JP2007289306A - 炊飯器 - Google Patents

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Abstract

【課題】鍋を誘導加熱により加熱する炊飯器において、炊飯器の外形を大きくすることなく、また鍋外周部と鍋内周部の加熱効率を下げずに、安価で効果的に鍋を加熱する加熱コイルから発生する低周波領域の漏洩磁界を低減する。
【解決手段】底外加熱コイル4と底内加熱コイル5とに底インバータ回路により高周波電流を供給し、炊飯器本体1内に収納した鍋2の底外周を底外加熱コイル4により加熱し、鍋2の底内周を底内加熱コイル5により加熱する。底外加熱コイル4を底内加熱コイル5より高い位置に配置し、底外加熱コイル4の内周部と底内加熱コイル5の外周部の距離を底外加熱コイル4と鍋2の距離または底内加熱コイル5と鍋2の距離より離し、底外加熱コイル4と底内加熱コイル5とを直列に接続し、かつ底外加熱コイル4に流れる高周波電流と底内加熱コイル5に流れる高周波電流の流れる方向が逆向きになるように接続する。
【選択図】図1

Description

本発明は、鍋を誘導加熱により加熱する炊飯器に関するものである。
従来から炊飯器は、鍋を加熱するために加熱コイルに高周波電流を流して、高周波磁界を発生させ、この高周波磁界で鍋の表面に渦電流を発生させていた。しかし、この磁界のエネルギーの一部は外部に漏れる漏洩磁界となり、この漏洩磁界が人体には好ましくない影響を与えることを懸念する報告がされており、社会的にその関心が高まっている。
この漏洩磁界のなかでも低周波領域の漏洩磁界を効果的に低減するものとして、加熱コイルを渦巻状に巻かれた加熱用コイル部と、このコイルの外周側で直列に接続されかつこのコイルと逆向きに巻かれ、逆向きの電流を流す漏洩磁界キャンセル用コイル部とで構成することにより、外部へ漏洩する磁界を低減するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平10−335057号公報
しかしながら、上記従来の構成では、底外加熱コイルと底内加熱コイルから発生する漏洩磁界を低減するために、逆向きの電流を流す漏洩磁界キャンセル用コイルを備える必要があった。
このとき、加熱用コイル部と漏洩磁界キャンセル用コイルとの距離が近接しすぎると、それぞれのコイルから発生する磁界が逆向きになるため、鍋を加熱する磁界を互いに打ち消しあってしまう。従って、漏洩磁界キャンセル用コイル部は、鍋の加熱には寄与せず、逆に加熱効率を低下させるものとなる。
また、鍋を加熱する磁界を打ち消さないように漏洩磁界キャンセル用コイルを配置するには、それぞれの加熱コイル部からある程度の距離を確保する必要があり、炊飯器の外形が大きくなるという問題を有していた。
本発明は上記従来の課題を解決するもので、炊飯器の外形を大きくすることなく、また鍋外周部と鍋内周部の加熱効率を下げずに、安価で効果的に鍋を加熱する加熱コイルから発生する低周波領域の漏洩磁界を低減することを目的としている。
本発明は上記目的を達成するために、炊飯器本体の内部に米と水を入れる鍋を収納し、鍋の底外周を底外加熱コイルにより加熱するとともに、鍋の底内周を底内加熱コイルにより加熱し、底外加熱コイルと底内加熱コイルとにインバータ回路により高周波電流を供給するよう構成し、底外加熱コイルを底内加熱コイルより高い位置に配置し、底外加熱コイルの内周部と底内加熱コイルの外周部の距離を底外加熱コイルと鍋の距離または底内加熱コイルと鍋の距離より離し、底外加熱コイルと底内加熱コイルとを直列に接続し、かつ底外加熱コイルに流れる高周波電流と底内加熱コイルに流れる高周波電流の流れる方向が逆向きになるように接続したものである。
