JPH09178433A - 膜厚測定方法およびシステム - Google Patents

膜厚測定方法およびシステム

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JPH09178433A
JPH09178433A JP35125295A JP35125295A JPH09178433A JP H09178433 A JPH09178433 A JP H09178433A JP 35125295 A JP35125295 A JP 35125295A JP 35125295 A JP35125295 A JP 35125295A JP H09178433 A JPH09178433 A JP H09178433A
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JP
Japan
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light
measured
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magnetic recording
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Application number
JP35125295A
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English (en)
Inventor
Satoshi Tojo
聡 東條
Ikuo Takahashi
郁夫 高橋
Masahide Shioga
政秀 塩賀
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Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ベース・フィルム層上に同時重層塗布により
形成された第1層および第2層の膜厚を高精度に測定す
る。 【構成】 相互に異なる中心波長λ1 ,λ2 をもつ光が
投光装置10A,10Cからベース・フィルムにそれぞれ投
射され,ベース・フィルムを透過した光が受光装置20
A,20Cによってそれぞれ検出される。上記の2つの投
射光が投光装置10A〜10Dから磁気記録媒体1にそれぞ
れ投射され,磁気記録媒体1を透過した光が受光装置20
A,20Cによってそれぞれ検出される。透過光の強度を
表すアナログ信号がAMP23A,23Cにより増幅され,
A/DC24A,24Cによりディジタル・データに変換さ
れ,演算装置30に入力される。ベース・フィルムを透過
した光の強度と,磁気記録媒体1を透過した光の強度に
基づいて,演算装置30において,第1層の膜厚t1 およ
び第2層の膜厚t2 が算出される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】この発明は,ベース・フィルム層上に形成
された1種類以上の磁性体層(磁気記録層)を含む塗布
層を備えた磁気記録媒体について,所望の塗布層の膜厚
を測定する膜厚測定方法およびシステムに関する。
【0002】
【従来技術とその問題点】現在,磁気テープ,磁気ディ
スク等の磁気記録媒体において磁気記録の高密度化が進
んでいる。高密度磁気記録を行うためには,磁気記録媒
体の磁性体層内に作用する減磁界の影響を小さくしなけ
ればならない。磁気記録媒体の磁性体層をサブミクロン
・オーダまで薄くすれば,減磁界の影響を小さくするこ
とができる。
【0003】しかしながら,上述の磁気テープ,磁気デ
ィスク等の磁気記録媒体のように,磁性体をベース・フ
ィルム上に塗布することにより磁性体層を形成する塗布
型磁気記録媒体においては,サブミクロン・オーダの薄
い磁性体層を単層でベース・フィルム上に直接に塗布す
ることは困難である。
【0004】磁性体層を含む塗布層をベース・フィルム
上に多層に形成することによって,最上層にサブミクロ
ン・オーダの薄い記録用磁性体層を形成することができ
る。多層の塗布層は同時重層塗布技術により形成され
る。同時重層塗布技術においては,塗布された各塗布層
の膜厚を測定し,それらの膜厚が所定の膜厚になるよう
に制御しなければならない。塗布された磁性体層を含む
各塗布層の膜厚を測定する方法には,次のものがある。
【0005】その一つは,磁気記録媒体のサンプルにつ
いて,飽和磁化値,触針,断面TEM写真等に基づい
て,膜厚を測定する方法である。しかしながら,この測
定方法においては,膜厚を測定するためのサンプルが必
要であり,またインライン化を行うことが難しい。
【0006】もう一つは,磁気記録媒体の生産工程にお
いて,塗布層の膜厚を測定する方法であり,この測定方
法には蛍光X線法,赤外線透過法等がある。
【0007】蛍光X線法は,磁気記録媒体の各塗布層に
含まれる特定の元素の元素量を測定し,その元素量を膜
厚に換算するものである。この方法では,異なる2つの
塗布層が同一の元素を含む場合,それらの2つの塗布層
をあわせた厚さしか測定できないことがある。たとえ
ば,2つの層を形成する材料がそれぞれ,Feとγ-Fe
2O3,Feとα-Fe2O3またはγ-Fe2O3とα-Fe2O3である場
合には,それらの2つの層に同一の鉄元素(Fe)が含まれ
ているため,これらの2つの層を相互に区別することが
できなくなる。この場合,膜厚を測定するための特別の
異なる元素を各塗布層に混入させておき,これらの特別
の元素の元素量を測定することによって,各塗布層の膜
厚を測定しなければならない。
【0008】しかしながら,このように膜厚を測定する
ための元素を磁性体層に混入させると,磁気記録媒体が
本来持つ静磁気特性,電磁変換特性等を損うおそれがあ
る。また磁性体の材料等の選定に制約を受け,高性能,
高品質の磁気記録媒体を生産できないことが起りうる。
さらに,この蛍光X線法は測定時間が長いため,生産ラ
インを高速化することができない。
【0009】赤外線透過法は,磁気記録媒体の各塗布層
を形成する材料によって吸収される赤外線の吸収量に基
づいて各塗布層の膜厚を算出するものである。各塗布層
の材料にそれぞれ強く吸収される波長をもつ複数の赤外
線(測定光)と,すべての塗布層の材料に殆ど吸収され
ない少なくとも1つの赤外線(参照光)を用い,測定光
と参照光の吸収量に基づいて各塗布層の膜厚が算出され
る。
【0010】しかしながら,この膜厚測定方法において
は,膜厚を測定する塗布層数に等しい数の測定光と,少
なくとも1つの参照光とが必要となる。このため,赤外
線の吸収波長が異なる材料によって各塗布層を形成する
か,または吸収波長が同じであっても吸収量の異なる材
料によって複数の塗布層を形成しなければならい。
【0011】また,塗布層は磁性体,非磁性体等の粉末
