JP2007293928A - 設計支援プログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】図形要素の寸法入力に要する労力を軽減する。
【解決手段】二次元図面上で図形要素又は2つの図形要素間の点を指定すると(S4又はS8)、指定された図形要素又は点に関連付けられたフィーチャの種類に基づいて(S1及びS2)、フィーチャを特徴付ける寸法が演算される(S5又はS9)。具体的には、フィーチャがテーパであるときには、指定された図形要素(指定要素)とテーパの軸方向とがなす角度、又は、指定要素と鉛直方向とがなす角度及び指定要素と水平方向とがなす角度のうち小さい方が、テーパの角度寸法とされる。また、フィーチャがシェルであるときには、指定された点(指定点)から最短距離にある図形要素と指定点を挟んで反対側にある他の図形要素との間隔が、シェルの厚さを示す距離寸法とされる。
【選択図】図2

Description

本発明は、既存の二次元図面を利用して三次元形状を生成するCAD(Computer Aided Design)システムにおいて、図形要素の寸法入力に要する労力を軽減する技術に関する。
近年、設計期間の短縮や設計品質の向上を図るために、コンピュータを使用して、工業製品や建築物などを設計するCADシステムが広く活用されている。三次元CADシステムでは、図形要素の距離寸法や角度寸法を数値で直接入力する代わりに、既存の二次元図面の図形要素情報を利用して、寸法入力に要する労力を軽減する機能を備えたものがある。
かかる機能としては、次のようなものがある。(1)二次元図面上で1つの図形要素(線分に限る)が指定されると、その長さが距離寸法とされるもの。(2)二次元図面上で平行な2つの図形要素が指定されると、その間隔が距離寸法とされるもの。(3)二次元図面上で所定角度をもって延びる2つの図形要素(線分に限る)が指定されると、その角度が角度寸法とされるもの。
ところで、図面作成においては、長尺形状をなす図面要素の中間を省略したり、図形要素を単精度で作成したり、設計変更などに伴って、図形要素の形状を変更せずにその寸法値のみを変更することが多々ある。このとき、図形要素の長さや2つの図形要素間の間隔を距離寸法とすると、図形要素が正確な形状を表わしていないことから、距離寸法が正しい値とならないおそれがあった。
また、テーパの角度寸法を入力するとき、2つの図形要素がなす角度を角度寸法とするものでは、角度の基準となる図形要素が存在していないおそれがあった。一方、角度の基準となる図形要素が存在していても、設計者はテーパの角度基準はその軸方向であると認識しているため、2つの図形要素を指定しなければならないことは、操作が煩雑でもあった。さらに、シェルの厚さ(2つの図形要素間の距離寸法)を入力するとき、2つの図形要素を指定しなければならないので、テーパと同様に、操作が煩雑であった。
そこで、本発明は以上のような従来の問題点に鑑み、フィーチャに依存した図形解釈を追加することで、図形要素の指定を簡略化し、図形要素の寸法入力に要する労力を軽減した設計支援技術を提供することを目的とする。
このため、本発明に係る設計支援プログラムでは、二次元図面上で2つの図形要素間の点を指定する指定機能と、該指定機能により指定された点に関連付けられたフィーチャの種類を判定する種類判定機能と、該種類判定機能によりフィーチャの種類がシェルであると判定されたときに、前記指定機能により指定された点から最短距離にある図形要素と該点を挟んで反対側にある他の図形要素との間隔を、前記シェルの厚さを示す距離寸法とする寸法演算機能と、をコンピュータに実現させることを特徴とする。
本発明に係る設計支援プログラムによれば、二次元図面上で2つの図形要素間の点を指定すると、指定された点に関連付けられたフィーチャの種類が判定される。そして、フィーチャの種類がシェルであると、指定された点から最短距離にある図形要素とその点を挟んで反対側にある他の図形要素との間隔が距離寸法とされる。このため、図形要素の指定操作が簡略化され、図形要素の寸法入力に要する労力を軽減することができる。
以下、添付された図面を参照して本発明を詳述する。
図1は、本発明を具現化した設計支援装置の実施形態を示す。
設計支援装置10は、少なくとも中央処理装置(CPU)とメモリとを備えたコンピュータから構成され、メモリにロードされたプログラムによって、設計支援に係る各種機能が実現される。具体的には、設計支援装置10は、フィーチャ種類判定部12と、図形要素指定部14と、寸法演算部16と、フィーチャ付加部18と、を含んで構成される。
フィーチャ種類判定部12では、基本フィーチャと呼ばれる「モデルの土台」を母体として、テーパやシェルなどを付加するためのフィーチャの種類が判定される。フィーチャ種類の判定は、例えば、操作者(設計者)の指定操作、又は、図形要素の属性により、判定するようにすればよい。図形要素指定部14では、操作者による指定操作を介して、二次元図面を構成する各種図形要素又は2つの図形要素間の点が指定される。寸法演算部16では、フィーチャ種類判定部12により判定されたフィーチャ種類、及び、図形要素指定部14により指定された図形要素(以下「指定要素」という)又は図形要素間の点(以下「指定点」という)に基づいて、フィーチャを特徴付ける寸法が演算される。フィーチャ付加部18では、基本フィーチャに対して、寸法演算部16により演算された寸法が反映されたフィーチャが付加される。
なお、フィーチャ種類判定部12,図形要素指定部14並びに寸法演算部16により、夫々、種類判定機能,指定機能並びに寸法演算機能が、ソフトウエア的に実現される。
次に、かかる設計支援装置10の作用について、図2に示すフローチャートを参照しつつ説明する。
ステップ1(図では「S1」と略記する。以下同様)では、基本フィーチャに付加されるフィーチャの種類が判定される。なお、ステップ1の処理が、種類判定機能に該当する。