これにより、隣接する加熱コイルから発生する低周波漏洩磁界が逆向きになっているため、互いに低周波漏洩磁界を打ち消しあうようになる。また、底外加熱コイルの高さと底内加熱コイルの高さが異なることと、二つの加熱コイルと鍋の距離の方が二つの加熱コイル間の距離よりも近いので、加熱コイル同士で互いの高周波磁界を打ち消す前に鍋に高周波磁界をかけることができるので、加熱効率を下げずに済む。
本発明の炊飯器は、底外加熱コイルと底内加熱コイルがそれぞれ互いの低周波漏洩磁界を打ち消しあうので、新たな漏洩磁界キャンセル用のコイルを必要とせず、外形を大きくすることなく、また鍋外周部と鍋内周部の加熱効率を下げずに、低周波漏洩磁界を低減することができる。
第1の発明は、炊飯器本体と、前記炊飯器本体の内部に収納され米と水を入れる鍋と、前記鍋の底外周を加熱する底外加熱コイルと、前記鍋の底内周を加熱する底内加熱コイルと、前記底外加熱コイルと前記底内加熱コイルとに高周波電流を供給するインバータ回路とを備え、前記底外加熱コイルを前記底内加熱コイルより高い位置に配置し、前記底外加熱コイルの内周部と前記底内加熱コイルの外周部の距離を前記底外加熱コイルと前記鍋の距離または前記底内加熱コイルと前記鍋の距離より離し、前記底外加熱コイルと前記底内加熱コイルとを直列に接続し、かつ前記底外加熱コイルに流れる高周波電流と前記底内加熱コイルに流れる高周波電流の流れる方向が逆向きになるように接続したものであり、底外加熱コイルと底内加熱コイルから発生する低周波漏洩磁界が逆向きになっているため、それぞれ互いの低周波漏洩磁界を打ち消し合うことができ、漏洩磁界キャンセル用のコイルを必要としない。また、底外加熱コイルと底加熱コイルの高さをずらし、底外加熱コイルと底内加熱コイルとの距離よりも鍋と底外加熱コイルおよび鍋と底内加熱コイルの距離を近づけることで、底外加熱コイルと底内加熱コイルの高周波磁界が打ち消しあう前に鍋に高周波磁界を供給できる。したがって、外形を大きくせず、加熱効率を低くすることなく、低周波漏洩磁界を低減することができる。
第2の発明は、炊飯器本体と、前記炊飯器本体の内部に収納され米と水を入れる鍋と、前記鍋の底外周を加熱する底外加熱コイルと、前記鍋の底内周を加熱する底内加熱コイルと、前記底外加熱コイルと前記底内加熱コイルとに高周波電流を供給するインバータ回路とを備え、前記底外加熱コイルを前記底内加熱コイルより高い位置に配置し、前記底外加熱コイルの内周部と前記底内加熱コイルの外周部の距離を前記底外加熱コイルと前記鍋の距離または前記底内加熱コイルと前記鍋の距離より離し、前記底外加熱コイルと前記底内加熱コイルとを並列に接続し、かつ前記底外加熱コイルに流れる高周波電流と前記底内加熱コイルに流れる高周波電流の流れる方向が逆向きになるように接続したものであり、底外加熱コイルと底内加熱コイルから発生する低周波漏洩磁界が逆向きになっているため、それぞれ互いの低周波漏洩磁界を打ち消し合うことができ、漏洩磁界キャンセル用のコイルを必要としない。また、底外加熱コイルと底加熱コイルの高さをずらし、底外加熱コイルと底内加熱コイルとの距離よりも鍋と底外加熱コイルおよび鍋と底内加熱コイルの距離を近づけることで、底外加熱コイルと底内加熱コイルの高周波磁界が打ち消しあう前に鍋に高周波磁界を供給できる。また、底外加熱コイルと底内加熱コイルを並列接続することで、各加熱コイルに流れる電流を抑えることができ、加熱コイルの損失を低くすることができる。したがって、外形を大きくせず、加熱効率を高め、低周波漏洩磁界を低減することができる。
第3の発明は、上記第1または第2の発明において、底外加熱コイルに放射状に配置した複数の第一の磁性体群と、底内加熱コイルに放射状に配置した複数の第二の磁性体群とを備え、前記第一の磁性体群と第二の磁性体群は、その端部が互いに対向するように配置したものであり、各加熱コイルから発生する高周波磁界が他方の加熱コイルに漏洩するのを磁性体で抑えることができるとともに、磁性体の端部に磁束が集中するので、高温のポイントを増やすことができ、炊飯に必要な対流を細かくすることができる。
