JP2007288115A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ガラス等安価な基板上への高品質結晶性半導体膜の形成は、SOI型薄膜トランジスタへの応用や薄膜太陽電池への応用で必要であり、しかし現在では特性的に単結晶薄膜に近い品質は得られてない。半導体膜中に多くの欠陥があるため、満足できるデバイスは得られていない。このため、容易に単結晶半導体膜を形成する技術の開発が望まれている。
【解決手段】非単結晶半導体膜に、マイクロレンズアレイを通して極度に集光された点状光もしくは線状光を照射して局所的に種結晶を生成する種結晶形成工程と、前記半導体膜全体に均一強度分布を持つ光を照射して前記種結晶を単結晶に成長させる結晶成長工程と、を含む半導体装置の製造方法
【選択図】図3

Description

発明の詳細な説明
産業上の利用分野
本発明は、半導体装置に関係し、特に非単結晶半導体膜のすくなくとも一部を単結晶化させることを含む半導体装置の製造方法に関する。
まず最初に、本明細書で使用する単語について説明しておく。
本明細書においては、原則として「半導体」とはシリコン(硅素、Si)、炭化シリコン、シリコンゲルマニュウム、やゲルマニウム等の材料的なものを指すものとする。また半導体膜とはこれら材料の非単結晶半導体膜を指す。
近年、薄膜トランジスタ(以下、「TFT」とも記す)を用いて、各画素毎に独立して駆動するアクティブマトリクス液晶表示素子(LCD)やアクティブマトリクス有機EL表示素子の研究開発が活発に行われている。そして、このTFTは大別して、多結晶シリコン薄膜トランジスタ(以下、「poly−Si TFT」とも記す)とアモルファスシリコン薄膜トランジスタ(以下、「a−Si TFT」とも記す)に分けられる。
そして多結晶シリコン薄膜トランジスタは高い移動度を有することから、将来画素の駆動だけではなく、周辺駆動回路、更には情報処理回路をもガラス上に一体化することが、期待されている。
十分に高速な情報処理回路をも薄膜トランジスタで形成するには、電子移動度を単結晶シリコンに近い300cm/vs以上にする必要があるとされている。しかし多結晶シリコン膜の結晶粒界は電子の散乱中心となるため、結晶粒界の存在は移動度を低下させてしまう。従って、単結晶シリコンに近いTFT特性を得るためには、TFTのチャネル部分の粒界を極力少なくする必要がある。すなわち単結晶薄膜トランジスタ(以下、「c−Si TFT」とも記す)を実現する必要がある。
更に太陽電池の領域においても、シリコン薄膜太陽電池のなかで、ポリシリコン薄膜太陽電池は粒径がサブミクロンオーダーしかないので、光の照射によって発生した電子と正孔は粒界で再結合しやすく、故に光電変換効率は10%程度に留まっている。今後変換効率を上げるには、粒径を拡大させる方法が望まれている。
現在500℃以下の低温で多結晶薄膜を形成する方法にa−Si膜をエキシマレーザーで照射して、溶融させてから凝固する際に結晶化させる方法がある。この方法はガラス基板に熱ダメージを与えないことから、有望な方法とされている。しかしこの方法では粒径が小さく、且つ結晶粒の位置を制御することが難しく、従って単結晶TFTの実現は難しかった。
最近、SLS方式(Sequential Lateral Solidification)と呼ばれている技術が知られている。この技術は、例えば非特許文献1に開示されている。この方法では、縦方向ではTFTの長さより長い100μm以上の粒径を持つ多結晶シリコン膜を形成して単結晶TFTを実現している。しかしこの方法では光源を数十ミクロンに集光する必要があるため、非常に高価な光学システムが必要となる。また、ラテラル結晶粒の成長を継続させるため、3μm毎にレーザ光を重ね照射するのでレーザ光の利用率が低い。更には、粒径の幅は1μm程度であるためにキャリアの進行方向と平行に結晶粒径が入り、故に作製したTFTの電気特性に不安定性がおこる。
この他の開発動向としては、PMELA法として知られている結晶粒を所定の位置に形成する技術が開発されている。この技術は例えば非特許文献2に開示されている。この方法ではシリコン膜に照射するレーザ光を変調させて極小光強度線もしくは極小光強度点を持たせ、極小光強度の部分では温度が周囲と比べて低いことから、結晶核をこの部分で発生させて周囲に向かって結晶成長させる方法である。しかしこの方法では極小光強度点を持つレーザ光を照射してシリコン膜を溶融させたとしても、溶融シリコン膜の熱伝導率は高いので、照射後の温度分布はそれほど急峻にはならなく、従って極小光強度の部分では実際には複数個の結晶核を生じてしまう。更にこのシステムは光学系が複雑であり、新たにシステムを開発するには多大な金銭投資を必要とする。
この他の開発動向としては、マイクロCZ法という技術が開発されている。この方法は非特許文献3に開示されている。この方法では、シリコン膜の下地に予め0.2μm程度の穴を形成する。レーザ照射してシリコン膜を溶融させると、この穴の部分のシリコン膜だけは未溶融なので結晶核となり、結晶は四方に向かって成長し、穴を中心に単結晶粒が形成される。しかしこの方法では、穴の形成が難しく、新たにマスクが必要である以外に、解像度の高い露光機が必要となる。
Phys,Stat.Sol.,(a)166,pp.603−617,1998 表面科学Vol.21,No.5,pp.278−287,2000 Appl.Phys.Lett.,Vol.79,12,pp.1819−1821,2001.
