JP2007293079A - 反射型液晶表示素子 - Google Patents
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Abstract
【課題】 光強度の強い光を用いても、表示むらや輝度の低下を生じない良好な表示品質の投射画像が得られる反射型液晶表示素子を提供する。
【解決手段】複数の反射画素電極8Aが形成された基板8と、共通電極9Aが形成された透明基板9と、複数の反射画素電極8Aと共通電極9Aとを互いに対向配置して貼り合わされた基板8と透明基板9との間に挿入された液晶層10とを有する反射型液晶表示素子4において、透明基板9上には光透過部材12が接着され、透明基板9及び光透過部材12のそれぞれの線膨張係数をα、光弾性定数をB、厚さをt、K=α×B×tとするとき、透明基板9と光透過部材12のKとが等しく、かつ逆極性の関係を有する。
【選択図】 図1
【解決手段】複数の反射画素電極8Aが形成された基板8と、共通電極9Aが形成された透明基板9と、複数の反射画素電極8Aと共通電極9Aとを互いに対向配置して貼り合わされた基板8と透明基板9との間に挿入された液晶層10とを有する反射型液晶表示素子4において、透明基板9上には光透過部材12が接着され、透明基板9及び光透過部材12のそれぞれの線膨張係数をα、光弾性定数をB、厚さをt、K=α×B×tとするとき、透明基板9と光透過部材12のKとが等しく、かつ逆極性の関係を有する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、表示品質を向上させる反射型液晶表示素子に関するものである。
液晶プロジェクタは、光源と、光源から出射された光を変調して光変調光を出射する液晶表示素子と、光源から出射される光と液晶表示素子で変調された光変調光とを分離して異なる方向に出射させる偏光ビームスプリッタと、偏光ビームスプリッタから出射される変調光をスクリーンに投射する投射レンズとから概略構成される。上記した液晶表示素子は、特許文献1に記載されている。
即ち、特許文献1に記載されている液晶表示素子は、透明なアクティブマトリクス基板と透明な対向基板との間に液晶が挿入され、更に透明な対向基板と反対側の透明なアクティブマトリクス基板には石英からなる第3透明基板、偏光シートが接着剤を介して順次接着され、光源から出射された光は、対向基板側から入射して、アクティブマトリクス基板側に透過するように構成されている。この際、光源から出射された光は、液晶位置でフォーカス状態になるようにしている。
このため、第3透明基板は、デフォーカス状態に置かれているので、第3透明基板に傷や塵が付いても、投射画像には映し出されないため良好な投射画像が得られる。特許文献1に記載されている液晶表示素子は、透過型であるが、反射型についても同様である。反射型の場合には、対向基板側から入射する光源からの光をアクティブマトリクス基板上に設けられた反射画素電極によって反射する構造を有している。以下では、液晶表示素子を反射型液晶表示素子に限定して説明する。
特開平11−295683号公報
このため、第3透明基板は、デフォーカス状態に置かれているので、第3透明基板に傷や塵が付いても、投射画像には映し出されないため良好な投射画像が得られる。特許文献1に記載されている液晶表示素子は、透過型であるが、反射型についても同様である。反射型の場合には、対向基板側から入射する光源からの光をアクティブマトリクス基板上に設けられた反射画素電極によって反射する構造を有している。以下では、液晶表示素子を反射型液晶表示素子に限定して説明する。
ところで、液晶プロジェクタでは、明るい投射画像を得るために光強度の強い光が反射型液晶表示素子に照射される。このため、反射型液晶表示素子に用いられる対向基板の温度が上昇するので、いわゆる熱応力と呼ばれる内部応力が発生して対向基板を透過する光に複屈折が発生する。
複屈折が発生すると、この複屈折の位相差に起因してアクティブマトリクス基板の反射画素電極で反射される反射光の旋光特性が最適な条件からずれる。例えば、反射型液晶表示素子がノーマルブラックモード状態の場合には、黒表示の輝度レベルが高くなる方向にずれてしまい、コントラストが低下して良好な品質の投射画像を得ることができないといった問題を生じる。
