JP2007287253A - 光ディスクの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 樹脂スタンパを用いた際に、規格内のジッタ値が得られる光ディスクの製造方法を提供する。
【解決手段】樹脂スタンパ8を用いて基板9上に複数の情報信号部を有する複数の中間層19を形成する光ディスクの製造方法において、ニッケルスタンパ6を電鋳法により偶数回転写した偶数回転写ニッケルスタンパ7,26を作製する第1工程と、この偶数回転写スタンパ7,26を樹脂に転写して樹脂スタンパ8,27を作製する第2工程と、予め用意された中間層19が形成された基板9の中間層19に転写して情報信号部を形成する第3工程と、情報信号部が形成された中間層19上に他の中間層を積層した後、第3工程と同様にして、樹脂スタンパ8,27の凹凸部を他の中間層に転写して情報信号部を形成することを順次繰り返す第4工程とを有する。
【選択図】 図1
【解決手段】樹脂スタンパ8を用いて基板9上に複数の情報信号部を有する複数の中間層19を形成する光ディスクの製造方法において、ニッケルスタンパ6を電鋳法により偶数回転写した偶数回転写ニッケルスタンパ7,26を作製する第1工程と、この偶数回転写スタンパ7,26を樹脂に転写して樹脂スタンパ8,27を作製する第2工程と、予め用意された中間層19が形成された基板9の中間層19に転写して情報信号部を形成する第3工程と、情報信号部が形成された中間層19上に他の中間層を積層した後、第3工程と同様にして、樹脂スタンパ8,27の凹凸部を他の中間層に転写して情報信号部を形成することを順次繰り返す第4工程とを有する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、樹脂スタンパを用いた光ディスクの製造方法に関するものである。
情報の多様化に伴って、大容量の情報を記録媒体に記録することが要求されるようになってきた。記録媒体の記録密度を上げるためには、記録再生光の波長の短波長化や対物レンズの開口数NAを大きくする必要がある。この場合、記録再生光の入射側の基材が薄い方が記録再生光に生じる収差を小さくでき、ディスクの傾き角度の許容値を大きくすることができる。このため、基材の厚さを0.1mm程度にし、開口数NAを0.85程度にして、記録再生光の波長を400nm程度にすることが提案された。
更に、高密度化を図るために1つの光ディスクに2層以上の情報記録層を有する多層光ディスクも提案されている。この際、通常のニッケルスタンパを用いるよりも安価に多層光ディスクが量産できることから樹脂スタンパが用いられている。
上記した光ディスクは、特許文献1に記載されている。
即ち、特許文献1には、中央に中心孔を有し、凹凸部が形成された表面に第1情報信号部が形成された基板上の中心孔を孔閉止部材で塞いだ状態で基板を回転させながら紫外線硬化性樹脂を第1情報信号部上に滴下した後、中心孔から孔閉止部材を除去し、次に、予め用意したアクリル又はポリオレフィンからなる樹脂スタンパを紫外線硬化性樹脂に対向配置して密着させ紫外線を照射して硬化させて中間層を形成し、次に、樹脂スタンパを紫外線硬化性樹脂から剥離して中間層に樹脂スタンパの凹凸部が転写された第2情報信号部を形成して2層の情報信号部を有する光ディスクの製造方法について記載されている。
特開2005−353282号公報
上記した光ディスクは、特許文献1に記載されている。
