JP2007297799A - 締固め砂杭造成装置 - Google Patents
締固め砂杭造成装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2007297799A JP2007297799A JP2006125075A JP2006125075A JP2007297799A JP 2007297799 A JP2007297799 A JP 2007297799A JP 2006125075 A JP2006125075 A JP 2006125075A JP 2006125075 A JP2006125075 A JP 2006125075A JP 2007297799 A JP2007297799 A JP 2007297799A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- sand
- tube
- inner tube
- outer tube
- compacted
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Investigation Of Foundation Soil And Reinforcement Of Foundation Soil By Compacting Or Drainage (AREA)
Abstract
【課題】貫入孔の周囲の原地盤を乱さずに締固め砂杭を造成できる締固め砂杭造成装置を提供すること。
【解決手段】先端部に掘削した土砂を内方に導入する掘削刃12を有するとともに軸回りに回転可能な内空状の外筒管10と、外筒管10の内側に配置され、外筒管10と独立して軸回りに回転可能であるとともに外筒管10に対して延長方向に相対移動可能な内筒管20と、を備え、内筒管20が、後端寄りに設けられた材料砂投入孔25と先端寄りに設けられた材料砂排出孔26とを連通した内空状であって、先端部に材料砂を押圧する押圧部24を有しているとともに、外筒管10の内面と内筒管20の外面との間に延長方向に沿って螺旋状の掘削土砂排出路23が設けられている。
【選択図】図2
【解決手段】先端部に掘削した土砂を内方に導入する掘削刃12を有するとともに軸回りに回転可能な内空状の外筒管10と、外筒管10の内側に配置され、外筒管10と独立して軸回りに回転可能であるとともに外筒管10に対して延長方向に相対移動可能な内筒管20と、を備え、内筒管20が、後端寄りに設けられた材料砂投入孔25と先端寄りに設けられた材料砂排出孔26とを連通した内空状であって、先端部に材料砂を押圧する押圧部24を有しているとともに、外筒管10の内面と内筒管20の外面との間に延長方向に沿って螺旋状の掘削土砂排出路23が設けられている。
【選択図】図2
Description
本発明は、先端部に掘削した土砂を内方に導入する掘削刃を有するとともに軸回りに回転可能な内空状の外筒管と、外筒管の内側に配置され、外筒管と独立して軸回りに回転可能であるとともに外筒管に対して延長方向に相対移動可能な内筒管と、を備える締固め砂杭造成装置に関する。
従来の地盤中に砂杭を造成する締固め砂杭造成装置は、外筒管及び内筒管を所定深さまで貫入する貫入作業の後に、外筒管及び内筒管を引き抜くとともに地盤中に砂杭を造成する造成作業を行っている(例えば、特許文献1参照)。
また、従来、外筒管の外周面に延長方向に沿って掘削土砂排出路としての螺旋羽根が設けられており、貫入作業の際に発生する掘削土砂を、外筒管の回転とともに螺旋羽根により排出する排出方法が多用されている。
しかしながら、上述した構成の締固め砂杭造成装置による貫入作業の場合、貫入孔を形成する際に、外筒管の外周面に設けられた螺旋羽根により、原地盤である貫入孔の周壁面が乱されるため、良質な締固め砂杭の造成が出来ず、高品質な改良地盤を造成できないおそれがあった。
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、貫入孔の周囲の原地盤を乱さずに締固め砂杭を造成できる締固め砂杭造成装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の請求項1に記載の締固め砂杭造成装置は、先端部に掘削した土砂を内方に導入する掘削刃を有するとともに軸回りに回転可能な内空状の外筒管と、該外筒管の内側に配置され、前記外筒管と独立して軸回りに回転可能であるとともに前記外筒管に対して延長方向に相対移動可能な内筒管と、を備え、