複屈折が発生すると、この複屈折の位相差に起因してアクティブマトリクス基板の反射画素電極で反射される反射光の旋光特性が最適な条件からずれる。例えば、反射型液晶表示素子がノーマルブラックモード状態の場合には、黒表示の輝度レベルが高くなる方向にずれてしまい、コントラストが低下して良好な品質の投射画像を得ることができないといった問題を生じる。
この対策として、温度上昇に伴う複屈折を予め予測しておき、発生した複屈折を補償する位相差補償板を対向基板側に配置することが考えられたが、複屈折の程度は、反射型液晶表示素子の使用継続時間や外気温度との兼ね合いで種々変化するので完全な位相差補償ができず、むしろ時間的に表示特性がばらつくこともあった。
更に、反射型液晶表示素子及びこれを含めた周辺部分を強制空冷装置を用いて冷却することが考えられた。
しかし、強制空冷装置から冷却風を送風すると、空気の摩擦等に起因して塵埃が帯電し、反射型液晶表示素子や偏光ビームスプリッタの表面などに付着するといった別の問題を生じた。そして、一旦付着した塵埃を取り払うことは困難であり、表示むらや輝度の低下といった問題を生じていた。
しかし、強制空冷装置から冷却風を送風すると、空気の摩擦等に起因して塵埃が帯電し、反射型液晶表示素子や偏光ビームスプリッタの表面などに付着するといった別の問題を生じた。そして、一旦付着した塵埃を取り払うことは困難であり、表示むらや輝度の低下といった問題を生じていた。
そこで、本発明は、上記問題を解決するべく、光強度の強い光を用いても、表示むらや輝度の低下を生じない良好な表示品質の投射画像が得られる反射型液晶表示素子を提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するための手段として、本願発明における第1の発明は、複数の反射画素電極が形成された基板と、共通電極が形成された透明基板と、前記複数の反射画素電極と前記共通電極とを互いに対向配置して貼り合わされた前記複数の反射画素電極が形成された基板と前記透明基板との間に挿入された液晶層とを有する反射型液晶表示素子において、前記透明基板上には光透過部材が接着され、前記透明基板及び前記光透過部材のそれぞれの線膨張係数をα、光弾性定数をB、厚さをtとし、K=α×B×tであるとき、前記透明基板と前記光透過部材のKとが等しく、かつ逆極性の関係を有することを特徴とする反射型液晶表示素子を提供する。
第2の発明は、前記光透過部材は、負の線膨張係数を有する結晶化ガラスであることを特徴とする請求項1記載の反射型液晶表示素子を提供する。
第2の発明は、前記光透過部材は、負の線膨張係数を有する結晶化ガラスであることを特徴とする請求項1記載の反射型液晶表示素子を提供する。
本願発明によれば、透明基板上には光透過部材が接着され、前記透明基板及び前記光透過部材のそれぞれの線膨張係数をα、光弾性定数をB、厚さをtとし、K=α×B×tであるとき、前記透明基板と前記光透過部材のKとが等しく、かつ逆極性の関係を有するので、光強度の強い光を用いても、表示むらや輝度の低下を生じない良好な表示品質の投射画像が得られる。
以下、本発明の実施の形態につき、好ましい実施例により、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施例の反射型液晶表示素子が用いられる液晶プロジェクタを示す概略図である。
図2は、本発明の実施例の反射型液晶表示素子を示す断面図である。
図3は、本発明の実施例の場合の黒表示の照度の時間変化を示す図である。
図4は、比較例の場合の黒表示の照度の時間変化を示す図である。
図5は、比較例の光透過部材表面の温度を示す図である。
図1は、本発明の実施例の反射型液晶表示素子が用いられる液晶プロジェクタを示す概略図である。
図2は、本発明の実施例の反射型液晶表示素子を示す断面図である。
図3は、本発明の実施例の場合の黒表示の照度の時間変化を示す図である。
図4は、比較例の場合の黒表示の照度の時間変化を示す図である。
図5は、比較例の光透過部材表面の温度を示す図である。
