と判定し、「BAR」の図柄が入賞ライン上に3個揃うとRB入賞と判定する。また、入賞判定手段150は、「スイカ」または「ベル」の図柄が入賞ライン上に3個揃うか、あるいは左リール13Lの「チェリー」および中・右リール13M,13Rのいずれかの図柄が入賞ライン上で停止すると、それぞれ小役入賞と判定する。また、入賞判定手段150は、「Replay」の図柄が入賞ライン上に3個揃うと再遊技入賞と判定する。
払出制御手段160は、メダル払出のある入賞と判定されたときに、クレジットメダルの貯留枚数が上限値(この実施形態では例えば50枚)に達した後は、ホッパーユニット43を動作させて、入賞態様に応じた払出枚数だけメダルを払い出すものである。また、払出制御手段160は、クレジットメダルの貯留枚数が上限値に達するまでは、メダル払出として、ホッパーユニット43の動作に代えて上記払出枚数だけクレジットメダルを増加させるものである。
設定制御手段170は、電源投入時に変更処理開始スイッチ56のオンオフ状態を判定し、変更処理開始スイッチ56がオンの状態で電源が投入されると所定の設定変更処理を開始するものである。上述したように、通常遊技の抽選における入賞確率は、複数種類(この実施形態では例えば6種類)の設定値が予め定められている。そして、上記設定変更処理が開始されると、スロットマシン1を設置するパチンコホールの管理者が、この設定値を変更することが可能になる。
この手順は例えば以下のようにして行われる。すなわち、管理者は、まず、設定変更キー(図示省略)を操作ボックス49のキーシリンダ51に挿入して回転し、変更処理開始スイッチ56をオンにする。そして、電源スイッチ50をオンにする。これによって設定変更処理が開始され、管理者による設定変更ボタン52の操作ごとに入賞確率の設定値が設定1〜設定6にサイクリックに切り換えられる。この設定値は、例えば7セグメント式のLEDにより1〜6を表示することで報知される。設定変更ボタン52の操作により入賞確率の設定値が所望の値になったときに、スタートスイッチ19を操作すると設定値が確定する。そして、キーシリンダ51に挿入されている設定変更キーを回転して変更処理開始スイッチ56をオフにすると設定変更処理が終了する。その後、メダル投入口25からメダルが投入されるとゲームが開始される。
図4に戻って、遊技カウンタ651は、ゲーム数を記憶するもので、予め設定された記憶領域にゲーム数を記憶するRAM65により構成されている。この遊技カウンタ651は当初の記憶値、すなわち当初のゲーム数は0に設定されている。投入数格納手段652は、予め設定された設定ゲーム数M(この実施形態では例えばM=380)の各ゲームにおけるメダル投入数を格納するもので、in[0],…,in[379]の380個のデータ格納領域が設けられたRAM65により構成されている。払出数格納手段653は、設定ゲーム数Mの各ゲームにおけるメダル払出数を格納するもので、out[0],…,out[379]の380個のデータ格納領域が設けられたRAM65により構成されている。
カウンタ更新手段180は、ゲームごとに遊技カウンタ651の記憶値を更新するものである。カウンタ更新手段180のインクリメント手段181は、リール13L,13M,13Rの停止によりゲームが終了した後であって次のゲームの開始前に、遊技カウンタ651の記憶値を1ずつインクリメントするものである。ゲーム数判定手段182は、遊技カウンタ651の記憶値が設定ゲーム数Mに等しいか否かを判定するものである。クリア手段183は、遊技カウンタ651の記憶値が設定ゲーム数Mに等しいとゲーム数判定手段182により判定されると、遊技カウンタ651の記憶値を初期値である0にクリアするものである。このカウンタ更新手段180により、遊技カウンタ651の記憶値は0〜(M−1)の設定ゲーム数Mの範囲で循環して更新されることとなる。
履歴更新手段190の投入数更新手段191は、ゲームごとに、遊技カウンタ651の記憶値に対応する投入数格納手段652のデータ格納領域に、当該ゲームにおけるメダル投入数を格納するものである。また、払出数更新手段192は、ゲームごとに、遊技カウンタ651の記憶値に対応する払出数格納手段653のデータ格納領域に、当該ゲームにおけるメダル払出数を格納するものである。
出玉率算出手段200は、ゲームごとに、そのゲームまでの設定ゲーム数Mの期間における出玉率を算出するものである。すなわち、この出玉率算出手段200は、1ゲームごとに、投入数格納手段652に格納されているMゲーム間のメダル投入数の総和S1を算出し、払出数格納手段653に格納されているMゲーム間のメダル払出数の総和S2を算出し、出玉率=S2/S1を算出する。
出玉判定手段210は、出玉率算出手段200により算出された出玉率が予め設定された上限値(この実施形態では例えば300%)を超えているか否かの判定を行うものである。投入制限手段220は、出玉率が上限値を超えている、つまり出玉率>上限値と出玉判定手段210により判定されると、出玉期待値が最も高い抽選テーブルに対応するメダル投入数である3枚でのゲームを禁止することにより、ゲーム可能なメダル投入数の種類を制限するものである。すなわち、この投入制限手段220は、ゲーム可能に設定された1,2,3枚のメダル投入数の種類のうちで、メダル数増加の期待値が最も高い3枚のメダル投入でのゲームを禁止する。この投入制限手段220によって、メダル投入数が何ら制限されていなければ3種類から2種類に制限され、既に2種類に制限されていればその状態が維持される。
制限解除手段230は、ゲーム可能なメダル投入数の種類が投入制限手段220により制限されている状態で、出玉率が上限値を超えていない、つまり出玉率≦上限値と出玉判定手段210により判定されると、その制限を解除するものである。すなわち、この制限解除手段230は、メダル投入数が何ら制限されていなければその状態を維持し、2種類に制限されていれば、出玉期待値が最も高い抽選テーブルに対応するメダル投入数である3枚でのゲームの禁止を解除することにより、ゲーム可能なメダル投入数の種類を3種類に復帰させる。このように、この実施形態では、RAM65が本発明の「履歴格納手段」に相当し、ROM67が本発明の「テーブル格納手段」に相当する。
図6、図7は第1実施形態のスロットマシンの動作手順の一例を示すフローチャートである。電源が投入されると、まず、RAM65のメモリチェックが行われ(ステップ#10)、設定変更か否かが判別される(ステップ#11)。そして、RAM65の故障(ステップ#10でYES)であれば、ステップ#12に進み、設定変更(ステップ#11でYES)であれば、設定変更処理を行ってステップ#12に進み、RAM65が正常で(ステップ#10でNO)、かつ設定変更でなければ(ステップ#11でNO)、ステップ#13に進む。
ステップ#12では、RAM65における各種のデータを記憶するための格納領域の初期化を行う。すなわち、現在のゲームにおけるメダル投入数を記憶する「ライン」、クレジットメダルの貯留枚数を記憶する「クレジット」、「遊技カウンタ651」、遊技カウンタ651が0から379までのそれぞれの時のメダル投入数を記憶するin[0],…,in[379]からなる投入数格納手段652、遊技カウンタ651が0から379までのそれぞれの時のメダル払出数を記憶するout[0],…,out[379]からなる払出数格納手段653、前回のゲームが再遊技の入賞であったことを記憶する「再遊技フラグ」、ゲーム可能なメダル投入数の種類が制限された状態であることを記憶する「投入数チェックフラグ」をそれぞれ0に初期化する。
ステップ#13では「ライン」を0に初期化し、続くステップ#14〜#18において、メダルの投入を待機する。すなわち、ステップ#14でメダル投入の有無を判別し、メダル投入がなければ(ステップ#14でNO)、「ライン」、つまりメダル投入数が正か否かを判別し(ステップ#18)、ライン>0でなければ、つまりメダル投入数が0であれば(ステップ#18でNO)、ステップ#14に戻る。
