JP2007289964A - 汚染気体の洗浄方法 - Google Patents

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暢生 小林
Shin Nakae
慎 中江
Mamoru Omori
守 大森
Koshiro Kabuto
幸四郎 甲
Shiyunsuke Kobayashi
俊弼 小林
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【課題】非常に小型で簡単な構造の装置で高性能の洗浄効果を得ることができ、運転中に装置から発生する騒音を低減することができる汚染気体の洗浄装置及び汚染気体の洗浄方法を提供する。
【解決手段】水性薬液槽(1)と、紙粒を含む層(2)と、汚染気体を前記水性薬液槽(1)及び紙粒を含む層(2)に送入するポンプ(3)とを備える汚染気体の洗浄装置を用いて汚染気体を洗浄する方法であって、前記紙粒が、セルローズ質繊維の乾燥粉末から形成された紙粒に熱硬化性樹脂及び/又は繊維素用架橋剤の水溶液を塗布又は含浸させると共に架橋硬化させたものであり、かつ汚染気体を前記ポンプ(3)により前記水性薬液槽(1)に送入し、次いで前記紙粒を含む層(2)に導入することを特徴とする汚染気体の洗浄方法に関する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、家庭や種々の作業所で発生する悪臭の消臭、有害ガスの解毒、有害エアゾル類で汚染された空気、排気及び燃料ガス等気体中の汚染物の除去・精製などに応用される。具体例には、微生物による分解を利用する生ごみの減量装置(以下、単に生ごみ減少装置と記す。)、化学工場、汚泥処理工場などの排気ガスや燃料ガス中の硫黄化合物の除去など排気処理にも利用できる。
気体、特に空気を清浄化する方法として、バグフィルター法、電気集塵法、直接燃焼法、触媒燃焼法、蓄熱燃焼法、微生物分解法、酸化チタン光触媒法、活性炭による吸着法などが広く実施されている。洗浄塔法では、下記a)〜n)のように多種類の装置で種々の薬剤を使用して実施されている。これらは、気液接触方式により気体分散型、液分散型、液分散型、液滴式薬液分散型などに分類される。
〈気体分散型の洗浄塔の例〉
a)気泡塔:ガス分散装置から、薬液中に汚染気体を分散・接気させる装置。
b)気泡攪拌塔:気泡塔内の攪拌装置で、接気効率の向上を得ようとする装置。
c)段塔:水平な段上に薬液を流し、上段に取り付けた気泡発生装置で泡層を形成させ、薬液流下管により順次下部の4段以上の水平な液流管に流して汚染気体と接気させる装置。
d)多孔板塔:気泡発生装置のかわりに多孔板を用いる段塔型の変形装置。
e)漏れ棚塔:多孔板の孔から薬液を流す多孔板塔型の変形装置。
f)充填塔:空の塔内に、ラッシヒリング、レッシングリング、テラレット、トリカルパッングなど種々の形状のプラスチック充填材を入れ、薬液を塔の上部から分散流下させ、汚染気体を塔の底面から接触させる装置。
g)流動式吸収塔:上記f)のプラスチック充填材が、塔の底面からの向流汚染気体により流動化し、薬液を塔上部から噴霧し接触させる装置。
h)十字流式接触塔:網面に液を伝わらせて流下し、この液面を汚染気体が交差するように接触させる装置。
〈液滴式薬液分散型の洗浄塔の例〉
i)サイクロンスクラバー:薬液を塔の中央から放射線状に噴霧し、汚染気体は塔底から流し接触させる装置。
j)ベンチュリースクラバー:汚染気体を絞り管中に高速で流し、液をその管中に同時に流し、併流で接触させる装置。
k)ジェットスクラバー:薬液を絞り管中に高速で噴射し、汚染気体を吸収しながら接触させる装置。
l)回転板式吸収塔:高速回転する円盤に薬液を噴霧・接触させ、粒径が1μm以下の超微粒ミストを発生させて、汚染気体と接触させる装置。
m)カスケード式吸収塔:薬液槽から塔の上部の棚状の容器に薬液を満たし、順次、底部までの多段で同型の容器に薬液を流し、薬液槽に戻すよう循環させて、液面で塔の底から流す汚染気体と接触させる装置。
n)溜水式乱流型吸収塔:溜めた薬液面に汚染気体を乱流状で接触させる装置。
本発明は、上例の従来の気体洗浄塔が有する下記の課題を解決しようとする。
1.非常に小型で簡単な構造の装置で高性能の洗浄効果を得ること。
2.運転中に装置から発生する騒音を低減すること。
3.任意の汚染気体に対して、完全に科学的に洗浄できることが証明できる薬剤を用いても、従来の気体洗浄装置の除去率は最大でも80〜90%に過ぎないが、この除去率を100%に向上すること。
4.2台以上の簡単な構造の装置を直列又は並列に連結して、期待の洗浄効率及び処理容量を向上させ、条件の変動に容易に対応可能にすること。
5.2台以上の連結で装置の保守点検時にも少なくとも1台の運転を継続できるようにすること。
6.複数代の連結で、必要により1台ごとに別の薬液を使用して、化学的性質の異なる複数の汚染物を含む気体の洗浄を容易にし、かつ高度化すること。
7.2台ユニット以上の装置を積み上げて多段化し、限られた設置面積で大容量及び/又は高濃度の気体の洗浄が容易にできるようにすること。
8.用水量と使用電気力を節減しつつ、高度の洗浄効果を得ること。
9.使用薬剤は、洗浄する空気汚染物に、装置の腐食が起こり難い条件で中和及び/又は酸化を実質的に等量反応で行わせ、薬液の反応終点の把握と過不足のない補給を行い易くすること。
10.排水の量を低減することにより、環境に放流する前に必要な処理を簡単に行えるようにすること。
11.広く普及している活性炭吸収法の、(1)稼動中の破過点での運転中止と時間と危険が伴う詰め替え作業、(2)手間のかかる再生処理とその排出悪臭処理、(3)大規模の設備、(4)微粉塵化や劣化で再生不可能となった大量の活性炭の廃棄の困難さなど種々の課題を、長期使用後も廃棄する場合にも使用量が少なく、簡単な化学処理・風乾後の焼却や再生紙用の資源としての回収が可能など、環境への負荷の少ない紙粒を使用することにより解決しようとする。
