以下、本発明の実施の形態をパチンコ遊技機に適用した例として図面を参照して説明する。
図1は遊技機の正面図である。図1において、1はいわゆるCR機と称される遊技機であり、遊技機1にはカード式球貸機(以下、単に球貸機という)2が併設されている。球貸機2にはカードリーダーが内蔵され、球貸機2の前面パネル3にはプリペイドカードが挿入されるカード挿入口4が形成されているとともに、前面パネル3(開閉可能な構造)を施錠する鍵装置5が設けられている。
遊技機1は額縁状前面枠11と、ガラスを支持する樹脂製のガラス枠12と、遊技領域の形成された遊技盤13と、前面表示パネル14と、前面表示パネル14の下方の前面操作パネル15とを有している。額縁状前面枠11は木製の機枠16(図2参照)に対して上部蝶番17および下部蝶番18によって開閉可能に支持され、ガラス枠12は額縁状前面枠11に開閉可能に支持されている。なお、ガラス枠12は鍵装置19によって開閉可能に施錠されている。
前面表示パネル14には賞球を受ける上皿21が形成されるとともに、遊技球を購入するときに操作する球貸釦22、プリペイドカードの残高を表示するカード度数表示器(カード残高表示器)23、プリペイドカードを排出するときに操作するカード排出釦(返却釦)24、および上皿21の球を後述の下皿32に移すために両者を接続する通路を開閉するための開閉レバー25が設けられている。なお、上皿21の内部には遊技音等を出力するスピーカが設けられているが、図示略している。
前面操作パネル15には、灰皿31および下皿32が形成されるとともに、下皿32に貯留された球を外部下方に抜くための球抜きレバー33が設けられている。また、前面操作パネル15の右端部側には発射装置の発射操作ノブ34が設けられている。
遊技盤13における遊技領域はパチンコ球を用いて遊技を行うものであれば、例えばいわゆる「第1種」に属するものあるいは図柄表示装置を備えた「第3種」に属するもの、あるいは他の機種等であっても、任意の構成をとり得るが、一例として本実施の形態では「第1種」に属するタイプのものを用いている。
遊技盤13にはアウト球流入口41、ガイドレール42、特別図柄表示装置43、普通電動役物タイプの始動入賞口44、変動入賞装置45(大入賞口)、普図始動ゲート46、47、複数の一般入賞口48〜50、特図始動記憶表示器51、普通図柄表示器52、普図始動記憶表示器53、サイドランプ54、55、風車と呼ばれる打球方向変換部材(図示略)、多数の障害釘(図示略)が設けられている。
ここで、遊技盤13の遊技領域に設けられた複数の全ての入賞口、すなわち始動入賞口44(内部に特図始動センサ172が配置)、変動入賞装置45(大入賞口:内部に後述のカウントセンサ173等が配置)および一般入賞口48〜50(内部に後述の一般入賞センサ175a〜175cが配置)については、各入賞口毎に入賞球を検出する入賞センサ(例えば、近接センサ:ただし図1では略)が配置されており、その始動入賞口44の入賞に対しては賞球数が例えば「6個」に、変動入賞装置45(大入賞口)および一般入賞口48〜50に入賞に対しては賞球数が例えば「15個」に設定されている。
遊技機1の額縁状前面枠11の上部には大当り時に点灯(点滅状態も含む)する大当り表示器56が設けられているとともに、大当り表示器56の側方には島設備から球を補給したときに点灯するとともにエラー発生の場合に点滅する補給ランプ57および賞球排出時および球貸し時に点灯する賞球ランプ58が設けられている。
図2は遊技機1の裏機構を示す図である。図2において、遊技機1における裏機構の主要な部品としては、貯留タンク(上タンク)101、誘導路102、ターミナル基盤(外部端子基盤)103、半端センサユニット104、排出ユニット105、排出制御装置106、遊技制御装置107、役物中継基盤108、発射ユニット109、カードユニット接続基板110、電源供給ユニット111、裏機構盤の基枠体112(裏メカベース)、音制御装置113、発射制御装置115、表示制御装置116、および装飾制御装置117がある。
遊技制御装置107、役物中継基盤108、および音制御装置113は、この場合遊技盤13の裏側に取り付けられており、また表示制御装置116は、センター役物(特別図柄表示装置43)の後部に配設されている。各制御ユニットの取り付け位置は、図2の態様に当然限られず、例えば遊技制御装置107が基枠体112に取り付けられる場合も有り得る。
基枠体112は、合成樹脂製の一体成型品から形成され、遊技機1の前面枠11の裏側に固定された金属フレーム121に取り付けられている。そして、この基枠体112の上に各種の部品、例えば貯留タンク101、誘導路102、ターミナル基盤103、半端センサユニット104、排出ユニット105、排出制御装置106、発射ユニット109、カードユニット接続基板110、電源供給ユニット111、発射制御装置115、装飾制御装置117などが取り付けられており(例えば、ワンタッチの保持部材によって固定される)、これらの各種部品と基枠体112とを総称する概念として裏機構盤114と称している。
金属フレーム121は矩形状をなし、遊技盤13を着脱可能に収納固定する遊技盤収納部122が形成されている。遊技盤収納部122には図示略している複数の遊技盤固定器具が配置され、それらの複数の遊技盤固定器具によって遊技盤13を固定するようになっている。
貯留タンク101は排出される前の球を予め貯留しておくもので、この貯留タンク101の球数の不足は補給センサ(図示略)によって検出され、不足のときは島設備から球が補給される。貯留タンク101内の球は誘導路102により誘導され、排出ユニット105によって排出される。
