JP2007285810A - 光電変換層評価装置及び光電変換層の評価方法 - Google Patents

光電変換層評価装置及び光電変換層の評価方法 Download PDF

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Abstract

【課題】太陽電池における積層された複数の電池層の各々の膜厚分布及び膜質を検査する。
【解決手段】非晶質膜に吸収される第1光及び結晶質膜に吸収される第2光を薄膜へ照射する照射部3と、薄膜を透過した第1光及び第2光の透過光を受光する検出部2と、第1光の透過光及び第2光の透過光に基づいて薄膜中の非晶質膜成分及び結晶質膜成分の膜厚を算出する制御部7とを具備する光電変換層評価装置である。基板11の非晶質膜上に結晶質膜が積層されているとき、照射部3は、第1光を第1照射光とし、第2光を第2照射光として、非晶質膜及び結晶質膜へ照射する。検出部2は、第1照射光の第1透過光及び第2照射光の第2透過光を受光する。制御部7は、第1透過光に基づいて非晶質膜の第1膜厚を算出し、第2透過光に基づいて結晶質膜の第2膜厚を算出し、第1膜厚、第2膜厚及び結晶質膜が形成される前の非晶質膜の当初膜厚に基づいて、結晶質膜の膜質を評価する。
【選択図】図1

Description

本発明は、太陽電池に用いる光電変換層評価装置及び光電変換層の評価方法に関し、特に発電層としてシリコンを含む太陽電池に用いる光電変換層評価装置及び光電変換層の評価方法に関する。
太陽電池を構成する薄膜の膜厚を透過光強度により計測する透過膜厚計が知られている。例えば、特開平5−10727号公報に、薄膜検査装置とその検査方法が開示されている。この薄膜検査装置は、透明基板(2)に被着した薄膜(3)の厚さの均一性を光透過率の変化によって測定する方法である。発光素子(4)、特定波長の光を透過させるモノクロメータ(5)、該モノクロメータ(5)を介して該発光素子(4)に対向する光強度受光素子(6)、該基板(2)を該モノクロメータ(5)と該光強度受光素子(6)との対向間に支持するステージ(10)、該モノクロメータ(5)を透過して該薄膜(3)に照射する光(17)の波長を制御する照射光コントローラ(9)、該薄膜(3)に照射する光(17)が該薄膜(3)の全面を走査するように該ステージ(10)を2軸方向に移動させるステージコントローラ(11)、該薄膜(3)を透過した透過光から該光強度受光素子(6)が検出する検出光の波長を制御する検出光コントローラ(12)、該ステージ(10)と該照射光コントローラ(9)と該検出光コントローラ(12)を制御し該光強度受光素子(6)からの出力信号をデータ処理する制御処理装置(13)、該制御処理装置(13)からの出力信号を可視データにする出力装置(14,15)とを具えている。これは、モノクロメータで特定波長光をXYに駆動する基板に照射し、光透過率の変化で膜分布を測定する。
関連する技術として、特開2000−146533号公報に、透光体の厚み測定装置及び測定方法が開示されている。この透光体の厚み測定装置は、複数の透光層を有する透光体の各層の積層方向の厚みを測定する装置である。エネルギー光を出射する発光素子と、前記透光体を積層方向に透過した前記エネルギー光の所定波長光を受光する光受光素子と、該光受光素子で検出された光強度に基づいて前記透光層の厚みを演算する演算部とを備える。これは、透過光強度で石英ガラスの厚みを連続計測する。
特開2001−59816号公報に、薄膜の評価方法が開示されている。この透明導電薄膜の評価方法は、透明導電薄膜を形成した透光性基板の一方の表面に発光部から赤外光を入射し、前記基板を透過した赤外光を検出して透過率を求め、その透過率から前記薄膜の膜厚またはシート抵抗を求める。これは、赤外光(1−3μm)の透過光量で膜厚とシート抵抗を計測する。
特開2003−65727号公報に、透過膜厚計測装置及びそれを備えた製膜装置が開示されている。これは、基板に施された製膜を計測する透過膜厚計測装置である。前記基板の面を挟んで対向配置された発光素子と受光用素子とを備えてなる。これは、単色光または蛍光灯の透過光量で搬送中基板のSi薄膜厚分布を計測する。
特開2003−75126号公報に、膜厚計測方法及び装置が開示されている。この膜厚の計測方法は、前記膜に入射すべき第1波長の光の強度を測定する段階と、膜厚を測定すべき膜に前記第1波長の光を照射する段階と、前記膜を透過した前記第1波長の光の強度を測定する段階と、前記膜に入射すべき前記第1波長の光の強度と前記膜を透過した前記第1波長の光の強度の比である第1の比を求める段階と、前記膜に入射すべき、第1の波長とは異なる第2波長の光の強度を測定する段階と、前記第2波長の光を前記膜に照射する段階と、前記膜を透過した前記第2波長の光の強度を測定する段階と、前記膜に入射すべき前記第2波長の光の強度と前記膜を透過した前記第2波長の光の強度の比である第2の比を求める段階と、前記第1の比と前記第2の比に基づいて前記膜の膜厚を求める段階と、を有することを特徴とする。これは、2種類の波長を利用し検量値との膜質差影響を補正して透過光膜厚計測精度を向上する。
しかし、従来技術は、透光性の基板上に複数の薄膜が製膜されていても、製膜された複数の薄膜の合計の膜厚を透過光強度により計測するに留まっている。そのため、例えば、一層目の薄膜についてはその膜厚を計測可能であるが、その薄膜上に積層された二層目の薄膜については一層目及び二層目の薄膜の合計の膜厚しか計測できない。
微結晶タンデム太陽電池では、一般にアモルファスシリコン系太陽電池と微結晶シリコン系太陽電池とが、別々のプラズマCVD装置を用いて、基板上にこの順に積層される。その際、各プラズマCVD装置での製膜後に、製膜された薄膜の状況の検査が望ましい。その検査により、各プラズマCVD装置における異常の発生を装置出口付近で早期発見できるからである。一層目のアモルファスシリコン電池層の製膜後では、そのアモルファスシリコン電池層の薄膜の状況を既存の透過膜厚計を用いて計測できる。それにより、アモルファスシリコン電池層用プラズマCVD装置の製膜状況の管理を十分行うことができる。
しかし、二層目の微結晶シリコン電池層の製膜後では、一層目のアモルファスシリコン電池層と分離して二層目の微結晶シリコン電池層のみの薄膜の状況を既存の透過膜厚計で計測できない。すなわち、微結晶シリコン電池層用プラズマCVD装置の製膜状況を直接的に検査できず、十分な管理を行うことができない、という不具合が発生する。特に、1mを超える大型基板の連続生産には、品質管理のために、オンラインで基板上の現物の電池層について瞬時に膜厚分布と膜質を監視できるモニターが必要とされている。太陽電池の製造工程中に基板上の電池層の膜厚分布及び膜質を検査することが可能な技術が望まれる。積層された複数の電池層の各々について膜厚分布及び膜質を検査することが可能な技術が望まれる。
特開平5−10727号公報 特開2000−146533号公報 特開2001−59816号公報 特開2003−65727号公報 特開2003−75126号公報
従って、本発明の目的は、太陽電池の製造工程中に基板上の電池層の膜厚分布及び膜質を検査することが可能な光電変換層評価装置及び光電変換層の評価方法を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、電池層に使用する単膜および積層された複数の電池層の各々について膜厚分布及び膜質を検査することが可能な光電変換層評価装置及び光電変換層の評価方法を提供することにある。
以下に、発明を実施するための最良の形態で使用される番号・符号を用いて、課題を解決するための手段を説明する。これらの番号・符号は、特許請求の範囲の記載と発明を実施するための最良の形態との対応関係を明らかにするために括弧付きで付加されたものである。ただし、それらの番号・符号を、特許請求の範囲に記載されている発明の技術的範囲の解釈に用いてはならない。
本発明の光電変換層評価装置は、照射部(3)と、検出部(2)と、制御部(9)とを具備する。照射部(3)は、主として非晶質膜(46)に吸収される第1波長の第1光、及び主として結晶質膜(48)に吸収される第2波長の第2光の各々を、基板(11)上に形成された薄膜へ照射する。検出部(2)は、薄膜を透過した第1光の透過光、及び薄膜を透過した第2光の透過光の各々を受光する。制御部(9)は、第1光の透過光に基づいて薄膜中の非晶質膜成分の膜厚を算出し、第2光の透過光に基づいて薄膜中の結晶質膜(48)の膜厚を算出する。
本発明では、非晶質膜(46)と結晶質膜(48)との積層体について、主として非晶質膜(46)に吸収される第1光で非晶質膜成分の第1膜厚を計測し、主として結晶質膜(48)に吸収される第2光で結晶質膜(48)の第2膜厚を、それぞれ計測することが出来る。それにより、結晶質膜(48)を積層前の非晶質膜(46)の別途把握してある当初膜厚と結晶質膜(48)を積層後の非晶質膜成分の第1膜厚とを比較することで、結晶質膜(48)として製膜した膜の中で、基準としている非晶質成分を超えて非晶質膜成分となった膜厚を把握することができる。
基板(11)上に、非晶質膜(46)上に前記結晶質膜(48)が積層された第1薄膜又は前記結晶質膜としての第1薄膜が形成されているとき、照射部(3)は、第1光を第1照射光とし、第2光を第2照射光として、それぞれ第1薄膜へ照射する。検出部(2)は、第1照射光が第1薄膜を透過した第1透過光、及び、第2照射光が第1薄膜を透過した第2透過光の各々を受光する。制御部(9)は、第1透過光に基づいて第1薄膜中の非晶質膜成分の第1膜厚を算出し、第2透過光に基づいて結晶質膜(48)の第2膜厚を算出し、第1膜厚、第2膜厚及び結晶質膜(48)が形成される前の非晶質膜(46)の別途把握してある当初膜厚に基づいて、結晶質膜(48)の膜質を評価する。
本発明では、また、別途把握してある当初膜厚と計測された第1膜厚の差から、結晶質膜(48)の非晶質膜厚と第2膜厚との比を製膜ごとに監視することで、結晶質膜(48)として製膜した膜が予定どおり結晶化できているか否かを把握することができる。これにより、非晶質膜(46)と結晶質膜(48)との積層体(43)の製造工程において、膜厚の評価だけでなく、膜質の評価を行うことが可能となる。また積層体が結晶質膜(48)のみの場合は、非晶質膜(46)の当初膜厚=0となるので、計測された非晶質膜(46)の第1膜厚が、そのまま結晶質膜(48)の基準としている非晶質成分を超えた非晶質膜厚成分として把握できる。ここで、非晶質膜(46)は、アモルファスシリコン系薄膜(積層膜を含む)に例示される。結晶質膜(48)は、結晶質膜(48)は、微結晶シリコン系薄膜(積層膜を含む)に例示される。
結晶質膜(48)の膜質は、結晶質膜成分と非結晶膜成分との比を求めることで、簡易的に膜の結晶化率に対応する状態を評価する。即ち第2膜厚において、第2光の透過光により算出される結晶質成分と第1光の透過光により算出される非結晶質成分との膜厚比の変動で膜質の変動を把握・評価する。
上記の光電変換層評価装置において、照射部(3)は、第1光を発する第1照射部(31)と、第2光を発する第2照射部(32)とを備える。
本発明では、一つの照射部(3)において、波長の異なる二つの第1光及び第2光を、それぞれ第1照射部(31)及び第2照射部(32)という別々の照射部(3)で照射するので、当該波長専用の照射部(31、32)を利用でき、照射部(3)の構造を簡単にすることができる。それにより、照射部(3)を小型化することができる。
上記の光電変換層評価装置において、照射部(3)は、白色光を発する白色光照射部(34)と、白色光から第1波長の第1光を透過する第1フィルタ部(35a)と、白色光から第2波長の第2光を透過する第2フィルタ部(35b)とを備える。
本発明では、照射部(3)において、光源は白色光を照射する白色光照射部(34)一つとし、フィルタ(35a、35b)で第1波長及び第2波長を透過させることで第1光及び第2光を照射しているので、光源を少なくすることができ、照射部(3)の構造を簡単にすることができる。それにより、照射部(3)を小型化することができる。
上記の光電変換層評価装置において、検出部(2)は、第1光の透過光を検出する第1検出部(36)と、第2光の透過光を検出する第2検出部(37)とを備える。