図1に示すように、液晶プロジェクタ1は、光源2と、光源2から出射される光を集光する集光レンズ3と、光源2から出射される光を変調する反射型液晶表示素子4と、集光レンズ3で集光された光のうちS偏光成分を反射し、光源2から出射された光が反射型液晶表示素子4で変調された後、反射されたP偏光成分の反射光を透過する偏光分離膜5Aを有した偏光ビームスプリッタ5と、偏光ビームスプリッタ5を透過したP偏光成分の変調光をスクリーンSに投射する投射レンズ系6と、反射型液晶表示素子4及び偏光ビームスプリッタ5を空冷する強制空冷ファン装置7とから構成されている。
図2に示すように、反射型液晶表示素子4は、複数の反射画素電極8Aが形成されたシリコン基板8と、共通電極9Aが形成された透明基板9と、複数の反射画素電極8Aと共通電極9Aとを対向配置させて、シリコン基板8と透明基板9とが所定の間隙を有して貼り合わされ、この所定の間隙に挿入された液晶層10と、液晶層10を封入するための封止材11とからなる。反射画素電極8Aは、画素毎に配置されている。透明基板9側には、画素毎に反射画素電極8Aで反射される反射光を着色するためのカラーフィルタ(不図示)が配置されている。
そして、シリコン基板8の表面には、各色光に応じた電気信号の変調を行うと共に液晶層10を駆動するためのTFT(Thin Film Transistor)が形成されている。液晶層10に用いられる液晶は、VA型(垂直配向型)である。
シリコン基板8上に形成されている反射画素電極8Aが形成されている位置が投射レンズ系6の結像面(焦点位置)となっている。
更に、反射型液晶表示素子4の透明基板9上には、光透過部材12が接着されている。光透過部材12は、反射型液晶表示素子4のシリコン基板8側に塵埃が付着しても投射画像にこの塵埃が目立って生じないように、塵埃をデフォーカスするためのものである。
シリコン基板8上に形成されている反射画素電極8Aが形成されている位置が投射レンズ系6の結像面(焦点位置)となっている。
更に、反射型液晶表示素子4の透明基板9上には、光透過部材12が接着されている。光透過部材12は、反射型液晶表示素子4のシリコン基板8側に塵埃が付着しても投射画像にこの塵埃が目立って生じないように、塵埃をデフォーカスするためのものである。
光透過部材12の厚さは、投射レンズ系6の被写界深度と塵埃の平均的な大きさとに基いて決まるが、0.7mm〜1.2mmである。光透過部材12としては、ホウ珪酸ガラスが用いられる。
上記した偏光ビームスプリッタ5は、光透過部材12に近接するように配置され、反射型液晶表示素子4で変調されることなく反射された反射光を吸収する作用を有している。例えば、黒表示の画素では、液晶層10で変調されることなく反射画素電極8Aで反射された反射光は、全て偏光ビームスプリッタ5で吸収される。偏光ビームスプリッタ5で吸収された反射光は、熱エネルギーに変化して、反射型液晶表示素子4、光透過部材12の温度を上昇させる。
上記した偏光ビームスプリッタ5は、光透過部材12に近接するように配置され、反射型液晶表示素子4で変調されることなく反射された反射光を吸収する作用を有している。例えば、黒表示の画素では、液晶層10で変調されることなく反射画素電極8Aで反射された反射光は、全て偏光ビームスプリッタ5で吸収される。偏光ビームスプリッタ5で吸収された反射光は、熱エネルギーに変化して、反射型液晶表示素子4、光透過部材12の温度を上昇させる。
強制空冷ファン装置7は、反射型液晶表示素子4の液晶層10の光学的特性が投射画像に対して悪影響を及ぼさないように、ファンを回転させるためのモータによる電気的或いは機械的なノイズや風切音などの流体的なノイズ等が発生しないようにしたものであり、遠心式送風機や軸流ファン式送風機のいずれでも良い。
一般に、光透過部材12における内部応力に起因した複屈折δは、光の波長をλ、光透過部材12の光弾性定数をB、光透過部材12における偏光板吸収軸方向の内部応力をσ1、光透過部材12における偏光板の偏光軸方向の内部応力をσ2、光透過部材12の厚さをtとするとき、以下のように表すことができる。
δ=(2π/λ)×B×(σ1−σ2)×t・・・(1)
(1)式より、光透過部材12の厚さtを薄くすれば複屈折δを小さくできるが、薄くしすぎると反射型液晶表示素子4の表面に付着する塵埃を投射レンズ系6の被写界深度から外す作用(デフォーカス作用)が不十分なものとなり、投射画像中に塵埃の画像が結像され、投射画像の品質を低下させてしまう。
