JP2006094378A - 通信装置、信号重畳装置及び信号抽出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 信号線と電力線との磁気結合により電力線を介して信号を送受信する通信装置、信号を電力線に重畳する信号重畳装置、及び電力線から信号を抽出する信号抽出装置を提供する。
【解決手段】 信号重畳部19は、環状の磁性体190と、磁性体190の周方向に設けられた空隙192、192と、磁性体190に巻回された信号線193を備え、磁性体190の挿通孔には、電力線2を挿通してある。また、信号抽出部も同様の構成を有する。信号重畳部19は、通信装置から送信する信号を、磁性体190を介して、信号線193と電力線2との磁気結合により、信号線193から電力線2へ重畳する。磁性体190に空隙192、192を設けることにより、電力線2を流れる電流により磁性体190が飽和することを防止するとともに、磁気結合による信号の減衰量を抑制する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、電力線を介して信号を送受信する通信装置に関し、特に信号線と電力線との磁気結合により信号を送受信する通信装置、信号線と電力線との磁気結合により信号を電力線に重畳する信号重畳装置及び電力線から信号を抽出する信号抽出装置に関する。
需要家に電力を配電する電力線を利用したデータの通信は、電力線に沿って複数の通信装置を設置し、搬送波を変調した信号を電力線に重畳することにより行われている。
通信装置から送信する信号を電力線に重畳し、また、電力線に重畳した信号を通信装置で受信するためには、電力線を挿通した環状のフェライトコアに信号線を巻回し、巻回した信号線と電力線との磁気結合を利用している。このような電力線を通じて通信を行う電力線搬送通信システムが提案されている(特許文献1参照)。
特開2003−143043号公報
しかしながら、特許文献1の例にあっては、長距離に亘って配電された電力線の位置が給電側であるか受電側であるかに応じて、また、電力線の種類などに応じて、電力線を流れる電流は数十〜数百Aにも及び、電力線に流れる電流によってフェライトコアを通る磁束が飽和し、透磁率が低下するため、信号線と電力線との磁気結合が低下し、信号を電力線に重畳してデータを通信できない場合があった。
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであり、内部に電力線を挿通する環状の磁性体と、周方向に前記磁性体を分割する複数の空隙と、前記磁性体に巻回された信号線とを備えることにより、電力線に流れる電流の大きさに拘わらず、信号線と電力線との磁気結合により信号を送受信することができる通信装置、通信装置から電力線に信号を重畳する信号重畳装置及び通信装置に電力線から信号を抽出する信号抽出装置を提供することを目的とする。
本発明の他の目的は、前記磁性体の透磁率を100〜2000の範囲にし、内径を40〜60mmの範囲にし、径方向の寸法を10〜20mmの範囲にし、前記信号の送受信用周波数が少なくとも2〜20MHzの範囲を含むようにしてあり、前記空隙の周方向寸法の合計を2〜30mmにすることにより、磁束の飽和を防止するとともに、信号の減衰を抑制することができる通信装置を提供することにある。
第1発明に係る通信装置は、電力線を介して信号を送受信する通信装置において、内部に電力線を挿通する環状の磁性体と、前記磁性体の周を分割する一つ又は複数の空隙と、前記磁性体に巻回された信号線とを備え、前記信号線と電力線との磁気結合により信号を送受信するように構成してあることを特徴とする。
第2発明に係る通信装置は、第1発明において、前記磁性体の透磁率は100〜2000の範囲にあり、内径は40〜60mmの範囲にあり、径方向の寸法は10〜20mmの範囲にあり、前記信号の送受信用周波数は少なくとも2〜20MHzの範囲を含み、前記空隙の周方向寸法の合計は、2〜30mmの範囲にあることを特徴とする。
第3発明に係る信号重畳装置は、通信装置から出力される信号を電力線に重畳する信号重畳装置において、内部に電力線を挿通する環状の磁性体と、前記磁性体の周を分割する一つ又は複数の空隙と、前記磁性体に巻回された信号線とを備え、前記信号線と電力線との磁気結合により信号を重畳するように構成してあることを特徴とする。
第4発明に係る信号抽出装置は、通信装置へ入力する信号を電力線から抽出する信号抽出装置において、内部に電力線を挿通する環状の磁性体と、前記磁性体の周を分割する一つ又は複数の空隙と、前記磁性体に巻回された信号線とを備え、前記信号線と電力線との磁気結合により信号を抽出するように構成してあることを特徴とする。