そして、メダル投入があると(ステップ#14でYES)、投入数チェックフラグが1か否か、つまり、現在、ゲーム可能なメダル投入数の種類が制限された状態か否かを判別する(ステップ#15)。そして、投入数チェックフラグが0、つまりメダル投入数が制限されていなければ(ステップ#15でNO)、メダル投入が3枚までは「ライン」を1だけインクリメントするとともに、4枚以上になると、「クレジット」を1だけインクリメントして(ステップ#16)、ステップ#18に進む。すなわち、ステップ#16では「ライン」の最大値は3となる。
一方、投入数チェックフラグが1、つまりメダル投入数が制限されている状態であれば(ステップ#15でYES)、メダル投入が2枚までは「ライン」を1だけインクリメントするとともに、3枚以上になると、「クレジット」を1だけインクリメントして(ステップ#17)、ステップ#18に進む。すなわち、ステップ#17では「ライン」の最大値は2となる。
そして、ステップ#18で、ライン>0であれば(ステップ#18でYES)、スタートスイッチ19の操作の有無を判別する(ステップ#19)。そして、スタートスイッチ19の操作を待機している状態では(ステップ#19でNO)、ステップ#14に戻ってメダル投入を待機する一方、スタートスイッチ19の操作があると(ステップ#19でYES)、ステップ#20に進み、遊技制御が行われる。
このステップ#20では、通常遊技ではラインに応じた抽選、つまりメダル投入数に応じて選択された抽選テーブル671に基づく抽選が行われるとともに、リール13L,13M,13Rの回転が開始される。そして、ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作に基づきリール13L,13M,13Rの停止制御が行われ、停止図柄の組合せに基づき入賞が判定され、その入賞態様に基づきメダルの払出しが行われる。
続くステップ#21では、再遊技フラグが1にセットされているか否かが判別され、1にセットされていなければ(ステップ#21でNO)、今回のゲームの遊技カウンタに対応するin[遊技カウンタ]に、今回のゲームのメダル投入数を格納して(ステップ#22)、ステップ#24に進む一方、再遊技フラグが1にセットされていれば(ステップ#21でYES)、前回のゲームが再遊技の入賞であったため、今回のゲームではメダルを投入していないことから、in[遊技カウンタ]には0を格納して(ステップ#23)、ステップ#24に進む。
ステップ#24では、今回のゲームが再遊技の入賞であったか否かが判別され、再遊技の入賞でなければ(ステップ#24でNO)、今回のゲームの遊技カウンタに対応するout[遊技カウンタ]に、今回のゲームのメダル払出数を格納し(ステップ#25)、再遊技フラグを0にリセットして(ステップ#26)、ステップ#29に進む一方、今回のゲームが再遊技の入賞であれば(ステップ#24でYES)、out[遊技カウンタ]には0を格納し(ステップ#27)、再遊技フラグを1にセットして(ステップ#28)、ステップ#29に進む。
ステップ#29では、
in[0]+…+in[379]=S1
により、今回のゲームまで過去380ゲームの期間におけるメダル投入数の総和S1を算出し、
out[0]+…+out[379]=S2
により、今回のゲームまで過去380ゲームの期間におけるメダル払出数の総和S2を算出して、380ゲーム間の出玉率を
出玉率=S2/S1
により算出する。
続くステップ#30では、出玉率が300%を超えているか否かが判別され、出玉率>300%であれば(ステップ#30でYES)、投入数チェックフラグが1にセットされ(ステップ#31)、ステップ#33に進む。一方、出玉率≦300%であれば(ステップ#30でNO)、投入数チェックフラグが0にリセットされて(ステップ#32)、ステップ#33に進む。
このように、ステップ#31で投入数チェックフラグが1にセットされると、次のゲームのステップ#15でYESとなり、ゲーム可能なメダル投入数の種類が1,2枚の2種類に制限される。また、ステップ#32で投入数チェックフラグが0にリセットされると、次のゲームのステップ#15でNOとなり、それまでメダル投入数の種類が制限されず3種類であればそのまま維持され、それまでメダル投入数の種類が制限されて2種類であれば、3種類に復帰する。
ステップ#33では、遊技カウンタが1だけインクリメントされ、次いで、遊技カウンタが380に達したか否かが判別され(ステップ#34)、遊技カウンタ<380であれば(ステップ#34でNO)、そのままステップ#36に進み、遊技カウンタ=380であれば(ステップ#34でYES)、遊技カウンタを0にクリアして(ステップ#35)、ステップ#36に進む。
ステップ#36では、次のゲームが再遊技か否か、すなわち再遊技フラグ=1か否かが判別され、再遊技でなければ(ステップ#36でNO)、ステップ#13に進み、再遊技であれば(ステップ#36でYES)、スタートスイッチ19の操作を待機し(ステップ#37でNO)、スタートスイッチ19の操作があると(ステップ#37でYES)、ステップ#20に進み、遊技制御が行われる。
以上説明したように、この実施形態によれば、1ゲームごとに、それまでの設定ゲーム数M(この実施形態ではM=380)の期間における出玉率が上限値(この実施形態では300%)を超えているか否かを判定し、出玉率>上限値であれば、メダル数増加の期待値が最も高い3枚のメダル投入でのゲームを禁止して、メダル投入数を1,2枚の2種類に制限しているため、出玉率の増加を抑制することができる。これによって、出玉率を適正なレベルに維持することができ、出玉率が大きくなり過ぎてゲームの公正を害するような事態が生じるのを未然に防止することができる。また、1ゲームごとに出玉率と上限値との大小判定を行っているため、出玉率が上限値を超えたとしても、次のゲームから直ぐにメダル投入数の種類を制限することができることから、出玉率が上限値を超えた状態を速やかに解消することができる。
また、この実施形態によれば、投入数格納手段652および払出数格納手段653を、設定ゲーム数Mの期間における各ゲームのメダル投入数およびメダル払出数を格納するためのデータ格納領域を設けたRAM65により構成し、そのRAM65に格納されているデータを用いて、出玉率算出手段200によりメダル投入数の総和S1およびメダル払出数の総和S2をそれぞれ算出し、その算出されたメダル払出数の総和S2をメダル投入数の総和S1で除算して出玉率を算出しているため、投入制限手段220により制限された状態であっても、利益付与の度合いを的確に表す出玉率を正確に算出することができる。
また、この実施形態によれば、メダル投入数の種類が投入制限手段220により制限された状態で、出玉率が上限値を超えていないと出玉判定手段210により判定されると、制限解除手段230により、その制限を解除しているため、遊技者が獲得する利益を必要以上に低減させてしまうのを防止することができる。
<第2実施形態>
次に、本発明に係る遊技機の第2実施形態について説明する。第2実施形態のスロットマシンの構成は、図1、図2に示した第1実施形態と同様である。また、第2実施形態の電気的構成は、図3に示した第1実施形態と同様である。以下、第1実施形態と同一物には同一符号を付し、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
図8は第2実施形態のメイン制御基板63の機能を示す機能ブロック図である。差玉数格納手段654は、メダル払出数からメダル投入数を減算した差玉数を格納するもので、所定ビット数のデータ格納領域が設けられたRAM65により構成されている。
