JP2007300364A - 電力線通信システム - Google Patents

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Abstract

【課題】インジェクション部に使用されるコアのギャップ形状を電力線に流れる電流値の大小に対応できる構成とすることにより、電流値に左右されることなく一定の信号注入が可能な電力線通信システムを提供する。
【解決手段】このインジェクション部100は、ギャップ間隔が小さい切り欠き部5を有するコア3と、コア3を介して信号を磁気結合する信号線8と、ギャップ間隔が大きい切り欠き部6を有するコア1と、コア1を介して信号を磁気結合する信号線7と、を備え、電力線4に巻回すように取り付けられている。そして信号線7,8は電力線4に密着するように備えられ、且つ切り欠き部5と切り欠き部6が同じ位置になるように配置されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、電力線通信システムに関し、さらに詳しくは、複数の電力線に高周波信号を磁気結合して、送信すべき信号を重畳し受信すべき信号を抽出するインジェクション部に関するものである。
家庭内に引き込まれている電力線を用いた通信システムを構築する場合、高周波信号(2MHz〜30MHzの周波数帯)を電力線に重畳させる手段が必要となる。その場合の基本構成として図10に示すようなフェライトコア51を用いてインジェクションする方法がある(特許文献1参照)。この方法は、家庭内に引き込まれている電力線50のそれぞれにフェライトコア51を用いて電力線50と信号線52とを挟み込み、モデム53から信号線52を介して送信した高周波信号を磁気結合により電力線50に重畳するものである。またモデム53が高周波信号を受信する場合は、電力線50に重畳された高周波信号は、表皮効果により電力線50の表面に現れるので、信号線52を電力線50の表面に挟み込むようにすれば、その間の磁気結合力により高周波信号のみを取り出すことができる。
尚、日本の配電システム(TTシステム)では、2本の電力線と大地に設置された中性線の3本の電力線から構成されている。従って、電力線に重畳された高周波信号は必ず中性線と他の電力線の一方に重畳されるので、100Vの商用電源にモデムを接続すれば必ず高周波信号を受信することができる。
図11は、日本の配電システムに採用されているTTシステムの概念図である。柱上トランス40の2次側は中点が接地線41により大地に接地されている。従って、トランス40の両端(電力線42と43の間)の電圧は200Vであるが、中性線44との間では夫々100Vとなる。そして、その3線電力線は図示しない電力会社のブレーカを介して、需要家内の電力量計49により電力が積算されて分電盤45に入り、各ブレーカ45a、45b、45cを介して各家電機器46、47、48に供給される。従って、例えば家電機器46がPCであれば、電力線42と中性線44に重畳された高周波信号をPC内のモデムが受信して通信を行うことができる。
特開2004−032585公報
しかしながら、マンション等の集合住宅では、時間帯により電力線に流れる電流値が大幅に変動する。例えば、昼間では家電機器が稼動している時間帯であるため、電流値が多く、夕方から夜にかけては照明を一斉に点灯するため更に電流値が多くなりピークを迎える。そして、各家庭が消灯して就寝する時間帯は、電流値が最小になる。そのため、一戸建て住宅と異なり電流の変動幅が大きいので、インジェクション部のコアがピーク時の電流により磁気飽和しないように、コアに切り欠き部(ギャップ)を設けている。しかし、ギャップ幅を広くすればコアは飽和しにくいが、信号を注入する量(時間当たりのデータ量)が減少し、狭くすると信号の注入量は増加するが、コアが飽和しやすくなってしまうといった問題がある。
また、特許文献1に開示されている従来技術は、コアにギャップを設けていないため、電流値によってはコアが磁気飽和を起こして、信号を十分注入できないといった問題がある。
