JP2007282231A - 小型半波長バラン - Google Patents

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Abstract

【課題】小型でコモンモード応答が小さい半波長バランを実現する。
【解決手段】半波長バラン50は、端子T1を有するシングルエンドI/OポートP1と、端子T2,T3を有する差動I/OポートP2を備えている。等しい長さおよび特性インピーダンスを有する伝送線路部54A,54Bは、コモン端部において互いに接続され、反対側端部において端子T2,T3に接続されている。端子T1は伝送線路部54Aに結合されている。伝送線路部54A,54Bの長さの合計は、動作周波数におけるRF信号の波長の実質的に半分未満である。キャパシタ56A,56Bは伝送線路部54A,54Bにそれぞれ接続され、キャパシタ57は伝送線路部54A,54Bのコモン端部に接続されている。キャパシタ57のキャパシタンスは、選択された周波数におけるポートP2のコモンモード・インピーダンスが実質的にゼロ・オームとなるように選定される。
【選択図】図5

Description

本発明は、無線周波数(RF)デバイス、RFコンポーネント、RF回路等の分野において有益な小型半波長バランに関するものである。これらの用途においてはとりわけ、シングルエンドRF信号から差動RF信号への変換、または差動RF信号からシングルエンドRF信号への変換が要求される。
従来のRFおよび通信用の電子回路は、電子回路の入力RF信号が供給される1以上の入力ポートと、電子回路の出力RF信号が出力される1以上の出力ポートとを備えている。シングルエンド入出力ポートは、一対の接続端子、すなわち信号端子および接地端子を有している。電子回路の入出力RF信号は信号端子へ送られ、接地端子は信号端子上のRF信号を定義するための基準を提供する。
RFおよび通信用途では、デバイスの入出力(以下、I/Oと記す。)ポートが、それぞれ電子回路の入力または出力電気信号を搬送する一対の信号搬送端子を備えた電子回路を採用することが好ましい場合がある。
上述の各端子へ搬送される一対のRF信号は、それぞれグランドを基準に測ることができ、あるいは、2つの信号、すなわち差動モード信号とコモンモード信号との一次結合として数学的に記述することができる。差動モード信号は、各端子における信号の振幅は同一であるが両信号間の位相は180°異なるものとなり、その結果、一対の端子へ搬送される差動信号の2つの部分は位相がずれた状態となるように、2つの端子の間で分割される。コモンモード信号は、各端子における信号の振幅は同一で、両信号の位相も同一となり、その結果、一対の端子へ搬送されるコモンモード信号の2つの部分が同一になるように、2つの端子にまたがるように分割される。
回路の各I/Oポート用に一対の信号搬送端子を備えたRF回路は、通常は差動信号を処理するように設計されており、通常、差動回路と呼ばれる。回路の各I/Oポート用に一対の信号搬送端子を備えたRF回路は、平衡回路と呼ばれることもある。
差動モード信号はコモンモード信号よりもノイズの影響を受け難く、そのため、非常に高い信号対雑音比が要求されるアプリケーションにおいては、差動モード信号を受信するように設計された回路が好まれる場合が多い。しかし、ある特定のデバイスをシングルエンドのトポロジーで実現することがより現実的である場合もある。例えば、平衡アンテナよりもシングルエンドアンテナが好まれる場合が多い。シングルエンド信号を差動モード信号に変換することのできる装置はバランと呼ばれている。
最もシンプルなバランは半波長バランである。図1は、シングルエンドI/OポートP1と差動I/OポートP2とを備えた従来の半波長バラン10を示す。このバラン10は、下限周波数Fと上限周波数Fとによって特徴付けられる動作帯域を有する。I/OポートP1は信号搬送端子T1を有し、I/OポートP2は一対の信号搬送端子T2,T3を有している。信号搬送端子T1は回路ノード13に接続されている。回路ノード13は信号搬送端子T2に接続されていると共に、伝送線路14を介して信号搬送端子T3にも接続されている。伝送線路14の電気的長さEは、バラン10の動作帯域の中心周波数において180°である。
端子T1に入るRF信号は、回路ノード13において同じ振幅を有する2つの部分に分割され、一方のRF信号は端子T2へ直接供給され、もう一方のRF信号は伝送線路14を介して端子T3へ供給される。その結果、端子T2,T3から出力されるRF信号は、同一振幅となり、且つバラン10の動作帯域の中心において180°の位相差を有することになる。したがって、要求される特性を図1の半波長バラン10が有することは明らかである。すなわち、I/OポートP1に入るシングルエンド信号はI/OポートP2から差動モード信号として出力され、I/OポートP2へ入る差動モード信号はI/OポートP1からシングルエンド信号として出力される。
図1の半波長バラン10には、携帯電話およびW−LAN(無線ローカルエリアネットワーク)の一般的な商業的アプリケーションにおける動作周波数ではサイズが非常に大きくなるという難点が存在する。例えば、W−LANのアプリケーションについてIEEE802.11b/gが規定する帯域は2.45GHzの動作周波数を中心とするが、この場合、半波長伝送線路は、空気中ではその長さは61.22mmとなり、誘電体材料で作製される伝送線路では次式で与えられる電気的長さとなる。ここで、εは材料の比誘電率である。
Figure 2007282231
コンパクトなソリューションが要求されるアプリケーションについては、他のバラン設計が提案されている。
図2に、非特許文献1に開示されているバランのような、入出力端子に容量性負荷を有するマーシャント(Marchand)型バランを示す。同様のバランは、特許文献1にも開示されている。図2のマーシャント型バラン20は、結合伝送線路部23A,23Bの第1ペアと結合伝送線路部24A,24Bの第2ペアとを備えている。ここで、伝送線路部23A,23Bおよび伝送線路部24A,24Bは、それぞれ実質的に同一の電気的長さを有し、結合伝送線路部23A,23Bの第1ペアの偶モードおよび奇モードのインピーダンスは結合伝送線路部24A,24Bの第2ペアの偶モードおよび奇モードのインピーダンスと実質的に同じである。更に、図2のマーシャント型バラン20は、図2に示されるように、結合伝送線路部23Aの端部に接続された信号搬送端子T1を有するシングルエンドI/OポートP1と、結合伝送線路部23B,24Bの端部に接続された一対の信号搬送端子T2,T3を有する差動I/OポートP2とを備えている。また、図2に示されるように、結合伝送線路部23A,23Bおよび結合伝送線路部24A,24Bの各端部に、それぞれ、負荷キャパシタ26,28,27,29が接続されている。負荷キャパシタ26,27,28,29の効果は、バラン20の動作帯域の中心において電気的長さEが90°以下である結合伝送線路部を使用できるようにすることである。