第1発明、第3発明及び第4発明にあっては、環状の磁性体の周方向に該磁性体を分割する一つ又は複数の空隙を設けることにより、空隙を設けた磁性体の透磁率を、空隙を設けない磁性体の透磁率より小さくする。電力線を流れる電流により環状の磁性体に交叉する磁束が増加し、信号を電力線に重畳することができなくなる電流(飽和電流)は、透磁率に反比例するため、空隙を設けることにより飽和電流を大きくする。なお、磁束が飽和する理論的な飽和電流は、ここで言う飽和電流より一般に高い値となるが、本発明においては通信品質が低下し、実用上使用できなくなる電流値を飽和電流と称する。
第2発明にあっては、磁性体の内径を40〜60mmの範囲に設け、径方向の寸法(肉圧)を10〜20mmの範囲に設けることにより、前記内径及び径方向の寸法に応じて磁性体の磁路長を所定の範囲に設ける。空隙の周方向寸法の合計(合計寸法)が小さくなるに応じて、空隙を設けた磁性体の透磁率は大きくなり、飽和電流は小さくなる。磁性体の透磁率が100〜2000の範囲にある場合、空隙の合計寸法が2mmより小さいときは、飽和電流が50A以下になる。一般家庭に供給される電流の多くは最大値が50Aであるため、飽和電流が50A以下になった場合、電力線を流れる電流により環状の磁性体に交叉する磁束が飽和し、電力線と信号線との間で磁気結合が得られない。
一方、空隙の合計寸法が大きくなるに応じて、空隙を設けた磁性体の透磁率は小さくなり、磁気結合が小さくなるため、電力線と信号線との間で送受信する信号の磁気結合の結合効率が低下し、信号の減衰量が増加する。磁性体の透磁率が100〜2000の範囲にあり、信号の周波数が2〜20MHzの範囲を含む場合、空隙の合計寸法が30mmより大きいときは、送受信する信号の減衰量が約5dBより大きくなる。空隙の合計寸法が2〜30mmの範囲である場合は、飽和電流を約50Aよりも大きくし、送受信する信号の減衰量を約5dB以下に抑制する。
第1発明、第3発明及び第4発明にあっては、環状の磁性体の周方向に該磁性体を分割する一つ又は複数の空隙を設けることにより、電力線を流れる電流により前記磁性体が飽和することを防止して信号の送受信をすることができる。
第2発明にあっては、前記磁性体の透磁率を100〜2000の範囲にし、内径を40〜60mmの範囲にし、径方向の寸法を10〜20mmの範囲にし、前記信号の送受信用周波数が少なくとも2〜20MHzの範囲を含むようにしてあり、空隙の合計寸法を2〜30mmの範囲にすることにより、電力線を流れる電流により磁性体が飽和することを防止するとともに、送受信する信号の減衰量の低下を抑制することができる。
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて説明する。図1は通信装置1の構成を示すブロック図である。図において、10は誤り訂正符号部である。誤り訂正符号部10は、送信側から入力されるビット列から構成されるデータビットに誤り訂正符号を付加してデータを符号化し、符号化したデータをバッファ11へ出力する。
バッファ11は、誤り訂正符号部10から入力されたデータを一旦記憶し、一定数のビット毎にシリアル・パラレル変換部12へ出力する。
シリアル・パラレル変換部12は、バッファ11から読み出したシリアルデータを、後述する直交振幅変調部13で使用する周波数の異なる搬送波の数(サブキャリアの数)に等しい組のパラレルデータに変換し、変換したパラレルデータを直交振幅変調部13へ出力する。
直交振幅変調部13は、シリアル・パラレル変換部12から入力された複数の組のパラレルデータ夫々を、直交する複数の搬送波夫々に分散し、分散したデータを各搬送波に割り当て、割り当てられたデータ(シンボル)に基づいて前記搬送波の振幅及び位相を変調する直交振幅変調(QAM:Quadrature Amplitude Modulation )をし、変調信号を逆フーリエ変換部14へ出力する。
逆フーリエ変換部14は、直交振幅変調部13から入力された搬送波毎の変調信号を時間領域の変調信号に変換し、変換した変調信号をパラレル・シリアル変換部15へ出力する。
パラレル・シリアル変換部15は、逆フーリエ変換部14から入力された変調信号をシリアルデータに変換し、ガードインターバル部16へ出力する。
ガードインターバル部16は、パラレル・シリアル変換部15から入力されたシリアルデータに対して、複数の搬送波を用いたマルチパス伝送による符号間干渉を防止するため、各搬送波の遅延時間を考慮して、シンボル長をガードインターバル分だけ長くするガードインターバルを挿入する処理をし、処理後の信号をD/A変換部17へ出力する。