即ち、特許文献1には、中央に中心孔を有し、凹凸部が形成された表面に第1情報信号部が形成された基板上の中心孔を孔閉止部材で塞いだ状態で基板を回転させながら紫外線硬化性樹脂を第1情報信号部上に滴下した後、中心孔から孔閉止部材を除去し、次に、予め用意したアクリル又はポリオレフィンからなる樹脂スタンパを紫外線硬化性樹脂に対向配置して密着させ紫外線を照射して硬化させて中間層を形成し、次に、樹脂スタンパを紫外線硬化性樹脂から剥離して中間層に樹脂スタンパの凹凸部が転写された第2情報信号部を形成して2層の情報信号部を有する光ディスクの製造方法について記載されている。
ところで、樹脂スタンパは、ニッケルスタンパを転写して作製されたものであるが、2層の情報記録部を有する光ディスクを作製する際に、ニッケルスタンパから転写して得られた樹脂スタンパを用いた場合よりもニッケルスタンパを1回転写して得られた転写ニッケルスタンパを用いて作製された樹脂スタンパを用いた場合の方がジッタ値が悪いといった問題を生じていた。
そこで、本発明は、上記問題を解決するべく、樹脂スタンパを用いた際に、良好なジッタ値が得られる光ディスクの製造方法を提供することを目的とするものである。
本発明は、樹脂スタンパを用いて、基板上に形成された複数の中間層に情報信号部を形成する光ディスクの製造方法において、ガラス原盤より作製された凹凸部を有したニッケルスタンパを電鋳法により偶数回転写した偶数回転写ニッケルスタンパを作製する第1工程と、前記偶数回転写スタンパの凹凸部を樹脂に転写して樹脂スタンパを作製する第2工程と、予め用意された前記中間層が形成された前記基板における前記中間層側に前記樹脂スタンパの凹凸部を対向配置させ、前記樹脂スタンパを押圧して前記樹脂スタンパの凹凸部を前記中間層に転写して前記情報信号部を形成する第3工程と、前記情報信号部が形成された中間層上に他の中間層を積層した後、前記第3工程と同様にして、前記樹脂スタンパの凹凸部を前記他の中間層に転写して前記情報信号部を形成することを順次繰り返す第4工程と、を有することを特徴とする光ディスクの製造方法を提供する。
本発明によれば、ガラス原盤より作製された凹凸部を有したニッケルスタンパを電鋳法により偶数回転写した偶数回転写ニッケルスタンパを作製する第1工程と、前記偶数回転写スタンパの凹凸部を樹脂に転写して樹脂スタンパを作製する第2工程と、予め用意された前記中間層が形成された前記基板における前記中間層側に前記樹脂スタンパの凹凸部を対向配置させ、前記樹脂スタンパを押圧して前記樹脂スタンパの凹凸部を前記中間層に転写して前記情報信号部を形成する第3工程と、前記情報信号部が形成された中間層上に他の中間層を積層した後、前記第3工程と同様にして、前記樹脂スタンパの凹凸部を前記他の中間層に転写して前記情報信号部を形成することを順次繰り返す第4工程と、を有するので、規格内に収まった良好なジッタ値の光ディスクが得られる。
以下、本発明の実施の形態につき、好ましい実施例により、図面を参照して説明する。
まずは、第1実施例について説明する。
図1は、本発明の第1実施例の光ディスクの製造方法における(ガラス原盤作製工程)乃至(ディスク基板の作製工程)を示す断面図である。図2は、本発明の実施例の光ディスクの製造方法における(ディスク基板への紫外線硬化性樹脂層の形成工程)乃至(第2情報信号部の形成工程)を示す断面図である。図3は、本発明の第1実施例の製造方法により作製された光ディスクを示す断面図である。
(ガラス原盤作製工程)
図1(A)に示すように、φ200mm、厚さ10mmのガラス基板1上に厚さ85nmのフォトレジスト(東京応化製NPR8500)を塗布し、このフォトレジスト上にレーザ光により露光を行って潜像を形成した後、現像を行ってフォトレジストパターン2を形成して、凹状のピット3(ピット幅0.16μm、最短ピット長149nm)を形成してガラス原盤4を作製する。
