JP2007280816A - プラズマディスプレイパネルの製造方法およびプラズマディスプレイパネル - Google Patents

プラズマディスプレイパネルの製造方法およびプラズマディスプレイパネル Download PDF

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Abstract

【課題】良好な表示特性が得られかつ好適に製造できるプラズマディスプレイパネルの製造方法を提供する。
【解決手段】PDPの製造方法は、成形型4の凹部41の内部に隔壁を構成する第一誘電体ペースト23Aを充填する第一材料充填工程と、背面基板2にアドレス電極保護層を構成する第二誘電体ペースト22Aを塗着する第二材料塗着工程と、成形型4を第二誘電体ペースト22A上に押し付けて当該成形型4を背面基板2から剥離する転写工程と、焼成工程とを含んでいる。転写工程にて流動性のある第二誘電体ペースト22A上に成形型4を押し付けるため、第一誘電体ペースト23Aと第二誘電体ペースト22Aとを確実に接着させることができる。良好な形状の隔壁を確実に形成でき、アドレス電極保護層の隔壁間部を一定の膜厚で均一に形成できる。
【選択図】図4

Description

本発明は、プラズマディスプレイパネルの製造方法およびプラズマディスプレイパネルに関する。
従来、放電空間を挟んで対向配置された一対の基板を備えたプラズマディスプレイパネル(Plasma Display Panel:PDP)がある。このPDPは、一対の基板のうちいずれか一方の基板における放電空間側の面上を被覆する状態に設けられた誘電体層と、この誘電体層上に設けられ、放電空間を複数の単位発光領域に区画する状態に放電空間側に向かって突出した隔壁とを備えている。
この隔壁を形成する場合、一般的にはサンドブラスト法が用いられているが、近年、サンドブラスト法と比して隔壁の形状がより所望の形状に形成可能であるという点から、転写法を用いた隔壁の形成法が提案されている(例えば、特許文献1〜5参照)。
特許文献1に記載のものでは、セル障壁部(隔壁)と逆凹凸形状のシート凹部を持つ型シートを用いる。そして、ガラスペーストをブレードによるブレードコート法等の手段で型シートのシート凹部に供給して、シート凹部内部を充填する。充填されたガラスペーストが乾かないうちに、型シートをそのシート凹部側をガラス基板面側に向けて当接して、シート凹部内に充填されたガラスペーストをガラス基板に湿着させる。この後、型シートを剥離し、ガラス基板側にガラスペーストを転写する。これにて、ガラス基板上にセル障壁を形成するという構成が採用されている。
特許文献2に記載のものでは、隔壁の逆形状を有する隔壁形成用凹版を用いる。そして、隔壁形成材料をドクターブレードコートなどによって隔壁形成用凹版の溝に充填し、さらに版上に均一な厚さの層を形成する。これにて、隔壁と共に電極保護層を基板へ同時に転写する構成が採用されている。
特許文献3に記載のものでは、セル障壁部(隔壁)と逆凹凸形状のシート凹部を持つ型シートを用いる。そして、ガラス基板表面にガラスペーストを所定の膜厚で均一に塗布し、塗布されたガラス基板に型シートを圧接する。この後、型シートを剥離することによりガラスペーストをセル障壁形状に成形し、成形されたガラスペーストを焼成するという構成が採用されている。
特許文献4に記載のものでは、転写版の凹部に障壁形成用素材を充填し、障壁形成用素材充填側をガラス基板側にして、且つ、転写版とガラス基板との間に弾性層を設けて、転写版とガラス基板とを圧着させる。この後、転写版とガラス基板とを引き離して、障壁形成用素材を転写版からガラス基板に、弾性層を介して転写して、厚膜パターン(隔壁)をガラス基板上に形成するという構成が採用されている。
なお、転写版とガラス基板との圧着は、シート状で供給された弾性層を、押圧ロールを用いて、ガラス基板側にラミネートした状態で、あるいは、スキージによりガラス基板側に塗布し、乾燥した状態で、転写版とガラス基板とを圧着させて行うとしている。
特許文献5に記載のものは、上記特許文献4に記載の構成と同様であり、弾性層に代えて可塑性層を設けた点が異なるものである。そして、上記特許文献4と同様に、転写版とガラス基板との圧着は、シート状で供給された可塑性層を、押圧ロールを用いて、ガラス基板側にラミネートした状態で、あるいは、スキージによりガラス基板側に塗布し、乾燥した状態で、転写版とガラス基板とを圧着させて行うとしている。
特開平8−273537号公報(第4頁、図1等参照) 特開2000−299067号公報(第4頁、図2等参照) 特開平8−273538号公報(第4頁、図1等参照) 特開2000−243266号公報(第5頁、図1等参照) 特開2001−49465号公報(第5頁、図1等参照)
しかしながら、上記特許文献1に記載の構成では、型シート100の表面のガラスペーストをブレードにて掻き取って、シート凹部101の内部のみにガラスペーストを充填するので、シート凹部101の内部のガラスペースト102は、図1(A)に示すように、材料の自重によってシート凹部101内へ沈降してしまう。このため、型シート100をガラス基板103に当接させた状態では、図1(B)に示すように、シート凹部101の開口端側に隙間104が形成されてしまう。そして、図1(C)に示すように、型シート100をガラス基板103から剥離した際、隙間104のためにガラスペースト102とガラス基板103とが密着せず、ガラスペースト102の一部がガラス基板103上に転写されないおそれがある。このような基板を用いてPDPを構成しても良好な表示特性が得られないため、当該PDPは不良品として扱われてしまう。したがって、歩留が低下してしまうおそれがある。
また、上記特許文献2に記載の構成では、ドクターブレードコートにより隔壁形成材料を隔壁形成用凹版の溝に充填するため、上記特許文献1に記載のものと同様に、図1における隙間104のような隙間が溝の開口端側に形成される可能性がある。また、溝を有した隔壁形成用凹版上に所望の膜厚で材料層を均一に形成することは非常に困難である。すなわち、ブレードによる掻き取り後に溝に沿って材料層が波を打つ可能性が大きく、その波形状が作用して更に材料に偏りが生じ、それにより膜厚にバラツキが生じてしまうおそれがある。特に、凹版への材料層形成工程から基板への転写工程まではある程度のリードタイムを要するが、このリードタイムの時間が長くなるにつれて材料の偏りが次第に大きくなり、全体の膜厚が更に不均一になってしまう。また、そもそも溝を有した隔壁形成用凹版上に所望の膜厚を均一に形成することは製法上非常に困難である。結果として、歩留が低下してしまうおそれがある。
そして、上記特許文献3に記載の構成は、シート凹部にガラスペーストを充填してこれをガラス基板に転写する構成ではなく、ガラス基板に塗布されたガラスペースト層に型シートを圧接するものであるため、圧接する際の圧力制御が困難である。このため、圧接する際の圧力に偏りが生じ易く、当該圧力の偏りが生じた場合は隔壁を所望の形状で形成することができないおそれがある。結果として、歩留が低下してしまうおそれがある。