差玉数更新手段250は、差玉数格納手段654の差玉数をゲームごとに更新するものである。投入数減算手段251は、ゲームごとに、当該ゲームにおけるメダル投入数をRAM65の差玉数格納手段654に格納されている差玉数から減算するものである。また、払出数加算手段252は、ゲームごとに、当該ゲームにおけるメダル払出数をRAM65の差玉数格納手段654に格納されている差玉数に加算するものである。この投入数減算手段251および払出数加算手段252により、予め設定された設定ゲーム数M(この実施形態では例えばM=380)が経過したときには、差玉数格納手段654に格納されている差玉数は、
差玉数=Mゲーム間のメダル払出数の総和−Mゲーム間のメダル投入数の総和
となる。
出玉判定手段270は、差玉数格納手段654に格納されている差玉数が予め設定された上限値(この実施形態では例えば2280)を超えているか否かの判定を行うものである。ゲーム数判定手段260は、遊技カウンタ651の記憶値に基づき、出玉判定手段270による判定を行うか否かの決定をゲームごとに行うものである。すなわち、出玉判定手段270は、ゲーム数判定手段260により判定を行うと決定されると、差玉数が上限値を超えているか否かの判定を行う。ゲーム数判定手段260の詳細は後述する。
投入制限手段220は、差玉数が上限値を超えている、つまり差玉数>上限値と出玉判定手段270により判定されると、出玉期待値が最も高い抽選テーブルに対応するメダル投入数である3枚でのゲームを禁止することにより、ゲーム可能なメダル投入数の種類を制限するものである。すなわち、この投入制限手段220は、ゲーム可能に設定された1,2,3枚のメダル投入数の種類のうちで、メダル数増加の期待値が最も高い3枚のメダル投入でのゲームを禁止する。この投入制限手段220によって、メダル投入数の種類が何ら制限されていなければ2種類に制限され、既に2種類に制限されていればその状態が維持される。
ここで、上限値を2280としている理由について簡単に説明する。380ゲームの期間中、メダルをメダル数増加の期待値が最も高い枚数である3枚ずつ投入すると、メダル投入数の総和は、380×3=1140になる。この380ゲーム間の出玉率が第1実施形態の上限値である300%と仮定すると、メダル払出数の総和は1140×3=3420になる。したがって、メダル払出数の総和−メダル投入数の総和=3420−1140=2280が、第1実施形態の上限値である300%に相当する値となる。よって、この実施形態では上限値を2280としている。
カウンタ更新手段240は、ゲームごとに遊技カウンタ651の記憶値を更新するものである。カウンタ更新手段240のインクリメント手段241は、リール13L,13M,13Rの停止によりゲームが終了した後であって次のゲームの開始前に、遊技カウンタ651の記憶値を1ずつインクリメントするものである。
上記ゲーム数判定手段260は、設定ゲーム数Mが経過した値に相当する値に遊技カウンタ651の記憶値が等しいか否かを判定し、当該相当する値に上記記憶値が等しいと判定すると、出玉判定手段による判定を行うと決定する。この実施形態では、上記ゲーム数判定手段260は、上記相当する値に上記記憶値が等しいか否かの判定を、リール13L,13M,13Rの停止によりゲームが終了した後であって、上記インクリメント手段241による遊技カウンタ651の記憶値のインクリメント前に行っている。したがって、「M−1」が、設定ゲーム数Mが経過した値に相当する値になる。すなわち、この実施形態では、ゲーム数判定手段260は、遊技カウンタ651の記憶値が「379」に等しいと判定すると、出玉判定手段270による判定を行うと決定する。
記憶値変更手段242は、出玉判定手段270の判定結果に基づき、遊技カウンタ651の記憶値を変更するものである。書換手段244は、差玉数が上限値を超えていると出玉判定手段270により判定されると、遊技カウンタ651の記憶値をK(この実施形態では例えばK=10)だけ減算した値に書き換えるものである。この実施形態では、インクリメント手段241によるインクリメント前に書換手段244の処理を行っているため、これによって、インクリメント手段241は、書換手段244による書換後の遊技カウンタ651の記憶値をインクリメントすることとなる。
クリア手段243は、設定ゲーム数Mが経過した値に相当する値に遊技カウンタ651の記憶値が等しいか否かを判定し、当該相当する値に等しいと判定すると、遊技カウンタ651の記憶値を0にクリアするものである。このクリア手段243は、この実施形態では、設定ゲーム数Mが経過した値に相当する値に上記記憶値が等しいか否かの判定を、インクリメント手段241による遊技カウンタ651の記憶値のインクリメント後に行っている。したがって、「M」が、設定ゲーム数Mが経過した値に相当する値になる。
ここで、差玉数が上限値を超えていれば、書換手段244によりKだけ減算した値、つまり「369」に書き換えられるため、インクリメント手段241のインクリメント後に、遊技カウンタ651の記憶値が「M」になることはない。すなわち、遊技カウンタ651の記憶値が「M」になるということは、書換手段244により書き換えられていない、つまり差玉数が上限値を超えていないということを意味する。したがって、このクリア手段243は、「差玉数が上限値を超えていないと出玉判定手段270により判定されると、遊技カウンタ651の記憶値を0にクリアする」と表現することもできる。この点については、再度、図11、図12を参照して後述する。
また、差玉数更新手段250の差玉数リセット手段253は、差玉数が上限値を超えていないと出玉判定手段270により判定されると、差玉数格納手段654に格納されている差玉数を0にリセットするものである。すなわち、差玉数が上限値を超えていると出玉判定手段270により判定されると、差玉数格納手段654に格納されている差玉数は0にリセットされずにそのまま維持されることとなる。
ところで、ゲーム数判定手段260が、出玉判定手段270による判定を行うと決定したときは遊技カウンタ651の記憶値は「M−1=379」に等しい。したがって、差玉数が上限値を超えていて書換手段244により遊技カウンタ651の記憶値がKだけ減算した値、つまり「369」に書き換えられると、ゲーム数判定手段260は、K=10ゲーム後に、再び遊技カウンタ651の記憶値が「M−1=379」に等しいと判定することになり、出玉判定手段270は、K=10ゲーム後に、再び差玉数が上限値を超えているか否かの判定を行うこととなる。このとき、差玉数格納手段654に格納されている差玉数は、差玉数リセット手段253により0にリセットされずにそのまま維持されているため、M+K=380+10=390ゲーム間における差玉数が上限値を超えているか否かの判定が行われることとなる。
また、差玉数が上限値を超えていないと出玉判定手段270により判定されると、書換手段244により遊技カウンタ651の記憶値が書き換えられない。したがって、インクリメント手段241により遊技カウンタ651の記憶値がインクリメントされると、設定ゲーム数Mが経過した値に相当する値、つまりM=380に遊技カウンタ651の記憶値が等しいとクリア手段243により判定されて、遊技カウンタ651の記憶値が0にクリアされることとなる。その結果、ゲーム数判定手段260は、M=380ゲーム後に、再び遊技カウンタ651の記憶値が「M−1」に等しいと判定することになる。
このカウンタ更新手段240により、差玉数が上限値を超えていないと出玉判定手段270により判定されることが継続されると、書換手段244により書き換えられることなくクリア手段243によりクリアされることが続くため、遊技カウンタ651の記憶値は0〜(M−1)の設定ゲーム数Mの範囲で循環して更新されることとなる。