第4の発明は、上記第1または第2の発明において、底外加熱コイルに放射状に配置した複数の第一の磁性体群と、底内加熱コイルに放射状に配置した複数の第二の磁性体群とを備え、前記第一の磁性体群と第二の磁性体群は、その端部が対向しないように配置したものであり、各加熱コイルから発生する高周波磁界が他方の加熱コイルに漏洩するのを磁性体で抑えることができるとともに、磁性体の端部に磁束が集中するので、高温となるポイントを増やすことができ、炊飯に必要な対流を細かくすることができる。
第5の発明は、上記第1〜4のいずれか1つの発明において、底外加熱コイルの巻数は底内加熱コイルの巻数より少なくしたものであり、人体に暴露しにくい底内加熱コイルよりも人体に暴露しやすい底外加熱コイルからの高周波漏洩磁界を小さくし、かつ低周波の漏洩磁界も抑えることができる。
第6の発明は、上記第1〜5のいずれか1つの発明において、底外加熱コイルの低周波のインダクタンス値と底内加熱コイルの低周波のインダクタンス値とを略同じとしたものであり、漏洩する低周波漏洩磁界を略ゼロにすることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、本実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における炊飯器の断面図を示し、図2は、同炊飯器の一部ブロック化した要部回路図を示すものである。
図1に示すように、炊飯器本体1は、内部に米と水を入れる鍋2を着脱自在に収納可能な鍋収納部3を設け、その鍋収納部3の外側には鍋2の側面部に対向するように渦巻状に巻かれた底外加熱コイル4を配置し、鍋2の底面部に対向するように渦巻状に巻かれた底内加熱コイル5を配置しており、底外加熱コイル4と底内加熱コイル5から発生する磁界により鍋2の底部分を誘導加熱するようにしている。炊飯器本体1の上部(コイルの開口部方向)から見た場合、底外加熱コイル4の巻き中心部と底内加熱コイル5の巻き中心部は略同一に配置している。なお、底外加熱コイル4と底内加熱コイル5は、図2に示すように、直列に接続している。
底外加熱コイル4の外側には第一の磁性体群を構成するフェライト6を配置し、底内加熱コイル5の外側には第二の磁性体群を構成するフェライト7を配置し、それぞれのコイルから漏れる漏れ磁界を抑えるとともに、フェライト6およびフェライト7の端部に磁束を集中させるようにしている。
図5は、底外加熱コイル4と底内加熱コイル5とフェライト6、7の位置関係を炊飯器下部から示したものである。図5に示すように、フェライト6は4つを底外加熱コイル4に放射状に配置し、フェライト7は4つを底内加熱コイル5に放射状に配置し、これらフェライト6の端部とフェライト7の端部は互いに対向するように配置している。
炊飯器本体1の上面開口部には、鍋2を着脱可能なように開閉自在な外蓋8を備えている。炊飯器本体1の下方部には、図2に示すように、底外加熱コイル4と底内加熱コイル5に高周波電流を供給する底インバータ回路(インバータ回路)24を搭載する加熱基板9を配置している。さらに、外蓋8の内部には、底インバータ回路24を制御する制御回路25や炊飯器を操作する操作キーを搭載している制御基板10を配置している。
また、図1に示すように、底外加熱コイル4を底内加熱コイル5より高い位置に配置し、底外加熱コイル4の内周部と底内加熱コイル5の外周部の距離Aを底外加熱コイル4と鍋2の距離B、または底内加熱コイル5と鍋2の距離Cより離している。