12.従来設計が困難であった消臭装置を内蔵した小型高性能の家庭用などの生ごみ減量装置を提供すること。
本発明は、上記の課題を解決するため、鋭意検討した結果、本発明を完成させるに至った。
すなわち、[I]本発明は、水性薬液槽(1)と、紙粒を含む層(2)と、汚染気体を前記水性薬液槽(1)及び紙粒を含む層(2)に送入するポンプ(3)とを備える汚染気体の洗浄装置を用いて汚染気体を洗浄する方法であって、前記紙粒が、セルローズ質繊維の乾燥粉末から形成された紙粒に熱硬化性樹脂及び/又は繊維素用架橋剤の水溶液を塗布又は含浸させると共に架橋硬化させたものであり、かつ汚染気体を前記ポンプ(3)により前記水性薬液槽(1)に送入し、次いで前記紙粒を含む層(2)に導入することを特徴とする汚染気体の洗浄方法を提供するものであり、[II]本発明は、前記紙粒を含む層(2)が、2以上の層からなるものであるか、又は前記洗浄装置が2以上連結してなるものである前記[I]記載の汚染気体の洗浄方法を提供するものであり、また[III]本発明は、前記2以上の層が、異なる水性薬液を含むものであり、かつ前記2以上連結してなる洗浄装置が、異なる水性薬液を含む層を有する前記[II]記載の汚染気体の洗浄方法を提供するものであり、[IV]本発明は、前記洗浄装置が、前記層(2)に水性薬液を散布するノズル(4)と、前記ノズル(4)を有する薬液散布装置に水性薬液を送入するポンプ(5)とを備える前記[I]〜[III]のいずれかに記載の汚染気体の洗浄方法を提供するものであり、[V]本発明は、前記水性薬液槽(1)の水性薬液に繊維又はその収束物を浸漬し、前記繊維又はその収束物の他方の端を前記層(2)に挿入することにより、前記繊維又はその収束物の毛細管現象により水性薬液を水性薬液層(1)に移送する前記[I]〜[III]のいずれか1項に記載の汚染気体の洗浄方法を提供するものであり、[VI]本発明は、前記紙粒が、金属化合物型酸化触媒を付着したものである前記[I]〜[V]のいずれかに記載の汚染気体の洗浄方法を提供するものであり、さらに[VII]本発明は、汚染気体の種類に応じて水性薬液を調製する前記[I]〜[VI]のいずれかに記載の汚染気体の洗浄方法を提供するものである。
本発明は、以上のように構成されているので、次のような効果が得られる。
1.本発明の洗浄方法に使用する装置は、従来から広く使用されてきた薬液保持性がない疎水性のプラスチック製のラッシヒリングのような充填物の代わりに、親水性で薬液保持性が特に優れた紙粒を充填物、あるいは気体清浄化反応の媒体として使用する液膜式薬液分散型充填塔の機能を有し、同時に多孔板のような気体分散装置の同時に取り付けることができるため、非常に高率の気液接触を行うことができる。
2.紙粒は、親水性と薬液保持性を維持したまま、樹脂加工により耐水性を補強でき、しかも、長期間使用できる。この紙粒、特に樹脂加工したものは、水性洗浄液の吸収による膨潤や変形がほとんどない。また紙粒の形状は球状でないので、装置内に積み上げ、あるいはカートリッジ内や繊維の袋内に充填しても,最密充填とならないので、通気性が非常に優れている。事実、汚染気体を洗浄液中に吹き込み、気泡塔方式の一次洗浄後、紙粒層に接触・通過させ二次洗浄する方式では、吸気圧と排気圧との差圧は、200mmAq〜300mmAq程度、二次洗浄だけを行う方式では、差圧が僅か、50mmAqであった。これらの結果から、本発明に使用する装置は、小型の装置で大容量の汚染気体の洗浄ができ、低エネルギー消費で低騒音の運転が可能となる。
3.本発明に使用する装置を直列に2台以上連結するか、あるいは、繊維の表面張力による紙粒層への洗浄薬液の移送機能を利用するモジュールを同一装置の中に設置して、2種類以上の薬液を使用して複雑な組成の混合汚染気体に対して高度の洗浄を行うことができる。またこのモジュールと薬液槽を家庭用生ごみ減量装置に内蔵させて小型化できる。
4.本発明の方法による汚染気体の洗浄は、100%の気液接触が行われるので、洗浄薬剤の性能評価、処方の改良、薬剤の効果の終点の判定などが完全且つ容易に行うことが可能となる。
5.水性洗浄液を循環使用し、この蒸発による水分だけを補給する方式のため、用水の量が非常に少なくてすみ、放流に必要な処理が簡単に実施できる。
6.結論として、従来の装置や方法では、汚染気体の清浄化率が最大限90%、通常は50〜70%であったのを、本発明の汚染気体の洗浄方法により、これを100%まで高めることが可能となる。
本発明の汚染気体の洗浄方法に使用する洗浄装置は、水性薬液槽(1)と、紙粒を含む層(2)と、汚染気体を前記水性薬液槽(1)及び紙粒を含む層(2)に送入するポンプ(3)とを備えるものである。
本発明に使用する洗浄装置に適した材質は、特に限定されるものではないが、例えばポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、アクリル樹脂、ステンレス鋼などの耐食性材料である。本発明の水性薬液槽(1)は、水性薬液を満たした槽をいい。少なくとも1つを有する必要があるが、汚染気体の種類により2種類以上の薬液を満たした薬液槽を複数設けることができる。水性薬液を含浸した紙粒を含む層(2)は、汚染気体の種類により、例えば酸化剤、酸化物質又はアルカリ性物質、緩衝性を与える物質、ベタイン化合物、グリオキザール及びその炭素数10以下の水溶性ポリオール付加物、炭素数10以下の水溶性ポリオール、二酸化硫黄及び/又は亜硫酸のアルカリ金属塩、その他の種々の化合物とこれらの調製品及び殺菌剤などが挙げられる。
本発明の紙粒を含む層(2)中の紙粒とは、セルローズ質繊維の乾燥粉末から形成されたものであり、例えばパルプ繊維の乾燥粉末を高速回転する容器に入れ、薄い糊を含む水滴を滴下・乾燥させ、繊維を絡ませて製造することができる。セルローズ質繊維の質は、パルプ、綿、レーヨンなどが挙げられる。紙粒の直径は、時に制限されないが、3〜10mmの範囲が適している。さらに、汚染気体の吸着・保水機能を低下させない範囲で、繊維に他の物質を混入することができる。他の物質としては、金属繊維、セラミック繊維、無機繊維、合成繊維、合成樹脂、炭素化繊維などが挙げられる。紙粒の形状は、特に限定されないが、球形、楕円体、円筒状などやこれらの変形物が挙げられる。本発明で試験に使用する紙粒の形状の範囲を調べるため、20Lから97粒を無作為に採取し、その長さ、幅及び厚みをノギスで測定して下記の結果を得た。