また、差玉数が上限値を超えていないと出玉判定手段270により判定されると、差玉数格納手段654に格納されている差玉数が差玉数リセット手段253により0にリセットされるため、差玉数格納手段654には、新たなMゲーム間における差玉数が格納されることとなる。
制限解除手段230は、ゲーム可能なメダル投入数の種類が投入制限手段220により制限されている状態で、差玉数が上限値を超えていない、つまり差玉数≦上限値と出玉判定手段270により判定されると、その制限を解除するものである。すなわち、この制限解除手段230は、メダル投入数が何ら制限されていなければその状態を維持し、2種類に制限されていれば、出玉期待値が最も高い抽選テーブルに対応するメダル投入数である3枚でのゲームの禁止を解除することにより、ゲーム可能なメダル投入数の種類を3種類に復帰させる。このように、この実施形態では、ROM67が本発明の「テーブル格納手段」に相当し、ゲーム数判定手段260が本発明の「判定可否決定手段」に相当する。
図9、図10は第2実施形態のスロットマシンの動作手順の一例を示すフローチャートである。ステップ#40,#41は図6のステップ#10,11と同様である。ステップ#42では、RAM65における各種のデータを記憶するための格納領域の初期化を行う。すなわち、1ゲームにおけるメダル投入数を記憶する「ライン」、クレジットメダルの貯留枚数を記憶する「クレジット」、「遊技カウンタ651」、「差玉数」と表示する差玉数格納手段654、前回のゲームが再遊技の入賞であったことを記憶する「再遊技フラグ」、メダル投入数の種類が制限された状態であることを記憶する「投入数チェックフラグ」をそれぞれ0に初期化する。
ステップ#43〜#49は、図6のステップ#13〜#19と同様であり、続く図10のステップ#50,#51は、図7のステップ#20,#21と同様である。
そして、再遊技フラグが1にセットされていなければ(ステップ#51でNO)、「差玉数」から今回のゲームのメダル投入数を減算した値を新たな「差玉数」として(ステップ#52)、ステップ#53に進む一方、再遊技フラグが1にセットされていれば(ステップ#51でYES)、前回のゲームが再遊技の入賞であったため、今回のゲームではメダルを投入していないことから、差玉数の演算を行うことなく、直接ステップ#53に進む。
ステップ#53では、今回のゲームが再遊技の入賞であったか否かが判別され、再遊技の入賞でなければ(ステップ#53でNO)、「差玉数」に今回のゲームのメダル払出数を加算した値を新たな「差玉数」とし(ステップ#54)、再遊技フラグを0にリセットして(ステップ#55)、ステップ#57に進む一方、今回のゲームが再遊技の入賞であれば(ステップ#53でYES)、差玉数の演算を行うことなく、再遊技フラグを1にセットして(ステップ#56)、ステップ#57に進む。
ステップ#57では、「遊技カウンタ」が379か否かを判別し、遊技カウンタ=379でなければ(ステップ#57でNO)、ステップ#61に進む一方、遊技カウンタ=379であれば(ステップ#57でYES)、差玉数が2280を超えているか否かが判別され(ステップ#58)、差玉数≦2280であれば(ステップ#58でNO)、投入数チェックフラグが0にリセットされるとともに、差玉数が0にリセットされて(ステップ#59)、ステップ#61に進む。一方、差玉数>2280であれば(ステップ#58でYES)、投入数チェックフラグが1にセットされるとともに、遊技カウンタが369にセットされて(ステップ#60)、ステップ#61に進む。
ステップ#61〜#65は、図7のステップ#33〜#37と同様であり、再遊技でなければ(ステップ#64でNO)、ステップ#43に戻ってメダルの投入を待機し、再遊技であって(ステップ#64でYES)、スタートスイッチ19の操作があると(ステップ#65でYES)、ステップ#50に進んで遊技制御が行われる。
このように、ステップ#60で投入数チェックフラグが1にセットされると、次のゲームのステップ#45でYESとなり、ゲーム可能なメダル投入数の種類が1,2枚の2種類に制限される。また、ステップ#59で投入数チェックフラグが0にリセットされると、次のゲームのステップ#45でNOとなり、それまでメダル投入数の種類が制限されず3種類であればそのまま維持され、それまでメダル投入数の種類が制限されて2種類であれば、3種類に復帰する。
また、投入数チェックフラグが0のままであれば、ステップ#58の判別ステップは、380ゲームごとに行われることとなる。一方、投入数チェックフラグが1になると、ステップ#58の判別ステップは10ゲーム後に再び行われることとなる。しかも、このときの判別に用いられる差玉数は、380+10=390ゲームの期間における差玉数となる。
以上説明したように、この実施形態によれば、メダル払出数からメダル投入数を減算した差玉数が上限値を超えている、つまり差玉数>上限値と出玉判定手段270により判定されると、投入制限手段220によって、出玉期待値が最も高い抽選テーブルに対応するメダル投入数である3枚でのゲームを禁止することにより、ゲーム可能なメダル投入数の種類を制限しているため、差玉数の増加を抑制することができ、差玉数を適正なレベルに維持することができる。これによって、第1実施形態と同様に、遊技者に対する利益付与が大きくなり過ぎてゲームの公正を害するような事態が生じるのを未然に防止することができる。
また、この実施形態によれば、遊技者に対する利益付与の度合いとしてメダル払出数からメダル投入数を減算した差玉数を用いている。したがって、1回のゲームごとに、そのゲームにおけるメダル投入数を投入数減算手段251により差玉数格納手段654に格納されている差玉数から減算するとともに、そのゲームにおけるメダル払出数を払出数加算手段252により差玉数格納手段654に格納されている差玉数に加算することにより、例えばMゲームが経過した時点で、Mゲーム間のメダル払出数の総和からMゲーム間のメダル投入数の総和を減算した差玉数が得られる。すなわち、加減算のみによって差玉数を求めることができる。したがって、1回のゲームごとにメダル払出数およびメダル投入数の総和を算出するとともに、それらの総和を除算して出玉率を算出する上記第1実施形態に比べて、利益付与の度合いを簡易な演算で求めることができる。
また、利益付与の度合いとして差玉数を用いているため、RAM65は差玉数格納手段654を備えるだけでよい。したがって、各ゲームのメダル払出数を格納する投入数格納手段652および各ゲームのメダル投入数を格納する払出数格納手段653を備える第1実施形態に比べて、RAM65に必要なメモリ容量を大幅に低減することができる。すなわち、例えば第1実施形態においてin[遊技カウンタ]およびout[遊技カウンタ]をそれぞれ1バイトとすると、380ゲーム分の投入数格納手段652および払出数格納手段653として合計760バイトを要するのに対して、第2実施形態では差玉数格納手段654として2バイトあればよく、RAM65に必要なメモリ容量の差は758バイトになる。
また、この実施形態によれば、差玉数が上限値を超えているか否かの判定を行ったときに、差玉数≦上限値と判定されると、差玉数格納手段654に格納されている差玉数を差玉数リセット手段253により0にリセットしているため、次のゲーム数Mの期間における差玉数を正確に求めることができる。
また、この実施形態によれば、差玉数>上限値と判定されると、遊技カウンタ651の記憶値を書換手段244によりK=10だけ減算した値に書き換えているため、ゲーム数M=380の経過を待たずにK=10ゲーム後に、差玉数が上限値を超えているか否かの判定を行うことができ、これによって早期に差玉数が上限値以下に低下していることを確認することができる。また、差玉数>上限値と判定されると、差玉数格納手段654に格納されている差玉数をそのまま維持しているため、K=10ゲーム後に、M+K=380+10=390ゲームの期間における差玉数を正確に求めることができる。