また、図2に示すように、炊飯器本体1を商用電源21に接続すると、加熱基板10上に搭載した全波整流器22とコンデンサ23を介して底インバータ回路24に直流電源が供給される。この底インバータ回路24に底外加熱コイル4と底内加熱コイル5の直列回路を接続し、底インバータ回路24は底外加熱コイル4と底内加熱コイル5に高周波電流IL1を供給する。
ここで、底外加熱コイル4と底内加熱コイル5は、炊飯器本体1を上部から見たときに巻かれている方向を表示している。すなわち、底外加熱コイル4は、高周波電流IL1が右回りに流れるように巻かれている。また、底内加熱コイル5には高周波電流IL1が左回りに流れるように巻かれている。また、底外加熱コイル4の巻数は底内加熱コイル5の巻数より少なくし、底外加熱コイル4の低周波のインダクタンス値と底内加熱コイル5の低周波のインダクタンス値とを略同じとしている。
制御基板10に搭載された制御回路24は、加熱基板9上の底インバータ回路24の通電状態や発振周波数を制御する。
図3は、主要部の波形を示すものであり、図3(a)は商用電源21の電圧波形、図3(b)は底インバータ回路24動作時のコンデンサ23の両端電圧の波形、図3(c)は高周波電流IL1の包絡線波形である。本実施の形態では、コンデンサ23の容量は小さく高周波成分を平滑するだけである。したがって、底インバータ回路24に供給される電源は、商用電源21の約2倍の周波数を有することになり、底外加熱コイル4と底内加熱コイル5に流れる高周波電流IL1は、商用電源21の約2倍の周波数成分も持つことになり、底外加熱コイル4と底内加熱コイル5の商用電源21の約2倍の周波数の磁界が発生する。この磁界は低周波のため鍋2の加熱に寄与せず、漏洩磁界となる。
図4は、鍋2を加熱コイルの上に置いたときのインダクタンス値、抵抗値の周波数特性である。曲線(a)はインダクタンス値を示し、曲線(b)は抵抗値を示している。図4に示すように、周波数が高くなるほど、インダクタンス値は減少し、抵抗値が増加する。つまり、高周波磁界は鍋2を加熱することができるが、低周波磁界は鍋2を加熱できず、漏洩磁界となることを示している。
上記構成において動作、作用を説明する。鍋2を炊飯器本体1の所定の位置にセットして操作キーを操作すると、制御回路25は予め設定されている炊飯シーケンスに基づいて鍋2を加熱するように底インバータ回路24の動作を制御する。
制御回路25は鍋2を加熱制御する際、底インバータ回路24に駆動信号を送り、底インバータ回路24が高周波電流IL1を底外加熱コイル4と底内加熱コイル5に供給する。このとき、高周波電流IL1は底外加熱コイル4では炊飯器本体1の上部から見て右回りに流れ、底内加熱コイル5では炊飯器本体1の上部から見て左回りに流れる。
すなわち、底外加熱コイル4と底内加熱コイル5には同一電流が逆向きに流れていることになり、底外加熱コイル4で発生する磁界と底内加熱コイル5で発生する磁界は逆方向になるので、互いに発生する磁界を打ち消しあって炊飯器本体1の外部に漏洩する漏洩磁界を低減することができる。
このとき、底外加熱コイル4の高周波磁界と底内加熱コイル5の高周波磁界が互いに打ち消す前に、鍋2に高周波磁界を供給するように、底外加熱コイル4の内周部と底内加熱コイル5の外周部の距離Aを底外加熱コイル4と鍋2の距離B、または底内加熱コイル5と鍋2の距離Cより離している。さらに、底外加熱コイル4を底内加熱コイル5より高い位置にすることで、互いの高周波磁界の経路をずらしているので、鍋2に高周波磁界が効率的に供給される。
また、図5に示すように、底外加熱コイル4の外側にフェライト6を配置し、底内加熱コイル5の外側にフェライト7を配置することで、底外加熱コイル4の磁束はフェライト6を経由することになり、底内加熱コイル5へ磁界が漏れるのを抑えることができる。また、底内加熱コイル5の磁束はフェライト7を経由することになり、底外加熱コイル6へ磁界が漏れるのを抑えることができる。