材料をバインダによって結合することにより構成され
る。もし,バインダの吸収波長と,材料の吸収波長とが
重なってしまった場合には,赤外線は材料のみならずバ
インダによっても吸収される。このため,材料の吸収波
長と異なる吸収波長をもつバインダを用いる必要がある
とともに,塗布層ごとにバインダの種類を変えなければ
ならない。
【0012】さらに,同じ理由により,塗布層の吸収波
長はベース・フィルムの材料の吸収波長とも重なっては
ならないという問題も生じる。したがって,磁性体等の
材料,バインダの材料,ベース・フィルムの材料の選定
に制約があり,選定が悪ければ磁気記録媒体としての本
来の性能または特性を損うおそれがある。
【0013】従来の赤外線透過法においては,磁気記録
媒体の隣合う2つの層の境界面における赤外線の反射が
考慮されていないため,塗布層の膜厚を高精度に測定す
ることはできないという問題もある。
【0014】
【発明の開示】この発明は,膜厚を測定すべき塗布層の
数に等しい数だけの投射光を用いて,磁気記録媒体の塗
布層の膜厚を測定できるようにすることを目的とするも
のである。
【0015】この発明はまた,測定に用いる投射光が磁
気記録媒体の材料(磁性体,バインダ,ベース・フィル
ム等)の制約を受けない膜厚測定方法を提供するもので
ある。
【0016】この発明の他の目的は,磁気記録媒体の表
面および隣合う2つの層の境界面における投射光の反射
をも考慮することにより塗布層の膜厚を高精度に測定で
きるようにすることにある。
【0017】この発明による膜厚測定方法は,ベース・
フィルム層上に磁性体層を含む1または複数の塗布層が
形成された磁気記録媒体について,膜厚を測定すべき塗
布層数に等しい数の投射光を用いて塗布層の膜厚を測定
する方法であり,磁気記録媒体の表面および隣合う2つ
の層の境界面における投射光の反射に関する補正値を投
射光ごとに測定し,相互に異なる中心波長をもつ塗布層
数に等しい数の上記投射光の強度をそれぞれ測定し,塗
布層数に等しい数の上記投射光を,膜厚を測定すべき塗
布層を有する磁気記録媒体にそれぞれ投射し,この磁気
記録媒体を透過した透過光の強度をそれぞれ測定し,こ
れらの測定した投射光の強度と透過光の強度とに基づい
て,上記ベース・フィルム層および上記塗布層をそれぞ
れ構成する物質の吸収係数と,上記の測定した補正値
と,ベース・フィルムの膜厚とを用いて,塗布層の膜厚
を算出するものである。
【0018】この発明による膜厚測定システムは,ベー
ス・フィルム層上に磁性体層を含む1または複数の塗布
層が形成された磁気記録媒体について,膜厚を測定すべ
き塗布層数に等しい数の投射光を用いて塗布層の膜厚を
測定するシステムであり,相互に異なる中心波長をもつ
塗布層数に等しい数の上記投射光をそれぞれ投射する投
光手段,上記投光手段から投射された投射光または膜厚
を測定すべき塗布層を有する磁気記録媒体を透過した透
過光をそれぞれ受光し,受光した光の強度を表わす信号
を出力する受光手段,ならびに上記受光手段から出力さ
れる信号によって表わされる投射光の強度と透過光の強
度とに基づいて,投射光ごとにあらかじめ設定された上
記ベース・フィルム層および上記塗布層をそれぞれ構成
する吸収係数と,磁気記録媒体の表面および隣合う2つ
の層の境界面における投射光の反射に関する補正値と,
上記ベース・フィルムの膜厚とを用いて,塗布層の膜厚
を算出する演算手段を備えている。
【0019】一実施態様においては,上記投射光は可視
域〜近赤外域の光である。測定すべき塗布層の数が複数
の場合,その層数に等しい数の投射光は,これらのスペ
クトルの半値幅が重ならない程度に離れた中心波長とス
ペクトルの広がりをもつものである。
【0020】この発明によると,磁気記録媒体の表面お
よび隣合う2つの層の境界面における投射光の反射に関
する補正値が投射光ごとに測定される。また,相互に異
なる中心波長をもつ塗布層数に等しい数の投射光の強度
がそれぞれ測定される。塗布層数に等しい数の投射光が
膜厚を測定すべき塗布層を有する磁気記録媒体にそれぞ
れ投射され,この磁気記録媒体を透過した光の強度がそ
れぞれ測定される。これらの測定した投射光の強度と透
過光の強度とに基づいて,各層の吸収係数と,測定され
た補正値と,ベース・フィルムの膜厚とを用いて塗布層
の膜厚が算出される。
【0021】したがって,膜厚を測定すべき塗布層数に
等しい数の投射光を用いて,塗布層の膜厚を測定するこ
とができ,従来の赤外線透過法のように測定光に加え
て,参照光を用いなくてもよい。磁気記録媒体の表面お
よび隣合う2つの層の境界面における反射光に関する補
正値を用いることによって,表面または境界面における
投射光の反射による測定誤差を低減させ,塗布層の膜厚
を高精度に測定することができる。
【0022】膜厚を測定すべき塗布層が複数ある場合,
すなわち複数の投射光を用いる場合,それらの投射光の
スペクトルの半値幅が重ならない程度に離れた中心波長
とスペクトルの広がりをもつ光を用いればよいので,測
定に用いる投射光が磁性体等の材料に影響されることな
く,塗布層の膜厚を測定することができる。したがっ
て,磁性体等の材料の選定に制約を受けることがなく,
所望の性能および品質をもつ磁気記録媒体を生産するこ
とができる。
【0023】塗布層の膜厚の測定は磁気記録媒体の生産
過程で行うことができる。測定された塗布層の膜厚は磁
気記録媒体を製造する製造装置にフィードバックされ,
製造装置はその膜厚に基づいて製造する磁気記録媒体の
塗布層の膜厚の制御を行うであろう。
【0024】投射光の強度を測定することに代えて,ベ
ース・フィルムのみを透過した透過光の強度を測定する
ことによっても塗布層の膜厚を測定することができる。
【0025】この発明による膜厚測定方法は,ベース・
フィルム層上に磁性体層を含む1または複数の塗布層が
形成された磁気記録媒体について,膜厚を測定すべき塗
布層数に等しい数の投射光を用いて塗布層の膜厚を測定
する方法であり,磁気記録媒体の表面および隣合う2つ
の層の境界面における投射光の反射に関する補正値を投
射光ごとに測定し,相互に異なる中心波長をもつ塗布層
数に等しい数の上記投射光を上記ベース・フィルムにそ
れぞれ投射し,このベース・フィルムを透過した第1の
透過光の強度をそれぞれ測定し,塗布層数に等しい数の
上記投射光を,膜厚を測定すべき塗布層を有する磁気記
録媒体にそれぞれ投射し,この磁気記録媒体を透過した
第2の透過光の強度をそれぞれ測定し,これらの測定し
た第1の透過光の強度と第2の透過光の強度とに基づい
て,上記塗布層を構成する物質の吸収係数と上記の測定
した補正値とを用いて,塗布層の膜厚を算出するもので
ある。
【0026】この発明による膜厚測定システムは,ベー
ス・フィルム層上に磁性体層を含む1または複数の塗布
層が形成された磁気記録媒体について,膜厚を測定すべ