Figure 2007289964
このように本発明に使用する紙粒は、押しつぶされた楕円体のような形状に近く、乾燥状態の見掛け密度は195g/Lで水に5時間浸清し1時間ざるに入れて脱水後見掛け密度は760g/Lであった。また、15℃、60%RHで恒量に達した97粒の平均重量は、0.033g/粒であり、乾燥した紙粒1Lの個数は、約5900個と試算された。このように紙粒形状は不規則でかつ水を飽和するまで吸収しても形状維持性がよく、積み重ねた時に隙間が残り、加圧されても紙粒層が気流をよく通過させるため、通気時の圧力損失が非常に少なくなると考えられる。本発明の実施形態のように水性薬液を吸収した紙粒を積み上げる場合は、自重により圧縮され脱水するため、例えば50cm積み上げた場合の見掛け密度は680g/Lであった。また乾いた紙粒に水を注入した場合に紙粒の体積増加はなかった。また濡れた紙粒の形状維持性は非常に優れているが、水中で攪拌すると短時間で崩壊する。この紙粒は、酸性の薬液を含浸した場合の形状維持性は良好であるが、強い塩基性の薬液に対しては不良で、力を加えると崩壊し易い。この場合は、紙粒に耐水性を付与すればよい。
しかし、耐水耐薬品性が優れた熱可塑性合成樹脂、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、塩化ビニール、塩化ビニリデン、シリコーン樹脂、弗素樹脂などを溶融状態や有機溶剤溶液で紙粒を処理すると、紙粒が著しく疎水性化され水性洗浄液との親和性がなくなり、洗浄液に濡れなくなるため、従来の洗浄装置で使用されてきたポリプロピレン性のラッシヒリングなどと変わらなくなるので、本発明の目的には適さなくなる。これに対して、選ばれた熱硬化性樹脂により処理すると、薬液との親和性を維持して、紙粒の湿潤時の形状維持性を向上することで向上することができる。例えば、1モルのメラミンに対しホルムアルデヒドを2〜4モルを付加させた初期縮合物の水溶液を固形分として紙粒の0.5〜10%程度を、噴霧し部分的に紙粒に塗布・硬化させた場合は、塩基性薬液と長期間接触後もよく形状を維持する結果が得られた。
このような効果のある他の縮合系樹脂の例は、グアナミン樹脂、フルフラール樹脂、これらとメラミン樹脂との混合物、エポキシ樹脂、レゾールシノール樹脂、キシレン樹脂などの水溶液やメタノール溶液が挙げられる。メラミン樹脂は、例えば硬化触媒として塩化アンモニウム、サインカラーとして分散顔料を加えたそれぞれ低濃度の混合水溶液を、紙粒の全面又は部分的に含浸か噴霧し、常温放置後又は加熱硬化させると繊維間又は繊維上に耐水性硬化物を形成し、付着量に応じて湿潤時の形態維持性を簡単に向上できる。しかし、強塩基性液で湿潤し、機械的振動が加わる場合の形態維持性には限度がある。
そこで、強塩基性薬液を使用する場合の紙粒の形態維持性を向上するため、紙粒を繊維素繊維用の架橋剤、例えば、エチレン尿素、プロピレン尿素、ウロン、メチルトリアゾン、ジヒドロキシエチレン尿素など5員環及び6員環ジイミドのジメチロール化合物、あるいはテトラメチロール化合物、あるいはテトラメチロールアセチレンジウレインと塩化アンモニウムなどの酸触媒を加えた低濃度の水溶液を付着又は含浸させ、乾燥後、加熱炉内で160℃で3分間程度の熱処理や周波数百MHzから数千MHz、我国では一般的に採用されている2450MHzのマイクロ波加熱装置内に層状に入れ、180〜200℃になるように30秒程度の加熱を行えば、これらの架橋剤のメチロール基がセルローズのヒドロキシ基と分子間及び分子内にエーテル結合を形成して、紙粒をあまり疎水化せず、強塩基性洗浄液をした場合の膨潤性を効果的に低下させることができる。
これらの架橋剤は、上記のメラミン樹脂などの場合と異なり、いくら加熱しても硬化しないため、繊維間への接着効果は得られないが、これら架橋剤にメラミン樹脂などの熱硬化性樹脂を混合して加工すると、両者の特徴が付与される。また、架橋剤として、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、グリオキザールなどは、紙粒に含浸・加熱すると架橋するが、加熱中の有害蒸気の蒸発と強度低下が著しいため実用性はない。しかし、pH2以下の強酸性触媒を加えた水溶液で紙粒を湿潤させ、1昼夜以上放置すると強度低下は少ない架橋を形成するが、反応率が低いので、強塩基性の洗浄液を使用する洗浄装置内で使用した場合の膨潤性低下効果は、上記のメラミン樹脂や繊維素繊維用の架橋剤の場合よりも劣る。
硫化水素、メチルメルカプタン、アセトアルデヒドなど還元性物質を含む混合悪臭を、水酸化ナトリウムで洗浄消臭するような場合、過硫酸ナトリウムや過酸化水素を併用する。この場合、硫化第二鉄を含浸・乾燥した紙粒を少量だけ紙粒層に混合して装置を運転すると、速やかに硫酸第二鉄が紙粒上で水酸化第二鉄から酸化第二鉄に変化し、これが過硫酸ナトリウムや過酸化水素をラジカル分解させる触媒として作用し、これら悪臭の消臭率を向上する。また同じ装置で、モリブデン酸やタングステン酸のアンモニュウム塩の水溶液を紙粒に吸着させ、十分乾燥後に酸性洗浄液を通過させると、紙粒上に不溶性のモリブデン酸やタングステン酸が沈着する。この紙粒を酸性薬剤で洗浄する清浄化装置内で使用すると、硫化水素やメチルメルカプタンの酸化による消臭率を向上することができる。同様にアンモニアやアミン類を消臭するのに銅フタロシアニン、鉄フタロシアニン、コバルトフタロシアニンなどの各スルホン化物のアンモニア塩の水溶液を紙粒に含浸・乾燥させると紙粒に触媒層が生成し、中性の洗浄液を使用する場合の酸化消臭触媒として挙動し、これら悪臭の消臭率が向上する。