したがって、底外加熱コイル4と底内加熱コイル5は、互い逆方向の高周波磁界を発生するが、互いを打ち消すことなく、鍋2に高周波磁界を供給することができる。同時に、フェライト6の端部とフェライト7の端部に磁束が集中することで、鍋2のフェライト6端部およびフェライト7端部に対向する部分が集中的に加熱されることとなり、従来のように底外加熱コイル4と底内加熱コイル5が同一方向に巻かれているときよりも高温ポイントを増やすことができるので、細かい対流を実現でき、米に熱を効率よく伝達することができる。
また、炊飯器の側面および上面に近い底外加熱コイル4の巻数を底内加熱コイル5の巻き数よりも少なくすることで、人間が磁界の暴露を受けやすい上面側と側面側の漏洩磁界を抑えることができ、人体に安全な炊飯器を提供できる。
また、低周波、すなわち商用電源21の2倍の周波数における底外加熱コイル4のインダクタンス値と底内加熱コイル5のインダクタンス値を略同じにすることで、図4でも説明したように、商用電源21の2倍の周波数(日本においては100Hz、120Hz)といった低周波の領域では、磁界はその殆どが鍋2の加熱に寄与せず、漏洩磁界となるので、底外加熱コイル4のインダクタンス値と底内加熱コイル5のインダクタンス値を略同じにし、直列接続で加熱コイルに流れる電流も同じにしておけば、二つの加熱コイルから発生する低周波磁界はほぼ同じになり、互いの磁界を打ち消すことになり、低周波漏洩磁界は殆どゼロになる。したがって、人体に安全な炊飯器を提供できる。
以上のように、本実施の形態においては、底外加熱コイル4を底内加熱コイル5より高い位置に配置し、底外加熱コイル4の内周部と底内加熱コイル5の外周部の距離Aを底外加熱コイル4と鍋2の距離B、または底内加熱コイル5と鍋2の距離Cより離し、底外加熱コイル4と底内加熱コイル5とを直列に接続し、かつ底外加熱コイル4に流れる高周波電流と底内加熱コイル5に流れる高周波電流の流れる方向が逆向きになるように接続したので、底外加熱コイル4と底内加熱コイル5から発生する低周波漏洩磁界が逆向きになっているため、それぞれ互いの低周波漏洩磁界を打ち消し合うことができ、漏洩磁界キャンセル用のコイルを必要としない。また、底外加熱コイル4と底加熱コイル5の高さをずらし、底外加熱コイル4と底内加熱コイル5との距離よりも鍋2と底外加熱コイル4および鍋2と底内加熱コイル5の距離を近づけることで、底外加熱コイル4と底内加熱コイル5の高周波磁界が打ち消しあう前に鍋2に高周波磁界を供給できる。したがって、外形を大きくせず、加熱効率を低くすることなく、低周波漏洩磁界を低減することができる。
また、底外加熱コイル4に放射状に配置した複数のフェライト6と、底内加熱コイル5に放射状に配置した複数のフェライト7とを備え、フェライト6とフェライト7は、その端部が互いに対向するように配置したので、各加熱コイルから発生する高周波磁界が他方の加熱コイルに漏洩するのをフェライト6、7で抑えることができるとともに、フェライト6、7の端部に磁束が集中するので、高温のポイントを増やすことができ、炊飯に必要な対流を細かくすることができる。
また、底外加熱コイル4の巻数は底内加熱コイル5の巻数より少なくしたので、人体に暴露しにくい底内加熱コイル5よりも人体に暴露しやすい底外加熱コイル4からの高周波漏洩磁界を小さくし、かつ低周波の漏洩磁界も抑えることができる。
また、底外加熱コイル4の低周波のインダクタンス値と底内加熱コイル5の低周波のインダクタンス値とを略同じとしたので、漏洩する低周波漏洩磁界を略ゼロにすることができる。
なお、本実施の形態では、底外加熱コイル4は高周波電流IL1が右回りに流れるように巻かれており、底内加熱コイル5は高周波電流IL1が左回りに流れるように巻かれているが、まったく逆向きに高周波電流が流れるようにそれぞれの加熱コイルを逆向きに巻いても同じ効果を有するものである。
(実施の形態2)
