JP2007283726A - 成形体及びその製造方法 - Google Patents

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俊樹 滝澤
Naoyuki Omori
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Abstract

【課題】耐摩耗性、摺動性、耐透湿性及び表面タック低減性に優れた、電離放射線硬化性樹脂の硬化層上にDLC皮膜を有する成形体、及びその製造方法、並びに前記成型体およびその製造方法によって得られた成形体を用いる電子部品用シール部材と電子部品を提供する。
【解決手段】被着体と、その上に順に設けられた電離放射線硬化性樹脂組成物の硬化層及びダイヤモンドライクカーボン皮膜を有する成形体である。
【選択図】なし

Description

本発明は、電離放射線硬化性樹脂の硬化層上にダイヤモンドライクカーボン(以下DLCと称することがある)皮膜を有し、耐摩耗性、摺動性、耐透湿性及び表面タック低減性に優れ、前記の優れる成形体及びその製造方法、並びに前記成形体及びその製造方法によって得られた成形体を用いる電子部品用シール部材と電子部品に関するものである。
近年、コンピュータのハードディスク装置(以下、HDDと称することがある)においては、高性能化、記憶容量の急激な増加、小型化が進み、複雑な回路構成を有するようになっており、わずかな塵によっても障害が起こるため、ガスケットを使ってこれらの侵入を防ぐことが一般に行われている。
従来、HDDのガスケットの製法は、EPDMゴムやフッ素ゴムであらかじめガスケット形状に成形したものを直接接着する方法や、接着性付与成分を予め配合した熱可塑性エラストマーなどを射出成形する方法、耐熱性ゴムシートを所定の形状に打ち抜き、これを接着するなどの方法が採られてきた。
しかしながら、上述のようにHDDの設計変更による図面の変更等が頻繁に行われ、従来の製法ではこの急激な変化に対応することが難しくなってきている。
最近では、上記問題点を解決するためにHDD用ガスケットの製造法として、ディスペンサーを用いて溶融樹脂又は溶液状樹脂を押し出し、被着体面に一筆書きによりガスケット形状に押し出し、一体化するディスペンシング法が、金型の製作や、貼り付け工程などが不要などのメリットがあることから、工業的に広く使用されている。
上記液状樹脂を用いた場合は、被着体面に一筆書きをした後、紫外線などの電離放射線の照射による硬化反応を伴う場合が多いが、通常、硬化した樹脂の表面は酸素による硬化阻害が起こるために硬化物の表面は粘着性が高くHDDの組立作業性に影響を与える場合がある。
一方、HDDの使用環境も変化してきており、パソコンなどの空調された穏やかな環境から自動車に用いられているカーナビ等においては高低温、多湿の過酷な環境に長期間耐えなければならず、例えば、製品の性能試験で−40℃〜100℃におけるヒートショック試験に耐えなければならない。したがって、ガスケットに用いられる樹脂に対してはガスバリア性、耐透湿性、表面タック低減性、低温特性、耐老化性等の多くの性能の向上が要求される。
近年、多くの材料の表面特性を改質する手段としてDLC皮膜でコーテイングすることが行なわれている。従来、DLC膜は、耐摩耗性、低摩擦性、潤滑性及び耐食性等の特性が改善されることから主に金属表面に形成されていたが、最近、樹脂やゴムなどの高分子基材表面にDLC膜を形成することにより、摺動性、透湿性、ガスバリア性などの優れた特性を活用する技術が開示されている(例えば、特許文献1、2及び3参照)。樹脂やゴムの表面にDLC皮膜をコーテイングする方法については、スパッタリング法、イオンプレーティング法、プラズマCVD等によって行なわれているが、耐熱性に優れた金属基材とは異なり、耐熱性に劣る高分子基材には、成膜技術とその条件に制約があり、また、高分子の種類によっては、DLC膜が基材と十分に密着しないため、良好な成膜ができない場合がある。従って、現状ではDLC皮膜と樹脂との密着性を向上させるためには、まだまだ検討しなければならない課題が残されている。
また、上記以外のDLC膜の成膜方法として、イオン注入プロセスと成膜プロセスを組み合わせた複合プロセスによってDLC膜を成膜する方法(例えば、特許文献4及び5参照)が開示されている。
特開平10−53870号公報 特開平10−130428号公報 特開2005−2377号公報 特許第3555928号公報 特開2004−323973号公報 特公平1−53681号公報
本発明は、このような状況下で、耐摩耗性、摺動性、耐透湿性及び表面タック低減性に優れた成形体、及び該成形体の製造方法、並びに前記成形体及びその製造方法によって得られた成形体を用いる電子部品用シール部材と電子部品を提供することを目的とするものである。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、特定の電離放射線硬化性樹脂組成物に電離放射線を照射し、その硬化層にDLC皮膜を形成することにより、その目的を達成し得ることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。
すなわち、本発明は、
(1) 被着体と、その上に順に設けられた電離放射線硬化性樹脂組成物の硬化層及びダイヤモンドライクカーボン皮膜を有することを特徴とする成形体、
(2) 電離放射線硬化性樹脂組成物の硬化層が、JIS−A硬度55以下である上記(1)記載の成形体、
(3) (A)被着体上に電離放射線硬化性樹脂組成物からなる未硬化層を形成する工程,(B)前記未硬化層に電離放射線を照射して硬化層を形成させる工程、及び(C)前記硬化層上にダイヤモンドライクカーボン皮膜を成形させる工程、を含むことを特徴とする成形体の製造方法、
(4) (C)工程においてプラズマイオン注入法によりダイヤモンドライクカーボン皮膜を形成させる上記(3)の成形体の製造方法、
(5) (C)工程において、炭化水素系ガスを使用し、パルスプラズマによるイオン注入プロセスと成膜プロセスを組み合わせた複合プロセスによりダイヤモンドライクカーボン皮膜を形成させる上記(3)の成形体の製造方法、
(6) (C)工程において、高周波・高電圧パルス重畳方式によるプラズマイオン注入法を採用する上記(5)の成形体の製造方法、
(7) 高周波・高電圧パルス重畳方式によるプラズマイオン注入法において、基材表面の清浄化処理、表面へのイオン注入及び成膜の3段階よりなる工程を有する上記(6)記載の成形体の製造方法、