き塗布層数に等しい数の投射光を用いて塗布層の膜厚を
測定するシステムであり,相互に異なる中心波長をもつ
塗布層数に等しい数の上記投射光をベース・フィルムま
たは膜厚を測定すべき塗布層を有する磁気記録媒体にそ
れぞれ投射する投光手段,上記投光手段から投射され,
上記ベース・フィルムのみを透過した第1の透過光また
は上記膜厚を測定すべき塗布層を有する磁気記録媒体を
透過した第2の透過光をそれぞれ受光し,受光した光の
強度を表わす信号を出力する受光手段,ならびに上記受
光手段から出力される信号によって表わされる第1の透
過光の強度と第2の透過光の強度とに基づいて,投射光
ごとにあらかじめ設定された上記塗布層の吸収係数と磁
気記録媒体の表面および隣合う2つの層の境界面におけ
る投射光の反射に関する補正値とを用いて,塗布層の膜
厚を算出する演算手段を備えている。
【0027】一実施態様においては,上記投射光は可視
域〜近赤外域の光である。測定すべき塗布層の数が複数
の場合,その層数に等しい数の投射光は,これらのスペ
クトルの半値幅が重ならない程度に離れた中心波長とス
ペクトルの広がりをもつものである。
【0028】この発明によると,磁気記録媒体の表面お
よび隣合う2つの層の境界面における投射光の反射に関
する補正値が投射光ごとに測定される。また,塗布層数
に等しい数の投射光がベース・フィルムにそれぞれ投射
され,このベース・フィルムを透過した第1の透過光の
強度がそれぞれ測定される。ベース・フィルムがPET
フィルム等のプラスティック・フィルムの場合,そのフ
ィルムの表面における反射が無視できるので,第1の透
過光の強度は,投射光の強度から,ベース・フィルムに
おける投射光の吸収(ベース・フィルムの膜厚とその吸
収係数によって表わされる)を差引いたものとなり,投
射光の強度,ベース・フィルムの膜厚,およびその吸収
係数を,第1の透過光の強度によって置換えることが可
能となる。
【0029】したがって,ベース・フィルムの投射光ご
との吸収係数とベース・フィルムの膜厚とをあらかじめ
測定しなくてもよく,投射光の強度を測定する代わりに
ベース・フィルムのみを透過した第1の透過光の強度を
測定すればよい。
【0030】膜厚を測定すべき塗布層を有する磁気記録
媒体を透過した第2の透過光の強度が測定される。これ
らの測定された第1の透過光の強度と第2の透過光の強
度とに基づいて,あらかじめ測定された各塗布層の吸収
係数と補正値とを用いて,塗布層の膜厚が測定される。
【0031】この膜厚測定方法およびシステムにおいて
も,膜厚を測定すべき層数に等しい数の投射光を用い
て,塗布層の膜厚を測定することができ,従来の赤外線
透過法のように参照光を用いなくてもよい。磁気記録媒
体の表面および隣合う2つの層の境界面における反射光
に関する補正値を用いることによって,塗布層の膜厚を
高精度に測定することができる。膜厚を測定すべき塗布
層が複数ある場合,すなわち複数の投射光を用いる場
合,それらのスペクトルの半値幅が重ならない程度に離
れた中心波長とスペクトルの広がりをもつ光を用いれ
ば,測定に用いる投射光が磁性体等の材料に影響される
ことなく,塗布層の膜厚を測定することができる。した
がって,磁性体等の材料の選定に制約を受けることがな
く,所望の性能および品質をもつ磁気記録媒体を生産す
ることができる。
【0032】上記補正値は,上記投射光の強度を測定
し,膜厚を測定すべき上記磁気記録媒体と同じ構造をも
ち,かつベース・フィルムおよび塗布層の膜厚が既知で
ある基準磁気記録媒体に,上記投射光を投射し,この基
準磁気記録媒体を透過した透過光の強度を測定し,これ
らの測定した投射光の強度と透過光の強度とによって表
わされる上記基準磁気記録媒体における投射光の損失量
と,上記基準磁気記録媒体を構成する物質の吸収係数お
よび上記の既知の膜厚に基づいて算出される上記基準磁
気記録媒体における投射光の吸収量との差に基づいて,
投射光ごとに算出することにより測定される。
【0033】基準磁気記録媒体を透過することによる投
射光の総損失量と,基準磁気記録媒体に吸収される光の
吸収量との差は,そのほとんどが基準磁気記録媒体の表
面および隣合う2つの層の境界面における反射光量であ
る。
【0034】上述した膜厚測定方法およびシステムにお
いて,塗布層の膜厚の算出に補正値を用いることによっ
て,膜厚をより高精度に測定することができる。
【0035】
【実施例の説明】
1.膜厚測定の原理
【0036】図1は磁気記録媒体の断面を示している。
この磁気記録媒体は,第0層(ベース・フィルム),第
1層(塗布層),…,第n層(塗布層),…,第N(N
≧1)層(塗布層)からなる。磁気記録媒体は,ベース
・フィルム(第0層)上に,塗布層(第1層〜第N層)
が同時重層塗布技術を用いて塗布されることにより形成
される。ベース・フィルムはたとえばPET(Polyethyl
ene Terephthalate)フィルムであり,塗布材料には磁性
体と非磁性体とがあり,たとえばα-Fe2O3(非磁性
体),Fe(磁性体)等である。この磁気記録媒体はたと
えば,磁気テープ,磁気ディスク等である。
【0037】ベース・フィルム上に塗布された塗布層の
膜厚が,その磁気記録媒体に垂直に光を投射し,磁気記
録媒体を透過した光の強度を用いて以下に説明するよう
にして測定される。
【0038】図1に示すように,磁気記録媒体に垂直に
投射される光(投射光)の中心波長およびその強度をそ
れぞれ,λおよびIi とする。この投射光が磁気記録媒
体を透過した光(透過光)の強度をIo とする。ここ
で,透過光の中心波長は入射光の中心波長と同じλであ
る。投射光は可視域〜近赤外域の光が用いられる。
【0039】投射光が磁気記録媒体に投射されると,磁
気記録媒体の表面(第N層の表面(上面),第0層の表
面(下面))および隣合う2つの層の境界面においてそ
の光の一部が反射され,さらに各層においてその光の一
部が吸収される。
【0040】この中心波長λの投射光について,第n
(n=0〜N)層の吸収係数をαn (n=0〜N)とす
る。第0層の表面(下面)おける透過率をR0 とし,第
(n−1)(n=1〜N)層と第n層の境界面における
透過率をそれぞれRn (n=1〜N)とし,第N層の表
面(上面)おける透過率をRN+1 とする。第n(n=0
〜N)層の膜厚をそれぞれtn (n=0〜N)[m] とす
る。
【0041】強度Ii の投射光が磁気記録媒体に投射さ
れると,強度RN+1i の光が第N層の表面を通り,残
りの強度(1−RN+1)Ii の光がその表面において反射
される。第N層の表面を通った光(強度RN+1i)は,
第(N−1)層との境界面に到達するまでに,第N層の
吸収係数αN とその膜厚tN に応じた割合exp(−α
NN)で第N層を構成する塗布材料によって吸収され