排出ユニット105は所定の球排出指令信号(排出制御装置106からの信号)に基づいて貯留タンク101より案内される遊技球を遊技者側へ所要数排出(ここでの排出には、賞球排出および球貸し排出が含まれる)する機能を有し、球排出機構を備えた排出装置を構成する。なお、排出ユニット105は2条の球排出通路(図示略)を有しており、一方の球排出通路が賞球用の排出を行い、他方の球排出通路が球貸し用の排出を行うようになっている。すなわち、2条の球排出通路を用途によって使い分ける構成になっている。賞球用の排出は、遊技において発生した遊技価値(入賞価値)を遊技者に供給することに相当する。
誘導路102に賞球排出および球貸し排出のための球が有るかどうかは、半端センサユニット104によってそれぞれ検出される。ターミナル基盤103はAC電源の入力や遊技店のホールコンピュータ(管理装置:図示略)との間における信号の授受などについての中継を行うもので、リレー部およびコネクタ部(ホールコンピュータとの接続を行う)に区分されており、両者はケーブルにて接続されている。
排出制御装置106は基枠体112に取付けられ、球の排出に必要な各種電気部品(例えば、排出ユニット105の電気的駆動源)の制御を行うもので、所定のケース内にこの制御機能を実現する制御基板が収納されて構成されている。
遊技制御装置107は、遊技領域における遊技の進行を管理つまり役物遊技に必要な各種制御を行うもので、所定のケース内にこの制御機能を実現する制御基板が収納されて構成されている。
役物中継基盤108は遊技盤13に配置されている役物、サイドランプ54、55、変動入賞装置45等と遊技制御装置107との間におけるケーブルの接続中継を行うものである。
発射ユニット109は、遊技機1の前面下部に設けられた発射操作ノブ34の操作に応じて、球を発射するための機構である。カードユニット接続基板110は球貸機2から延出するケーブル123を遊技機1に接続するためのもので、ケーブル123の端部にあるコネクタを受ける装着部材(例えば、メス型のコネクタ)を備えている。
裏機構盤114には、遊技盤13の各入賞口44,45,48〜50に入賞した打球(入賞球)つまりセーフ球を集合させる入賞球集合流路141が設けられている。この入賞球集合流路141は例えば透明の樹脂製(PC樹脂等)で、この入賞球集合流路141に入ったセーフ球は、停止することなく方向を変えながら流下させる集合流下部142を通って、その下流の球排出口143から遊技機1の外部に排出される。この集合流下部142には、セーフ球の通過を検出するセーフセンサ144が設けられている。因みに、集合流下部にセーフセンサと共にセーフ球を一時停留させる停留機構(セーフユニット)を設けるものに対して、本実施の形態では停留機構を設けていないため(通過式の構成のため)、入賞球集合流路141に入ったセーフ球は集合流下部142を単に流下するのみであり、その流下中にセーフセンサ144によって1個宛検出されるようになっている。したがって、遊技盤13を遊技機1から分離させた場合には、入賞球集合流路141、集合流下部142、セーフセンサ144が裏機構盤114側に残るので、これらの部材が、新たな別の種類の遊技盤を装着した場合に共通利用できる構成になっている。
なお、入賞球集合流路141、集合流下部142、セーフセンサ144を遊技盤の裏面に形成することにより、これらの部材が遊技盤13と一体となるような構成でも良い。
遊技盤13の裏面側にはアウト球流下樋(図示省略)が設けられており、このアウト球流下樋は、遊技領域下部のアウト球流入口41に流入した球(アウト球)を流下させて、球排出口143から遊技機1の外部に排出する(すなわち、アウト球を遊技機1の裏面側へ流下案内する)ようになっている。なお、球排出口143は、前述したように集合流下部142を通過してきた入賞球も同様に外部に排出する。
電源供給ユニット111は排出制御装置106、遊技制御装置107、音制御装置113等の各制御装置に電源を供給するもので、詳細は図3で後述する。
音制御装置113は、遊技機1の前面等に配設されたスピーカ(図示略)より、遊技状態に応じて各種効果音を適宜出力する制御を行うものであり、所定のケース内にこの制御機能を実現する制御基板が収納されて構成されている。音制御装置113は、遊技制御装置107の制御基板とケーブル接続されて、遊技状態を示す信号などの授受が行われるようになっている。
発射制御装置115は、球の発射に必要な各種電気部品(例えば、発射ユニット109の電気的駆動源)の制御を行うもので、所定のケース内にこの制御機能を実現する制御基板が収納されて構成されている。
表示制御装置116は、遊技制御装置107から出力される指令などに従ってセンター役物を制御して、センター役物の前面の表示部(すなわち、特別図柄表示装置43の表示部)に所定の画像を表示させるもので、所定のケース内にこの制御機能を実現する制御基板が収納されて構成されている。
装飾制御装置117は、遊技機1の前面等に配設された装飾用ランプ類の作動(点灯又は消灯)を制御するもので、やはり、所定のケース内にこの制御機能を実現する制御基板が収納されて構成されている。