(8) 高周波・高電圧パルス重畳方式によるプラズマイオン注入法において、基材表面の清浄化処理用ガスが、ヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン、及びキセノンの中から選ばれる少なくとも1種の不活性ガスであり、イオン注入及び成膜用ガスが、メタン、アセチレン、プロパン、ブタン、ヘキサン、ベンゼン、及びトルエンの中から選ばれる少なくとも1種の炭化水素系ガスである上記(6)又は(7)の成形体の製造方法、
(9) (C)工程を行なう前に、被着体及び硬化層にシランカップリング剤による表面調整を施す上記(3)〜(8)のいずれかの成形体の製造方法、
(10) 電離放射線硬化性樹脂組成物が、1分子中に少なくとも1個の(メタ)アクリロイル基を含む、アクリルウレタン樹脂及び/又は飽和炭化水素系樹脂を含有する上記(3)〜(9)のいずれかの成形体の製造方法、
(11) 電離放射線硬化性樹脂組成物における硬化性樹脂成分において重量平均分子量が5,000〜40,000の樹脂を含有する上記(3)〜(10)のいずれかの成型体の製造方法、
(12) 電離放射線硬化性樹脂組成物が、チクソ性付与剤と共に、重合開始剤、架橋剤、及びモノマーのうちの少なくとも1つを含有してなる上記(3)〜(11)のいずれかの成形態の製造方法、
(13) 上記(1)又は(2)の成形体を用いることを特徴とする電子部品用シール部材、
(14) 上記(3)〜(12)のいずれかの製造方法で得られた成形体を用いることを特徴とする電子部品用シール部材、
(15) 上記(1)又は(2)の成形体を用いることを特徴とする電子部品、及び
(16) 上記(3)〜(12)のいずれかの製造方法で得られた成形体を用いることを特徴とする電子部品、
を提供するものである。
本発明により、電離放射線硬化性樹脂の硬化層上にダイヤモンドライクカーボン皮膜を有し、耐摩耗性、摺動性、耐透湿性及び表面タック低減性に優れる成型体及びその製造方法、並びに前記成型体、及びその製造方法によって得られた成形体を用いる電子部品用シール部材と電子部品を提供することができる。
先ず、本発明の成形体は、被着体と、その上に順に設けられた電離放射線硬化性樹脂組成物の硬化層及びダイヤモンドライクカーボン皮膜を有することを特徴とする。
電離放射線硬化性樹脂組成物に含まれる電離放射線硬化性樹脂としては、1分子中に少なくとも1個の(メタ)アクリロイル基を含むアクリル系オリゴマーであれば特に制限はない。
アクリル系オリゴマーとしては、例えばポリエステルアクリレート系、エポキシアクリレート系、ウレタンアクリレート系、ポリエーテルアクリレート系、ポリブタジエンアクリレート系、シリコーンアクリレート系などが挙げられる。ここで、ポリエステルアクリレート系オリゴマーとしては、例えば多価カルボン酸と多価アルコールの縮合によって得られる両末端に水酸基を有するポリエステルオリゴマーの水酸基を(メタ)アクリル酸でエステル化することにより、あるいは、多価カルボン酸にアルキレンオキシドを付加して得られるオリゴマーの末端の水酸基を(メタ)アクリル酸でエステル化することにより得ることができる。エポキシアクリレート系オリゴマーは、例えば、比較的低分子量のビスフェノール型エポキシ樹脂やノボラック型エポキシ樹脂のオキシラン環に、(メタ)アクリル酸を反応しエステル化することにより得ることができる。また、このエポキシアクリレート系オリゴマーを部分的に二塩基性カルボン酸無水物で変性したカルボキシル変性型のエポキシアクリレートオリゴマーも用いることができる。ウレタンアクリレート系オリゴマーは、例えば、ポリエーテルポリオールやポリエステルポリオールとポリイソシアナートの反応によって得られるポリウレタンオリゴマーを、(メタ)アクリル酸でエステル化することにより得ることができ、ポリオールアクリレート系オリゴマーは、ポリエーテルポリオールの水酸基を(メタ)アクリル酸でエステル化することにより得ることができる。
また、アクリレート系オリゴマーとしては、他にポリブタジエンオリゴマーの側鎖にアクリレート基をもつ疎水性の高いポリブタジエンアクリレート系オリゴマー、主鎖にポリシロキサン結合をもつシリコーンアクリレート系オリゴマー、小さな分子内に多くの反応性基をもつアミノプラスト樹脂を変性したアミノプラスト樹脂アクリレート系オリゴマーなどがある。
なかでも、1分子中に少なくとも1個の(メタ)アクリロイル基を含む、アクリルウレタンオリゴマー及び飽和炭化水素系オリゴマーが好ましく、特に、耐透湿性が低く、低温特性、耐熱性、耐老化性などが優れた飽和炭化水素系オリゴマーが好ましい。
1分子中に少なくとも1個の(メタ)アクリロイル基を含む飽和炭化水素系オリゴマーは、次のような工程を経て製造することができる。
先ず、(a)飽和炭化水素系溶媒中で、ジリチウム開始剤により共役ジエン系単量体、又は共役ジエン系単量体及び芳香族ビニル系単量体を重合して、次に(b)前記共役ジエン系重合体又は共役ジエン/芳香族ビニル系共重合体とアルキレンオキシドとを反応させて、共役ジエン系重合体ポリオール又は共役ジエン/芳香族ビニル系共重合体ポリオールを製造し、さらに(c)前記共役ジエン系重合体ポリオール又は共役ジエン/芳香族ビニル系共重合体ポリオールに水素添加反応し、水添共役ジエン系重合体ポリオール又は水添共役ジエン/芳香族ビニル系共重合体ポリオールを製造し、最後に(d)前記水添共役ジエン系重合体ポリオール又は水添共役ジエン/芳香族ビニル系共重合体ポリオールと電離放射線硬化性不飽和炭化水素基含有化合物とを反応させる。
得られた共役ジエン系重合体又は共役ジエン/芳香族ビニル系共重合体の重量平均分子量が5,000〜40,000及び分子量分布が3.0以下であることが好ましい。重量平均分子量が5,000以上であれば架橋点間分子量を大きくすることができ、電離放射線硬化反応後、弾性率を低くかつ伸び大きくできるためゴム材料として好ましく、一方、分子量が40,000以下であれば、ジリチウム触媒で重合を行う際に、重合粘度が高くなりすぎず、重合プロセスとして固形分濃度を下げる必要がないので、低コストとなり好ましい。
また、分子量分布が3.0以下であると、低分子量成分や高分子量成分によるさまざまな影響を抑制することができる。特に、粘度は分子量の影響を大きく受けるため、分子量のわずかなブレは粘度バラツキとなる。狭い分子量分布の重合体であることにより、粘度を安定化させる効果が期待できる。またこのようなオリゴマー材料は、ディスペンサー塗布を行う場合が多く、この場合、材料粘度のバラツキは塗布後の寸法にバラツキを生じるので、粘度の安定化は重要であり、分子量分布が3.0以下であることが好ましい。
尚、他の硬化性樹脂成分の重量平均分子量および分子量分布についても、上記と同様である。