る。第N層と第(N−1)層の境界面に到達した光の強
度はRN+1i exp(−αNN)となる。第N層と第(N
−1)層の境界面を強度RN+1Ni exp(−αNN)
の光が通り,残りの強度RN+1 (1−RN)Ii exp(−α
NN)の光が反射される。
【0042】このように,投射光は,表面または境界面
において(1−Rn)(n=0〜N+1)の割合で反射さ
れ,かつ各層においてexp(−αnn)(n=0〜N)の
割合で吸収されながら,磁気記録媒体を透過する。した
がって,投射光が磁気記録媒体を透過した透過光の強度
0は次式によって表すことができる。
【0043】 Io=RN+1…R10iexp(−αNN−…−α00) …(1)
【0044】透過度Tを次式によって表す。
【0045】 T=Io/Ii =RN+1…R10exp(−αNN−…−α00) …(2)
【0046】吸光度ln(1/T)を次式によって表す。
lnは自然対数を表す。
【0047】 ln(1/T)=ln(Ii/Io) =ln[1/{RN+1…R10exp(−αNN−…−α00)}] =αNN+…+α00−(lnRN+1+…+lnR1+lnR0) …(3)
【0048】式(3) において透過率に関する項を次式に
よって表す。
【0049】 X=lnRN+1+…+lnR1+lnR0 …(4)
【0050】この式(4) のXは,磁気記録媒体の表面と
隣合う2つの層の境界面とにおける投射光の反射に関す
る補正値を表す。式(4) を式(3) に代入し変形すると,
式(3)は次のようになる。
【0051】 αNN+…+α11=ln(Ii/Io)−α00+X …(5)
【0052】補正値Xおよび各層の吸収係数αn (n=
0〜N)は,後に説明するようにしてあらかじめ測定さ
れるものである。磁気記録媒体は,上述のように,第0
層(ベース・フィルム)上に第1層〜第N層(塗布層)
を塗布することにより形成されるから,第0層の膜厚t
0 もあらかじめ測定しておくことができる。
【0053】したがって,投射光の強度Ii および透過
光の強度Io は測定されるので,式(5) において,未知
数は塗布された塗布層の膜厚tn (n=1〜N)とな
る。これらの未知数tn (n=1〜N)を求めるために
は,N元1次連立方程式を解けばよい。一般に,投射光
の中心波長が変るとその吸収係数も変るので,異なる中
心波長λm (m=1〜N)をもつN種類の投射光を用い
ることにより,N元連立1次方程式を立てることができ
る。
【0054】N種類の相互に異なる中心波長λm (m=
1〜N)の第n(n=0〜N)層における吸収係数をα
n,m (n=0〜N,m=1〜N)とする。それらの中心
波長λm (m=1〜N)の投射光の強度をIi,m (m=
1〜N)とする。これらの投射光が磁気記録媒体を透過
した透過光の強度をそれぞれIo,m (m=1〜N)とす
る。それらの投射光についての反射に関する補正値をX
m (m=1〜N)とする。このとき,N元連立1次方程
式は式(5) から次式によって表される。
【0055】
【数1】
【0056】上述のように,吸収係数αn,m (n=0〜
N,m=1〜N),補正値Xm (m=1〜N)および膜
厚t0 はあらかじめ測定できる。投射光の強度Ii,m
(m=1〜N)と透過光の強度Io,m (m=1〜N)と
を測定することにより,膜厚tn (n=1〜N)を算出
することができる。膜厚tn (n=1〜N)はたとえ
ば,式(6) をガウスの消去法等により算出される。
【0057】ベース・フィルム(第0層)がPETフィ
ルム等のプラスティック・フィルムの場合,可視域〜近
赤外域の比較的広い帯域幅をもつ光がベース・フィルム
にのみ入射するとき,ベース・フィルムの表面における
投射光の反射は無視できる程度に小さくなる。投射光は
その一部がベース・フィルムによって吸収されるだけで
あるから,中心波長λm (m=1〜N)の投射光(強度
i,m (m=1〜N))がベース・フィルムのみを透過
した透過光の強度Ib,m (m=1〜N)はIi,m exp(−
α0,m0)によって表される。したがって,吸光度ln
(Ii,m /Ib,m)(m=1〜N)は次式によって表され
る。
【0058】 ln(Ii,m/Ib,m)=ln[Ii,m/{Ii,mexp(−α0,m0)}] =α0,m0 …(7)
【0059】式(7) を式(6) に代入し整理すると,次式
が得られる。
【0060】
【数2】
【0061】式(7) の代りに式(8) を用いて膜厚tn
(n=1〜N)を算出する場合には,投射光の強度I
i,m (m=1〜N)を測定する代りに,塗布層(第1層
〜第N層)が塗布されていないベース・フィルム(第0
層)のみを透過した透過光の強度Ib,m (m=1〜N)
を測定すればよい。したがって,第0層の吸収係数α
0,m(m=1〜N)および膜厚t0 をあらかじめ測定し
ておく必要はない。
【0062】2.膜厚測定システム
【0063】図2は,膜厚測定システムの構成の一例を
示している。膜厚測定システムは,図3に示すように,
ベース・フィルム層上に第1層(非磁性体α-Fe2O3)と
第2層(磁性体Fe)が同時重層塗布技術により形成され
た磁気記録媒体1について,第1層の膜厚t1 と第2層
の膜厚t2 を,異なる中心波長λ1 ,λ2 をもつ2つの
投射光を用いて測定するものである。
【0064】ベース・フィルム層上に第1層と第2層が
同時重層塗布技術により塗布された帯状の磁気記録媒体
1が一方向に一定速度で搬送される。磁気記録媒体1の
搬送路はたとえば磁気記録媒体1の生産ラインの最終工
程である。中心波長λ1 の投,受光装置が2組,中心波
長λ2 の投,受光装置が2組それぞれ設けられている。
中心波長λ1 の投,受光装置は,光を中心波長λ1 の投
射する2つの投光装置10A,10Bと,これらの投光装置
10A,10Bからそれぞれ投射された光を受光する2つの
受光装置20A,20Bとを含む。中心波長λ2 の投,受光
装置は投光装置10C,10Bと受光装置20C,20Dとを含
む。
【0065】これらの2組ずつの投,受光装置により2
つの測定系が構成されている。第1の測定系は投光装置
10A,10Cと受光装置20A,20Cから構成され,第2の
測定系は投光装置10B,10Dと受光装置20B,20Dから
構成される。
【0066】搬送される磁気記録媒体1はその幅を2分
する中心線Cにより左右(磁気記録媒体1の進む方向に
向って左,右を定める)に分けられる。第1の測定系は
磁気記録媒体1の左半分における膜厚測定を担当し,第
2の測定系は磁気記録媒体1の右半分における膜厚測定
を担当する。
【0067】投光装置10A,10B,10Cおよび10Dは磁
気記録媒体1の搬送路の上方に配置され,受光装置20
A,20B,20Cおよび20Dは磁気記録媒体1の搬送路の
下方に配置されかつ対応する投光装置10A,10B,10C
