JP2007286002A - 軸受装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】温度異常に起因する不具合が生じることを事前に予想できるようにし、取り付け空間が限定されないことで軸受のいかなる部分にも組み込めるためレスポンスが速く、かつ小形で量産性に優れる温度センサを備えた軸受装置を提供する。
【解決手段】温度センサ16は、半導体微細加工技術を利用して抵抗パターン16bを形成しているので、極めて薄くできることから、軸受装置10の内部において、精度良く温度を測定したい部位もしくはその近傍に配置できる。従って、レスポンスの良い温度測定を通じて、温度異常が予兆として現れる軸受装置に生じる不具合を精度良く予測することが可能となる。
【選択図】図1
【解決手段】温度センサ16は、半導体微細加工技術を利用して抵抗パターン16bを形成しているので、極めて薄くできることから、軸受装置10の内部において、精度良く温度を測定したい部位もしくはその近傍に配置できる。従って、レスポンスの良い温度測定を通じて、温度異常が予兆として現れる軸受装置に生じる不具合を精度良く予測することが可能となる。
【選択図】図1
Description
本発明は、温度センサを備えた軸受装置に関し、特に、自動車の電装部品、エンジン補機であるオルタネータや中間プーリ、カーエアコン用電磁クラッチ、水ポンプ、ハブユニット、ガスヒートポンプ用電磁クラッチ、コンプレッサ、リニアガイド装置、ボールねじ等に用いられると好適な軸受措置に関する。
従来、回転部品を支持する一般的な軸受装置は、一度組み込まれると定期的に検査をすることが困難であるから、温度異常に起因する不具合が発生したときに初めて内部を検査する場合が多かった。また鉄道車両や風車等の軸受の場合は、一定期間使用した後に、軸受装置やその他の部分について分解し検査が行われるため、温度異常に起因する不具合を事前に予測することが難しかった。
これに対し、特許文献1には、シール部材に温度センサを取り付けて、軸受内部の温度を測定する技術が開示されている。
特開2002−130263号公報
しかしながら、特許文献1の技術では、温度センサとして積層サーミスタを用いることで、ある程度の厚みが生じるため取付空間に制限があり、軸受装置における本来測定したい部分の温度を測定することが難しいという問題があった。また製造工程が多いためコストがかかり、一般用の軸受まで応用することが難しいという問題があった。
そこで本発明は、従来技術の問題点に鑑みて、温度異常に起因する不具合が生じることを事前に予想できるようにし、取り付け空間が限定されないことで軸受のいかなる部分にも組み込めるためレスポンスが速く、かつ小形で量産性に優れる温度センサを備えた軸受装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明の軸受装置は、外輪と、内輪と、両輪間に配置された転動体と、温度センサとを有し、
前記温度センサは、基板の表面に塗布したレジストに、マスクを用いて微細パターンを露光現像し、更にスパッタリングにより金属被膜を微細パターン上に付着させた後に、残留レジストを除去することで形成されていることを特徴とする。
前記温度センサは、基板の表面に塗布したレジストに、マスクを用いて微細パターンを露光現像し、更にスパッタリングにより金属被膜を微細パターン上に付着させた後に、残留レジストを除去することで形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、前記温度センサが、基板の表面に塗布したレジストに、マスクを用いて微細パターンを露光現像し、更にスパッタリングにより金属被膜を微細パターン上に付着させた後に、残留レジストを除去することで形成されているので、極めて薄く製作できる。このように薄く形成された温度センサは、大きな取り付けスペースを必要としないので、前記軸受装置の内部において、任意の場所に取り付けることができ、本来測定したい部位の温度を精度良く測定することができる。
前記温度センサは、前記外輪に配置されていると好ましい。又、前記温度センサは、前記内輪に配置されていると好ましい。更に、前記軸受装置が前記転動体を保持する保持器を有する場合には、前記温度センサは、前記保持器に配置されていると好ましい。又、前記軸受装置が前記両輪間を密封するシールを有している場合には、前記温度センサは、前記シールに配置されていると好ましい。前記金属は白金であると好ましい。
次に、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は、本実施の形態にかかる軸受装置の軸線方向断面図である。軸受装置10は、外輪11と、内輪12と、両輪11,12間に配置された転動体としての玉13と、玉13を周方向に等間隔に保持する保持器14と、両輪11,12間を密封する円盤状のシール15,15とを有する。
外輪11は、その内周において、軌道面11aと、両端近傍に形成された取り付け溝11b、11bを有する。内輪12は、その外周において、軌道面12aと、両端近傍に形成されたシール溝12b、12bを有する。
外輪11の取り付け溝11bにそれぞれ取り付けられたシール15は、芯金15aと、芯金15aから半径方向内方に延在するリップ部15bとを有する。リップ部15bの内縁は、内輪12のシール溝12bに接触している。シール15は、リップ部15bをシール溝12bに接触させた状態で、その外縁を弾性変形させながら取り付け溝11b内に押し込むことによって、軸受装置10に配設される。このようなシール15の一般的な材料は、芯金15aとしてはSPCCやSECCなどの鋼板が、リップ部15bとしてはニトリルゴム、アクリルゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム等の合成ゴムが使用されている。なお、軸受装置10のシールは、接触ゴムシールに限らず、非接触ゴムシール、非接触鋼板など限定されない。