本発明は、かかる課題に鑑み、インジェクション部に使用されるコアのギャップ形状を電力線に流れる電流値の大小に対応できる構成とすることにより、電流値に左右されることなく一定の信号注入が可能な電力線通信システムを提供することを目的とする。
本発明はかかる課題を解決するために、請求項1は、電力線に高周波信号を重畳して信号の送受信を行う電力線通信システムであって、前記電力線に対して送信すべき信号を重畳し、受信すべき信号を抽出するためのインジェクション部を備え、前記インジェクション部は、少なくとも2つ以上のコアを備え、前記各コアは、前記電力線の外周に係合する筒状体であって、その一部に軸方向に延びる切欠き部を備え、前記各切欠き部のギャップ間隔が夫々異なることを特徴とする。
電力線通信システムに使用されるインジェクション部の基本構成は、コアと信号線である。そしてコアには、電力線に流れる電流により磁気飽和を起こさないように切り欠き部が設けられている。また、切り欠き部のギャップ間隔の大きさにより飽和の仕方が異なり、ギャップ間隔が大きいほど飽和はしづらくなるが、データの注入量は少なくなる。そこで本発明では、少なくとも2つ以上のコアを備え、夫々のコアの切り欠き部のギャップ間隔の大きさを異なるようにしたものである。
請求項2は、前記インジェクション部は2つコアを備えており、前記各コアの切り欠き部の周方向位置を相対的に90度以上ずらしたことを特徴とする。
コアの切り欠き部からは磁界が外部に漏洩する。従って、漏洩した磁界が隣接するコアに影響を与えないためには、切り欠き部の位置を離す必要がある。そこで本発明では、隣接する切り欠き部を90度以上異なる位置に配置するものである。
請求項3は、前記各コアを介して前記電力線と磁気結合する信号線と、計時手段と、前記信号線を選択する信号線選択部と、制御部と、を備え、前記制御部は、前記電力線に信号を重畳する場合、前記計時手段により計時した時刻に基づいて前記信号線選択部により信号線を選択し、該選択した信号線に前記信号を供給することを特徴とする。
電力線に流れる電流値は時間帯により異なる。例えば、マンション等の集合住宅では、朝、昼、夜、深夜で大きく電流値が異なり、その傾向は年間通じて大きく変わるものではない。そこで本発明では、このような傾向を事前に把握し、各時間帯における電流値を想定して、その電流値に応じた信号線を選択するものである。
請求項4は、前記制御部は、前記計時手段が前記電力線に流れる電流値が大きくなる時刻であること検出した場合、前記切り欠き部のギャップ間隔が大きいコアの信号線を選択し、前記電流値が小さくなる時刻であること検出した場合、前記切り欠き部のギャップ間隔が小さいコアの信号線を選択し、該選択した信号線に前記信号を供給することを特徴とする。
電力線の電流値が大きい場合、コアが磁気飽和しやすくなるため、切り欠き部のギャップ間隔を大きくする必要がある。また、逆に電力線の電流値が小さい場合、コアが磁気飽和しにくくなるため、切り欠き部のギャップ間隔を小さくしてデータ注入量を増やす必要がある。そこで本発明では、事前に時間帯と電流値の関係を調べておき、電流値が大きい時間帯の場合、切り欠き部のギャップ間隔が大きいコアの信号線を選択し、電流値が小さい時間帯の場合、切り欠き部のギャップ間隔が小さいコアの信号線を選択するものである。
請求項5は、前記各コアを介して前記信号を磁気結合する信号線と、前記電力線に流れる電流値を測定する電流値測定手段と、前記信号線を選択する信号線選択部と、制御部と、を備え、前記制御部は、前記電力線に信号を重畳する場合、前記電流値測定手段により前記電力線に流れる電流値を測定し、該測定した電流値に応じて前記信号線選択部により信号線を選択し、該選択した信号線に前記信号を供給することを特徴とする。
本発明は、各コアに個別に信号線を貫通させ、電力線の電流値を測定する手段と、どの信号線に信号を供給するかを選択する選択部とを備える。そして、電流値を測定しながら、その電流値に最適な切り欠き部のギャップ間隔を有するコアを選ぶように信号線を選択して、その信号線に信号を供給する。