図1は、本発明の第1実施例の光ディスクの製造方法における(ガラス原盤作製工程)乃至(ディスク基板の作製工程)を示す断面図である。図2は、本発明の実施例の光ディスクの製造方法における(ディスク基板への紫外線硬化性樹脂層の形成工程)乃至(第2情報信号部の形成工程)を示す断面図である。図3は、本発明の第1実施例の製造方法により作製された光ディスクを示す断面図である。
(ガラス原盤作製工程)
図1(A)に示すように、φ200mm、厚さ10mmのガラス基板1上に厚さ85nmのフォトレジスト(東京応化製NPR8500)を塗布し、このフォトレジスト上にレーザ光により露光を行って潜像を形成した後、現像を行ってフォトレジストパターン2を形成して、凹状のピット3(ピット幅0.16μm、最短ピット長149nm)を形成してガラス原盤4を作製する。
(Ni膜形成工程)
図1(B)に示すように、ガラス原盤4のフォトレジストパターン2上にスパッタにより厚さ100nmのNi膜5を形成する。
図1(B)に示すように、ガラス原盤4のフォトレジストパターン2上にスパッタにより厚さ100nmのNi膜5を形成する。
(ニッケルスタンパの作製工程)
図1(C)に示すように、電鋳法によりNi膜5上にNi層6を形成した後、ガラス原盤4とNi膜5との間から剥離する。次に、裏面研磨及び内外径加工を行って、図1(D)に示すように、表面に凹凸ピットを有するφ138mm、内径φ22mm、厚さ0.3mmのニッケルスタンパ7を作製する。
図1(C)に示すように、電鋳法によりNi膜5上にNi層6を形成した後、ガラス原盤4とNi膜5との間から剥離する。次に、裏面研磨及び内外径加工を行って、図1(D)に示すように、表面に凹凸ピットを有するφ138mm、内径φ22mm、厚さ0.3mmのニッケルスタンパ7を作製する。
(樹脂スタンパの作製工程)
ニッケルスタンパ7を射出成形機の金型に取り付け、樹脂温度380℃、金型温度120℃で非晶質ポリオレフィン樹脂(日本ゼオン製商品名ゼオノア)を用いて射出成形を行った後、図1(E)に示すように、外径がφ120mm、中心孔8Cがφ15mm、厚さが0.6mmの凹凸状のピット8A,8Bを有する樹脂スタンパ8を作製する。
ニッケルスタンパ7を射出成形機の金型に取り付け、樹脂温度380℃、金型温度120℃で非晶質ポリオレフィン樹脂(日本ゼオン製商品名ゼオノア)を用いて射出成形を行った後、図1(E)に示すように、外径がφ120mm、中心孔8Cがφ15mm、厚さが0.6mmの凹凸状のピット8A,8Bを有する樹脂スタンパ8を作製する。
(ディスク基板の作製工程)
ニッケルスタンパ7とは異なるニッケルスタンパを用いて、樹脂温度380℃、金型温度120℃でポリカーボネート樹脂の射出成形を行い、図1(F)に示すように、外径がφ120mm、中心孔9Cの内径がφ15mm、厚さが1.1mmの凹凸部9A,9Bを有するディスク基板9を作製する。この後、図1(G)に示すように、ディスク基板9の凹凸部9A,9B上に厚さ30nmのAgからなる反射膜10を形成する。この凹凸部9A,9Bは、第1情報信号部となる。
ニッケルスタンパ7とは異なるニッケルスタンパを用いて、樹脂温度380℃、金型温度120℃でポリカーボネート樹脂の射出成形を行い、図1(F)に示すように、外径がφ120mm、中心孔9Cの内径がφ15mm、厚さが1.1mmの凹凸部9A,9Bを有するディスク基板9を作製する。この後、図1(G)に示すように、ディスク基板9の凹凸部9A,9B上に厚さ30nmのAgからなる反射膜10を形成する。この凹凸部9A,9Bは、第1情報信号部となる。
(ディスク基板への紫外線硬化性樹脂層の形成工程)
