JP2007289792A - 有機物含有排水の処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 下水排水、水産加工工場排水、畜産加工工場排水、活性汚泥などの有機物を含有する排水の処理方法において、有機物の低減効果及び腐敗臭の低減効果に優れる有機物含有排水の処理方法を提供する。
【解決手段】 有機物を含有する排水Hに、気泡発生装置10により空気又は酸素の気泡を発生させると同時に、超音波発生装置12により気泡を圧壊し超微細気泡を含む排水処理液として排水処理液中に含まれる有機物及び腐敗臭を低減する工程を少なくとも含むことを特徴とする有機物含有排水の処理方法。
好ましくは、超音波により気泡を圧壊させる時間が30分以上とすることが望ましい。
【選択図】図1
【解決手段】 有機物を含有する排水Hに、気泡発生装置10により空気又は酸素の気泡を発生させると同時に、超音波発生装置12により気泡を圧壊し超微細気泡を含む排水処理液として排水処理液中に含まれる有機物及び腐敗臭を低減する工程を少なくとも含むことを特徴とする有機物含有排水の処理方法。
好ましくは、超音波により気泡を圧壊させる時間が30分以上とすることが望ましい。
【選択図】図1
Description
本発明は、下水排水、水産加工工場排水、畜産加工工場排水、活性汚泥などの有機物を含有する排水の処理方法に関し、更に詳しくは、有機物の低減効果及び腐敗臭の低減効果に優れる有機物含有排水の処理方法に関する。
従来より、有機物を含有する排水の処理方法として、例えば、オゾンを排水中に直接バブリングやマイクロバブルにより散気し、排水中の有機物を分解低減することなどが行われている。このオゾン処理の場合、オゾンは空気又は酸素にUVを照射又は放電により発生させている。
しかしながら、散気された余剰のオゾンは、有害なため、大気中に放出する場合には、活性炭による廃棄ガス中のオゾン吸収装置などの設備が必要となるなどの課題がある。
また、上記オゾン発生装置、排気ガス中のオゾン吸着装置は高価であり、また、トラブル等により人体に有害なオゾンガスを扱う必要があり、比較的大規模な装置への適用に止まっている。
また、上記オゾン発生装置、排気ガス中のオゾン吸着装置は高価であり、また、トラブル等により人体に有害なオゾンガスを扱う必要があり、比較的大規模な装置への適用に止まっている。
一方、近年ナノバブルの工学的な利用への可能性が発表され、ナノバブル利用技術の開発が盛んになっている。ナノバブルの生成方法は、液体中において、液体の一部を分解ガス化する工程及び/又は該液体中で超音波を印加する工程からなるナノ気泡(ナノオーダーの気泡)の生成方法(例えば、特許文献1参照)や、このナノバブルにより汚濁水を浄化するナノバブル利用汚濁水浄化方法(例えば、特許文献2参照)などが知られている。
しかしながら、上記ナノバブルを含む水を用いる処理方法は、環境負荷が少ない点で好ましいものであるが、未だに研究段階であり、更に、ナノバブル製造が工業的に確立されていない点でなどに課題があるのが現状である。
特開2003−334548号公報(特許請求の範囲、実施例等)
特開2004−121962号公報(特許請求の範囲、実施例等)
本発明は、上記従来の課題及び現状等に鑑み、これを解消しようとするものであり、下水排水、水産加工工場排水、畜産加工工場排水、活性汚泥などの有機物を含む排水の有機物の低減効果、腐敗臭の低減効果及び経済性に優れると共に、簡便で汎用性の高い排水の処理方法を提供することを目的とする。
本発明者等は、上記従来の課題等について、鋭意検討した結果、有機物を含む排水に空気又は酸素のマイクロバブルを発生させると同時に気泡を超音波で圧壊することで、OHラジカル、オゾン、過酸化水素などが発生することを知見し、これらの酸化剤を利用し、低コスト、安全、利用しやすい簡易な有機物含有排水の処理方法及びその持続効果を見い出し、本発明を完成するに至ったのである。