紙粒の原料のパルプセルローズは、リグニン、色素、タンニン、樹脂類やこれらの重合物などの不純物を除去するため、製造工程で硫黄と石灰石による蒸煮、塩素系や過酸化物系の酸化剤による漂白等の過酷な処理を受け、カルボキシル基が生成して、本来の中性から酸性に変化する。
この結果アンモニアなどに対する反応性が付与され、中和反応の飽和後は酸性の処理でカルボキシル基が再生しイオン交換性が回復する。またパルプセルローズに水酸化ナトリウムなどの塩基性洗浄剤を使用すると、膨潤してアルカリセルローズを生成する。このように紙粒は、酸性や塩基性の洗浄剤に強い親和性を有し、更に汚染気体を洗浄化のため使用される酸化洗浄剤に対しても、常温では十分な分解抵抗性を有する。
このように紙粒は多孔性物質であり、膨潤した表面は、薬液や空気汚染との界面が非常に広く、汚染気体と接触時の表面エネルギーも大きいため、関与する化学反応を著しく促進すると信じられる。これらの特徴は、ポリプロピレンなどの疎水性充填物には全くない特性で、汚染気体と薬液とが反応する媒体として極めて優れている。
本発明に使用する洗浄装置は、さらに汚染気体を前記水性薬液槽(1)及び紙粒を含む層(2)に送入するポンプ(3)を備えるものである。このポンプ(3)により汚染気体をまず水性薬液に吹き込み、次いで紙粒層を通過させることができる。
本発明の装置は、さらに前記層(2)に水性薬液を散布するノズル(4)と、前記ノズル(4)を有する薬液散布装置に水性薬液を送入するポンプ(5)とを備えるものであるか、又は前記水性薬液槽(1)の水性薬液に繊維又はその収束物の一方の端を浸漬し、前記繊維又はその収束物の他方の端を前記層(2)に挿入したものであることが好ましい。
すなわち、本発明は、ノズル(4)から水性薬液を前記層(2)に散布し紙粒を含浸させるか、又は水性薬液槽(1)の該水性薬液に繊維又はその収束物を含浸し、該繊維又はその収束物の毛細管現象により該水性薬液を紙粒を含む層(2)に移送し、該紙粒に該水性薬液を含浸させることに特徴を有する。
繊維は又はその収束物としては、例えば繊維素繊維、合成繊維、フィラメント糸、糸の収束物、織物、編物、不織布、袋などが挙げられる。薬液槽(1)から給液ポンプなしで毛細管現象を利用することにより、薬液を迅速に紙粒を含む層(2)に移送・湿潤させる。この層に含浸した洗浄液は、汚染気体を接触・通過させる時に高度の気液接触を行うことができる。このような方法により、故障し易い小型液流ポンプが不要となり、管理も容易になり、また、装置が小型になる利点がある。
1.装置の代表的な構造と運転方法の概要
(1)1層の紙粒を設置した槽で1種類の薬液により洗浄する装置
本発明の代表的な装置の構造を図1と図2により説明する。運転開始前に、まず装置内の紙粒層(8)薬液を散布して紙粒を完全に湿潤させる。この場合薬液散布装置(10−1)を使用する。送風機(3)により吸入口(2)から洗浄する汚染気体を吸入する。ここで、送風管(4)の下底(20)に滞留している洗浄薬液(19−1)は、図2のように送風機の風圧で全量押し上げられて装置内にも滞留している洗浄薬液(19−2)と合体し、多数の貫通細孔を有する気流分散板(5)の上まで液位が上昇する。ここで送風機は、薬液を全量装置内に流入させる風力を有する必要がある。効率的な汚染気体の洗浄には、液位計(14−2)で示される液位の上下が最大でも2cm以下、好ましくは1cm以内になる液量を設定すれば、装置内の洗浄液に流入する汚染気体が突沸せず、微細な泡状で円滑な一次洗浄が行われる。次に紙粒層の高さは、バルブ(21)と(22)の間の圧力差が、250mmAq以下、好ましくは200mmAq前後であれば、送風機に大きな負荷をかけず、消費電力を節約しながら、例えば、容量100〜300L程度の小型装置でも、3〜10m/分程度の通気量で連続的に高度の二次洗浄を行うことができる。洗浄薬液を手動で添加する場合は、薬液量を液位計を見て管理することができるが、例えば4週間以上も洗浄効果が持続するような薬液の濃度が設定されている場合は、液位の低下を電極センサーに感知させ、電磁弁と連動させて、運転によって蒸発する水分だけを補給するシステム(23)を設置するのがよい。洗浄された気体は、排出口(11)から環境に排出されるが、このような構造の装置は、気体汚染物を化学反応して不揮発性物質に変え、洗浄液中に蓄積する。
(2)1層の紙粒層よりなる洗浄装置を内蔵する生ごみ減量装置
投入量5L/日程度の家庭用生ごみ減量装置は、強い悪臭を発生するが、装置が小型である必要があるため消臭装置を内蔵する装置の設計が困難であった。図2は、この問題を解決した本発明の実施形態の一例で、この装置は、消臭装置を隔壁なしで生ごみ分解装置内、ここでは、ふたの部分に内蔵する。この装置の運転は、ふた(A)〜(D)を開けて生ごみを装置内に投入し、電動機(73)と減速装置(72)とにより、切り返し装置(71)を回転させ、生ごみを攪拌して微生物による分解を促進し、更に繊維の袋に紙粒を充填して消臭モジュール(76)とし、この上面の繊維の端を洗浄液層(74)に浸して、洗浄液(75)を消臭モジュールに連続的に移送させ、これに悪臭のある気流を接触・通過させる。洗浄液の洗浄液層から消臭モジュールへの移送は、排気ファン(79)の吸引により発生する気流に接触して該モジュールが乾燥状態になると、湿潤状態に戻すように洗浄液が移送されることが、本発明者らの種々の実験で確認された。この仕様では、故障し易い小型液流ポンプが不要となり、管理が容易となる利点がある。この場合、悪臭物質が低臭化あるいは無臭化された塩のような形で、消臭モジュール内に蓄積するが、モジュールを1年間に3回程度の水洗いすることにより、継続して使用できる。
(3)装置内に隔壁なしで複数の紙粒層を有し複数の薬液を使用する装置