図2(A)に示すように、図示しないスピンコータに備えられている中央部にφ15mmの中心孔11Aが形成されたターンテーブル11上に中心孔を共通にして反射膜10を上方に向けてディスク基板9を載置し、ターンテーブル11の中心孔11Aとディスク基板9の中心孔9Cとを同心状に重ね、この同心状に重ねられた共通孔にプラグ12を挿入する。ディスク基板9がターンテーブル11に載置された後、図示しない真空装置によりディスク基板9をターンテーブル11上に減圧固定する。
図2(A)に示すように、図示しないスピンコータに備えられている中央部にφ15mmの中心孔11Aが形成されたターンテーブル11上に中心孔を共通にして反射膜10を上方に向けてディスク基板9を載置し、ターンテーブル11の中心孔11Aとディスク基板9の中心孔9Cとを同心状に重ね、この同心状に重ねられた共通孔にプラグ12を挿入する。ディスク基板9がターンテーブル11に載置された後、図示しない真空装置によりディスク基板9をターンテーブル11上に減圧固定する。
この後、ターンテーブル11を60rpmで低速回転させ、プラグ12の中心のディスク基板9上方からディスク基板9の反射膜10上に紫外線硬化性樹脂(大日本インキ社製EX−8210)を滴下してディスク基板9の反射膜10全体に行き渡るようにする。
図2(B)に示すように、ディスク基板9の上方に紫外線ランプ14を配置し、この紫外線ランプ14と紫外線硬化性樹脂層との間にあって、プラグ12の上方及びディスク基板9の外周端に対応する位置にマスク15を配置する。そして、ターンテーブル11を3000rpmの回転速度で15秒間回転して、紫外線硬化性樹脂を延伸させると共に余分な紫外線硬化性樹脂層13を振り切った後、紫外線ランプ14により紫外線を照射して、半硬化した厚さ20μmの紫外線硬化性樹脂層13を形成する。
図2(B)中、マスク15を配置するのは、ディスク基板9の外周端及びプラグ12上の紫外線硬化性樹脂層13を硬化させないためである。
この後、プラグ12を除去する。
図2(B)中、マスク15を配置するのは、ディスク基板9の外周端及びプラグ12上の紫外線硬化性樹脂層13を硬化させないためである。
この後、プラグ12を除去する。
(樹脂スタンパへの紫外線硬化性樹脂層の形成工程)
図2(C)に示すように、(ディスク基板への紫外線硬化性樹脂層の形成工程)と同様な工程を行って、(樹脂スタンパの作製工程)で作製された樹脂スタンパ8へ厚さ5μmの紫外線硬化性樹脂層16を得る。このとき、用いる紫外線硬化性樹脂層16の材料は、(基板への紫外線硬化性樹脂層の形成工程)で用いたものと異なり、大日本インキ社製EX−8206である。
図2(C)に示すように、(ディスク基板への紫外線硬化性樹脂層の形成工程)と同様な工程を行って、(樹脂スタンパの作製工程)で作製された樹脂スタンパ8へ厚さ5μmの紫外線硬化性樹脂層16を得る。このとき、用いる紫外線硬化性樹脂層16の材料は、(基板への紫外線硬化性樹脂層の形成工程)で用いたものと異なり、大日本インキ社製EX−8206である。
(第2情報信号部の形成工程)
図2(D)に示すように、φ15mmのセンターピン17Aを有するテーブル17上に紫外線性硬化樹脂層13側を上方に向けて、ディスク基板9の中心孔9Cをセンターピン17Aに挿入してディスク基板9を載置した後、紫外線硬化性樹脂層16をディスク基板9の紫外線硬化性樹脂層13側に対向させて、樹脂スタンパ8の中心孔8Cをセンターピン17Aに挿入して、樹脂スタンパ8とディスック基板9とを重ね合わせる。次に、紫外線ランプ18を樹脂スタンパ8の上方に配置する。