発明が解決しようとする課題
本発明は、かかる課題に鑑みなされたものであり、簡単なプロセスにより優れた単結晶粒が所定位置に形成された半導体膜を提供することを目的とする。
課題を解決するための手段
本発明では、半導体膜を溶融させる時、溶融された体積が極端に小さい場合、溶融領域からは一つの結晶しか生成され得ないことに着目した。
以下図1をもってまず半導体膜のレーザ結晶化のメカニズムを説明する。図1はシリコン膜にエキシマレーザで溶融再結晶化させた場合の結晶粒径のレーザエネルギー依存性で、一般的に知られているものである。シリコン膜厚は90nm、使用したレーザ光の波長は351nm、基板温度は500℃の条件である。結晶粒径がレーザエネルギー密度の増大とともに増大し、350mJ/cm以上で粒径は急激に増大し、450mJ/cmで最大となってそれ以上ではまた粒径が急に小さくなる。
一般的に理解されている物理解釈は、450mJ/cmがシリコン膜が完全溶融となる閾値であり、それ以下のレーザエネルギー密度では膜は未完全溶融となっている。したがってレーザ照射後の膜構造は図2(a)に示すように未溶融領域にナノメートル級のナノ結晶34bが存在し、表面が溶融半導体34aとなる。更に時間が経過して膜が冷却されるとこのナノ結晶34bが核となって結晶34cが図2(b)の矢印39に示すように表面に向かって成長する。そして最後は図2(c)のようにして固化が終わる。ナノ結晶34bの核密度は非常に高いが、実際に膜表面で観察される結晶粒は結晶成長の成長競争で勝ち残った一部の結晶だけである。これは一個の幸運な結晶が他に先立って成長すれば潜熱を放出して周囲の温度を上昇させるので、周囲の結晶成長は抑圧されるからである。一個の幸運な結晶の成長により他の結晶の成長が抑圧される距離は、おおよそ熱の拡散長程度と思われ、したがって表面に現れる結晶粒径の半径はこの拡散長を反映している。図1の試料の例では425mJ/cm2のとき平均粒径が約0.5μmであるから、この時の熱拡散長は約0.25μmと推測できる。
以上の説明において半導体膜34の未溶融部分をナノ結晶34bと説明したが、半導体膜34の出発膜がアモルファスでも、レーザ照射中の段階でまずナノ結晶化するので、故に結果は出発膜がナノ結晶の場合と同じである。
一方で、点状光によって半導体膜を完全溶融させた場合を図3(a)と(b)を用いて説明する。図3(a)は図2と同じ構造の半導体膜に点状光60を照射した直後の断面図である。半導体膜34の下地膜20は多くの場合はアモルファス構造で結晶核となるものはない。従って溶融半導体34aの側面に存在するナノ結晶34bが核となる。そしてそれが溶融半導体34aに向かって結晶成長する。この場合でも一つの幸運な結晶核からの結晶成長により、熱の拡散長以内の距離では他の結晶成長は妨げられる。ここで点状光60の寸法が熱拡散長の2倍程度以内だとすると溶融半導体34aでは一個だけの結晶粒34dのみが成長でき、2個目の結晶成長は許されない。これが本発明の第一のポイントである。ここで幅が熱拡散長程度の線状光にした場合でも原理は同じであり、線の方向では熱拡散長の2倍程度の長さの結晶粒が発生するが、線の幅の方向では一つしか結晶粒が生成されない。
図1の例では、425mJ/cm2の時結晶粒径は0.5μmであったが、結晶粒径は基板温度、膜厚、等に依存する。したがって熱拡散長もそれらの要因によって変化する。一般的には基板温度が高いほど、または膜厚が厚いほど、熱拡散長は大きくなり、したがって点状光の半径や線状光の幅に対する余裕は大きくなる。以上の工程を種結晶形成工程と称する。
以上の種結晶形成工程から、結晶粒34dが所定位置に形成できるようになった。しかし結晶粒34dの大きさは直径が高々拡散長の2倍程度で、図1の膜構造ですればせいぜい0.5μm程度しかえられない。結晶粒34dを増長させる目的として、図3(c)に示すように完全溶融させるエネルギー密度の閾値よりやや大きい均一光61を半導体膜34に照射する。するとナノ結晶34bは溶融するが、選択的に形成した結晶粒34dは大きいので溶融されにくい。したがって、図3(d)に示すように溶融半導体34aの中に、結晶粒34dだけが存在する形となり、更に時間が経過すると図3(e)に示すよう結晶粒が周囲に向かって結晶成長が起こり、この結晶成長は溶融シリコンの自発的核発生から結晶34cが生成されるまで続く(図3(f))。結晶成長の距離をrとすると、半径がrの結晶粒が、最初に存在した結晶粒を中心に形成されることになる。これが本発明の第2のポイントである。この工程を結晶成長工程と称する。