更に該内筒管が、後端寄りに設けられた材料砂投入孔と先端寄りに設けられた材料砂排出孔とを連通した内空状であって、先端部に材料砂を押圧する押圧部を有しているとともに、前記外筒管の内面と前記内筒管の外面との間に延長方向に沿って螺旋状の掘削土砂排出路が設けられていることを特徴としている。
この特徴によれば、外筒管及び内筒管の貫入により発生した掘削土砂を、外筒管内面と内筒管外面との間に形成された螺旋羽根により排出できるため、螺旋羽根を外筒管外面に形成することを要さず、地盤に形成した貫入孔の径を外筒管の外径と略同径に抑えることができるため、貫入孔の周囲の原地盤を乱さずに締固め砂杭を造成できる。
更に該内筒管が、後端寄りに設けられた材料砂投入孔と先端寄りに設けられた材料砂排出孔とを連通した内空状であって、先端部に材料砂を押圧する押圧部を有しているとともに、前記外筒管の内面と前記内筒管の外面との間に延長方向に沿って螺旋状の掘削土砂排出路が設けられていることを特徴としている。
この特徴によれば、外筒管及び内筒管の貫入により発生した掘削土砂を、外筒管内面と内筒管外面との間に形成された螺旋羽根により排出できるため、螺旋羽根を外筒管外面に形成することを要さず、地盤に形成した貫入孔の径を外筒管の外径と略同径に抑えることができるため、貫入孔の周囲の原地盤を乱さずに締固め砂杭を造成できる。
本発明の請求項2に記載の締固め砂杭造成装置は、請求項1に記載の締固め砂杭造成装置であって、前記螺旋状の掘削土砂排出路が、前記内筒管の外周面に沿って設けられた螺旋羽根からなることを特徴としている。
この特徴によれば、内筒管の外周面に螺旋羽根を設けることで、螺旋状の掘削土砂排出路を形成し易い。
この特徴によれば、内筒管の外周面に螺旋羽根を設けることで、螺旋状の掘削土砂排出路を形成し易い。
本発明の請求項3に記載の締固め砂杭造成装置は、請求項1または2に記載の締固め砂杭造成装置であって、前記内筒管の押圧部が、先端に向かって縮径する円錐部からなることを特徴としている。
この特徴によれば、先端に向かって縮径する円錐部の周面を利用して、貫入孔に排出した材料砂を、地盤中において先端方向及び側方向に向かって押圧できるため、十分に締固めた締固め砂杭を効率的に造成出来る。
この特徴によれば、先端に向かって縮径する円錐部の周面を利用して、貫入孔に排出した材料砂を、地盤中において先端方向及び側方向に向かって押圧できるため、十分に締固めた締固め砂杭を効率的に造成出来る。
本発明の請求項4に記載の締固め砂杭造成装置は、請求項1ないし3のいずれかに記載の締固め砂杭造成装置であって、前記内筒管の先端部に、掘削した土砂を前記掘削土砂排出路に向かって導入する硬質層用掘削刃を有していることを特徴としている。
この特徴によれば、内筒管の先端部における掘削刃により掘削した土砂が、掘削土砂排出路に向かって導入されるため、地盤中に硬質層が介在している場合でも、効率よく地盤を掘削できるとともに掘削した土砂を掘削土砂排出路に通過させ排出できる。
この特徴によれば、内筒管の先端部における掘削刃により掘削した土砂が、掘削土砂排出路に向かって導入されるため、地盤中に硬質層が介在している場合でも、効率よく地盤を掘削できるとともに掘削した土砂を掘削土砂排出路に通過させ排出できる。
本発明の請求項5に記載の締固め砂杭造成装置は、請求項2ないし4のいずれかに記載の締固め砂杭造成装置であって、前記内筒管の外周面に沿って設けられた前記螺旋羽根が、前記押圧部の近傍まで延設されていることを特徴としている。
この特徴によれば、押圧部の近傍において外筒管内面と内筒管外面との間に設けられた螺旋羽根を利用して、貫入孔に排出した材料砂を押圧できる。
この特徴によれば、押圧部の近傍において外筒管内面と内筒管外面との間に設けられた螺旋羽根を利用して、貫入孔に排出した材料砂を押圧できる。
本発明の請求項6に記載の締固め砂杭造成装置は、請求項2ないし5のいずれかに記載の締固め砂杭造成装置であって、前記内筒管の外周面に沿って設けられた前記螺旋羽根の外周部が、延長方向に沿って前記外筒管の内面と近接若しくは当接していることを特徴としている。
この特徴によれば、外筒管の内面と延長方向に沿って近接若しくは当接している螺旋羽根の外周部をガイドとして利用することにより、外筒管と内筒管とが延長方向に沿って正確に相対移動して締固め砂杭を造成出来る。
この特徴によれば、外筒管の内面と延長方向に沿って近接若しくは当接している螺旋羽根の外周部をガイドとして利用することにより、外筒管と内筒管とが延長方向に沿って正確に相対移動して締固め砂杭を造成出来る。
本発明の請求項7に記載の締固め砂杭造成装置は、請求項1ないし6のいずれかに記載の締固め砂杭造成装置であって、前記内筒管の内部に予め所定量の材料砂を供給して、前記外筒管及び前記内筒管を地盤中に貫入する貫入作業を行えるようになっていることを特徴としている。