図2(D)に示すように、φ15mmのセンターピン17Aを有するテーブル17上に紫外線性硬化樹脂層13側を上方に向けて、ディスク基板9の中心孔9Cをセンターピン17Aに挿入してディスク基板9を載置した後、紫外線硬化性樹脂層16をディスク基板9の紫外線硬化性樹脂層13側に対向させて、樹脂スタンパ8の中心孔8Cをセンターピン17Aに挿入して、樹脂スタンパ8とディスック基板9とを重ね合わせる。次に、紫外線ランプ18を樹脂スタンパ8の上方に配置する。
この後、樹脂スタンパ8側から紫外線を照射して紫外線硬化性樹脂13,16を硬化させて、厚さ25μmの中間層19を形成し、この中間層19の表面に凹凸部19A,19Bを形成する。この後、樹脂スタンパ8を中間層19上から剥離する。この凹凸部19A,19Bは、第2情報信号部となる。
このとき、(ディスク基板への紫外線硬化性樹脂層の形成工程)でマスク15に覆われていた部分も含めて紫外線硬化樹脂層13,16が完全硬化する。
このとき、(ディスク基板への紫外線硬化性樹脂層の形成工程)でマスク15に覆われていた部分も含めて紫外線硬化樹脂層13,16が完全硬化する。
(2層ディスクの作製工程)
次に、図3に示すように、スパッタ法により、第2情報信号部が形成された中間層19上にAgをスパッタして、厚さが15nmの半透明反射膜20を形成した後、上記したと同様な方法により厚さ75μmの紫外線硬化性樹脂層(大日本インキ社製EX−8210)21を形成する。次に、紫外線硬化性樹脂層21に紫外線を照射し、完全硬化させて2層の情報信号部を有する光ディスク22(以下、2層光ディスク22という)を作製する。
次に、図3に示すように、スパッタ法により、第2情報信号部が形成された中間層19上にAgをスパッタして、厚さが15nmの半透明反射膜20を形成した後、上記したと同様な方法により厚さ75μmの紫外線硬化性樹脂層(大日本インキ社製EX−8210)21を形成する。次に、紫外線硬化性樹脂層21に紫外線を照射し、完全硬化させて2層の情報信号部を有する光ディスク22(以下、2層光ディスク22という)を作製する。
樹脂スタンパ8に形成された凹凸部8A,8Bは、ガラス原盤4から直接作製されたニッケルスタンパ7を用いて形成されているので、型離れが良いため、ニッケルスタンパ7に形成された凹凸をそのまま複製したものとなる。
このため、中間層19には設計通りの凹凸を形成することができる。
このため、中間層19には設計通りの凹凸を形成することができる。
次に、第2実施例について説明する。
第2実施例は、第1実施例の(基板への紫外線硬化性樹脂層の形成工程)のみが異なり、それ以外は第1実施例と同様である。
図4は、本発明の第2実施例の光ディスクの製造方法を示す断面図である。
まずは、第1実施例の(ガラス原盤作製工程)乃至(ディスク基板の作製工程)と同様な工程を行う。
次に、図4に示すように、第2の実施例の(基板への紫外線硬化性樹脂層の形成工程)では、反射膜10が形成されたディスク基板9上に光透過性紫外線シート(リンテック製)23を貼った後、図示しない減圧装置内で光透過性紫外線シート23に樹脂スタンパ8の凹凸部8A,8Bを対向配置させ、樹脂スタンパ8の加圧を行う。この後、第1実施例の(樹脂スタンパへの紫外線硬化樹脂層の形成工程)乃至(2層光ディスクの作製工程)と同様な工程を経て、2層光ディスク22を作製する。
第2実施例は、第1実施例の紫外線硬化性樹脂層13,16を光透過性紫外線シート23に代えただけであり、第1実施例と同様な効果が得られる。
第2実施例は、第1実施例の(基板への紫外線硬化性樹脂層の形成工程)のみが異なり、それ以外は第1実施例と同様である。
図4は、本発明の第2実施例の光ディスクの製造方法を示す断面図である。
まずは、第1実施例の(ガラス原盤作製工程)乃至(ディスク基板の作製工程)と同様な工程を行う。