および10Dと対向する。
【0068】第1の測定系(投光装置10A,10Cと受光
装置20A,20C)は磁気記録媒体1の中心線Cに相当す
る位置と磁気記録媒体1の左端に相当する位置との間を
磁気記録媒体1の幅方向に一定速度で往復するように移
送される。第2の測定系(投光装置10B,10Dと受光装
置20B,20D)は磁気記録媒体1の中心線Cに相当する
位置と磁気記録媒体1の右端に相当する位置との間を磁
気記録媒体1の幅方向に一定速度で往復するように移送
される。これらの測定系は磁気記録媒体1の幅方向に移
送される過程で,投射光を磁気記録媒体1に投射し,こ
の磁気記録媒体1を透過した光をそれぞれ受光する。
【0069】投光装置10C,10Dはそれぞれ,投光装置
10A,10Bからの投射光が透過した磁気記録媒体1にお
ける位置(移送経路)を通るように移送するのが好まし
い。
【0070】図2に示す膜厚測定システムには2組の測
定系とが設けられているが,何れか一組の測定系であっ
てもよい。何組の測定系を設けるかは,磁気記録媒体1
の幅,磁気記録媒体1の搬送速度,投光装置と受光装置
の移動速度,膜厚の測定密度等に応じて定めればよい。
たとえば,磁気記録媒体1の幅が狭く,かつ膜厚の測定
密度が低いときには一組の測定系で足り,磁気記録媒体
1の幅が広く,かつ膜厚の測定密度が高いときには,多
数の測定系を設ける方が良い。
【0071】投光装置10Aは,中心波長をλ1 として比
較的広い波長帯域をもつ光を発光する発光素子12Aと,
この発光素子12Aからの光を集光する集光レンズ11Aと
を含む。投光装置10Bは投光装置10Aと同様の構成であ
り,中心波長をλ1 として比較的広い波長帯域をもつ光
を発光する発光素子12Bと,この発光素子12Bからの光
を集光する集光レンズ11Bとを含む。
【0072】投光装置10Cは,中心波長をλ2 として比
較的広い波長帯域をもつ光を発光する発光素子12Cと,
この発光素子12Bからの光を集光する集光レンズ11Cと
を含む。投光装置10Dは投光装置10Cと同様の構成であ
り,中心波長をλ2 として比較的広い波長帯域をもつ光
を発光する発光素子12Dと,この発光素子12Dからの光
を集光する集光レンズ11Dとを含む。
【0073】発光素子12A〜12Dはたとえば,LED,
レーザ・ダイオード等が用いられる。発光素子12A〜12
Dは電源装置13によって駆動され,発光素子12A〜12D
から連続光が投射される。連続光に代えて,パルス光を
用いてもよい。また,発光素子12A〜12Dの代りに,白
色光源と,所定の中心波長(λ1 またはλ2 )をもちか
つ比較的広い透過波長帯域をもつバンドパス・フィルタ
とを組合わせたものを用いてもよい。可視域〜近赤外域
の比較的広い波長帯域をもつ投射光を用いると,PET
フィルム等のプラスチック・フィルムのように小さい吸
収係数をもつ層においては多重反射による測定誤差を低
減することができる。また,中心波長λ1 ,λ2 をもつ
投射光は,それらの相対的な強度の半値幅が重ならない
ように選択すればよい。
【0074】受光装置20Aは,磁気記録媒体1を透過し
た光を集光する集光レンズ21Aと,集光レンズ21Aによ
り集光された透過光をその強度に応じた電気的信号(ア
ナログ信号)に変換する受光素子22Aとを含む。受光装
置20B,20Cおよび20Dも,受光装置20Aと同様の構成
であり,透過光を集光する集光レンズ21B,21Cおよび
21Dと,集光された透過光の強度に応じた電気的信号に
変換する受光素子22B,22Cおよび22Dとをそれぞれ含
む。
【0075】受光素子22A〜22Dにはたとえば,フォト
ダイオード,フォトトランジスタ等が用いられる。受光
素子22A〜22Dは投光装置10A〜10Dから投射される投
射光の波長域に適した特性をもつ素子を用いるのが好ま
しい。
【0076】受光素子22A,22B,22Cおよび22Dから
のアナログ信号はそれぞれ,増幅器(AMP)23A,23
B,23Cおよび23Dによって増幅されたのち,アナログ
/ディジタル変換器(A/DC)24A,24B,24Cおよ
び24Dによってディジタル・データに変換される。これ
らのディジタル・データは演算装置30に入力される。
【0077】演算装置30は,受光装置20A〜20Dから得
られるデータに基づいて測定系ごとに,第1層の膜厚t
1 および第2層の膜厚t2 を算出するものである。演算
装置30はプログラムされたコンピュータ・システムによ
り実現され,その全部をハードウェアにより実現するこ
とができ,またその一部をハードウェア,その他の一部
をソフトウェアにより実現することもできる。
【0078】第1の測定系と第2測定系は同じ構成であ
るから,第1の測定系についてのみ膜厚の測定を説明す
る。
【0079】この磁気記録媒体1は塗布層が第1層と第
2層の2層であるから,式(8) においてN=2とおくと
次のようになる。
【0080】
【数3】
【0081】吸収係数α1,1 ,α1,2 ,α2,1 およびα
2,2 ,ならびに補正値X1 およびX2 は(後に説明する
ようにして測定される),演算装置30のメモリ(RO
M,EEPROM,RAM等)にあらかじめ記憶されて
いる。
【0082】磁気記録媒体1の塗布層の膜厚を測定する
前に,測定すべき磁気記録媒体1に用いられるものと同
じベース・フィルムが磁気記録媒体1に代えてその搬送
経路上に置かれ,投光装置10A,10Cから投射光がベー
ス・フィルムに投射され,このベース・フィルムを透過
した光を受光装置20A,20Cによって受光することによ
って得られるデータがIb,1 ,Ib,2 として演算装置30
内のメモリに記憶される。
【0083】第1の測定系において,磁気記録媒体1が
搬送され膜厚の測定を開始すると,投光装置10A,10C
から投射光が磁気記録媒体1に投射され,この磁気記録
媒体1を透過した光が受光装置20A,20Cに受光される
ことによって得られるデータがIo,1 ,Io,2 として演
算装置30にA/DC24A,24Cのサンプリング間隔ごと
または所定時間間隔ごとに取込まれる。これらの取込ん
だデータIo,1 ,Io, 2 のうちデータIo,1 はメモリに
一時的に記憶される。残りのデータIo,2 とこのデータ
を与える透過光を受光した位置におけるメモリに記憶さ
れたデータIo, 1 と,メモリにあらかじめ記憶されたデ
ータα1,1 ,α1,2 ,α2,1 およびα2, 2 ,X1 および
2 ,ならびにIb,1 およびIb,2 とに基づいて,膜厚
1 ,t2 が式(9) にしたがって演算装置30により上述
の取込間隔ごとに算出される。
【0084】演算装置30によって算出された膜厚t1
2 は,プリンタ,表示装置等の出力装置31に出力され
る。これにより,オペレータはベース・フィルム上に形
成された第1層,第2層の膜厚t1 ,t2 を知ることが