図3に、特許文献2の図1CにおけるLCバランを示す。このLCバラン30は、図3に示されるように、インダクタ34、キャパシタ35、インダクタ36およびキャパシタ37を備え、これらは回路ノード33A,33B,33Cにおいて互いに接続されている。更に、図3のLCバラン30は、第1回路ノード33Aに接続された信号搬送端子T1を有するシングルエンドI/OポートP1と、第2および第3回路ノード33B,33Cにそれぞれ接続された一対の信号搬送端子T2,T3を有する差動I/OポートP2とを備えている。
図3のLCバラン30は、例えば、特許文献2に記載された多層低温同時焼成セラミック(LTCC)構造を用いることにより、コンパクトな形態で実現することができる。
1以上の差動I/Oポートを備えた電子回路またはデバイスの解析のための手順は、非特許文献2に概説されている。シングルエンドI/Oポートおよび差動I/Oポートを備えたデバイスにおける関連パラメータは、以下で説明するSDS21、SCS21、SDD22、SCC22、SSS11である。SDS21は、シングルエンドポートにおける刺激に対する差動ポートにおける差動モード応答である。SCS21は、シングルエンドポートにおける刺激に対する差動ポートにおけるコモンモード応答である。SDD22は、差動ポートにおける差動モード刺激に対する差動ポートにおける差動モード反射係数である。SCC22は、差動ポートにおけるコモンモード刺激に対する差動ポートにおけるコモンモード反射係数である。SSS11は、シングルエンドポートにおけるシングルエンド反射係数である。
図4Aは、インダクタ34,36のインダクタンスがいずれも0.65nHであり、キャパシタ35,37のキャパシタンスがいずれも6.5pFであるときの、図3のLCバラン30の典型的な通過応答を示す。図4Aは、ポートP1からポートP2への通過応答を示している。このバランは、W−LANアプリケーション向けのIEEE802.11b/g標準規格に従って、2400MHzから2500MHzまでの通過帯域においてシングルエンド信号を差動モード信号に変換するように設計されている。図4Aから、図3のLCバラン30の差動モード応答が良好であること、すなわち通過帯域における差動モード応答の挿入損失が非常に小さいことが分かる。図4Aにおいて、通過帯域内でのコモンモード応答の最大値は約−33dBである。これは許容レベルにあるが、理想的には、バランにおいて、コモンモード応答はより低くなる。
図4Bは、各パラメータが図4Aの場合と同じである場合における図3のLCバラン30の通過応答を広い周波数レンジについて示している。図4Bも、ポートP1からポートP2への通過応答を示している。図3のLCバラン30のコモンモード応答は、通過帯域よりも高周波側では周波数の増加と共に単調増加し、通過帯域よりも低周波側では周波数の減少と共に単調増加する。その結果、図3のバランは、同バランの通過帯域の遥か外側におけるコモンモード信号レベルが高いことによって同バランが接続されている回路に問題が生じるようなアプリケーションには適さない。
図3のLCバラン30のもう1つの難点は、2つのインダクタ34,36を必要とする点である。残念ながら、誘電率の高いLTCC材料を用いて回路を作製する場合、Qの高いインダクタを実現することは困難であり、回路の挿入損失は大きくなる。
例えば、層厚が40μmで誘電率が75である多層LTCC基板は、2.45GHzのRFアプリケーションにおいて一般的である。その結果得られるインダクタの相互巻線間のキャパシタンスは、同インダクタの自己共振周波数を2.45GHzよりも低い周波数に減少させるのに十分大きい。
図3のLCバラン30の更なる難点は、I/OポートP2の信号搬送端子T2,T3に直流バイアスを加えるために、一対のバイアスT型回路が要求される点である。
米国特許第6483415号明細書 米国特許第5949299号明細書 「低温同時焼成セラミックから作製される準集中バラン(A semi-lumped balun fabricated by low temperature co-fired ceramic)」,Ching-Wen Tang,Chi-Yang Chang,2002 IEEE MTT Symposium Digest,第3巻,2201-2204頁 「複合型差動及びコモンモード散乱パラメータ:理論及びシミュレーション(Combined Differential and Common-Mode Scattering Parameters:Theory and Simulation」,D.E.Brockelman,W.R.Eisenstadt,IEEE Transactions on Microwave Theory and Techniques,第43巻,No.7,1995年7月、1530-1539頁
本発明の目的は、小型でコモンモード応答が小さい半波長バランを提供することにある。
本発明の小型半波長バランは、ある一定の動作周波数を有する小型半波長バランであって、
電源インピーダンスに接続するための第1信号搬送端子を有するシングルエンドI/Oポートと、
負荷インピーダンスに接続するための第2および第3信号搬送端子を有する差動I/Oポートと、
同一の長さおよび特性インピーダンスの第1伝送線路部および第2伝送線路部を有し、その長さが動作周波数におけるRF信号の波長の実質的に半分未満である、少なくとも1本の伝送線路と、
第1伝送線路部の第1端部において第1回路ノードに接続された第1負荷シャントキャパシタと、
第2伝送線路部の第1端部において第2回路ノードに接続された第2負荷シャントキャパシタとを備えている。