請求項6は、前記制御部は、前記電流値測定手段により測定した電流値が所定の値を超過したと判断した場合、前記切り欠き部のギャップ間隔が大きいコアの信号線を選択し、前記電流値が所定の値を下回ったと判断した場合、前記切り欠き部のギャップ間隔が小さいコアの信号線を選択し、該選択した信号線に前記信号を供給することを特徴とする。
電流値測定手段により測定した電流値が所定の値を超えた場合は、コアが磁気飽和しないように切り欠き部のギャップ間隔が大きいコアの信号線を選択する。逆に測定した電流値が所定の値以下の場合は、コアが磁気飽和しづらくなるので、信号注入量を多くするために、切り欠き部のギャップ間隔が小さいコアの信号線を選択する。
請求項7は、電力線に高周波信号を重畳して信号の送受信を行う電力線通信システムであって、前記電力線に対して送信すべき信号を重畳し、受信すべき信号を抽出するためのインジェクション部を備え、前記インジェクション部は、コアを備え、前記コアは、前記電力線の外周に係合する筒状体であって、その一部に軸方向に延びる階段状の切欠き部を備えたことを特徴とする。
本発明は、コアの切り欠き部の形状を階段状にして、そのコアに1つの信号線を備え、電力線に流れる電流が大きい場合は、階段状のギャップ間隔が大きい部分のコアが働いて信号を注入するようにして、電力線に流れる電流が小さい場合は、階段状のギャップ間隔が小さい部分のコアが働いて更に多い信号を注入するものである。
請求項8は、電力線に高周波信号を重畳して信号の送受信を行う電力線通信システムであって、前記電力線に対して送信すべき信号を重畳し、受信すべき信号を抽出するためのインジェクション部を備え、前記インジェクション部は、コアを備え、前記コアは、前記電力線の外周に係合する筒状体であって、その一部に軸方向に延びるくさび状の切欠き部を備えたことを特徴とする。
本発明は、コアの切り欠き部の形状をくさび状にして、そのコアに1つの信号線を備え、電力線に流れる電流が大きい場合は、くさび状のギャップ間隔が大きい部分のコアが働いて信号を注入するようにして、電力線に流れる電流が小さい場合は、くさび状のギャップ間隔が小さい部分のコアが働いて更に多い信号を注入するものである。
本発明によれば、各コアは、その一部に切り欠き部を有したループ形状を備え、その切り欠き部のギャップ間隔が夫々異なるので、電力線に流れる電流値の大小に応じて磁気飽和しないコアを使用することができる。
以下、本発明を図に示した実施形態を用いて詳細に説明する。但し、この実施形態に記載される構成要素、種類、組み合わせ、形状、その相対配置などは特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する主旨ではなく単なる説明例に過ぎない。
図1(a)は本発明の第1の実施形態に係るインジェクション部の一部を示す概略構成図の外観図、図1(b)は模式図である。このインジェクション部100は、ギャップ間隔が小さい切り欠き部5を有するコア3と、コア3を介して信号を磁気結合する信号線8と、ギャップ間隔が大きい切り欠き部6を有するコア1と、コア1を介して信号を磁気結合する信号線7と、を備え、電力線4に巻回すように取り付けられている。そして信号線7、8は電力線4に密着するように備えられ、且つ切り欠き部5と切り欠き部6が同じ位置になるように配置されている。尚、図1(a)では、2種類のコアについて図示しているが、更に多くの種類を備えても構わない。また、コア1とコア3を間隔2を設けるように離間することにより、磁気的な相互干渉を減少することができる。