すなわち、本発明は、次の(1)及び(2)に存する。
(1) 有機物を含有する排水に、空気又は酸素の気泡を発生させると同時に、超音波により気泡を圧壊し超微細気泡を含む排水処理液として排水処理液中に含まれる有機物及び腐敗臭を低減する工程を少なくとも含むことを特徴とする有機物含有排水の処理方法。
(2) 超音波により気泡を圧壊させる時間が30分以上である上記(1)に記載の有機物含有排水の処理方法。
(1) 有機物を含有する排水に、空気又は酸素の気泡を発生させると同時に、超音波により気泡を圧壊し超微細気泡を含む排水処理液として排水処理液中に含まれる有機物及び腐敗臭を低減する工程を少なくとも含むことを特徴とする有機物含有排水の処理方法。
(2) 超音波により気泡を圧壊させる時間が30分以上である上記(1)に記載の有機物含有排水の処理方法。
本発明方法によれば、有機物を含む排水に空気又は酸素のマイクロバブルを発生させると共に、気泡を超音波で圧壊し超微細気泡を発生させると同時に、OHラジカル、オゾン、過酸化水素を発生させて有機物の分解、腐敗臭の低減を行うので、従来の排水処理に対し機器構成がシンプルで、安価に処理することができ、かつ、取り扱いも容易となる有機物含有排水の処理方法が提供される。
また、本発明方法では、所定の製造設備さえ備えればいかなる当業者も容易に本発明方法を再現でき、かつ、薬品類を一切使用しないことから環境への負荷も小さく、しかも、超微細の空気又は酸素及びオゾン、過酸化水素等の酸化剤の超微細気泡を大量に含んでいることから本処理により有機物の分解低減と共に、その効果を持続することができる有機物含有排水の処理方法が提供される。
また、本発明方法では、所定の製造設備さえ備えればいかなる当業者も容易に本発明方法を再現でき、かつ、薬品類を一切使用しないことから環境への負荷も小さく、しかも、超微細の空気又は酸素及びオゾン、過酸化水素等の酸化剤の超微細気泡を大量に含んでいることから本処理により有機物の分解低減と共に、その効果を持続することができる有機物含有排水の処理方法が提供される。
以下、本発明の実施の形態を詳しく説明する。
本発明の有機物含有排水の処理方法(以下、単に「本発明方法」という)は、有機物を含有する排水に空気又は酸素による気泡(マイクロバブル、直径が50μm以下の気泡)を発生させると同時に、超音波により気泡を圧壊し超微細気泡(ナノバブル、直径が1μm以下の気泡)を含む排水処理液として排水処理液中に含まれる有機物及び腐敗臭を低減する工程を少なくとも含むことを特徴とするものである。
本発明の有機物含有排水の処理方法(以下、単に「本発明方法」という)は、有機物を含有する排水に空気又は酸素による気泡(マイクロバブル、直径が50μm以下の気泡)を発生させると同時に、超音波により気泡を圧壊し超微細気泡(ナノバブル、直径が1μm以下の気泡)を含む排水処理液として排水処理液中に含まれる有機物及び腐敗臭を低減する工程を少なくとも含むことを特徴とするものである。
本発明方法としては、例えば、下水排水などの有機物を含有する排水を、そのまま、又は、前処理(例えば、濾過や希釈)した後、次いで、この排水を処理槽に入れ、気泡発生器により空気又は酸素による気泡を発生させると同時に、超音波発振器による超音波により上記気泡を圧壊し超微細気泡を含む排水処理液とすることにより、排水処理液中に含まれる有機物及び腐敗臭を低減する工程を経ることにより、有機物含有排水を処理するものである。
気泡発生装置としては、空気による気泡(マイクロバブル)を発生できるものであれば、特に限定されず、例えば、旋回加速器を利用した強制押込方式などを用いることができる。