また、上記特許文献4および5に記載の構成は、転写版とガラス基板とを圧着する際に、転写版とガラス基板との間に弾性層あるいは可塑性層を設けて、転写性の向上を図っている。しかし、これら弾性層,可塑性層は、シート状のものをガラス基板上にラミネートすることにより、あるいは、スキージにてガラス基板上に塗布後、乾燥することにより形成されているため、転写版とガラス基板との圧着時には固化した状態となっている。したがって、これらの構成においても、上記特許文献1に記載のものと同様に、図1における隙間104のような隙間が溝の開口端側に形成された場合は、圧着により弾性層あるいは可塑性層が十分に変形せず、障壁形成用素材を基板上に確実に転写できないおそれがある。
本発明は、上述したような問題点に鑑みて、良好な表示特性が得られかつ好適に製造できるプラズマディスプレイパネルの製造方法、および、プラズマディスプレイパネルを提供することを1つの目的とする。
請求項1に記載の発明は、放電空間を挟んで対向配置された一対の基板、これら一対の基板のうちの一方の基板における前記放電空間側の面上を被覆する状態に設けられた誘電体層、および、この誘電体層上に設けられ、前記放電空間を複数の単位発光領域に区画する状態に前記放電空間側に向かって突出した隔壁を備えたプラズマディスプレイパネルを製造する方法であって、前記隔壁の所望形状とは逆の形状からなる凹部を備えた成形型の当該凹部の内部に、前記隔壁を構成する第一材料を充填する第一材料充填工程と、前記一方の基板における前記放電空間側の面上に、前記誘電体層を構成するペースト状の第二材料を所定の厚さに塗着する第二材料塗着工程と、前記凹部に前記第一材料が充填された前記成形型を前記一方の基板上に塗着されたペースト状の前記第二材料上に押し付けて、当該成形型を当該一方の基板から剥離することにより、当該第一材料を当該第二材料上に転写する転写工程と、前記一方の基板上に塗着された前記第二材料およびこの第二材料上に転写された前記第一材料を焼成して、前記一方の基板上に前記誘電体層および前記隔壁を形成する焼成工程と、を含んで構成されていることを特徴とするプラズマディスプレイパネルの製造方法である。
請求項7に記載の発明は、放電空間を挟んで対向配置された一対の基板、これら一対の基板のうちの一方の基板における前記放電空間側の面上を被覆する状態に設けられた誘電体層、および、この誘電体層上に設けられ、前記放電空間を複数の単位発光領域に区画する状態に前記放電空間側に向かって突出した隔壁を備えたプラズマディスプレイパネルであって、前記誘電体層は、前記隔壁との接合部が前記隔壁側に突出する状態に設けられ、前記放電空間側の面における前記隔壁が設けられていない部位は平坦に形成されていることを特徴としたプラズマディスプレイパネルである。
請求項8に記載の発明は、放電空間を挟んで対向配置された一対の基板、これら一対の基板のうちの一方の基板における前記放電空間側の面上を被覆する状態に設けられた誘電体層、および、この誘電体層上に設けられ、前記放電空間を複数の単位発光領域に区画する状態に前記放電空間側に向かって突出した隔壁を備えたプラズマディスプレイパネルであって、前記隔壁は、前記誘電体層との接合部が前記誘電体層側に突出する状態に設けられ、前記誘電体層の前記放電空間側の面における前記隔壁が設けられていない部位は、平坦に形成されていることを特徴としたプラズマディスプレイパネルである。
(1)第一実施形態
以下、本発明の第一実施形態について図面に基づいて説明する。図2は、本発明の第一実施形態に係るプラズマディスプレイパネルの内部構造を示した分解斜視図である。図3は、プラズマディスプレイパネルを模式的に示した正面図である。
(1-1)プラズマディスプレイパネルの構成
本実施形態において、図2に示すように、1はプラズマディスプレイパネル(Plasma Display Panel:PDP)であり、このPDP1は、例えば略平面長方形状に形成され、プラズマ放電による発光を利用して画像を表示する装置である。このPDP1は、画像表示領域を構成する放電空間Hを介して、互いに対向配置された一対の基板である背面基板2および前面基板3を備えている。
これら背面基板2および前面基板3は、それぞれの外周縁部に図示しないシールフリットが設けられて封着されている。そして、封着された当該空間内部は例えば6.7×10Pa(500Torr)程度の減圧状態とされ、当該空間にはHe−Xe(ヘリウム−キセノン)系やNe−Xe(ネオン−キセノン)系の不活性ガスが充填されている。
背面基板2は、例えば板状ガラス材にて平面長方形状に形成されている。この背面基板2の内面上には、図2に示すように、複数の直線状のアドレス電極21と、これらアドレス電極21上を覆うアドレス電極保護層22と、このアドレス電極保護層22上に一体的に設けられた隔壁23と、この隔壁23の放電セル231内部に充填された蛍光体層(24R,24G,24B)と、などがそれぞれ設けられている。
具体的には、アドレス電極21は、例えばAl(アルミニウム)などにて背面基板2の長手方向(行方向)に直交する方向(列方向)に略沿う直線状に形成され、行方向に一定の間隔を置いて複数本配設されている。それぞれのアドレス電極21の一端には図示しないアドレス電極引出部が形成されて、このアドレス電極引出部を介して各アドレス電極21に図示しない列電極駆動部からの電圧パルスが印加されるようになっている。
アドレス電極保護層22は、例えば誘電体ペーストなどにて形成され、背面基板2の内面上におけるアドレス電極引出部を除いた略全面に亘り設けられている。このアドレス電極保護層22は、パネル駆動時において、放電によるアドレス電極21の損耗を防止するとともに、駆動に必要な電荷を蓄積する誘電体層として機能する。なお、アドレス電極保護層22の外周縁部上には前述のシールフリットが設けられている。
隔壁23は、例えば誘電体ペーストなどにて略梯子状に形成されている。そして、アドレス電極保護層22上において、アドレス電極21と略直交する複数の直線状の隙間をそれぞれ間に挟んで、複数並列して設けられている。この隔壁23により放電空間Hが複数に区画され、これにて複数の矩形状の放電セル231(単位発光領域)が形成されている。そして、隔壁23は、その基端部から頂部までの高さがそれぞれ所定の高さ寸法に設定されており、背面基板2と前面基板3との間隙寸法を規定する。
蛍光体層(24R,24G,24B)は、赤(R)、緑(G)、青(B)の3原色の蛍光体ペーストが放電セル231内部に順に充填され、これが焼成されることにより形成される。これら蛍光体層(24R,24G,24B)は、それぞれの放電セル231で放電発光した際の紫外光により励起され、赤(R)、緑(G)、青(B)の3原色の可視光を発光する。
前面基板3は、PDP1の表示面を構成し、例えば背面基板2と同一材料にて略同一形状に形成されている。この前面基板の内面上には、図3に示すように、アドレス電極21と略直交して一定の間隔で配列された複数の表示電極対31と、これら表示電極対31間にそれぞれ設けられた複数のブラックストライプ32と、これら表示電極対31およびブラックストライプ32上を覆う誘電体層33と、この誘電体層33を覆う保護層34と、などがそれぞれ設けられている。
具体的には、表示電極対31は、放電ギャップG(図3参照)を介して対向する複数対の透明電極311a,311bと、これら透明電極311a,311bの一端部に積層する一対の直線状のバス電極312a,312bとを備えて構成されている。