本発明では、一つの検出部(2)において、波長の異なる二つの第1光及び第2光を、それぞれ第1検出部(36)及び第2検出部(37)という別々の検出部(2)で検出するので、当該波長専用の検出部(36、37)を利用でき、検出部(2)の構造を簡単にすることができる。それにより、検出部(2)を小型化することができる。
上記の光電変換層評価装置において、照射部(3)は、更に、主として透明導電膜(42)に吸収される第3波長の第3光を、薄膜へ照射する。検出部(2)は、更に、薄膜を透過した第3光の透過光を受光する。制御部(7)は、更に、第3光の透過光に基づいて薄膜中の透明導電膜(42)の変動量を算出する。基板(11)上に透明導電膜(42)、非晶質膜(46)及び結晶質膜(48)の少なくとも1つが積層された第2薄膜が形成されているとき、照射部(3)は、更に、第3光を第3照射光として、第2薄膜へ照射する。検出部(2)は、更に、第3照射光が第2薄膜を透過した第3透過光を受光する。制御部(7)は、更に、第3透過光の変動量、第1膜厚、第2膜厚、及び別途把握してある当初膜厚に基づいて、結晶質膜(48)の膜質を評価する。
本発明では、透明導電膜(42)、非晶質膜(46)及び結晶質膜(48)の積層体について、主として結晶質膜(48)に吸収される第2波長の第2光は透明導電膜(42)にも若干が吸収されるために第2膜厚の算出に透明導電膜(42)の膜厚の影響が発生する場合がある。このため更に、主として透明導電膜(42)に吸収される第3光の第3透過光を計測しているので、透明導電膜の膜厚に変動が合った場合、第3透過光の計測結果に基づいて結晶質膜(48)の第2膜厚を補正することができる。そして、その補正後の第2膜厚と結晶質膜(48)の非晶質膜厚との比を製膜ごとに監視することで、結晶質膜(48)として製膜した膜が予定どおり結晶化できているか否かをより正確に把握することができる。
上記の光電変換層評価装置において、基板(11)を第1方向(Y)へ搬送する搬送部(6)と、照射部(3)を含む複数の照射部(3−1〜3−5)と、複数の照射部(3−1〜3−5)に対応して設けられ、検出部(2)を含む複数の検出部(2−1〜2−5)とを更に具備する。複数の照射部(3−1〜3−5)は、第1方向と略直角な第2方向(X)に並ぶ。複数の検出部(2−1〜2−5)は、第2方向(X)に並ぶ。搬送部(1)が基板(11)を第1方向(Y)へ搬送する際、基板(11)上に、非晶質膜(46)上に結晶質膜(48)が積層された第3薄膜又は結晶質膜(48)としての第3薄膜が形成されているとき、複数の照射部(3−1〜3−5)の各々は、第3薄膜における複数の位置のうちの対応する位置へ、第1光を第1照射光とし、第2光を第2照射光として、それそれ照射する。複数の検出部(2−1〜2−5)の各々は、第1照射光が複数の位置のうちの対応する位置を透過した第1透過光、及び、第2照射光が複数の位置のうちの対応する位置を透過した第2透過光を受光する。制御部(7)は、複数の位置の第1透過光に基づいて複数の位置での複数の前記第3薄膜の非晶質膜成分の第1膜厚を算出し、複数の位置の第2透過光に基づいて結晶質膜(48)における複数の位置での複数の第2膜厚を算出し、複数の第1膜厚、複数の第2膜厚及び複数の位置の結晶質膜(48)が形成される前の非晶質膜(46)の複数の別途把握してある当初膜厚に基づいて、複数の位置での結晶質膜(48)の膜質を評価する。
本発明では、基板(11)の搬送方向(第1方向(Y))と略垂直な基板(11)の幅方向(第2方向(X))に、複数の照射部(3−1〜3−5)及びそれに対応(対向)する複数の検出部(2−1〜2−5)を設置しているので、それらが照射及び検出を実行することで、一度の計測で基板(11)の幅方向(第2方向(X))の膜厚分布を計測することができる。また、その計測を、基板(11)の搬送中に搬送方向(第1方向(Y))に対して繰り返し実行することで、基板(11)全体での膜厚分布を計測することが出来る。それにより、結晶質膜(48)として製膜した膜のうち、非晶質膜となった膜厚を基板(11)全体で把握することができる。また、別途把握してある当初膜厚と計測された第1膜厚の差から算出した、結晶質膜(48)の非晶質膜厚成分と第2膜厚との比を製膜ごとに監視することで、結晶質膜(48)として製膜した膜が予定どおり結晶化できているか否かを基板(11)全体で把握することができる。ここで積層体が結晶質膜(48)のみの場合は、非晶質膜(46)の当初膜厚=0となるので、計測された非晶質膜(46)の第1膜厚が、そのまま結晶質膜(48)の基準としている非晶質成分を超えた非晶質膜厚成分として把握できる。
上記の光電変換層評価装置において、複数の照射部(3−1〜3−5)の各々は、更に、透明導電膜(42)に吸収される第3波長の第3光を薄膜へ照射する。複数の検出部(2−1〜2−5)の各々は、薄膜を透過した第3光の透過光を受光する。基板(11)上に透明導電膜(42)と、非晶質膜(46)及び結晶質膜(48)の少なくとも1つが積層された第4薄膜が形成されているとき、複数の照射部(3−1〜3−5)の各々は、更に、透明導電膜(42)、第4薄膜における複数の位置のうちの対応する位置へ、第3光を第3照射光として照射する。複数の検出部(2−1〜2−5)の各々は、更に、第3照射光が複数の位置のうちの対応する位置を透過した第3透過光を受光する。制御部(7)は、更に、複数の位置の第3透過光の変動量、複数の第1膜厚、複数の第2膜厚、及び複数の別途把握してある当初膜厚に基づいて、複数の位置での結晶質膜(48)の膜質を評価する。
本発明により、透明導電膜の膜厚に変動が合った場合でも、第3透過光の計測結果に基づいて結晶質膜(48)の第2膜厚について、基板(11)の全体において補正することができる。それにより、そして、その補正後の第2膜厚と結晶質膜(48)の非晶質膜厚との比を製膜ごとに監視することで、結晶質膜(48)として製膜した膜が予定どおり結晶化できているか否かを基板(11)の全面において、より正確に把握することができる。
上記の光電変換層評価装置において、複数の照射部(3−1〜3−5)は、第2方向(X)に対して所定の角度(θ)だけ傾いて配置される。複数の検出部(2−1〜2−5)は、複数の照射部(3−1〜3−5)に対応して、第2方向(X)に対して所定の角度(θ)だけ傾いて配置される。複数の検出部(2−1〜2−5)の各々は、複数の検出部(2−1〜2−5)のうち少なくとも二つの検出器の各々の上を基板(11)が通過するときの時間差(ΔT)に基づいて、複数の検出部(2−1〜2−5)の各々が順番に所定の時間間隔で検出を実行する。
本発明では、基板(11)の幅方向(第2方向(X))に対して所定の角度(θ)で複数の照射部(3−1〜3−5)及びそれに対応(対向)する複数の検出部(2−1〜2−5)を設置することで、基板(11)の端部が通過する時刻が各検出器ごとに異なることになる。それにより、少なくとも二つの検出器の各々の上を基板(11)が通過するときの時間差(ΔT)で基板(11)の移動速度(V)を検出することができる。この当該移動速度(V)に基づいて、基板(11)上の所望の位置が各検出器上を通過する時刻を把握できるので、当該所望の位置で計測を行うことができる。すなわち、基板(11)の移動速度(V)を事前に正確に把握していなくても、基板(11)上の所望の位置で計測を行うことができる。
上記の光電変換層評価装置において、非晶質膜(46)は、アモルファスシリコン系膜である。結晶質膜(48)は、微結晶シリコン系膜である。第1波長は、300nm以上550nm以下である。第2波長は、600nm以上900nm以下である。
本発明では、非晶質膜(46)がアモルファスシリコン系膜の場合、アモルファスシリコン系膜による吸収の大きい300nm以上550nm以下の波長を有する光を用いることで、結晶質膜(48)の影響を極力避けて非晶質膜厚を正確に把握することができる。結晶質膜(48)が微結晶シリコン系膜の場合、微結晶シリコン系膜による吸収の大きい600nm以上900nm以下の波長を有する光を用いることで、非晶質膜(46)の影響を極力避けて膜厚を正確に把握することができる。
本発明の光電変換層の評価方法は、(a)基板(11)上に、非晶質膜(46)上に結晶質膜(48)が積層された第1薄膜又は前記結晶質膜(48)としての第1薄膜が形成されているとき、主として非晶質膜(46)に吸収される第1波長の第1光を第1照射光として、及び、主として結晶質膜(48)に吸収される第2波長の第2光を第2照射光として、それぞれ第1薄膜へ照射するステップと、(b)第1照射光が第1薄膜を透過した第1透過光、及び、第2照射光が第1薄膜を透過した第2透過光の各々を受光するステップと、(c)第1透過光に基づいて第1薄膜の非晶質成分である第1膜厚を算出し、第2透過光に基づいて結晶質膜(48)の第2膜厚を算出するステップと、(d)第1膜厚、第2膜厚及び結晶質膜(48)が形成される前に別途把握してある非晶質膜(46)の当初膜厚に基づいて、結晶質膜(48)の膜質を評価するステップとを具備する。
上記の光電変換層の評価方法において、(a)ステップは、(a1)主として透明導電膜(42)に吸収される第3波長の第3光を第3照射光として、透明導電膜(42)と、第1薄膜とが積層された第2薄膜へ照射するステップを備える。(b)ステップは、(b1)第3照射光が第2薄膜を透過した第3透過光を受光するステップを備える。(d)ステップは、(d1)第3透過光、第1膜厚、第2膜厚、及び別途把握してある当初膜厚に基づいて、結晶質膜(48)の膜質を評価するステップを備える。
上記の光電変換層の評価方法において、(a)ステップは、(a1)第1薄膜における複数の位置の各々へ、第1光を第1照射光とし、及び、第2光を第2照射光として、それぞれ照射するステップを備える。(b)ステップは、(b1)第1照射光が複数の位置の各々を透過した第1透過光、及び第2照射光が複数の位置の各々を透過した第2透過光の各々を受光するステップを備える。(c)ステップは、(c1)複数の位置の第1透過光に基づいて複数の位置での複数の第1薄膜の非晶質成分である第1膜厚を算出し、複数の位置の第2透過光に基づいて結晶質膜(48)における複数の位置での複数の第2膜厚を算出するステップを備える。(d)ステップは、(d1)複数の第1膜厚、複数の第2膜厚及び複数の位置の結晶質膜(48)が形成される前の非晶質膜(46)の複数の別途把握してある当初膜厚に基づいて、複数の位置での結晶質膜(48)の膜質を評価するステップを備える。
上記の光電変換層の評価方法において、(a1)ステップは、(a11)透明導電膜(42)と、第1薄膜とが積層された第2薄膜における複数の位置のうちの対応する位置へ、主として透明導電膜(42)に吸収される第3波長の第3光を第3照射光として照射するステップを備える。(b1)ステップは、(b11)第3照射光が複数の位置のうちの対応する位置を透過した第3透過光を受光するステップを備える。(d1)ステップは、(d11)複数の位置の第3透過光複数の第1膜厚、複数の第2膜厚、及び複数の別途把握してある当初膜厚に基づいて、複数の位置での結晶質膜(48)の膜質を評価するするステップを備える。
上記の光電変換層の評価方法において、第1光、第2光及び第3光を照射する複数の照射部(3−1〜3−5)は、第2方向(X)に対して所定の角度(θ)だけ傾いて配置される。第1透過光、第2透過光及び第3透過光を受講する複数の検出部(2−1〜2−5)は、複数の照射部(3−1〜3−5)に対応して、第2方向(X)に対して所定の角度(θ)だけ傾いて配置される。(a1)ステップは、(a12)基板(11)が複数の照射部(3−1〜3−5)を通過する前から第1光及び第2光の少なくとも一方を複数の検出部(2−1〜2−5)へ照射するステップを備える。(b1)ステップは、(b12)複数の検出部(2−1〜2−5)のうち少なくとも二つの検出器の各々の上を基板(11)が通過するときの時間差に基づいて、複数の検出部(2−1〜2−5)の各々が順番に所定の時間間隔で検出を実行するステップを備える。
上記の光電変換層の評価方法において、非晶質膜(46)は、アモルファスシリコン系膜である。結晶質膜(48)は、微結晶シリコン系膜である。第1波長は、300nm以上550nm以下である。第2波長は、600nm以上900nm以下である。