次に、図4に示すように、第2の実施例の(基板への紫外線硬化性樹脂層の形成工程)では、反射膜10が形成されたディスク基板9上に光透過性紫外線シート(リンテック製)23を貼った後、図示しない減圧装置内で光透過性紫外線シート23に樹脂スタンパ8の凹凸部8A,8Bを対向配置させ、樹脂スタンパ8の加圧を行う。この後、第1実施例の(樹脂スタンパへの紫外線硬化樹脂層の形成工程)乃至(2層光ディスクの作製工程)と同様な工程を経て、2層光ディスク22を作製する。
第2実施例は、第1実施例の紫外線硬化性樹脂層13,16を光透過性紫外線シート23に代えただけであり、第1実施例と同様な効果が得られる。
ここで、試料1〜6の2層光ディスクを作製してジッタ値について調べた。
試料1〜3は、中間層19を形成する際に紫外線硬化性樹脂を用いたものであり、試料4〜6は、光透過性紫外線シート23を用いたものであり、これ以外は同様の工程を経て作製したものである。
試料1〜3は、中間層19を形成する際に紫外線硬化性樹脂を用いたものであり、試料4〜6は、光透過性紫外線シート23を用いたものであり、これ以外は同様の工程を経て作製したものである。
上記したニッケルスタンパ7を第1ニッケルスタンパとするとき、試料1,4は、第1ニッケルスタンパ7から作製された樹脂スタンパ8を用いて、中間層19に凹凸部19A,19Bを形成した2層光ディスクであり、試料2,5は、第1ニッケルスタンパ7を転写して得られた図5(A)に示す第2ニッケルスタンパ24から作製された図5(B)に示す樹脂スタンパ25を用いて中間層19に凹凸部19A,19Bを形成した2層光ディスクであり、試料3,6は、第2ニッケルスタンパ24を転写して得られた図6(A)に示す第3ニッケルスタンパ26から作製された図6(B)に示す樹脂スタンパ27を用いて中間層19に凹凸部19A,19Bを形成した2層光ディスクである。
第1,第3ニッケルスタンパ7,26の凹凸部は、同相関係にあり、第2ニッケルスタンパ24の凹凸部は、第1,第3スタンパ7,26とは逆相関係にある。
第1,第3ニッケルスタンパ7,26の凹凸部は、同相関係にあり、第2ニッケルスタンパ24の凹凸部は、第1,第3スタンパ7,26とは逆相関係にある。
再生光は、試料1乃至6の紫外線硬化性樹脂層21側から照射した。
その結果、第1情報信号部の再生では、ジッタ値は、試料1乃至試料6のいずれも4.9%〜5.1%であった。また、第2情報信号部の再生では、ジッタ値は、試料1で6.6%、試料2で12.7%、試料3で6.8%、試料4で6.7%、試料5で12.8%、試料6で6.9%であった。BD(Blu Ray)規格では、第1情報信号部のジッタ値は、6.5%以下、第2情報信号部のジッタ値は、8.5%以下であると定められているので、この2層光ディスクをBD用として用いた場合には、試料1,3,4,6は、この規格を満たすが、試料2,5は、この規格を満たさない。
その結果、第1情報信号部の再生では、ジッタ値は、試料1乃至試料6のいずれも4.9%〜5.1%であった。また、第2情報信号部の再生では、ジッタ値は、試料1で6.6%、試料2で12.7%、試料3で6.8%、試料4で6.7%、試料5で12.8%、試料6で6.9%であった。BD(Blu Ray)規格では、第1情報信号部のジッタ値は、6.5%以下、第2情報信号部のジッタ値は、8.5%以下であると定められているので、この2層光ディスクをBD用として用いた場合には、試料1,3,4,6は、この規格を満たすが、試料2,5は、この規格を満たさない。
試料2,5は、試料1,3,4,6と凹凸が逆になった樹脂スタンパ25を用いたものであるが、試料2,5の樹脂スタンパを調べたところ、ピット凹凸部の形状が変形していたため、ジッタ値が悪くなったと思われる。