この特徴によれば、内筒管の材料砂排出孔が、内筒管内部に供給された材料砂により閉塞され、貫入作業において地盤の掘削土砂が、内筒管の材料砂排出孔から内筒管内部に向かって進入することを防止できる。
この特徴によれば、内筒管の材料砂排出孔が、内筒管内部に供給された材料砂により閉塞され、貫入作業において地盤の掘削土砂が、内筒管の材料砂排出孔から内筒管内部に向かって進入することを防止できる。
本発明の実施例を以下に説明する。
本発明の実施例1を図面に基づいて説明すると、先ず図1は、本発明の実施例1における締固め砂杭造成装置の全体像を示す側面図である。図2は、地盤中を貫入している状況を示す一部断面図である。図3は、掘削土砂を螺旋羽根により排出している状況を示す一部断面図である。図4(a)〜(c)は、締固め砂杭の造成作業の工程を示す概略図である。図5(a)は、図1のA−A断面図であり、(b)は、図2のB−B断面図である。
図1及び図2に示されるように、本発明の締固め砂杭造成装置は、後述のように夫々独立して仮想の回転軸C周りに回転可能であって、延長方向に相対移動可能な外筒管10と内筒管20とから主として構成されており、ベースマシン1の前部において支持され上下方向に設けられたリーダ2に沿って、上下動し締固め砂杭を造成する。
このような、外筒管10及び内筒管20を回転するとともに、後述のように貫入作業および締め固め砂杭の造成作業を行う地盤改良工法は、従来のいわゆるサンドコンパクションによる地盤改良工法と比較して、低騒音且つ低振動での施工が可能となり、特に都市部、既設構造物近傍若しくは夜間での施工において優位性を発揮している。
締固め砂杭造成装置は、周知のいわゆる分離型ドーナツオーガを利用したものであり、先ず外筒管10の構成について説明すると、外筒管10は、内部が空洞の内空状であって、外筒管10の上部において接続される機枠30に固定される回転モータ11、11により回転軸C周りに回転可能に形成され、下端に周方向に沿って掘削刃12が設けられている。掘削刃12は、後述のように外筒管10の回転とともに、掘削した土砂を回転軸Cに向かって内方に導入する所定角度に設けられている。
また、図1及び図5(a)に示されるように、機枠30のリーダ2側に設けられた平面視コ字状のガイドギブ30a、30aが、リーダ2の前部に延長方向に沿って固着されたガイド部2a、2aに摺動可能に嵌合しており、機枠30に固定される回転モータ11、11と接続された外筒管10は、後述のようにリーダ2の延長方向に沿って移動可能となっている。回転モータ11は、リーダ2に取付けられた機枠30を反力として利用して外筒管10を回転駆動している。更に機枠30には、後述する昇降装置22の一端が固定接続されている。
次に内筒管20の構成について説明すると、内筒管20は、外筒管10の内部に挿入されており、内筒管20は、回転モータ21により回転する回転部20cと、回転部20cの上端部に形成されたいわゆるスイベル構造を有したスイベル部20bにおいて回転部20cに嵌合された非回転部20dと、から構成され、回転部20cの上部にて接続される回転モータ21により、外筒管10とは独立して回転軸C周りに回転可能に形成されている。回転モータ21は、内径が内筒管の外径と略同径の上面視ドーナツ状であるとともに、上述と同様にリーダ2のガイド部2aに嵌合したガイドギブ31aを有する機枠31に固定されており、リーダ2に取付けられた機枠31を反力として利用して内筒管20を回転駆動する。
更に内筒管20の上端部を構成する非回転部20dには、後述する材料砂ホッパ27が固定接続されている。具体的には、ホッパ27の下部に設けられた開口27aが、非回転部20dに形成された材料砂供給孔25に嵌合して取付けられている。
また、内筒管20の外周面に延長方向に沿って螺旋状の掘削土砂搬出路としての螺旋羽根23が取付けられており、外筒管10に挿入された状態において、螺旋羽根23の外周部23aが、延長方向に沿って外筒管10の内面と近接している。
更に、内筒管20は、先端部に周方向に沿って地盤Gを穿孔する掘削刃28を有し、掘削刃28の先方には、硬質層等に対応する硬質層用掘削ヘッド28aが、交換可能に取付けられている。ここで、本発明において硬質層等とは、地盤G中に介在するN値15程度以上のいわゆる硬質層若しくは砂礫層、転石層、夾雑物等を意味する。また、内筒管20は、後端よりである非回転部20d周面に形成され材料砂ホッパ27に供給された材料砂Sが投入される材料砂投入孔25と、先端部に設けられた材料砂排出孔26とが、内部で連通された内空状に形成されている。
