JP2007281598A - 圧電デバイスの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】圧電振動片を形状よく分離することができ、マウント精度を向上させてその分製品品質を良くすることができるとともに、製造コストを削減することができる圧電デバイスの製造方法を提供すること。
【解決手段】圧電デバイスの製造方法である。この圧電デバイスの製造方法は、例えば、枠部2と素子片40−1とを接続する接続部4にフェムト秒レーザを照射して、接続部4に脆弱層を作る工程と、枠部2と素子片40−1とを接続部4で分割する工程と、を有している。
【選択図】図4

Description

本発明は、圧電デバイスの製造方法に関する。
圧電デバイスなどで用いられる素子片は、水晶などのウエハをエッチングなどして素子片とウエハの枠部とが接続部で接続された形状とし、この接続部を分割することによりウエハの枠部から取り外される。ここで、分割後の接続部にはチッピングが生じ、接続部における分割面の形状は素子片ごとにばらつく。そこで、従来、接続部における分割面の形状が素子片ごとにばらつくことを防止するために、接続部を分割する前に、接続部の形状をエッチングにより分割しやすい形状に加工する方法が提案された(特許文献1参照)。
特開2005−130070号公報
しかしながら、接続部をエッチングにより加工すると、このエッチングの条件が接続部ごと(素子片ごと)にばらつき、各接続部のエッチング加工面における結晶異方性にもばらつきが生じる。このため、上記従来の方法では、この結晶異方性のばらつきに起因して、各素子片の接続部における分割面の形状もばらついてしまい、異形な部分が形成されることに起因して、圧電振動片を接合(マウント)する際に、当たりを生じるなどの障害となり、位置決めミスなどを生じてしまうという問題があった。
また、特許文献1における従来の方法では、接続部をエッチングにより複雑な形状に加工する必要があるため、エッチングで加工するウエハ上の面積が増え、1つのウエハから得られる素子片の数が少なくなり、コスト高になるという問題があった。
そこで、本発明は、圧電振動片を形状よく分離することができ、マウント精度を向上させてその分製品品質を良くすることができるとともに、製造コストを削減することができる圧電デバイスの製造方法を提供することを目的とする。
上記目的は、第1の発明によれば、圧電基板のウエハをエッチングして、該ウエハの枠部に対して接続した細いフレーム状の接続部を残すことにより、素子片の外形を形成する外形形成工程と、各素子片に駆動用の電極を形成する電極形成工程と、前記接続部にレーザ光を照射して、脆弱層を形成する加工工程と、前記脆弱層の箇所で前記接続部を切断してウエハから駆動電極が形成された前記素子片である圧電振動片を分離して、パッケージもしくはケース内に実装するマウント工程と、該パッケージもしくはケースを気密に封止する封止工程とを含んでいる圧電デバイスの製造方法により、達成される。
第1の発明の構成によれば、前記加工工程において、ウエハの枠部と素子片とを接続する接続部に破壊強度の低い脆弱層が形成される。このため、前記構成によれば、接続部をエッチングにより分割しやすい形状に加工しなくても、脆弱層で接続部を容易に分割できるようになり、接続部における分割面の形状が素子片ごとにばらつくことを防止できる。したがって、前記構成によれば、接続部を加工するためのエッチングが不要となるため、エッチングによって素子片ごとに接続部の結晶異方性にばらつきが生じて、この結晶異方性により接続部における分割面の形状が素子片ごとに不規則になることが防止される。
これにより、前記マウント工程において、精度良く実装することができ、製品品質が向上する。
また、前記構成によれば、接続部をエッチングにより複雑な形状に加工する必要がなくなるため、エッチングで加工するウエハ上の面積が減り、1つのウエハから得られる素子片の数を増やすことができる。
第2の発明は、第1の発明の構成において、前記加工工程が前記ウエハの前記枠部と前記素子片とを接続する前記接続部にフェムト秒レーザを照射して、外接続部に脆弱層を作ることを特徴とする。
第2の発明の構成によれば、加工工程において、フェムト秒レーザを用いることによって、前記接続部の結晶構造を変化させることができる。つまり、脆弱な状態に破壊もしくは改質される。しかも、当該変化させる領域の周囲の領域への熱的影響を極力低減できる。
第3の発明は、第2の発明の構成において、前記接続部の厚みが56μmである場合に、前記フェムト秒レーザのレーザパワーを400〜1000mWとすることを特徴とする。