この気泡発生装置において、超微細気泡を効率良く生成せしめる点から、空気による気泡(マイクロバブル)を1ml当たり2万個以上発生させるものが望ましい。
この気泡発生装置において、超微細気泡を効率良く生成せしめる点から、空気による気泡(マイクロバブル)を1ml当たり2万個以上発生させるものが望ましい。
また、超音波発生装置としては、例えば、超音波を照射する超音波振動子を有するものが挙げられる。この照射される超音波の周波数は、超微細気泡、オゾン、過酸化水素、OHラジカルなどを効率良く生成せしめる点から、好ましくは、16KHz以上、更に好ましくは、28KHz以上、特に好ましくは、28〜40KHzの周波数であることが望ましい。
また、超音波の出力は、0.6W/cm2以上であることが好ましく、更に好ましくは、0.6〜1.0W/cm2であることが望ましい。
また、超音波の出力は、0.6W/cm2以上であることが好ましく、更に好ましくは、0.6〜1.0W/cm2であることが望ましい。
本発明方法では、本発明の効果を更に発揮せしめる点から、上述の気泡を発生させると同時に超音波により気泡を圧壊させる時間を有機物の分解・低減においては30分以上、好ましくは、2〜4時間とすることが望ましく、臭気の低減においては2時間以上行うことが好ましく、更に好ましくは、4〜6時間とすることが望ましい。
有機物の分解・低減及び臭気の低減を効果的に行うためには、2時間以上、更に好ましくは、4〜6時間とする。
また、この工程の際の排水処理の温度は、溶存ガスの溶解度を高く維持する点から、30℃以下で行うことが好ましく、更に好ましくは、20〜25℃とすることが望ましい。この温度範囲を維持するための手段としては、例えば、冷却機などの恒温手段等を用いて行うことができる。
有機物の分解・低減及び臭気の低減を効果的に行うためには、2時間以上、更に好ましくは、4〜6時間とする。
また、この工程の際の排水処理の温度は、溶存ガスの溶解度を高く維持する点から、30℃以下で行うことが好ましく、更に好ましくは、20〜25℃とすることが望ましい。この温度範囲を維持するための手段としては、例えば、冷却機などの恒温手段等を用いて行うことができる。
図1は、本発明方法の具体的実施形態の一例を示す概略図である。
本発明方法となる有機物含有排水の排水処理システムAは、図1に示すように、有機物を含有する排水を反応槽14に導入し、気泡(マイクロバブル)発生装置10に空気又は酸素ガス11を取り込み、反応槽14と循環しながら反応槽14に気泡を発生させる。これと同時に反応槽14に超音波発生装置12を介し超音波振動子13を振動させ超音波を照射するものである。
本発明方法となる有機物含有排水の排水処理システムAは、図1に示すように、有機物を含有する排水を反応槽14に導入し、気泡(マイクロバブル)発生装置10に空気又は酸素ガス11を取り込み、反応槽14と循環しながら反応槽14に気泡を発生させる。これと同時に反応槽14に超音波発生装置12を介し超音波振動子13を振動させ超音波を照射するものである。
本発明方法で、気泡発生装置に供給するガスは、空気又は酸素であるが、より高効率を得るにはより高い酸素濃度とすることが好ましく、その濃度は有機物含有排水の性状によって設定することとなる。例えば、人口下水、魚のあら腐敗溶液の場合は、酸素濃度は20%以上が好ましく、更に好ましくは、20〜100%とすることが望ましい。
本発明方法によって処理される排水Hは、有機物を含有する排水、例えば、1)家庭等から発生する下水排水、2)水産加工工場、漁港や魚市場などから発生する排水、3)牧場、養鶏場、畜産加工工場などから発生する排水、4)漬物工場など原料加工工場から発生する排水、5)ダムや池などの腐敗水などが挙げられる他、活性汚泥の減量にも利用できる。