ステップ2では、フィーチャの種類に応じた分岐が行われる。即ち、フィーチャの種類が「テーパ」であればステップ3へと進み、その種類が「シェル」であればステップ7へと進み、その種類が「その他」であれば処理を終了する。
ステップ3〜ステップ6では、フィーチャの種類がテーパであるときの処理が実行される。即ち、ステップ3では、操作者による指定操作を介して、フィーチャたるテーパを付加する基本フィーチャの編集面が指定される。ステップ4では、操作者による指定操作を介して、図3(A)又は図4(A)に示すように、二次元図面上でテーパを構成する図形要素としての線分が指定される。ステップ5では、テーパの角度寸法を演算するサブルーチンがコールされる。ステップ6では、基本フィーチャの編集面に対して、演算された角度寸法を反映したテーパが付加される。
ここで、テーパの角度寸法を演算するサブルーチンにおいて、適用される演算方法を説明する。
第1の方法では、図3(A)に示すように、指定要素が指定されると、既知の手法によりその軸方向が演算される。そして、同図(B)に示すように、軸方向と指定要素とがなす角度θが演算され、これがテーパの角度寸法とされる。また、第2の方法では、図4(A)に示すように、指定要素が指定されると、同図(B)に示すように、鉛直方向と指定要素とがなす角度θV並びに水平方向と指定要素とがなす角度θHが夫々演算される。そして、角度θVと角度θHとが比較され、角度の小さい方がテーパの角度寸法とされる。
一方、ステップ7〜ステップ10では、基本フィーチャの種類がシェルであるときの処理が実行される。即ち、ステップ7では、操作者による指定操作を介して、フィーチャたるシェルを付加する基本フィーチャの編集面が指定される。ステップ8では、操作者による指定操作を介して、図5に示すように、二次元図面上でシェルを構成する2つの図形要素間の点(指定点)が指定される。ステップ9では、シェルの厚さ(距離寸法)を演算するサブルーチンがコールされる。ステップ10では、基本フィーチャの編集面に対して、演算された距離寸法を反映したシェルが付加される。なお、ステップ8の処理が指定機能に、ステップ9の処理が寸法演算機能に夫々該当する。
ここで、シェル厚さを演算するサブルーチンにおいて、適用される演算方法を説明する。なお、以下の説明では、シェルの一面が複数の図形要素から構成されるものを前提としているが、単数の図形要素により構成されているものであっても、同様な方法でシェル厚さを演算することは可能である。
先ず、図5に示すように、指定点が指定されると、指定点を中心とする仮想円が想定され、その領域内に存在する各図形要素(e1〜e4)と指定点との最短距離が夫々演算される。次に、演算された最短距離が最も短い図形要素(e1)に対して垂線が引かれ、その交点P0(x0,y0)が演算される。そして、座標P0を起点として指定点を通る仮想線が想定され、他の図形要素(e4)との交点P1(x1,y1)が演算される。その後、次式により交点P0と交点P1との距離dが演算され、これがシェル厚さとされる。
Figure 2007293928
かかる設計支援装置10によれば、テーパの角度寸法を求めるときには、テーパを構成する1つの図形要素を指定するだけで済み、図形要素の指定操作が簡略化される。このため、角度寸法の基準となる図形要素が不要であるばかりでなく、操作者の認識に沿った操作により角度寸法を求めることができる。一方、シェル厚さを求めるときには、2つの図形要素間の点を指定するだけで済み、同様に、図形要素の指定操作が簡略化される。従って、フィーチャの種類に応じて、1回の操作によりテーパの角度寸法又はシェル厚さが求められることとなり、図形要素の指定操作の簡略化を通して、図形要素の寸法入力に要する労力を軽減することができる。
このような機能を実現するプログラムを、例えば、CD−ROM,DVD−ROM等のコンピュータ読取可能な記録媒体に記録しておけば、本発明に係る設計支援プログラムを市場に流通させることができる。そして、かかる記録媒体を取得した者は、一般的なコンピュータシステムを利用して、本発明に係る設計支援装置を容易に構築することができる。
本発明を具現化した設計支援装置の実施形態を示す構成図 同上において実行される処理を示すフローチャート テーパの角度寸法を演算する第1の方法を示し、(A)は図形要素が指定されたときの説明図、(B)は角度寸法を演算する具体的方法の説明図 テーパの角度寸法を演算する第2の方法を示し、(A)は図形要素が指定されたときの説明図、(B)は角度寸法を演算する具体的方法の説明図 シェルの厚さを演算する方法の説明図
符号の説明
10 設計支援装置
12 フィーチャ種類判定部
14 図形要素指定部
16 寸法演算部

Claims (1)

  1. 二次元図面上で2つの図形要素間の点を指定する指定機能と、
    該指定機能により指定された点に関連付けられたフィーチャの種類を判定する種類判定機能と、
    該種類判定機能によりフィーチャの種類がシェルであると判定されたときに、前記指定機能により指定された点から最短距離にある図形要素と該点を挟んで反対側にある他の図形要素との間隔を、前記シェルの厚さを示す距離寸法とする寸法演算機能と、
    をコンピュータに実現させるための設計支援プログラム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH05334383A (ja) * 1992-05-29 1993-12-17 Toshiba Corp 画像図形編集装置
JP2000268196A (ja) * 1999-03-17 2000-09-29 Honda Motor Co Ltd 板厚自動設定方法および装置

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