第1および第2伝送線路部の両第2端部は第3回路ノードにおいて互いに接続されている。本発明の小型半波長バランは、更に、第3回路ノードに接続されたシャントキャパシタ素子を備えている。第1信号搬送端子は第1伝送線路部と結合され、第2信号搬送端子は第1伝送線路部と結合され、第3信号搬送端子は第2伝送線路部と結合されている。シャントキャパシタ素子のキャパシタンスは、ある選択された周波数における差動I/Oポートのコモンモード・インピーダンスが実質的にゼロ・オームとなるように選定される。
本発明の半波長バランのシングルエンドポートに入る動作帯域のRF信号は差動I/Oポートから出力され、その際、同信号の差動モード成分は同信号のコモンモード成分よりも十分に大きい。
本発明の半波長バランは、伝送線路とキャパシタとの組合せを用いて構築され、したがって、高誘電率の材料を採用する多層技術を用いて作製することができる。
本発明のバランの動作周波数の少なくとも2倍の周波数を有し、本発明の半波長バランのシングルエンドポートに入るRF信号は、その出力が入力信号よりも少なくとも14dB低いコモンモード成分を伴って差動I/Oポートから出力されることが好ましい。
本発明の半波長バランのシングルエンドI/Oポートの信号搬送端子に印加される直流バイアスは、本発明の半波長バランの差動I/Oポートの両信号搬送端子へ供給されることが好ましい。
本発明では、半波長バランの単一ノードへ直流バイアスを印加することによって、半波長バランの差動I/Oポートの両信号搬送端子へ直流バイアスを供給できることが好ましい。
本発明の小型半波長バランにおいて、第2信号搬送端子が第1回路ノードにおいて第1伝送線路部に接続され、第3信号搬送端子が第2回路ノードにおいて第2伝送線路部に接続されていてもよい。この場合、第2信号搬送端子が第1回路ノードに直接に接続され、第3信号搬送端子が第2回路ノードに直接に接続されていてもよい。
また、第1負荷シャントキャパシタのキャパシタンスCA1が第2負荷シャントキャパシタのキャパシタンスCA2に実質的に等しく、シャントキャパシタ素子のキャパシタンスCが式(1)で表されるように、CA1およびCA2に対して実質的に関連していてもよい。
Figure 2007282231
また、本発明の小型半波長バランにおいて、第2信号搬送端子は、第1回路ノードと第3回路ノードとの間にあり且つ第1回路ノードから距離eの位置にある、第1伝送線路部上の点に接続され、第3信号搬送端子は、第2回路ノードと第3回路ノードとの間にあり且つ第2回路ノードから距離eの位置にある、第2伝送線路部上の点に接続されていてもよい。この場合、Lを第1伝送線路部および第2伝送線路部の電気的長さとしたとき、負荷インピーダンスの差動モード成分ZDLは、式(2)に従って電源インピーダンスZにほぼ整合している。
Figure 2007282231
また、上記の構成の場合、ωを動作周波数における無線周波数信号の角周波数とし、λをその信号の波長とし、Zを第1伝送線路部および第2伝送線路部の特性インピーダンスとしたとき、第1シャントキャパシタのキャパシタンスCA1および第2シャントキャパシタのキャパシタンスCA2は、式(3)によって実質的に与えられ、シャントキャパシタ素子のキャパシタンスCは、式(4)によって実質的に与えられてもよい。
Figure 2007282231
Figure 2007282231
本発明の第1の結合線路バランは、本発明の小型半波長バランを含み、更に、第1および第2伝送線路部と等しい長さおよび特性インピーダンスの第3伝送線路部および第4伝送線路部を有する第2伝送線路であって、第3および第4伝送線路部の各々が第1および第2伝送線路部の対応するそれぞれに結合され、第1信号搬送端子が第3伝送線路部に接続されている第2伝送線路と、第3伝送線路部の第1端部において更なる回路ノードに接続された第3負荷シャントキャパシタと、第4伝送線路部の第1端部において更なる回路ノードに接続された第4負荷シャントキャパシタとを備えている。
本発明の第2の結合線路バランは、本発明の小型半波長バランを含み、更に、1組以上の相互結合伝送線路を備えている。第1信号搬送端子は相互結合伝送線路のうちの1本における一方の端部に接続され、相互結合伝送線路のうちの1本は第1および第2伝送線路部に結合され、相互結合伝送線路の各々の電気的長さは動作周波数におけるRF信号の波長の実質的に半分未満である。
本発明の第2の結合線路バランは、更に、第1および第2回路ノードと、相互結合伝送線路のうちの第1信号搬送端子が接続された1本における第1および第2端部との間にそれぞれ接続された第1および第2帰還キャパシタを備えていてもよい。
本発明の第1の音響共振フィルタは、本発明の小型半波長バランを含み、第2および第3信号搬送端子は格子形音響共振回路を介して第1および第2回路ノードに接続され、小型半波長バランは、格子形音響共振回路の通過帯域とオーバーラップする動作帯域を有するものである。
本発明の第2の音響共振フィルタは、本発明の小型半波長バランを含み、更に、第1回路ノードと第2信号搬送端子との間および第2回路ノードと第3信号搬送端子との間にそれぞれ接続された一対のはしご形音響共振回路を備え、小型半波長バランは、はしご形音響共振回路の通過帯域とオーバーラップする動作帯域を有するものである。
添付の図表では、RFポートおよび端子を1から連続してナンバリングするというRF回路の命名法に関する慣習に準拠しつつ、I/Oポートおよび信号搬送端子を示す際は同じ符号を用いる。
図5は、本発明の第1の実施の形態に係る小型半波長バラン50を示す。半波長バラン50は、下限周波数Fと上限周波数Fとによって定義される、ある一定の動作帯域を有する。半波長バラン50は、実質的に同一の物理的特性を有する一対の伝送線路部54A,54Bを有している。伝送線路部54A,54Bのそれぞれの電気的長さEは、半波長バラン50の動作帯域の中心において実質的に90°未満である。ここで、電気的長さEは、半波長バラン50の動作帯域の中心の周波数のRF信号の位相を単位として表されている。したがって、伝送線路部54A,54Bを有する1本の伝送線路の長さは、半波長バラン50の動作帯域の中心におけるRF信号の波長の実質的に半分未満である。伝送線路部54Aの第1端部は第1回路ノード53Aにおいてシャントキャパシタ56Aに接続され、伝送線路部54Bの第1端部は第2回路ノード53Bにおいてシャントキャパシタ56Bに接続され、伝送線路部54A,54Bの両第2端部は第3回路ノード53Cにおいて互いに接続され、シャントキャパシタ57もまた第3回路ノード53Cに接続されている。シャントキャパシタ56Aは本発明における第1負荷シャントキャパシタに対応し、シャントキャパシタ56Bは本発明における第2負荷シャントキャパシタに対応し、シャントキャパシタ57は、本発明におけるシャントキャパシタ素子に対応する。