また、この実施形態によれば、メダル投入数の種類が投入制限手段220により制限された状態で、差玉数が上限値を超えていないと出玉判定手段270により判定されると、制限解除手段230により、その制限を解除しているため、遊技者が獲得する利益を必要以上に低減させてしまうのを防止することができる。
上記第1、第2実施形態において、図4および図8の機能ブロック図に示すメイン制御基板63の各機能は、メインCPU61がROM67に格納されている遊技機用プログラムを実行することにより、実現することができる。すなわち、これらの実施形態では、メインCPU61がコンピュータに対応し、ROM67が遊技機用プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に対応する。この場合において、上記各実施形態ではROM67をメイン制御基板63に実装されたメモリで構成しているが、これに限られず、DVD−ROM、CD−ROM、MOやリムーバブルハードディスクなど、スロットマシン1に着脱可能な記録媒体で構成してもよい。
<その他>
なお、本発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。例えば、上記第1実施形態では、出玉率算出手段200は、出玉率を1ゲームごとに算出しているが、本発明は、これに限られず、例えば10ゲームごとなど、2ゲーム以上ごとに算出するようにしてもよい。すなわち、出玉率算出手段200は、所定ゲーム数J(Jは1以上の整数)ごとに出玉率を算出するものであればよく、上記第1実施形態はJ=1の場合に相当することとなる。また、出玉判定手段210も、出玉率算出手段200に合わせて、所定ゲーム数J(Jは1以上の整数)ごとに、出玉率が上限値を超えているか否かの判定を行うようにしてもよい。
また、上記第1実施形態では、最初から1ゲームごとに、出玉率が上限値を超えているか否かを出玉判定手段210により判定している。すなわち、図6のステップ#12でin[0]〜in[379]=0,out[0]〜out[379]=0にリセットされた後、1ゲーム目のメダル投入数がin[0]に格納され(図7のステップ#22,#23)、1ゲーム目のメダル払出数がout[0]に格納されると(図7のステップ#25,#27)、in[1]〜in[379]=0,out[1]〜out[379]=0のまま、出玉率=S2/S1を算出している(図7のステップ#29)。しかし、本発明はこれに限られず、ステップ#12でリセットされたときはJ=380としておき、380ゲームが経過した時点で、J=1として、1ゲームごとに、出玉率が上限値を超えているか否かを出玉判定手段210により判定するようにしてもよい。すなわち、in[0]〜in[379]およびout[0]〜out[379]に、それぞれメダル投入数およびメダル払出数が格納された時点から、1ゲームごとに、出玉判定手段210による判定を開始するようにしてもよい。
また、上記第2実施形態では、差玉数が上限値を超えていると出玉判定手段270により判定されると、遊技カウンタ651の記憶値をKだけ減算した値に書き換える書換手段244を備えているが、これに限られない。例えば、書換手段244に代えて、図8に破線で示す減算手段245を備えるようにしてもよい。この減算手段245は、差玉数が上限値を超えていると出玉判定手段270により判定されると、遊技カウンタ651の記憶値をKだけ減算するものである。すなわち、この変形形態では、図10のステップ#60において、書換手段244により「遊技カウンタ=369」としているのに代えて、減算手段245により「遊技カウンタ=遊技カウンタ−10」とすることとなる。
また、上記第2実施形態では、K=10としているが、これに限られない。ただし、K<Mであれば、差玉数が上限値を超えているときに、Mゲーム待たずに早期に差玉数が上限値を超えているか否かの判定を行えるので好ましい。
また、上記第2実施形態では、遊技カウンタ651の記憶値をインクリメントする(図10のステップ#61)前に、遊技カウンタ651の記憶値が「379」か否かを判別し(ステップ#57)、記憶値が「379」であれば(ステップ#57でYES)、差玉数が上限値を超えているか否かを出玉判定手段270により判定している(ステップ#58)が、遊技カウンタ651の記憶値をインクリメントするステップの位置は、図10のステップ#61の位置に限られず、要は、ゲームごとにインクリメントすればよい。例えばステップ#49とステップ#50との間、ステップ#50とステップ#51との間、ステップ#55,#56とステップ#57との間などでもよく、これらの場合には、ステップ#57では、遊技カウンタ651の記憶値をインクリメントした後に、遊技カウンタ651の記憶値を判別することになるため、「379」に代えて「380」か否かを判別すればよい。このように、遊技カウンタ651の記憶値をインクリメントするステップとの前後関係によって、遊技カウンタ651の記憶値を判別する際の比較値は「M−1」になったり「M」になったりする。
図11、図12は上記第2実施形態のスロットマシンの異なる動作手順を示すフローチャートである。図11、図12では、図9、図10のステップ#61〜#63に代えてステップ#161,#162を備えており、これ以外のステップは同一であるので同一符号を付して説明を省略する。
図12において、差玉数≦2280であれば(ステップ#58でNO)、投入数チェックフラグが0にリセットされるとともに、差玉数が0にリセットされた(ステップ#59)後、遊技カウンタが0にクリアされて(ステップ#161)、ステップ#64に進む。また、差玉数>2280であれば(ステップ#58でYES)、投入数チェックフラグが1にセットされるとともに、遊技カウンタが369にセットされた(ステップ#60)後、遊技カウンタが1だけインクリメントされて(ステップ#162)、ステップ#64に進む。
ここで、上記第2実施形態の図10の動作を説明すると、差玉数≦2280であって(ステップ#58でNO)、ステップ#59,#61に進んだときは、必ずステップ#62でYESとなるため、遊技カウンタが0にクリアされて(ステップ#63)、ステップ#64に進む。また、差玉数>2280であって(ステップ#58でYES)、ステップ#60,#61に進んだときは、必ずステップ#62でNOとなるため、直接ステップ#64に進むこととなる。
すなわち、図12と図10とでは、ステップの表現が異なるだけであり、実行される動作は同じになる。ここで、図10の動作では、クリア手段243は、設定ゲーム数Mが経過した値に相当する値に遊技カウンタ651の記憶値が等しいか否かを判定し、当該相当する値に等しいと判定すると、遊技カウンタ651の記憶値を0にクリアしている。一方、図12の動作では、クリア手段243は、差玉数が上限値を超えていないと出玉判定手段270により判定されると、遊技カウンタ651の記憶値を0にクリアしている。したがって、上述したように、クリア手段243についての2通りの表現は、互いに等価であると言える。
図13、図14は上記第2実施形態のスロットマシンのさらに異なる動作手順を示すフローチャートである。図13、図14では、図9、図10のステップ#42に代えてステップ#142を備え、ステップ#58〜#60に代えてステップ#158〜#160を備えており、これ以外のステップは同一であるので同一符号を付して説明を省略する。
上記第2実施形態では、上限値=2280で固定していたのに対して、この変形形態では、差玉数が上限値を超えていると判定されると、上限値を変更するようにしている。すなわち、この変形形態では、出玉判定手段270は、上限値の初期値として2280を用い、差玉数>上限値と判定すると、上限値=上限値+40としている。