本発明の太陽電池の製造方法は、(a)基板(11)に、透明導電膜(42)を形成する工程と、(b)透明導電膜(42)上に微結晶シリコン系電池層(48)を形成する工程と、(c)微結晶シリコン系電池層(48)について、上記のいずれかの段落に記載の光電変換層の評価方法を実行する工程と、(d)微結晶シリコン系電池層(48)上に裏面電極膜(44)を形成する工程とを具備する。
本発明では、微結晶シリコン系電池層(48)を積層した時点において、微結晶シリコン系電池層(48)の膜質をオンラインで自動的に評価することができる。それにより、微結晶シリコン系電池層(48)の膜質の評価に係る時間と手間を削減でき、実質的な製造コストを低下させることが可能となる。
上記の太陽電池の製造方法において、(e)透明導電膜(42)上に、微結晶シリコン系電池層(48)を形成する前に、アモルファスシリコン系電池層(46)を形成する工程と、(f)アモルファスシリコン系電池層(46)の膜厚を把握するにあたり、例えば、第1波長の第1光を第1照射光として照射して第1透過光に基づき膜厚を算出し計測する工程とを更に具備する。このアモルファスシリコン系電池層(46)の膜厚は別途把握してある当初膜厚となる。(c)工程は、(c1)アモルファスシリコン系電池層(46)及び微結晶シリコン系電池層(48)について、光電変換層の評価方法を実行する工程とを備える。
本発明では、アモルファスシリコン系電池層(46)と微結晶シリコン系電池層(48)とを積層した時点において、微結晶シリコン系電池層(48)の膜質をオンラインで自動的に評価することができる。それにより、微結晶シリコン系電池層(48)の膜質の評価に係る時間と手間を削減でき、実質的な製造コストを低下させることが可能となる。
本発明により、太陽電池の製造工程中に基板上の電池層の膜厚分布及び膜質を検査することが可能となる。また、積層された複数の電池層の各々について膜厚分布及び膜質を検査することが可能となる。
(第1の実施の形態)
本発明の光電変換層評価装置及び光電変換層の評価方法の第1実施の形態について説明する。図1は、本発明の光電変換層評価装置の第1の実施の形態の構成を示す概略図である。光電変換層評価装置1は、受光素子群2、発光素子群3、位置センサ5、搬送コンベア6、位置センサ8、情報処理装置9を具備している。
搬送コンベア6は、光電変換層としての電池層の形成された基板11を搬送するための一対で構成された複数のローラ6a−1〜6a−q(qは自然数、以下同じ)を備える。各々のローラ6a−k(k=1〜q、以下同じ)と、基板11とは接する。複数のローラ6a−1〜6a−qは、基板11の搬送方向Yに順に並び、それらが同時に所定の回転速度で、所定方向に回転することで、基板11を搬送方向Yへ搬送することができる
受光素子群2は、複数の受光素子2−1〜2−m(mは自然数、以下同じ)を備える。本図では、m=5の例を示している。複数の受光素子2−1〜2−mは、搬送コンベア6の途中であって、搬送コンベア6の搬送面(基板11の搬送される面)の下方(−Z方向)に、搬送方向Yと略直角なX方向に、互いに所定の間隔をおいて並んで固定されている。受光素子2−j(j=1〜m、以下同じ)の各々は、情報処理装置9が出力したトリガ信号T1に基づいて、基板11上の電池層を透過した透過光を受光する。そして、その透過光の強度を示す信号PS(PS1〜PSn)(nは自然数)を情報処理装置9へ出力する。受光素子2−jとしては、発光素子3−jから照射される光の波長に対応して当該波長の光を受光できるものを用いる。受光素子2−jは、フォトディテクタやCCD(Charge−Coupled Device)センサに例示される。
発光素子群3は、複数の発光素子3−1〜3−mを備える。複数の発光素子3−1〜3−mは、搬送コンベア6の途中であって、搬送コンベア6の搬送面(基板11の搬送される面)の上方(+Z方向)に、搬送方向Yと略直角なX方向に、互いに所定の間隔をおいて並んで固定されている。発光素子3−jと受光素子2−jとは搬送される基板11を挟んで対向し、組になっている。ただし、発光素子3と受光素子2との位置関係は上下を規定していなく、逆でもよい。各々の発光素子3−jは、情報処理装置9が出力したトリガ信号T2に基づいて、基板11上の電池層へ所定の波長の光を照射光として照射する。発光素子3−jとしては、電池層のうち計測したいものに適した波長の光を出力できるものを用いる。発光素子3−jは、レーザー照射装置や発光ダイオード、蛍光管に例示される。
図2は、本発明の光電変換層評価装置の第1の実施の形態における一つの発光素子3−jとそれに対応する受光素子2−jの構成を示す概略図である。発光素子3−jは、短波長発光素子31及び長波長発光素子32を備える。短波長発光素子31と長波長発光素子32とは近接して配置され、基板11上の概ね同じ計測位置へ光を照射することが好ましい。同じ位置の発電層を評価するからである。短波長発光素子31は、搬送コンベア6上を搬送される基板11の計測領域に対して照射光L1aを照射する。長波長発光素子32は、当該基板11の計測領域に対して照射光L1bを照射する。
受光素子2−jは、短波長受光素子36及び長波長受光素子37を備える。短波長受光素子36は、照射光L1aが基板11の計測領域を透過した透過光L2aを受光する。長波長受光素子37は、照射光L1bが基板11の計測領域を透過した透過光L2bを受光する。短波長発光素子31及び短波長受光素子36で使用する波長、及び、長波長発光素子32及び長波長受光素子37で使用する波長については後述する。
図3は、基板における計測領域を示す概略図である。基板11において、発光素子群3(複数の発光素子3−1〜3−m)と受光素子群2(複数の受光素子2−1〜2−m)とを用いた一度の計測で計測される領域は、一列の計測領域xy1〜xyn(nは自然数、以下同じ)の各々のうちのいずれかに相当する。本図及び図1では、n=4の例(計測領域xy1〜xy4)を示している。発光素子3と受光素子2とは光電変換層評価装置1に固定されている。基板11は、搬送コンベア6により発光素子3と受光素子2に対して相対的に移動する。したがって、その移動に基づいて、発光素子3及び受光素子2は、計測領域xy1から計測領域xynまで順に計測を行うことができる。
複数の発光素子3−1〜3−mは、基板11の搬送方向Yに対して略垂直なX方向に並んで配置されている。そして、各計測領域xyi(i=1〜n、以下同じ)において、X方向に並んだ計測位置M〜Mに対して概ね同時に照射光L1(L1a、L1b)を照射する。照射光L1は、基板11が光電変換層評価装置1を通過している間は連続発光し照射していても良い。また計測するタイミングのみ発光して照射しても良い。複数の受光素子2−1〜2−mは、計測位置M〜Mを透過したされた透過光L2(L2a,L2b)を概ね同時に受光する。一組の発光素子と受光素子とで見れば、発光素子3−jは、計測位置Mに対して照射光L1を照射し、受光素子2−jは、その計測位置Mを透過した透過光L2を受光して、情報処理装置9へ送信する。
発光素子群3は、基板位置センサ5で基板11が搬入されたことを感知すると、情報処理装置9からトリガ信号T0を受信して、基板11のない状態で発光素子群3が照射光L1を照射し、受光素子群2は透過光L2を受光することで、キャリブレーションを行う。次に、情報処理装置9からトリガ信号T2を受信すると、基板11の計測領域xyiへ照射光L1を所定の時間を照射する。受光素子群2は、情報処理装置9からトリガ信号T1を受信すると、基板11の計測領域xyiを透過した透過光L2を受光する。そして、受光した透過光L2の強度PSiを情報処理装置9へ送信する。この計測領域xyiでの計測と、透過光L2の強度を示す信号PSiの情報処理装置9への送信を含む一連の処理が繰り返されること(i=1からnまで)で、最終的に基板11上の電池層の全体を計測することができる。ここで発光素子群3は、基板11が光電変換層評価装置1を通過している間は連続発光し照射し、i=nの最終の計測を終了後に発光を終了させても良い。
このように、搬送コンベア6上を搬送される基板11の計測領域xyiでの計測処理が順次行われることで、大面積の基板11に対しても、全体を計測することが可能となる。発光素子3−jについては、計測領域xyiへの照射光L1の照射が可能であればよい。従って、大面積の基板11全体の光照射を可能とするような大規模で、高価な装置は不要となる。それにより、製造コストを最小限に抑制することが可能となる。また、受光素子2−jについては、計測領域xyiからの透過光L2の検出が可能であればよい。従って、大面積の基板11の全体からの受光を可能とするような大規模で、高価な装置は不要となる。それにより、製造コストを最小限に抑制することが可能となる。
図1を参照して、位置センサ5は、搬送コンベア6の搬送方向Yと略直角なX方向の側面であって、発光素子群3及び受光素子群2よりも、搬送方法Yにおける手前側に設けられている。計測対象である基板11が所定位置に所在するか否かを検出する。位置センサ5は、その検出を行ったときに、基板11が所定位置にあることを通知する検知信号D0を情報処理装置9へ送信する。所定位置は、例えば、最初に計測される計測領域xy1が発光素子群3の照射範囲(照射光が照射される範囲)に達したときと定義される。但し、この定義形態は一例であり、この形態には限らない。
位置センサ8は、複数の位置センサ8−1〜8−nを備える。複数の位置センサ8−1〜8−nの各々は、搬送コンベア6のX方向の側面であって、発光素子群3及び受光素子群2よりも、搬送方法Yにおける奥側(先側)に、所定の間隔で、搬送方向Yに沿って並んで設けられている。複数の位置センサ8−1〜8−nの各々は、計測対象である基板11が各位置センサ8−i近傍の所定位置に所在するか否かを検出する。そして、位置センサ8−1〜8−nは、その検出を行ったときに、基板11が所定位置にあることを通知する検知信号D1〜Dnを情報処理装置9へ送信する。すなわち、位置センサ8−iは、その検出を行ったときに、基板11が所定位置にあることを通知する検知信号Diを情報処理装置9へ送信する。
図1の場合、基板11の先端が、位置センサ8−1の位置に達したとき、位置センサ8−1が検知信号D1を送信する。以下同様に、基板11の先端が位置センサ8−2の位置に達したとき、位置センサ8−2が検知信号D2を送信し、位置センサ8−3の位置に達したとき位置センサ8−3が検知信号D3を送信し、位置センサ8−4の位置に達したとき位置センサ8−4が検知信号D4を送信する。
情報処理装置9は、パーソナルコンピュータに例示される情報処理装置であり、プログラムとしての膜評価部9aを備える。
膜評価部9aは、位置センサ5から検知信号D0を受信し、また、位置センサ8−1〜8−nから検知信号D1〜Dnを受信する。そして、検知信号D1〜Dnのうちの一つを受信する毎に1回、トリガ信号T1を受光素子群2へ、トリガ信号T2を発光素子群3へそれぞれ送信する。ここで、位置センサ8−1〜8−nの位置と、基板11の計測領域xyiの位置とは対応している。
膜評価部9aは、各計測領域xyiについて、発光素子3−1〜3−mの照射光L1の強度IL1j(予め設定され情報処理装置9の記憶部に記憶されている)と受光素子2−1〜2−mでの透過光L2の強度IL2jとに基づいて、各計測位置M〜Mについて所定の計算を行い、基板11上の電池層の膜厚を算出する。算出方法については後述する。
なお、本実施の形態では、位置センサ8からの信号をトリガにして計測を行っているが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、位置センサ5からの検知信号D0の受信後に、所定の時間間隔で計測を行う方法が考えられる。例えば、搬送コンベア6のローラ6a−kに埋め込まれたロータリーエンコーダがその回転により発するパルス信号をトリガにして計測を行う方法が考えられる。