図3は遊技機1における電源供給系統を示す図である。図3において、遊技機1には外部からAC24Vが供給されるようになっており、外部電源であるAC24Vはターミナル基盤103を介して間接的に電源供給ユニット111に分配される。電源供給ユニット111はAC24Vを直流に変換し、各種のDC電圧を生成して各制御装置に供給する。具体的には、ソレノイド駆動用のDC30V、ランプ類駆動用のDC24V、センサ駆動用およびバックライト駆動用のDC12Vを駆動用電源として生成するとともに、各制御装置を動作させるための制御装置用電源としてDC12Vを生成する。そして、DC30VおよびDC12Vを発射制御装置115に、DC24VおよびDC12Vを排出制御装置106に、DC32V、DC24VおよびDC12Vを遊技制御装置107に、DC12Vを音制御装置113に、DC30V、DC24VおよびDC12Vを装飾制御装置117に、DC12Vを表示制御装置116に供給する。したがって、遊技制御装置107および排出制御装置106は、これら装置内で使用するための電源を別途構成された電源供給ユニット111(電源装置を構成)から供給される構成となっているとともに、電源供給ユニット111は遊技機1外部から電源(AC24V)の供給を受けて、所要の電源を生成して排出制御装置106に供給する構成である。
発射制御装置115は発射操作ノブ34の回動量に応じて発射ユニット109(発射装置)を制御し、回動量に対応した強さで遊技球を発射させる制御を行う。なお、発射制御装置115には排出制御装置106から発射イネーブル信号が入力されるようになっており、発射イネーブル信号は排出制御装置106側で何らかの異常が生じた場合に、発射ユニット109の発射動作を停止したり、あるいは異常が解消された場合に発射動作を可能にする信号である。
遊技制御装置107は遊技の総括的制御を行う制御装置であり、そのうち遊技球の賞球制御に関する部分では、遊技盤13の各入賞口44、45、48〜50毎に設けられた入賞センサ172、173、175a〜175cにより遊技球の入賞が検出されると、予め設定した所定の賞球数情報を、例えば入賞センサ172の検出に対しては賞球数「6個」の賞球指令信号を、入賞センサ173、175a〜175cの検出に対しては賞球数「15個」の賞球指令信号を排出制御装置106へ送信する。また、セーフセンサ144の検出信号(セーフ信号)を排出制御装置106へ送信する。
排出制御装置106は、遊技制御装置107からの賞球指令信号(賞球数情報)、セーフセンサ144のセーフ信号に基づき、排出ユニット105内の排出センサからの検出信号に基づいて排出ソレノイドへの通電を制御し、所定数の遊技球を排出させる制御を行う。また、排出制御装置106は球貸機2(いわゆるCRサンドユニット)との間で信号の授受を行いながら、球貸しに伴う制御を行う。
表示制御装置116は遊技制御装置107から送信された表示データに基づき、特別図柄表示装置43の画像表示を制御するとともに、特別図柄表示装置43に対して電源を供給している。装飾制御装置117は遊技制御装置107から送信された装飾データに基づき、サイドランプ等の発光を制御するとともに、この発光装飾部材に電源を供給している。音制御装置113は遊技制御装置107から送信された音データに基づき効果音を生成する等、効果音に関する制御を行う。
図4は遊技機1における制御系統を示す図である。図4において、遊技制御装置107は、パチンコ遊技等に必要な役物制御を行うワンチップマイコンからなる遊技用演算処理装置(遊技用マイクロコンピュータ)160と、水晶の発振周波数を分周して所定のクロックを得るクロック生成回路(CLK)161と、各種センサ信号を受け入れる入力インターフェース162と、出力インターフェース163とを含んで構成される。遊技用演算処理装置160はCPU、ROM、RAMを内蔵しており、いわゆるアミューズチップ用のICとして製造されている。
遊技用演算処理装置160のRAMには、図5に示すように入賞センサ172、173、175a〜175cの検出に対応する賞球数情報を排出制御装置106へ送信するための送信予定リストが設けられている。
入力インターフェース162には、変動入賞装置45に入った球のうちいわゆる継続入賞(V入賞)した球を検出する継続センサ(スイッチ)171、特図始動入賞口(普通電動役物タイプの始動入賞口)44への入賞を検出する特図始動センサ172、変動入賞装置45に入った全ての球を検出するカウントセンサ173、普図始動ゲート46、47を球が通過したことを検出する普図始動ゲートセンサ174、遊技盤13の一般入賞口48〜50に入賞した球を検出する一般入賞センサ175a〜175cからの信号が入力される。また、セーフセンサ144からのセーフ信号が分配回路190を介して入力される。なお、遊技盤13の一般入賞口がn個ある場合には、一般入賞センサはn個配置される。
出力インターフェース163からは、表示制御装置116、装飾制御装置117、音制御装置113、発射制御装置115、普通図柄表示器52、普通変動入賞装置(すなわち、始動入賞口44の普通電動役物)を駆動する普通電動役物ソレノイド181、変動入賞装置45である大入賞口を開閉駆動する大入賞口ソレノイド182に信号が出力される。
排出制御装置106は、CPU201、ROM202、RAM203、所定のクロックを得るクロック生成回路(CLK)204、入力用インターフェース205、出力用インターフェース206、ロジック電源回路207、停電検出回路208、逆流防止用のダイオード209、未払数表示ブロック250を含んで構成される。なお、各素子間はアドレスバス、データバス、電源線等で接続されている。
CPU201は遊技球の排出(賞球排出および貸球排出を含む)に必要な処理を行い、ROM202は排出制御に必要なプログラム等を格納している。RAM203には、図6に示すように遊技制御装置107から送信された賞球数情報を格納する排出予定リスト、その未排出リスト数を格納する未排出リスト数メモリエリア、およびセーフセンサ144からのセーフ球情報を格納するセーフ球情報メモリエリア(一括排出ブロック数メモリエリア)が設けられており、これらのデータに基づいて排出制御装置106は排出処理を行う。
