JP2007285316A - 溶融金属中で使用される転がり軸受 - Google Patents

溶融金属中で使用される転がり軸受 Download PDF

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Abstract

【課題】溶融金属中での耐摩耗性に著しく優れた転がり軸受を提供する。
【解決手段】内輪1A、外輪1B、および転動体3を窒化珪素またはサイアロンで形成するとともに、保持器2を、二次元に織られた炭素繊維間に熱分解炭素またはガラス状炭素が充填され、この充填された炭素が黒鉛化されるとともに高純度化処理されて灰分量が10ppm以下になっている高純度二次元C/Cコンポジットで形成する。
【選択図】図5

Description

この発明は、例えば連続溶融金属メッキ浴中のロール支持装置に組み込まれる転がり軸受のように、溶融状態の亜鉛やアルミニウム等の溶融金属中で使用される転がり軸受に関する。
従来より、連続溶融亜鉛メッキ浴中のロール支持装置に組み込まれるような溶融金属中で使用される転がり軸受としては、高い耐熱性と耐食性とが要求されるために、形状が複雑である保持器以外はセラミックスで作製されたものが使用され、保持器については、その耐食性を向上させるために、例えば純タンタルまたはタンタルに10重量%以下の範囲でタングステンを加えた合金により作製することが提案されている(下記の特許文献1参照)。
下記の特許文献2には、溶融金属中における耐食性および耐摩耗性をさらに向上させるために、保持器を黒鉛または黒鉛を含む複合材料で作製することが提案されている。このような転がり軸受では、転動体が保持器のポケット部を摩耗させることによって、保持器をなす前記材料が転動体に移転・付着(以下、「移着」と称する。)し、転動体に移着された前記材料が外輪・内輪の転がり接触部に移着することで潤滑がなされる。
下記の特許文献3には、溶融金属中における耐食性および耐摩耗性をさらに向上させるために、保持器を純タンタル製、タンタル−タングステン合金(タングステン含有率10重量%以下)製、黒鉛製、またはC/Cコンポジット製とし、セラミックス製の内輪、外輪、転動体に、黒鉛やTaからなる固体潤滑膜を形成することが提案されている。
しかしながら、タンタル製の保持器は比重が16〜18と大きいため、軸受の回転トルクが大きくなる、低硬度(Hv80〜300)のためポケット部や案内面の摩耗が大きくなる等の問題点がある。また、黒鉛製の保持器は、溶融金属内から大気中に出した時に酸化されるため、再使用ときの耐摩耗性が著しく劣化する、高温での耐衝撃性が低いため割れが発生しやすい等の問題点がある。
下記の特許文献4には、緻密でありながら弾性率が高く、しかもチッピングの無い加工性の良いガラス状炭素複合部材及びその製造方法が記載されている。
下記の特許文献5には、高純度化処理により不純物が極めて低減された高純度C/Cコンポジットおよびその製造方法が記載されている。
下記の特許文献6には、2Dの炭素繊維強化炭素複合材料からなるネジであって、前記炭素繊維がスパンヤーンまたはフェラメントの平織クロスであり、ネジ部に熱分解炭素が含浸または被覆された炭素繊維強化炭素複合材料製ネジが記載されている。
特開平5−187445号公報 実開平7−19622号公報 特開平9−144765号公報 特開平10−101447号公報 特開平11−209115号公報 特開2001−289226号公報
本発明の課題は、セラミックス製の内輪、外輪、および転動体と、特殊な材料で形成された保持器を用いることで、溶融金属中での耐摩耗性に著しく優れた転がり軸受を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明は、内輪、外輪、および転動体が窒化珪素(Si3 4 )またはサイアロン(Si−Al−O−N)からなり、保持器が、二次元に織られた炭素繊維間に熱分解炭素またはガラス状炭素が充填され、この充填された炭素が黒鉛化されるとともに高純度化処理されて灰分量が10ppm以下になっている高純度二次元C/Cコンポジットからなることを特徴とする溶融金属中で使用される転がり軸受を提供する。
二次元に織られた炭素繊維間に熱分解炭素またはガラス状炭素が充填され、この充填された炭素が黒鉛化されるとともに高純度化処理されて灰分量が10ppm以下になっている高純度二次元C/Cコンポジットは、東洋炭素(株)より入手することができる。
この高純度二次元C/Cコンポジットは、一般的な二次元C/Cコンポジットと比較して、耐酸化性、耐摩耗性、耐久性、加工性に優れている。
本発明の転がり軸受によれば、前述の高純度二次元C/Cコンポジットで形成された保持器を用いることで、溶融金属中での耐摩耗性に著しく優れたものとなる。
以下、本発明の実施形態について具体的な実施例に基づいて説明する。