次に、本発明の光電変換層評価装置の評価対象である太陽電池の構成について説明する。図4は、本発明の光電変換層評価装置で評価する太陽電池の構成の一例を示す断面図である。このタンデム型の太陽電池40は、基板11、透明導電膜42、電池層43、裏面電極膜44を具備する。電池層43は、アモルファスシリコン系電池層46と微結晶シリコン系電池層48とを備えている。アモルファスシリコン系電池層46は、アモルファスシリコンp層膜51、アモルファスシリコンi層膜52及びアモルファスシリコンn層膜53を含む。微結晶シリコン系電池層48は、微結晶シリコンp層膜56、微結晶シリコンi層膜57及び微結晶シリコンn層膜58を含む。光電変換層は、電池層43である。すなわち、光電変換層は、アモルファスシリコン系電池層46と微結晶シリコン系電池層48のうちの少なくとも一方を含む。製造方法については、後述する。
ここで、シリコン系とはシリコン(Si)やシリコンカーバイド(SiC)やシリコンゲルマニウム(SiGe)を含む総称である。微結晶シリコン系とは、アモルファスシリコン系すなわち非晶質シリコン系以外のシリコン系を意味するのもであり、多結晶シリコン系や非晶質を含んだ結晶質シリコン系も含まれる。
図5は、本発明の光電変換層評価装置を適用した製膜装置を示す概略斜視図である。この製膜装置60は、コンベア91、ローダ61、基板受渡装置71、基板移動装置78、ロード室扉73、ロード室64、基板導入室84、中央搬送室82(82−1〜82−3)、複数の製膜室63(63−1〜63−6)、アンロード室65、基板受渡装置77、基板移動装置79、アンローダ66、光電変換層評価装置1を具備する。
複数の製膜室63(63−1〜63−6)は、中央搬送室82(82−1〜82−3)の両側に互いに隣接するように取り付けられている。製膜室63と中央搬送室82とは、ゲート弁(図示されず)で接続され、真空状態で基板の授受を行うことができる。製膜室63は、中央搬送室82内を移動する基板8を搬送する基板搬送装置(図示されず)から基板を供給され、その基板上に所定の薄膜をプラズマCVD法で製膜する。製膜後の基板は、基板搬送装置により中央搬送室82に回収される。製膜装置60は、基板を基板搬送装置で複数の製膜室63へ搬送することで、大気暴露無しにin−situで複数の薄膜を積層製膜することが出来る。それらの薄膜は、例えば、アモルファスシリコンp層膜51、アモルファスシリコンi層膜52及びアモルファスシリコンn層膜53、または微結晶シリコンp層膜56、微結晶シリコンi層膜57及び微結晶シリコンn層膜58に例示される。
コンベア91により搬送された基板は、ローダ61上に載せられる。ローダ61上の基板は、基板受渡装置71の基板移動装置78により、大気開放されたロード室64へロード室扉73から導入される。真空排気されたロード室44内の基板は、基板導入室84内の基板搬送装置により取り出される。そして、中央搬送室82内を基板搬送装置により所定の製膜室63へ搬送される。その後、複数の薄膜(例示:微結晶シリコンp層膜56、微結晶シリコンi層膜57及び微結晶シリコンn層膜58)を製膜された基板は、基板搬送装置により基板導入室84を介して真空排気されたアンロード室65へ搬送される。大気開放されたアンロード室65内の基板は、基板受渡装置77の基板移動装置79により、アンロード室65から基板受渡装置77の上へ移送される。基板受渡装置77上の基板は、アンローダ66により光電変換層評価装置1を取り付けた搬送コンベア6に載せられ、電池層の膜厚の評価が行われる。また、微結晶シリコン電池系層48を形成する前のアモルファスシリコン系電池層46の当初膜厚を計測把握するために、ローダ61入り口付近に更にもう1台の光電変換層評価装置1を設置しても良い。また、アモルファスシリコン系電池層46を製膜した製膜装置のアンローダ出口付近に設けた光電変換層評価装置1の計測結果を活用しても良い。
次に、本発明の光電変換層評価装置及び光電変換層の評価方法の原理及び用いる光の波長について説明する。
透過光の光量(強度)Iはランバートの法則により、以下の式で表される。
I=I・EXP(−αd) (1)
ただし、I:透過光の光量(強度)、I:照射光の光量(強度)、α:吸収係数、d:吸収厚、である。したがって、透明な基板11に積層した薄膜の膜厚(=吸収厚)dは、以下のようになる。
d=(1/α)・ln(I/I) (2)
これを、本発明に適用すると、したがって、αを別計測で検量しておけば照射光の強度Iと透過光の強度Iとから膜厚dを算出できる。
これを本発明の光電変換層評価装置及び光電変換層の評価方法に適用すると、照射光L1の強度IL1j、透過光L2の強度IL2j、電池層の吸収係数αsとすれば、電池層の膜厚dsは以下のようになる。
ds=(1/αs)・ln(IL1j/IL2j) (3)
すなわち、照射光L1の強度IL1j及び電池層の吸収係数αsを予め計測し、情報処理装置9の記憶部に格納しておけば、透過光L2の強度IL2jを計測することで、電池層の膜厚dsを上記(3)式により亜算出することができる。
なお、微結晶シリコン膜の吸収係数をαs(c)及びアモルファスシリコン膜の吸収係数をαs(a)とする。また、短波長の光の照射光の強度をIL1j(H)、透過光の強度をIL2j(H)とする。長波長の光の照射光の強度をIL1j(L)、透過光の強度をIL2j(L)とする。
図6は、アモルファスシリコン系電池層及び微結晶シリコン系電池層における光の波長に対する感度特性を示すグラフである。縦軸はエネルギー強度を示し、横軸は入射光波長(nm)を示す。太線で示されるアモルファスシリコン系太陽電池は、約300nm〜約650nmの波長範囲の入射光を吸収する。太破線で示される微結晶シリコン系太陽電池は、約550nm〜約1100nmの波長範囲の入射光を吸収する。したがって、細線で示されるタンデム型太陽電池(アモルファスシリコン系太陽電池+微結晶シリコン系太陽電池)は、、約300nm〜約1100nmの波長範囲の入射光を吸収する。なお、細破線は太陽光スペクトルを示す。
この図を参照して、タンデム型太陽電池において、アモルファスシリコン系太陽電池及び微結晶シリコン系太陽電池のいずれか一方による光吸収が相対的に多い波長の光を用いれば、2種類の太陽電池が積層されているにもかかわらず、当該一方の太陽電池の膜厚を、透過光の強度の計測で求めることができる。図から、アモルファスシリコン系太陽電池の膜厚を求めたい場合、アモルファスシリコン系太陽電池(=アモルファスシリコン系膜)による光吸収が相対的に多く、微結晶シリコン系太陽電池(=微結晶シリコン系膜)による光吸収が無いか、有っても計測に問題が無い範囲が好ましい。そのような範囲としては、300nm〜550nmの光を用いることが好ましい。より好ましくは、400nm〜500nmである。一方、微結晶シリコン系太陽電池の膜厚を求めたい場合、微結晶シリコン系太陽電池による光吸収が相対的に多く、アモルファスシリコン系太陽電池による吸収が無いか、有っても計測に問題が無い範囲が好ましい。そのような範囲としては、600nm〜900nmの光を用いることが好ましい。より好ましくは、700nm〜800nmである。、アモルファスシリコン系太陽電池と微結晶シリコン系太陽電池の光吸収領域は一部600nm〜700nmで波長が重なっているが、アモルファスシリコン系の膜厚は薄く、微結晶シリコン系の膜厚はアモルファスシリコン系の約10倍の厚い膜厚で吸収量が多いことから、この場合でも大きな問題は無いことが確認されている。
上記図2に示した発光素子3−jのうち、短波長発光素子31の照射する光の波長は、アモルファスシリコン系太陽電池の膜厚測定用として300nm〜550nm(より好ましくは400nm〜500nm)の波長範囲から選択される。短波長受光素子36の受光する光の波長は、短波長発光素子31の照射する光の波長と同じになるように選択される。一方、長波長発光素子32の照射する光の波長は、微結晶シリコン系太陽電池の膜厚測定用として600nm〜900nm(より好ましくは700nm〜800nm)の波長範囲から選択される。長波長受光素子37の受光する光の波長は、長波長発光素子32の照射する光の波長と同じになるように選択される。
本発明では、上記(3)式を用いて膜厚の算出を行う。それに当たり、事前に上記短波長発光素子31の照射する光について、アモルファスシリコン系電池層46に対する透過光量比ln(IL1j/IL2j)と膜厚dとの関係を調べて検量しておく。同様に、長波長発光素子32の照射する光について、微結晶シリコン系電池層48の基準となる膜質(特に結晶化率)に対する透過光量比ln(IL1j/IL2j)と膜厚dとの関係を調べて検量しておく。図7は、透過光量比ln(IL1j/IL2j)と膜厚dとの関係を示すグラフである。縦軸は微結晶シリコン膜、又はアモルファスシリコン膜の膜厚である。横軸は、透過光量比である。微結晶シリコン膜については、660nmの波長の光を用いた。アモルファスシリコン膜については、470nmの波長の光を用いた。このグラフは、膜厚dが既知の微結晶シリコン膜及びアモルファスシリコン膜に対して、照射光の光量IL1j及び透過光の光量IL2jを計測してプロットしたものである。グラフの傾きは、微結晶シリコン膜の吸収係数αs(c)の逆数(1/αs(c))及びアモルファスシリコン膜の吸収係数αs(a)の逆数(1/αs(a))を示している。ここから、微結晶シリコン膜及びアモルファスシリコン膜の吸収係数αsを求めることで、上記(3)式を用いて膜厚の算出を行うことができる。求められた、微結晶シリコン膜の吸収係数αs(c)及びアモルファスシリコン膜の吸収係数αs(a)は、情報処理装置9の記憶部に格納される。また、短波長発光素子31の照射光の光量IL1j(H)及び長波長発光素子32の照射光の光量IL1j(L)についても、情報処理装置9の記憶部に格納される。また、図7に示すような検量線を、微結晶シリコン単膜(p層、i層、n層など)についても準備しておき、製膜種類に応じて対比させることで、プラズマCVD装置の調整確認時などに行われる各単膜を製膜した場合の膜厚を評価することが可能である。
次に、太陽電池の製造方法の第1の実施の形態について説明する。図8は、本発明の太陽電池の製造方法の第1の実施の形態を示すフロー図である。この太陽電池の製造方法は、本発明の光電変換層評価装置の第1の実施の形態の動作(本発明の光電変換層の評価方法の第1の実施の形態)を含んでいる。すなわち、図4で示すタンデム型の太陽電池40を製造しつつ、本発明の光電変換層の評価方法で電池層の評価を行う。
基板11としてソーダフロートガラス基板(1.4m×1.1m×板厚:4mm)を使用する。基板端面は破損防止にコーナー面取りやR面取り加工されていることが望ましい。また、基板11は、太陽電池層を設ける側へ20〜50nmの膜厚の酸化シリコン膜(SiO膜)で表面を被覆されていることが好ましい。基板11中のアルカリ成分の拡散を防止するためである。まず、その基板11上に、透明導電膜42としてFドープの酸化錫膜(SnO膜)を熱CVD法により製膜する。基板温度は約500℃であり、膜厚は300〜900nmである(ステップS01)。
次に、基板11をX−Yテーブルに設置する。そして、YAGレーザーの第1高調波(1064nm)を基板11上の所定の位置に照射して、透明導電膜42を所定の短冊形状になるように加工する(ステップS02)。
続いて、プラズマCVD装置により、減圧雰囲気:30〜150Pa、約200℃にてアモルファスシリコン系電池層46としてのアモルファスシリコンp層膜51/アモルファスシリコンi層膜52/アモルファスシリコンn層膜53を順次製膜する(ステップS03)。アモルファスシリコンp層膜51は、BドープしたアモルファスSiCを主とし、膜厚10〜30nmである。アモルファスシリコンi層膜52は、アモルファスSiを主とし、膜厚200〜350nmである。アモルファスシリコンn層膜53は、PドープしたアモルファスSiを主とし、膜厚30〜50nmである。
ここで用いられるプラズマCVD装置は、例えば製膜装置60である。その場合、レーザーエッチングされた透明導電膜42を有する基板11がコンベア91により搬送され、ローダ61及びロード室64経由で、中央搬送室82内に導入される。アモルファスシリコンp層膜51、アモルファスシリコンi層膜52及びアモルファスシリコンn層膜53は、例えば、それぞれ製膜室63−4、63−5及び63−6で製膜される。アモルファスシリコン系電池層46を製膜された基板11は、アンロード室65及びアンローダ66経由で、本発明の光電変換層評価装置1の搬送コンベア6に載せられる。