図5の小型半波長バラン50は、更に、第1回路ノード53Aに接続された信号搬送端子T1を有するシングルエンドI/OポートP1と、第1および第2の回路ノード53A,53Bにそれぞれ接続された一対の信号搬送端子T2,T3を有する差動I/OポートP2とを備えている。
キャパシタ56A,56Bのキャパシタンスは、以下の式(5)によって与えられる。ここで、ZおよびLはそれぞれ伝送線路部54A,54Bの特性インピーダンスおよび物理的長さであり、C56Aはキャパシタ56Aのキャパシタンスであり、C56Bはキャパシタ56Bのキャパシタンスであり、ωは半波長バラン50の動作帯域の中心における信号の角周波数であり、λは同信号の波長である。
Figure 2007282231
また、キャパシタ57のキャパシタンスは、以下の式(6)によって与えられる。ここで、C57はキャパシタ57のキャパシタンスである。
Figure 2007282231
第1回路ノード53A、第2回路ノード53Bまたは第3回路ノード53Cのいずれかに直流バイアスを印加することによって、図5の半波長バラン50の信号搬送端子T2,T3の両方に直流バイアスを加えることが可能であることは明らかである。信号搬送端子T1上に存在する直流バイアスが信号搬送端子T2,T3上に存在することも明らかである。
図6Aに、次の条件において、図5の半波長バランの差動モード応答(SDS21)およびコモンモード応答(SCS21)をプロットしたものを示す。C56A,C56B,C57は、C56A=C56B=C57/2=4.85pFと与えられる。2.45GHzの動作周波数において、伝送線路部54A,54Bの特性インピーダンスはいずれも50Ωであり、伝送線路部54A,54Bの電気的長さEはいずれも15°である。I/OポートP2における負荷インピーダンスの差動モード成分ZDLと電源インピーダンスZとの間にはZDL=4×Zの関係が存在する。
図6Aは、ポートP1からポートP2への通過応答を示している。図6Aのプロットから次のことを確認することができる。すなわち、2.4GHzから2.5GHzまでの差動モード挿入損失は0.5dB未満である。また、2.4GHzから2.5GHzまでの回路のコモンモード応答は−40dB未満であり、これは図4Aに示された図3のLCバランのコモンモード応答との比較において顕著な改善である。
図6Bは、図6Aと同じ条件において、図5の半波長バラン50の広域の差動モード応答(SDS21)および広域のコモンモード応答(SCS21)をプロットしたものである。図6Bも、ポートP1からポートP2への通過応答を示している。
図5の半波長バラン50のコモンモード応答は、3.5GHzよりも高周波側では周波数が増加と共に単調減少し、その結果、コモンモード応答は約5GHz以上の周波数では−15dB未満に落ち込むことが確認できる。同様に、図5の半波長バラン50のコモンモード応答は、約1GHz以上、通過帯域未満の周波数においては−10dB未満である。図4Bと比較した場合、図5の回路のコモンモード応答は高次の高調波周波数において改善されていることが確認される。このような回路は、図3の回路が動作周波数の高調波において、許容できないほどに高いコモンモード出力信号を出力する場合に有効である。
図6Cは、図6Aと同じ条件下での、図5の半波長バラン50のI/OポートP2における差動モード反射係数(SDD22)およびコモンモード反射係数(SCC22)を示すスミス図表である。図6Cは、1800〜3200MHzの周波数範囲について示している。また、図6C中の“r”はインピーダンスの抵抗分を表し、“x”はインピーダンスのリアクタンス分を表している。図6Cから、I/OポートP2における半波長バラン50のコモンモード・インピーダンスが2.45GHzにおいて結果的にほぼゼロΩとなることが確認できる。また、図6Cから、I/OポートP2における半波長バラン50の差動モード・インピーダンスが負荷インピーダンスの差動モード成分に整合していることも明らかである。図6Aおよび図6Bに示されるように、2.45GHzにおけるI/OポートP2における半波長バラン50の非常に低いコモンモード・インピーダンスは、同じ周波数における同回路の非常に低いコモンモード応答の原因となっている。
図7は、本発明の第2の実施の形態に係る小型半波長バラン70を示す。半波長バラン70は、下限周波数Fと上限周波数Fとによって定義される、ある一定の動作帯域を有する。
半波長バラン70は、実質的に同一の物理的特性を有する一対の伝送線路部74A,74Bを有している。伝送線路部74A,74Bのそれぞれの電気的長さEは、半波長バラン70の動作帯域の中心において実質的に90°未満である。伝送線路部74Aの第1端部は第1回路ノード73Aにおいてシャントキャパシタ76Aに接続され、伝送線路部74Bの第1端部は回路点73Bにおいてシャントキャパシタ76Bに接続され、伝送線路部74A,74Bの両第2端部は第2回路ノード73Cにおいて互いに接続され、シャントキャパシタ77もまた第2回路ノード73Cに接続されている。シャントキャパシタ76Aは本発明における第1負荷シャントキャパシタに対応し、シャントキャパシタ76Bは本発明における第2負荷シャントキャパシタに対応し、シャントキャパシタ77は、本発明におけるシャントキャパシタ素子に対応する。
図7の小型半波長バラン70は、更に、第1回路ノード73Aに接続された信号搬送端子T1を有するシングルエンドI/OポートP1と、一対の信号搬送端子T2,T3を有する差動I/OポートP2とを備えている。信号搬送端子T2は、第1回路ノード73Aと第2回路ノード73Cとの間にあり且つ第1回路ノード73Aから距離eの位置にある第1伝送線路部74A上の点に接続されている。信号搬送端子T3は、回路点73Bと第2回路ノード73Cとの間にあり且つ回路点73Bから距離eの位置にある第2伝送線路部74B上の点に接続されている。