通常、第1、第3ニッケルスタンパ7,26のようなスタンパ内の凸部と凹部の面積の割合は、凸部7B,26Bの面積:凹部7A,26Aの面積=1:3であるのに対して、第2ニッケルスタンパ24のようなスタンパ内の凸部と凹部の面積の割合は、凸部24Aの面積:凹部24Bの面積=3:1である。樹脂スタンパ8,27よりも樹脂スタンパ25を用いた方がジッタ値が悪いのは、これらのニッケルスタンパから樹脂スタンパを作製する際には、第1,第3ニッケルスタンパ7,26を用いるよりも第2ニッケルスタンパ24を用いる方が3倍の転写力が必要であり、第2ニッケルスタンパ24の凹凸部を樹脂スタンパ25に均一な転写ができないためと思われる。
なお、各実施例では、樹脂スタンパ8,25,27を射出成形法を用いて作製したが、圧縮成形法、真空成形法や圧空成形法等でも良い。また、(第2情報信号部の形成工程)では、紫外線の照射を樹脂スタンパ8側から行ったが、反射膜10は厚さが30nmと薄いので、ディスク基板9側から紫外線照射を行っても紫外線硬化を行うことができる。このようにすると、樹脂スタンパ8は、光透過性の材料を用いる必要がなく、樹脂スタンパ8の材料選択の幅が広がる。反射膜10又は半透明反射膜20にAgを用いたが、Agの代わりにAlやその合金、Si等を用いても良い。実施例では樹脂スタンパの材料として非晶質ポリオレフィン樹脂を用いたがポリカーボネート樹脂を用いても良く、この場合樹脂スタンパの材料費を軽減できる。更に、各実施例を応用すれば、記録層が3層以上の光ディスクの作製も行うことができる。
1…ガラス基板、2…フォトレジストパターン、3,7…ピット、4…ガラス原盤、5…Ni膜、6…Ni層、7…ニッケルスタンパ、8,25,27…樹脂スタンパ、9…ディスク基板、7A,8A,9A,19A,24A,26A…凹部、7B,8B,9B,19B,24B,26B…凸部、10…反射膜、11…ターンテーブル、9C,11A…中心孔、12…プラグ、14,18…紫外線ランプ、15…マスク、13,16,21…紫外線硬化性樹脂層、17…テーブル、17A…センターピン、19…中間層、20…半透明反射膜、22…2層光ディスク、23…光透過性紫外線シート、24…第2ニッケルスタンパ、26…第3ニッケルスタンパ
Claims (1)
- 樹脂スタンパを用いて、基板上に形成された複数の中間層に情報信号部を形成する光ディスクの製造方法において、
ガラス原盤より作製された凹凸部を有したニッケルスタンパを電鋳法により偶数回転写した偶数回転写ニッケルスタンパを作製する第1工程と、
前記偶数回転写スタンパの凹凸部を樹脂に転写して樹脂スタンパを作製する第2工程と、
予め用意された前記中間層が形成された前記基板における前記中間層側に前記樹脂スタンパの凹凸部を対向配置させ、前記樹脂スタンパを押圧して前記樹脂スタンパの凹凸部を前記中間層に転写して前記情報信号部を形成する第3工程と、
前記情報信号部が形成された中間層上に他の中間層を積層した後、前記第3工程と同様にして、前記樹脂スタンパの凹凸部を前記他の中間層に転写して前記情報信号部を形成することを順次繰り返す第4工程と、
を有することを特徴とする光ディスクの製造方法。
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---|---|---|---|
JP2006114462A JP2007287253A (ja) | 2006-04-18 | 2006-04-18 | 光ディスクの製造方法 |
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