この結晶成長距離rは、半導体が完全溶融するエネルギー密度閾値よりもやや高いエネルギー密度で照射した場合に発生するディスク状結晶粒の半径に相当する。ディスク状結晶粒の発生メカニズムに関しては非特許文献4を参照できるが、主に理解されている機構としては、シリコン膜の下地にはシリコンが溶融せずに残った部分が点在し、この部分を核として結晶成長が四方に起こり、その結果ディスク状に結晶が形成されるというものである。このディスク状結晶粒の直径は膜厚や基板温度により依存するが、われわれが行った実験の一つの例では、シリコン膜厚が90nmで基板温度500℃の場合では、約2μmであった。したがってレーザ照射させてディスク状結晶粒を形成する工程以前に、種結晶を所定の位置に形成すると、種結晶粒を中心にしてディスク状結晶粒を形成することができるのである。結果として所定の位置にディスク状結晶粒を形成できることになる。
更に特許文献1に開示された技術を用いることで、ディスク状結晶粒は10μmに成長することができる。
次に第一のポイントで説明した点状光及び線状光の発生方法である。現在フォトリソグラフィック技術で用いられる光学系により、0.5μm程度の点状光を形成するのは簡単である。しかしフォトリソグラフィック技術のような光学系ではコストがかかる。本発明では最近多く研究されているマイクロレンズアレイに着目した。ここで図4を用いて説明する。図4(a)に示した断面図のようにマイクロレンズアレイシート100と半導体膜34をレンズの焦点距離の間隔で平行に配置させる。マイクロレンズ101は半導体膜34上の結晶粒を形成したい場所に位置を合わせる。マイクロレンズ101の焦点を半導体膜34にあわせて光61を照射すると、半導体膜34上に半径が0.5μm程度の点状光もしく幅が0.5μmの線状光を余裕もって生成できる。以上が本発明の第三のポイントである。図4(b)に示すように、マイクロレンズシート100は基板10の裏に配置させて、光60を基板10の裏方向から入射させてもよい
図5(a)は任意の周期で2次元的にアレイ状に配置されたマイクロレンズアレイであり、図5(b)はA−A’の断面図である。このマイクロレンズアレイシートを用いれば、図5(c)のように半導体膜34にレンズ周期の間隔で結晶粒34dを形成できる。図5(d)は1次元的に配置されたマイクロレンズアレイであり、B−B’の断面図を図5(e)に示した。このマイクロレンズアレイシートを用いれば、図5(f)のように半導体膜34にレンズ周期の間隔で線状に結晶粒34dを形成することができる。
ここで図4(a)と(b)に於いて光61を十分に小さく集光させるには半導体膜34の位置がレンズの焦点になければならない。特に波長ぎりぎりの限界まで集光したい場合には、焦点を短くした方がよく、しかし焦点が短くなると焦点深度も小さくなってしまい、高いマイクロレンズアレイシート100と半導体膜34間の距離の精度が求められる。この問題を解決するために、本発明では図4(a)と(b)に示したようにマイクロレンズアレイシート100の表面に焦点が半導体膜上に結ばれるようにある高さ持つ突起110をつけることを考案した。この突起110をつけることで、半導体膜34とマイクロレンズアレイシート100を接触させてやや加圧させればマイクロレンズ101の焦点が半導体膜上に精度よく結ばれる。
Appl.Phys.Lett.,No.64,pp.2303〜2305,1994 特許公開番号2002−299239明細書
以下に具体的な実施形態1を示す。
実施の形態1
まず実施形態1で作製した半導体膜の構造を図6(a)を用いて説明する。ガラスからなる基板10の上に、TEOSを原料とした平行平板型RFプラズマCVD(PECVD)で、パッシベーション膜20として酸化シリコン膜を300nm堆積した。このパッシベーション膜20は基板10からの不純物の半導体膜34への拡散を防ぐのが目的である。続いて半導体膜34として非晶質シリコン膜をDC電源マグネトロンスパッタを用いて200℃で90nm堆積した。更に半導体膜34の保護を目的にキャップ膜70として酸化シリコン膜をパッシベーション膜20と同様な方法で100nm形成した。しかしこのキャップ膜70を用いなくても、本発明の効果は得られた。