第3の発明の構成によれば、接続部を分割した際に生じるチッピング幅を小さくすることができる。
第4の発明は、第2の発明の構成において、前記接続部の厚みが33μmである場合に、前記フェムト秒レーザのレーザパワーを180〜400mWとすることを特徴とする。
第4の発明の構成によれば、接続部を分割した際に生じるチッピング幅を小さくすることができる。
第5の発明は、第2の発明の構成において、前記接続部の厚みが24μmである場合に、前記フェムト秒レーザのレーザパワーを150〜250mWとすることを特徴とする。
第5の発明の構成によれば、接続部を分割した際に生じるチッピング幅を小さくすることができる。
第6の発明は、第2の発明の構成において、前記接続部の厚みが17μmである場合に、前記フェムト秒レーザのレーザパワーを60〜150mWとすることを特徴とする。
第6の発明の構成によれば、接続部を分割した際に生じるチッピング幅を小さくすることができる。
図1および図2は、本発明の圧電デバイスの実施形態を示しており、図1は圧電デバイスの概略平面図、図2は図1の圧電デバイスに収容された圧電振動片の概略断面図である。
図1において、圧電デバイス30は、圧電振動子を構成した例を示しており、圧電デバイス30のパッケージ31内に圧電振動片40を収容している。
パッケージ31は、セラミックが適しており、特に、好ましい材料としては圧電振動片40や、後述する蓋体の熱膨張係数と一致もしくは、きわめて近い熱膨張係数を備えたものが選択され、この実施形態では、例えば、セラミックのグリーンシートが利用されている。グリーンシートは、例えば、所定の溶液中にセラミックパウダを分散させ、バインダを添加して生成される混練物をシート状の長いテープ形状に成形し、これを所定の長さにカットして得られるものである。
すなわち、パッケージ31は、図2の形状に成形したグリーンシートを積層し、焼結して形成することができる。この場合、パッケージ31の底部を構成する基板には、電極部33が形成されている。
上記基板に重ねられるグリーンシートは、内側の材料が除去された枠状のものであり、これを上記基板に重ねることで、パッケージ31は内部空間Sを有する箱状の収容体とされている。この内部空間Sを利用して、圧電振動片40を収容するようにしている。このパッケージ31には、セラミックやガラスあるいはコバールなどの金属で形成された蓋体35が低融点ガラスやニッケルなどを介して接合されている。これにより、パッケージ31は気密に封止されている。
パッケージ31を形成するセラミック材料の上には、例えば、銀・パラジウムなどの導電ペーストもしくはタングステンメタライズなどの導電ペーストなどを用いて、必要とされる導電パターンを形成後に、焼結をした後で、ニッケルおよび金もしくは銀などを順次メッキして、上述した電極部33が形成されている。
該電極部33は、パッケージ31の底面に露出した実装端子32,32と図示しない導電パターンにより接続されている。この電極部33と実装端子32とを接続するための導電パターンは、パッケージ31の形成時に利用されるキャスタレーション(図示せず)の表面に形成して、パッケージ31の外面を引き回してもよいし、あるいはパッケージ31の底部を構成する絶縁基板を貫通する導電スルーホールなどにより接続してもよい。
圧電振動片40を作るために、図2に示すように、例えば圧電材料により形成されたウエハを厚みの薄い矩形の基板となるように加工した、所謂、ATカット振動片が使用される。すなわち、圧電チップである素子片が後述のように先ず形成され、この素子片に駆動用の励振電極45を形成したものが、ATカット振動片である圧電振動片40である。
圧電振動片40を形成するには、圧電材料として、例えば、この実施形態では水晶が使用されており、水晶以外にもタンタル酸リチウム,ニオブ酸リチウム等の圧電材料を利用することができる。また、圧電チップの形状もフラットタイプに限らず、コンベックスタイプや、逆メサ型の振動片を用いることができる。
すなわち、素子片51としての圧電チップの表面には、駆動用の電極として、励振電極45が形成されている。励振電極45は、圧電チップの積極的に振動させようとする領域に形成され、圧電材料に駆動電圧を印加することで、材料内に効率よく電界を生じさせ、励振するためのものである。励振電極45は、素子片51の裏面にも同様の形態で形成されている。
また、図2に示すように、励振電極45は、それぞれ圧電振動片40の長さ方向の端部において、その幅方向の両端にそれぞれ形成された接続電極である引出し電極42に対して、各別に接続されている。各引出し電極42は圧電チップの側面を回り込んで、裏面にも形成されている。