ここで本発明において材料砂Sとは、いわゆる海砂若しくは山砂などの購入砂に限られず、必要とされる改良地盤の品質に応じて、材料の種類、粒径、若しくは土質は何でもよく、例えば、砂礫材若しくはグラベル材であってもよいし、近年多用される再生砕石又は固化処理した建設発生土等のリサイクル材であってもよい。
次に外筒管10と内筒管20との接続について説明すると、外筒管10と内筒管20とは、一端が機枠30に取付けられた着脱可能な油圧式であってロッド部とシリンダ部とからなる伸縮装置22により接続されており、伸縮装置22の伸縮により延長方向に相対移動可能と成っている。
図2及び図5(b)に示されるように、スイベル部20bは、非回転部20dの外径と内径を有するように外方に張出して形成されており、このスイベル部20bに回転部20cと略同径の内径を有する非回転部20dが嵌合されている。尚、内筒管の一部に非回転部を有していれば、スイベル部の構造は、他の周知の構成であってもよい。
また、回転モータ21及び伸縮装置22は、機枠31に固着されており、このようにすることで、伸縮装置22は、内筒管20の回転に関わらず、固定配設されるように成っている。
機枠30において一端が接続された吊支ワイヤ4が、リーダ2上端に設けられた上部滑車3を介してベースマシン2後部に設置されたウインチ5に巻回されており、外筒管10及び外筒管10に接続された内筒管20は吊支ワイヤ4により吊支され、ウインチ5を巻込回動若しくは張出回動することで、上下動可能に形成されている。
更に、機枠30において一端が接続された絞込ワイヤ7が、リーダ2下部に設けられた下部滑車6を介した後に、上部滑車3を介してベースマシン1後部に設置されたウインチ8に巻回されており、ウインチ8を巻込回動することで、外筒管10の上端と下部滑車6との間に張力が発生するため、外筒管10及び外筒管10に接続された内筒管20が、後述する貫入作業時において、鉛直下方に向かって押圧されるように成っている。
次に、締固め砂杭造成装置による締固め工程について、説明する。
先ず、外筒管10及び内筒管20の貫入作業について説明すると、ベースマシン1の移動により所定の砂杭造成地点に外筒管10及び内筒管20の中心となる回転軸Cを一致させ、ウインチ5の回動操作により外筒管10及び内筒管20を地表面に当接させる。
次に図2に示されるように、回転モータ11により外筒管10を所定方向に回転させるとともに、回転モータ21により内筒管20を外筒管10とは逆方向に回転させることにより、外筒管10及び内筒管20を地盤G中に貫入する。この貫入作業において、内筒管20先端の掘削刃28、硬質層用掘削ヘッド28aを外筒管10の先端部に設けられた掘削刃12に対して先方に突出させ、外筒管10の掘削刃12と、内筒管20の掘削刃28、硬質層用掘削ヘッド28aにより地盤G中の土砂を掘削する。
この貫入作業中において、内筒管20の内部に予め所定量の材料砂Sが供給されており、この材料砂Sにより内筒管20の材料砂排出孔26が閉塞している。このようにすることで、貫入作業時において、地盤Gの掘削土砂Dが、内筒管20の材料砂排出孔26から内筒管20内部に向かって進入することを防止できる。
また、内筒管20の先端寄りにおける掘削刃28と連続する外面は、外筒管10の内面に近接するように膨出する膨出面20aに形成されており、このようにすることで、膨出面20aを利用して材料砂Sを貫入孔Kの側方に押圧し、締固め砂杭を造成できる。尚、上述した膨出面20aは、特に形成されていなくてもよい。
図2及び図3に示されるように、貫入作業時において、外筒管10の掘削刃12により掘削した掘削土砂Dは、外筒管10の回転軸Cに向かって内方に導入される。同様に内筒管20の掘削刃28、硬質層用掘削ヘッド28aにより掘削した掘削土砂Dは、螺旋羽根23に向かって導入される。このように導入された掘削土砂Dは、内筒管20の外周面に延長方向に沿って螺旋状の掘削土砂排出路として形成された螺旋羽根23の上面に載置された状態で、内筒管20の回転とともに外筒管10内面と内筒管20外面との間を上方に向かって搬出され、外筒管10の上部に設けられた排土口13より、外筒管10の外部に排出される(図2白抜矢印参照)。
このように、内筒管20の先端部における掘削刃28、硬質層用掘削ヘッド28aにより掘削した土砂が、螺旋羽根23に向かって導入されるため、地盤中にいわゆる硬質層が介在している場合でも、効率よく地盤Gを掘削できるとともに掘削土砂Dを排出できる。
上述のように螺旋状の掘削土砂排出路として、内筒管20の外周面に螺旋羽根23が形成されており、このようにすることで、螺旋状の掘削土砂排出路を形成し易い。