続いて、マイクロレンズアレイシートを作製した。マイクロレンズアレイはさまざまな方法が考案されているがここではレジストのリフロー法により作製した。まず2cm四方の石英基板に厚さが4μmのレジストをスピンコートし、露光機によって2次元的周期を持つ円形パターンと1次元的周期を持つ線状パターンを形成した。円形パターンに関しては直径は3μmから18μmのものを、周期は左右上下5μmから20μmのものを形成した。線状パターンの場合幅は5μm〜10μm、周期は10μm〜20μmのものを形成した。レジストパターンを形成した後に160℃にて5分間リフローした。その結果レジストは緩やかな弧面をもつようになった。続いてCF4とO2を原料に用いた自作の3インチの反応性イオンエッチング装置により、室温、5W、圧力30mTorr、CF4/O2流量比7/3の条件でエッチングしてマイクロレンズアレイシートが完成した。図7に円形パターンで作製したマイクロレンズの電子顕微鏡写真を示す。マイクロレンズの周期は10μmで、直径は約8μmである。焦点距離を求めると約50μmであった。そこで厚さがちょうど50μmあるガラスシートを小さく切り取り、これをマイクロレンズアレイシート100の四つの角と中央に貼り付けて、図4(a)に示すような、マイクロレンズの焦点距離と同等な高度をもつ複数の突起部110とした。
続いて図4(a)に示すようにこのマイクロレンズアレイシート100をシリコン膜34に向かい合わせて密着させた。そして基板温度を500℃に上昇させた上で、25nsのパルス長を持つ351nmのエキシマレーザ光61を15mJ/cmのエネルギー密度で一回照射した。この結果シリコン膜34は図5(c)または図5(f)に示すように局所的に結晶粒34dが形成できた。結晶粒34dの直径または幅は約0.6μmであった。この工程が種結晶形成工程である。ここではエキシマレーザ光の代わりにフラッシュランプ光を用いても効果はなんら変わらない。また、図4(b)に示すようにマイクロレンズアレイ100を基板10の背面に配置し、基板10の下側から光60を照射しても結果はなんら変るものではない。
引き続き、図3(c)に示すように、シリコン膜を波長351nmの均一分布エキシマレーザ光61で溶融再結晶化させた。この時エネルギー密度は400mJ/cm、基板温度は500℃であった。この結果、種結晶形成工程で形成された結晶粒34dを中心として直径3μm程度の円形のディスク状結晶粒34eが形成された。セコエッチング後の電子顕微鏡を図8に示した。この工程が結晶成長工程である。以上の種結晶形成工程と結晶成長工程により直径3μmの結晶粒を所定の位置に形成することができた。
実施の形態2
続いて本発明における実施形態2を説明する。実施形態2では実施形態1と比べて半導体膜の下地構造に違いがある。主な違いはパッシベーション膜と基板の間に吸収係数が4000〜20000cm−1の光吸収膜があることである。光吸収膜を入れることで、ディスク状結晶粒は5倍も増大させることができる。以下に詳しく実施手順を説明する。
最初に半導体膜の構造について図6(b)を用いて説明する。ガラスからなる基板10の上に、Ar、N2をガスに用い、シリコンをターゲットとした反応性パルスDCスパッタにより、窒素とシリコンからなる化合物(SiNx)の光吸収膜50を200℃の温度で800nm堆積した。光吸収膜50は窒素とシリコン間の比率制御により紫外光から可視光の光源に対して0から20000cm−1の吸収係数を持つことができる。続いて膜50の上に結晶化時の核密度低減のためバッファ膜20として酸化シリコン膜を、反応性パルスDCスパッタにより200℃の温度で100nm堆積した。続いてDCスパッタを用いて200℃で90nmの非晶質シリコン膜を半導体膜34として、バッファ膜20の上に形成した。以上が半導体膜の作製手順である。
続く種結晶形成工程は実施例1と全く同様である。
続く結晶成長工程においては、エキシマレーザ光61は基板10の裏側から入射させて、光吸収膜50を通してからシリコン膜34へ入射されるようにした。エキシマレーザエネルギー密度は700mJ/cm、基板温度は室温であった。図9(a)と(b)に得られた単結晶アレイのセコエッチング後電子顕微鏡写真を示した。種結晶粒34dを中心に直径6μm程度のディスク状結晶粒34eが形成された。