できる。
【0085】また,これらの測定された第1層,第2層
の膜厚t1 ,t2 は,磁気記録媒体1の製造装置(図示
略)に入力され,ベース・フィルム上に形成される塗布
層(第1層,第2層)の膜厚の制御に用いられる。
【0086】3.ベース・フィルム,第1層および第2
層の吸収係数,ならびに補正値の測定
【0087】図2に示す膜厚測定システムにおいて,中
心波長λ1 (たとえばλ1 =560[nm] ),λ2 (たとえ
ばλ2 =660[nm] )の投射光についてのベース・フィル
ム,第1層および第2層の吸収係数α0,1 ,α0,2 ,α
1,1 ,α1,2 およびα1,2 ,α2,2 ,ならびに補正値X
1 およびX2 を以下のようにして測定する。
【0088】第1の測定系(投光装置10A,10C)(受
光装置20A,20C)について説明し,第2の測定系(投
光装置10B,10Dと受光装置20B,20D)については,
同様に測定できるのでその説明を省略する。
【0089】3.1 ベース・フィルムの吸収係数の測定
【0090】ベース・フィルムの吸収係数α0,0 ,α
0,1 は,その膜厚が既知(たとえばt0 =6.20×10
-6[m] )のベース・フィルム(試料)を用いて測定す
る。上述のようにPETフィルム(ベース・フィルム)
の表面における投射光の反射を無視でき,投射光がベー
ス・フィルムを透過したときの吸光度は式(7) によって
表されるから,ベース・フィルムの吸収係数α0,m (m
=1,2)は次式によって表される。
【0091】 α0,m=ln(Ii,m/Ib,m)/t0 …(10)
【0092】投光装置10A,10Cと受光装置20A,20C
の間に試料(ベース・フィルム)がなく,投光装置10
A,10Cからの投射光をそれぞれ受光装置20A,20Cに
よって直接に受光することにより,投射光の強度I
i,1 ,Ii,2 をそれぞれ測定する。
【0093】次に,投光装置10A,10Cと受光装置20
A,20Cの間(磁気記録媒体1の搬送路)に試料を置
く。投射光が投光装置10A,10Cからそれぞれ投射さ
れ,試料を透過した光を受光装置20A,20Cによってそ
れぞれ受光することにより,透過光の強度Ib,1 ,I
b,2 をそれぞれ測定する。
【0094】これらの測定値に基づいて,吸光度 ln(I
i,m /Ib,m)(m=1,2)を算出する。図4は測定結
果を示している。吸光度は, ln(Ii,1 /Ib,1)=0.13
9 ,ln(Ii,2 /Ib,2)=0.133 である。ベース・フィ
ルムの膜厚はt0 = 6.2×10-6[m] であるから,式(10)
にしたがってベース・フィルムの吸収係数を算出する
と,α0,1 =0.0224,α0,2 =0.0214となる。
【0095】3.2 第1層の吸収係数の測定
【0096】第1層の吸収係数α1,1 ,α1,2 は,ベー
ス・フィルム上に,膜厚が既知の第1層が形成された試
料を用いて測定される。この試料はたとえば,ベース・
フィルムの膜厚t0 が6.20×10-6[m] であり,かつ第1
層の膜厚t1 が異なる(膜厚t1 が1.70×10-6[m] ,1.
90×10-6[m] および2.10×10-6[m] である)3種類を用
いる。
【0097】試料を透過した透過光の強度をIu,m (m
=1,2)とすると,吸光度ln(Ii,m/Iu,m)は式
(3) においてN=1とおくことにより,次式によって表
される。ただし,Xm はベース・フィルムと第1層とか
らなる試料についての補正値である。
【0098】 ln(Ii,m/Iu,m)=α1,m1+α0,m0−Xm …(11)
【0099】ベース・フィルムの吸収係数の測定と同様
に,投光装置10A,10Cと受光装置20A,20Cの間に試
料がない場合の投射光の強度Ii,1 ,Ii,2 と,それら
の間(磁気記録媒体1の搬送路)に試料がある場合の透
過光の強度Iu,1 ,Iu,2 とをそれぞれ測定する。
【0100】これらの測定値に基づいて吸光度 ln(I
i,m /Iu,m)が算出される。図5は測定結果を示し,
(A)は中心波長λ1 =560[nm] の投射光, (B)は中心波
長λ2 =660[nm] の投射光についてそれぞれ示してい
る。
【0101】図6は横軸にt1 ,縦軸に吸光度 ln(I
i,m /Iu,m)(m=1,2)をとったグラフであり,
(A)は中心波長λ1 =560[nm] の投射光, (B)は中心波
長λ2 =660[nm] の投射光についてそれぞれ示してい
る。図6(A) ,(B) において,白抜きの点は膜厚t1
1.7×10-6[m] , 1.9×10-6[m] および 2.1×10-6[m]
における測定値をそれぞれ表している。ただし,ベース
・フィルムの膜厚はt0 = 6.2×10-6[m] であり,ベー
ス・フィルムの吸収係数は上述のようにして測定した値
α0,1 =0.224 ,α0,2 =0.0214である。
【0102】吸光度 ln(Ii,m /Iu,m)(m=1,2)
と膜厚t1 とに基づいて,式(11)にしたがって最小自乗
法により傾きを算出することによって,第1層の吸収係
数α1,m (m=1,2)が算出される。第1層の吸収係
数はα1,1 =1.05,α1,2 =0.525 となる。
【0103】3.3 第2層の吸収係数,および補正値の
測定
【0104】第2層の吸収係数α2,1 ,α2,2 と補正値
1 ,X2 は,ベース・フィルム層上に第1層および第
2層が形成された試料を用いて測定される。この試料は
たとえば,ベース・フィルムの膜厚t0 および第1層の
膜厚t1 がともに既知であり,かつ第2層の膜厚t2
0.28×10-6[m] , 0.4×10-6[m] および 0.5×10-6[m]
の3種類を用いる。
【0105】式(3) においてN=2とおくことにより次
式が得られる。ただし,m=1,2である。
【0106】 ln(Ii,m/Io,m)=α2,m2+α1,m1+α0,m0−Xm ∴ ln(Ii,m/Io,m)−α1,m1−α0,m0=α2,m2−Xm …(12)
【0107】投光装置10A,10Cと受光装置20A,20C
の間に試料がない場合に測定した投射光の強度Ii,1
i,2 と,それらの間に試料がある場合の透過光の強度
o, 1 ,Io,1 とをそれぞれ測定する。
【0108】これらの測定値に基づいて吸光度 ln(I
i,m /Io,m)(m=1,2)が算出される。図7は測定
結果を示し, (A)は中心波長λ1 =560[nm] の投射光,
(B)は中心波長λ2 =660[nm] の投射光についてそれぞ
れ示している。
【0109】図8は横軸にt2 ,縦軸に{ln(Ii,m /I
o,m)−α1,m1 −α0,m0}をとったグラフである。
図8(A) ,(B) において,白抜きの点は各膜厚t2 =0.