δ=(2π/λ)×B×(σ1−σ2)×t・・・(1)
(1)式より、光透過部材12の厚さtを薄くすれば複屈折δを小さくできるが、薄くしすぎると反射型液晶表示素子4の表面に付着する塵埃を投射レンズ系6の被写界深度から外す作用(デフォーカス作用)が不十分なものとなり、投射画像中に塵埃の画像が結像され、投射画像の品質を低下させてしまう。
上記のことを考慮して、本実施例では、光透過部材12或いは透明基板9の線膨張係数をα、その光弾性定数をB、その厚さをt、K=α×B×tとするとき、透明基板9のKの値と光透過部材12のKの値を等しく、かつ極性が逆であるようにしたものである。
Kの値の極性を逆にするためには、透明基板9或いは光透過部材12のいずれかに負の線膨張係数αを有する結晶化ガラスを用いることが要求される。
具体的には、透明基板9における線膨張係数αが3.2×10-6/℃、光弾性定数Bが300((nm/cm)/(kg/cm2))、厚さtが1.0mmの場合には、光透過部材12における線膨張係数αが−1.0×10-6/℃、光弾性定数Bが300((nm/cm)/(kg/cm2))、厚さtが2.0mm〜4.0mmにすると良い。このようにすることにより、温度に依存せずに互いの複屈折を打ち消し合って、トータルの複屈折を0にすることができる。
Kの値の極性を逆にするためには、透明基板9或いは光透過部材12のいずれかに負の線膨張係数αを有する結晶化ガラスを用いることが要求される。
具体的には、透明基板9における線膨張係数αが3.2×10-6/℃、光弾性定数Bが300((nm/cm)/(kg/cm2))、厚さtが1.0mmの場合には、光透過部材12における線膨張係数αが−1.0×10-6/℃、光弾性定数Bが300((nm/cm)/(kg/cm2))、厚さtが2.0mm〜4.0mmにすると良い。このようにすることにより、温度に依存せずに互いの複屈折を打ち消し合って、トータルの複屈折を0にすることができる。
次に、その動作について説明する。
光源2からS偏光成分の光を出射し、このS偏光成分の光を集光レンズ3で集光して偏光ビームスプリッタ5の偏光分離膜5Aで反射した後、カラーフィルタ(不図示)に入射させる。この後、S偏光成分の光は、カラーフィルタ(不図示)により3原色光に色分離して、光透過部材12を介して反射型液晶表示素子4に入射する。この反射型液晶表示素子4では、カラーフィルタ(不図示)により色分離されたS偏光成分の各色光は、透明基板9を介して各色光に対応する画素に入射する。
光源2からS偏光成分の光を出射し、このS偏光成分の光を集光レンズ3で集光して偏光ビームスプリッタ5の偏光分離膜5Aで反射した後、カラーフィルタ(不図示)に入射させる。この後、S偏光成分の光は、カラーフィルタ(不図示)により3原色光に色分離して、光透過部材12を介して反射型液晶表示素子4に入射する。この反射型液晶表示素子4では、カラーフィルタ(不図示)により色分離されたS偏光成分の各色光は、透明基板9を介して各色光に対応する画素に入射する。
更に、S偏光成分の各色光は、シリコン基板8に形成されているTFTで各色光に対応した変調信号により変調すると共に液晶層10で光変調を行って、P偏光成分の光にされた後、反射画素電極8Aで反射されて透明基板9側から取り出されて、光透過部材12を透過して出射する。光透過部材12を透過したP偏光成分の光は、偏光ビームスプリッタ5の偏光分離膜5Aを透過し、投射レンズ系6でスクリーンS上に投射される。これによって、スクリーンSに投射画像が得られる。
ここで、光透過部材12を反射型液晶表示素子4の透明基板9上に接着させた場合の黒表示の照度(輝度)の時間変化について調べた。
この際、透明基板9としては、線膨張係数αが3.2×10-6/℃、光弾性定数Bが300((nm/cm)/(kg/cm2))、厚さが1.0mmのホウ珪酸ガラスを用いた。光透過部材12としては、線膨張係数αが−1.0×10-6/℃、光弾性定数Bが300((nm/cm)/(kg/cm2))、厚さtが3.2mmの結晶化ガラスを用いた。