更に、半導体膜の作製工程において半導体膜の保護用、更には結晶成長過程において結晶の増長として図6(b)に示すようにキャップ膜70として酸化シリコン膜を半導体膜34上に100nm形成してから結晶化させたところ、半導体膜34の表面はより平坦となり、またディスク状結晶粒の直径は10μmとなった。
以上の実施例において、薄膜の堆積方法に関しては、CVD、PVD等数々の方法による形成が可能であり、更に実施例で波長351nmのエキシマレーザを用いたが、これは248nm、308nmのエキシマレーザ光を用いても、また紫外/可視光発光する固体レーザを用いても変るものではない。また種結晶形成工程においてはフラッシュランプを用いても結果は同じである。本発明はこの実施例に示す方法により限定されるものではなく、発明の本質に基づいた上での変更方法は無限に多く、自由に変更可能である。
発明の効果
半導体膜を光によって溶融再結晶化する前に、マイクロレンズアレイを通した光で予め種結晶粒を所定位置に形成することで、位置が制御された単結晶粒を形成することに成功した。
結晶粒径とレーザエネルギー密度の関係を示す図。 半導体膜がレーザにより溶融再結晶化される過程を示す図。 点状光もしくは線状光が半導体膜に入射されて種結晶粒を形成された後に均一光を照射して単結晶粒を形成する過程を示す図。 マイクロレンズアレイシートにより点状光もしくは線状光を半導体膜上に生成せる方法を示す図。 おのおの点状光と線状光を発生させるマイクロレンズアレイシートの表面図(a)(d)とその断面図(b)(c)、及びそれによって発生した半導体膜上の種結晶粒アレイの表面図(c)(f)。 実施例で用いた半導体膜基板構造 本発明で作製したマイクロレンズアレイシートの電子顕微鏡写真 本発明で得られた位置制御された単結晶粒のセコエッチング後電子顕微鏡写真 本発明で得られた位置制御された単結晶粒及びそのアレイのセコエッチング後電子顕微鏡写真
符号の説明
10 基板
20 バッファ膜またはパッシベーション膜
34 半導体膜
34a 溶融半導体
34b ナノ結晶半導体
34c 多結晶半導体
34d 種結晶粒
34e 単結晶粒
34g 結晶粒界
39 結晶成長方向を示す矢印
50 光吸収膜
60 点状光もしくは線状光
61 均一光
70 キャップ膜
100 マイクロレンズアレイシート
101 マイクロレンズ
110 マイクロレンズシート上の突起

Claims (7)

  1. 非単結晶半導体膜に、直径が0.01μm以上2μm以下の点状光もしくは幅が0.01μm以上2μm以下の線状光を照射して局所的に結晶を形成する種結晶形成工程を含む半導体膜の製造方法
  2. 非単結晶半導体膜に、直径が0.01μm以上2μm以下の点状光もしくは幅が0.01μm以上2μm以下の線状光を照射して局所的に結晶を生成する種結晶形成工程と、前記半導体膜に均一強度分布を持つ光を照射して前記結晶を成長させる結晶成長工程と、を含む半導体装置の製造方法
  3. 前記種結晶形成工程における前記点状光もしくは前記線状光とは、結晶形成箇所ごとに一つの集光型レンズを配置したマイクロレンズアレイシートで光を集光して生成することを特徴とする請求項1あるいは請求項2に記載の半導体装置製造方法
  4. 前記結晶成長工程に於いて、前記非単結晶半導体膜と基板の間に4000cm−1〜20000cm−1の吸収係数を持つ光吸収膜を形成することを特徴とする請求項1あるいは請求項2に記載の半導体装置製造方法
  5. マイクロレンズアレイシートに、マイクロレンズの焦点位置と同等な高度をもつ複数の突起部を表面に分散させたマイクロレンズアレイシート
  6. 前記種結晶形成工程において点状光または線状光とはフラッシュランプ光であることを特徴とする請求項1または請求項2または請求項3に記載の半導体装置製造方法
  7. 半導体膜を熱拡散長の2倍を三乗した体積よりも小さい領域で溶融させて、溶融領域で一つだけの主結晶粒を成長させる単一結晶粒形成工程を含む半導体装置製造方法
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