ロジック電源回路207には電源供給ユニット111(電源装置を構成)からDC12Vが供給されており、ロジック電源回路207はDC12VをDC5Vに変換して上記CPU201、ROM202、RAM203等の各素子の動作に必要な電源および後述の未払数表示ブロック250に電源を供給する。RAM203には不可逆手段として機能するダイオード209を介してロジック電源回路207からDC5Vが供給される。また、ロジック電源回路207からのDC5Vは配線211a、211bを通して電源供給ユニット111の内部に配置されたコンデンサ(スーパキャパシタ)212にも供給されるようになっている。コンデンサ212は単に電源供給ユニット111の基板上に配置されているだけで(あるいは基板上でなく別体でもよい)、電源の供給は排出制御装置106側のロジック電源回路207から受けている。配線211a、211bの途中にはオス/メスタイプのコネクタ(図示略)が設けられており、コネクタにより配線211a、211bは電源供給ユニット111側と排出制御装置106側とに分離可能である。
RAM203とコンデンサ212の接続状態を詳しく説明すると、RAM203の電源端子は排出制御装置106内で生成されたロジック電圧をダイオード209を介して受けるように接続され、この電源端子は更に電源供給ユニット111に配置したコンデンサ212のプラスの電位に接続されている。一方、コンデンサ212は排出制御装置106のロジック電源回路207が生成したロジック電圧であるDC5Vの供給を受けて充電状態に維持されるとともに、コンデンサ212のグランドレベルは配線211bを介して排出制御装置106のグランドに導通するようになっている。したがって、排出制御装置106内で生成されたロジック電源は、RAM203の電源端子にダイオード209を介して供給されてRAM203の作動を可能にするとともに、コンデンサ212も充電するようになっている。ダイオード209を介してコンデンサ212を充電しているので、停電時はRAM203のみをバックアップする構成になっており、他の回路にはコンデンサ212の電圧は供給されない。コンデンサ212はRAM203の記憶内容が保持されるべくRAM203に対してバックアップ電源を供給可能なバックアップ電源手段を構成し、このコンデンサ212(バックアップ電源手段)は排出制御装置106の外部(本実施の形態では電源供給ユニット111)に設けた構成になっている。
また、バックアップ電源手段としてのコンデンサ212は、遊技機1外部からの間接的な電源供給が断たれることにより電源供給ユニット111(電源装置)から排出制御装置106への電源供給が断たれた場合に、RAM203の記憶内容が保持されるようにRAM203に対してバックアップ電源を供給する素子となっており、かつバックアップ電源手段は電源供給ユニット111に設けられる構成となっている。なお、バックアップ電源手段はコンデンサに限らず、例えば電池でもよい。
停電検出回路208は電源供給ユニット111からロジック電源回路207への電源供給が断たれたことを検出(例えば、DC12Vが所定の電圧まで低下したとき停電として検出)するもので、停電になると、CPU201に強制的に割り込みがかかってCPU201の動作を停止させる。
排出制御装置106の入力用インターフェース205には遊技機1にある遊技球を外部に抜き取る球抜き通路の切り替え状態を検出する球抜きセンサ221、排出ユニット105の賞球排出用の第1排出センサ222、球貸し用の第2排出センサ223、半端センサユニット104における賞球用通路内の半端センサ224、下皿32の満杯状態(球の過剰貯留)を検出するオーバフローセンサ225、RAM203の内容をクリアするリセットスイッチ(SW)226からの信号が入力される。また、セーフセンサ144からのセーフ信号が遊技制御装置107の分配回路190を介して入力される。
また、出力用インターフェース206からは7セグメント表示器231、遊技機1にある遊技球を外部に抜き取る球抜き通路を切り替えるための球抜きソレノイド232、排出ユニット105の賞球排出用の第1排出ソレノイド233、球貸し用の第2排出ソレノイド234に、また排出エラーがあったときにエラーランプ240に制御信号が出力される。
7セグメント表示器231は、エラーが発生したときのエラー発生要因を記号で表示するためのものである(ただし、図2では図示を略している)。
未払数表示ブロック250は、停電時に前記バックアップ電源手段によってRAM203の記憶内容が保持され、停電が復旧した際バックアップされたRAM203の記憶内容を基に未払分の賞球数の排出が行われるのであるが、停電が復旧しない場合は未払分の賞球数がいくつあるかが分からないため、このような場合に未払分の賞球数を確認できるようにするものであり、図7のようにロジック電源回路207からダイオード249を介してDC5Vが供給されるコンデンサ(バックアップ電源手段)251と並列に接続される未払数記憶部252と、ロジック電源回路207からのDC5Vと太陽電池253からの電源とが電源選択回路254を介して選択的に供給される表示データ生成回路255、表示部ドライバ256、7セグメントのLED表示器からなる表示部257とを備える。