信号搬送端子T2を第1回路ノード73Aから距離eの位置にある伝送線路部74A上の点に、また、信号搬送端子T3を回路点73Bから距離eの位置にある伝送線路部74B上の点に、それぞれ接続することによって、I/OポートP2に接続される特定の負荷インピーダンスに半波長バラン70を整合させることができる。
式(2)は、結合線路部74A,74Bの物理的長さと距離eとを用いて、I/OポートP1に接続される電源インピーダンスZとI/OポートP2に接続される負荷インピーダンスZDLの差動モード成分との間の関係を規定する。
Figure 2007282231
キャパシタ76AのキャパシタンスC76Aおよびキャパシタ76BのキャパシタンスC76Bは、式(7)によって実質的に与えられ、キャパシタ77のキャパシタンスC77は、式(8)によって実質的に与えられる。ここで、ZおよびLはそれぞれ伝送線路部74A,74Bの特性インピーダンスおよび物理的長さであり、ωは半波長バラン70の動作帯域の中心における信号の角周波数であり、λは同信号の波長である。
Figure 2007282231
Figure 2007282231
図8Aに、次の条件において、図7の半波長バランの差動モード応答(SDS21)およびコモンモード応答(SCS21)をプロットしたものを示す。C76A,C76B,C77は、C76A=C76B=4.92pF、C77=14pFと与えられる。2.45GHzの動作周波数において、伝送線路部74A,74Bの特性インピーダンスはいずれも50Ωであり、74A,74Bの電気的長さEはいずれも15°である。信号搬送端子T2は、第1回路ノード73Aから距離e=4.4°の位置にある伝送線路部74A上の点に接続されている。ここで、距離eは2.45GHzの周波数のRF信号の位相を単位として表されている。信号搬送端子T3は、回路点73Bから同一距離eにある伝送線路部74B上の点に接続されている。I/OポートP2における負荷インピーダンスZDLの差動モード成分は100Ωであり、I/OポートP1に接続される電源インピーダンスZは50Ωである。
図8Aは、ポートP1からポートP2への通過応答を示している。上述の条件下では、図7の半波長バランの2.4GHzから2.5GHzまでの差動モード挿入損失は0.5dB未満であり、同回路の2.4GHzから2.5GHzまでのコモンモード応答は−40dB未満である。
図8Bは、図8Aと同じ条件下での、図7の半波長バラン70のI/OポートP2における差動モード反射係数(SDD22)およびコモンモード反射係数(SCC22)を示すスミス図表である。図8Bは、1800〜3200MHzの周波数範囲について示している。また、図8B中の“r”はインピーダンスの抵抗分を表し、“x”はインピーダンスのリアクタンス分を表している。図8Bから、I/OポートP2における半波長バラン70のコモンモード・インピーダンスが2.45GHzにおいて結果的にほぼゼロΩとなることが確認できる。また、図8Bから、I/OポートP2における半波長バラン70の差動モード・インピーダンスが負荷インピーダンスの差動モード成分ZDLに整合していることも明らかである。図8Aに示されるように、2.45GHzにおけるI/OポートP2における半波長バラン70の非常に低いコモンモード・インピーダンスは、同じ周波数における同回路の非常に低いコモンモード応答の原因となっている。
図9Aは、本発明の第3の実施の形態に係る小型結合線路半波長バラン90を示す。結合線路半波長バラン90は、下限周波数Fと上限周波数Fとによって定義される、ある一定の動作帯域を有する。
図9Aの結合線路半波長バラン90は、結合伝送線路部93A,93Bを有する結合伝送線路部の第1ペアと、結合伝送線路部94A,94Bを有する結合伝送線路部の第2ペアとを備えている。結合伝送線路部93A,93Bの第1ペアは、結合伝送線路部94A,94Bの第2ペアと実質的に同じ物理的特性を有し、また、結合伝送線路部93A,93Bおよび結合伝送線路部94A,94Bのそれぞれの電気的長さEは、結合線路半波長バラン90の動作帯域の中心において実質的に90°未満である。したがって、結合伝送線路部93A,94Aを有する1本の伝送線路の長さと、結合伝送線路部93B,94Bを有する1本の伝送線路の長さは、それぞれ、結合線路半波長バラン90の動作帯域の中心におけるRF信号の波長の実質的に半分未満である。
結合伝送線路部93Aの第1端部は第1回路ノード91Aにおいてシャントキャパシタ96Aに接続され、結合伝送線路部94Aの第1端部はシャントキャパシタ97Aに接続され、結合伝送線路部93A,94Aの両第2端部は互いに接続されている。
結合伝送線路部93Bの第1端部は第2回路ノード92Aにおいてシャントキャパシタ96Bに接続され、結合伝送線路部94Bの第1端部は第3回路ノード92Bにおいてシャントキャパシタ97Bに接続され、結合伝送線路部93B,94Bの両第2端部は第4回路ノード92Cにおいて互いに接続されている。また、シャントキャパシタ99も第4回路ノード92Cに接続されている。シャントキャパシタ99は、本発明におけるシャントキャパシタ素子に対応する。
図9Aの結合線路半波長バラン90は、更に、第1回路ノード91Aに接続された信号搬送端子T1を有するシングルエンドI/OポートP1と、第2回路ノード92Aおよび第3回路ノード92Bにそれぞれ接続された一対の信号搬送端子T2,T3を有する差動I/OポートP2とを備えている。
キャパシタ96A,96B,97A,97Bのキャパシタンスは、結合伝送線路部93A,93B,94A,94Bのそれぞれの電気的長さEが結合線路半波長バラン90の動作帯域の中心において90°未満である結合伝送線路部93A,93B,94A,94Bの使用が許容されるように選定される。
キャパシタ99のキャパシタンスは、差動I/OポートP2におけるコモンモード・インピーダンスが結合線路半波長バラン90の動作帯域の中心において最小となるように選定されている。
第2回路ノード92A、第3回路ノード92Bまたは第4回路ノード92Cのいずれかに直流バイアスを印加することによって、図9Aの結合線路半波長バラン90の両信号搬送端子T2,T3に直流バイアスを印加することが可能であることは明らかである。