前記(a)工程おける重合はリビングアニオン重合であるために、分子量及び分子量分布を制御して重合できる。分子量は、ジリチウム開始剤と上記単量体の量により所定の分子量の重合体を重合することが可能であり、特に重量平均分子量が5,000以上では、分子量分布が2以下の狭い重合体を得易い。また、所望により、ランダマイザーの存在下にアニオン重合をさせてもよい。
次に、(b)工程では、重合体のリビングアニオンである重合体末端とアルキレンオキシドとを当量反応させることにより両末端に水酸基を有する共役ジエン系重合体ポリオール又は共役ジエン/芳香族ビニル系共重合体ポリオール(以下、「本発明に係る(共)重合体ポリオール」ということがある)を得ることができる。
さらに、(c)工程として、主鎖に二重結合を有する本発明に係る(共)重合体ポリオールに水素添加反応(以下、水添反応という)を行うことにより、主鎖に不飽和二重結合を持たない水添共役ジエン系重合体ポリオール又は水添共役ジエン/芳香族ビニル系共重合体ポリオール(以下、「本発明に係る水添(共)重合体ポリオール」ということがある)を得ることができる。ここで、(共)重合体とは、「重合体又は共重合体」をいう。
(d)工程として、上記のようにして得た本発明に係る水添(共)重合体ポリオールに、電離放射線硬化性不飽和炭化水素基含有化合物、例えば(メタ)アクリロイル基含有化合物を反応させて、電離放射線硬化性(メタ)アクリロイル基を導入した電離放射線硬化性(オリゴマー)樹脂が得られる。
上記の共役ジエン系単量体としては、例えば1,3−ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチルブタジエン、2−フェニル−1,3−ブタジエン、1,3−ヘキサジエン等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよいが、これらの中では、1,3−ブタジエン又はイソプレンが硬化後のゴム弾性確保の観点から好ましい。
また、芳香族ビニル系単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン又はパラメチルスチレンが硬化後のゴム物性の点で好ましい。これらは単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
ジリチウム開始剤としては、特に限定されず公知のものを用いることができる。例えば、特許文献6には、モノリチウム化合物を第3級アミンの存在下に、二置換ビニル又はアルケニル基含有芳香族炭化水素と反応させてジリチウム開始剤を製造する方法が記載されている。
上記ジリチウム開始剤の調製、及び(共)重合体の製造において用いられる溶媒としては、反応に不活性な有機溶剤であればよく、脂肪族,脂環族,芳香族炭化水素化合物等の炭化水素系溶媒が用いられ、n−ヘキサン、シクロヘキサンが通常用いられる。
また、上記の本発明に係る(共)重合体のリビングアニオンである末端と反応して、両末端に水酸基を生成するポリオール化反応に用いるアルキレンオキシドとして、例えばエチレンオキシド、プロピレンオキシド又はブチレンオキシド等が挙げられる。このポリオール化反応は、重合反応直後に行うのが好ましい。
(c)工程の水添添加反応は、通常の方法にて行なうことができる。例えば、有機溶媒中、水素加圧下で水添触媒の存在下で上記本発明に係る(共)重合体ポリオールに水素添加して行われる。水添触媒としては、パラジウム−カーボン、還元ニッケル、ロジウム系等不均一系触媒:または、ナフテン酸ニッケル、オクタン酸ニッケル等の有機ニッケル化合物あるいはナフテン酸コバルト、オクタン酸コバルト等の有機コバルト化合物とトリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム等の有機アルミニウム化合物もしくはn−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウムのような有機リチウム化合物を組合せた均一触媒が使用できる。共触媒として、テトラハイドロフラン、エチレグリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル化合物を用いてもよい。
また、他の水添反応方法としては、例えば上記水添前の本発明に係る(共)重合体ポリオールを、ジシクロペンタジエニルチタンハライド、有機カルボン酸ニッケル、有機カルボン酸ニッケルと周期律表第I〜III 族の有機金属化合物からなる水素化触媒、カーボン、シリカ、ケイソウ土等で担持されたニッケル、白金、バラジウム、ルテニウム、レニウム、ロジウム金属触媒やコバルト、ニッケル、ロジウム、ルテニウム錯体等を触媒として、1〜100気圧に加圧された水素下、あるいはリチウムアルミニウムハイドライド、p−トルエンスルホニルヒドラジドの存在下、もしくはZr−Ti−Fe−V−Cr合金、Zr−Ti−Nb−Fe−V−Cr合金、LaNi5 合金等の水素貯蔵合金の存在下、あるいは0.1〜10MPa程度に加圧された水素下で、水素化する方法、また、ジ−p−トリル−ビス(1−シクロペンタジエニル)チタニウム/シクロヘキサン溶液とn−ブチルリチウム/n−ヘキサン溶液を水素下で混合して得られる水素化触媒を用いて、0.1〜10MPa程度に加圧された水素下で、水素添加する方法等を挙げることができる。
上述の各種水添触媒の中で、遷移金属化合物とアルキルアルミニウム化合物の組み合わせからなるチーグラー系水添触媒又はパラジウム−カーボン系水添触媒が好ましい。
前記チーグラー系水添触媒の使用形態に特に制限はないが、予め遷移金属化合物とアルキルアルミニウム化合物とを反応させた触媒溶液を調製し、それを重合溶液に添加する方法を好ましく挙げることが出来る。かかる際に用いるアルキルアルミニウム化合物の量は、遷移金属化合物1molに対して0.2〜5molが好ましい。上記の触媒調製の反応は、−40〜100℃程度、好ましくは0〜80℃の温度範囲で行われ、反応時間は1分から3時間の程度である。
また、水添反応は通常50〜180℃、好ましくは70〜150℃の温度で、また0.5〜10MPa、好ましくは1〜5MPaの水素圧で行われる。水添 温度が50℃より低いと、また水素圧が5MPaよりも低いと触媒活性が低くなるため好ましくなく、水添温度が180℃を越えると触媒の失活、副反応等が起こりやすいため好ましくない。また通常、チーグラー系水添触媒は水添活性の極めて高い触媒であり、10MPa超とするのは必要性に乏しく装置上の負担が大きくなるので好ましくない。