図13のステップ#142では、図10のステップ#42と同様に、「ライン」、「クレジット」、「遊技カウンタ」、「差玉数」、「再遊技フラグ」、「投入数チェックフラグ」をそれぞれ0に初期化する。さらに、ステップ#142では、差玉数と比較する上限値の初期値を2280に設定する。
また、図14のステップ#158では、ステップ#58と同様に、差玉数が上限値を超えているか否かの判定が行われるが、図10のステップ#58では上限値=2280に固定されていたのに対して、図14のステップ#158では上限値は変数になっており、初期値では上限値=2280になっている。そして、差玉数≦上限値であれば(ステップ#158でNO)、投入数チェックフラグが0にリセットされるとともに、差玉数が0にリセットされ、さらに上限値が初期値の2280に設定されて(ステップ#159)、ステップ#61に進む。一方、差玉数>上限値であれば(ステップ#158でYES)、投入数チェックフラグが1にセットされるとともに、遊技カウンタが369にセットされ、さらに上限値=上限値+40に設定されて(ステップ#160)、ステップ#61に進む。
ここで、ステップ#160において、上限値=上限値+40としている理由について説明する。ステップ#160では遊技カウンタを369に書き換えているため、次にステップ#57でYESとなってステップ#158で差玉数の判定が行われるのは10ゲーム後である。その10ゲーム間に、メダル数増加の期待値が最も高い枚数である2枚ずつメダルを投入すると、メダル投入数の総和は10×2=20になる。この10ゲーム間の出玉率が第1実施形態の上限値である300%と仮定すると、メダル払出数の総和は20×3=60になる。したがって、メダル払出数の総和−メダル投入数の総和=60−20=40が、この10ゲーム間の300%に相当する値となる。よって、この変形形態では上限値=上限値+40としている。
上記第2実施形態では、10ゲーム後も同一の上限値を用いているため、2280以下に差玉数が低下するまでメダル投入数の種類の制限が続く。これに対して、図13、図14の形態では、例えば上限値=2280+40=2320になると、10ゲーム後に2320以下であればメダル投入数の種類の制限が解除される。したがって、制限解除手段230による制限解除の条件が上記第2実施形態に比べて緩和されることとなるため、遊技者に対して付与される利益の低下を抑制することができる。
また、上記各実施形態では、投入制限手段220は、メダル投入数の種類が1,2枚の2種類に制限された状態で再び出玉率>上限値または差玉数>上限値となった場合でも、メダル投入数の種類を2種類のままとしているが、本発明はこれに限られない。例えば、メダル投入数の種類が2種類に制限された状態で再び出玉率>上限値または差玉数>上限値となった場合には、投入制限手段220は、さらにメダル投入数が2枚でのゲームを禁止することにより、ゲーム可能なメダル投入数の種類を1枚の1種類に制限するようにしてもよい。この変形形態によれば、遊技者に対する利益付与の度合いが過大な状態をより早期に解消することができる。
また、上記各実施形態では、投入制限手段220は、メダル投入数の種類を1,2枚の2種類に制限しているが、これに限られない。例えばメダル数増加の期待値が最も高い枚数が2枚であれば、メダル投入数の種類を1,3枚の2種類に制限すればよい。すなわち、投入制限手段220は、メダル数増加の期待値が最も高い枚数でのゲームを禁止するようにすればよい。例えば、投入制限手段220によりメダル投入数の種類が1,3枚の2種類に制限された状態で、2枚のメダル投入時にスタートスイッチ19が操作されても、投入制限手段220によりゲームが禁止されているため、この操作は無効にされることとなる。
また、上記各実施形態では、再遊技の時にも、再遊技以外の時と同様の処理を行っているが、再遊技の時には、再遊技になったゲームのメダル払出数および次のゲームのメダル投入数が0であるため、出玉判定手段210,270などの処理を省略するようにしてもよい。すなわち、上記第1実施形態では、図7のステップ#23,#27,#29〜#35を省略するようにしてもよい。また、上記第2実施形態では、図10のステップ#57〜#63を省略するようにしてもよい。
また、上記各実施形態では、設定ゲーム数M間の出玉率や差玉数が上限値を超えているか否かについて、M=380の1種類のみ判定しているが、これに加えてM=5000やM=15000など、複数種類の設定ゲーム数M間の出玉率や差玉数について重畳して判定するようにしてもよい。上記第1実施形態において、例えばM=380,5000,15000の3種類における出玉率を算出する場合には、投入数格納手段652および払出数格納手段653に、設定ゲーム数Mの最大値である15000ゲーム分のデータ格納領域を設けておき、これらの格納データに基づき、M=380,5000,15000における出玉率をそれぞれ算出し、上限値と比較すればよい。また、上記第2実施形態において、例えばM=380,5000,15000の3種類における差玉数を算出する場合には、差玉数格納手段654に、M=380用、M=5000用、M=15000用の差玉数格納領域をそれぞれ設けておき、ゲーム数判定手段260がM=380,5000,15000が経過したとそれぞれ判定したときに、これらの格納データに基づき、M=380,5000,15000における差玉数をそれぞれ算出すればよい。
また、上記各実施形態では、スロットマシン1は1枚から3枚までの3種類のメダル投入数がゲーム可能に設定されており、本発明のN=3に設定されているが、本発明はこれに限られず、N=4以上であってもよい。また、N=3の場合であっても、2枚から4枚までの3種類のメダル投入数がゲーム可能に設定されていてもよい。すなわち、1〜N枚のN種類である必要はなく、例えば2〜(N+1)などであってもよい。
また、上記各実施形態ではメイン制御基板63およびサブ制御基板73の別々の制御基板を備え、それぞれCPUおよびメモリを備える構成となっているが、本発明はこれに限られず、1つの制御基板を備え、1つのCPUおよび1つのメモリで構成してもよい。また、上記各実施形態では3リール式のスロットマシンとしているが、本発明はこれに限られず、遊技者に利益を付与する他の遊技機に適用することができる。
本発明に係る遊技機の第1実施形態の斜視図である。 スロットマシンの内部構成を示す右側面図である。 スロットマシンの電気的構成を示すブロック図である。 第1実施形態のメイン制御基板の機能を示す機能ブロック図である。 抽選テーブルの一例を示す図である。 第1実施形態の動作手順の一例を示すフローチャートである。 第1実施形態の動作手順の一例を示すフローチャートである。 第2実施形態のメイン制御基板の機能を示す機能ブロック図である。 第2実施形態の動作手順の一例を示すフローチャートである。 第2実施形態の動作手順の一例を示すフローチャートである。 第2実施形態のスロットマシンの異なる動作手順を示すフローチャートである。 第2実施形態のスロットマシンの異なる動作手順を示すフローチャートである。 第2実施形態のスロットマシンのさらに異なる動作手順を示すフローチャートである。 第2実施形態のスロットマシンのさらに異なる動作手順を示すフローチャートである。
符号の説明
61…メインCPU、63…メイン制御基板、65…RAM(履歴格納手段)、651…遊技カウンタ、652…投入数格納手段、653…払出数格納手段、654…差玉数格納手段、67…ROM(テーブル格納手段)、671…抽選テーブル、120…テーブル選択手段、160…払出制御手段、180…カウンタ更新手段、181…インクリメント手段、182…ゲーム数判定手段、183…クリア手段、190…履歴更新手段、191…投入数更新手段、192…払出数更新手段、200…出玉率算出手段、210,270…出玉判定手段、220…投入制限手段、230…制限解除手段、240…カウンタ更新手段、241…インクリメント手段、242…記憶値変更手段、243…クリア手段、244…書換手段、245…減算手段、250…差玉数更新手段、251…投入数減算手段、252…払出数加算手段、253…差玉数リセット手段、260…ゲーム数判定手段(判定可否決定手段)