微生化物の分解作用を利用する汚泥や生ごみの業務用分解装置は、投入量が、例えば30〜50L/日程度の場合、分解・乾燥過程で強い悪臭を排出する。ほとんどの場合、この悪臭を完全に消臭するには、最低2種類の薬液で洗浄する必要がある。このような場合は、図1のような洗浄装置を2基直列に連結して2種類の洗浄液を使用する必要があった。これを図3のように洗浄液を使用して高度の消臭を行う技術を提供することが本発明の重要な一つである。この装置は、図1の装置内に隔壁を設けず、2種類の化学的性質が相反する水性洗浄液を同時に使用できるようにした洗浄装置である。ここでは、図2と同様の紙粒層(53)をカートリッジ内に充填して装置の下部に設置し、ここに例えば酸性洗浄液をノズルから間欠的に散布し(55)のように紙粒層に含浸し、この紙粒層の上に、酸性洗浄液の飛沫を遮断する薄い紙粒層のデミスター(56)を設置し、さらにその上に、モジュール(58)を置き、塩基性の洗浄液に接触させ、高度の清浄度を得る。ここで使用する2種類の薬液は、例えば、硫酸と水酸化ナトリウムの組み合わせのように、互いに混合すると効果が消滅するが、この場合は、モジュールの下面からは薬液が全く液下せず、デミスターで更に保護されているので、両洗浄液は全く混合せず、円滑に2種類の洗浄液による清浄化が行われる。
2.洗浄液移送性の優れた繊維素材
例えば、図3のような実施形態は、洗浄液の移送に使用できる繊維は、綿、合成繊維、ガラス繊維などの繊維素材により、紡糸、フラメント糸、スライバー、糸条、収束物、織物、ニット及びこれらを用いて作成した袋、及びその他種々の形状で実施できるが、種々検討の結果、洗浄液の移送能力は、織布よりもニットが、紡糸よりもフィラメント糸が、また合繊フィラメント糸では断面が円形、楕円形、三角形などのものよりも、例えば十字形、H字型、Y字型、大字型のような異型断面のものが好結果が得られた。これらの中で移送率が大きいものの例は、100%ポリエステルの断面がY字型で、75デニール、24フィラメント、約145g/mのニットであった。1m幅のこのニットをロール状に巻き一端を垂直に水に浸漬した時、約15cmの垂直方向に、毎時800ml、水平方向には50cm以上の水を移送した。このような条件で比較すると、このニットは断面が円形のポリエステルフィラメントで同一重量の織物よりも約30〜40%程度移送率が高い結果を示した。これら好結果を示した異型断面の繊維は、フィラメントの断面に洗浄液を移送する溝が存在するため、断面が円形のものよりも抱液性が高いことが好結果を示した理由と考えられる。また2本の糸の交差物である織物は、1本の糸をループ上に編み上げられるニットよりも洗浄液の移送率が悪い理由は、織物の場合は、経糸し緯糸の相互間に薬液が移動するため、ニットの場合のように方向が定まらないためと考えられる。
(2)洗浄液移送用の繊維の袋内に紙粒を充填した消臭モジュール
例えば、上記(1)項のニットから、紙粒層への洗浄液の移送方法は種々考えられるが、効率のよい一つの方法は、図2で使用する袋状の消臭モジュールを作成し、内部に紙粒を入れ、水平か少し傾斜を付けて生ごみ処理機の上部に隙間ができないように設置した形態である。このモジュール上面のニットの一端を薬液槽に浸し、下面のニットはこの薬液槽に浸さず、洗浄液槽に戻らないようにする。上面と下面の繊維は全く重ねず袋状物を得るため、側面にプラスティックフィルムを使用し、上面と下面のニットをそれぞれプラスティックフィルムにミシンで縫い合わせて取り付けた。このモジュール上面のニットが吸収した洗浄液は、紙粒層に吸収され、紙粒層を経由して下面のニットまで移送されるが、下面のニットの下には、全く過剰の洗浄液は滴下せず、紙粒層と下面のニットが上面のニットから移送された洗浄液を吸収して飽和すると、当初の予想に反して、下方向には洗浄液が全く滴下せず、上面のニットの吸液が停止する。その後装置内の気流によりモジュールのニット表面が乾燥すると、これを補うように、再び上面の繊維から洗浄液を移送が開始する。この場合に紙粒は、膨潤率が高い程、抱液性が高くなるので、液がモジュールの下への落下するのを防ぐには、樹脂加工は行わないか、低付着量で行う方がよい結果が得られる。
3.装置の洗浄効率を向上するための付加機能
a)気体分散板による汚染気体の一次洗浄:図1、図2及び図3に使用されている気体分散板は、例えば内径570mmの円筒型の洗浄装置の底部から100mmの位置に水平に取り付けたもので、同径で、厚さ12mmのポリ塩化ビニール板で中心から直径470mm、5.0mm、5.5mmの貫通細孔をそれぞれ432個、216個及び108個、合計756個有する。この設置の二つの目的は、同じ直径の装置内の紙粒層に限度以上の気流を通過させると、分散板を使用しない場合は紙粒層の周辺部の風速が早くなり、中心部の気流が遅くなるので、貫通細孔の分布を調節して流速分布を均一化するためと、薬液と汚染気体の一次洗浄効率を向上するためである。
b)薬液中への水蒸気吹き込みや電熱ヒーター:当期の薬液や装置内の凍結や薬剤の溶解度低下による沈殿防止するための加熱装置として使用するが、例えば洗浄液の反応性が当期に低温で進行しないような場合には、加熱によりその反応性を随時向上させることができる。
c)超音波をかける機能:超音波は殺菌作用が強いので、主に医療施設の有害微生物が流入する可能性の高い排気の消毒に利用する。具体的には、水性薬液内に水晶振動子、チタン酸バリウムを使用する電歪振動子、ニッケルやフェライトを使用する磁歪振動子を使用して、0.3W/cm2以上の空洞発砲を薬液中に発生させる。このとき発生するNO、NO、Hなどの酸化性物質は殺菌だけではなく、空気中の悪臭に対する酸化消臭効果も発揮される。
d)薬液に直流電気を通す機能:c)と同様に洗浄液の消毒に利用する場合と、装置の使用先が、一部含硫黄型悪臭の消臭に劇物の酸化剤が必要であるが、使用者に有資格者がいないため使用できないような場合に、装置内で食塩を含む水溶液に通電して次亜塩素酸塩を発生させて解決することができる。
e)空気を吹き込む機能:生ごみや汚泥の分解装置は、季節変動や装置に投入する被分解物の種類、含水量、微生物分解の進行などによって、水蒸気を大量に発生し、洗浄装置内の液位が継続的に上昇する場合がある。このような場合には、まだ洗浄効果が残留する薬液を取り出す必要があるが、コンプレッサーで乾燥空気を薬液内に吹き込むと、水分が蒸発してそのまま運転を継続することができる。