図1および2に示す形状の軌道輪試験片1を二枚(内輪試験片1A,外輪試験片1B)と、図3および4に示す形状の保持器試験片2を一枚と、直径3/8インチのボール3を三個で一組として、図5に示すような転がり軸受の摩耗試験用試験体Sを作製した。図1は軌道輪試験片の正面図であり、図2は図1のA−A線断面図であり、図3は保持器試験片の正面図であり、図4は図3のB−B線断面図である。
軌道輪試験片1は、図1および2から分かるように、厚さT1 =6mm、直径D1 =52mmの円板の中心に、直径D2 =10mmの穴11を開け、片面の周辺部に円板と同心の環状の溝12を付けたものである。この溝12は断面が円弧状に形成され、その曲率半径は5.15mmであり、円板の面から最大0.8mm(=T2 )だけ凹んでいる。また、溝12の中心線の直径D3 を38.5mmとした。
この軌道輪試験片1とボール3は窒化珪素製であり、窒化珪素の粉末をArおよびN2 の雰囲気下、2000℃で加圧焼結して得られた焼結体を機械加工することにより各形状に形成してある。保持器試験片2は、図3および4から分かるように、軌道輪試験片1と同じ大きさの円板の中心に直径D4 =24mmの穴21を開け、円板面に直径D5 =9.8mmの円形のポケット22を三個、各ポケット22の中心が同一円周上となるように等間隔で開けた形状のものである。そして、ポケット22のピッチ円Eの直径D6 は、軌道輪試験片1の溝12の中心線の直径D3 と同じ38.5mmとした。
このような形状の保持器試験片2を、黒鉛100%、Ta100%、東洋炭素(株)製の二次元C/Cコンポジット「CX−21」、東洋炭素(株)製の高純度二次元C/Cコンポジット「CX−510V」の四種類の材質で機械加工により形成した。
この高純度二次元C/Cコンポジットは、6K〜12Kのフィラメントの平織クロスにガラス状炭素を含浸させ、黒鉛化後に高純度化処理(1800〜2200℃で5〜30時間ハロゲンガス雰囲気で保持する処理)がなされたものである。
図5に示すように、溝12面を内側にした二枚の軌道輪試験片1A,1Bで、各ポケット22にボール3を入れた状態の保持器試験片2を挟み、各ボール3を各軌道輪試験片1A,1Bの溝12に収めることにより、転がり軸受の試験体Sを組み立てた。この状態で試験体Sを、るつぼ6の底部中心に配置し、回転軸7を上側の軌道輪試験片(内輪試験片)1A上の中心に配置した。この回転軸7は、るつぼ6より上側に出る部分が小径部71となっている。
そして、るつぼ6内に溶融亜鉛8を入れて蓋61をした後、るつぼ6より上側に出た小径部71に重り9を取り付け、この小径部71に、アキシャル方向にフリーの継手91を介して回転軸92を接続し、この回転軸92にトルクセンサ93を取り付けた。この状態で回転軸92を回転して回転軸7を回転させることにより、軌道輪試験片1Aを回転させた。試験条件は下記の通りである。
〔試験条件〕
アキシャル荷重:446N
回転速度:300rpm
るつぼ内温度:480℃
そして、トルクが上昇し、試験体Sの回転が停止するまでの耐久時間を測定した。その結果を以下に示す。
保持器試験片2が黒鉛100%製である試験体Sでは耐久時間が100時間であり、Ta100%製である試験体Sでは耐久時間が70時間であり、二次元C/Cコンポジット製である試験体Sでは耐久時間が150時間であり、高純度二次元C/Cコンポジット製である試験体Sでは耐久時間が500時間であった。
また、いずれの試験体Sでも溶融亜鉛に対する耐浸食性は良好であった。試験後の保持器試験片2の状態は、黒鉛製のものは、酸化されていて、ポケットの摩耗が大きくなって破損していた。Ta製のものは、ポケットの摩耗が大きくなって破損していた。二次元C/Cコンポジット製のものは、炭素繊維のほつれが生じて破損していた。高純度二次元C/Cコンポジット製のものは、ポケットの摩耗は有るが破損はしていなった。
実施例において使用した試験体を構成する軌道輪試験片の正面図である。 図1のA−A線断面図である。 実施例において使用した試験体を構成する保持器試験片の正面図である。 図3のB−B線断面図である。 実施例における回転試験の概要を示す概要図である。
符号の説明
1 軌道輪試験片
1A 内輪試験片
1B 外輪試験片
2 保持器試験片
3 ボール(転動体)
8 溶融亜鉛(溶融金属)
S 転がり軸受の試験体

Claims (1)

  1. 内輪、外輪、および転動体が、窒化珪素またはサイアロンからなり、
    保持器が、
    二次元に織られた炭素繊維間に熱分解炭素またはガラス状炭素が充填され、この充填された炭素が黒鉛化されるとともに高純度化処理されて灰分量が10ppm以下になっている高純度二次元C/Cコンポジットからなることを特徴とする溶融金属中で使用される転がり軸受。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN102384159A (zh) * 2011-07-11 2012-03-21 上海斐赛轴承科技有限公司 全碳石墨/混合碳石墨滚动轴承及其制作方法
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