透明電極311a,311bは、例えばITO(Indium Tin Oxide)などの透明導電膜で略T字形状に形成されており、所定の放電セル231に対応して一対ずつ設けられている。
バス電極312a,312bは、例えばAg(銀)などにて直線状に形成され、一対の透明電極311a,311bにおける放電ギャップGに対して反対側の端部に、それぞれ積層して設けられている。これらバス電極312a,312bのそれぞれの一端には図示しないバス電極引出部が形成され、このバス電極引出部を介して各透明電極311a,311bに図示しない行電極駆動部からの電圧パルスが印加されるようになっている。
ブラックストライプ32は、例えば黒色無機顔料などにて直線状に形成されている。このブラックストライプ32にて、前面基板3の外方から照射された可視光が吸収されるようになっている。
誘電体層33は、例えば誘電体ペーストなどにて形成され、背面基板2のアドレス電極保護層22と対向して設けられている。この誘電体層33は、パネル駆動時において、放電による表示電極対31の損耗を防止するとともに、駆動に必要な電荷を蓄積する。
そして、誘電体層33上におけるバス電極312a,312bに対向する部分には、放電空間H側に向かって突出した嵩上げ誘電体層331が設けられている。この嵩上げ誘電体層331により、列方向に互いに隣接する放電セル231同士間での誤放電が防止されるようになっている。
保護層34は、例えば、蒸着法やスパッタリング法などにて形成されたMgO(酸化マグネシウム)などの透明層であり、誘電体層33の内周面の全面を被覆する状態に設けられている。このような保護層34は、誘電体層33が放電によりスパッタリングされることを防ぐと共に、低電圧で放電を発生させるための二次電子の放出層として機能する。
(1-2)PDP1の製造方法
次に、上述した構成のPDP1の製造方法のうち、アドレス電極保護層22および隔壁23の形成工程について図面に基づいて説明する。図4は、アドレス電極保護層および隔壁の形成工程を模式的に示すものであり、(A)は第一材料充填工程における成形型の断面図であり、(B)は第二材料塗着工程における背面基板の断面図であり、(C)は転写工程にて成形型を背面基板に押し付けた状態を示した断面図であり、(D)は転写工程にて成形型を背面基板から剥離する状態を示した断面図である。図5は、焼成工程後における背面基板の断面図である。
まず、アドレス電極保護層22および隔壁23を形成する前工程として、背面基板2の内面側の全面に金属薄膜を形成して、フォトリソグラフィ法によりアドレス電極21のパターンを形成しておく。この後、アドレス電極保護層22および隔壁23の形成工程を実施する、すなわち、成形型準備工程と、第一材料充填工程と、第二材料塗着工程と、転写工程と、焼成工程とを実施する。
成形型準備工程では、図4に示すように、隔壁23の所望形状とは逆の形状からなる凹部41を備えた成形型4を準備する。ここで、この凹部41の「隔壁23の所望形状とは逆の形状」とは、隔壁23の形状を単純に逆形状としたものだけでなく、焼成工程後のガラスペーストの体積変化を考慮して、隔壁23の形状とは若干異なる形状をも含むものである。
このような成形型準備工程の具体例として、例えば、サンドブラスト法により、隔壁23と略同形状(例えば高さ160μm、隔壁幅60μm)の隔壁を有したリブ基板を形成する。このリブ基板の表面にシリコーン樹脂をスプレー散布した後、溝部が十分隠れる程度までホットメルト接着剤を塗布する。そして、このホットメルト接着剤層の上に200μmのPET(PolyEthylene Terephtalate)フィルムを貼り付けて自然硬化させた後、当該フィルム等をリブ基板から剥離することで、図4に示す成形型4を得る。
第一材料充填工程では、成形型4の凹部41を有する側の表面にシリコーン樹脂をスプレー散布した後、隔壁23を構成する第一誘電体ペースト23Aを成形型4の当該表面に塗着する。この第一誘電体ペースト23Aとしては、例えば、特定波長光にて光硬化する樹脂15wt%と、PbO(ガラス成分)を含むガラスフリット85wt%とを混合したものを用いる。
次に、ゴム平スキージ(例えば硬度#60)を成形型4の凹部41を有する側の表面に接触させながら移動させる。これにより、当該表面に塗着した第一誘電体ペースト23Aを除去すると共に、凹部41の内部のみに第一誘電体ペースト23Aを充填し、図4(A)に示す状態とする。
ここにおいて、凹部41に充填された第一誘電体ペースト23Aは自重によって凹部41内へ沈降し、従来(図1参照)と同様に、第一誘電体ペースト23Aの図中上方が凹状に窪んだ状態となっている。
第二材料充填工程では、図4(B)に示すように、アドレス電極21が形成された背面基板2上に、アドレス電極保護層22を構成する第二誘電体ペースト22Aを、スクリーン印刷法やダイコーティング法等の既存の塗工技術によって、所定の厚さ(例えば30μm)に塗着する。この際、第二誘電体ペースト22Aの粘度は、後述する転写工程時にてその粘度が1〜200Pa・S(1000〜200000cp)の範囲内になるように調整される。例えば、第二誘電体ペースト22Aの背面基板2上への塗着後、乾燥工程を設けた場合であっても、その後の転写工程時にて第二誘電体ペースト22Aの粘度が1〜200Pa・S(1000〜200000cp)の範囲内になるペースト状態を保つ様に調整する。
このように、第一誘電体ペースト23Aの成形型4における凹部41への充填と、第二誘電体ペースト22Aの背面基板2への塗着とを別工程で実施するため、第一誘電体ペースト23Aと第二誘電体ペースト22Aとにそれぞれ異なる材料を使用することが可能となる。
これにより、アドレス電極保護層22および隔壁23のそれぞれに求められる性質を考慮して、最適な材料を選択することが可能となる。すなわち、例えば、隔壁23については隔壁23の形状を安定的に保てる材料を選定し、アドレス電極保護層22にはこのような制約がないため、より低廉な材料を選定することが可能となる。また、反射率や誘電率などの様々な要件で、隔壁23およびアドレス電極保護層22にそれぞれ適した材料を選定することが可能となる。この点、上記特許文献2に記載の構成では、隔壁とアドレス電極保護層とが同一の材料にて構成されているため、両形成体に適した材料を選定せざるを得ないが、本実施形態ではそのような制約が発生せず、両形成体に最適な材料を個別に選定可能となる。このため、より高い発光効率で低消費電力のPDPを製造できる。
転写工程では、図4(B)に示す状態の第二誘電体ペースト22Aが塗着された背面基板2に、図4(A)に示す状態の成形型4を対向させて互いに貼り合わせ、成形型4の裏面を例えば径50mmのローラーを移動させて軽く圧接する。これにより、図4(C)に示すように、第一誘電体ペースト23Aが第二誘電体ペースト22Aに完全に接着された状態となる。つまり、第二誘電体ペースト22Aはペースト状で流動性があるため、第一誘電体ペースト23Aの凹状の上部(図4(A)中、上部)と第二誘電体ペースト22Aとの間に形成された隙間内に浸入し、この隙間が第二誘電体ペースト22Aによって埋められる。これにより、第二誘電体ペースト22Aには第一誘電体ペースト23A側へ向けて突出する状態の接合部22Bが形成され、第一誘電体ペースト23Aは第二誘電体ペースト22Aに確実に接着される。なお、第二誘電体ペースト22Aにおける接合部22B以外の部位は、成形型4の凹部41が設けられていない平坦面が当接されるので、平坦に形成される。