未払数記憶部252にはフリップフロップ等が用いられ、RAM203の排出予定リストの賞球数情報の賞球数の総和(累計値)が格納される。表示データ生成回路255は未払数記憶部252の格納データを7セグメントデータに変換するもので、表示部ドライバ256はその表示データを表示部257に表示する。表示部257は、図2のように排出制御装置106の表面側に一体的に配置される。したがって、通常時(停電していないとき)は、ロジック電源回路207の電源により、未払数記憶部252がRAM203の排出予定リストの賞球数情報の賞球数の総和(累計値)を記憶すると共に、その数値を表示部257に表示する。そして、ロジック電源回路207の電源が断たれた停電時には、コンデンサ251のバックアップ電源により、未払数記憶部252の記憶内容が保持されると共に、太陽電池253により、表示データ生成回路255、表示部ドライバ256、表示部257が作動して、未払数記憶部252の記憶内容を表示部257に表示する。この太陽電池253は、排出制御装置106の表面側等に配設され、遊技機1の前面枠11を開けたときに、遊技店の照明によって発電、表示データ生成回路255、表示部ドライバ256、表示部257に電源を供給するようになっている。
なお、未払数記憶部252に、RAM203の排出予定リストの情報と同じ現在の賞球数情報の賞球数別記憶数(遊技価値別発生数)を記憶して、これを表示部257に表示するようにしても良い。ここでいう賞球数別記憶数(遊技価値別発生数)とは、図6に示した排出予定リストに格納されている賞球数の情報が、賞球数別にそれぞれ何件格納されているかを示した情報のことで、例えば、排出予定リストに、「6」、「15」、「15」,「6」、「15」、「15」という賞球数情報が格納されている場合に、「6個賞球」=2件、「15個賞球」=4件といった計数結果の情報に相当している。そして、表示部257が、図8のように6個賞球、15個賞球の各々の件数を表示可能に構成され、この表示部257に、前述の賞球数別記憶数である「6個賞球」=2件、「15個賞球」=4件という表示を行う。
なお、表示部257は7セグメント表示器231を兼ねても良い。バックアップ電源手段はコンデンサに限らず、例えば電池でもよい。
次に、図9〜図14を用いて、遊技制御装置107、排出制御装置106における賞球制御を説明する。
図9に示すように、遊技機に電源が投入されると、遊技制御装置107の遊技制御処理では、ステップ11にて遊技制御初期化処理を、排出制御装置106の排出制御処理では、ステップ31にて排出制御部分初期化処理を行う。この排出制御部分初期化処理は、RAM203を排出予定リスト、未排出リスト数メモリエリア、セーフ球情報メモリエリア(一括排出ブロック数メモリエリア)のデータを除いてクリアする。
初期化処理後、遊技制御処理のステップ12では、遊技盤13の各入賞口44、45、48〜50に設けられた入賞センサ172、173、175a〜175cによって遊技球の入賞が検出されたかどうかを判定し、入賞が検出されると、ステップ13の入賞センサ検出対応処理に進む。
入賞センサ検出対応処理は、図10のように入賞センサの検出に対して対応する賞球数を決定して、決定した賞球数をRAMの送信予定リスト(図5参照)にセットする。この場合、リストの1番最後に最新のものとして追加する(ステップ71,72)。
ステップ14では、遊技制御装置107から排出制御装置106へ賞球指令信号を送信中かどうかを判定し、送信中にないときに、ステップ15の賞球指令送信開始決定処理に進む。
賞球指令送信決定処理は、図11のように送信予定リストに賞球数データがあれば、送信予定リストから賞球数データ(最も古いデータ)を取得し、送信予定リスト内のデータをシフト(リスト内のデータを順につめる)し、取得したデータに対応する賞球指令信号の送信開始を決定する(ステップ81〜84)。
賞球指令信号の送信開始決定の場合、ステップ16では、賞球指令信号の出力処理を行う。これは、図15のようにストローブ信号と共に賞球指令信号を送信する。
ステップ17では、賞球以外の遊技制御に関する処理を行う。なお、ステップ18においてリセット割込信号がある毎に、ステップ12以降の処理を繰り返す。
一方、排出制御処理のステップ32では、遊技制御装置107から賞球指令信号を受信すると、ステップ33の賞球指令信号受信対応処理に進む。賞球指令信号は図15のようにストローブ信号の立ち下がるタイミングで読み込む。
賞球指令信号受信対応処理は、図12のように受信した賞球数をRAM203の排出予定リスト(図6参照)にセットする。この場合、リストの1番最後に最新のものとして追加する。また、RAM203の未排出リスト数メモリエリアの未排出リスト数を+1更新する(ステップ91,92)。
ステップ34では、入賞球集合流路141の集合流下部142に設けられたセーフセンサ144によって入賞球(セーフ球)が検出されたかどうかを判定し、入賞球が検出されると、ステップ35のセーフセンサ検出対応処理に進む。
セーフセンサ検出対応処理は、図13のようにRAM203のセーフ球情報メモリエリア(一括排出ブロック数メモリエリア)の一括排出ブロック数(セーフ球検出数)を+1更新する(ステップ101)。
ステップ36では、排出ユニット105が賞球排出中かどうかを判定し、賞球排出中にないときに、ステップ37の賞球排出開始決定処理に進む。
賞球排出開始決定処理は、図14のようにRAM203のセーフ球情報メモリエリア(一括排出ブロック数メモリエリア)の一括排出ブロック数があれば、未排出リスト数メモリエリアの未排出リスト数からその一括排出ブロック数を減算する(ステップ111,112)。
次に、RAM203の排出予定リストから賞球数データを一括排出ブロック数分を取得し、排出予定リスト内のデータをシフト(残っているデータを順につめる)し、一括排出ブロック数を0に設定すると共に、取得したデータの賞球数の総和を算出し、算出した総和の賞球数の賞球排出を開始する(ステップ115〜119)。