また、硬質層に対応する硬質層用掘削ヘッド28aにより、特に硬質層等が介在している場合においても、これら硬質層等を貫通して地盤G中に貫入することができる。このようにすることで、地盤中に硬質層等が介在した場合に、従来のように、別段に用いた穿孔掘削手段にて穿孔掘削を行うことによるコスト、施工時間を大幅に縮減することができる。
更に、外筒管10及び内筒管20が所定に貫入できない場合には、ウインチ8の巻込回動操作により、ベースマシン1の自重を反力として利用し、外筒管10及び内筒管20に鉛直下方に向かって押圧力を付加して、貫入作業を滞りなく行うことが出来る。
次に、外筒管10及び前記内筒管20を地盤G中に所定深さまで貫入し、地盤Gに貫入孔Kを形成した後に、締固め砂杭Pの造成作業を行う。尚、貫入作業が終了した後に、上述したように螺旋羽根23により排出された地盤G中の掘削土砂Dを貫入孔K内に投入して、後述する締固め砂杭Pの造成を行ってもよい。
締固め砂杭Pの造成作業は、図4(a)に示されるように、外筒管10を所定方向に回転させるとともに、ウインチ5により外筒管10及び内筒管20を予め定めた所定の引抜き長さ(本実施例では1m)上方に向かって引抜く。この引抜き動作により、地盤G中の貫入孔Kに上記引抜き長さ分の空隙が現れ、内筒管20内部に供給されている材料砂Sが、自重及び内筒管20の内部に図示しないコンプレッサにより供給された圧縮空気により、貫入孔Kの上記空隙を埋めるように排出される。
締固め砂杭Pの造成に伴い、材料砂Sは、地上にて図示しないホイールローダ等により供給されリーダ2に沿って上下動するスキップバケット9を介して、材料砂ホッパ27に供給され、開口27aが嵌合した材料砂投入孔25から内筒管20内部に順次投入されるように成っている。
尚、内筒管20内部に供給されている材料砂Sが、内筒管20外部に排出され難い場合には、内筒管20の内部に図示しないコンプレッサにより圧縮空気を供給することにより、内筒管20内部の材料砂Sを内筒管20外部に向かって補助的に押圧し排出してもよい。
次に、図4(b)に示されるように、内筒管20が、伸縮装置22の伸縮により外筒管10に対して相対的に鉛直下方向に向かって予め定めた所定の再貫入長さ(本実施例では0.5m)移動し再貫入動作するに伴い、内筒管20の先端部である押圧部24が、上述した引抜き動作により貫入孔Kに排出された材料砂Sを押圧する。この押圧動作により、締固め砂杭Pの径は、貫入孔Kの内径よりも大径に拡径される。
また、内筒管20の外周面に形成された螺旋羽根23が、押圧部24の近傍まで延設されており、このようにすることで、押圧部24の近傍において外筒管10内面と内筒管20外面との間に設けられた螺旋羽根23を利用して、貫入孔Kに排出した材料砂Sを押圧できる。
また、押圧部24の近傍において外筒管10内面と内筒管20外面との間が、螺旋羽根23により塞がっているため、貫入孔Kに排出した材料砂Sを押圧部24にて押圧しても、材料砂Sが、外筒管10内面と内筒管20外面との間に進入することを防止できる。
特に、外筒管10内面と内筒管20外面との間に螺旋羽根23が形成される構成により、上述した貫入作業が終了した時点において、外筒管10及び内筒管20の貫入により発生した掘削土砂Dが、外筒管10内面と内筒管20外面との間に形成された螺旋羽根23の上面に、延長方向に沿って載置された状態で、引抜き動作及び再貫入動作が行われるため、螺旋羽根23の上面に載置された掘削土砂Dを抵抗として利用して、材料砂Sが、外筒管10内面と内筒管20外面との間に進入することを防止しつつ、締固め砂杭Pの造成が可能となる。
図4(c)に示されるように、上述した所定長の引抜き動作(本実施例では1m)及び再貫入動作(本実施例では0.5m)を繰り返しながら締固め砂杭Pを造成する。
また、上述した引き抜き動作における引抜き長さ(本実施例では1m)及び再貫入動作における再貫入長さ(本実施例では0.5m)の寸法は、貫入孔Kの径と造成される締固め砂杭Pの径との関係から、所定の長さに算出されるものであって、必ずしも本実施例に限定されるものではない。
また、内筒管20の外周面に形成されている螺旋羽根23の外周部23aが、延長方向に沿って外筒管10の内面と近接しており、このようにすることで、外筒管10の内面と延長方向に沿って近接している螺旋羽根23の外周部23aをガイドとして利用することにより、外筒管10と内筒管20とが延長方向に沿って正確に相対移動して締固め砂杭Pを造成出来る。
尚、螺旋羽根23の外周部23aは、延長方向に沿って外筒管10の内面と近接しているに限らず、当接している構成であってもよい。