(d)工程として本発明に係る水添(共)重合体ポリオールに、電離放射線硬化性(メタ)アクリロイル基を反応させて、該水添(共)重合体ポリオールの末端に導入する。ここで、(メタ)アクリロイル基含有化合物としては、アクリロイルイソシアネートやメタクリロイルイソシアネートが好ましく、これらとの反応により、上記の水添(共)重合体ポリオールは(メタ)アクリレート化される。
アクリロイルイソシアネートとしては、例えば、2−アクリロイルオキシエチルイソシアネートが挙げられ、メタクリロイルイソシアネートとしては、例えば、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネートが挙げられる。
上述した種々の電離放射線硬化性(オリゴマー)樹脂は、電離放射線硬化性樹脂組成物に用いられ、該組成物にはチクソ性付与剤と共に、重合開始剤、架橋剤、及びモノマーのうちの少なくとも1つを含有してなることが好ましい。
尚、電離放射線として、電子線を用いる場合には重合開始剤は含まなくてもよいが、紫外線などの活性光を用いる場合は重合開始剤として、通常光重合開始剤が用いられる。
前記チクソ性付与剤は、電離放射線硬化性(オリゴマー)樹脂100質量部に対して、0.5〜5質量部を含有することが好ましい。このチクソ性付与剤は、電離放射線硬化性(オリゴマー)樹脂と併用することにより、チクソトロピー性が効果的に向上し、押出し形状を精度よく制御して加工することが可能となる。この点からチクソ剤の添加量は特に1〜4.5質量部が好ましい。このチクソ性付与剤としては、無機充填剤および有機増粘剤のいずれも用いることができる。
無機充填剤としては、湿式シリカや乾式シリカの表面処理微粉シリカや、有機化ベントナイトなどの天然鉱物系のものが挙げられる。具体的には、乾式法により微粉化したシリカ微粉末[例えば、日本アエロジル(株)製、商品名:アエロジル300など]、このシリカ微粉末をトリメチルジシラザンで変性した微粉末[例えば、日本アエロジル(株)製、商品名:アエロジルRX300など]及び上記シリカ微粉末をポリジメチルシロキサンで変性した微粉末[例えば、日本アエロジル(株)製、商品名:アエロジルRY300など]などが挙げられる。無機充填剤の平均粒径は、増粘性の観点から、5〜50μmが好ましく、5〜12μmがより好ましい。
また、有機増粘剤としては、アマイドワックス、水添ひまし油系又はこれらの混合物などが挙げられる。具体的には、ひまし油(主成分がリシノール酸の不乾性油)の水添品である水添ひまし油[例えば、ズードケミー触媒(株)製, 商品名:ADVITROL 100、楠本化成(株)製, 商品名:ディスパロン305など]及びアンモニアの水素をアシル基で置換した化合物である高級アマイドワックス[例えば、楠本化成(株)製, 商品名:ディスパロン6500など]などが挙げられる。
これらチクソ性付与剤の中で、有機増粘剤が好ましい。天然鉱物系の無機充填剤は重金属等の不純物が避けられず、また、表面処理微粉シリカは、表面の濡れ性が変わり組成物の粘度が変化することがあり、また表面処理剤の種類によっては、使用中に器具に有害なガスを発生することがある。
さらに、有機増粘剤の中でも、アマイドワックスは、原料に由来するアミンの存在により架橋密度を高めて硬度が大きくなることがあるので、特に水添ひまし油が好ましい。
光重合開始剤としては、分子内開裂型、水素引き抜き型のいずれでもよい。分子内開裂型としては、べンゾイン誘導体類、べンジルケタール類[例えば、チバ・スペシャルテイ・ケミカルズ(株)製、商品名:イルガキュア651]、α−ヒドロキシアセトフェノン類[例えば、チバ・スペシャルテイ・ケミカルズ(株)製、商品名:ダロキュア1173、イルガキュア184]、α−アミノアセトフェノン類[例えば、チバ・スペシャルテイ・ケミカルズ(株)製、商品名:イルガキュア907、イルガキュア369]、α−アミノアセトフェノン類とチオキサントン類(例えば、イソプロピルチオキサントン、ジエチルチオキサントン)との併用、アシルホスフィンオキサイド類[例えば、チバ・スペシャルテイ・ケミカルズ(株)製、商品名:イルガキュア819]などが挙げられる。水素引き抜き型としては、ベンゾフェノン類とアミンの併用、チオキサントンとアミンの併用などが挙げられる。また、分子内開裂型と水素引き抜き型を併用してもよい。中でもオリゴマー化したα−ヒドロキシアセトフェノン及びアクリレート化したベンゾフェノン類が好ましい。より具体的には、オリゴ[2−ヒドロキシー2−メチル−1−[4−(1−メチルビニル)フェニル]プロパノン][例えば、Lamberiti S・P・A製、商品名:ESACURE KIP150など]、アクリル化べンゾフェノン[例えは、ダイセル・ユー・シー・ビー(株)製、商品名:Ebecryl P136など]、イミドアクリレートなどが挙げられる。
また、光重合開始剤として、上述のもの以外に、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−メチル−1−プロパン−1−オン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトンとベンゾフェノンの混合物、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、2,4,6−トリメチルベンゾイルフェニルホスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルフェニルフェニルエトキシホスフィンオキサイド、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタノン−1、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、2−メチル−1−[(4−メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、ベンゾイルメチルエーテル、ベンゾイルエチルエーテル、ベンゾイルブチルエーテル、ベンゾイルイソプロピルエーテル、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド、2−ヒドロキシ−2−メチル−[4−(1−メチルビニル)フェニル]プロパノールオリゴマー、2−ヒドロキシ−2−メチル−[4−(1−メチルビニル)フェニル]プロパノールオリゴマーと2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−1−プロパノンの混合物、イソプロピルチオキサントン、o−ベンゾイル安息香酸メチル及び[4−(メチルフェニルチオ)フェニル]フェニルメタン等も用いることができる。