図1(b)は図1(a)の構成を模式化して示す図であり、同じ構成要素には図1(a)と同じ参照番号を付して説明する。前述したように電力線4に電流Iが流れると、その電流値によってはコアが磁気飽和を起こして外部から信号を注入する量が減少してしまう。一般に、ギャップ間隔による電流と信号注入量の関係は、ギャップ間隔が小さい場合は、磁気飽和し易いが信号注入量は大きくなる。また、ギャップ間隔が大きい場合は、磁気飽和しづらいが信号注入量は小さくなる。このような関係から、本実施形態では、少なくとも2つ以上のコアを備え、夫々のコアの切り欠き部のギャップ間隔を異なるようにしたものである。即ち、電流Iが大きいときは、ギャップ間隔6が大きいコア1に備えられた信号線7より信号を注入するようにする。また、逆に電流Iが小さいときは、ギャップ間隔5が小さいコア3に備えられた信号線8より信号を注入する。尚、電力線4の電流値が外部から判断できない場合は、信号線7、8に常時同じ信号を供給しておく(1本の信号線が両方のコアを通るようにしてもよい)ことにより、電流値により磁気飽和していないコアから信号が自動的に注入されるようになる。
図2(a)は本発明の第2の実施形態に係るインジェクション部の一部を示す概略構成図の外観図、図2(b)は模式図である。図2のインジェクション部200が図1と異なる点は、切り欠き部5と6の位置関係を互いの相対位置が90度以上異なる角度に配置した点である。即ち、コアの切り欠き部5、6からは磁界が外部に漏洩する。従って、漏洩した磁界が隣接するコアに影響を与えないためには、切り欠き部の位置を極力離すことが望ましい。例えばコアが2つであり間隔2が一定値の場合、電力線4の円周上で互いの切り欠き部5、6の距離が最も離れるのは、相対的位置が180度異なる角度に配置した場合である。これにより隣接するコア1、3の干渉を最小限にすることができる。
以上の実施形態は一例であり、切り欠き部を構成する対向する各端縁1a、1b又は3a、3bが直線状であって且つ平行な場合であれば、電力線4の軸方向に対して平行でなくても構わない。
図3(a)は本発明の第3の実施形態に係るインジェクション部の一部を示す概略構成図の外観図、図3(b)は模式図である。このインジェクション部300は、小さいギャップ間隔13と大きいギャップ間隔14を有する階段状の切り欠き部を備えたコア12と、このコア12を介して信号を磁気結合する信号線17とを備え、電力線11に巻回すように取り付けられている。そして信号線17は電力線11に密着するように備えられている。
図3(b)は図3(a)の構成を模式化して示す図であり、同じ構成要素には図3(a)と同じ参照番号を付して説明する。図1及び図2では、異なるギャップ間隔を有する2つのコアによりインジェクション部を構成し、信号線も夫々個別に必要であった。本実施形態では、1つのコアに異なるギャップ間隔を有する階段状の切り欠き部を備え、且つ信号線も1つにしたものである。即ち、コアの切り欠き部の形状を階段状にして、そのコアに1つの信号線17を備え、電力線11に流れる電流が大きい場合は、階段状のギャップ間隔が大きい部分14のコアが働いて信号を注入するようにして、電力線11に流れる電流が小さい場合は、階段状のギャップ間隔が小さい部分13のコアが働いて更に多い信号を注入するものである。これにより、1つの信号線17により電流の大小に関係なく最適な信号量を注入することができる。
以上の実施形態は一例であり、図3(a)では、2段の階段状について図示しているが、何段でも構わない。
図4(a)は本発明の第4の実施形態に係るインジェクション部の一部を示す概略構成図の外観図、図4(b)は模式図である。このインジェクション部400は、ギャップ間隔16がくさび状の切り欠き部を有するコア15と、このコア15を介して信号を磁気結合する信号線18とを備え、電力線11に巻回すように取り付けられている。そして信号線18は電力線11に密着するように備えられている。
図4(b)は図4(a)の構成を模式化して示す図であり、同じ構成要素には図4(a)と同じ参照番号を付して説明する。図1及び図2では、異なるギャップ間隔を有する2つのコアによりインジェクション部を構成し、信号線も夫々個別に必要であった。本実施形態では、1つのコアに徐々に異なるギャップ間隔を有するくさび状の切り欠き部を備え、且つ信号線も1つにしたものである。即ち、コア15の切り欠き部の形状をくさび状にして、そのコア15に1つの信号線を備え、電力線11に流れる電流が大きい場合は、くさび状のギャップ間隔が大きい部分のコアが働いて信号を注入するようにして、電力線に流れる電流が小さい場合は、くさび状のギャップ間隔が小さい部分のコアが働いて更に多い信号を注入するものである。これにより、連続的な電流値の変動に対して対応することができる。