f)マイクロ波発生装置の設置:洗浄装置の材質が金属でなく合成樹脂の成型物であるとき、装置の外部から、内部の薬液をクライストロン、マグネトロン、ガン・ダイオードなどで発生させるマイクロ波を増幅・照射し、高周波加熱を行い薬液の殺菌や反応率の向上を行わんとする。
4.本装置で使用する洗浄薬液
(1)清浄化率に及ぼす洗浄薬液と洗浄装置の相互依存性
生ごみの減量装置、生鮮食品加工場、下水処理場などの排気は極めて複雑な組成の混合臭は、ガスクロマトグラフィーや質量分析で、かなり正確な組成が判明するが、これらの結果と嗅覚的悪臭が一致しない場合が多い。そこで、環境庁が標準化した嗅覚試験法(三点比較式臭袋法)で臭気濃度を測定し、臭気指数で表示する方法が広く採用されている。しかし、成分数が数千といわれる煙草臭のような場合には、化学分析で評価することは不可能で、嗅覚試験法で評価する必要がある。またこれらからの臭気は、組成や濃度の経時的な変動が極めて大きいことも、洗浄薬液と洗浄装置の性能評価を困難にしている。ある汚染気体の洗浄効率(E)は、式1のように装置の気液接触率(C)と、薬剤の汚染気体に対する反応率(R)との相乗積に、装置の圧力損失(L)の逆数を乗じたものであるため、CかEのいずれかが100%でない場合は、その原因を決定できなかった。
E=C×R/L(式1)
しかし、アンモニアの水溶液を硫酸水溶液で中和する場合のように、明らかに両社の反応率が100%の場合でも,現在広く使用されている上記のa)〜n)のような洗浄装置では洗浄率が通常は50〜70%、圧力損失が大きい反面、気液接触率が非常に高いとされる装置でも最大限80〜90%に留まるとされてきた。この事実は、既存の装置で洗浄率が100%にできない理由が装置の不完全さに起因することを示している。そこで、本発明者らは、図2の装置を使用して、実施例1と2に記した実験を行った結果、洗浄薬液が妥当である場合は、本発明の洗浄装置が100%の洗浄率が得られることを多くの実験で証明し、この結果も汚染気体用洗浄薬剤の定量的な性能比較が可能となり、次のような高度の洗浄率が得られる薬剤と使用方法を確立した。
(2)複雑な混合汚染気体に対する洗浄薬剤とその使用方法
本発明の洗浄薬剤は水溶液を使用するが、汚染気体が水不溶性や難容性の場合は、汚染気体は、水溶性洗浄剤と不均一系の接触を行う。また汚染気体には、陰イオン、陽イオン、非イオン及び両性イオンのものがあり、例えばアンモニアや有機アミン類を酸性洗浄液で除去しようとすると、これらの塩基と造塩していたため検出されなかった硫化水素や低級脂肪酸が遊離するような場合が多く、1種類の薬液による洗浄だけで、清浄化することが困難な場合が多かった。
そこで、本発明では次のように種々の洗浄剤を使い分けて、これらの問題に対応しようとする。
(3)紙粒層が一つの装置で清浄化する場合
(a)還元性がない酸性汚染物の洗浄剤
塩酸、硫酸ミスト、2酸化窒素、酢酸、絡酸、プロピオン酸、n―吉草酸、イソ吉草酸などの酸性汚染物に対しては、アルカリ金属の水酸化物、重炭酸塩、炭酸塩を1種以上含む水溶液を使用する。この場合アルカリ金属の水酸化物や炭酸塩に対してアルカリ金属の重炭酸塩が優れた緩衝剤になるので、これらを混合して水溶液のpHを10以下に下げ、劇物の範囲に入らないようにして使用する。
(b)還元性で酸性汚染物の洗浄剤
硫化水素、メチルメルカプタンなどの還元性の酸性汚染物に対しては、(a)の場合と同じ薬液を使用するが、酸化剤を併用すると更に優れた清浄化度が得られる。酸化剤としては、過酸化水素の他に、過炭酸、過硫酸、カロ酸のアルカリ金属塩などが適している。またこれらの悪臭に対して、亜硫酸ガス、アルカリ金属の亜硫酸塩、アルカリ金属の重亜硫酸塩を、アルカリ性の洗浄液に溶解して洗浄することができる。
(c)塩基性の汚染物の洗浄液
アンモニア、トリメチルアミン、ピリジン、ピコリンなど塩基性汚染物に対しては、硫酸、重硫酸ナトリウム、くえん酸などの水溶液が適している。
(d)還元性で塩基性の汚染物の洗浄剤
生ごみ臭からしばしば検出されるヒドラジンのような還元性、塩基性且つ極めて有毒なで悪臭が強い汚染物に対しては、硫酸や重硫酸ナトリウムなどの酸性溶液に、緩衝剤を加え、あるいは加えないで、過硫酸ナトリウムや過酸化水素のような酸化剤を加えた洗浄液が適している。
(e)汚染臭など酸性、還元性及び塩基性の混合悪臭の洗浄液
硫化水素、メチルメルカプタン、アンモニア、トリメチルアミンなどが主な汚染物で、他の種々の汚染物が例えば1ppm以下の低濃度の場合は、まず、グリオキザールをエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリンなどと酸性で反応させて、ヘミアセタールとして、水で希釈して洗浄液に添加すると、これら4種類の主な汚染物の大部分を取り除くことができる。この時、洗浄装置に入れる洗浄前の気体をポンプで吸い、水を入れた容器内に1時間程度吹き込んだ後pHを測定して,酸性の場合は、前記薬液に重炭酸ナトリウムでpH7.5程度の緩衝液とした液、塩基性の場合は、重硫酸ナトリウムやくえん酸3ナトリウムでpHを4以下にした液を洗浄液として使用すると、高度の清浄化率が得られる。
(f)アルデヒド臭の洗浄液
ホルムアルデヒドやアセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、n−プチルアルデヒド、イソ−プチルアルデヒド、n−バレルアルデヒド、イソ−バレルアルデヒドなどアルデヒド類には、亜硫酸ガス、アルカリ金属の亜硫酸、アルカリ金属の亜硫酸塩のアルカリ性洗浄液で洗浄すると好結果が得られる。また強い酸性の洗浄液に水溶性のポリオール類、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリンなどを加えた液で洗浄すると、アルデヒドがポリオールとアセタール結合を形成して、気化し難くなり排気中のアルデヒド濃度を著しく低下させることができる。
(g)非極性の有機硫黄悪臭の洗浄液