Claims (14)

  1. ゲーム可能に設定されたN種類(Nは2以上の整数)のメダル投入数に対応してそれぞれ異なる期待値が設定されたN種類の抽選テーブルを記憶したテーブル格納手段と、
    遊技者によるメダル投入数に応じて前記N種類の抽選テーブルのうちから1つの抽選テーブルを選択抽選テーブルとして選択するテーブル選択手段と、
    前記選択抽選テーブルに基づくゲームの結果が入賞になると、その入賞態様に応じた払出数のメダルを払い出して遊技者に利益を付与する払出制御手段と、
    ゲーム数を記憶する遊技カウンタと、
    前記遊技カウンタの記憶値を予め設定された設定ゲーム数M(Mは2以上の整数)の範囲でゲームごとに更新するカウンタ更新手段と、
    Mゲーム間のメダル投入数をゲームごとに格納するための格納領域を有する投入数格納手段およびMゲーム間のメダル払出数をゲームごとに格納するための格納領域を有する払出数格納手段を含む履歴格納手段と、
    前記投入数格納手段の前記遊技カウンタの記憶値に対応する格納領域に当該ゲームのメダル投入数をゲームごとに書き込む投入数更新手段および前記払出数格納手段の前記遊技カウンタの記憶値に対応する格納領域に当該ゲームのメダル払出数をゲームごとに書き込む払出数更新手段を含む履歴更新手段と、
    前記履歴格納手段に格納されているMゲーム間のメダル払出数の総和をMゲーム間のメダル投入数の総和で除算した出玉率を所定ゲーム数J(Jは1以上の整数)ごとに算出する出玉率算出手段と、
    前記出玉率算出手段により算出された前記出玉率が予め設定された上限値を超えているか否かの判定を行う出玉判定手段と、
    前記出玉率が前記上限値を超えていると前記出玉判定手段により判定されると、前記N種類のメダル投入数のうちで出玉期待値が最も高くなるメダル投入数でのゲームを禁止することにより、ゲーム可能なメダル投入数の種類をN未満に制限する投入制限手段と
    を備えたことを特徴とする遊技機。
  2. 前記遊技カウンタは、予め設定された記憶領域に前記ゲーム数を記憶するランダムアクセスメモリにより構成され、当初の記憶値が所定の初期値に設定されるもので、
    前記カウンタ更新手段は、
    前記ランダムアクセスメモリの前記記憶値をゲームごとに1ずつインクリメントするインクリメント手段と、
    前記ランダムアクセスメモリの前記記憶値に基づき前記設定ゲーム数Mが経過したか否かの判定を行うゲーム数判定手段と、
    前記ゲーム数判定手段により前記設定ゲーム数Mが経過したと判定されると、前記ランダムアクセスメモリの前記記憶値を前記初期値にクリアするクリア手段と
    を含む
    ことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. ゲーム可能なメダル投入数の種類が前記投入制限手段によりN未満に制限された状態で前記出玉率が前記上限値を超えていないと前記出玉判定手段により判定されると、前記投入制限手段による制限を解除する制限解除手段
    をさらに備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の遊技機。
  4. ゲーム可能に設定されたN種類(Nは2以上の整数)のメダル投入数に対応してそれぞれ異なる期待値が設定されたN種類の抽選テーブルを記憶したテーブル格納手段と、
    遊技者によるメダル投入数に応じて前記N種類の抽選テーブルのうちから1つの抽選テーブルを選択抽選テーブルとして選択するテーブル選択手段と、
    前記選択抽選テーブルに基づくゲームの結果が入賞になると、その入賞態様に応じた払出数のメダルを払い出して遊技者に利益を付与する払出制御手段と、
    ゲーム数を記憶する遊技カウンタと、
    前記遊技カウンタの記憶値を予め設定された設定ゲーム数M(Mは2以上の整数)の範囲でゲームごとに更新するカウンタ更新手段と、
    メダル払出数からメダル投入数を減算した差玉数を格納するための格納領域を有する差玉数格納手段と、
    前記差玉数格納手段の差玉数から当該ゲームのメダル投入数をゲームごとに減算する投入数減算手段および前記差玉数格納手段の差玉数に当該ゲームのメダル払出数をゲームごとに加算する払出数加算手段を含む差玉数更新手段と、
    前記差玉数格納手段に格納されている前記差玉数が予め設定された上限値を超えているか否かの判定を行う出玉判定手段と、
    前記遊技カウンタの記憶値に基づき、前記出玉判定手段による判定を行うか否かの決定をゲームごとに行う判定可否決定手段と、
    前記出玉判定手段による判定を行うと前記判定可否決定手段により決定され、前記差玉数が前記上限値を超えていると前記出玉判定手段により判定されると、前記N種類のメダル投入数のうちで出玉期待値が最も高くなるメダル投入数でのゲームを禁止することにより、ゲーム可能なメダル投入数の種類をN未満に制限する投入制限手段と
    を備えたことを特徴とする遊技機。
  5. 前記遊技カウンタは、予め設定された記憶領域に前記ゲーム数を記憶するランダムアクセスメモリにより構成され、当初の記憶値が所定の初期値に設定されるもので、
    前記判定可否決定手段は、
    前記ランダムアクセスメモリの前記記憶値が前記設定ゲーム数Mに等しいか否かをゲームごとに判定し、等しいと判定したときに前記出玉判定手段による判定を行うと決定するゲーム数判定手段
    を含み、
    前記カウンタ更新手段は、
    前記ランダムアクセスメモリの前記記憶値をゲームごとに1ずつインクリメントするインクリメント手段と、
    前記出玉判定手段の判定結果に基づき、前記ランダムアクセスメモリの前記記憶値を変更する記憶値変更手段と
    を含む
    ことを特徴とする請求項4に記載の遊技機。
  6. 前記記憶値変更手段は、
    前記差玉数が前記上限値を超えていると前記出玉判定手段により判定されると、前記記憶値をK(M>K)だけ減算した値に書き換える書換手段
    を含む
    ことを特徴とする請求項5に記載の遊技機。
  7. 前記記憶値変更手段は、
    前記差玉数が前記上限値を超えていると前記出玉判定手段により判定されると、前記記憶値をK(M>K)だけ減算する減算手段
    を含む
    ことを特徴とする請求項5に記載の遊技機。
  8. 前記記憶値変更手段は、
    前記差玉数が前記上限値を超えていないと前記出玉判定手段により判定されると、前記記憶値を前記初期値にクリアするクリア手段
    を含む
    ことを特徴とする請求項5ないし7のいずれかに記載の遊技機。
  9. 前記差玉数更新手段は、
    前記差玉数が前記上限値を超えていないと前記出玉判定手段により判定されると、前記差玉数格納手段に格納されている前記差玉数を0にリセットする差玉数リセット手段
    を含む
    ことを特徴とする請求項4ないし8のいずれかに記載の遊技機。
  10. ゲーム可能なメダル投入数の種類が前記投入制限手段によりN未満に制限された状態で前記出玉率が前記上限値を超えていないと前記出玉判定手段により判定されると、前記投入制限手段による制限を解除する制限解除手段
    をさらに備えたことを特徴とする請求項4ないし9のいずれかに記載の遊技機。
  11. 遊技機のコンピュータを、
    ゲーム可能に設定されたN種類(Nは2以上の整数)のメダル投入数に対応してそれぞれ異なる期待値が設定されたN種類の抽選テーブルを記憶したテーブル格納手段と、