この場合、ステップ112の減算値がマイナスになった場合は、セーフセンサ144のセーフ球検出数に対して入賞センサ172、173、175a〜175cの入賞球の検出数が少ないため、エラーと判定して、エラー処理へ移行する(ステップ113,114)。エラー処理では、遊技機1の前面枠11の上部の補給ランプ57、排出制御装置106のエラーランプ240の点滅または点灯、排出ユニット105の賞球排出動作の停止を指令すると共に、リセットスイッチ226を入力を待つ状態へ移行する(後述する)。
ステップ38では、賞球排出処理を行う。ここでは、前記賞球排出開始決定処理にて算出した総和の賞球数の遊技球を排出するように、排出センサ(第1排出センサ222)の検出信号による排出数の計数結果に対応して、当該ステップ通過時の排出ソレノイド(第1排出ソレノイド233)の励磁/消磁を切り替える処理を行っている。ちなみに、賞球排出が開始されていなければ、排出ソレノイド233は消磁されたまま変化しない。
ステップ39では、未払数表示ブロック250の未払数記憶部252へのデータ書込処理を行う。これは、RAM203の排出予定リストにある賞球数の総和(あるいは、排出予定リストの賞球数データと同じデータの賞球数別記憶数(遊技価値別発生数))を未払数記憶部252に格納する。
ステップ40では、停電検出回路208により停電かどうかを検出し、停電でない場合、ステップ32以降の処理を繰り返す。
停電になった場合、ステップ41にて待機処理に移行する。待機処理では、CPU201の動作を停止させ、RAM203へのアクセスと未払数記憶部252へのアクセスを禁止する。停電に対して、RAM203の排出予定リスト、未排出リスト数メモリエリア、セーフ球情報メモリエリア(一括排出ブロック数メモリエリア)のデータは電源供給ユニット111に設けられたコンデンサ212によってバックアップ保持され、未払数記憶部252の賞球数別記憶数(賞球数別セット数)(あるいは賞球数の総和)のデータはコンデンサ251によってバックアップ保持される。停電が復旧すれば、ステップ31の排出制御部分初期化処理を行い復帰する。
また、エラー処理に対して、リセットスイッチ226を操作すると、排出制御装置106の排出制御リセット処理に入り、ステップ51の排出制御完全初期化処理を行う。この排出制御完全初期化処理は、RAM203のデータを排出予定リスト、未排出リスト数メモリエリア、セーフ球情報メモリエリア(一括排出ブロック数メモリエリア)のデータを含めクリアする。この排出制御完全初期化処理によってエラー処理から復帰する。
このような構成により、遊技盤13の遊技領域に発射された打球がいずれかの入賞口44、45、48〜50に入賞して当該入賞センサ172、173、175a〜175cにより検出されると、遊技制御装置107から排出制御装置106へその入賞センサの検出に対応する賞球指令信号(賞球数情報)が送信されるが、この場合入賞球集合流路141に導かれた入賞球(セーフ球)がその集合流下部142に設けられたセーフセンサ144により検出され、セーフセンサ144の検出信号(セーフ信号)が排出制御装置106へ送信された場合に、排出ユニット105から所定数の賞球が排出される。
即ち、入賞センサの検出に基づく遊技制御装置107からの賞球指令信号とセーフセンサ144の検出信号の双方の信号を受信した場合に、入賞に基づく賞球排出が行われるのであり、そのため入賞センサ172、173、175a〜175cに不正な電波信号等を与えて信号出力があるように誤動作させても、片方のみの信号が送られるだけなので、賞球が排出されるようなことはなく、また、同様にセーフセンサ144を誤動作させても、そのセーフセンサ144からの信号のみでは賞球が排出されるようなことはなく、このような不正信号に基づき賞球を排出することを防止でき、不正行為を防止できる。
また、入賞口44、45、48〜50によって、例えば賞球数が「6個」のものと「15個」のものを設定しているが、入賞センサの検出に基づく信号とセーフセンサ144の検出信号の双方の信号を受信しないと、賞球排出が行われないので、賞球数が「6個」の入賞口の入賞に対して、「15個」の賞球が排出されることはない。例えば、賞球数が「6個」の入賞口の入賞センサが取り除かれた場合あるいは不正な電波信号等によって信号を出力しないようにされると、その入賞口の入賞に対しては賞球排出は行われず、そのため異なる賞球数を設定しているものにあって、賞球数を不正に変更して不正に多くの賞球を獲得することを防止できる。
また、この場合セーフセンサ144のセーフ球検出数に対して入賞センサ172、173、175a〜175cの入賞球の検出数が少なくなるため、エラー処理へ入り、遊技機1の前面枠11の上部の補給ランプ57、排出制御装置106のエラーランプ240が点滅または点灯され、排出ユニット105の賞球排出動作が停止される。したがって、このような不正ならびに入賞センサを取り除かれたり、入賞センサが故障した場合に、これらを遊技店の従業員が速やかに発見することができ、速やかに対処することができる。
また、入賞球が多数連続した場合、セーフセンサ144のセーフ球検出数(一括排出ブロック数)によって、排出予定の賞球数の総和を算出して、賞球を一括して排出するようにしているが、入賞球が連続しない場合は、入賞口44、45、48〜50へ入賞する毎に対応する賞球数の賞球が排出される。即ち、入賞順に対応する賞球数毎に賞球が排出される。そのため、遊技者が入賞口44、45、48〜50の入賞と賞球数との関係を分かりやすく、入賞球数が少ない場合あるいは多数連続した場合に、賞球に不信を抱かせることはない。