D/A変換部17は、ガードインターバル部16から入力されたデジタル変調信号をアナログ変調信号に変換し、フィルタ18へ出力する。
フィルタ18は、D/A変換部17から入力された変調信号の高調波成分を除去し、処理後の変調信号を信号重畳部19へ出力する。
図2は信号重畳部19の構成を示す説明図である。なお、後述する信号抽出部20も同様の構成を有するので説明は省略する。図において、190は環状の磁性体が周方向に二分割された半環状の磁性体片191、191から構成される磁性体である。対向する磁性体片191、191との間には空隙192、192を有し、磁性体190には、フィルタ18に接続された信号線193を巻回してある。信号線193の巻回数は送受信する信号の電力に応じて設定することができる。なお、空隙192は、板状の合成樹脂などを磁性体片191、191の当接面の間に挿入することにより形成する。
磁性体190の内径は約40〜60mmの寸法を有し、磁性体190の径方向の寸法(肉厚)は約10〜20mmであり、磁性体190の長手方向の寸法は約20〜100mmである。また、磁性体190の透磁率は100〜2000である。磁性体190で形成される磁路に対して空隙192、192の周方向の合計寸法は約2〜30mmである。
磁性体190は挿通孔194を有し、挿通孔194には電力線2を挿通してある。電力線2は、例えば、電柱を介して布設した中圧配電線であり、三相交流の中圧電圧(例えば、6kV)を配電する。信号重畳部19は、電力線2に接続される変圧器の接続端子近傍などに設置してある。磁性体190の内径は、電力線2の電線の径に応じて設定することができる。また、一般家庭に供給される電流の多くは、最大値が50Aである。
信号重畳部19は、フィルタ18から入力された変調信号を信号線193と電力線2との磁気結合により、電力線2に重畳する。
一方、信号抽出部20は、電力線2に重畳して送信された信号を、電力線2と信号線193との間の磁気結合を利用して抽出し、フィルタ21へ出力する。
フィルタ21は、信号抽出部20から入力された変調信号から高調波成分を除去し、処理後の信号をA/D変換部22へ出力する。
A/D変換部22は、フィルタ21から入力されたアナログの変調信号をデジタルの信号に変換し、変換後の信号をガードインターバル部23へ出力する。
ガードインターバル部23は、A/D変換部22から入力された信号からガードインターバルを除去する処理を行い、処理後の信号をシリアル・パラレル変換部24へ出力する。
シリアル・パラレル変換部24は、ガードインターバル部23から入力された信号をサブキャリアの数に等しい組のパラレルデータに変換し、変換したパラレルデータをフーリエ変換部25へ出力する。
フーリエ変換部25は、シリアル・パラレル変換部24から入力された信号を、搬送波毎に周波数領域の信号に変換し、変換後の信号を直交振幅復調部26へ出力する。
直交振幅復調部26は、フーリエ変換部25から入力された信号に基づいて、送信されたデータを再生するための復調処理が行われ、処理後のデータをパラレル・シリアル変換部27へ出力する。
パラレル・シリアル変換部27は、搬送波毎に復調されたデータをシリアルデータに変換し、変換後のデータをバッファ28へ出力する。
バッファ28は、パラレル・シリアル変換部27から入力されたデータを、誤り訂正復号部29が読み出すまで一旦記憶する。
誤り訂正復号部29は、バッファ28に記憶されたデータを読み出し、読み出したデータに誤りがある場合には誤り訂正を行い、訂正後のデータを受信側へ出力し、読み出したデータに誤りがない場合には、該データを受信側へ出力する。
図3は信号重畳部19の飽和電流及び信号の減衰量を測定する測定方法を示す説明図である。飽和電流は、電力線を流れる電流により磁性体に交叉する磁束が増加し、通信品質が低下し、信号を電力線に重畳することができなくなる電流である。なお、磁束が飽和する理論的な飽和電流は、ここで言う飽和電流より一般に高い値となるが、本発明においては通信品質が低下し、実用上使用できなくなる電流値を飽和電流と称する。図において、30は入出力特性評価装置である。入出力特性評価装置30は、周波数を変化させた狭帯域の信号(スイープ信号)を被評価回路に入力し、該被評価回路から出力された信号の振幅・位相の変化に基づいて被評価回路の入出力特性を測定する装置である。
入出力特性評価装置30の入力側及び出力側夫々には、バラン31、32を接続してある。バラン31は入出力特性評価装置30から入力された信号を平衡信号に変換し信号重畳部19へ出力する。信号重畳部19は、バラン31から入力された信号を磁気結合により電源線3へ出力する。信号重畳部19において、磁性体190の透磁率は300、内径は60mm、外径は100mm、肉厚は20mm、長手方向の寸法は100mmである。