ここで、上記した引抜き長さ(1m)の引抜き動作により、貫入孔Kの断面積に該引抜き長さを乗じた体積分の材料砂Sが、貫入孔Kに排出され、再貫入長さ(0.5m)の再貫入動作により、上記体積分の材料砂Sが、圧密されるとともに貫入孔Kの径よりも大径の締固め砂杭Pに拡径されて造成されることで、周辺地盤の密度増大が達成される。
特に、上述したように、外筒管10及び内筒管20の貫入により発生した掘削土砂Dを、外筒管10内面と内筒管20外面との間に形成された螺旋羽根23により排出できるため、螺旋羽根23を外筒管10外面に形成することを要さず、地盤Gに形成した貫入孔Kの径を外筒管10の外径と略同径に抑えることができるため、貫入孔Kの周囲の原地盤を乱さずに締固め砂杭Pを造成でき、高品質な改良地盤を提供出来る。
次に、本発明の実施例2を図面に基づいて説明する。図6は、本発明の実施例2における掘削土砂を螺旋羽根により排出している状況を示す一部断面図である。尚、上記実施例1と重複する構成については説明を省略する。
図6に示されるように、本実施例における内筒管40は、先端部の押圧部が、先端に向かって縮径する円錐部44からなる。内筒管40の引抜き再貫入動作に伴い、円錐部44の周面が、上述した引抜き動作により貫入孔Kに排出された材料砂Sを押圧する。この押圧動作により、締固め砂杭Pの径は、貫入孔Kの内径よりも大径に拡径される。
このように先端に向かって縮径する円錐部44の周面を利用して、貫入孔Kに排出した材料砂Sを、地盤G中において先端方向及び側方向に向かって押圧できるため、十分に締固めた締固め砂杭Pを効率的に造成出来る。
また、内筒管40の材料砂排出孔46が、円錐部44の周面に形成されており、このようにすることで、円錐部44の周面に形成されている材料砂排出孔46から貫入孔Kの周側面に向かって排出した材料砂Sを円錐部44の下方に集め、円錐部44で側方向に押圧して締固め砂杭Pをより拡径し易い。
尚、本実施例では、内筒管40の先端寄りに形成されている土砂排出孔46が、円錐部44の周面に形成されているが、土砂排出孔46の形成箇所は、必ずしも円錐部44の周面に限らず、円錐部44の先端部であってもよいし、若しくは円錐部44より上方における内筒管40の周面の一部であってもよい。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、上記実施例では、螺旋状の掘削土砂排出路として、内筒管20の外周面に螺旋羽根が設けられているが、掘削された土砂が、外筒管10の内面と内筒管20の外面との間を通過して排出できるものであれば、掘削土砂排出路は、必ずしも内筒管20の外周面に設けられた螺旋羽根23に限られず、例えば、外筒管の内周面に設けられた螺旋羽根であってもよいし、外筒管10の内面若しくは内筒管20の外面に形成された螺旋状の凹溝であってもよい。
また、上記実施例では、外筒管10と内筒管20とは、内筒管20に設けられたスイベル部20bと、このスイベル部20bに接続された油圧式の伸縮装置22の伸縮により延長方向に相対移動可能と成っているが、必ずしも特に上述した伸縮装置に限られず、例えば内筒管20に吊支ワイヤ及び絞込ワイヤが夫々接続されており、該吊支ワイヤと該絞込ワイヤとを交互に巻込むことにより、内筒管20を上下動し、外筒管10と内筒管20とが延長方向に相対移動可能と成っていてもよい。
1 ベースマシン
2 リーダ
2a ガイド部
3 上部滑車
4 吊支ワイヤ
5 ウインチ
6 下部滑車
7 絞込ワイヤ
8 ウインチ
9 スキップバケット
10 外筒管
11 回転モータ
12 掘削刃
13 排土口
20 内筒管
20a 膨出面
20b スイベル部
20c 回転部
20d 非回転部
21 回転モータ
22 伸縮装置
23 螺旋羽根
23a 外周部
24 押圧部
25 材料砂投入孔
26 材料砂排出孔
27 材料砂ホッパ
27a 開口
28 掘削刃
28a 硬質層用掘削ヘッド
30 機枠
30a ガイドギブ
31 機枠
31a ガイドギブ
40 内筒管
44 円錐部(押圧部)
46 材料砂排出孔
C 回転軸
D 掘削土砂
G 地盤
K 貫入孔
P 砂杭
S 材料砂
2 リーダ
2a ガイド部
3 上部滑車
4 吊支ワイヤ
5 ウインチ
6 下部滑車
7 絞込ワイヤ
8 ウインチ
9 スキップバケット
10 外筒管
11 回転モータ
12 掘削刃
13 排土口
20 内筒管
20a 膨出面
20b スイベル部
20c 回転部
20d 非回転部
21 回転モータ
22 伸縮装置
23 螺旋羽根
23a 外周部
24 押圧部
25 材料砂投入孔
26 材料砂排出孔
27 材料砂ホッパ
27a 開口
28 掘削刃
28a 硬質層用掘削ヘッド
30 機枠
30a ガイドギブ
31 機枠
31a ガイドギブ