28×10-6[m] ,0.40×10-6[m] および0.50×10-6[m] に
おける測定値をそれぞれ表している。ただし,ベース・
フィルムの膜厚はt0 =6.20×10-6[m] であり,ベース
・フィルムおよび第1層の吸収係数は上述のようにして
測定した値α0,1 =2.24×104,α0,2 =2.14×104およ
びα1,1 =1.05×106 ,α1,2 =5.25×105 である。
【0110】t2 と{ln(Ii,m /Io,m)−α1,m1
α0,m0}(m=1,2)とに基づいて,式(12)にした
がって最小自乗法により傾きを算出することにより,吸
収係数α2,m (m=1,2)が得られる。縦軸の切片が
補正値(−Xm (m=1,2))となる。吸収係数およ
び補正値はそれぞれ,α2,1 =5.92×106 ,α2,2 =5.
64×106 およびX1 =−1.19,X2 =−0.565 となる。
【0111】3.4 複数種類の中心波長についてのベース
・フィルム,第1層および第2層の吸収係数と補正値
【0112】図9は投射光の中心波長λを変えて測定し
た,ベース・フィルム,第1層および第2層の吸収係数
α0 ,α1 およびα2 ,ならびに補正値Xを示してい
る。これらの吸収係数および補正値は,上述のλ1 =56
0[nm] ,λ2 =660[nm] ,の投射光の場合と同様にして
測定される。中心波長λは 560[nm], 580[nm], 605[n
m], 630[nm], 660[nm], 700[nm], 850[nm]および95
0[nm] であり,λ=560[nm],660[nm]は上述の測定値で
ある。
【0113】図10は図9に示す測定結果をグラフに表し
たものである。図10(A) は吸収係数αO (実線で示
す),α1 (鎖線で示す)およびα2 (破線で示す)に
関するグラフである。図10(B) は補正値Xに関するグラ
フである。
【0114】図11は,t0 =6.20×10-6[m] ,t1 =1.
82×10-6[m] およびt2 =0.28×10-6[m] の磁気記録媒
体(試料)について,図2に示す膜厚測定システムにお
いて,図9に示す吸収係数と補正値を用いて膜厚t1
2 を測定した結果を示している。図11において,t1
およびt2 の単位は [μm]で表されている。
【0115】図11(A) は一の投射光の中心波長λ1 を 5
60[nm]に固定し,他の投射光の中心波長λ2 を 580[n
m], 605[nm], 630[nm], 660[nm], 700[nm], 850[n
m]および950[nm] に変更した場合である。
【0116】図11(B) は中心波長λ1 を 660[nm]に固定
し,中心波長λ2 を 560[nm], 580[nm], 605[nm], 6
30[nm], 700[nm], 850[nm]および950[nm] に変更した
場合である。
【0117】図11(A) ,(B) において,Δt2 ,Δt1
およびΔ(t1 +t2 )はそれぞれ,試料の膜厚(上述
のt0 =6.20×10-6[m] ,t1 =1.82×10-6[m] および
2=0.28×10-6[m] )に対する測定値t1 ,t2 ,t1
+t2の誤差を百分率によって表している。
【0118】膜厚測定システムにより測定された膜厚t
1 ,t2 は,λ1 =660[nm] かつλ2 =630[nm] の場合
を除いて,それらの誤差が0(ゼロ)または数パーセン
トの範囲内に収まっている。λ1 =660[nm] かつλ2
630[nm] のとき,それらの2つの投射光の半値幅が重な
っているため,測定誤差が大きくなっている。
【0119】したがって,膜厚の測定に用いる2つの投
射光は,それらの投射光毎に吸収係数が異なり,かつそ
れらの半値幅が重ならないように選択すれば,精度よく
塗布層の膜厚を測定することができる。
【0120】図12は,式(3) において表面および境界面
における投射光の反射を考慮しない場合,すなわち補正
値X=0として第1層および第2層の膜厚を算出した測
定結果を示している。図12において,t1 およびt2
単位は [μm]で表されている。
【0121】図12(A) ,(B) はそれぞれ,図11(A) ,
(B) に対応している。表面および境界面における投射光
の反射を考慮しない場合には,投射光の反射を考慮する
場合に比して測定誤差が大きくなり,各層の膜厚を正確
に測定することはできない。たとえば,λ1 =660[nm]
かつλ2 =630[nm] のとき, 200%程度の測定誤差があ
る。したがって,表面および境界面おける反射に関する
補正値Xは重要な要素となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ベース・フィルム層上にN層の塗布層が形成さ
れた磁気記録媒体に,中心波長λをもつ投射光を垂直に
投射したときの光の透過と反射を示した図である。
【図2】膜厚測定システムの構成を示す図である。
【図3】ベース・フィルム層上に第1層および第2層の
塗布層が形成された磁気記録媒体に,相互に異なる中心
波長λ1 ,λ2 をもつ2つの投射光がそれぞれ投射され
た様子を示す。
【図4】ベース・フィルムのみからなる試料に,中心波
長λ1 ,λ2 をもつ投射光をそれぞれ投射したときの吸
光度と,この吸光度に基づいて算出されたベース・フィ
ルムの吸収係数を示す。
【図5】ベース・フィルム層上に第1層が形成された試
料に,中心波長λ1 ,λ2 をもつ投射光をそれぞれ投射
したときの吸光度と,この吸光度に基づいて算出された
第1層の吸収係数を示し, (A)は中心波長が 560[nm]の
投射光, (B)は中心波長が 660[nm]の投射光についてそ
れぞれ示している。
【図6】図5に示す測定結果を示すグラフであり, (A)
は中心波長が 560[nm]の投射光, (B)は中心波長が 660
[nm]の投射光についてそれぞれ示している。
【図7】ベース・フィルム層上に第1層と第2層が形成
された試料に,中心波長λ1 ,λ2 をもつ投射光をそれ
ぞれ投射したときの吸光度と,この吸光度に基づいて算
出された第2層の吸収係数と補正値を示し, (A)は中心
波長が560[nm] の投射光, (B)は中心波長が660[nm] の
投射光についてそれぞれ示している。
【図8】図7に示す測定結果を示すグラフであり, (A)
は中心波長が 560[nm]の投射光, (B)は中心波長が 660
[nm]の投射光についてそれぞれ示している。
【図9】異なる中心波長をもつ複数種類の投射光につい
て,測定されたベース・フィルム,第1層および第2層
の吸収係数と補正値とを示す。
【図10】図9に示す測定結果を示すグラフであり,
(A)は吸収係数を, (B)は補正値をそれぞれ示すグラフ
である。
【図11】(A),(B)はともに,一の投射光の中心波長を