本発明に係わるの電離放射線硬化性樹脂組成物に配合される光重合開始剤量は、電離放射線硬化性(オリゴマー)樹脂及び(メタ)アクリル酸エステルモノマーの合計100質量部に対し、0.1〜6質量部であることが好ましく、より好ましくは0.5〜4質量部、さらに好ましくは1〜3質量部である。
モノマーとしては、硬化前の電離放射線硬化性組成物の粘度を低減するばかりでなく、硬化後の諸物性も改良する。すなわち、被着体との接着強度の向上、硬度の低下、Eb(伸び)及びTb(破断強度)の向上等を図ることができる。モノマーとしては(メタ)アクリル酸エステルモノマーが好ましい。
(メタ)アクリル酸エステルモノマーとしては、分子量が1,000未満のものが好ましく、150〜600のものがより好ましい。(メタ)アクリル酸エステルモノマーとしては、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノエチルエーテル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチロールジシクロペンタンジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシ化フェニル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、イソボニル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、イソミリスチル(メタ)アクリレート、ラウロキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、メトキシジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシトリプピレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート及びメトキシトリエチレングリコールアクリレート等が挙げられる。
なお、(メタ)アクリレートとは、アクリレート又はメタクリレートをいう。
これらのうち、本発明においては、ジシクロペンタニルアクリレート、ジシクロペンテニルアクリレート及びイソボニルアクリレートが好ましい。
(メタ)アクリル酸エステルモノマーの配合量は、電離放射線硬化性(オリゴマー)樹脂と(メタ)アクリル酸エステルモノマーとを合わせて100質量部としたとき、電離放射線硬化性(オリゴマー)樹脂30〜100質量部に対して(メタ)アクリル酸エステルモノマー70〜0質量部が好ましく、さらに好ましくは、電離放射線(オリゴマー)樹脂40〜90質量部に対して(メタ)アクリル酸エステルモノマー60〜10質量部である。(メタ)アクリル酸エステルモノマーが10質量部以上であれば、電離放射線硬化性樹脂組成物の粘度低減効果を享受でき、押出し、吐出等をし易くなり、シール材等に形成し易くなる。また、60質量部以下であれば、該組成物の粘度が低くなり過ぎず、形成直後のシール材等が流下しにくくなる。さらに、硬化後のシール材等の接着強度や弾性も確保されるので、気密性が損なわれにくい。
本発明に係わる電離放射線硬化性樹脂組成物には、さらに、安定化剤等を加えてもよい。安定化剤としては、トリエチレングリコールビス[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート][例えば、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製、商品名:IRGANOX245、旭電化工業(株)製、商品名:アデカスタブAO−70等]、3,9−ビス{2−[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ]−1,1−ジメチルエチル}−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン[例えば、旭電化工業(株)製、商品名:アデカスタブAO−80等]等のフェノール系酸化防止剤等が挙げられる。
本発明に係わる電離放射線硬化性樹脂組成物に配合される安定化剤量は、電離放射線硬化性(オリゴマー)樹脂及び(メタ)アクリル酸エステルモノマーの合計100質量部に対し、0.1〜5質量部であることが好ましく、より好ましくは0.5〜3質量部、さらに好ましくは0.5〜2質量部である。
さらに、本発明の光硬化性組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で、密着性向上のための、テルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂、クマロン樹脂、クマロン−インデン樹脂、石油系炭化水素、ロジン誘導体等の各種粘着付与剤、チタンブラック等の着色剤等の添加剤を添加することができる。
本発明の電離放射線硬化性樹脂組成物を電離放射線の照射によって反応・硬化させて、硬化物を得ることができる。タイプAデュロメータにより測定した、この硬化物のJIS−A硬度が55以下であれば十分なシール性を得ることができるので好ましい。同様な観点から、より好ましくは10〜55、さらに好ましくは20〜55、特に好ましくは25〜52である。
また、上記硬化物の透湿度が40g/m2・24h以下であると、シール材やガスケットとしての機能が十分に発揮されるので好ましい。特に好ましくは15g/m2・24h以下である。
本発明の電離放射線硬化性樹脂組成物を反応・硬化させるために用いられる電離放射線とは、紫外線及び電子線、α線、β線、γ線等を示すが、本発明においては紫外線が好ましい。紫外線源としては、キセノンランプ、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、マイクロ波方式エキシマランプ等を挙げることができる。紫外線を照射する雰囲気としては、窒素ガス、炭酸ガス等の不活性ガス雰囲気あるいは酸素濃度を低下させた雰囲気が好ましいが、通常の空気雰囲気でも十分に硬化させることができる。照射雰囲気温度は、通常10〜100℃とすることができる。
また、電離放射線硬化樹脂は硬化後に再度電離放射線を照射したり、熱を加えることにより性状を安定化させることもできる。
本発明の電離放射線硬化性樹脂組成物の製造方法は、特に限定されず、公知の方法を適用することができる。例えば、各成分及び所望により用いられる添加剤成分を温度調節可能な混練機、例えば、一軸押出機,二軸押出機,プラネリーミキサー、二軸ミキサー、高剪断型ミキサー等を用いて混練することにより、製造することができる。
このようにして得られた電離放射線硬化性組成物を被着体に塗布し、電離放射線照射により硬化させる。