また、入賞球集合流路141に集合した入賞球は流下を阻害されることなく集合流下部142を通過して球排出口143から外部に排出されるようになっており、入賞球が多数連続した場合に、その集合流下部142に設けたセーフセンサ144が流下する入賞球を連続して検出できると共に、このセーフセンサ144のセーフ球検出数(一括排出ブロック数)を基に、賞球を一括して排出するので、連続した入賞球に対する賞球排出を行う際の間欠動作を省略でき、これによって賞球排出の高速化を図ることが可能になる。
一方、遊技機の電源が断たれた停電時には、排出制御装置106のRAM203の排出予定リスト、未排出リスト数メモリエリア、セーフ球情報メモリエリア(一括排出ブロック数メモリエリア)のデータがコンデンサ212によってバックアップ保持され、RAM203の排出予定リストの賞球数データに対応する未払数表示ブロック250の未払数記憶部252の賞球数別記憶数(賞球数別セット数)(あるいは賞球数の総和)のデータがコンデンサ251によってバックアップ保持される。
そして、停電が復旧すれば、バックアップ保持されたRAM203の排出予定リスト、未排出リスト数メモリエリア、セーフ球情報メモリエリア(一括排出ブロック数メモリエリア)のデータを基に未払分の賞球数の排出が行われ、そのため賞球が確実に払い出され、遊技者に損害を与えることがなくなり、遊技店と遊技者とのトラブルを防ぐことができる。
この場合、RAM203のデータがバックアップされていても、停電が復旧しないときは未払分の賞球数の排出が行われないが、このような場合、遊技機1の前面枠11を開けると、遊技店の照明によって太陽電池253が発電することによって、表示データ生成回路255、表示部ドライバ256、表示部257が作動して、バックアップ保持された未払数記憶部252の賞球数別記憶数(賞球数別セット数)(あるいは賞球数の総和)が排出制御装置106の表面側の表示部257に表示される。
即ち、停電が復旧しない場合、遊技店の従業員が遊技機1の前面枠11を開けることで、表示部257の表示に基づき未払分の賞球数を確認することができ、未払分の賞球に対する適切な処置を行うことができる。この場合、図8のように賞球数別記憶数(賞球数別セット数)を表示すれば、停電発生直前の入賞口への入賞数(賞球数が払い出されていない入賞球数)を遊技者が曖昧に記憶している状態であっても、入賞口別に割り当てられた賞球数と未払いの入賞数分とをおおよそ照合できるので、その表示を遊技者に見せることで、未払いの賞球数がどれぐらいあるのかを遊技者に納得させることができる。また、賞球数の総和(累計値)を表示するようにすれば、補償すべき賞球数が1目瞭然であり、対処が容易である。
したがって、遊技者に対して未払分の賞球を適切に補償することができると共に、入賞数が多いとき等、入賞相当の賞球が得られなくなるのではと、遊技者を不快にさせることはなく、遊技者との間で生じがちな賞球に関するトラブルを事前に防ぐことができ、遊技店と遊技者との間の信頼関係を一層確実なものにすることができる。
なお、遊技機1の前面枠11を開けた場合に表示部257の表示を確認できるので、遊技者に対して未払いの賞球数に関して説明しやすい。また、通常時はその表示部257の表示を不必要に遊技者に見せることがないので、表示(絶えず変化する)によって余分な疑念を遊技者に持たれることによるトラブルを招くことがない。また、表示部257を排出制御装置106と一体化したので、表示部257を配置しやすい。
図16は本発明の第2の実施の形態を示す。これは、前記第1の形態が、入賞球が多数連続した場合、セーフセンサ144のセーフ球検出数(一括排出ブロック数)によって、排出予定の賞球数の総和を算出して、賞球を一括して排出するのに対し、入賞口44、45、48〜50へ入賞する毎に、常にその入賞順に対応する賞球数毎に賞球を排出するようにしたものである。図16のフローは前図14のフローに置き換える。
図16のようにRAM203のセーフ球情報メモリエリア(一括排出ブロック数メモリエリア)の一括排出ブロック数があれば、未排出リスト数メモリエリアの未排出リスト数を−1更新し、セーフ球情報メモリエリア(一括排出ブロック数メモリエリア)の一括排出ブロック数を−1更新する(ステップ201〜203)。
次に、RAM203の排出予定リストから賞球数データを1つ(最も古いデータ)を取得し、排出予定リスト内のデータをシフト(残っているデータを順につめる)し、取得したデータの賞球数の賞球排出を開始する(ステップ206〜208)。
なお、この場合、ステップ112の減算値がマイナスになった場合は、セーフセンサ144のセーフ球検出数に対して入賞センサ172、173、175a〜175cの入賞球の検出数が少ないため、エラーと判定して、前図14に同じくエラー処理へ移行する(ステップ204,205)。
このようにすれば、各入賞口44、45、48〜50の入賞に対して対応する数毎の賞球が排出されるため、遊技者が入賞口44、45、48〜50の入賞と賞球数との関係を一層分かりやすく、賞球に不信を抱くことはない。
図17は本発明の第3の実施の形態を示す。これは、遊技制御装置107からの賞球指令信号を排出制御装置106へ送る信号線300と、セーフセンサ144の検出信号を排出制御装置106へ送る信号線301とを別々に備えたものである。この場合、セーフセンサ144の検出信号は遊技制御装置107を介さずに排出制御装置106へ直接送出する。このようにすれば、賞球指令信号の受信件数と、セーフセンサ144の検出信号の発生回数とが一致しなかった場合、信号線300の断線、セーフセンサ信号線301の断線、制御装置107,106自体の故障等を発見しやすくなる。