外輪11の軌道面11aには、温度センサ16が埋設されている。温度センサ16からの配線は、外輪11に形成された径方向溝11cを介して外部に引き出されるようになっている。なお図1において、温度センサ16の厚さは誇張して示されている。
図2は、温度センサ16を拡大して示す斜視図である。図2において、温度センサ16は、基板16aと、基板16a上に形成された微細な抵抗パターン16bとを有する。抵抗パターン16bは、線幅が狭い白金製の一本の線からなっており、温度に応じて基板16に膨張又は収縮が生じることに応じて全長が変わり抵抗値が変化するため、抵抗パターン16bに電流を流すことで温度を測定することができる。
温度センサ16の製造方法について説明する。絶縁膜として酸化膜付きのシリコーン基板(厚さ:200μm)表面上に、厚さ約2μmのフォトレジスト(東京応化(株)製OFPR800LB)をスピンコートにより塗布し、90℃で8分間プレべーク処理を行った。その後、抵抗パターン16bに対応するマスクを用いて露光(ユニオン光学(株)製 EMA‐400)し、現像液(東京応化(株)製 MND3)を用いて現像した。これを、最後に超純水で60秒間リンスした。
その後、フォトレジスト上に、スパッタリング法にて厚さ約250nmの白金の被膜を付着させ、アセトンによりリフトオフ法を用いて、基板上の残留フォトレジストを除去した。その後、ダイシング装置にて所定のチップサイズに切断した。チップ上の白金抵抗パターン16bに配線を行った。
本発明者らは、上記方法により作製された温度センサ16を、実施例として外輪11の軌道面11aに取り付けると共に、比較例として外輪11の外周面に取り付けて、軸受装置を動作させたときの温度上昇をシミュレーションした。その結果を図3に示す。なお、シミュレーションに用いた仕様は、以下の通りである。
軸受:日本精工(株)製の6203(呼び番号)単列深溝玉軸受
回転数:10,000rpm
回転時間:1時間
軸受:日本精工(株)製の6203(呼び番号)単列深溝玉軸受
回転数:10,000rpm
回転時間:1時間
図3から明らかなように、比較例のように温度センサ16を軸受装置10の外部に配置した場合と比較して、実施例のように温度センサ16を軸受装置10の内部に配置すると、軸受装置の温度変化をレスポンス良く測定できることがわかる。本実施の形態の温度センサ16は、半導体微細加工技術を利用して抵抗パターン16bを形成しているので、極めて薄くできることから、軸受装置10の内部において、精度良く温度を測定したい部位もしくはその近傍に配置できる。従って、レスポンスの良い温度測定を通じて、異常な温度上昇が予兆として現れる軸受装置に生じる不具合を精度良く予測することが可能となる。
以上、本発明を実施の形態を参照して説明してきたが、本発明は上記実施の形態に限定して解釈されるべきではなく、適宜変更・改良が可能であることはもちろんである。例えば、温度センサ16は、点線で示すように、外輪11の軌道面11a以外の内周面や、シール15の芯金15aの内側、又はリップ部15bに配置しても良く、場合によっては内輪12や保持器14に配置しても良い。
10 軸受装置
11 外輪
11a 軌道面
11b 取り付け溝
11c 径方向溝
12 内輪
12a 軌道面
12b シール溝
13 玉
14 保持器
15 シール
15a 芯金
15b リップ部
16 温度センサ
16a 基板
16b 抵抗パターン
11 外輪
11a 軌道面
11b 取り付け溝
11c 径方向溝
12 内輪
12a 軌道面
12b シール溝
13 玉
14 保持器
15 シール
15a 芯金
15b リップ部
16 温度センサ
16a 基板
16b 抵抗パターン
Claims (6)
- 外輪と、内輪と、両輪間に配置された転動体と、温度センサとを有し、
前記温度センサは、基板の表面に塗布したレジストに、マスクを用いて微細パターンを露光現像し、更にスパッタリングにより金属被膜を微細パターン上に付着させた後に、残留レジストを除去することで形成されていることを特徴とする軸受装置。 - 前記温度センサは、前記外輪に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の軸受装置。
- 前記温度センサは、前記内輪に配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の軸受装置。
- 前記軸受装置は前記転動体を保持する保持器を有し、前記温度センサは、前記保持器に配置されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の軸受装置。
- 前記軸受装置は前記両輪間を密封するシールを有し、前記温度センサは、前記シールに配置されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の軸受装置。
- 前記金属は白金であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の軸受装置。
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- 2006-04-20 JP JP2006116712A patent/JP2007286002A/ja not_active Withdrawn
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2007
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