本発明の光電変換層評価装置1は、基板11上に製膜されたアモルファスシリコン系電池層46について、その膜厚分布を計測する(ステップS04)。図9は、本発明の光電変換層評価装置の第1の実施の形態の動作としてのステップS04の詳細を示すフロー図である。
まず、アモルファスシリコン系電池層46を製膜された基板11は、搬送コンベア6上を搬送方向Yに搬送される。位置センサ5は、基板11が所定位置に達したことを検出して、検知信号D0を情報処理装置9へ送信する。その後、位置センサ8−1は、基板11が位置センサ8−1近傍の所定位置に達したことを検出して、検知信号D1を情報処理装置9へ送信する。情報処理装置9の膜評価部9aは、位置センサ5から検知信号D0を受信し、また、位置センサ8−1から検知信号D1を受信する。そして、膜評価部9aは、検知信号D0受信後において、まず、トリガ信号T0を受光素子群2及び発光素子群3へそれぞれ送信する。その後、検知信号D1を受信したとき、トリガ信号T1を受光素子群2へ、トリガ信号T2を発光素子群3へそれぞれ送信する(ステップS21)。
複数の発光素子3−1〜3−mは、情報処理装置9からトリガ信号T0を受信すると、計測する電池層に対応した波長を有する光を、基板11の無い状態で複数の受光素子2−1〜2−mへ照射する。複数の受光素子2−1〜2−mは、情報処理装置9からトリガ信号T0を受信すると、複数の発光素子3−1〜3−mから照射された光を受光する。そして、複数の受光素子2−1〜2−mは、受光した光の強度を情報処理装置9へ出力する。膜評価部9aは、受光した光の強度に基づいて、記憶部に格納された照射光の光量をキャリブレーションする。ここでは、アモルファスシリコン系電池層46の計測を行うので、この動作は、短波長の光についてのみ行う。
複数の発光素子3−1〜3−mは、情報処理装置9からトリガ信号T2を受信すると、計測する電池層に対応した波長を有する光を照射光L1として、基板11上に形成されたアモルファスシリコン系電池層46の計測領域xy1の計測位置M〜Mへ照射する(ステップS22)。ここでは、アモルファスシリコン系電池層46の膜厚を測定するので、複数の発光素子3−1〜3−mの各々としては、短波長発光素子31として、例えば、波長470nmの青色LEDを用いる。
複数の受光素子2−1〜2−mは、情報処理装置9からトリガ信号T1を受信すると、アモルファスシリコン系電池層46の計測領域xy1の計測位置M〜Mを透過した照射光L1の透過光L2を受光する。そして、複数の受光素子2−1〜2−mは、受光した透過光L2の強度PS1(PS1−1〜PS1−m)を情報処理装置9へ送信する(ステップS23)。複数の受光素子2−1〜2−mの各々としては、短波長受光素子36として、波長470nmの透過光を受光可能なフォトディテクタを用いる。
膜評価部9aは、各計測領域xy1について、発光素子3−1〜3−mの照射光L1の強度IL1j(H1)と受光素子2−1〜2−mでの反射光L2の強度IL2j(H1)とに基づいて、記憶部のアモルファスシリコン膜の吸収係数αs(a)と(3)式を参照して、各計測位置M〜Mについてアモルファスシリコン系電池層46の膜厚da1を計算する。そして、膜評価部9aは、算出された各計測位置M〜Mでのアモルファスシリコン系電池層46の膜厚da1を記憶部に格納する(ステップS24)。このように、アモルファスシリコン系電池層46の膜厚を計測することで、アモルファスシリコン系電池層46を製膜するプラズマCVD装置の製膜状況を監視することが出来る。
膜評価部9aは、残りの計測領域xy2〜xynについて、上記ステップS21(ただし、検知信号D0受信後の動作)、ステップS22、ステップS23及びステップS24を実行する。膜評価部9aは、全計測領域xy1〜xynが終了したか否かについて、例えば、位置センサ5からの検知信号D0の受信後に受信する位置センサ8−nからの検知信号Dnを受信したことで判断する(ステップS25)。記憶部に格納された全ての計測領域xy1〜xynにおける全ての計測位置M〜Mの膜厚da1のデータをまとめることで、基板11上のアモルファスシリコン系電池層46の膜厚分布を計測することができる(ステップS26)。ここで発光素子群3は、基板11が光電変換層評価装置1を通過している間は連続発光し照射し、計測領域xynの最終の計測を終了後に発光を終了させても良い。
以上のようにして、光電変換層の評価方法を実行することができる。それにより、アモルファスシリコン系電池層46の膜厚分布を計測することができる。ただし、ステップS02については、アモルファスシリコン系電池層46単層の膜厚測定なので、背景技術に示した従来の膜厚分布計を用いて行っても良い。
図8を参照して、次に、プラズマCVD装置により、減圧雰囲気:30〜1500Pa、基板温度150C〜200℃にて微結晶シリコン系電池層48の微結晶シリコンp層膜56、微結晶シリコンi層膜57、微結晶シリコンn層膜58を製膜する。(ステップS05)。微結晶シリコンp層膜41は、Bドープした微結晶Siを主とし、膜厚10〜50nmである。微結晶シリコンi層膜42は、微結晶Siを主とし、膜厚1.5〜3μmである。微結晶シリコンn層膜43は、Pドープした微結晶Siを主とし、膜厚20〜50nmである。
ここで用いられるプラズマCVD装置は、例えば製膜装置60である。アモルファスシリコン系電池層46の製膜に用いた製膜装置60でも良いし、それとは異なる製膜装置60でも良い。いずれの場合でも、アモルファスシリコン系電池層46を有する基板11がコンベア91により搬送され、ローダ61及びロード室64経由で、中央搬送室82内に導入される。微結晶シリコンp層膜56、微結晶シリコンi層膜57及び微結晶シリコンn層膜58は、例えば、それぞれ製膜室63−1、63−2及び63−3で製膜される。微結晶シリコン系電池層48を製膜された基板11は、アンロード室65及びアンローダ66経由で、本発明の光電変換層評価装置1の搬送コンベア6に載せられる。また、ステップS26に示したようなアモルファスシリコン系電池層46を製膜した製膜装置のアンローダ出口付近に設けた光電変換層評価装置1の計測結果を利用できない場合には、微結晶シリコン系電池層48を形成する前のアモルファスシリコン系電池層46の当初膜厚を計測把握するために、ローダ61入り口付近に更にもう1台の光電変換層評価装置1を設置しても良い。
本発明の光電変換層評価装置1は、基板11上のアモルファスシリコン系電池層46上に製膜された微結晶シリコン系電池層48について、その膜厚分布を計測する(ステップS06)。図10は、本発明の光電変換層評価装置の第1の実施の形態の他の動作としてのステップS06の詳細を示すフロー図である。
まず、アモルファスシリコン系電池層46上に微結晶シリコン系電池層48を製膜された基板11は、搬送コンベア6上を搬送方向Yに搬送される。位置センサ5は、基板11が所定位置に達したことを検出して、検知信号D0を情報処理装置9へ送信する。その後、位置センサ8−1は、基板11が位置センサ8−1近傍の所定位置に達したことを検出して、検知信号D1を情報処理装置9へ送信する。情報処理装置9の膜評価部9aは、位置センサ5から検知信号D0を受信し、また、位置センサ8−1から検知信号D1を受信する。そして、膜評価部9aは、検知信号D0受信後において、まず、トリガ信号T0を受光素子群2及び発光素子群3へそれぞれ送信する。その後、検知信号D1を受信したとき、トリガ信号T1を受光素子群2へ、トリガ信号T2を発光素子群3へそれぞれ送信する(ステップS41)。
複数の発光素子3−1〜3−mは、情報処理装置9からトリガ信号T0を受信すると、計測する電池層に対応した波長を有する光を、基板11の無い状態で複数の受光素子2−1〜2−mへ照射する。複数の受光素子2−1〜2−mは、情報処理装置9からトリガ信号T0を受信すると、複数の発光素子3−1〜3−mから照射された光を受光する。そして、複数の受光素子2−1〜2−mは、受光した光の強度を情報処理装置9へ出力する。膜評価部9aは、受光した光の強度に基づいて、記憶部に格納された照射光の光量をキャリブレーションする。ここでは、アモルファスシリコン系電池層46及び微結晶シリコン系電池層48の計測を行うので、この動作は、短波長の光及び長波長の光について行う。
複数の発光素子3−1〜3−mは、情報処理装置9からトリガ信号T2を受信すると、計測する電池層に対応した波長を有する光を照射光L1として、基板11上に形成された電池層43の計測領域xy1の計測位置M〜Mへ照射する(ステップS42)。ここでは、微結晶シリコン系電池層48及びアモルファスシリコン系電池層46の両方について、膜厚を測定する。したがって、複数の発光素子3−1〜3−mの各々としては、アモルファスシリコン系電池層46に対しては、短波長発光素子31として、例えば、波長470nmの青色LEDを用いる。微結晶シリコン系電池層48に対しては、長波長発光素子32として、例えば、波長660nmの赤色LEDを用いる。
複数の受光素子2−1〜2−mは、情報処理装置9からトリガ信号T1を受信すると、電池層43の計測領域xy1の計測位置M〜Mを透過した照射光L1の透過光L2を受光する。そして、複数の受光素子2−1〜2−mは、受光した透過光L2の強度PS1(PS1−1〜PS1−m)を情報処理装置9へ送信する(ステップS43)。複数の受光素子2−1〜2−mの各々としては、短波長発光素子31からの透過光を受光する短波長受光素子36として、波長470nmの透過光を受光可能なフォトディテクタを用いる。長波長発光素子32からの透過光を受光する長波長受光素子37として、波長660nmの透過光を受光可能なフォトディテクタを用いる。
膜評価部9aは、各計測領域xy1において、短波長の光について、発光素子3−1〜3−mの照射光L1の強度IL1j(H2)と受光素子2−1〜2−mでの反射光L2の強度IL2j(H2)とに基づいて、記憶部のアモルファスシリコン膜の吸収係数αs(a)と(3)式を参照して、各計測位置M〜Mについてアモルファスシリコン系の膜厚da2を計算する。そして、膜評価部9aは、算出された各計測位置M〜Mでのアモルファスシリコン系電池層46の膜厚da2を記憶部に格納する。また、各計測領域xy1において、長波長の光について、発光素子3−1〜3−mの照射光L1の強度IL1j(L)と受光素子2−1〜2−mでの反射光L2の強度IL2j(L)とに基づいて、記憶部の微結晶シリコン膜の吸収係数αs(c)と(3)式を参照して、各計測位置M〜Mについて微結晶シリコン系電池層48の膜厚dcを計算する。そして、膜評価部9aは、算出された各計測位置M〜Mでの微結晶シリコン系電池層48の膜厚dcを記憶部に格納する(ステップS44)。
微結晶シリコン系電池層48の結晶化率などが基準条件より変化して膜質が低下した場合、微結晶シリコン系電池層48の薄膜中のアモルファス成分が増加する。そのため、アモルファスシリコン系の膜厚da2が別途計測し把握しているアモルファスシリコン系電池層46の膜厚da1よりも増加し、微結晶シリコン系電池層の膜厚dcが減少する。膜厚da2−膜厚da1が微結晶シリコン系電池層48の基準よりも増加したアモルファス成分となる。したがって、各膜厚を監視することで、そのような状況の発生を確認できる。具体的には、例えば、膜評価部9aは、(膜厚dc/(膜厚da2−膜厚da1))の値、もしくは(膜厚dc/膜厚da2)の値が、規定の監視範囲にあるか否かを確認する。それにより、微結晶シリコン系電池層の膜質低下が発生しているか否かを評価する(ステップS45)。(膜厚dc/(膜厚da2−膜厚da1))の値、もしくは(膜厚dc/膜厚da2)が低下すればアモルファス成分が増加し微結晶シリコン系電池層48の膜質が低下していると評価できる。このように、本発明では、アモルファスシリコン系電池層46の膜厚変動と微結晶シリコン系電池層48の膜厚を計測することで、膜厚のみならず微結晶シリコン系電池層の膜質変動を評価、監視することができる。すなわち、微結晶シリコン系電池層48を製膜するプラズマCVD装置の製膜状況を監視することが出来る。膜評価部9aは、計測領域xy1の各計測位置M〜Mについて、微結晶シリコン系電池層の膜質変動の評価結果についても記憶部に格納する。