電源線3はループ状に形成してあり、ループの途中部に通電トランス33を設けてある。通電トランス33は、電源線3に50又は60Hzの所要の電流を供給する。信号重畳部19は、さらに、電源線3に重畳した信号を磁気結合によりバラン32へ出力する。なお、信号抽出部20は信号重畳部19と同じ構成を有するので、信号の抽出に信号重畳部19を用いている。バラン32は、信号重畳部19から入力された平衡信号を不平衡信号に変換し、変換した信号を入出力特性評価装置30に出力する。
まず、飽和電流の測定は、信号重畳部19の空隙192の寸法を変えるとともに、通電トランス33により供給する電流を変化させて、出力波形が歪み始める電流値を測定する。出力波形が歪み始める電流は、磁性体190が飽和し、通信装置の通信速度が低下し始めるポイントに相当する。
図4は空隙の合計寸法と飽和電流との関係を示す説明図である。図に示すように、空隙192、192の合計寸法が長くなるに応じて、飽和電流は大きくなる。例えば、空隙192、192の合計寸法が2mmの場合は、飽和電流は約50Aであり、空隙192、192の合計寸法が20mmの場合は、飽和電流は約310Aであり、空隙192、192の合計寸法が30mmである場合は、飽和電流は約400Aである。電力線2に流れる電流は、数十〜数百Aであり、一般家庭に供給される電流は最大50Aであることから、電流が50A流れた場合でも磁性体190が飽和しないためには、空隙192、192の合計寸法は2mm以上を要する。空隙192、192の合計寸法が2mm以下の場合には、飽和電流が小さくなり、電力線2を流れる電流により、磁性体190を通る磁束が飽和し、磁気結合が低下する。
磁性体190の透磁率が100〜2000、磁性体190の内径が40mm、肉厚が10mmの場合においても、磁性体190が飽和しないためには、空隙192、192の合計寸法は2mm以上を要するという結果が得られた。
次に、信号の減衰量の測定は、信号重畳部19を接続しない場合を基準にして、信号重畳部19を接続した場合の信号の減衰量を、空隙192の寸法を変化させて測定する。
図5は空隙の合計寸法と信号の減衰量との間係を示す説明図である。図に示すように、空隙192、192の合計寸法が大きくなるに応じて、信号の減衰量は大きくなる。例えば、信号の周波数が20MHzの場合は、空隙192、192の合計寸法が0mmのときは信号の減衰量は約4dBであり、空隙192、192の合計寸法が30mmのときは信号の減衰量は約5dBである。また、信号の周波数が10MHzの場合は、空隙192、192の合計寸法が0mmのときは信号の減衰量は約3.5dBであり、空隙192、192の合計寸法が20mmのときは信号の減衰量は約5.5dBである。また、信号の周波数が5MHzの場合は、空隙192、192の合計寸法が0mmのときは信号の減衰量は約3.4dBであり、空隙192、192の合計寸法が10mmのときは信号の減衰量は約5dBである。さらに、信号の周波数が2MHzの場合は、空隙192、192の合計寸法が0mmのときは信号の減衰量は約3.4dBであり、空隙192、192の合計寸法が5mmのときは信号の減衰量は約5dBである。
通信装置間の信号の減衰量の許容範囲は数十dBであり、電力線2による信号の減衰量を考慮すると、信号重畳部19、信号抽出部20夫々における信号の減衰量の許容範囲は約5dBである。従って、使用する信号の周波数帯が2〜20MHzを含む場合には、周波数に応じて、空隙192、192の合計寸法は30mmより小さいことを要する。
磁性体190の透磁率が100〜2000、磁性体190の内径が40mm、肉厚が10mmの場合においても、透磁率の大小に応じて、空隙192、192の合計寸法は、2〜30mmの範囲で設定することが可能である。例えば、透磁率が100の場合には、空隙192、192の合計寸法を2〜30mmの範囲においてより小さい値で設定することができ、また、周波数のより大きい信号を使用することができる。また、透磁率が2000の場合は、空隙192、192の合計寸法を2〜30mmの範囲においてより大きい値で設定することができ、また、周波数のより小さい信号を使用することができる。これにより、通信帯域資源を有効に活用するこができる。なお、透磁率は、入手の容易性、コスト面を考慮して、200〜500の範囲のものを使用することがより好ましいといえる。