図9Bは、図9Aの結合線路半波長バラン90の斜視図である。同図においては、結合伝送線路部93A,93Bならびに結合伝送線路部94A,94Bはエッジ結合伝送線路とされ、また、伝送線路部93A,93B,94A,94Bは多層基板内に形成されている。したがって、図9Aの小型結合線路半波長バラン90は、エッジ結合伝送線路または横型結合線路を用いて実現できる。なお、図9Bにおいて、記号GNDはグランド層を示している。
図10Aに、準電磁気的シミュレーションから生ずる、図9Aの結合線路半波長バラン90のI/OポートP1からI/OポートP2への通過応答を示す。ここでは、結合伝送線路部93A,93B,94A,94Bは、図9Bに示される多層基板内に形成されており、結合線路半波長バラン90の物理的特性は表1の通りである。表1は、本実施の形態における2.45GHz動作用の小型結合線路半波長バラン90の物理的特性を示している。図10Aから、図9Aおよび図9Bの結合線路半波長バラン90のコモンモード応答は、図9Aの結合線路半波長バラン90の動作帯域内では非常に小さいことが確認できる。
Figure 2007282231
図10Bに、キャパシタ99が回路から取り除かれた状態、またはキャパシタ99のキャパシタンスがゼロpFまで減少された状態での準電磁気的シミュレーションから生ずる、図9Aの結合線路半波長バラン90のI/OポートP1からI/OポートP2への通過応答を示す。図9Aおよび図9Bの結合線路半波長バラン90のコモンモード応答がキャパシタ99の省略によって実質的に劣化していることを確認することができる。
図11は、本発明の第4の実施の形態に係る小型結合線路バンドパスフィルタ110を示す。結合線路バンドパスフィルタ110は、下限周波数Fと上限周波数Fとによって定義される、ある一定の通過帯域を有する。結合線路バンドパスフィルタ110は、シングルエンドI/OポートP1と差動I/OポートP2とを備えている。I/OポートP1は信号搬送端子T1を有し、I/OポートP2は一対の信号搬送端子T2,T3を有している。結合線路バンドパスフィルタ110は、更に、3つの結合伝送線路111,112,113を備えている。結合伝送線路113は、2つの部分である結合伝送線路部113A,113Bに分割されている。結合伝送線路111の第1端部は、第1回路ノード114Aにおいてシャントキャパシタ116Aおよび信号搬送端子T1に接続されている。結合伝送線路111の第2端部は、第2回路ノード114Bにおいてシャントキャパシタ118Aに接続されている。結合伝送線路112の第1端部はシャントキャパシタ116Bに接続され、結合伝送線路112の第2端部はシャントキャパシタ118Bに接続されている。結合伝送線路部113Aの第1端部は、第3回路ノード115Aにおいてシャントキャパシタ116Cおよび信号搬送端子T2に接続されている。結合伝送線路部113Bの第1端部は、第4回路ノード115Bにおいてシャントキャパシタ118Cおよび信号搬送端子T3に接続されている。結合伝送線路部113Aの第2端部および結合伝送線路部113Bの第2端部は、第5回路ノード115Cにおいて互いに接続されている。また、シャントキャパシタ117も第5回路ノード115Cに接続されている。シャントキャパシタ117は、本発明におけるシャントキャパシタ素子に対応する。
フィルタ110のキャパシタ116C,118Cおよび結合伝送線路部113A,113Bから構成される部分は、第5回路ノード115Cに関して対称である。よって、キャパシタ116C,118Cの両キャパシタンスは実質的に等しく、また、結合伝送線路部113A,113Bの電気的長さおよび特性インピーダンスも実質的に等しい。
図11のフィルタ110は、下限周波数Fと上限周波数Fとによって定義される動作帯域を有する。結合伝送線路111,112,113のそれぞれの電気的長さは、フィルタ110の動作帯域の中心において実質的に180°(半波長)未満である。シャントキャパシタ116A,116B,116C,118A,118B,118Cには結合伝送線路111,112,113に負荷をかける効果がある。そして、結合伝送線路111とシャントキャパシタ116A,118Aとの組合せは、180°の電気的長さを有する結合伝送線路と電気的に等価である。また、結合伝送線路112とシャントキャパシタ116B,118Bとの組合せは、180°の電気的長さを有する結合伝送線路と電気的に等価である。また、結合伝送線路113とシャントキャパシタ116C,118Cとの組合せは、180°の電気的長さを有する結合伝送線路と電気的に等価である。
シャントキャパシタ117のキャパシタンスの選択は、I/OポートP2で測定される結合線路バンドパスフィルタ110のコモンモード・インピーダンスが結合線路バンドパスフィルタ110の動作帯域の中心において実質的にゼロΩとなるように行われる。したがって、キャパシタ116C,118C,117のキャパシタンス間の関係は式(9)で与えられる。ここで、C116C,C118C,C117は、それぞれキャパシタ116C,118C,117のキャパシタンスである。
Figure 2007282231
帰還キャパシタ119A,119Bは、第1回路ノード114Aと第3回路ノード115Aとの間および第2回路ノード114Bと第4回路ノード115Bとの間にそれぞれ接続されている。帰還キャパシタ119A,119Bのキャパシタンスの選択は、通過帯域未満の周波数における結合線路バンドパスフィルタ110の差動モード応答に共振極を導入するように行われる。
第3回路ノード115A、第4回路ノード115Bまたは第5回路ノード115Cの内のいずれかひとつへの直流バイアスの印加によって、図11の結合線路バンドパスフィルタ110の両信号搬送端子T2,T3に直流バイアスを印加できることは明らかである。
図12Aに、準電磁気的シミュレーションから生ずる、図11の小型結合線路バンドパスフィルタ110のI/OポートP1からI/OポートP2への通過応答を示す。ここで、結合伝送線路111,112,113はエッジ結合され且つ多層基板内に形成されており、結合線路バンドパスフィルタ110の物理的特性は表2の通りである。表2は、本実施の形態における2.45GHz動作用の小型結合線路バンドパスフィルタ110の物理的特性を示している。図12Aから、図11の結合線路バンドパスフィルタ110のコモンモード応答は、図11の結合線路バンドパスフィルタ110の通過帯域内では極端に小さい(約−80dB)ことが確認できる。
Figure 2007282231