なお、この転写工程時の第二誘電体ペースト22Aの粘度は、1〜200Pa・sの範囲内で、より好ましくは5〜20Pa・sの範囲内で調整されていることが好ましい。
ここで、第二誘電体ペースト22Aが1Pa・s未満の粘度であった場合、流動性が高く転写時にだれてしまい、アドレス電極保護層22としての所望の膜厚/形状を保てないことが実験により確認された。
一方、第二誘電体ペースト22Aが200Pa・sを超える粘度であった場合、流動性に乏しいため、転写により第二誘電体ペースト22Aを第一誘電体ペースト23Aの上側に形成された隙間全体に充填することができず、微小な隙間が残ってしまうことが実験により確認された。
したがって、転写工程時の第二誘電体ペースト22Aの粘度を1〜200Pa・sの範囲内で調整することにより、アドレス電極保護層22としての所望の膜厚/形状を保ちつつ、上記隙間を完全に埋めることができる。
なお、上記特許文献4および5に記載の構成では、弾性層,可塑性層は、転写版とガラス基板との圧着時には固化した状態となっており、本実施形態のように適度な流動性を有しないので、本実施形態の上記隙間を完全に埋めることができないおそれがある。
この後、成形型4と背面基板2とを貼り合わせた状態にて、特定波長光を背面基板2側から第一誘電体ペースト23Aに向けて照射する。あるいは、成形型4を構成するホットメルト材、PETフィルムおよびシリコーン樹脂が透光性である場合、成形型4の背面側から第一誘電体ペースト23Aに向けて特定波長光を照射する。これにより、第一誘電体ペースト23Aは硬化すると共に、第二誘電体ペースト22A上に密着することとなる。
第一誘電体ペースト23Aを硬化させた後、図4(D)に示すように、成形型4を背面基板2から剥離する。これにより、背面基板2の第二誘電体ペースト22A上には、隔壁23に対応する形状を有した第一誘電体ペースト23Aが形成される。
焼成工程では、背面基板2上に形成された第一誘電体ペースト23Aおよび第二誘電体ペースト22Aを焼成する。これにより、第一誘電体ペースト23Aおよび第二誘電体ペースト22A内の樹脂成分やペースト溶剤が揮発し、ガラス成分が溶融する。この後、背面基板2を室温に戻すことにより、第一誘電体ペースト23Aおよび第二誘電体ペースト22A内のガラス成分が凝固し、図5に示すように、背面基板2上にアドレス電極保護層22と隔壁23が形成される。
以上のアドレス電極保護層22および隔壁23の形成工程後は、放電セル231内部にスクリーン印刷法などにより赤(R)、緑(G)、青(B)の3原色の蛍光体ペーストを塗布し、これを焼成して蛍光体層(24R,24G,24B)を形成する。これにより、PDP1の背面基板2が完成する。
以上の工程を経て得られた背面基板2では、図5に示すように、アドレス電極保護層22は、隔壁23との接合部22Cが隔壁23側に突出する状態に形成され、隔壁23が設けられていない隔壁間部22Dが平坦に形成されている。つまり、上記した焼成工程を実施することにより、第二誘電体ペースト22Aの接合部22B(図4(C)参照)がアドレス電極保護層22の接合部22Cとなり、第二誘電体ペースト22Aにおける接合部22B以外の部位がアドレス電極保護層22の隔壁間部22Dとなる。
ここで、PDPの駆動に影響を及ぼす(駆動電圧のマージンを変化させる)のは、放電セル231内における隔壁間部22Dの膜厚のばらつきによるところが大きい(一の放電セル231と他の放電セル231との当該膜厚のばらつきをも含む)。つまり、隔壁間部22Dの膜厚にばらつきが生じることにより、誤放電が発生する可能性がある。
ここにおいて、上記特許文献2に記載の構成では、隔壁形成用凹版上に材料層を塗着して背面基板2上にアドレス電極保護層22を形成するものであるため、隔壁形成用凹版上に材料層を一定の膜厚で均一に形成することは難しく、放電セル231を構成する隔壁間部22Dが平坦に形成され難い。したがって、誤放電が発生するおそれがある。
一方、本実施形態の場合、アドレス電極保護層22の膜厚は、平らな背面基板2上に塗着することによって調整するため、その膜厚は安定する。また、第二誘電体ペースト22Aにおける接合部22B以外の部位は、成形型4の凹部41が設けられていない平坦面が当接されて、平坦に形成される。このため、上記特許文献2に記載の構成と比べて、隔壁間部22Dの膜厚を均一に保つことができ、誤放電が発生する可能性が減少される。
(1-3)第一実施形態の効果
上述した第一実施形態によれば、以下の効果を奏することができる。
(1-3-1)本実施形態のプラズマディスプレイパネルの製造方法では、第一材料充填工程と、第二材料塗着工程と、転写工程と、焼成工程とを含んで構成されている。第一材料充填工程では、隔壁23の所望形状とは逆の形状からなる凹部41を備えた成形型4の凹部41の内部に、隔壁23を構成する第一誘電体ペースト23Aを充填する。第二材料塗着工程では、背面基板2における放電空間H側の面上に、アドレス電極保護層22を構成する第二誘電体ペースト22Aを所定の厚さに塗着する。転写工程では、凹部41に第一誘電体ペースト23Aが充填された成形型4を、第二誘電体ペースト22A上に押し付けて、当該成形型4を背面基板2から剥離することにより、第一誘電体ペースト23Aを第二誘電体ペースト22A上に転写する。焼成工程では、第二誘電体ペースト22Aおよび第一誘電体ペースト23Aを焼成して、背面基板2上にアドレス電極保護層22および隔壁23を形成する。
このように、転写工程にて第二誘電体ペースト22A上に成形型4を押し付けるため、第一材料充填工程において成形型4の凹部41に充填された第一誘電体ペースト23Aの上部が凹状となっていても、第一誘電体ペースト23Aと第二誘電体ペースト22Aとを確実に接着させることができる。特に、転写工程時の第二誘電体ペースト22Aは、適度な流動性を有したペースト状となっているので、アドレス電極保護層22としての所望の膜厚/形状を保ちつつ、第一誘電体ペースト23Aの上部に形成された隙間を完全に埋めることができる。このため、第一誘電体ペースト23Aを第二誘電体ペースト22A上に確実に転写することができ、良好な形状のアドレス電極保護層22および隔壁23を確実に形成することができる。したがって、PDP1の良好な表示特性が得られると共に、PDP1の製造効率を向上できる。
また、第二材料充填工程にて第二誘電体ペースト22Aを平らな背面基板2上に塗着し、転写工程では第二誘電体ペースト22Aにおける接合部22B以外の部位に成形型4の凹部41が設けられていない平坦面を当接させて平坦に形成するので、アドレス電極保護層22の隔壁間部22Dを一定の膜厚で均一に形成できる。したがって、PDP1の誤放電の発生を防ぐことができる。
さらに、第一誘電体ペースト23Aの成形型4における凹部41への充填と、第二誘電体ペースト22Aの背面基板2への塗着とを別工程で実施するため、アドレス電極保護層22および隔壁23のそれぞれに求められる性質を考慮して、最適な材料を選択することができる。
(1-3-2)転写工程時の第二誘電体ペースト22Aの粘度を、1Pa・s〜200Pa・sの範囲内で、より好ましくは5〜20Pa・sの範囲内で調整する。