この際、透明基板9としては、線膨張係数αが3.2×10-6/℃、光弾性定数Bが300((nm/cm)/(kg/cm2))、厚さが1.0mmのホウ珪酸ガラスを用いた。光透過部材12としては、線膨張係数αが−1.0×10-6/℃、光弾性定数Bが300((nm/cm)/(kg/cm2))、厚さtが3.2mmの結晶化ガラスを用いた。
その結果を図3に示す。
図3中、◎は、投射画像の中央部の黒表示の照度を示し、△は、投射画像の周辺部の黒表示の照度を示す。
図3に示すように、黒表示の照度は、時間経過に対して、投射画像の中央部及び周辺部共に一定であることがわかる。このことは、反射型液晶表示素子4に塵埃が付着したとしても投射画像には影響を与えず、良好な表示品質が得られていることを示している。
図3中、◎は、投射画像の中央部の黒表示の照度を示し、△は、投射画像の周辺部の黒表示の照度を示す。
図3に示すように、黒表示の照度は、時間経過に対して、投射画像の中央部及び周辺部共に一定であることがわかる。このことは、反射型液晶表示素子4に塵埃が付着したとしても投射画像には影響を与えず、良好な表示品質が得られていることを示している。
次に、比較例として、光透過部材12の代りに、線膨張係数αが3.2×10-6/℃、光弾性定数Bが300((nm/cm)/(kg/cm2))、厚さが3.2mmのホウ珪酸ガラスを用いて、上記と同様に、黒表示の照度(輝度)の時間変化について調べた。
その結果を図4に示す。
図4に示すように、黒表示の照度は、投射画面の中央部で大幅に変化し、その周辺部で数%〜10%程度の変化があった。
この際、ホウ珪酸ガラスの表面の温度を調べた結果、図5に示すように、ホウ珪酸ガラスの表面の温度は、その中央部と周辺部で時間経過に対して10%程度の温度上昇を生じていた。
このことは、反射型液晶表示素子4に熱応力に複屈折が発生して投射画像には影響を与え、表示品質が悪くなっていることを示している。
図4に示すように、黒表示の照度は、投射画面の中央部で大幅に変化し、その周辺部で数%〜10%程度の変化があった。
この際、ホウ珪酸ガラスの表面の温度を調べた結果、図5に示すように、ホウ珪酸ガラスの表面の温度は、その中央部と周辺部で時間経過に対して10%程度の温度上昇を生じていた。
このことは、反射型液晶表示素子4に熱応力に複屈折が発生して投射画像には影響を与え、表示品質が悪くなっていることを示している。
以上のように、本発明は、反射型液晶表示素子4の透明基板9と光透過部材12のそれぞれの線膨張係数α、光弾性定数B、厚さtとし、K=線膨張係数α×光弾性定数B×厚さtとするとき、反射型液晶表示素子4と透明基板9のKの値を等しく、かつ極性が逆であるようにしたので、複屈折を打ち消し合うことができるため、投射画像の輝度、コントラストの低下、表示むら或いは時間経過に伴う輝度変化を防止でき、良好な品質の投射画像を得ることができる。
なお、透明基板9及び光透過部材12のうちの少なくとも一方は、位相補償機能又は反射防止機能が形成されるようにしても良い。
なお、透明基板9及び光透過部材12のうちの少なくとも一方は、位相補償機能又は反射防止機能が形成されるようにしても良い。
1…液晶プロジェクタ、2…光源、3…集光レンズ、4…反射型液晶表示素子、5…偏光ビームスプリッタ、5A…偏光分離膜、6…投射レンズ系、7…強制冷却ファン装置、8…シリコン基板、8A…反射画素電極、9…透明基板、9A…共通電極、10…液晶層、11…封止材、12…光透過部材
Claims (2)
- 複数の反射画素電極が形成された基板と、共通電極が形成された透明基板と、前記複数の反射画素電極と前記共通電極とを互いに対向配置して貼り合わされた前記複数の反射画素電極が形成された基板と前記透明基板との間に挿入された液晶層とを有する反射型液晶表示素子において、
前記透明基板上には光透過部材が接着され、
前記透明基板及び前記光透過部材のそれぞれの線膨張係数をα、光弾性定数をB、厚さをtとし、K=α×B×tであるとき、
前記透明基板と前記光透過部材のKとが等しく、かつ逆極性の関係を有することを特徴とする反射型液晶表示素子。 - 前記光透過部材は、負の線膨張係数を有する結晶化ガラスであることを特徴とする請求項1記載の反射型液晶表示素子。
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