図12Bは、図12Aと同じ条件下において、準電磁気的シミュレーションから生ずる、図11の小型結合線路バンドパスフィルタ110のI/OポートP2における差動モード反射係数SDD22およびコモンモード反射係数SCC22を示すスミス図表である。図12Bは、1800〜3200MHzの周波数範囲について示している。また、図12B中の“r”はインピーダンスの抵抗分を表し、“x”はインピーダンスのリアクタンス分を表している。図12Bから、I/OポートP2における図11の小型結合線路バンドパスフィルタ110のインピーダンスのコモンモード成分は、図11の小型結合線路バンドパスフィルタ110の通過帯域内では実質的にゼロΩであることが確認できる。低いコモンモード・インピーダンスの効果は、フィルタ110のコモンモード応答を大幅に減衰させることである。
図13は、格子形音響共振フィルタ139を備えた、本発明の第5の実施の形態に係る、シングルエンド型から差動型へ変換するバンドパスフィルタ130を示す。バンドパスフィルタ130は、本発明の第1の音響共振フィルタに対応する。格子形音響共振フィルタ139は、本発明の第1の音響共振フィルタにおける格子形音響共振回路に対応する。バンドパスフィルタ130は、信号搬送端子T1’を有するシングルエンドI/OポートP1と、一対の信号搬送端子T2’,T3’を有する差動I/OポートP2とを備えている。
格子形音響共振フィルタ139は、2つの直列音響共振器131および2つの並列音響共振器132を備えている。ここで、音響共振器131,132は弾性表面波(SAW)型またはバルク弾性波(BAW)型であり、音響共振器131,132の特性の選定は、格子形音響共振フィルタ139が下限周波数Fと上限周波数Fとによって定義される通過帯域を有するように行われる。
図13の差動型のバンドパスフィルタ130は、更に、本発明の第1、第2または第3の実施の形態に係る小型半波長バラン138を備えている。ここで、小型半波長バラン138の信号搬送端子T2は格子形音響共振回路139の第1入力信号搬送端子に接続され、小型半波長バラン138の信号搬送端子T3は格子形音響共振フィルタ139の第2入力信号搬送端子に接続され、更に、小型半波長バラン138は、格子形音響共振フィルタ139の通過帯域にオーバーラップする、ある一定の動作帯域を有する。
図14は、小型半波長バラン148と、一対のはしご形音響共振フィルタ149A,149Bとを備えた、本発明の第6の実施の形態に係るシングルエンド型から差動型へ変換するバンドパスフィルタ140を示す。バンドパスフィルタ140は、本発明の第2の音響共振フィルタに対応する。はしご形音響共振フィルタ149A,149Bは、本発明の第2の音響共振フィルタにおけるはしご形音響共振回路に対応する。バンドパスフィルタ140は、信号搬送端子T1’を有するシングルエンドI/OポートP1と、一対の信号搬送端子T2’,T3’を有する差動I/OポートP2とを備えている。
はしご形音響共振フィルタ149A,149Bは、いずれも、直列音響共振器141および並列音響共振器142を備えている。ここで、音響共振器141,142は弾性表面波(SAW)型またはバルク弾性波(BAW)型であり、音響共振器141,142の特性の選定は、はしご形音響共振フィルタ149A,149Bのそれぞれが下限周波数Fと上限周波数Fとによって定義される通過帯域を有するように行われる。
図14の差動型のバンドパスフィルタ140は、更に、本発明の第1、第2または第3の実施の形態に係る小型半波長バラン148を備えている。ここで、小型半波長バラン148の信号搬送端子T2は、はしご形音響共振器フィルタ149Aの入力信号搬送端子に接続され、小型半波長バラン148の信号搬送端子T3は、はしご形音響共振器フィルタ149Bの入力信号搬送端子に接続されている。また、小型半波長バラン148は、はしご形音響共振器フィルタ149A,149Bのそれぞれの通過帯域にオーバーラップする動作帯域を有する。
図9Aに示した第3の実施の形態の回路と、図11に示した第4の実施の形態の回路は、図7の回路に対応する形式にすることも可能であることが分かるであろう。これにより、I/OポートP2から出力されるRF信号のコモンモード成分は、同信号の差動モード成分より十分小さくなり、同時に、I/OポートP2に接続された任意の負荷インピーダンスの差動モード成分は、I/OポートP1に接続されたシングルエンドインピーダンスに整合される。
従来の半波長バランを示す回路図である。 従来の小型マーシャント型バランを示す回路図である。 従来のLCバランを示す回路図である。 図3のLCバランの2.45GHzの通過帯域付近における通過応答を示す特性図である。 図3のLCバランの広い周波数レンジにおける通過応答を示す特性図である。 本発明の第1の実施の形態に係る小型半波長バランを示す回路図である。 図5の回路の代表的な差動モード応答およびコモンモード応答を示す特性図である。 図6Aと同じ条件下での、図5の回路の広域の差動モード応答および広域のコモンモード応答を示す特性図である。 図6Aと同じ条件下での、図5の回路のI/OポートP2における差動モード反射係数およびI/OポートP2におけるコモンモード反射係数を示すスミス図表である。 本発明の第2の実施の形態に係る小型半波長バランを示す回路図である。 図7の回路の代表的な差動モード応答およびコモンモード応答を示す特性図である。 図8Aと同じ条件下での、図7の回路のI/OポートP2における差動モード反射係数およびI/OポートP2におけるコモンモード反射係数を示すスミス図表である。 本発明の第3の形態に係る小型結合線路半波長バランを示す回路図である。 図9Aの小型結合線路半波長バランの斜視図である。 図9Aの結合線路半波長バランの代表的な差動モード応答およびコモンモード応答を示す特性図である。 シャントキャパシタ素子としてのキャパシタが回路から取り除かれた点以外、図10Aと同じ条件下での、図9Aの回路の代表的な差動モード応答およびコモンモード応答を示す特性図である。 本発明の第4の実施の形態に係る小型結合線路バンドパスフィルタを示す回路図である。 図11の結合線路バンドパスフィルタの代表的な差動モード応答およびコモンモード応答を示す特性図である。 図11の結合線路バンドパスフィルタのI/OポートP2における、代表的な差動モード反射係数およびコモンモード反射係数を示すスミス図表である。 本発明の第5の実施の形態に係るバンドパスフィルタを示す回路図である。 本発明の第6の実施の形態に係るバンドパスフィルタを示す回路図である。