40 内筒管
44 円錐部(押圧部)
46 材料砂排出孔
C 回転軸
D 掘削土砂
G 地盤
K 貫入孔
P 砂杭
S 材料砂
Claims (7)
- 先端部に掘削した土砂を内方に導入する掘削刃を有するとともに軸回りに回転可能な内空状の外筒管と、該外筒管の内側に配置され、前記外筒管と独立して軸回りに回転可能であるとともに前記外筒管に対して延長方向に相対移動可能な内筒管と、を備え、
更に該内筒管が、後端寄りに設けられた材料砂投入孔と先端寄りに設けられた材料砂排出孔とを連通した内空状であって、先端部に材料砂を押圧する押圧部を有しているとともに、前記外筒管の内面と前記内筒管の外面との間に延長方向に沿って螺旋状の掘削土砂排出路が設けられていることを特徴とする締固め砂杭造成装置。 - 前記螺旋状の掘削土砂排出路が、前記内筒管の外周面に沿って設けられた螺旋羽根からなることを特徴とする請求項1に記載の締固め砂杭造成装置。
- 前記内筒管の押圧部が、先端に向かって縮径する円錐部からなることを特徴とする請求項1または2に記載の締固め砂杭造成装置。
- 前記内筒管の先端部に、掘削した土砂を前記掘削土砂排出路に向かって導入する硬質層用掘削ヘッドを有していることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の締固め砂杭造成装置。
- 前記内筒管の外周面に沿って設けられた前記螺旋羽根が、前記押圧部の近傍まで延設されていることを特徴とする請求項2ないし4のいずれかに記載の締固め砂杭造成装置。
- 前記内筒管の外周面に沿って設けられた前記螺旋羽根の外周部が、延長方向に沿って前記外筒管の内面と近接若しくは当接していることを特徴とする請求項2ないし5のいずれかに記載の締固め砂杭造成装置。
- 前記内筒管の内部に予め所定量の材料砂を供給して、前記外筒管及び前記内筒管を地盤中に貫入する貫入作業を行えるようになっていることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の締固め砂杭造成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006125075A JP2007297799A (ja) | 2006-04-28 | 2006-04-28 | 締固め砂杭造成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006125075A JP2007297799A (ja) | 2006-04-28 | 2006-04-28 | 締固め砂杭造成装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007297799A true JP2007297799A (ja) | 2007-11-15 |
Family
ID=38767516
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006125075A Pending JP2007297799A (ja) | 2006-04-28 | 2006-04-28 | 締固め砂杭造成装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007297799A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2022112683A (ja) * | 2021-01-22 | 2022-08-03 | 株式会社不動テトラ | 地盤改良装置 |
CN115434323A (zh) * | 2022-09-05 | 2022-12-06 | 浙江富成建设集团有限公司 | 一种桩基施工装置及其使用方法 |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH05171633A (ja) * | 1991-12-20 | 1993-07-09 | Nakatomi Kurimoto | 砂杭造成装置 |
JPH07173825A (ja) * | 1993-12-17 | 1995-07-11 | Nakatomi Kurimoto | 地盤改良杭の打設方法 |
JPH08232255A (ja) * | 1995-02-27 | 1996-09-10 | Nakatomi Kurimoto | 軟弱地盤改良工法とその装置 |
JP2004052345A (ja) * | 2002-07-19 | 2004-02-19 | Fudo Constr Co Ltd | 地盤改良杭造成装置 |
-
2006