以上の実施形態は一例であり、切欠き部を構成する対向する各端縁15a、15bが直線状であって非平行の状態で対向し合っている形状であればよい。
図5は本発明の第5及び第6の実施形態に係るインジェクション部のブロック図である。このインジェクション部500は、各コア20、21を介して信号を磁気結合する信号線24、25と、時間を計時する図示しない計時手段と、信号線24、25の何れかを選択する信号線選択部26と、電力線23に流れる電流値を測定する電流値測定手段22と、制御部28と、を備えて構成されている。尚、計時手段は制御部28内のクロック信号を計数することにより可能であり、電流値測定手段22を内部に備えても良い。
まず、第5の実施形態として、制御部28は、電力線23に信号を重畳する場合、計時手段により計時した時間に応じて信号線選択部26により信号線を選択し、選択した信号線に信号を供給する。図6はこの動作を更に詳しく説明するフローチャートである。電力線23に流れる電流値は時間帯により異なる。例えば、マンション等の集合住宅では、朝、昼、夜、深夜で大きく電流値が異なり、その傾向は年間通じて大きく変わるものではない。そこで本実施形態では、このような傾向を事前に把握し、各時間帯における電流値を想定して、その電流値に応じた信号線を選択するものである。即ち、制御部26は内部の計時手段によりギャップ間隔が大きいコア20の切替時間になったかを判断し(S1)、その時間でなければ(S1でNOのルート)ギャップ間隔が小さいコア21に切り替えて(S2)、信号線25に多くの量の信号を注入して(S3)ステップS1に戻って繰り返す。一方、ステップS1によりギャップ間隔が大きいコア20の切替時間になった場合(S1でYESのルート)、ギャップ間隔が大きいコア20に切り替えて(S4)、信号線24に少ない量の信号を注入して(S5)ステップS1に戻って繰り返す。これにより、簡単な方法により時間に応じて変動する電流変化に最適なコアを選択することができる。尚、冷暖房等の使用によって、季節毎の電力使用形態が変化するような場合は、計時手段に年間カレンダー機能を追加して対応すればよい。
次に、第6の実施形態として、制御部28は、電力線23に信号を重畳する場合、電流値測定手段22により測定した電流に応じて信号線選択部26により信号線を選択し、選択した信号線に信号を供給する。図7はこの動作を更に詳しく説明するフローチャートである。本実施形態では電流値を測定しながら、その電流値に最適な切り欠き部のギャップ間隔を有するコアを選ぶように信号線を選択して、その信号線に信号を供給するものである。即ち、制御部26は電流値測定手段22からの信号27により電力線23に流れる電流が所定の値を超過したか否かを判断し(S11)、超過していなければ(S11でNOのルート)ギャップ間隔が小さいコア21に切り替えて(S12)、信号線25に多くの量の信号を注入して(S13)ステップS11に戻って繰り返す。一方、ステップS11により電流が超過した場合(S11でYESのルート)、ギャップ間隔が大きいコア20に切り替えて(S14)、信号線24に少ない量の信号を注入して(S15)ステップS11に戻って繰り返す。これにより、時間帯に関係なく電流値の大小によって最適なコアを選択することができる。
図8はコアの具体的な形状を示す図である。円筒状のコアに電力線を通すためには、配設済みの電力線を一旦取り外してコアを貫通させる必要が生じるため、一般的には断面形状が略半円(U字)型のコアを2つ組み合わせて使っている。例えば、図8のようにコア30を収容可能な第1のケース31に2つの第2のケース32が互い違いに配置されており、第1のケース31と第2のケース32は蝶番34にて結合されている。そして第2のケース32には1つのコア30が収容される。