上述の通り、電力線2を流れる電流による磁性体190の磁束の飽和を防止し、飽和電流を大きくするためには、空隙192、192の合計寸法を2mmより大きくすることが好ましい。また、信号の減衰量を許容範囲である約5dBに抑えるためには、使用する信号の周波数に応じて、空隙192、192の合計寸法を30mmより小さくすることが好ましい。
上述の実施の形態においては、信号重畳部19、信号抽出部20は、通信装置1に含まれる構成であったが、これに限られるものではない。例えば、信号重畳部19をハウジングなどに取り付け、磁性体片191、191を連結可能に保持し、磁性体190を巻回した信号線193の端部にコネクタを設け、該コネクタを介して通信装置1に接続することにより、信号重畳装置として構成することも可能である。信号抽出部20も同様に信号抽出装置として構成することができる。また、信号重畳と信号抽出とを共用することも可能である。また、複数の周波数帯を使用する場合は、周波数に応じて、複数の磁性体190を収納する構成でもよい。
上述の実施の形態においては、磁性体190は環状であり、2箇所に空隙192を設ける構成であったが、空隙の数はこれに限らず、例えば、環状の磁性体190を径方向に4等分割するような構成であってもよい。この場合は、空隙は4箇所となる。また、空隙の箇所を1箇所設ける構成でもよい。
上述の実施の形態においては、磁性体190の形状は、円形状であったが、これに限定されるものではなく、四角形状であってよい。
上述の実施の形態においては、磁性体190の透磁率は300であったが、これに限定されるものではなく、使用する信号の周波数に応じて、透磁率の異なる磁性体を用いることも可能である。例えば、透磁率が100〜2000であってもよい。透磁率が100より小さくなる場合は、飽和電流が増加するが、磁気結合の結合効率が低下する。一方、透磁率が2000を越える場合は、磁気結合の結合効率が増加するが、飽和電流は減少する。透磁率が100〜2000の範囲であれば、飽和電流を増加させ、磁気結合の結合効率を増加することができる。磁性体の入手可能性、コスト面などを考慮すると、より好ましくは、透磁率の範囲は、200〜500である。使用する磁性体の透磁率を変更する場合は、透磁率と使用する周波数に応じて、空隙の合計寸法を設定することができる。すなわち、使用する信号の周波数が高い場合には、小さい透磁率の磁性体を使用でき、信号の周波数が低くなるに応じて、透磁率の大きい磁性体を用いることができる。
上述の実施の形態においては、変調方式は直交振幅変調を用いる構成であったが、これに限定されるものではなく、他の変調方式(例えば、振幅変調、位相変調など)を使用する構成でもよい。
通信装置の構成を示すブロック図である。 信号重畳部の構成を示す説明図である。 信号重畳部の飽和電流及び信号の減衰量を測定する測定方法を示す説明図である。 空隙の合計寸法と飽和電流との関係を示す説明図である。 空隙の合計寸法と信号の減衰量との間係を示す説明図である。
符号の説明
1 通信装置
2 電力線
19 信号重畳部
20 信号抽出部
190 磁性体
191 磁性体片
192 空隙
193 信号線
194 挿通孔

Claims (4)

  1. 電力線を介して信号を送受信する通信装置において、
    内部に電力線を挿通する環状の磁性体と、
    前記磁性体の周を分割する一つ又は複数の空隙と、
    前記磁性体に巻回された信号線と
    を備え、
    前記信号線と電力線との磁気結合により信号を送受信するように構成してあることを特徴とする通信装置。
  2. 前記磁性体の透磁率は100〜2000の範囲にあり、内径は40〜60mmの範囲にあり、径方向の寸法は10〜20mmの範囲にあり、前記信号の送受信用周波数は少なくとも2〜20MHzの範囲を含み、
    前記空隙の周方向寸法の合計は、2〜30mmの範囲にあることを特徴とする請求項1に記載された通信装置。
  3. 通信装置から出力される信号を電力線に重畳する信号重畳装置において、
    内部に電力線を挿通する環状の磁性体と、
    前記磁性体の周を分割する一つ又は複数の空隙と、
    前記磁性体に巻回された信号線と
    を備え、
    前記信号線と電力線との磁気結合により信号を重畳するように構成してあることを特徴とする信号重畳装置。
  4. 通信装置へ入力する信号を電力線から抽出する信号抽出装置において、
    内部に電力線を挿通する環状の磁性体と、
    前記磁性体の周を分割する一つ又は複数の空隙と、
    前記磁性体に巻回された信号線と
    を備え、
    前記信号線と電力線との磁気結合により信号を抽出するように構成してあることを特徴とする信号抽出装置。
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