このように構成される本発明方法では、有機物を含有する排水に、空気又は酸素の気泡を発生させると同時に、超音波により気泡を圧壊し超微細気泡を含む排水処理液として排水処理液中に含まれる有機物及び腐敗臭を低減する工程を少なくとも含むので、超微細気泡を発生させると同時に、OHラジカル、オゾン、過酸化水素を発生させて有機物の分解、腐敗臭の低減を行うことができるため、従来のオゾン発生装置などによりオゾンを注入する排水処理装置等に対し機器構成がシンプルで、安価に処理することができ、かつ、取り扱いも容易となる有機物含有排水の処理方法が得られる。
本発明方法において、超微細気泡を発生させると同時に、何故、OHラジカル、オゾン(O3)、過酸化水素(H2O2)が発生するかについては、以下のように推察される。
すなわち、本発明方法では、空気又は酸素の微細気泡を超音波により収縮させる。この時、気泡内は温度、数千度、圧力数百気圧を超える。気泡内の水蒸気は熱分解により、OHラジカル、オゾン、過酸化水素が発生するものと推察される。なお、これらの確認については、更に、後述する実施例で詳述する。
本発明方法において、超微細気泡を発生させると同時に、何故、OHラジカル、オゾン(O3)、過酸化水素(H2O2)が発生するかについては、以下のように推察される。
すなわち、本発明方法では、空気又は酸素の微細気泡を超音波により収縮させる。この時、気泡内は温度、数千度、圧力数百気圧を超える。気泡内の水蒸気は熱分解により、OHラジカル、オゾン、過酸化水素が発生するものと推察される。なお、これらの確認については、更に、後述する実施例で詳述する。
また、本発明方法では、所定の製造設備さえ備えればいかなる当業者も容易に本発明方法を再現でき、かつ、薬品類を一切使用しないことから環境への負荷がほとんどなく、食品工場、加工処理工場など食品取り扱い場所等に安全に導入することができ、しかも、超微細の空気又は酸素及びOHラジカル、オゾン、過酸化水素等の酸化剤の超微細気泡を大量に含んでいることから本処理により、その有機物低減効果及び腐敗臭低減効果が持続でき、放流先での他、排水の浄化も期待できる。
本発明方法は、上記実施形態に限定されるものではなく、例えば、処理対象により発生させる微細気泡のガスの種類を変えることで同様の効果を得ることができる。また、ガスを還元作用を持つものなどとすることもできる。
次に、実施例により、本発明を更に具体的に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
〔実施例1〕
図1に準拠し、下記気泡発生装置、超音波発生装置を用いて下記方法により処理試験を行い、下記各評価方法により有機物の分解・低減効果、臭気除去効果を評価した。
試験に用いた気泡は、空気、酸素(100%)で行った。
なお、試験は、処理による温度上昇の影響を避けるため、処理水を冷却機で冷却し水温25℃で行った。
図1に準拠し、下記気泡発生装置、超音波発生装置を用いて下記方法により処理試験を行い、下記各評価方法により有機物の分解・低減効果、臭気除去効果を評価した。
試験に用いた気泡は、空気、酸素(100%)で行った。
なお、試験は、処理による温度上昇の影響を避けるため、処理水を冷却機で冷却し水温25℃で行った。
(気泡発生装置)
協和エンジニアリング社製のマイクロバブル発生装置(1ml当たり2万個以上のマイクロバブル発生装置)を用いた。
(超音波発振装置)
日本アレックス社製の超音波発生装置、出力密度1W/cm2、出力1200Wを用いた。超音波の周波数は、40KHzで行った。
協和エンジニアリング社製のマイクロバブル発生装置(1ml当たり2万個以上のマイクロバブル発生装置)を用いた。
(超音波発振装置)
日本アレックス社製の超音波発生装置、出力密度1W/cm2、出力1200Wを用いた。超音波の周波数は、40KHzで行った。
(浮遊物質の測定)
JIS K 0102−1998「工場排水試験方法」14.1に記載の懸濁物質で測定した。
