JP2007284941A - 親綱支柱 - Google Patents
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Abstract
【課題】親綱係着部、固定部を支柱本体とは別体として形成してメンテナンスの便宜を図る。また、作業員の落下等の大荷重が係ってもボルトや支柱本体の折れや支柱の著しい傾斜を回避し、高所の建設現場での作業員の安全を確保するという親綱支柱本来の機能を適正に発揮させる。
【解決手段】親綱掛着部、支柱本体及び固定部をそれぞれ別体として形成すると共に、支柱本体と固定部の連結孔を挿通孔として落下時の連結ボルトの逃げ場を確保すると共に、支柱本体と固定部とを三点で連結し、当該連結点を支点として支柱本体を回転させ衝撃エネルギ−が接続部へ集中しないようにする。
【選択図】 図3
【解決手段】親綱掛着部、支柱本体及び固定部をそれぞれ別体として形成すると共に、支柱本体と固定部の連結孔を挿通孔として落下時の連結ボルトの逃げ場を確保すると共に、支柱本体と固定部とを三点で連結し、当該連結点を支点として支柱本体を回転させ衝撃エネルギ−が接続部へ集中しないようにする。
【選択図】 図3
Description
本発明は建設工事の安全用仮設具として作業員の安全帯を係合させる親綱支持用に使用される支柱に関するものである。
親綱支柱1は図1に示すように角柱パイプの支柱本体2と支柱の下端部を保持する固定具3とから構成され、固定具3は梁に止着するように、側面視においてコ字状の開口部3aを有する。また、親綱掛着部4は支柱本体2の上端部に溶接等の手段で一体的に接合されている。支柱本体と固定具は溶接或はボルトによる四点止めにより接合されている。
固定具3のコ字状開口部3a内に貫通突出して上下に移動する圧着ネジ5が螺合されており、開口部3aに梁鉄骨のフランジ(図示せず)を差し入れ、圧着ネジ5端をフランジに押圧して支柱全体を固定するのである。
支柱本体と固定部を別体として形成し、ボルトで接合した親綱支柱がある。(例えば特許文献1参照)。
また、親綱に作業員の体重が加わってその張設方向に大きく引っ張られても固定具3の曲がりを抑制し、支柱本体の傾斜を防止するために、ネジ5を張り出し方向に直交する方向に離間し、且つ、異なる位置に取りつけた親綱支柱がある。(例えば特許文献2参照)。
実開平5−52119号公報
特開2004−211401号公報
建設工事現場における高所作業位置で、作業員は身に付けた安全帯を安全滑車を介して親綱に掛着し、移動しながら作業を行っていた。この時、作業員が足場から落下等して支柱本体に大きな荷重が加わると、ボルトや支柱本体が折れ結局、作業員の体を支え切れずに、命を落としたり、大ケガをすることがあった。
これは、従来の親綱支柱は支柱本体と固定部が溶接或は、ボルト等の手段により、強固に接続されているため、落下の衝撃がその接合部に集中してボルトや支柱自体が損傷することに起因する。
実開平5−52119号公報記載の発明は従来、溶接で一体形成されていた支柱本体と固定具が別体として形成されており、部分的に交換可能でメンテナンス面で有利であるが、親綱に大きな荷重が加わったときの接合部へ集中するエネルギ−を分散させるための工夫はなされていない。
特開2004−211401号公報記載の発明は親綱の張設方向に沿って支柱本体に大きな外力が係っても、固定部の曲がりを押さえ、親綱支柱の傾斜を防止するために、固定部のネジ穴の位置を固定部張り出し方向に直交する方向に離間して並べ、且つ、位置が異なるように配置されている。
しかしながら、親綱への大荷重は、梁と固定部間だけでなく、支柱本体と親綱掛着部、支柱本体と固定部の接合部にも影響を及ぼし、これらの接合部でボルトの折れや支柱本体の折れを生じさせるのである。
そこで、本発明では上記問題点に鑑み、支柱が多少傾斜することはあっても、支柱本体の折れや、支柱の著しい傾斜といった最悪の事態を回避し、作業員の安全を守るという親綱支柱の機能を適正に発揮させることを目的とする。
本発明は上記課題を考慮してなされたもので、親綱掛着部、固定部を支柱本体とは別体として形成すると共に、支柱本体と固定具をネジ止めする連結孔を挿通孔として、連結部に大きな荷重が係った時のボルトの逃げを作ってここで衝撃を吸収する。さらに支柱本体と固定具の接合を四点止めではなく三点止めとし、また、支柱本体の接合端と固定具の間にわずかな間隙を形成する。連結ボルトを支点とする、支柱のある程度の回転を許容することで落下の衝撃が支柱本体と固定部の接合部に集中するのを回避し、支柱の損傷や著しい傾斜を防ぐのである。
1、支柱が多少傾斜することはあっても、ボルト、支柱本体の折れといった事態を回避し、作業員の安全を守るという親綱支柱の本来の機能を適正に発揮できる。
2、支柱本体、親綱掛着部及び固定部をそれぞれ別体として形成するため、部分的に交換が可能となりメンテナンスが楽であり、補修費用が低廉となる。さらに全ての部材が一体形成されていた従来の親綱支柱に比し、嵩が低くなるうえ、6kgから9kgあった重量が5.7kgへと軽量化されるため、運搬や保管のうえでも便利である。
2、支柱本体、親綱掛着部及び固定部をそれぞれ別体として形成するため、部分的に交換が可能となりメンテナンスが楽であり、補修費用が低廉となる。さらに全ての部材が一体形成されていた従来の親綱支柱に比し、嵩が低くなるうえ、6kgから9kgあった重量が5.7kgへと軽量化されるため、運搬や保管のうえでも便利である。
次に本発明を図2から4に示す実施の形態に基づいて詳細に説明する。
本実施の形態の一例である親綱支柱6は基本形態は従来のものと同一であるが、親綱掛着環7を有する親綱掛着部8、角柱パイプからなる支柱本体10及び固定部11をそれぞれ別体として形成する。軽金属の押し出し形成材によるものである。アルミニウム合金が適しているが、これに限定されるものではなく金属性角柱パイプであればよい。