- 2006-04-28 JP JP2006125075A patent/JP2007297799A/ja active Pending
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH05171633A (ja) * | 1991-12-20 | 1993-07-09 | Nakatomi Kurimoto | 砂杭造成装置 |
JPH07173825A (ja) * | 1993-12-17 | 1995-07-11 | Nakatomi Kurimoto | 地盤改良杭の打設方法 |
JPH08232255A (ja) * | 1995-02-27 | 1996-09-10 | Nakatomi Kurimoto | 軟弱地盤改良工法とその装置 |
JP2004052345A (ja) * | 2002-07-19 | 2004-02-19 | Fudo Constr Co Ltd | 地盤改良杭造成装置 |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2022112683A (ja) * | 2021-01-22 | 2022-08-03 | 株式会社不動テトラ | 地盤改良装置 |
JP7290675B2 (ja) | 2021-01-22 | 2023-06-13 | 株式会社不動テトラ | 地盤改良装置 |
CN115434323A (zh) * | 2022-09-05 | 2022-12-06 | 浙江富成建设集团有限公司 | 一种桩基施工装置及其使用方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR100716132B1 (ko) | 천공 및 항타 작업이 동시에 가능한 파일 시공장치 | |
JP4505479B2 (ja) | 地中施工杭を作るための掘削装置および方法 | |
JP4410808B2 (ja) | コアの採取方法 | |
US20090285637A1 (en) | Pile mandrel with extendable reaming members | |
JP5062442B2 (ja) | 砂杭造成装置 | |
JP2008057210A (ja) | トンネル覆工コンクリート打設方法及び打設構造 | |
JP2007297799A (ja) | 締固め砂杭造成装置 | |
CN110700245B (zh) | 一种灌注桩的施工方法 | |
GB2154630A (en) | Construction method for foundation piling | |
JP4872561B2 (ja) | 既製杭の施工方法 | |
JP2004183310A (ja) | 地盤改良方法及び装置 | |
JP4395037B2 (ja) | 土中で排土掘削を行うための掘削工具および方法 | |
KR101155422B1 (ko) | 지중 콘크리트 파일 제거 공법 | |
JP3446127B2 (ja) | ドレーン杭の造成装置 | |
JP6151305B2 (ja) | 充填材パイルの造成方法および該造成方法に用いる掘削ヘッド | |
JP2008302273A (ja) | 廃棄物処分場におけるゴミ処理工法及びゴミ処理工法用掘削ヘッド | |
JP2000154532A (ja) | 地盤改良工法とその掘削装置 | |
JP4188286B2 (ja) | 地盤改良工法 | |
JP6404760B2 (ja) | 地盤改良装置、地盤改良工法 | |
JP2008248572A (ja) | 地盤改良工法 | |
JP2004150070A (ja) | 排土処理方法、排土を処理した基礎杭工法 | |
JP2003119766A (ja) | 砂杭造成用中空管及び矩形砂杭造成工法 | |
JP2006257723A (ja) | 軟弱地盤の補強工法 | |
JP3868254B2 (ja) | 円形砂杭造成工法 | |
JP6877762B2 (ja) | 掘削装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20081224 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20101130 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20110726 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20111122 |