これにより、アドレス電極保護層22としての所望の膜厚/形状を保ちつつ、第一誘電体ペースト23Aの上部に形成された隙間を完全に埋めることができる。したがって、良好な形状のアドレス電極保護層22および隔壁23を確実に形成することができる。
(1-3-3)第一誘電体ペースト23Aと第二誘電体ペースト22Aとに異なる材料を使用する。すなわち、例えば、隔壁23については隔壁23の形状を安定的に保てる材料を選定し、アドレス電極保護層22にはこのような制約がないため、より低廉な材料を選定する。また、反射率や誘電率などの様々な要件で、隔壁23およびアドレス電極保護層22にそれぞれ適した材料を選定する。これにより、高い発光効率で低消費電力のPDP1を、安価に製造できる。
(1-3-4)第一材料充填工程では、成形型4の凹部41を有する側の表面に第一誘電体ペースト23Aを塗着した後、ゴム平スキージを成形型4の当該表面に接触させながら移動させる。これにより、当該表面に塗着した第一誘電体ペースト23Aを除去して、凹部41の内部のみに第一誘電体ペースト23Aを充填する。
これにより、第二誘電体ペースト22A上には、凹部41の内部に充填された第一誘電体ペースト23Aのみを転写することができ、特に、凹部41に充填された第一誘電体ペースト23Aの上部が凹状となった場合でも確実に転写できる。このため、余分なガラスペーストを使用することなく、良好な形状の隔壁23を確実に形成することができる。
(1-3-5)第一材料充填工程では、第一誘電体ペースト23Aとして光硬化性樹脂を混合したガラスペーストを用いる。そして、転写工程では、成形型4と背面基板2とを貼り合わせた状態にて、特定波長光を第一誘電体ペースト23Aに対して照射する。
これにより、第二誘電体ペースト22A上に転写された第一誘電体ペースト23Aを、焼成工程前のガラス粒子同士が凝固していない状態においても、隔壁23に対応する形状を有した状態で維持させることができる。このため、良好な形状の隔壁23を確実に形成することができる。
(1-3-6)本実施形態におけるPDP1は、背面基板2と、前面基板3と、背面基板2における放電空間H側の面上を被覆する状態に設けられたアドレス電極保護層22と、このアドレス電極保護層22上に設けられ放電空間H側に突出した隔壁23とを備えている。アドレス電極保護層22は、隔壁23との接合部22Cが隔壁23側に突出する状態に設けられ、放電空間H側の面における隔壁23が設けられていない隔壁間部22Dは平坦に形成されている。
このようなアドレス電極保護層22に接合部22Cが形成される現象は、第一誘電体ペースト23Aの成形型4における凹部41への充填と、第二誘電体ペースト22Aの背面基板2への塗着とを別工程で実施する本実施形態特有のものである。そして、接合部22Cが隔壁23側へ突出する状態で、アドレス電極保護層22と隔壁23とが接合されるので、例え両部材の性質が異なるものであっても良好な接合状態を得ることができ、良好な形状の隔壁23が得られる。また、アドレス電極保護層22における隔壁間部22Dの膜厚を均一にできるので、誤放電が発生する可能性を減少することができる。
したがって、PDP1の良好な表示特性が得られると共に、PDP1の製造効率を向上できる。
(2)第二実施形態
次に、本発明の第二実施形態について説明する。
この第二実施形態は、上記第一実施形態と、完成した背面基板2において、隔壁23におけるアドレス電極保護層22との接合部23C(図7参照)がアドレス電極保護層22側に突出する状態に設けられている点のみが異なったものである。このため、上記第一実施形態と同様の構成については説明を省略する。
(2-1)PDP1の製造方法
第二実施形態におけるPDP1の製造方法について、図面に基づいて説明する。図6は、アドレス電極保護層および隔壁の形成工程を模式的に示すものであり、(A)は第一材料充填工程における成形型の断面図であり、(B)は第二材料塗着工程における背面基板の断面図であり、(C)は転写工程にて成形型を背面基板に押し付けた状態を示した断面図であり、(D)は転写工程にて成形型を背面基板から剥離する状態を示した断面図である。図7は、焼成工程後における背面基板の断面図である。
第二実施形態におけるPDP1の製造方法では、上記した第一実施形態と同様に、成形型準備工程と、第一材料充填工程と、第二材料塗着工程と、転写工程と、焼成工程とを実施して、アドレス電極保護層22および隔壁23を形成する。
第一材料充填工程では、まず、成形型準備工程で準備した成形型4を使用し、この成形型4の凹部41を有する側の表面にシリコーン樹脂をスプレー散布する。
次に、隔壁23を構成する第一誘電体ペースト23Aを、ディスペンサー法等によって、成形型4の凹部41内部に充填する(図6(A)参照)。この第一誘電体ペースト23Aとしては、例えば、特定波長光にて光硬化する樹脂15wt%と、PbO(ガラス成分)を含むガラスフリット85wt%とを混合したものを用いる。
この際、充填する第一誘電体ペースト23Aの容量は凹部41内の容積よりも若干多く調整し、第一誘電体ペースト23Aを図6(A)の状態とする。すなわち、この状態では、凹部41内の第一誘電体ペースト23Aは、成形型4の外側に向かって突出し、表面張力によってこの状態が維持されている。なお、凹部41内の第一誘電体ペースト23Aは、当該表面張力によって、成形型4における凹部41と凹部41との間の平面部に流れ出ることはない。
第二材料充填工程では、図6(B)に示すように、アドレス電極21が形成された背面基板2上に、アドレス電極保護層22を構成する第二誘電体ペースト22Aを所定の厚さに塗着する。この際、第二誘電体ペースト22Aの粘度は、上記第一実施形態と同様に、後述する転写工程時にてその粘度が1〜200Pa・S(1000〜200000cp)の範囲内になるように調整される。例えば、第二誘電体ペースト22Aの背面基板2上への塗着後、乾燥工程を設けた場合であっても、その後の転写工程時にて第二誘電体ペースト22Aの粘度が1〜200Pa・S(1000〜200000cp)の範囲内になるペースト状態を保つ様に調整する。
転写工程では、図6(B)に示す状態の第二誘電体ペースト22Aが塗着された背面基板2に、図6(A)に示す状態の成形型4を対向させて互いに貼り合わせ、成形型4の裏面を例えば径50mmのローラーを移動させて軽く圧接する。これにより、図6(C)に示すように、第一誘電体ペースト23Aが第二誘電体ペースト22Aに完全に接着された状態となる。つまり、第二誘電体ペースト22Aはペースト状で流動性があるため、第一誘電体ペースト23Aにおける成形型4の外側に突出した接合部23Bが、第二誘電体ペースト22Aに埋設された状態となる。これにより、第一誘電体ペースト23Aは第二誘電体ペースト22Aに確実に接着される。なお、第二誘電体ペースト22Aにおける接合部23Bが設けられていない部位は、成形型4の凹部41が設けられていない平坦面が当接されるので、平坦に形成される。
この後、成形型4と背面基板2とを貼り合わせた状態にて、特定波長光を第一誘電体ペースト23Aに対して照射した後、図6(D)に示すように、成形型4を背面基板2から剥離する。
なお、上記第一実施形態と同様に、この転写工程時の第二誘電体ペースト22Aの粘度は、1〜200Pa・sの範囲内で、より好ましくは5〜20Pa・sの範囲内で調整されていることが好ましい。
ここで、第二誘電体ペースト22Aが1Pa・s未満の粘度であった場合、上記第一実施形態と同様に、アドレス電極保護層22としての所望の膜厚/形状を保てない。