固定し,この中心波長と異なる他の投射光の中心波長を
変えて,所定の膜厚をもつ試料を測定したときの測定膜
厚,およびこの測定膜厚について試料の膜厚に対する誤
差を示している。
【図12】(A),(B)はともに,一の投射光の中心波長を
固定し,この中心波長と異なる他の投射光の中心波長を
変えて,所定の膜厚をもつ試料を測定したときの測定膜
厚,およびこの測定膜厚について試料の膜厚に対する誤
差を示し,表面および境界面における投射光の反射を考
慮しない場合である。
【符号の説明】
1 磁気記録媒体 10A,10B,10C,10D 投光装置 11A,11B,11C,11D 集光レンズ 12A,12B,12C,12D 発光素子 13 電源装置 20A,20B,20C,20D 受光装置 21A,21B,21C,21D 集光レンズ 22A,22B,22C,22D 受光素子 23A,23B,23C,23D 増幅器 24A,24B,24C,24D アナログ/ディジタル変換器 30 演算装置 31 出力装置

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベース・フィルム層上に磁性体層を含む
    1または複数の塗布層が形成された磁気記録媒体につい
    て,膜厚を測定すべき塗布層数に等しい数の投射光を用
    いて塗布層の膜厚を測定する方法であり,磁気記録媒体
    の表面および隣合う2つの層の境界面における投射光の
    反射に関する補正値を投射光ごとに測定し,相互に異な
    る中心波長をもつ塗布層数に等しい数の上記投射光の強
    度をそれぞれ測定し,塗布層数に等しい数の上記投射光
    を,膜厚を測定すべき塗布層を有する磁気記録媒体にそ
    れぞれ投射し,この磁気記録媒体を透過した透過光の強
    度をそれぞれ測定し,これらの測定した投射光の強度と
    透過光の強度とに基づいて,上記ベース・フィルム層お
    よび上記塗布層をそれぞれ構成する物質の吸収係数と,
    上記の測定した補正値と,ベース・フィルムの膜厚とを
    用いて,塗布層の膜厚を算出する,膜厚測定方法。
  2. 【請求項2】 ベース・フィルム層上に磁性体層を含む
    1または複数の塗布層が形成された磁気記録媒体につい
    て,膜厚を測定すべき塗布層数に等しい数の投射光を用
    いて塗布層の膜厚を測定する方法であり,磁気記録媒体
    の表面および隣合う2つの層の境界面における投射光の
    反射に関する補正値を投射光ごとに測定し,相互に異な
    る中心波長をもつ塗布層数に等しい数の上記投射光を上
    記ベース・フィルムにそれぞれ投射し,このベース・フ
    ィルムを透過した第1の透過光の強度をそれぞれ測定
    し,塗布層数に等しい数の上記投射光を,膜厚を測定す
    べき塗布層を有する磁気記録媒体にそれぞれ投射し,こ
    の磁気記録媒体を透過した第2の透過光の強度をそれぞ
    れ測定し,これらの測定した第1の透過光の強度と第2
    の透過光の強度とに基づいて,上記塗布層を構成する物
    質の吸収係数と上記の測定した補正値とを用いて,塗布
    層の膜厚を算出する,膜厚測定方法。
  3. 【請求項3】 上記投射光の強度を測定し,膜厚を測定
    すべき上記磁気記録媒体と同じ構造をもち,かつベース
    ・フィルム層および塗布層の膜厚が既知である基準磁気
    記録媒体に,上記投射光を投射し,この基準磁気記録媒
    体を透過した透過光の強度を測定し,これらの測定した
    投射光の強度と透過光の強度とによって表わされる上記
    基準磁気記録媒体における投射光の損失量と,上記基準
    磁気記録媒体を構成する物質の吸収係数および上記の既
    知の膜厚に基づいて算出される上記基準磁気記録媒体に
    おける投射光の吸収量との差に基づいて,上記補正値を
    投射光ごとに算出する,請求項1または2に記載の膜厚
    測定方法。
  4. 【請求項4】 上記投射光は,可視域〜近赤外域の光で
    ある,請求項1または2に記載の膜厚測定方法。
  5. 【請求項5】 上記複数の投射光は,これらのスペクト
    ルの半値幅が重ならない程度に離れた中心波長とスペク
    トルの広がりをもつものである,請求項1または2に記
    載の膜厚測定方法。
  6. 【請求項6】 ベース・フィルム層上に磁性体層を含む
    1または複数の塗布層が形成された磁気記録媒体につい
    て,膜厚を測定すべき塗布層数に等しい数の投射光を用
    いて塗布層の膜厚を測定するシステムであり,相互に異
    なる中心波長をもつ塗布層数に等しい数の上記投射光を
    それぞれ投射する投光手段,上記投光手段から投射され
    た投射光または膜厚を測定すべき塗布層を有する磁気記
    録媒体を透過した透過光をそれぞれ受光し,受光した光
    の強度を表わす信号を出力する受光手段,ならびに上記
    受光手段から出力される信号によって表わされる投射光
    の強度と透過光の強度とに基づいて,投射光ごとにあら
    かじめ設定された上記ベース・フィルム層および上記塗
    布層をそれぞれ構成する吸収係数と,磁気記録媒体の表
    面および隣合う2つの層の境界面における投射光の反射
    に関する補正値と,上記ベース・フィルムの膜厚とを用
    いて,塗布層の膜厚を算出する演算手段,を備えた膜厚
    測定システム。
  7. 【請求項7】 ベース・フィルム層上に磁性体層を含む
    1または複数の塗布層が形成された磁気記録媒体につい
    て,膜厚を測定すべき塗布層数に等しい数の投射光を用
    いて塗布層の膜厚を測定するシステムであり,相互に異
    なる中心波長をもつ塗布層数に等しい数の上記投射光を
    ベース・フィルムまたは膜厚を測定すべき塗布層を有す
    る磁気記録媒体にそれぞれ投射する投光手段,上記投光
    手段から投射され,上記ベース・フィルムのみを透過し
    た第1の透過光または上記膜厚を測定すべき塗布層を有
    する磁気記録媒体を透過した第2の透過光をそれぞれ受
    光し,受光した光の強度を表わす信号を出力する受光手
    段,ならびに上記受光手段から出力される信号によって
    表わされる第1の透過光の強度と第2の透過光の強度と
    に基づいて,投射光ごとにあらかじめ測定された上記塗
    布層の吸収係数と磁気記録媒体の表面および隣合う2つ
    の層の境界面における投射光の反射に関する補正値とを
    用いて,塗布層の膜厚を算出する演算手段,を備えた膜
    厚測定システム。
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