符号の説明
50…小型半波長バラン、53A…第1回路ノード、53B…第2回路ノード、53C…第3回路ノード、54A,54B…伝送線路部、56A,56B,57…シャントキャパシタ、T1,T2,T3…信号搬送端子、P1…シングルエンドI/Oポート、P2…差動I/Oポート。

Claims (11)

  1. ある一定の動作周波数を有する小型半波長バランであって、
    電源インピーダンスに接続するための第1信号搬送端子を有するシングルエンド入出力ポートと、
    負荷インピーダンスに接続するための第2および第3信号搬送端子を有する差動入出力ポートと、
    同一の長さおよび特性インピーダンスの第1伝送線路部および第2伝送線路部を有し、その長さが前記動作周波数における無線周波数信号の波長の実質的に半分未満である、少なくとも1本の伝送線路と、
    前記第1伝送線路部の第1端部において第1回路ノードに接続された第1負荷シャントキャパシタと、
    前記第2伝送線路部の第1端部において第2回路ノードに接続された第2負荷シャントキャパシタとを備え、
    前記第1および第2伝送線路部の両第2端部は第3回路ノードにおいて互いに接続され、
    更に、前記第3回路ノードに接続されたシャントキャパシタ素子を備え、
    前記第1信号搬送端子は前記第1伝送線路部と結合され、前記第2信号搬送端子は前記第1伝送線路部と結合され、前記第3信号搬送端子は前記第2伝送線路部と結合され、
    前記シャントキャパシタ素子のキャパシタンスは、ある選択された周波数における前記差動入出力ポートのコモンモード・インピーダンスが実質的にゼロ・オームとなるように選定されることを特徴とする小型半波長バラン。
  2. 前記第2信号搬送端子が前記第1回路ノードにおいて前記第1伝送線路部に接続され、前記第3信号搬送端子が前記第2回路ノードにおいて前記第2伝送線路部に接続されていることを特徴とする請求項1記載の小型半波長バラン。
  3. 前記第2信号搬送端子が前記第1回路ノードに直接に接続され、前記第3信号搬送端子が前記第2回路ノードに直接に接続されていることを特徴とする請求項2記載の小型半波長バラン。
  4. 前記第1負荷シャントキャパシタのキャパシタンスCA1が前記第2負荷シャントキャパシタのキャパシタンスCA2に実質的に等しく、前記シャントキャパシタ素子のキャパシタンスCが式(1)で表されるように、CA1およびCA2に対して実質的に関連していることを特徴とする請求項2記載の小型半波長バラン。
    Figure 2007282231
  5. 第2信号搬送端子は、第1回路ノードと第3回路ノードとの間にあり且つ第1回路ノードから距離eの位置にある、第1伝送線路部上の点に接続され、第3信号搬送端子は、第2回路ノードと第3回路ノードとの間にあり且つ第2回路ノードから距離eの位置にある、第2伝送線路部上の点に接続され、
    Lを第1伝送線路部および第2伝送線路部の電気的長さとしたとき、負荷インピーダンスの差動モード成分ZDLは、式(2)に従って電源インピーダンスZにほぼ整合していることを特徴とする請求項1記載の小型半波長バラン。
    Figure 2007282231
  6. ωを前記動作周波数における無線周波数信号の角周波数とし、
    λをその信号の波長とし、
    を前記第1伝送線路部および前記第2伝送線路部の特性インピーダンスとしたとき、
    前記第1シャントキャパシタのキャパシタンスCA1および前記第2シャントキャパシタのキャパシタンスCA2は、式(3)によって実質的に与えられ、前記シャントキャパシタ素子のキャパシタンスCは、式(4)によって実質的に与えられることを特徴とする請求項5記載の小型半波長バラン。
    Figure 2007282231
    Figure 2007282231
  7. 請求項1記載の小型半波長バランを含む結合線路バランであって、更に、
    前記第1および第2伝送線路部と等しい長さおよび特性インピーダンスの第3伝送線路部および第4伝送線路部を有する第2伝送線路であって、前記第3および第4伝送線路部の各々が前記第1および第2伝送線路部の対応するそれぞれに結合され、前記第1信号搬送端子が前記第3伝送線路部に接続されている第2伝送線路と、
    前記第3伝送線路部の第1端部において更なる回路ノードに接続された第3負荷シャントキャパシタと、
    前記第4伝送線路部の第1端部において更なる回路ノードに接続された第4負荷シャントキャパシタとを備えたことを特徴とする結合線路バラン。
  8. 請求項1に記載の小型半波長バランを含む結合線路バランであって、更に、1組以上の相互結合伝送線路を備え、前記第1信号搬送端子は前記相互結合伝送線路のうちの1本における一方の端部に接続され、前記相互結合伝送線路のうちの1本は前記第1および第2伝送線路部に結合され、前記相互結合伝送線路の各々の電気的長さは前記動作周波数における無線周波数信号の波長の実質的に半分未満であることを特徴とする結合線路バラン。
  9. 更に、前記第1および第2回路ノードと、前記相互結合伝送線路のうちの前記第1信号搬送端子が接続された1本における第1および第2端部との間にそれぞれ接続された第1および第2帰還キャパシタを備えたことを特徴とする請求項8記載の結合線路バラン。
  10. 請求項1記載の小型半波長バランを含む音響共振フィルタであって、前記第2および第3信号搬送端子は格子形音響共振回路を介して前記第1および第2回路ノードに接続され、前記小型半波長バランは、前記格子形音響共振回路の通過帯域とオーバーラップする動作帯域を有することを特徴とする音響共振フィルタ。
  11. 請求項1記載の小型半波長バランを含む音響共振フィルタであって、更に、前記第1回路ノードと前記第2信号搬送端子との間および前記第2回路ノードと前記第3信号搬送端子との間にそれぞれ接続された一対のはしご形音響共振回路を備え、前記小型半波長バランは、前記はしご形音響共振回路の通過帯域とオーバーラップする動作帯域を有することを特徴とする音響共振フィルタ。
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