被着体としては、例えば、硬質樹脂からなるものも使用することができるが、加工性等から金属製のものが好ましい。金属としては特に制限はなく、例えば、冷延鋼板、亜鉛めっき鋼板、アルミニウム/亜鉛合金めっき鋼板、ステンレス鋼板、アルミニウム板、アルミニウム合金板、マグネシウム板、マグネシウム合金板等の中から、適宜選択して用いることができる。また、マグネシウムを射出成形したものも用いることができる。耐食性の点から、無電解ニッケルめっき処理を施した金属が好適である。この無電解ニッケルめっき処理方法としては、従来金属素材に適用されている公知の方法、例えば硫酸ニッケル,次亜リン酸ナトリウム,乳酸,プロピオン酸等を適当な割合で含有するpH4.0〜5.0程度で、かつ温度85〜95℃程度の水溶液からなる無電解ニッケルめっき浴中に、金属板を浸漬する方法等を用いることができる。
上記電離放射線硬化性樹脂組成物の被着体への塗布は、該組成物を必要に応じて温度調節し、一定粘度に調整した塗液を用いて任意の方法で行うことができ、例えばグラビアコート、ロールコート、スピンコート、リバースコート、バーコート、スクリーンコート、ブレードコート、エアーナイフコート、ディッピング、ディスペンシング、インクジェット等の方法を用いることができる。上記電離放射線硬化性組成物を塗布し、成形した後、電離放射線を照射することにより塗布層を硬化させる。
本発明の成形体は、上述のように電離放射線を照射することにより硬化させた電離放射線硬化性樹脂組成物の硬化層の表面にさらに、ダイヤモンドライクカーボン(DLC)皮膜が形成されていることを要する。
DLCは、天然ダイヤモンドと同じ炭素のSP3結合とグラファイトと同じ炭素のSP2結合それに水素結合を含むアモルファス構造となっている。
DLC被膜は、潤滑性が良好であり、また、他物品との摩擦により摩耗し難く、かつ、その厚さを調整することにより、該膜で被覆された基材が柔軟性を有するものである場合にも該基材本来の柔軟性を損なわない程度の適度な硬度を有するものにすることができる。また、撥水性、ガスバリア性及び電気絶縁性が良好である。
また、本発明の成形体を製造する方法は(A)被着体上に電離放射線硬化性樹脂組成物からなる未硬化層を形成する工程,(B)前記未硬化層に電離放射線を照射して硬化層を形成させる工程、及び(C)前記硬化層上にダイヤモンドライクカーボン皮膜を成形させる工程、の3工程からなり、(A)及び(B)工程については詳細に述べてきたが、ここで(C)工程について詳細に説明をする。
DLC皮膜を形成する方法としては、特に制限はなく上述の硬化した樹脂組成物に熱的損傷を与えない温度範囲で皮膜形成できる方法として、プラズマCVD法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、プラズマイオン注入法等を挙げることができるが、特に、炭化水素ガスを使用し、パルスプラズマによるイオン注入プロセスと成膜プロセスを組み合わせた複合プロセスによりDLC皮膜を形成することが、均一なDLC皮膜が形成されること、DLC皮膜と基材(硬化した樹脂組成物)との密着性が非常に高いこと等の観点から好ましい。
スパッタリング法は、真空容器中で電場等を利用して低圧環境下でアルゴン等の不活性ガスの電離を行いその電離されたイオンを加速しターゲット材に打ち込み、それによってはじき出された原子が対向する基材に堆積し薄膜が形成される方法である。
イオンプレーテイング法は、真空蒸着とプラズマの複合技術であり、原則としてプラズマを利用して、蒸発粒子の一部をイオンもしくは励起粒子とし、活性化して蒸着する技術である。
プラズマCVDは、真空容器中で高周波電力等を用いて発生させたプラズマのエネルギーを利用して、低圧及び低温環境下で原料ガスの分解及び結合などを起こさせることにより基材上に薄膜を形成させる方法である。
DLC膜の成形手段としては、上記のような種々の方法が知られているが、成膜性及び密着性等の面よりプラズマイオン注入法が好適である。すなわち、このプラズマイオン注入法は、プラズマに浸した基材に負の高電圧パルスを印加して、基材表面に形成されるシース電場イオン(DLC膜では炭素イオン)を加速して注入するものであり、基材表面に沿ってイオンシースができるため、三次元表面部へ均等にイオン注入できると共に、基材周囲のプラズマから直接にイオンを引き出すのでビーム電流を大きくとれ、短時間で高密度のイオン注入を行なえる。又、プラズマの制御によって低温プロセスが可能であり、装置構成も比較的単純で安価に製作できると言う利点がある。
又、このようなイオン注入のなかでも、高周波(RF)・高電圧パルス重畳方式は、低温での処理が可能で、均一性及び密着性に優れたDLC膜を形成できることから、DLC膜形成手段としてこのましい。
この高周波・高電圧パルス重畳方式について、図1に示模式図によって詳細に説明する。
内部に非処理物Mを配置させた真空容器B内を排気管Oより真空吸引した上で、該真空容器B内で供給菅Iからプラズマ形成ガスを導入、プラズマ生成用のパルス高周波電源S1とイオン注入用の高圧パルス用電源S2とを重畳整合回路Cによって重畳(相互の誘導障害を防止しながら、お互いに結合する)させ、この重畳した電力を導体Lを介して被処理物Mに印加することにより、基材である被処理物(硬化した樹脂組成物)Mの周囲にプラズマPを発生させるとともに、このプラズマP中のイオンを負の高電圧パルスによって被処理物Mに誘引・注入させ、また該イオンのラジカル種の堆積中にもイオン注入を伴いながら成膜を行なうものである。
なお、図中のFは、真空容器Bの導体挿通部に介在して高電圧を真空容器B絶縁するフィールドスルーである。
この高周波(RF)・高電圧パルス重畳方式によるDLC膜成形は、基材である被処理物(硬化した樹脂組成物)Mへのプラズマによる基材表面の清浄化処理、表層へのイオン注入、成膜の3段階を経て形成されることが好ましい。真空容器B内への導入ガスとして、表面の清浄化段階ではヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン及びキセノン等の不活性ガスの中の少なくとも1種が用いられるが、アルゴンが特にこのましい。
この処理によって基材表面が清浄化され、又はさらに基体表面粗度が向上する。これらは、DLC皮膜の密着性向上に寄与し、高密着性DLC皮膜を得ることができが、イオン注入法を用いる場合は、被成膜基材のプラズマによる前処理と表面へのイオン注入及び成膜を同一の装置で行うことができ、DLC皮膜と基材との間に優れた密着性を得ることができる。
イオン注入及び成膜工程ではDLC皮膜を形成する場合のプラズマ原料ガスとして、メタン、アセチレン、プロパン、ブタン、ヘキサン、ベンゼン、トルエン等様々な炭化水素系ガスが夫々使用される。特に、メタンとアセチレンとの混合ガスを用いることが好ましい。