このような圧電振動片40は、図1に示されているように、パッケージ31側の電極部33の上に片持ち式に接合されている。
これにより、パッケージ31の外部から実装端子32,32を介して供給された駆動電圧は、パッケージ31側の電極部33から導電性接着剤43および圧電振動片40の引出し電極42を介して、励振電極45に印加される。したがって、圧電振動片40の主面は圧電作用により厚みすべり振動することで、駆動されるようになっている。
なお、パッケージ31を箱状ではなく、単なる絶縁基板として、その上に電極を形成し、浅い箱状とした蓋体(図示せず)により、圧電振動片40を気密に封止する形式のパッケージを用いてもよい。あるいは、圧電振動片40に外部の駆動電圧源と接続したプラグを接続し、一端を閉止した金属製の筒状のケースに圧電振動片40を差し入れて、このプラグによりケースを気密に封止するようにしてもよい(図示せず)。
(圧電デバイスの製造方法)
次に、本発明の実施形態に係る圧電デバイスの製造方法を説明する。
先ず、図1および図2で説明した圧電振動片40を形成するための圧電材料の素子片を得るために、図3に示すように、圧電材料、例えば水晶の水晶ウエハが使用される。
この場合、水晶ウエハは水晶の結晶軸に関して、X軸が電気軸、Y軸が機械軸及びZ軸が光学軸となるように、水晶の単結晶から切り出されることになる。また、水晶の単結晶から切り出す際、上述のX軸、Y軸及びZ軸からなる直交座標系において、Z軸から所定角度、例えば、35.15度傾けた面で切り出したATカット水晶板を得る。
(外形形成工程)
次に、上記圧電素子片であるATカット水晶板の主面を研磨して平坦度を持たせて、所謂水晶ウエハを形成し、これをウエットエッチングして、図3で示すような素子片集合体を得る。
すなわち、水晶ウエハを、例えばフッ酸などでウエットエッチングすることにより、多数の素子片の個々の外形周囲を分離し、細いフレーム状の支持部で、エッチング残りの枠状の水晶材料と接続した形態のものを得る。
図3は、このような素子片集合体10の一部を拡大して示すものである。
図4は、図3の素子片集合体10のさらに一部を拡大して示した概略平面図であり、素子片40−1と枠部2とが接続部4で接続された形状の概略を示す図である。
図4に示す形状は、ウエハをエッチングやフォトリソグラフィーなどして形成される。4に示す素子片40−1は、接続部4で分割して枠部2から取り外してブランクとし、たとえば、必要な電極を形成して所謂ATカット振動片などとして利用する。なお、図4では、素子片40−1が矩形形状に形成されているが、素子片40−1の形状は特に限定されるものではない。また、図4では、1つの素子片40−1が2つの接続部4で接続されているが、枠部2と素子片40−1とを接続する接続部4の数は特に限定されない。また、接続部4の形状も何ら限定されない。
(電極形成工程)
以上のような形態を有する素子片集合体10を形成したら、例えば、その表裏の全面に蒸着などにより電極金属を成膜する。電極金属は、例えば、クロム(Cr)を下地として金(Au)を成膜することにより、形成され、図2で示した励振電極45や引出し電極42を作るように、フォトリソグラフィの手法などにより、電極が形成される。
(加工工程)
枠部2から素子片を分離する、すなわち、折り取るもしくは切り取るにあたっては、接続部4を分離もしくは分割する前に、図4中の点線3で示した箇所にフェムト秒レーザを照射する。このフェムト秒レーザの照射により、接続部4の一部が変質して、破壊強度の低い脆弱層5となる。これにより、接続部4は、これをエッチングにより分割しやすい形状に加工しなくても、脆弱層5で接続部4を容易に分割できるようになる。したがって、上記で説明した構成によれば、接続部4を加工するためのエッチングが不要となるため、エッチングによって素子片40−1ごとに接続部4の結晶異方性にばらつきが生じて、この結晶異方性により接続部4における分割面の形状が素子片ごとに不規則になることが防止される。また、上記の構成によれば、接続部4をエッチングにより複雑な形状に加工する必要がなくなるため、エッチングで加工するウエハ上の面積が減り、1つのウエハから得られる素子片40−1の数を増やすことができる。
次ぎに、フェムト秒レーザを照射して、接続部4に脆弱層5を形成する工程の一例を説明する。
図5は、本実施形態に使用されるレーザ光を利用したレーザ加工装置50を示している。