上記(b)項で挙げた酸化剤で、効率的に消臭することができる。
(h)煙草臭を消臭する洗浄液
煙草臭は4000以上の物質を含有するといわれ、重量で約50%が非イオン性、25%がアニオン性、残り25%がカチオン性の物質からなるといわれている。上記の(a)〜(f)をどのように組み合わせて煙草臭を洗浄しても、悪臭のバランスが変わるだけで完全に消臭できない。本発明の装置で、煙草臭の強いパチンコ店の排出臭を、本発明の装置で洗浄して好結果が得られた。洗浄液は分子量が2.0×10(極限粘度法)、アクリル酸、アクリルアミド、ジメチルアミノメチルアクリルアミドの重量比が10/80/10の三元共重合体(エスポ株式会社製ノーズパル EX)濃度範囲が0.0005〜0.001%の水溶液であった。この高分子化合物は、一種の高分子型ベタイン化合物である。この場合には、洗浄装置が効果的に煙草臭を消臭して排気するが、薬液の吸収量が飽和に達すると消臭効果がなくなるので装置を改良して新しい液を少量ずつオーバーフローさせ、その量だけ排出する方式を採用したところ好結果が得られた。
(i)同伴する可能性のある有害微生物の排出を防止する洗浄液
本発明の装置による汚染気体の洗浄は、単なる気泡塔による気体分散方式の洗浄だけでなく、液体分散方式の洗浄も行われ、紙粒が悪臭だけでなく、エアロゾールも効果的に補捉する。したがって、洗浄した気体を環境に排出する場合に、生ごみ分解装置や慰留施設の排気中に含まれるかび菌、病原菌、胞子、藻類などの有害微生物もかなり除去できると推定されるが、確実に制菌するために、洗浄液に殺菌剤を入れておくことにより、有害微生物の排出の危険性が更に低減できる。この目的に達した殺菌剤は、洗浄剤に反応せず、水不溶性で、構造的に塩でなく酸や塩基と反応してイオン交換もしないものが適している。このような殺菌剤の例は、建造物に常在する菌や病原菌70菌の殺菌や増殖阻止効果が確認されているエスポ株式会社製品ラングパルBCを固形分として洗浄液に0.02%程度加えて置くと、目的が達せられる。
(4)紙粒層が二つある装置で清浄化する場合
複雑な組成の汚染気体を洗浄する場合は、それぞれ目的に適した上記の(a)〜(i)から2種類の薬液を選び、二つの紙粒層のある図1の装置で洗浄する場合の空気清浄化度は高く、更に高度の気体清浄化度が得られる。
5.薬液の効果の終点と使用後の廃液の環境への放流方法
本発明の薬液は、効果の終点の管理はpHや酸化還元当量の測定や指示薬による着色など公知の方法で容易に知ることができ、自動的に薬液を入れ替える演算回路も取り付けることができる。本発明の装置と薬液の使用法の特徴は、煙草臭を両性高分子化合物の低濃度の水溶液を用いて消臭する場合を除いて、使用する薬液に空気汚染物を飽和値まで吸収させる方法であるため、薬剤に無駄がほとんどなく、浮遊固形分(SS)も低く、用水使用料も非常に少なくて済むことが特徴である。しかし、気体汚染物は、中和、酸化又は溶解して廃液中に濃縮されているので、廃液は稀釈するか、二次化学処理を行い、装置の仕様場所自治体の定める基準に合致する方法で環境に放流する必要がある。この処理は廃水を貯留槽に入れ、中和法でpHを調節する方法、廃液に残存する酸化剤をチオ硫酸ナトリウムなどで分解する方法、中和点近くまでpHを変化すると再発生する可能性のある硫化水素やメルカプタン類、アンモニア、アミン類などを、化学処理や酵素製剤により処理する公知方法で簡単に実施できる。
実施例1
図2の装置(1)は、直径57cmのステンレス鋼308製の円筒形で、紙粒量が50L、紙粒層(8)の高さが約20cm、洗浄薬液として7%の重硫酸ナトリウムの水溶液を通気した時の液位が35cmになるよう薬液補充口(12)から注入し、通気量3.5m/分で送風時の液位計(19−2)の液位40cm、圧力損失190mmAq、薬液散布筒(10−2)から毎時10Lの薬液が循環・散布されるようにし、空運転して紙粒が薬液を十分吸収させた。次にマススフロー装置で、アンモニアをボンベから吸気圧測定口(21)において、ガス検知管で測定した濃度が2000±100ppmになるように吸入口(2)に流入させた。排気圧測定口(22)でのアンモニア濃度は、最低検知濃度が0.2ppmの検知管で測定したところ検知されず、嗅覚的にもアンモニア臭を検知しなかった。この清浄化効果は、10時間連続運転後も変わることなく持続した。
実施例2
実施例1と同じ装置と条件で、洗浄薬液として、各4%の水酸化ナトリウムと重炭酸ナトリウムの水溶液を使用し、同様に2000±100ppmの硫化水素を流入させた場合の、排気圧測定口での硫化水素濃度は、最低検濃度が0.2ppmの検知管で測定したところ検知されず、嗅覚的にも硫化水素臭を検知しなかった。
実施例3
微生物の分解作用を利用する生ごみ分解装置の排気口を、図3の洗浄装置の吸入口(49)に連結した。この洗浄装置は、実施例2の装置と同径、同質の円筒形の装置で、運転条件は、カートリッジ内に充填した紙粒量、装置下部の紙粒層(53)の高さ、及び送風時の洗浄液の液位が実施例1と同じであった。紙粒層(53)に含浸する洗浄液は、炭酸ナトリウム及び重炭酸ナトリウムを各5%、過炭酸ナトリウムを2%含む水溶液であった。また装置の上部の消臭モジュールは、断面がY字型のポリエステルフィラメントのニット製の袋内に紙粒を充填して、袋の上面のニットの末端片は装置上部の薬液槽(62−2)内の薬液(63)に浸した。この消臭モジュールには、重硫酸ナトリウム5%と過硫酸ナトリウムを1%の水溶液を洗浄液として使用した。この生ごみ分解装置に、30〜50L/日の生ごみを投入し、分解開始後次の生ごみ投入までの間に排出する悪臭は、環境庁法の嗅覚測定法による臭気濃度は、20,000〜200,000の範囲の強い悪臭であった。またこの悪臭は、ガス検知管やガスクロマトグラフィーなどにより、アンモニア、トリメチルアミン、メチルメルカプタン、ヒドラジン、メチルメルカプタン、硫化水素、二硫化メチル、硫化メチル、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、n−プチルアルデヒド、n−バレルアルデヒド、イソ−バレルアルデヒド、プロピオン酸、n−絡酸、ピルビン酸、イソ−吉草酸、n−吉草酸などが検出されたが、これら悪臭の組成や濃度は、生ごみの種類や生ごみ投入後の経過時間により著しく変動した。25時間連続運転中、5時間ごとに排気口(59)から出る洗浄した空気の臭気濃度は10以下であり、薬品臭も感知されず、この洗浄装置と洗浄方法は汚染空気に対する優れた清浄化効果を有することが確認された。