各段階での導入ガスの種類と導入量、真空度、高周波電圧とパルス幅、注入電圧電圧とパルス幅、遅延時間、繰り返し数の設定により、DLC皮膜の厚みや、硬さ等を調製できる。
前記DLC皮膜の膜厚は、基材上に密着性を良好に形成でき、さらに基材の保護膜として本発明の目的を十分機能できるとともに、基材が柔軟性を有するものである場合には、該基材本来の柔軟性を損なわない範囲内であればよい。具体的には0.005〜50μm程度の範囲が好ましい。また、DLC皮膜の硬度はビッカース硬度が500〜4000Hv程度の範囲に設定されることが推奨される。
硬度が低すぎる場合は、充分な耐久性が得られない。また膜厚が、厚すぎたり、硬度が大きすぎるとDLC皮膜の製造コストが高くつく割には、それによる耐久性の向上は僅かであるため不経済である。
尚、このような膜厚及び硬度範囲のDLC皮膜を形成する上で、高周波の加速電圧およびイオン注入の範囲は1〜30kVの範囲がよい。又高周波(RF)・高電圧パルス重畳方式では負の高電圧パルスを用いることから、低温プロセスが可能で例えは、ガラスエポキシ材料、樹脂材料等の低融点材料への成膜も容易に行なえる。
上記のイオン注入処理工程の前に、前処理工程として真空容器B内に金属製の被着体表面に成形された電離放射線硬化性樹脂組成物の硬化層からなる試料をいれ、真空容器B内を高真空にした後、少量のシランカップリング剤のガスを注入し、プラズマイオン注入処理をおこなうことによって、被着体及び硬化層の両者の表面にSiCの薄膜を形成した後、真空容器B内にアセチレンとメタンの混合ガスを注入し、前処理条件と同じマイルドな条件でプラズマイオン注入処理を行っても被着体及び硬化層の両表面に容易にDLC皮膜を形成することができる。この場合、DLC皮膜と硬化層との間に薄膜のSiCの層が形成されることになり,DLC皮膜と硬化層との密着性が向上する。
尚、前処理に用いられるシランカップリング剤としてはテトラメチルジシロキサンが好ましい。
この前処理は必須要件ではないが、被着体の耐薬品性が向上するの等の点で好ましい。前処理を省略し、被着体および硬化層の両表面にプラズマイオン注入処理を行った場合、金属材料からなる被着体にプラズマイオンを注入しようとした場合、シビアな処理条件を選択しなければならず、その場合には樹脂組成物である硬化層が熱的損傷を受ける場合がある。
しかしながら、このプラズマイオンの注入処理は低温プロセスが可能なために部分成膜も容易におこなえる。金属材料を用いたマスキングの他に、カプトンテープやアルミテープ等の低融点材料もマスキングように用いられることから、容易に部分成膜が可能となる。
次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるものではない。
なお、重量平均分子量、透湿度、硬度及び表面タックは、下記の方法に従って測定した。
(1)重量平均分子量
GPC法(Gel Permeation Chromatography)を用い、ポリスチレン換算により重量平均分子量を得た。
(2)透湿度
JIS L1099に記載のA法の透湿カップを使用し、JIS Z0208に準拠して40℃、相対湿度90%の条件で測定した。試験体として、厚さ0.86mmのシートを用いた。
(3)硬度
JIS K6253に準拠し、タイプAデュロメータにより硬化物の硬度を測定した。試験体として厚さが約0.9mmのシート7枚を積層した厚さが約6mmのものを用いた。
(4)表面タック
0.86mm厚さのシート表面にSUS304製の円柱型プローブを一定条件で押し付け引き上げる時の力gを測定(DLC処理及び無処理の表面)した。
*プローブ径:φ5mm
*押し込みスピード:120mm/min
*押し込み荷重:30gfで3sec
*引き上げスピード:600mm/min
<重合体製造例1>
アルゴン置換した7リットルの重合リアクターに、脱水精製したシクロヘキサン1.50kg、22.9質量%の1,3ブタジエンモノマーのヘキサン溶液を2.00kg、20.0質量%のスチレンモノマーのシクロヘキサン溶液を0.765kg、1.6モル/リットルのOOPSのヘキサン溶液を209.4ml添加した後、0.5モル/リットルのジリチウム重合開始剤を223.5ml添加して重合を開始させた。
重合リアクターを50℃に昇温しながら、1.5時間重合を行った後、1モル/リットルのエチレンオキシドのシクロヘキサン溶液を220.4ml添加し、さらに2時間撹拌した後、50mlのイソプロピルアルコールを添加した。重合体のヘキサン溶液をイソプロピルアルコール中に沈殿させ、十分に乾燥させて重合体ポリオールAを得た。この重合体ポリオールBは両末端OH基スチレン−ブタジエン共重合体であり、スチレン分は25質量%であり、重量平均分子量は、7,100、分子量分布は1.25であった。
次に、重合体ポリオールA120gを、十分に脱水精製したヘキサン1リットルに溶解した後、予め別容器で調整したナフテン酸ニッケル、トリエチルアルミニウム、ブタジエンが1:3:3(モル比)の触媒液を共重合体溶液中のブタジエン部1,000モルに対してニッケル1モルになるように仕込んだ。密閉反応容器に水素を27,580hPa(400psi)に加圧添加して、110℃にて4時間水添反応を行った。その後、3モル/リットル濃度の塩酸で触媒残渣を抽出分離し、さらに遠心分離をして触媒残渣を沈降分離した。その後、水添重合体ポリオールをイソプロピルアルコール中に沈殿させ、更に十分に乾燥を行った。
十分に乾燥した各水添重合体ポリオール100gを、それぞれ、シクロヘキサンに溶解させ、40℃に保ち十分に撹拌しながら2−アクリロイルオキシエチルイソシアネート(昭和電工(株)製:カレンズAOI)をゆっくり滴下した後、さらに4時間撹拌を行い、イソプロピルアルコールに沈殿させ乾燥させた。2−アクリロイルオキシエチルイソシアネートの添加量は、3.75gであった。以上のようにして、水添重合体ポリオールAから光硬化性液状樹脂Aを得た。
<電離放射線硬化性樹脂組成物(1)の調製>
*1、電離放射線硬化性樹脂:末端アクリル化ポリブタジエン「BAC−45」大阪有機化学工業社製 70g
*2、アクリルモノマー:イソボニルアクリレート「IBXA」大阪有機化学工業社製 30g
*3、電離放射線重合開始剤:α−アミノケトン「イルガキュア369」チバ・スペシャルテイ・ケミカルズ(株)製、1g
*4、粉末シリカ、3g
<電離放射線硬化性樹脂組成物(2)の調製>
*1.電離放射線硬化性樹脂:重合体製造例1の末端アクリル化水添SBR、(スチレン含量25質量%、重量平均分子量7,100)を用いた以外は電離放射線硬化性樹脂組成物(1)と同様の配合組成とした。