(臭気測定)
臭気モニター 双葉エレクトロニクス社製 FPOIIを用いた。
JIS K 0102−1998「工場排水試験方法」14.1に記載の懸濁物質で測定した。
(臭気測定)
臭気モニター 双葉エレクトロニクス社製 FPOIIを用いた。
(有機物含有排水の調製)
魚(アジ)のあら約1kgを水道水約10Lが入った容器に入れ室温下(20℃)で蓋をせずに3日間放置し腐敗溶液を調製した。
試験に用いた排水は、上記腐敗溶液を焼く40倍に水道水で希釈したものを用いた。
魚(アジ)のあら約1kgを水道水約10Lが入った容器に入れ室温下(20℃)で蓋をせずに3日間放置し腐敗溶液を調製した。
試験に用いた排水は、上記腐敗溶液を焼く40倍に水道水で希釈したものを用いた。
(有機物の分解・低減率の算出方法)
分解低減率(%)=〔1−{(処理前の浮遊物質量―処理後の浮遊物質量)/(処理前の浮遊物質量)}〕×100
分解・低減率(%)の数値は、100%に近いほど分解・低減率が良好であることを示し、完全に分解した場合が100%、全く分解できない場合は0%である。
分解低減率(%)=〔1−{(処理前の浮遊物質量―処理後の浮遊物質量)/(処理前の浮遊物質量)}〕×100
分解・低減率(%)の数値は、100%に近いほど分解・低減率が良好であることを示し、完全に分解した場合が100%、全く分解できない場合は0%である。
(臭気除去率の算出方法)
臭気除去率(%)=〔1−{(処理前の臭気―処理後の臭気)/(処理前の臭気)}〕×100
臭気除去率(%)の数値は、100%に近いほど臭気除去率が良好であることを示し、完全に分解した場合が100%、全く分解できない場合は0%である。
臭気除去率(%)=〔1−{(処理前の臭気―処理後の臭気)/(処理前の臭気)}〕×100
臭気除去率(%)の数値は、100%に近いほど臭気除去率が良好であることを示し、完全に分解した場合が100%、全く分解できない場合は0%である。
〔処理方法〕
原水40Lを反応槽14に入れ、処理による温度上昇の影響を避けるため原水を冷却装置の循環状態とし、気泡発生装置10を起動し、気泡用のガスを注入した。次に、気泡が反応槽14全体に発生していることを確認し、超音波発生装置12により超音波を照射し試験を開始した。下記表1に空気及び酸素による浮遊物資低減効果(有機物の分解・低減率)を、下記表2に臭気低減効果(臭気除去率)を示す。また、オゾン、過酸化水素の発生及びその濃度の確認は、共立理化学研究所社製、簡易水質測定器(パックテスト)過酸化水素、オゾンにより行った。下記表3及び4に、その確認結果を示す。
原水40Lを反応槽14に入れ、処理による温度上昇の影響を避けるため原水を冷却装置の循環状態とし、気泡発生装置10を起動し、気泡用のガスを注入した。次に、気泡が反応槽14全体に発生していることを確認し、超音波発生装置12により超音波を照射し試験を開始した。下記表1に空気及び酸素による浮遊物資低減効果(有機物の分解・低減率)を、下記表2に臭気低減効果(臭気除去率)を示す。また、オゾン、過酸化水素の発生及びその濃度の確認は、共立理化学研究所社製、簡易水質測定器(パックテスト)過酸化水素、オゾンにより行った。下記表3及び4に、その確認結果を示す。
〔実施例2〕
実施例2の試験装置及び用いた気泡は、上記実施例1と同じものを用いた。
実施例2の有機物含有排水として、下記調製のものを用いて、下記評価方法により化学的酸素要求量を測定した。
実施例2の試験装置及び用いた気泡は、上記実施例1と同じものを用いた。
実施例2の有機物含有排水として、下記調製のものを用いて、下記評価方法により化学的酸素要求量を測定した。
〔化学的酸素要求量の測定方法〕
JIS K 0102−1998「工場排水試験方法 17」の100℃における過マンガン酸カリウムによる化学的酸素要求量(CODMn)で測定し、下記式によりCODMnの低減率を算出した。