一方、第二誘電体ペースト22Aが200Pa・sを超える粘度であった場合、粘度が大き過ぎるため、第一誘電体ペースト23Aの接合部23Bを第二誘電体ペースト22A中に完全に埋設できずに、接合部23Bが潰れたり、接合部分に隙間が発生してしまうことが実験により確認された。
したがって、転写工程時の第二誘電体ペースト22Aの粘度を1〜200Pa・sの範囲内で調整することにより、アドレス電極保護層22としての所望の膜厚/形状を保ちつつ、接合部23Bおよび接合部23B周りの状態を良好にできる。
なお、上記特許文献4および5に記載の構成では、弾性層,可塑性層は、転写版とガラス基板との圧着時には固化した状態となっており、本実施形態のように適度な流動性を有しないので、本実施形態のように第一誘電体ペースト23Aの接合部23Bを第二誘電体ペースト22A中に完全に埋設できないおそれがある。
焼成工程では、背面基板2上に形成された第一誘電体ペースト23Aおよび第二誘電体ペースト22Aを焼成する。これにより、図7に示すように、背面基板2上にアドレス電極保護層22と隔壁23が形成される。
以上のアドレス電極保護層22および隔壁23の形成工程後は、放電セル231内部に蛍光体層(24R,24G,24B)を形成する。これにより、PDP1の背面基板2が完成する。
以上の工程を経て得られた背面基板2では、図7に示すように、隔壁23はアドレス電極保護層22との接合部23Cがアドレス電極保護層22側に突出する状態に設けられ、アドレス電極保護層22の隔壁23が設けられていない隔壁間部22Dは平坦に形成されている。つまり、上記した焼成工程を経て、第一誘電体ペースト23Aの接合部23B(図6(C)参照)が隔壁23の接合部23Cとなり、第二誘電体ペースト22Aにおける接合部23Bが設けられていない部位はアドレス電極保護層22の隔壁間部22Dとなったものである。
このような本実施形態においても、上記第一実施形態と同様に、隔壁間部22Dの膜厚を均一に保つことができ、PDP1における誤放電の発生が防止される。
(2-2)第二実施形態の効果
上述した第二実施形態によれば、上記第一実施形態における上記(1-3-1)、(1-3-3)および(1-3-5)に示した効果と略同様の効果に加えて、以下の効果を奏することができる。
(2-2-1)本実施形態におけるPDP1は、背面基板2と、前面基板3と、背面基板2における放電空間H側の面上を被覆する状態に設けられたアドレス電極保護層22と、このアドレス電極保護層22上に設けられ放電空間H側に突出した隔壁23とを備えている。隔壁23はアドレス電極保護層22との接合部23Cがアドレス電極保護層22側に突出する状態に設けられ、アドレス電極保護層22の放電空間H側の面における隔壁23が設けられていない隔壁間部22Dは平坦に形成されている。
このような隔壁23に接合部23Cが形成される現象は、第一誘電体ペースト23Aの成形型4における凹部41への充填と、第二誘電体ペースト22Aの背面基板2への塗着とを別工程で実施する本実施形態特有のものである。そして、接合部23Cがアドレス電極保護層22側へ突出する状態で、アドレス電極保護層22と隔壁23とが接合されるので、例え両部材の性質が異なるものであっても良好な接合状態を得ることができ、良好な形状の隔壁23が得られる。また、アドレス電極保護層22における隔壁間部22Dの膜厚を均一にできるので、誤放電が発生する可能性を減少することができる。
したがって、PDP1の良好な表示特性が得られると共に、PDP1の製造効率を向上できる。
(2-2-2)第一材料充填工程では、第一誘電体ペースト23Aの充填量を凹部41内の容積よりも若干多く調整して、第一誘電体ペースト23Aの上部を成形型4の外側に向かって突出した状態に形成する。そして、転写工程時の第二誘電体ペースト22Aの粘度を、1Pa・s〜200Pa・sの範囲内で、より好ましくは5〜20Pa・sの範囲内で調整する。
これにより、アドレス電極保護層22としての所望の膜厚/形状を保ちつつ、接合部23Bおよび接合部23B周りの状態を良好にできる。したがって、良好な形状のアドレス電極保護層22および隔壁23を確実に形成することができる。
(3)第三実施形態
上記した各実施形態の他、本発明のプラズマディスプレイパネルの製造方法は、いわゆる透過型PDPの前面基板におけるアドレス電極保護層および隔壁を形成する場合にも適用できる。この場合、上記第一および第二実施形態におけるアドレス電極保護層22および隔壁23の形成法と同様にして実現できる。
以下、この適用例を本発明の第三実施形態として説明する。図8は、第三実施形態における焼成工程後の前面基板の断面図である。なお、この図8は、上記第一実施形態と同様にして、アドレス電極保護層36の接合部36Aを隔壁37に突出する状態に設けた構成を例示したものであり、上記第二実施形態と同様にしてアドレス電極保護層36および隔壁37を形成した場合については、図示および説明を適宜省略する。
(3-1)透過型PDPの構成
本実施形態における透過型PDPは、上記第一および第二実施形態におけるPDP1の背面基板2を表示面側とした構造に略等しく、各放電セルにて放電発光することにより前面基板3に設けられた蛍光体層が励起されて、図8中矢印R,G,Bに示すように前面基板3から可視光が透過するようになっている。
すなわち、本実施形態における透過型PDPでは、前面基板3は、図8に示すように、複数の直線状のアドレス電極35と、これらアドレス電極35上を覆う透光性のアドレス電極保護層36と、このアドレス電極保護層36上に一体的に設けられた隔壁37と、この隔壁37の放電セル371内部に充填された蛍光体層(38R,38G,38B)と、などがそれぞれ設けられている。背面基板は、図示しないが、アドレス電極35と略直交して一定の間隔で配列された複数の表示電極対と、これら表示電極対を覆う誘電体層と、この誘電体層を覆う保護層とを備えている。なお、これらの各構成要素については、上記第一および第二実施形態におけるPDP1の各構成要素と略同様であるため、説明を省略する。
(3-2)透過型PDPの製造方法
このような透過型PDPの製造方法においては、アドレス電極保護層36および隔壁37を形成する前工程にて、前面基板3の内面側にアドレス電極35のパターンを形成しておく。
この後、アドレス電極保護層36および隔壁37の形成工程を実施する、すなわち、成形型準備工程と、第一材料充填工程と、第二材料塗着工程と、転写工程と、焼成工程とを実施する。なお、これらの工程は、上記第一あるいは第二実施形態における各工程と略同様であるため、説明を省略する。
なお、転写工程においては、上記第一または第二実施形態と同様に、アドレス電極保護層36となる第二誘電体ペースト22Aの粘度を、1Pa・s〜200Pa・sの範囲内で、より好ましくは5〜20Pa・sの範囲内で調整する。これにより、上記第一または第二実施形態と同様に、良好な形状のアドレス電極保護層36および隔壁37を確実に形成することが可能となる。
そして、アドレス電極保護層36および隔壁37の形成工程の形成工程後は、放電セル371内部にスクリーン印刷法などにより赤(R)、緑(G)、青(B)の3原色の蛍光体ペーストを塗布し、これを焼成して蛍光体層(38R,38G,38B)を形成する。これにより、透過型PDPの前面基板3が完成する。