以上2種類の配合組成に基づいて夫々プラネタリーミキサーにて混練し2種類の電離放射線硬化性樹脂組成物を得た。
<硬化層の調製>
得られた2種類の組成物を用いて、クロメート処理されたスチールプレート上にディスペンサーで幅0.8mm、高さ0.6mmに塗布した後にこれに紫外線を照射して硬化させた試験体を得た。紫外線の光源にはメタルハライドランプを使用し、空気雰囲気下で照度約160mW/cm2(波長320〜390nm)、積算光量約9,000mJ/cm2の条件で照射を行った。
<DLC処理条件>
*処理装置:栗田製作所株式会社製プラズマイオン注入成膜装置
*プラズマ原料ガス:アセチレン/メタンガス(質量比)=60:40
*前処理ガス:テトラメチルジシロキサン
*処理パルス電圧:−1000〜−5000V
実施例1
栗田製作所株式会社製プラズマイオン注入成膜装置に組成物(1)を硬化して得られた試験体を挿入し、試験プレートに設置した後、充分に減圧して30分真空に減圧した。
その後アルゴンガスを導入し1.5Paに保った後5分間プラズマ表面処理を行い、その後アセチレン/メタンガス(60:40)を導入し、約10分間のイオン注入及び成膜処理を行った。処理パルス電圧は−5KVとした。DLC処理後の試料の表面タック、透湿度及び硬度を測定した。測定結果を第1表に示す。
実施例2
栗田製作所株式会社製プラズマイオン注入成膜装置に組成物(1)を硬化して得られた試験体を挿入し、試験プレートに設置した後、充分に減圧して30分真空に減圧した。
その後アルゴンガスを導入し0.1Paに保った後5分間プラズマ表面処理を行い、その後テトラメチルジシロキサンを導入し圧力を0.5Paに保ち5分間表面処理をおこなった。さらにその後アセチレン/メタンガス(60:40)を導入し、約10分間のイオン注入及び成膜処理を行った。処理パルス電圧は−5KVとした。DLC処理後の試料の表面タック、透湿度及び硬度を測定した。測定結果を第1表に示す。
実施例3
栗田製作所株式会社製プラズマイオン注入成膜装置に組成物(2)を硬化して得られた試験体を挿入した以外は実施例1と同様の処理をおこなった。DLC処理後の試料の表面タック、透湿度及び硬度を測定した。測定結果を第1表に示す。
実施例4
栗田製作所株式会社製プラズマイオン注入成膜装置に組成物(2)を硬化して得られた試験体を挿入した以外は実施例2と同様の処理をおこなった。DLC処理後の試料の表面タック、透湿度及び硬度を測定した。測定結果を第1表に示す。
比較例1
DLC処理を行わず組成物(1)を硬化して得られた試験体の表面タック、透湿度及び硬度を測定した。測定結果を第1表に示す。
比較例2
DLC処理を行わず組成物(2)を硬化して得られた試験体の表面タック、透湿度及び硬度を測定した。測定結果を第1表に示す。
Figure 2007283726
本発明の成形体は、電子部品用のシール部材として、例えば、HDD用等のガスケット、インクタンク用シール、液晶シール等に好適に用いられるとともに成形体を用いた電子部品として好適に用いることが出来る。
プラズマイオン注入成膜装置の模式図である。
符号の説明
B.真空容器
O.排気菅
S1.高周波電源
S2.高電圧パルス電源
C.重畳整合回路
I.供給菅
L.導体
M.被処理物
P.プラズマ
F.フィードスルー

Claims (16)

  1. 被着体と、その上に順に設けられた電離放射線硬化性樹脂組成物の硬化層及びダイヤモンドライクカーボン皮膜を有することを特徴とする成形体。
  2. 電離放射線硬化性樹脂組成物の硬化層が、JIS−A硬度55以下である請求項1記載の成形体。
  3. (A)被着体上に電離放射線硬化性樹脂組成物からなる未硬化層を形成する工程,(B)前記未硬化層に電離放射線を照射して硬化層を形成させる工程、及び(C)前記硬化層上にダイヤモンドライクカーボン皮膜を成形させる工程、を含むことを特徴とする成形体の製造方法。
  4. (C)工程においてプラズマイオン注入法によりダイヤモンドライクカーボン皮膜を形成させる請求項3に記載の成形体の製造方法。
  5. (C)工程において、炭化水素ガス系を使用し、パルスプラズマによるイオン注入プロセスと成膜プロセスを組み合わせた複合プロセスによりダイヤモンドライクカーボン皮膜を形成させる請求項3に記載の成形体の製造方法。
  6. (C)工程において、高周波・高電圧パルス重畳方式によるプラズマイオン注入法を採用する請求項5に記載の成形体の製造方法。
  7. 高周波・高電圧パルス重畳方式によるプラズマイオン注入法において、基材表面の清浄化処理、表面へのイオン注入及び成膜の3段階よりなる工程を有する請求項6記載の成形体の製造方法。
  8. 高周波・高電圧パルス重畳方式によるプラズマイオン注入法において、基材表面の清浄化処理用ガスが、ヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン、及びキセノンの中から選ばれる少なくとも1種の不活性ガスであり、イオン注入及び成膜用ガスが、メタン、アセチレン、プロパン、ブタン、ヘキサン、ベンゼン、及びトルエンの中から選ばれる少なくとも1種の炭化水素系ガスである請求項6又は7記載の成形体の製造方法。
  9. (C)工程を行なう前に、被着体及び硬化層にシランカップリング剤による表面調整を施す請求項3〜8のいずれかに記載の成形体の製造方法。
  10. 電離放射線硬化性樹脂組成物が、1分子中に少なくとも1個の(メタ)アクリロイル基を含む、アクリルウレタン樹脂及び/又は飽和炭化水素系樹脂を含有する請求項3〜9のいずれかに記載の成形体の製造方法。
  11. 電離放射線硬化性樹脂組成物における硬化性樹脂成分において重量平均分子量が5,000〜40,000の樹脂を含有する請求項3〜10のいずれかに記載の成形体の製造方法。
  12. 電離放射線硬化性樹脂組成物が、チクソ性付与剤と共に、重合開始剤、架橋剤、及びモノマーのうちの少なくとも1つを含有してなる請求項3〜11のいずれかに記載の成形体の製造方法。
  13. 請求項1又は2記載の成形体を用いることを特徴とする電子部品用シール部材。
  14. 請求項3〜12のいずれかに記載の製造方法で得られた成形体を用いることを特徴とする電子部品用シール部材。
  15. 請求項1又は2記載の成形体を用いることを特徴とする電子部品。
  16. 請求項3〜12のいずれかに記載の製造方法で得られた成形体を用いることを特徴とする電子部品。
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