図6は、本発明の実施の形態2における炊飯器の一部ブロック化した要部回路図を示すものである。
図6に示すように、底インバータ回路24には底外加熱コイル4と底内加熱コイル5の並列回路が接続され、底インバータ回路24は底外加熱コイル4に高周波電流IL2を供給し、底内加熱コイル5に高周波電流IL3を供給する。
ここで、底外加熱コイル4と底内加熱コイル5は、炊飯器本体1を上部から見たときに巻かれている方向を表示している。すなわち、底外加熱コイル4は、高周波電流IL2が右回りに流れるように巻かれている。また、底内加熱コイル5には高周波電流IL3が左回りに流れるように巻かれている。他の構成は上記実施の形態1と同じである。
上記構成において動作、作用を説明する。鍋2を炊飯器本体1の所定の位置にセットし操作キーを操作すると、制御回路25は予め設定されている炊飯シーケンスに基づいて鍋2の底部分を加熱するように底インバータ回路24の動作を制御する。底インバータ回路24は制御回路25からの信号をうけて底外加熱コイル4に高周波電流IL2を供給し、底内加熱コイル5に高周波電流IL3を供給する。
このとき、高周波電流IL2は底外加熱コイル4を炊飯器本体1の上部から見て右回りに流れ、高周波電流IL3は底内加熱コイル5を炊飯器本体1の上部から見て左回りに流れる。すなわち、底外加熱コイル4に流れる電流IL2と底内加熱コイル5に流れる電流IL3は逆向きに流れることになり、底外加熱コイル4の発生する磁界と底内加熱コイル5の発生する磁界は逆方向になるので、互いに発生する磁界を打ち消しあって炊飯器本体1の外部に漏洩する漏洩磁界を低減する。
同時に、本実施の形態では、底外加熱コイル4と底内加熱コイル5は並列接続することで、高周波電流がIL2とIL3に分かれるので、一つの加熱コイルに流れる電流を減らすことができ、加熱コイルの自己発熱を減少させるので、低損失の炊飯器を実現できる。
以上のように、本実施の形態においては、底外加熱コイル4と底内加熱コイル5を並列に接続し、かつ高周波電流IL2と高周波電流IL3を逆向きに流すように巻かれているので、それぞれ互いの低周波漏洩磁界を打ち消しあうことができ、新たな漏洩磁界キャンセル用のコイルを必要としない。また、底外加熱コイル4と底内加熱コイル5を並列接続することで、各加熱コイルに流れる電流を抑えることができ、加熱コイルの損失を低くすることができる。したがって、外形を大きくせず、加熱効率を高め、低周波漏洩磁界を低減することができる。
なお、本実施の形態では、底外加熱コイル4は高周波電流IL2が右回りに流れるように巻かれており、底内加熱コイル5は高周波電流IL3が左回りに流れるように巻かれているが、まったく逆向きに高周波電流が流れるようにそれぞれの加熱コイルを逆向きに巻いても同じ効果を有するものである。
(実施の形態3)
図7は本発明の実施の形態3における炊飯器の加熱コイルと磁性体群の配置関係を示すものである。なお、図7は炊飯器下部から加熱コイルを見上げた状態を示している。
図7に示すように、4つのフェライト71は第一の磁性体群を構成して底外加熱コイル4に放射状に配置し、4つのフェライト72は第二の磁性体群を構成して底内加熱コイル5に放射状に配置し、これらフェライト71の端部とフェライト72の端部は互いに対向しないように配置している。他の構成は上記実施の形態1または2と同じである。
上記構成において動作を説明する。フェライト71を底外加熱コイル4に放射状に配置し、フェライト72を底内加熱コイル5に放射状に配置し、これらフェライト71の端部とフェライト72の端部は互いに対向しないように配置することで、それぞれの加熱コイルの漏洩磁界を抑えて、もう一方の加熱コイルからの磁界を打ち消さないようにするとともに、フェライト端部という最も磁束が集中する部分を少ないフェライト数で形成することができ、細かい対流を多く作り出すので効率的に米に熱を伝達することができる。