以上の工程を経て得られた前面基板3では、上記第一実施形態と同様にしてアドレス電極保護層36および隔壁37を形成した場合、図8に示すように、アドレス電極保護層36は、隔壁37との接合部36Aが隔壁37側に突出する状態に形成され、隔壁37が設けられていない隔壁間部36Bが平坦に形成されている。
一方、上記第二実施形態と同様にしてアドレス電極保護層36および隔壁37を形成した場合、図示しないが、隔壁37はアドレス電極保護層36との接合部がアドレス電極保護層36側に突出する状態に設けられ、アドレス電極保護層36における隔壁37が設けられていない隔壁間部は平坦に形成された状態となる。
このように、上記いずれの場合においても、放電セル231の一部を構成する隔壁間部36Bは均一な膜厚で形成されるので、上記第一および第二実施形態と同様に、PDPの誤放電を防止する作用効果が得られる。
また、本実施形態では、第一誘電体ペースト(隔壁37に対応)の成形型における凹部への充填と、第二誘電体ペースト(アドレス電極保護層36に対応)の前面基板3への塗着とを別工程で実施するため、第一誘電体ペーストと第二誘電体ペーストとにそれぞれ異なる材料を使用することが可能となる。
これにより、アドレス電極保護層36および隔壁37のそれぞれに求められる性質を考慮して、最適な材料を選択することが可能となる。すなわち、例えば、隔壁37は光の取り出し効率向上という観点から高反射率を有することが好ましいのに対し、アドレス電極保護層36は前面基板3の蛍光体層(38R,38G,38B)からの発光を表示面外へ放出する必要があるため、光透過性を有する必要がある。このように、隔壁37とアドレス電極保護層36とでは必要とする材料の条件が異なる。本実施形態では、第一誘電体ペーストと第二誘電体ペーストとに異なる材料を使用することが可能であるので、それぞれ最適な条件での材料を用いることができ、高発光効率で低消費電力のPDPを製造できる。
(3-3)第三実施形態の効果
上述した第三実施形態によれば、上記第一実施形態における上記(1-3)あるいは上記第二実施形態における上記(2-2)に示した効果と略同様の効果を奏することができる。
〔実施形態の変形〕
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲で以下に示される変形をも含むものである。
例えば、前記第一ないし第三実施形態では、隔壁23,37となる第一誘電体ペーストに光硬化性樹脂を含有させる構成としたが、これに限らない。すなわち、第一誘電体ペーストが、第二誘電体ペースト上に転写された状態で所望の形状を維持できる程度の粘度を有するのであれば、第一誘電体ペーストに光硬化性樹脂を含有させなくてもよい。このようにすれば、転写工程時に特定波長光を第一誘電体ペースト23Aに向けて照射する必要がなくなるので、製造工程を簡略化でき、製造コストを低減できる。
前記第一ないし第三実施形態では、隔壁23,37となる第一誘電体ペーストと、アドレス電極保護層22,36となる第二誘電体ペーストとに、それぞれ異なる材料を使用するとしたが、同一の材料を用いたとしても構わない。この場合、第一誘電体ペーストおよび第二誘電体ペーストの原材料等を統一できるので、各ペーストの準備負担を軽減できる。
〔実施形態の作用効果〕
上述したように、上記実施形態におけるPDP1の製造方法は、第一材料充填工程と、第二材料塗着工程と、転写工程と、焼成工程とを含んで構成されている。第一材料充填工程では、成形型4の凹部41の内部に隔壁23を構成する第一誘電体ペースト23Aを充填する。第二材料塗着工程では、背面基板2にアドレス電極保護層22を構成する第二誘電体ペースト22Aを塗着する。転写工程では、成形型4を第二誘電体ペースト22A上に押し付けて、当該成形型4を背面基板2から剥離することにより、第一誘電体ペースト23Aを第二誘電体ペースト22A上に転写する。焼成工程では、第二誘電体ペースト22Aおよび第一誘電体ペースト23Aを焼成して、背面基板2上にアドレス電極保護層22および隔壁23を形成する。
このように、転写工程にて流動性のある第二誘電体ペースト22A上に成形型4を押し付けるため、第一誘電体ペースト23Aと第二誘電体ペースト22Aとを確実に接着させることができる。このため、第一誘電体ペースト23Aを第二誘電体ペースト22A上に確実に転写することができ、良好な形状の隔壁23を確実に形成することができる。したがって、PDP1の良好な表示特性が得られると共に、PDP1の製造効率を向上できる。
また、第二材料充填工程にて第二誘電体ペースト22Aを平らな背面基板2上に塗着するので、アドレス電極保護層22の隔壁間部22Dを一定の膜厚で均一に形成できる。したがって、PDP1の誤放電の発生を防ぐことができる。
さらに、第一誘電体ペースト23Aの成形型4における凹部41への充填と、第二誘電体ペースト22Aの背面基板2への塗着とを別工程で実施するため、アドレス電極保護層22および隔壁23のそれぞれに求められる性質を考慮して、最適な材料を選択することができる。
また、上記実施形態におけるPDP1は、背面基板2と、前面基板3と、背面基板2における放電空間H側の面上を被覆する状態に設けられたアドレス電極保護層22と、このアドレス電極保護層22上に設けられ放電空間H側に突出した隔壁23とを備えている。アドレス電極保護層22は、隔壁23との接合部22Cが隔壁23側に突出する状態に設けられ、放電空間H側の面における隔壁23が設けられていない隔壁間部22Dは平坦に形成されている。
このようなアドレス電極保護層22に接合部22Cが形成される現象は、第一誘電体ペースト23Aの成形型4における凹部41への充填と、第二誘電体ペースト22Aの背面基板2への塗着とを別工程で実施するPDPの製造方法に特有のものである。そして、接合部22Cが隔壁23側へ突出する状態で、アドレス電極保護層22と隔壁23とが接合されるので、例え両部材の性質が異なるものであっても良好な接合状態を得ることができ、良好な形状の隔壁23が得られる。また、アドレス電極保護層22における隔壁間部22Dの膜厚を均一にできるので、誤放電が発生する可能性を減少することができる。したがって、PDP1の良好な表示特性が得られると共に、PDP1の製造効率を向上できる。
さらに、上記実施形態におけるPDP1は、背面基板2と、前面基板3と、背面基板2における放電空間H側の面上を被覆する状態に設けられたアドレス電極保護層22と、このアドレス電極保護層22上に設けられ放電空間H側に突出した隔壁23とを備えている。隔壁23はアドレス電極保護層22との接合部23Cがアドレス電極保護層22側に突出する状態に設けられ、アドレス電極保護層22の放電空間H側の面における隔壁23が設けられていない隔壁間部22Dは平坦に形成されている。
このような隔壁23に接合部23Cが形成される現象は、第一誘電体ペースト23Aの成形型4における凹部41への充填と、第二誘電体ペースト22Aの背面基板2への塗着とを別工程で実施するPDPの製造方法に特有のものである。そして、接合部23Cがアドレス電極保護層22側へ突出する状態で、アドレス電極保護層22と隔壁23とが接合されるので、例え両部材の性質が異なるものであっても良好な接合状態を得ることができ、良好な形状の隔壁23が得られる。また、アドレス電極保護層22における隔壁間部22Dの膜厚を均一にできるので、誤放電が発生する可能性を減少することができる。したがって、PDP1の良好な表示特性が得られると共に、PDP1の製造効率を向上できる。