汚染気体を薬液に吹き込んで、気流分散板を経由して紙粒層を通過させる方式の気体洗浄装置の運転停止状態の概念図 図1の装置の運転状態での概念図 それぞれ組成の異なる薬液を含浸させた2つの紙粒層に、複雑な組成の汚染気体を、隔壁がない装置内で連続的に洗浄する装置の概念図
符号の説明
〈図1と図2の符号〉
(2)それぞれ図1と図2の汚染気体の吸入口
(4)それぞれ図1と図2の送風管
(5)それぞれ図1と図2の多数の貫通細孔を有する気流分散板
(6)それぞれ図1と図2の汚染気体の装置底面の中央にある気体流入口
(7)それぞれ図1と図2の紙粒層設置用リブにより水平に固定された鋼板
(8)それぞれ図1と図2の金網板の上に均一に散布して形成された紙粒層
(9)それぞれ図1と図2の紙粒層押さえ用網板
(10−1)薬液散布ノズルでスパイル状又は数本の水平に並べた開口された停止中のもの
(10−2)は運転中のもの
(11)それぞれ図1と図2の洗浄済み気体の排気口
(12)それぞれ図1と図2の手動式の薬液補充口
(13)それぞれ図1と図2の閉鎖中のバルブで、時に開く
(14−1)図1の液位計で運転休止中
(14−2)図2の液位計で運転中は液位が上昇。いずれも気体流入停止時や圧力損失増大時に起こる液位の上下運動や液の外観を目視して運転状況を判断
(15)それぞれ図1と図2の薬液循環用ポンプ
(16−1)図1の運転休止中の液位。
(16−2)図2の運転中の液位。
(17)それぞれ図1と図2の排水バルブ。運転休止時の薬液排出時に使用
(18)それぞれ図1と図2のpHメーターで薬液の効果の終点の判定
(19−1)図1の運転休止中の洗浄薬液の状態。
(19−2)図2の運転中の洗浄薬液の状態。
(20)運展開前に送風管内に滞留する薬液。運転中は(6)の上に押し出されて図2の(19−2)の薬液と合体
(21)それぞれ図1と図2の吸気圧測定口。吸入汚染気体のサンプリング口としても使用
(22)それぞれ図1と図2の排気圧測定口。(21)と(22)の間の圧力差を測定用。処理済み汚染気体の気体サンプリング口としても使用
(23)それぞれ図1と図2の給水システム。通風による薬液の蒸発で液位が下がると、液位センサーが検知し、連結している電磁弁ポンプが作動して予め設定された液位まで給水。(配線は省略)
〈図3の符号〉
(46)二種類の薬液を別々に含浸させた紙粒層を、同一装置内で洗浄する装置
(47)汚染気体の吸入口
(48)送風機
(49)送風管
(50)運転時の薬液の位置
(51)多数の貫通細孔を有する気流分散板
(52)運転時の装置内の液位
(53)装置内に嵌合でき紙粒が充填されたカートリッジ、上下両面は、紙粒がこぼれたり移動しないよう保持する鋼板
(54−1)と(54−2)カートリッジ固定用リブ
(55)薬液散布用のノズルと薬液管
(56)通気性のよい合成繊維の袋に入れたデミスト用の紙粒層
(57)紙粒デミスター用の金属棒製架台
(58)大部分の気体汚染物が(53)のカートリッジで除去した後、残留する汚染物を洗浄除去する薬液移送性の強い繊維の袋に紙粒を充填したモジュール
(59)洗浄した気体の排気口
(60)モジュール用の金属棒製の架台
(61)大部分の汚染物を洗浄する薬液
(62−1)粉末洗浄剤の攪拌機付き溶解槽と(62−2)残留悪臭用の薬液槽
(63)低濃度の残留悪臭を洗浄する薬液
(64)薬液散布及び循環用ポンプ
(65)薬液添加用バルブ
(66)運転中の液位、通気状況、圧力損失などの異常の目視確認用液位計
(67)給水システム。通気により薬液の蒸発で液位が下がると、液位センサーが検知し電磁弁ポンプが作動して予め設定された液位まで給水。(配線は省略)
(68)廃液用ドレイン

Claims (7)

  1. 水性薬液槽(1)と、紙粒を含む層(2)と、汚染気体を前記水性薬液槽(1)及び紙粒を含む層(2)に送入するポンプ(3)とを備える汚染気体の洗浄装置を用いて汚染気体を洗浄する方法であって、前記紙粒が、セルローズ質繊維の乾燥粉末から形成された紙粒に熱硬化性樹脂及び/又は繊維素用架橋剤の水溶液を塗布又は含浸させると共に架橋硬化させたものであり、かつ汚染気体を前記ポンプ(3)により前記水性薬液槽(1)に送入し、次いで前記紙粒を含む層(2)に導入することを特徴とする汚染気体の洗浄方法。
  2. 前記紙粒を含む層(2)が、2以上の層からなるものであるか、又は前記洗浄装置が2以上連結してなるものである請求項1記載の汚染気体の洗浄方法。
  3. 前記2以上の層が、異なる水性薬液を含むものであり、かつ前記2以上連結してなる洗浄装置が、異なる水性薬液を含む層を有する請求項2記載の汚染気体の洗浄方法。
  4. 前記洗浄装置が、前記層(2)に水性薬液を散布するノズル(4)と、前記ノズル(4)を有する薬液散布装置に水性薬液を送入するポンプ(5)とを備える請求項1〜3のいずれか1項に記載の汚染気体の洗浄方法。
  5. 前記水性薬液槽(1)の水性薬液に繊維又はその収束物を浸漬し、前記繊維又はその収束物の他方の端を前記層(2)に挿入することにより、前記繊維又はその収束物の毛細管現象により水性薬液を水性薬液層(1)に移送する請求項1〜3のいずれか1項に記載の汚染気体の洗浄方法。
  6. 前記紙粒が、金属化合物型酸化触媒を付着したものである請求項1〜5のいずれか1項に記載の汚染気体の洗浄方法。
  7. 汚染気体の種類に応じて水性薬液を調製する請求項1〜6のいずれか1項に記載の汚染気体の洗浄方法。
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