以上のように、本実施の形態においては、フェライト71とフェライト72は、その端部が対向しないように配置したので、各加熱コイルから発生する高周波磁界が他方の加熱コイルに漏洩するのを磁性体で抑えることができるとともに、フェライト71、72の端部に磁束が集中するので、高温となるポイントを増やすことができ、炊飯に必要な対流を細かくすることができる。
以上のように、本発明にかかる炊飯器は、底外加熱コイルと底内加熱コイルがそれぞれ互いの低周波漏洩磁界を打ち消しあうので、新たな漏洩磁界キャンセル用のコイルを必要とせず、外形を大きくすることなく、また、鍋外周部と鍋内周部の加熱効率を下げずに、低周波漏洩磁界を低減することができるので、鍋を誘導加熱により加熱する炊飯器として有用である。
本発明の実施の形態1における炊飯器の断面図 同炊飯器の一部ブロック化した要部回路図 同炊飯器の主要部の動作波形図 同炊飯器の加熱コイル上に鍋を置いたときのインダクタンス値と抵抗値の周波数特性図 同炊飯器の底加熱コイルと磁性体群の配置関係図 本発明の実施の形態2における炊飯器の一部ブロック化した要部回路図 本発明の実施の形態3における炊飯器の底加熱コイルと磁性体群の配置関係図
符号の説明
1 炊飯器本体
2 鍋
4 底外加熱コイル
5 底内加熱コイル
24 底インバータ回路(インバータ回路)

Claims (6)

  1. 炊飯器本体と、前記炊飯器本体の内部に収納され米と水を入れる鍋と、前記鍋の底外周を加熱する底外加熱コイルと、前記鍋の底内周を加熱する底内加熱コイルと、前記底外加熱コイルと前記底内加熱コイルとに高周波電流を供給するインバータ回路とを備え、前記底外加熱コイルを前記底内加熱コイルより高い位置に配置し、前記底外加熱コイルの内周部と前記底内加熱コイルの外周部の距離を前記底外加熱コイルと前記鍋の距離または前記底内加熱コイルと前記鍋の距離より離し、前記底外加熱コイルと前記底内加熱コイルとを直列に接続し、かつ前記底外加熱コイルに流れる高周波電流と前記底内加熱コイルに流れる高周波電流の流れる方向が逆向きになるように接続した炊飯器。
  2. 炊飯器本体と、前記炊飯器本体の内部に収納され米と水を入れる鍋と、前記鍋の底外周を加熱する底外加熱コイルと、前記鍋の底内周を加熱する底内加熱コイルと、前記底外加熱コイルと前記底内加熱コイルとに高周波電流を供給するインバータ回路とを備え、前記底外加熱コイルを前記底内加熱コイルより高い位置に配置し、前記底外加熱コイルの内周部と前記底内加熱コイルの外周部の距離を前記底外加熱コイルと前記鍋の距離または前記底内加熱コイルと前記鍋の距離より離し、前記底外加熱コイルと前記底内加熱コイルとを並列に接続し、かつ前記底外加熱コイルに流れる高周波電流と前記底内加熱コイルに流れる高周波電流の流れる方向が逆向きになるように接続した炊飯器。
  3. 底外加熱コイルに放射状に配置した複数の第一の磁性体群と、底内加熱コイルに放射状に配置した複数の第二の磁性体群とを備え、前記第一の磁性体群と第二の磁性体群は、その端部が互いに対向するように配置した請求項1または2記載の炊飯器。
  4. 底外加熱コイルに放射状に配置した複数の第一の磁性体群と、底内加熱コイルに放射状に配置した複数の第二の磁性体群とを備え、前記第一の磁性体群と第二の磁性体群は、その端部が対向しないように配置した請求項1または2記載の炊飯器。
  5. 底外加熱コイルの巻数は底内加熱コイルの巻数より少なくした請求項1〜4のいずれか1項に記載の炊飯器。
  6. 底外加熱コイルの低周波のインダクタンス値と底内加熱コイルの低周波のインダクタンス値とを略同じとした請求項1〜5のいずれか1項に記載の炊飯器。
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