なお、計測領域xy1〜xynの各計測位置M〜Mにおいて以下のようにすることも出来る。膜評価部9aは、微結晶シリコン系電池層48の膜厚dcと所望の膜厚dc0(記憶部に格納)との差Δdcがほとんど無いこと(所定の閾値Δ1≧Δdc)、及び、ステップS02で求めたアモルファスシリコン系電池層46の膜厚da1とステップS44で求めた膜厚da2との差Δdaがほとんど無いこと(所定の閾値Δ2≧Δda)を確認した場合、微結晶シリコン系電池層の膜厚及び膜質は正常であると判断する。一方、膜評価部9aは、Δ1<Δdcであるが、Δ2≧Δdaである場合、微結晶シリコン系電池層の膜質は正常であるが、膜厚に異常があると判断する。更に、Δ1<Δdcであるが、Δ2<Δdaである場合、微結晶シリコン系電池層の膜質に異常があり、膜厚に異常があると判断する。更に簡易的に、微結晶シリコン系電池層48の膜厚dc/膜厚da2が所定の閾値Δ3を超えるかで膜質の異常有無を判断しても良い。ここでの膜質異常とは、主として結晶転化率が低いことと同意になるとなると考えられる。
膜評価部9aは、残りの計測領域xy2〜xynについて、上記ステップS41(ただし、検知信号D0受信後の動作)、ステップS42、ステップS43、ステップS44及びステップS45を実行する。膜評価部9aは、全計測領域xy1〜xynが終了したか否かについて、例えば、位置センサ5からの検知信号D0の受信後に受信する位置センサ(8−n)からの検知信号Dnを受信したことで判断する(ステップS46)。記憶部に格納された全ての計測領域xy1〜xynにおける全ての計測位置M〜Mの膜厚da2、膜厚dc、(膜厚dc/(膜厚da2−da1))、または(膜厚dc/膜厚da2)のデータをまとめることで、基板11上のアモルファスシリコン系電池層46の膜厚分布、及び微結晶シリコン系電池層48の膜厚分布と膜質分布を計測することができる(ステップS47)。ここで発光素子群3は、基板11が光電変換層評価装置1を通過している間は連続発光し照射し、計測領域xynの最終の計測を終了後に発光を終了させても良い。
上記膜厚分布の計測の結果、所定の条件を満たさない場合(ステップS48:No)、膜評価部9aは、電池層に異常があるとしてエラー信号を出力する(ステップS49)。情報処理装置9は、当該エラー信号に基づいて、その画面に警告を表示したり、警報音を発生したりして作業者へ注意を喚起する。所定の条件としては、例えば、アモルファスシリコン系電池層46や微結晶シリコン系電池層48の膜厚最大値、膜厚最小値、膜厚分布、結晶転化率相当の値のいずれか一つが所定の基準値を満たさない場合に例示される。
以上のようにして、光電変換層の評価方法を実行することができる。それにより、アモルファスシリコン系電池層46の膜厚分布、及び微結晶シリコン系電池層48の膜厚分布と膜質分布を計測することができる。加えて、アモルファスシリコン系電池層46及び微結晶シリコン系電池層48の各々の膜厚最小値、膜厚最大値、膜厚分布、結晶転化率相当の値などを監視し、基板管理ID番号(基板11の識別用)に対応した計測結果をデータロガーに残すとともに、監視している計測値や計算値が基準値を外れるものはプラズマCVD装置へエラー通信を行い、製膜処理継続可否を判断することができる。尚、上記の計測・評価手法は、アモルファスシリコン系電池層46と微結晶シリコン系電池層48を積層させたタンデム型太陽電池についてであるが、アモルファスシリコン系電池層46のない微結晶シリコン系電池層48単層の太陽電池ならびにこの単膜についても同様に計測・評価が可能である。
基板11をX−Yテーブルに設置する。そして、レーザーダイオード励起YAGレーザーの第2高調波(532nm)を基板11上の所定の位置に照射して、電池層43を所定の短冊形状になるように加工する。(ステップS07)。
スパッタリング装置により、裏面電極膜44としてAg膜及びTi膜を減圧雰囲気、約150℃にて順次製膜する(ステップS08)。裏面電極膜44は本実施の形態では、Ag膜:200〜500nm、Ti膜:10〜20nmをこの順に積層する。
基板11をX−Yテーブルに設置する。そして、レーザーダイオード励起YAGレーザーの第2高調波(532nm)を基板11上の所定の位置に照射して、裏面電極膜44を所定の短冊形状になるように加工する(ステップS09)。
上記各工程により、本発明の太陽電池を製造することができる。
従来は、微結晶シリコン系電池層の製膜完了後、電池層を製膜された基板を検査装置まで運び、断面サンプルを作成しSEM断面写真観察するなどの労力と時間のかかる手法を用いて、アモルファスシリコン系電池層上に形成された微結晶シリコン系電池層の膜厚や膜質状態を計測していた。しかし、本発明の光電変換層評価装置を用いることで、簡易な光学計測により、膜厚と膜質状態(膜質変動)を同時に監視可能となる。すなわち、本発明により、太陽電池の製造工程中に基板上の電池層の膜厚分布及び膜質を検査することが可能となる。また、積層された複数の電池層の各々について膜厚分布及び膜質を検査することが可能となる。
なお、受光素子2−j及び発光素子3−jは、以下のような構成であっても良い。
図11は、本発明の光電変換層評価装置の第1の実施の形態における一つの発光素子3−jとそれに対応する受光素子2−jの他の構成を示す概略図である。発光素子3−jは、短波長発光素子31及び長波長発光素子32を備える。短波長発光素子31と長波長発光素子32とは近接して配置され、基板11上の概ね同じ計測位置へ光を照射する。ただし、短波長発光素子31と長波長発光素子32とを基板垂直方向から傾斜角度α1、α2=5°〜30°で入射させる。この傾斜角度が大き過ぎると照射光L1a、L1bは表面で反射されてしまい、小さ過ぎると短波長発光素子31と長波長発光素子32が位置干渉してしまう。
一方、受光素子2−jは、透過光L2a及び透過光L2bをいずれも受光可能な一つの構成とする。短波長発光素子31及び長波長発光素子32の発光タイミングを僅かに変えて、それに対応して受光素子2−jの計測タイミングをずらすことにより、受光素子2−jを1個とすることができる。それにより、測定位置における受光素子感度差(短波長受光素子36と長波長受光素子37との間の感度差)による誤差を縮小でき、信頼性を向上できる。また、受光素子並びに測定系のコストダウンにもなる。
また、受光素子2−j及び発光素子3−jは、以下のような構成であっても良い。
図12は、本発明の光電変換層評価装置の第1の実施の形態における一つの発光素子3−jとそれに対応する受光素子2−jの更に他の構成を示す概略図である。発光素子3−jは、白色光を発光する白色発光素子34と、白色光から所望の短波長を透過する短波長用のフィルタA35aと、白色光から所望の長波長を透過する長波長用のフィルタB35bとを備える。フィルタA35aとフィルタB35bとは近接して配置され、基板11上の概ね同じ計測位置へ光を照射する。
受光素子2−jは、短波長受光素子36及び長波長受光素子37を備える。短波長受光素子36は、フィルタA35aからの照射光L1aが基板11の計測領域を透過した透過光L2aを受光する。長波長受光素子37は、フィルタB35bからの照射光L1bが基板11の計測領域を透過した透過光L2bを受光する。それにより、発光素子並びに測定系のコストダウンになる。
(第2の実施の形態)
本発明の光電変換層評価装置及び光電変換層の評価方法の第2実施の形態について説明する。
太陽電池40において、電池層の下地には、基板11上に透明導電膜42が設けられている。透明導電膜42は、短波長の光には透明だが、長波長の光には若干の吸収を示し、赤外域の光では大きく吸収を示す特性がある。このため透明導電膜の膜厚変動により長波長発光素子による微結晶シリコン系電池層の膜厚計測に誤差を生じることになる。本実施の形態では、第1の実施の形態の構成及び動作に加えて、その誤差を補正する構成及び動作が追加される。
本発明の光電変換層評価装置の第2の実施の形態の構成は、受光素子2−j及び発光素子3−jの構成が第1の実施の形態と異なる。その他については、第1の実施の形態と同様である。
図13は、本発明の光電変換層評価装置の第2の実施の形態における一つの発光素子3−jとそれに対応する受光素子2−jの構成を示す概略図である。発光素子3−jは、短波長発光素子31及び長波長発光素子32に加えて、赤外域発光素子33を備える。短波長発光素子31と長波長発光素子32と赤外域発光素子33とは近接して配置され、基板11上の概ね同じ計測位置へ光を照射することが好ましい。同じ位置の発電層を評価するからである。短波長発光素子31は、搬送コンベア6上を搬送される基板11の計測領域に対して照射光L1aを照射する。長波長発光素子32は、当該基板11の計測領域に対して照射光L1bを照射する。赤外域発光素子33は、当該基板11の計測領域に対して照射光L1cを照射する。
受光素子2−jは、短波長受光素子36及び長波長受光素子37に加えて、赤外域受光素子38を備える。短波長受光素子36は、照射光L1aが基板11の計測領域を透過した透過光L2aを受光する。長波長受光素子37は、照射光L1bが基板11の計測領域を透過した透過光L2bを受光する。赤外域受光素子38は、照射光L1cが基板11の計測領域を透過した透過光L2cを受光する。発光素子3−jにおける赤外域発光素子33で使用する波長としては、900nm以上2000nm以下が好ましい。900nm以下では微結晶シリコン系電池層48での光吸収が多くなってくることと、2000nm以上では透明電極膜42による反射が大きくなるとともに入射した光は表面のテクスチャ構造(数10nm〜200nm程度の凹凸構造)に殆ど影響を受けることなく照射光が直進するため、実際の透明電極膜42の影響を把握でき難いためである。赤外域発光素子38は、波長950〜1070nmの赤外LEDが例示される。短波長発光素子31及び短波長受光素子36、及び、長波長発光素子32及び長波長受光素子37については、第1の実施の形態と同様であるので、その説明を省略する。
次に、本実施の形態における、透明導電膜42の膜厚変動により長波長発光素子32による微結晶シリコン系電池層48の膜厚計測の誤差修正方法について説明する。
まず、第1の実施の形態での吸収係数αsの事前計測等(図7での説明)に加えて、事前計測として、透明導電膜42の膜厚dT01のとき、図7の場合と同様にして、長波長の光による吸収係数αs(cT01)を求めておく。このとき、長波長の光の照射光の光量をIr、その透過光の光量をIr1とすれば、吸収係数αs(cT01)及び(3)式を用いれば、透過光量比ln(Ir/Ir1)を用いて、微結晶シリコン系電池層の膜厚dcAを算出できる。このとき、赤外光の照射光の光量をIu、その透過光の光量をIu1とすれば、赤外光の透過光量比は、ln(Iu/Iu1)となる。これらの事前計測に関するデータは、情報処理装置9の記憶部に格納される。
同様に、事前計測として、透明導電膜42の膜厚dT02のとき、図7の場合と同様にして、吸収係数αs(cT02)を求めておく。このとき、長波長の光の照射光の光量をIr、その透過光の光量をIr2とすれば、吸収係数αs(cT02)及び(3)式を用いれば、透過光量比ln(Ir/Ir2)を用いて、微結晶シリコン系電池層の膜厚dcBを算出できる。このとき、赤外光の照射光の光量をIu、その透過光の光量をIu2とすれば、赤外光の透過光量比は、ln(Iu/Iu2)となる。これらの事前計測に関するデータは、情報処理装置9の記憶部に格納される。
これらから、透明導電膜42の任意の膜厚dT0xは、透過光の光量をIuxとすれば、按分推算で算出される。
すなわち、(ln(Iu/Iux)に感度傾斜(dT02−dT01)/{(ln(Iu/Iu2)−ln(Iu/Iu1)}を乗じることで、変動後の透明導電膜42の膜厚:dT0xを推定できる。
微結晶シリコン系電池層の計測は、以下のようにして行う。ただし、計測時の、長波長の光の照射光の光量をIr、計測された透過光の光量をIrxとし、赤外光の照射光の光量をIu、計測された透過光の光量をIuxとする。この場合、計測により求められた透過光量比ln(Ir/Irx)と上記吸収係数αs(cT01)と(3)式とから算出される微結晶シリコン系電池層48の仮の膜厚をdcAx、透過光量比ln(Ir/Irx)と上記吸収係数αs(cT02)と(3)式とから算出される微結晶シリコン系電池層48の仮の膜厚をdcBxとすれば、