図9はコアにギャップを設ける方法を説明する図である。図9(a)は展開図、(b)は断面図である。図9(a)に示すように、コア30を第1のケース31、第2のケース32に収容した上で、第1のケース31の各コアにギャップを形成するためのスペーサ37を端縁部に貼付する。また、第2のケース32の各コアに異なるギャップを形成するためのスペーサ38を端縁部に貼付する。このスペーサの厚みを異ならせることで、コアのギャップを異ならせることができる。そして、図9(b)のように電力線60と信号線61をコア30の中心に通した上で、第2のケース32を蝶番34を中心として回転させて、第1のケース31にかぶせて止め具36を係合穴35に係合することで固定される。
以上の通り図8及び図9のようなケースを用意しておけば、コアを電力線に設置する際の工事が楽になり、作業者のスキルによるばらつきも生じない。
以上の通り本発明によれば、コア1、3は、その一部に切り欠き部6、5を有したループ形状を備え、その切り欠き部6、5のギャップ間隔が夫々異なるので、電力線4に流れる電流値の大小に応じて磁気飽和しないコアを使用することができる。
また、各コア1、3の切り欠き部の向きを互いに90度以上、望ましくは180度異なる角度に配置したので、隣接するコアの干渉を最小限にすることができる。
また、制御部28は、電力線23に信号を重畳する場合、計時手段により計時した時間に応じて信号線選択部26により信号線を選択し、選択した信号線に信号を供給するので、簡単な方法により時間に応じて変動する電流変化に最適なコアを選択することができる。
また、制御部28は、計時手段により計時した時間が電力線23に流れる電流値が大きい時間帯の場合、切り欠き部のギャップ間隔が大きいコア20の信号線を選択し、電流値が小さい時間帯の場合、切り欠き部のギャップ間隔が小さいコア21の信号線を選択し、選択した信号線に信号を供給するので、電流値に応じた最適なコアを選択することができる。
また、制御部28は、電力線23に信号を重畳する場合、電流値測定手段22により電力線に流れる電流値を測定し、測定した電流値に応じて信号線選択部26により信号線を選択し、選択した信号線に信号を供給するので、時間帯に関係なく電流値の大小によって最適なコアを選択することができる。
また、制御部28は、電流値測定手段22により測定した電流値が所定の値を超過した場合、切り欠き部のギャップ間隔が大きいコア20の信号線を選択し、電流値が所定の値を下回った場合、切り欠き部のギャップ間隔が小さいコア21の信号線を選択し、選択した信号線に信号を供給するので、時間帯に関係なく電流値の大小によって最適なコアを選択することができる。
また、インジェクション部300は、ギャップ間隔が階段状の切り欠き部を有するコア12と、このコア12を介して信号を磁気結合する信号線17と、を備えているので、1本の信号線17により電流の大小に関係なく最適な信号量を注入することができる。
また、インジェクション部400は、ギャップ間隔がくさび状の切り欠き部を有するコア15と、このコア15を介して信号を磁気結合する信号線18と、を備えているので、連続的な電流値の変動に対して対応することができる。
(a)は本発明の第1の実施形態に係るインジェクション部の一部を示す概略構成図の外観図、(b)は模式図である。 (a)は本発明の第2の実施形態に係るインジェクション部の一部を示す概略構成図の外観図、(b)は模式図である。 (a)は本発明の第3の実施形態に係るインジェクション部の一部を示す概略構成図の外観図、(b)は模式図である。 (a)は本発明の第4の実施形態に係るインジェクション部の一部を示す概略構成図の外観図、(b)は模式図である。 本発明の第5、第6の実施形態に係るインジェクション部のブロック図である。 本発明の第5の実施形態を更に詳しく説明するフローチャートである。 本発明の第6の実施形態を更に詳しく説明するフローチャートである。 コアの具体的な形状を示す図である。 コアにギャップを設ける方法を説明する図であり、(a)は展開図、(b)は断面図である。 従来のフェライトコアを用いてインジェクションする方法を説明する図である。 日本の配電システムに採用されているTTシステムの概念図である。