本実施形態の加工方法に使用されるレーザ光は、接続部4の結晶構造を変化、すなわち、破壊もしくは改質させ得る熱エネルギーを備えていること、当該変化させる領域の周囲の領域への熱的影響を極力低減できること、接続部4の内部の当該変化させる領域へ効率よく集束させることができること等がもとめられる。このため、例えば、炭酸ガスレーザを利用したり、出力の高いYAGレーザの光ビームをビーム分割して用いたりしてもよく、あるいはYAGレーザの高調波等を工夫して使用してもよい。
また、このような目的にパルスレーザを適合させるためには、使用されるレーザ光は、短波長もしくは超短波長のパルスを有し、ピークエネルギーが高いと好ましい。このような目的に適合する限り、あるいはこのような目的に適合するように加工等される限り、使用するレーザの種類は限定されない。このような目的に特に適しているのは、フェムト(1/1000兆)秒(fs)パルスレーザである。
加工装置50は、このようなフェムト秒パルスレーザ光を生成するもので、二種類のレーザ光生成手段Y,TSと、これらの生成するレーザ光の同期増幅手段54と、接続部4の内部にレーザ光を集束させるための集束手段55とを備えている。
加工装置50のレーザ光生成手段TSはチタン・サファイヤレーザもしくはチタン・サファイヤレーザと他のレーザ生成手段とを組み合わせたものである。チタン・サファイヤレーザは、きわめて広い発光スペクトルで発光することから、フェムト秒パルスレーザを生成する際に広く使用されている。レーザ光生成手段Yは例えばYAGレーザである。
同期増幅手段54は、レーザパルスの伸長手段51と、レーザパルスの増幅手段52と、レーザパルスの圧縮手段53とを備えている。集束手段55は光集束手段であり、対物レンズや光集束機能を持つホログラム素子等が利用され、矢印方向に可動されることでレーザ光を所定範囲に集束させることができるようになっている。
加工装置50のレーザ光生成手段TSからのレーザパルスSLはレーザパルスの伸長手段51に入射される。レーザパルスの伸長手段51は、所定の光学素子、例えば、グレーティング(回折格子)を対構成にして形成されており、レーザパルスSLを周波数チャープすることで伸長して、パルス幅を広げる。パルス幅が広くなったレーザパルスSL−1は、レーザパルスの増幅手段52に入射する。レーザパルスの増幅手段52には、レーザ光生成手段YからのレーザパルスYLが入射されるようになっており、これを利用してモードロック(同期)を行い、ピークパワーを15GW程度まで増幅し、増幅したレーザパルスALをレーザパルスの圧縮手段53に入射させる。レーザパルスの圧縮手段53は、例えば、グレーティングを対構成にして形成されており、高いピークパワーを維持した状
態で、レーザパルスALのパルス幅を圧縮して、例えば、130fs程度の超短波長のレーザパルスCLとして、集束手段である対物レンズ55に入射させる。
対物レンズ55により集束作用を受けたレーザ光LB−Fは、その焦点がウエハの枠部と素子片とを接続する接続部4の最表面に合わせられ、接続部4の内部に結像される。
フェムト秒レーザのレーザパワーは、接続部4の厚みが56μmである場合には400〜1000mWとすることが好まく、接続部4の厚みが33μmである場合には180〜400mWとすることが好ましく、接続部4の厚みが24μmである場合にはフェムト秒レーザのレーザパワーを150〜250mWとすることが好ましく、接続部4の厚みが17μmである場合には60〜150mWとすることが好ましい。接続部4を分割した際に生じるチッピング幅を小さくすることができるからである。
表1に、接続部4の厚みと、レーザパワーと、加工深さと、加工幅と、接続部4に生じたチッピング幅との関係を示す。
Figure 2007281598
表1に示すように、56μmの厚みを有する接続部4に、850mWのレーザパワーでフェムト秒レーザを照射した場合には、加工深さが22.0μm、加工幅が40.0μm、チッピング幅が40.6μmとなった。
また、33μmの厚みを有する接続部4に、320mWのレーザパワーでフェムト秒レーザを照射した場合には、加工深さが15.0μm、加工幅が19.5μm、チッピング幅が15.2μmとなった。
また、24μmの厚みを有する接続部4に、150mWのレーザパワーでフェムト秒レーザを照射した場合には、加工深さが9.0μm、加工幅が6.8μm、チッピング幅が22.0μmとなった。
また、17μmの厚みを有する接続部4に、57mWのレーザパワーでフェムト秒レーザを照射した場合には、加工深さが5.0μm、加工幅が5.5μm、チッピング幅が6.0μmとなった。
このような加工を行った後、例えば、図3の素子片40−1(電極が形成されているので、実際には「圧電振動片40」)の先端付近にピンを当て、押し下げること等により、