透明導電膜42の膜厚:dT0xによる微結晶シリコン系電池層48の膜厚補正量は、
(dcBx−dcAx)/(dT02−dT01)×(dT0x−dT01
正しい微結晶シリコン系電池層48の膜厚dcは、透明導電膜42による膜厚補正量を差し引くことより、次式で算出される。
dc=(48)(dcBx−dcAx)/{(ln(Iu/Iu2)−ln(Iu/Iu1)}
×{(ln(Iu/Iux)−ln(Iu/Iu1)} (4)
このことから、透明導電膜42の膜厚が多少変動しても、式(4)を用いることで、透明導電膜42の膜厚の値が不明でも、正しい微結晶シリコン系電池層48の膜厚を求めることが出来る。
尚、上記の計測・評価手法は、アモルファスシリコン系電池層46と微結晶シリコン系電池層48を積層させたタンデム型太陽電池、アモルファスシリコン系電池層46単層の太陽電池、微結晶シリコン系電池層48単層の太陽電池、ならびにこれらの各層の単膜製膜についても同様に計測・評価が可能である。
次に、太陽電池の製造方法の第2の実施の形態について説明する。図8は、本発明の太陽電池の製造方法の第2の実施の形態を示すフロー図である。この太陽電池の製造方法は、本発明の光電変換層評価装置の第2の実施の形態の動作(本発明の光電変換層の評価方法の第2の実施の形態)を含んでいる。すなわち、図4で示すタンデム型の太陽電池40を製造しつつ、本発明の光電変換層の評価方法で電池層の評価を行う。
本実施の形態では、図8で示されるフローのうちのステップS06が第1の実施の形態の場合と異なる。図10を参照して、本発明の光電変換層評価装置の第2の実施の形態の他の動作を説明する。
本実施の形態のステップS41〜S43において、発光素子3−jの赤外域発光素子33の動作は、光の波長が異なるほかは、短波長発光素子31及び長波長発光素子32と同様である。受光素子2−jの赤外域受光素子38の動作は、光の波長が異なるほかは、短波長受光素子36及び長波長受光素子37と同様である。膜評価部9aの動作についても、短波長発光素子31及び長波長発光素子32に対する動作と同様に、赤外域発光素子33に対して動作し、短波長受光素子36及び長波長受光素子37に対する動作と同様に、赤外域受光素子38対して動作する。
膜評価部9aは、各計測領域xy1において、短波長の光について、発光素子3−1〜3−mの照射光L1の強度IL1j(H2)と受光素子2−1〜2−mでの反射光L2の強度IL2j(H2)とに基づいて、記憶部のアモルファスシリコン膜の吸収係数αs(a)と(3)式を参照して、各計測位置M〜Mについてアモルファスシリコン系電池層46の膜厚da2を計算する。そして、膜評価部9aは、算出された各計測位置M〜Mでのアモルファスシリコン系電池層46の膜厚da2を記憶部に格納する。
また、各計測領域xy1において、長波長の光について、発光素子3−1〜3−mの照射光L1の強度IL1j(L)と受光素子2−1〜2−mでの透過光L2の強度IL2j(L)とに基づいて、記憶部の微結晶シリコン膜の吸収係数αs(cT01)とαs(cT02)と(4)式とを参照して、各計測位置M〜Mについて微結晶シリコン系電池層48の膜厚dcを計算する。そして、膜評価部9aは、算出された各計測位置M〜Mでの微結晶シリコン系電池層48の膜厚dcを記憶部に格納する(ステップS44)。以下のステップは、第1の実施の形態と同様であるので、その説明を省略する。
以上のようにして、光電変換層の評価方法及び太陽電池の製造方法を実行することができる。それにより、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。加えて、本実施の形態では、透明導電膜42の膜厚変動による測定誤差を排除することが出来るので、後段のステップS45における微結晶シリコン系電池層の膜質変動をより正確に監視することが可能となる。
(第3の実施の形態)
本発明の光電変換層評価装置及び光電変換層の評価方法の第3実施の形態について説明する。
本発明の光電変換層評価装置の第3の実施の形態の構成は、発光素子群3及び受光素子群2が、X方向(基板11の搬送方向Yに略直角)に対して所定の角度θだけ傾いて配置されている点、及び、位置センサ5、位置センサ8を用いない点で、第1の実施の形態と異なる。
図14は、本発明の光電変換層評価装置の第3の実施の形態における搬送状態の基板11と発光素子群3及び受光素子群2との位置関係を示す上面概略図である。発光素子群3(発光素子3−1〜3−5)は、X方向(基板11の搬送方向Yに略直角)に対して所定の角度θだけ傾いて配置されている。受光素子群2(受光素子2−1〜2−5)は、発光素子群3に対応して、同様に、X方向に対して所定の角度θだけ傾いて配置されている。このとき、少なくとも二つの発光素子は常時、照射光を照射している。一方、それに対応する受光素子は常時、照射光を検出している。以下、発光素子3−1と発光素子3−5の例を示す。この場合、対応する受光素子は、受光素子2−1と受光素子2−5である。
膜評価部9aは、受光素子からの受光強度を監視している。そして、基板11が搬送されてきたとき、まず、膜評価部9aは、時刻t1で受光素子2−1の受光感度が低下することで、基板11が受光素子2−1の位置に到達したことを感知する(検知信号D0に相当)。次に、膜評価部9aは、時刻t2で受光素子2−5の受光感度が低下することで、基板11が受光素子2−5の位置に到達したことを感知する。両感知の時間差(感知時間差)Δt(=t2−t1)と、基板11の移動距離Wとから、基板11の搬送速度V=W/Δtが算出される。角度θの大きさは基板11の搬送速度に応じて設定される。すなわち基板搬送速度が速いほどΔtを検知可能な値とするために、角度θを大きく設定する。
膜評価部9aは、基板11の搬送方向Yの長さがU1であれば、上記計測領域xy1〜xynで計測するために、各発光素子3及び各受光素子2に対して、時間間隔ΔT=(U1/n)/V、ごとにトリガ信号T2及びT1を出力する。
例えば、膜評価部9aは、発光素子3−1及び受光素子2−1に対して、時刻t1から所定時間(最初の計測を基板11の端部から少しだけ基板11側ずらすための時間)経過後に、最初のトリガ信号T2及びT1を出力する。以降、発光素子3−1及び受光素子2−1に対しては、時間間隔ΔT=(U1/n)/V、ごとにトリガ信号T2及びT1を出力する。発光素子3−2及び受光素子2−2に対しては、時刻t1+所定時間+(Δt/5)経過後に、最初のトリガ信号T2及びT1を出力する。以降、発光素子3−2及び受光素子2−2に対して、時間間隔ΔT=(U1/n)/V、ごとにトリガ信号T2及びT1を出力する。発光素子3−3及び受光素子2−3に対しては、時刻t1+所定時間+2×(Δt/5)経過後に、最初のトリガ信号T2及びT1を出力する。以降、発光素子3−3及び受光素子2−3に対して、時間間隔ΔT=(U1/n)/V、ごとにトリガ信号T2及びT1を出力する。光素子3−4及び受光素子2−4に対しては、時刻t1+所定時間+3×(Δt/5)経過後に、最初のトリガ信号T2及びT1を出力する。以降、発光素子3−4及び受光素子2−4に対して、時間間隔ΔT=(U1/n)/V、ごとにトリガ信号T2及びT1を出力する。発光素子3−5及び受光素子2−5に対しては、時刻t1+所定時間+4×(Δt/5)経過後に、最初のトリガ信号T2及びT1を出力する。以降、発光素子3−5及び受光素子2−5に対して、時間間隔ΔT=(U1/n)/V、ごとにトリガ信号T2及びT1を出力する。
このように、横に並んだ受光素子による受光光量変化から受光素子間の時間差を検出し、それに基づいて基板移動速度を算出して、基板搬送方向での計測タイミングを自動計算することができる。すなわち、計測スケジュールを立てることが出来る。これにより、位置センサ8が不要になり、基板搬送速度が変化しても適切に自動的に計測タイミングを調整できる。
本発明の光電変換層評価装置の第3の実施の形態の動作を含む、本発明の太陽電池の製造方法の第3の実施の形態については、受光素子2−1と2−2の受光感度が低下したことで基板搬送速度を算出し、位置センサ8からの検知信号D1〜Dnを計測スケジュールで代用するほかは、第1の実施の形態と同様であるので、その説明を省略する。
本実施の形態においても、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。加えて、位置センサ8が不要にな装置の構造が簡略化されることで、装置コストを低減できる。更に、基板搬送速度が変化しても適切に自動的に計測タイミングを調整でき、計測の容易化と計測歩留まりを向上させることが出来る。
なお、上記各実施の形態の説明において示される各技術は、矛盾の発生しない限り、適宜互いに組み合わせて使用することが可能である。
図1は、本発明の光電変換層評価装置の実施の形態の構成を示す概略図である。 図2は、本発明の光電変換層評価装置の第1の実施の形態における一つの発光素子とそれに対応する受光素子の構成を示す概略図である。 図3は、基板における計測領域を示す概略図である。 図4は、本発明の光電変換層評価装置で評価する太陽電池の構成の一例を示す断面図である。 図5は、本発明の光電変換層評価装置を適用した製膜装置を示す概略斜視図である。 図6は、アモルファスシリコン系電池層及び微結晶シリコン系電池層における光の波長に対する感度特性を示すグラフである。 図7は、透過光量比ln(IL1j/IL2j)と膜厚dとの関係を示すグラフである。 図8は、本発明の太陽電池の製造方法の実施の形態を示すフロー図である。 図9は、本発明の光電変換層評価装置のの実施の形態の動作としてのステップS04の詳細を示すフロー図である。 図10は、本発明の光電変換層評価装置の実施の形態の他の動作としてのステップS06の詳細を示すフロー図である。 図11は、本発明の光電変換層評価装置の第1の実施の形態における一つの発光素子とそれに対応する受光素子の他の構成を示す概略図である。 図12は、本発明の光電変換層評価装置の第1の実施の形態における一つの発光素子とそれに対応する受光素子の更に他の構成を示す概略図である。 図13は、本発明の光電変換層評価装置の第2の実施の形態における一つの発光素子とそれに対応する受光素子の構成を示す概略図である。 図14は、本発明の光電変換層評価装置の第3の実施の形態における搬送状態の基板と発光素子群及び受光素子群との位置関係を示す上面概略図である。
符号の説明
1 光電変換層評価装置
2 受光素子群
2−1〜2−m 受光素子
3 発光素子群
3−1〜3−m 発光素子
5 位置センサ
6 搬送コンベア
6a−1〜6a−q ローラ
8、8−1〜8−n 位置センサ
9 情報処理装置
9a 膜評価部
11 基板
31 短波長発光素子
32 長波長発光素子
33 赤外域発光素子
35a フィルタA
35b フィルタB
36 短波長受光素子
37 長波長受光素子
38 赤外域受光素子
40 太陽電池
42 透明導電膜
43 電池層
44 裏面電極膜
46 アモルファスシリコン系電池層
48 微結晶シリコン系電池層
51 アモルファスシリコンp層膜
52 アモルファスシリコンi層膜
53 アモルファスシリコンn層膜
56 微結晶シリコンp層膜
57 微結晶シリコンi層膜
58 微結晶シリコンn層膜
60 製膜装置
61 ローダ
63、63−1〜63−6 製膜室
64 ロード室
65 アンロード室
66 アンローダ
71 基板受渡装置
73 ロード室扉
77 基板受渡装置
78 基板移動装置
79 基板移動装置
82、82−1〜82−3 中央搬送室
84 基板導入室
91 コンベア

Claims (18)

  1. 主として非晶質膜に吸収される第1波長の第1光、及び主として結晶質膜に吸収される第2波長の第2光の各々を、基板上に形成された薄膜へ照射する照射部と、
    前記薄膜を透過した前記第1光の透過光、及び前記薄膜を透過した前記第2光の透過光の各々を受光する検出部と、
    前記第1光の前記透過光に基づいて前記薄膜中の前記非晶質膜成分の膜厚を算出し、前記第2光の前記透過光に基づいて前記薄膜中の前記結晶質膜の膜厚を算出する制御部と
    を具備する