好ましくは、信号線300を排出制御装置106に接続するコネクタ(第1接続部材)と、信号線301を排出制御装置106に接続するコネクタ(第2接続部材)とが、別体であり、セーフセンサ144が裏機構盤114側に設けてある形態が望まれる。このような構成であれば、遊技盤13を新しい種類のものに交換する場合でも、排出制御装置106とセーフセンサ144と信号線301が共通利用されるために、第2接続部材のコネクタを排出制御装置106から抜き差しする必要がなく、セーフセンサ144と排出制御装置106との接続形態が維持される。そして、遊技盤13の交換の際に遊技制御装置107も新しいものに交換され、第1接続部材のコネクタを排出制御装置106に接続し直す作業を必要とするが、このとき信号線300の接続不良を、早期に検出することができるので、新しい遊技盤を稼動させるときのトラブルの発見を早めることができる。
図18は本発明の第4の実施の形態を示す。これは、前記第1の形態が、停電時に未払数表示ブロック250の表示部257の表示を行う非常用電源として太陽電池253を用いたのに対し、外部電源入力端子330を備え、その端子330に遊技機の外部に設けた図示しない非常用電源装置(遊技店の非常用電源、バッテリ等)を接続し、停電時にその非常用電源装置から非常用電源を供給するようにしたものである。
このようにすれば、遊技機内部に非常用電源を持つ必要がないので、遊技機のコストが安価になる上、非常用電源が必要とするスペースを有効活用することができる。また、非常用電源装置は多数の遊技機に非常用電源を供給することができる。
図19は本発明の第5の実施の形態を示す。これは、前記第1の形態が、停電時に未払数表示ブロック250の未払数記憶部252の賞球数別記憶数(賞球数別セット数)(あるいは賞球数の総和)を表示部257に表示可能としたのに対し、未払数記憶部252の賞球数別記憶数(賞球数別セット数)(あるいは賞球数の総和)のデータを外部へ送信可能としたものである。
この場合、未払数出力ブロック350に、外部電源入力端子351からの外部電源により作動すると共に、出力要求信号入力端子352からの出力要求により未払数記憶部252の賞球数別記憶数(賞球数別セット数)(あるいは賞球数の総和)のデータを読み出す未払数読出回路354と、読み出したデータを出力端子353から出力する出力回路355とが備えられる。また、遊技機の外部に、電源供給部(遊技店の非常用電源、バッテリ等)356と、要求信号送信指示部357と、未払賞球数表示部358とを備える非常用データ読込装置359が設けられ、これらが未払数出力ブロック350の各端子351〜353に配線等により接続される。非常用データ読込装置359は、遊技店の管理装置等に設けられる。
非常用データ読込装置359の電源供給部356から電源が供給され、要求信号送信指示部357の操作により要求信号が送られると、未払数出力ブロック350の未払数読出回路354により未払数記憶部252の賞球数別記憶数(賞球数別セット数)(あるいは賞球数の総和)のデータが読み出され、読み出されたデータが出力回路355から非常用データ読込装置359の未払賞球数表示部358に送信され、表示される。
このようにすれば、停電時あるいは停電が復旧しない場合に、未払分の賞球に対する適切な処置を行うことができ、遊技者に対して未払分の賞球の補償等を適切に行えると共に、停電時に各遊技機の管理が可能になる。
特許請求の範囲に記載した以外の本発明の観点の代表的なものとして、次のものがあげられる。
(1)遊技領域に複数配設された入賞装置と、遊技領域における遊技の進行を管理すると共に、前記各入賞装置への打球の入賞に基づいて入賞価値の付与指令を送出す る遊技制御手段と、入賞価値を付与可能な入賞価値付与手段とを備えた遊技機において、前記各入賞装置への打球の入賞を各入賞装置毎に検出可能な領域別入賞 検出器と、各入賞装置へ入賞した入賞球を集合させる入賞球集合流路と、該入賞球集合流路に集合した入賞球を1個宛検出可能な集合入賞球検出器とを設け、該 集合入賞球検出器の検出信号を前記入賞価値付与手段に送出可能に形成し、前記遊技制御手段には、領域別入賞検出器からの検出信号に基づいて、入賞球に対応 する入賞価値を決定する入賞価値決定手段と、入賞価値決定手段により決定された入賞価値に対応する付与指令を入賞価値付与手段に送出する付与指令送出手段 とを設け、入賞価値付与手段は、付与指令送出手段からの付与指令および集合入賞球検出器の検出信号の双方の信号を受信した場合に付与指令に対応する入賞価値を付与することを特徴とする遊技機。
(2)前記集合入賞球検出器は、入賞球集合流路の入賞球が停止することなく流下する集合部を流下する入賞球を検出する検出器からなる(1)に記載の遊技機。
(3)前記入賞価値付与手段は、付与指令送出手段からの付与指令の受信順に、付与指令に対応する入賞価値毎に区切って入賞価値を付与する(1)または(2)に記載の遊技機。
(4)前記入賞価値付与手段は、付与指令送出手段からの付与指令を複数回受信し、この複数回受信した付与指令に対応する各々の入賞価値の総和を算出すると共に、この入賞価値の総和を一括して付与する(1)または(2)に記載の遊技機。
(5)前記集合入賞球検出器の検出信号を入賞価値付与手段に送出する信号線と、前記付与指令送出手段から付与指令を入賞価値付与手段に送出する信号線とを別線にした(1)〜(4)のいずれか1つに記載の遊技機。
なお、各実施形態では、代表的な遊技機であるパチンコ遊技機1を例に挙げて説明したが、アレンジボール遊技機や雀球遊技機、封入球式遊技機等の遊技機にも本発明を適用することができる。そして、賞球を実際に排出する代わりに、賞球数に対応した得点(クレジットデータ)が加算されるような遊技機であれば、賞球数の情報をクレジットデータ用の情報として扱えば同等であるのは言うまでもない。このような遊技機としては、遊技機内部の遊技者が触れられない領域に遊技球を封入して遊技を行う封入式遊技機等がある。