図5で説明した脆弱層5に応力が集中され、圧電振動片40は、容易に折り取られる(分離工程)。その折り取り箇所も、圧電振動片を構成する一部材料が欠けたりすることなく、脆弱層で適切に破断されるので、品質のよい圧電振動片が形成できる。
なお、押しピンで折り取るだけでなく、ブレードによる切断などの手段を用いてもよい。
(マウント工程)
続いて、上記工程と別に形成された図1および図2のパッケージ31側の電極部33の上に導電性接着剤43を塗布し、その上に、素子片集合体50から折り取られた圧電振動片40の図2で説明した各引出し電極42が形成されている基端部もしくは一端部を載置する。
そして、これら導電性接着剤43を加熱して硬化させることにより圧電振動片40をパッケージ31の内側底面に片持ち式に接合する。
ここで、導電性接着剤43としては、所定の合成樹脂でなるバインダー成分に、銀粒子などの導電粒子を添加したものを使用することができる。また、圧電振動片40は必ずしも片持ち式でなく、先端側の一部をパッケージ31の内側底面に形成した凸部(枕部)に載置した構成としてもよい。
そして、圧電振動片40に対して、パッケージ31の実装端子32などから駆動電圧を印加し、圧電振動片40を駆動してその周波数を計測して、計測結果に基づいて、励振電極41の一部を削減することで、重量を減じて周波数調整する。
この周波数調整工程では、さらに、周囲の温度環境を変化させて駆動電圧を印加し、温度変化に応じた周波数を計測して圧電振動片40の温度−周波数特性を合わせて計測し、その結果に応じて調整を行う。
(封止工程)
次に、パッケージ31を真空チャンバー内に移し、セラミックやガラスあるいはコバールなどの金属で形成された蓋体35を低融点ガラスやニッケルなどを介して真空雰囲気下で接合する。これにより、パッケージ31は気密に封止される。
最後に必要な検査を経て、圧電デバイス30が完成する。
本発明は上述の実施形態に限定されない。各実施形態の各構成はこれらを適宜組み合わせたり、省略し、図示しない他の構成と組み合わせたりすることができる。また、この発明は、ATカット振動片だけでなく、所謂音叉型の圧電振動片等にも適用できることは勿論である。
本発明の実施形態に係る圧電デバイスの概略平面図。 図1の圧電デバイスに収容される圧電振動片の概略断面図。 図1の圧電振動片を形成するための素子片集合体の一例を示す部分拡大平面図。 素子片とウエハの枠部とが接続部で接続された形状の概略を示す図。 本実施形態に使用されるレーザ光を利用したレーザ加工装置を示す図。
符号の説明
10・・・ウエハの枠部、20・・・素子片、30・・・接続部、40・・・フェムト秒レーザが照射される箇所、50・・・加工装置、54・・・同期増幅手段

Claims (6)

  1. 圧電基板のウエハをエッチングして、該ウエハの枠部に対して接続した細いフレーム状の接続部を残すことにより、素子片の外形を形成する外形形成工程と、
    各素子片に駆動用の電極を形成する電極形成工程と、
    前記接続部にレーザ光を照射して、脆弱層を形成する加工工程と、
    前記脆弱層の箇所で前記接続部を切断してウエハから駆動電極が形成された前記素子片である圧電振動片を分離して、パッケージもしくはケース内に実装するマウント工程と、
    該パッケージもしくはケースを気密に封止する封止工程と
    を含んでいることを特徴とする圧電デバイスの製造方法。
  2. 前記加工工程が前記ウエハの前記枠部と前記素子片とを接続する前記接続部にフェムト秒レーザを照射して、外接続部に脆弱層を作ることを特徴とする請求項1に記載の圧電デバイスの製造方法。
  3. 前記接続部の厚みが56μmである場合に、前記フェムト秒レーザのレーザパワーを400〜1000mWとする、ことを特徴とする請求項2に記載の圧電デバイスの製造方法。
  4. 前記接続部の厚みが33μmである場合に、前記フェムト秒レーザのレーザパワーを180〜400mWとする、ことを特徴とする請求項2に記載の圧電デバイスの製造方法。
  5. 前記接続部の厚みが24μmである場合に、前記フェムト秒レーザのレーザパワーを150〜250mWとする、ことを特徴とする請求項2に記載の圧電デバイスの製造方法。
  6. 前記接続部の厚みが17μmである場合に、前記フェムト秒レーザのレーザパワーを60〜150mWとする、ことを特徴とする請求項2に記載の圧電デバイスの製造方法。
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