符号の説明
1、3 コア、2 間隔、4 電力線、5、6 切り欠き部、7、8 信号線、100 インジェクション部

Claims (8)

  1. 電力線に高周波信号を重畳して信号の送受信を行う電力線通信システムであって、
    前記電力線に対して送信すべき信号を重畳し、受信すべき信号を抽出するためのインジェクション部を備え、
    前記インジェクション部は、少なくとも2つ以上のコアを備え、
    前記各コアは、前記電力線の外周に係合する筒状体であって、その一部に軸方向に延びる切欠き部を備え、前記各切欠き部のギャップ間隔が夫々異なることを特徴とする電力線通信システム。
  2. 前記インジェクション部は2つコアを備えており、前記各コアの切り欠き部の周方向位置を相対的に90度以上ずらしたことを特徴とする請求項1に記載の電力線通信システム。
  3. 前記各コアを介して前記電力線と磁気結合する信号線と、計時手段と、前記信号線を選択する信号線選択部と、制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記電力線に信号を重畳する場合、前記計時手段により計時した時刻に基づいて前記信号線選択部により信号線を選択し、該選択した信号線に前記信号を供給することを特徴とする請求項1又は2に記載の電力線通信システム。
  4. 前記制御部は、前記計時手段が前記電力線に流れる電流値が大きくなる時刻であること検出した場合、前記切り欠き部のギャップ間隔が大きいコアの信号線を選択し、前記電流値が小さくなる時刻であること検出した場合、前記切り欠き部のギャップ間隔が小さいコアの信号線を選択し、該選択した信号線に前記信号を供給することを特徴とする請求項3に記載の電力線通信システム。
  5. 前記各コアを介して前記電力線と磁気結合する信号線と、前記電力線に流れる電流値を測定する電流値測定手段と、前記信号線を選択する信号線選択部と、制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記電力線に信号を重畳する場合、前記電流値測定手段により前記電力線に流れる電流値を測定し、該測定した電流値に応じて前記信号線選択部により信号線を選択し、該選択した信号線に前記信号を供給することを特徴とする請求項1又は2に記載の電力線通信システム。
  6. 前記制御部は、前記電流値測定手段により測定した電流値が所定の値を超過したと判断した場合、前記切り欠き部のギャップ間隔が大きいコアの信号線を選択し、前記電流値が所定の値を下回ったと判断した場合、前記切り欠き部のギャップ間隔が小さいコアの信号線を選択し、該選択した信号線に前記信号を供給することを特徴とする請求項5に記載の電力線通信システム。
  7. 電力線に高周波信号を重畳して信号の送受信を行う電力線通信システムであって、
    前記電力線に対して送信すべき信号を重畳し、受信すべき信号を抽出するためのインジェクション部を備え、
    前記インジェクション部は、コアを備え、
    前記コアは、前記電力線の外周に係合する筒状体であって、その一部に軸方向に延びる階段状の切欠き部を備えたことを特徴とする電力線通信システム。
  8. 電力線に高周波信号を重畳して信号の送受信を行う電力線通信システムであって、
    前記電力線に対して送信すべき信号を重畳し、受信すべき信号を抽出するためのインジェクション部を備え、
    前記インジェクション部は、コアを備え、
    前記コアは、前記電力線の外周に係合する筒状体であって、その一部に軸方向に延びるくさび状の切欠き部を備えたことを特徴とする電力線通信システム。
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