    遊技者によるメダル投入数に応じて前記N種類の抽選テーブルのうちから1つの抽選テーブルを選択抽選テーブルとして選択するテーブル選択手段と、
    前記選択抽選テーブルに基づくゲームの結果が入賞になると、その入賞態様に応じた払出数のメダルを払い出して遊技者に利益を付与する払出制御手段と、
    ゲーム数を記憶する遊技カウンタと、
    前記遊技カウンタの記憶値を予め設定された設定ゲーム数M(Mは2以上の整数)の範囲でゲームごとに更新するカウンタ更新手段と、
    Mゲーム間のメダル投入数をゲームごとに格納するための格納領域を有する投入数格納手段およびMゲーム間のメダル払出数をゲームごとに格納するための格納領域を有する払出数格納手段を含む履歴格納手段と、
    前記投入数格納手段の前記遊技カウンタの記憶値に対応する格納領域に当該ゲームのメダル投入数をゲームごとに書き込む投入数更新手段および前記払出数格納手段の前記遊技カウンタの記憶値に対応する格納領域に当該ゲームのメダル払出数をゲームごとに書き込む払出数更新手段を含む履歴更新手段と、
    前記履歴格納手段に格納されているMゲーム間のメダル払出数の総和をMゲーム間のメダル投入数の総和で除算した出玉率を所定ゲーム数J(Jは1以上の整数)ごとに算出する出玉率算出手段と、
    前記出玉率算出手段により算出された前記出玉率が予め設定された上限値を超えているか否かの判定を行う出玉判定手段と、
    前記出玉率が前記上限値を超えていると前記出玉判定手段により判定されると、前記N種類のメダル投入数のうちで出玉期待値が最も高くなるメダル投入数でのゲームを禁止することにより、ゲーム可能なメダル投入数の種類をN未満に制限する投入制限手段
    として機能させることを特徴とする遊技機用プログラム。
  12. 遊技機のコンピュータを、
    ゲーム可能に設定されたN種類(Nは2以上の整数)のメダル投入数に対応してそれぞれ異なる期待値が設定されたN種類の抽選テーブルを記憶したテーブル格納手段と、
    遊技者によるメダル投入数に応じて前記N種類の抽選テーブルのうちから1つの抽選テーブルを選択抽選テーブルとして選択するテーブル選択手段と、
    前記選択抽選テーブルに基づくゲームの結果が入賞になると、その入賞態様に応じた払出数のメダルを払い出して遊技者に利益を付与する払出制御手段と、
    ゲーム数を記憶する遊技カウンタと、
    前記遊技カウンタの記憶値を予め設定された設定ゲーム数M(Mは2以上の整数)の範囲でゲームごとに更新するカウンタ更新手段と、
    メダル払出数からメダル投入数を減算した差玉数を格納するための格納領域を有する差玉数格納手段と、
    前記差玉数格納手段の差玉数から当該ゲームのメダル投入数をゲームごとに減算する投入数減算手段および前記差玉数格納手段の差玉数に当該ゲームのメダル払出数をゲームごとに加算する払出数加算手段を含む差玉数更新手段と、
    前記差玉数格納手段に格納されている前記差玉数が予め設定された上限値を超えているか否かの判定を行う出玉判定手段と、
    前記遊技カウンタの記憶値に基づき、前記出玉判定手段による判定を行うか否かの決定をゲームごとに行う判定可否決定手段と、
    前記出玉判定手段による判定を行うと前記判定可否決定手段により決定され、前記差玉数が前記上限値を超えていると前記出玉判定手段により判定されると、前記N種類のメダル投入数のうちで出玉期待値が最も高くなるメダル投入数でのゲームを禁止することにより、ゲーム可能なメダル投入数の種類をN未満に制限する投入制限手段
    として機能させることを特徴とする遊技機用プログラム。
  13. 遊技機のコンピュータを、
    ゲーム可能に設定されたN種類(Nは2以上の整数)のメダル投入数に対応してそれぞれ異なる期待値が設定されたN種類の抽選テーブルを記憶したテーブル格納手段と、
    遊技者によるメダル投入数に応じて前記N種類の抽選テーブルのうちから1つの抽選テーブルを選択抽選テーブルとして選択するテーブル選択手段と、
    前記選択抽選テーブルに基づくゲームの結果が入賞になると、その入賞態様に応じた払出数のメダルを払い出して遊技者に利益を付与する払出制御手段と、
    ゲーム数を記憶する遊技カウンタと、
    前記遊技カウンタの記憶値を予め設定された設定ゲーム数M(Mは2以上の整数)の範囲でゲームごとに更新するカウンタ更新手段と、
    Mゲーム間のメダル投入数をゲームごとに格納するための格納領域を有する投入数格納手段およびMゲーム間のメダル払出数をゲームごとに格納するための格納領域を有する払出数格納手段を含む履歴格納手段と、
    前記投入数格納手段の前記遊技カウンタの記憶値に対応する格納領域に当該ゲームのメダル投入数をゲームごとに書き込む投入数更新手段および前記払出数格納手段の前記遊技カウンタの記憶値に対応する格納領域に当該ゲームのメダル払出数をゲームごとに書き込む払出数更新手段を含む履歴更新手段と、
    前記履歴格納手段に格納されているMゲーム間のメダル払出数の総和をMゲーム間のメダル投入数の総和で除算した出玉率を所定ゲーム数J(Jは1以上の整数)ごとに算出する出玉率算出手段と、
    前記出玉率算出手段により算出された前記出玉率が予め設定された上限値を超えているか否かの判定を行う出玉判定手段と、
    前記出玉率が前記上限値を超えていると前記出玉判定手段により判定されると、前記N種類のメダル投入数のうちで出玉期待値が最も高くなるメダル投入数でのゲームを禁止することにより、ゲーム可能なメダル投入数の種類をN未満に制限する投入制限手段
    として機能させることを特徴とする遊技機用プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  14. 遊技機のコンピュータを、
    ゲーム可能に設定されたN種類(Nは2以上の整数)のメダル投入数に対応してそれぞれ異なる期待値が設定されたN種類の抽選テーブルを記憶したテーブル格納手段と、
    遊技者によるメダル投入数に応じて前記N種類の抽選テーブルのうちから1つの抽選テーブルを選択抽選テーブルとして選択するテーブル選択手段と、
    前記選択抽選テーブルに基づくゲームの結果が入賞になると、その入賞態様に応じた払出数のメダルを払い出して遊技者に利益を付与する払出制御手段と、
    ゲーム数を記憶する遊技カウンタと、
    前記遊技カウンタの記憶値を予め設定された設定ゲーム数M(Mは2以上の整数)の範囲でゲームごとに更新するカウンタ更新手段と、
    メダル払出数からメダル投入数を減算した差玉数を格納するための格納領域を有する差玉数格納手段と、
    前記差玉数格納手段の差玉数から当該ゲームのメダル投入数をゲームごとに減算する投入数減算手段および前記差玉数格納手段の差玉数に当該ゲームのメダル払出数をゲームごとに加算する払出数加算手段を含む差玉数更新手段と、
    前記差玉数格納手段に格納されている前記差玉数が予め設定された上限値を超えているか否かの判定を行う出玉判定手段と、
    前記遊技カウンタの記憶値に基づき、前記出玉判定手段による判定を行うか否かの決定をゲームごとに行う判定可否決定手段と、
    前記出玉判定手段による判定を行うと前記判定可否決定手段により決定され、前記差玉数が前記上限値を超えていると前記出玉判定手段により判定されると、前記N種類のメダル投入数のうちで出玉期待値が最も高くなるメダル投入数でのゲームを禁止することにより、ゲーム可能なメダル投入数の種類をN未満に制限する投入制限手段
    として機能させることを特徴とする遊技機用プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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