    光電変換層評価装置。
  2. 前記基板上に、前記非晶質膜上に前記結晶質膜が積層された第1薄膜又は前記結晶質膜としての第1薄膜が形成されているとき、
    前記照射部は、前記第1光を第1照射光とし、前記第2光を第2照射光として、それぞれ前記第1薄膜へ照射し、
    前記検出部は、前記第1照射光が前記第1薄膜を透過した第1透過光、及び、前記第2照射光が前記第1薄膜を透過した第2透過光の各々を受光し、
    前記制御部は、前記第1透過光に基づいて前記第1薄膜中の非晶質膜成分の第1膜厚を算出し、前記第2透過光に基づいて前記結晶質膜の第2膜厚を算出し、前記第1膜厚、前記第2膜厚及び前記結晶質膜が形成される前の前記非晶質膜の当初膜厚に基づいて、前記結晶質膜の膜質を評価する
    光電変換層評価装置。
  3. 請求項1に記載の光電変換層評価装置において、
    前記照射部は、
    前記第1光を発する第1照射部と、
    前記第2光を発する第2照射部と
    を備える
    光電変換層評価装置。
  4. 請求項1に記載の光電変換層評価装置において、
    前記照射部は、
    白色光を発する白色光照射部と、
    前記白色光から前記第1波長の前記第1光を透過する第1フィルタ部、
    前記白色光から前記第2波長の前記第2光を透過する第2フィルタ部と
    を備える
    光電変換層評価装置。
  5. 請求項3又は4に記載の光電変換層評価装置において、
    前記検出部は、
    前記第1光の前記透過光を検出する第1検出部と、
    前記第2光の前記透過光を検出する第2検出部と
    を備える
    光電変換層評価装置。
  6. 請求項1乃至5に記載の光電変換層評価装置において、
    前記照射部は、更に、主として透明導電膜に吸収される第3波長の第3光を、前記薄膜へ照射し、
    前記検出部は、更に、前記薄膜を透過した前記第3光の透過光を受光し、
    前記制御部は、更に、前記第3光の前記透過光に基づいて前記薄膜中の前記透明導電膜の変動量を算出し、
    前記基板上に、前記透明導電膜と、前記非晶質膜及び前記結晶質膜の少なくとも一つとが積層された第2薄膜が形成されているのとき、
    前記照射部は、更に、前記第3光を第3照射光として、前記第2薄膜へ照射し、
    前記検出部は、更に、前記第3照射光が前記第2薄膜を透過した第3透過光を受光し、
    前記制御部は、更に、前記第3透過光の変動量、前記第1膜厚、前記第2膜厚、及び前記当初膜厚に基づいて、前記結晶質膜の膜質を評価する
    光電変換層評価装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれか一項に記載の光電変換層評価装置において、
    前記基板を第1方向へ搬送する搬送部と、
    前記照射部を含む複数の照射部と、
    前記複数の照射部に対応して設けられ、前記検出部を含む複数の検出部と
    を更に具備し、
    前記複数の照射部は、前記第1方向と略直角な第2方向に並び、
    前記複数の検出部は、前記第2方向に並び、
    前記搬送部が前記基板を前記第1方向へ搬送する際、前記基板上に、前記非晶質膜上に前記結晶質膜が積層された第3薄膜又は前記結晶質膜としての第3薄膜が形成されているとき、
    前記複数の照射部の各々は、前記第3薄膜における前記複数の位置のうちの対応する位置へ、前記第1光を第1照射光とし、前記第2光を前記第2照射光として、それそれ照射し、
    前記複数の検出部の各々は、前記第1照射光が前記複数の位置のうちの対応する位置を透過した第1透過光、及び、前記第2照射光が前記複数の位置のうちの対応する位置を透過した前記第2透過光を受光し、
    前記制御部は、前記複数の位置の前記第1透過光に基づいて前記複数の位置での複数の前記第3薄膜の非晶質膜成分の前記第1膜厚を算出し、前記複数の位置の前記第2透過光に基づいて前記結晶質膜における前記複数の位置での複数の前記第2膜厚を算出し、前記複数の前記第1膜厚、前記複数の前記第2膜厚及び前記複数の位置の前記結晶質膜が形成される前の前記非晶質膜の複数の当初膜厚に基づいて、前記複数の位置での前記結晶質膜の膜質を評価する
    光電変換層評価装置。
  8. 請求項7に記載の光電変換層評価装置において、
    前記複数の照射部の各々は、更に、透明導電膜に吸収される第3波長の第3光を前記薄膜へ照射し、
    前記複数の検出部の各々は、前記薄膜を透過した前記第3光の透過光を受光し、
    前記基板上に前記透明導電膜と、前記非晶質膜及び前記結晶質膜の少なくとも一つとが積層された第4薄膜が形成されているとき、
    前記複数の照射部の各々は、更に、前記透明導電膜、前記第4薄膜における前記複数の位置のうちの対応する位置へ、前記第3光を第3照射光として照射し、
    前記複数の検出部の各々は、更に、前記第3照射光が前記複数の位置のうちの対応する位置を透過した前記第3透過光を受光し、
    前記制御部は、更に、前記複数の位置の前記第3透過光の変動量、前記複数の前記第1膜厚、前記複数の前記第2膜厚、及び前記複数の前記当初膜厚に基づいて、前記複数の位置での前記結晶質膜の膜質を評価する
    光電変換層評価装置。
  9. 請求項7又は8に記載の光電変換層評価装置において、
    前記複数の照射部は、前記第2方向に対して所定の角度だけ傾いて配置され、
    前記複数の検出部は、前記複数の照射部に対応して、前記第2方向に対して前記所定の角度だけ傾いて配置され、
    前記複数の検出部の各々は、前記複数の検出部のうち少なくとも二つの検出器の各々の上を前記基板が通過するときの時間差に基づいて、前記複数の検出部の各々が順番に所定の時間間隔で検出を実行する
    光電変換層評価装置。
  10. 請求項1乃至9のいずれか一項に記載の光電変換層評価装置において、
    前記非晶質膜は、アモルファスシリコン系膜であり、
    前記結晶質膜は、微結晶シリコン系膜であり、
    前記第1波長は、300nm以上550nm以下であり、
    前記第2波長は、600nm以上900nm以下である
    光電変換層評価装置。
  11. (a)基板上に、前記非晶質膜上に前記結晶質膜が積層された第1薄膜又は前記結晶質膜としての第1薄膜が形成されているとき、主として前記非晶質膜に吸収される第1波長の第1光を第1照射光として、及び、主として前記結晶質膜に吸収される第2波長の第2光を第2照射光として、それぞれ前記第1薄膜へ照射するステップと、
    (b)前記第1照射光が前記第1薄膜を透過した第1透過光、及び、前記第2照射光が前記第1薄膜を透過した第2透過光の各々を受光するステップと、
    (c)前記第1透過光に基づいて前記第1薄膜の非晶質膜成分の第1膜厚を算出し、前記第2透過光に基づいて前記結晶質膜の第2膜厚を算出するステップと、
    (d)前記第1膜厚、前記第2膜厚及び前記結晶質膜が形成される前の前記非晶質膜の当初膜厚に基づいて、前記結晶質膜の膜質を評価するステップと
    を具備する
    光電変換層の評価方法。
  12. 請求項11に記載の光電変換層の評価方法において、
    前記(a)ステップは、
    (a1)主として透明導電膜に吸収される第3波長の第3光を第3照射光として、前記透明導電膜と、前記第1薄膜とが積層された第2薄膜へ照射するステップを備え、
    前記(b)ステップは、
    (b1)前記第3照射光が前記第2薄膜を透過した第3透過光を受光するステップを備え、
    前記(d)ステップは、
    (d1)前記第3透過光、前記第1膜厚、前記第2膜厚、及び前記当初膜厚に基づいて、前記結晶質膜の膜質を評価するステップを備える
    光電変換層の評価方法。
  13. 請求項11に記載の光電変換層の評価方法において、
    前記(a)ステップは、
    (a1)前記第1薄膜における前記複数の位置の各々へ、前記第1光を第1照射光とし、及び、前記第2光を前記第2照射光として、それぞれ照射するステップを備え、
    前記(b)ステップは、
    (b1)前記第1照射光が前記複数の位置の各々を透過した第1透過光、及び前記第2照射光が前記複数の位置の各々を透過した前記第2透過光の各々を受光するステップを備え、
    前記(c)ステップは、
    (c1)前記複数の位置の前記第1透過光に基づいて前記複数の位置での複数の前記第1薄膜の非晶質膜成分の前記第1膜厚を算出し、前記複数の位置の前記第2透過光に基づいて前記結晶質膜における前記複数の位置での複数の前記第2膜厚を算出するステップを備え、
    前記(d)ステップは、
    (d1)前記複数の前記第1膜厚、前記複数の前記第2膜厚及び前記複数の位置の前記結晶質膜が形成される前の前記非晶質膜の複数の当初膜厚に基づいて、前記複数の位置での前記結晶質膜の膜質を評価するステップを備える
    光電変換層の評価方法。
  14. 請求項13に記載の光電変換層の評価方法において、
    前記(a1)ステップは、
    (a11)透明導電膜と、前記第1薄膜とが積層された第2薄膜における前記複数の位置のうちの対応する位置へ、主として前記透明導電膜に吸収される第3波長の第3光を第3照射光として照射するステップを備え、
    前記(b1)ステップは、
    (b11)前記第3照射光が前記複数の位置のうちの対応する位置を透過した前記第3透過光を受光するステップを備え、
    前記(d1)ステップは、
    (d11)前記複数の位置の前記第3透過光の変動量、前記複数の前記第1膜厚、前記複数の前記第2膜厚、及び前記複数の前記当初膜厚に基づいて、前記複数の位置での前記結晶質膜の膜質を評価するするステップを備える
    光電変換層の評価方法。
  15. 請求項13又は14に記載の光電変換層の評価方法において、
    前記第1光、前記第2光及び前記第3光を照射する複数の照射部は、前記第2方向に対して所定の角度だけ傾いて配置され、
    前記第1透過光、前記第2透過光及び前記第3透過光を受講する複数の検出部は、前記複数の照射部に対応して、前記第2方向に対して前記所定の角度だけ傾いて配置され、
    前記(a1)ステップは、
    (a12)前記基板が前記複数の照射部を通過する前から前記第1光及び前記第2光の少なくとも一方を前記複数の検出部へ照射するステップを備え、
    前記(b1)ステップは、
    (b12)前記複数の検出部のうち少なくとも二つの検出器の各々の上を前記基板が通過するときの時間差に基づいて、前記複数の検出部の各々が順番に所定の時間間隔で検出を実行するステップを備える
    光電変換層の評価方法。
  16. 請求項11乃至15のいずれか一項に記載の光電変換層の評価方法において、
    前記非晶質膜は、アモルファスシリコン系膜であり、
    前記結晶質膜は、微結晶シリコン系膜であり、
    前記第1波長は、300nm以上550nm以下であり、
    前記第2波長は、600nm以上900nm以下である
    光電変換層の評価方法。
  17. (a)基板に、透明導電膜を形成する工程と、
    (b)前記透明道電膜上に微結晶シリコン系電池層を形成する工程と、
    (c)前記微結晶シリコン系電池層について、請求項11乃至16のいずれか一項に記載の光電変換層の評価方法を実行する工程と、
    (d)前記微結晶シリコン系電池層上に裏面電極を形成する工程と
    を具備する
    太陽電池の製造方法。
  18. 請求項17に記載の太陽電池の製造方法において、
    (e)前記透明導電膜上に、前記微結晶シリコン系電池層を形成する前に、アモルファスシリコン系電池層を形成する工程と、
    (f)前記アモルファスシリコン系電池層の膜厚を計測する工程と
    を更に具備し、
    前記(c)工程は、
    (c1)前記アモルファスシリコン系電池層及び前記微結晶シリコン系電池層について、前記光電変換層の評価方法を実行する工程とを備える
    太陽電池の製造方法。
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