従来のPDPの製造方法におけるアドレス電極保護層および隔壁の形成工程を模式的に示すものであり、(A)はシート凹部にガラスペーストが充填された型シートの断面図であり、(B)は型シートをガラス基板に押し付けた状態を示した断面図であり、(C)は型シートをガラス基板から剥離する状態を示した断面図である。 本発明の第一実施形態に係るプラズマディスプレイパネルの内部構造を示した分解斜視図である。 前記実施形態に係るプラズマディスプレイパネルを模式的に示した正面図である。 前記実施形態におけるアドレス電極保護層および隔壁の形成工程を模式的に示すものであり、(A)は第一材料充填工程における成形型の断面図であり、(B)は第二材料塗着工程における背面基板の断面図であり、(C)は転写工程にて成形型を背面基板に押し付けた状態を示した断面図であり、(D)は転写工程にて成形型を背面基板から剥離する状態を示した断面図である。 前記実施形態における焼成工程後の背面基板の断面図である。 本発明の第二実施形態におけるアドレス電極保護層および隔壁の形成工程を模式的に示すものであり、(A)は第一材料充填工程における成形型の断面図であり、(B)は第二材料塗着工程における背面基板の断面図であり、(C)は転写工程にて成形型を背面基板に押し付けた状態を示した断面図であり、(D)は転写工程にて成形型を背面基板から剥離する状態を示した断面図である。 前記実施形態における焼成工程後の背面基板の断面図である。 本発明の第三実施形態における焼成工程後の前面基板の断面図である。
符号の説明
1…PDP(プラズマディスプレイパネル)
2…背面基板
21…アドレス電極
22…アドレス電極保護層(誘電体層)
22A…第二誘電体ペースト(第二材料)
22C…接合部
22D…隔壁間部(誘電体層の隔壁が設けられていない部位)
23…隔壁
231…放電セル(単位発光領域)
23A…第一誘電体ペースト(第一材料)
23C…接合部
3…前面基板
35…アドレス電極
36…アドレス電極保護層(誘電体層)
36A…接合部
36B…隔壁間部(誘電体層の隔壁が設けられていない部位)
37…隔壁
371…放電セル(単位発光領域)
4…成形型
41…凹部
H…放電空間(気密空間)

Claims (8)

  1. 放電空間を挟んで対向配置された一対の基板、これら一対の基板のうちの一方の基板における前記放電空間側の面上を被覆する状態に設けられた誘電体層、および、この誘電体層上に設けられ、前記放電空間を複数の単位発光領域に区画する状態に前記放電空間側に向かって突出した隔壁を備えたプラズマディスプレイパネルを製造する方法であって、
    前記隔壁の所望形状とは逆の形状からなる凹部を備えた成形型の当該凹部の内部に、前記隔壁を構成する第一材料を充填する第一材料充填工程と、
    前記一方の基板における前記放電空間側の面上に、前記誘電体層を構成するペースト状の第二材料を所定の厚さに塗着する第二材料塗着工程と、
    前記凹部に前記第一材料が充填された前記成形型を前記一方の基板上に塗着されたペースト状の前記第二材料上に押し付けて、当該成形型を当該一方の基板から剥離することにより、当該第一材料を当該第二材料上に転写する転写工程と、
    前記一方の基板上に塗着された前記第二材料およびこの第二材料上に転写された前記第一材料を焼成して、前記一方の基板上に前記誘電体層および前記隔壁を形成する焼成工程と、を含んで構成されている
    ことを特徴とするプラズマディスプレイパネルの製造方法。
  2. 請求項1に記載のプラズマディスプレイパネルの製造方法において、
    前記転写工程時の前記第二材料の粘度を1Pa・s〜200Pa・sの範囲内に設定する
    ことを特徴とするプラズマディスプレイパネルの製造方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載のプラズマディスプレイパネルの製造方法において、
    前記第一材料と前記第二材料とは異なる材料である
    ことを特徴とするプラズマディスプレイパネルの製造方法。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のプラズマディスプレイパネルの製造方法において、
    前記第一材料充填工程では、前記成形型の前記凹部を有する側の表面に前記第一材料を塗着した後、当該表面に塗着した前記第一材料を除去して、前記凹部の内部のみに前記第一材料を充填する
    ことを特徴とするプラズマディスプレイパネルの製造方法。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のプラズマディスプレイパネルの製造方法において、
    前記一方の基板は、表示面とは反対側の背面基板であり、
    前記誘電体層は、当該背面基板における前記放電空間側の面上に設けられた電極を含んで当該面上を被覆する状態に設けられ、
    前記隔壁は、当該誘電体層上に設けられ、前記放電空間側を複数の単位発光領域に区画する状態に前記放電空間側に向かって突出している
    ことを特徴とするプラズマディスプレイパネルの製造方法。
  6. 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のプラズマディスプレイパネルの製造方法において、
    前記一方の基板は、表示面側の前面基板であり、
    前記誘電体層は、透光性を有し、当該前面基板における前記放電空間側の面上に設けられた電極を含んで当該面上を被覆する状態に設けられ、
    前記隔壁は、当該誘電体層上に設けられ、前記気密空間を複数の単位発光領域に区画する状態に前記放電空間側に向かって突出すると共に、その底面および側面に蛍光体層が形成される
    ことを特徴とするプラズマディスプレイパネルの製造方法。
  7. 放電空間を挟んで対向配置された一対の基板、これら一対の基板のうちの一方の基板における前記放電空間側の面上を被覆する状態に設けられた誘電体層、および、この誘電体層上に設けられ、前記放電空間を複数の単位発光領域に区画する状態に前記放電空間側に向かって突出した隔壁を備えたプラズマディスプレイパネルであって、
    前記誘電体層は、前記隔壁との接合部が前記隔壁側に突出する状態に設けられ、前記放電空間側の面における前記隔壁が設けられていない部位は平坦に形成されている
    ことを特徴としたプラズマディスプレイパネル。
  8. 放電空間を挟んで対向配置された一対の基板、これら一対の基板のうちの一方の基板における前記放電空間側の面上を被覆する状態に設けられた誘電体層、および、この誘電体層上に設けられ、前記放電空間を複数の単位発光領域に区画する状態に前記放電空間側に向かって突出した隔壁を備えたプラズマディスプレイパネルであって、
    前記隔壁は、前記誘電体層との接合部が前記誘電体層側に突出する状態に設けられ、
    前記誘電体層の前記放電空間側の面における前記隔壁が設けられていない部位は、平坦に形成されている
    ことを特徴としたプラズマディスプレイパネル。
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