固定部11は梁を挟み込む、上あご部11a及び下あご部11bが、横方向に張り出しており、側面視においてコ字状の開口部11cを有する。H鋼等の梁のフランジ12を当該開口部11cに差し入れ、圧着ネジ13の先端部でフランジ12を押圧して支柱全体を梁に支持固定するのである。19は支柱を運搬、設置時に使用する把手である。
固定部11の支柱本体差し込み部11dには支柱本体下部10aを貫通して、支柱本体10と固定部11を接続するボルト挿通孔15が上に二箇所、下一箇所の逆三角形状に三箇所穿設されている。この挿通孔15はボルト14の軸径(12mm)よりやや大きい直径(13mm)を有する挿通孔である。支柱本体10の下部10aにも同様の形状を有するボルト挿通孔16が穿設されている。アルミニウム合金は柔軟性を有するため、この挿通孔が変形し作業員の落下時にボルト14に逃げ場を与えて衝撃を吸収するのである。従って、接合部に衝撃エネルギーが集中することによるボルト自体の折れや、支柱本体下部の折れが防止できるのである。従来の支柱本体と固定部を強固に接続すると言う観念を転換し、支柱の回動を許容するのである。
また、図3の側面視において明らかなように支柱本体下端は本体差込部の固定部の内底と接しておらず、1cm程度の隙間20を有する。
また、従来、支柱本体は4箇所の連結孔に挿通されたボルトで固定部に接続されていたが、本発明では支柱本体と固定部は上2、下1の逆三角形状に配置した三点でボルト、ナットを締め付け、支持固定する。ボルト14を支点とする支柱本体10のある程度の回転を許容して、作業員の落下等の大きな荷重を受けた時でも、その衝撃エネルギ−を接続部に集中させることなく、分散して吸収するのである。
とはいっても支柱本体10が著しく回動すると作業員がこれに引っ張られて落下するおそれがある。作業員の安全が確保するためには、落下後の支柱の高さが,落下前の高さの90%以上である必要があるが、本案の親綱支柱の安全性については以下のような認定合格証を受けている。また検査内容については表2に示されている。
これによると、6本の支柱について規定の落下状況における変化の様子が記されている。折損の有無(支柱各部に折損及び亀裂がないこと)、離脱の有無(支柱が支柱固定具から離脱しないこと、親綱保持金具からジグが離脱しないこと)が試験され,その結果、すべての支柱について折損、離脱は発見されなかった。また落下後の親綱支柱の高さの変化については落下前の高さの89%〜97%、平均92%を保持し、落下の衝撃により支柱本体が著しく傾くことはなかった。
次に、親綱掛着環7を一体的に形成した親綱掛着部8は、支柱本体のパイプ内周よりもやや小さい外周を有する角柱パイプからなる。支柱本体上部10b及び親綱掛着部8にはボルト挿通孔17、18がそれぞれ穿設されている。
親綱掛着部8を支柱本体10の上端の開口部に挿入して、挿通孔17、18を連通してボルト(図示せず)を差し込み、親綱掛着部8を支柱本体10の上部に支持、固定するのである。
本発明は建設現場で使用される親綱支柱に利用可能である。
6、親綱支柱
8、親綱掛着部
10、支柱本体
11、固定部
14、ボルト
15、16、17、18、ボルト連結孔
19、把手
8、親綱掛着部
10、支柱本体
11、固定部
14、ボルト
15、16、17、18、ボルト連結孔
19、把手
Claims (1)
- 親綱掛着部、固定部、支柱本体をそれぞれ別体として形成すると共に、
支柱本体と固定具を固定する連結孔を逆三角形状に配置し、これを支点とする支柱本体の回動を許容する間隙を支柱本体と固定具の間に設けたことを特徴とする親綱支柱。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006111638A JP2007284941A (ja) | 2006-04-14 | 2006-04-14 | 親綱支柱 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006111638A JP2007284941A (ja) | 2006-04-14 | 2006-04-14 | 親綱支柱 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007284941A true JP2007284941A (ja) | 2007-11-01 |
Family
ID=38756978
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2006111638A Pending JP2007284941A (ja) | 2006-04-14 | 2006-04-14 | 親綱支柱 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2007284941A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011247088A (ja) * | 2011-09-12 | 2011-12-08 | Alinco Inc | 親綱支柱 |
KR20220083311A (ko) * | 2020-12-11 | 2022-06-20 | 한국전력공사 | 변압기 안전장치 및 이의 설치방법 |
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2006
- 2006-04-14 JP JP2006111638A patent/JP2007284941A/ja active Pending
Cited By (3)
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KR20220083311A (ko) * | 2020-12-11 | 2022-06-20 | 한국전력공사 | 변압기 안전장치 및 이의 설치방법 |
KR102489583B1 (ko) * | 2020-12-11 | 2023-01-16 | 한국전력공사 | 변압기 안전장치 및 이의 설치방법 |
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