CODMn低減率(%)=〔1−{(処理前のCODMn―処理後のCODMn)/(処理前のCODMn)}〕×100
CODMnの低減率(%)の数値は、100%に近いほど化学的酸素要求量が良好であることを示し、全て処理された場合が100%、処理が全くできなかった場合は0%である。
JIS K 0102−1998「工場排水試験方法 17」の100℃における過マンガン酸カリウムによる化学的酸素要求量(CODMn)で測定し、下記式によりCODMnの低減率を算出した。
CODMn低減率(%)=〔1−{(処理前のCODMn―処理後のCODMn)/(処理前のCODMn)}〕×100
CODMnの低減率(%)の数値は、100%に近いほど化学的酸素要求量が良好であることを示し、全て処理された場合が100%、処理が全くできなかった場合は0%である。
(有機物含有排水の調製)
下記の各成分を40Lの水に溶解し、調製した。
グルコース 6g
ペプトン 4g
酵母エキス 4g
肉汁エキス 4g
下記の各成分を40Lの水に溶解し、調製した。
グルコース 6g
ペプトン 4g
酵母エキス 4g
肉汁エキス 4g
上記実施例2の空気及び酸素(100%)の気泡で得られた処理水を120分間処理した場合のCODMnの低減結果を下記表5に、酸素(100%)の気泡で得られた処理水を96時間放置したときのCODMnの低減を下記表6に、また、試験に用いた有機物含有排水20Lと実施例2の酸素(100%)の気泡で得られた処理水(20L)を各々50%混合して(合計40L)放置したときのCODMnの低減を下記表7に示す。
上記表1〜表7の結果から明らかなように、本発明の範囲となる実施例1〜2は、十分な排水処理性能を有すると共に、処理水を放置してもその排水処理効果は持続することが判明した。また、この持続効果は、有機物含有排水と処理水を混合してもその効果が持続することも判った。
これらの結果等を総合すると、本発明は、所定の製造設備さえ備えればいかなる当業者も容易に本発明を再現でき、かつ、高い排水処理効率を安価で設置することができると共に、薬品類等を一切使用しないため、環境への負荷が少ないものであることが確認できた。
これらの結果等を総合すると、本発明は、所定の製造設備さえ備えればいかなる当業者も容易に本発明を再現でき、かつ、高い排水処理効率を安価で設置することができると共に、薬品類等を一切使用しないため、環境への負荷が少ないものであることが確認できた。
本発明方法は、高い排水処理効率を安価で設置することができると共に、薬品類等を一切使用しないため、環境への負荷が少ない排水処理方法を提供することができる。
A 排水処理システム
H 有機物含有排水
10 気泡発生装置
11 空気又は酸素ガス
12 超音波発生装置
13 超音波振動子
14 反応槽
H 有機物含有排水
10 気泡発生装置
11 空気又は酸素ガス
12 超音波発生装置
13 超音波振動子
14 反応槽
Claims (2)
- 有機物を含有する排水に、空気又は酸素の気泡を発生させると同時に、超音波により気泡を圧壊し超微細気泡を含む排水処理液として排水処理液中に含まれる有機物及び腐敗臭を低減する工程を少なくとも含むことを特徴とする有機物含有排水の処理方法。
- 超音波により気泡を圧壊させる時間が30分以上である請求項1に記載の有機物含有排水の処理方法。
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KR101853933B1 (ko) | 2018-01-17 | 2018-05-02 | 해성엔지니어링 주식회사 | 마이크로버블의 잉여기포 초음파 분쇄 장치 |
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