JP2007280231A - バリアンス根本原因分析支援システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 クリニカルパスを効果的に改善するために、バリアンスの発生原因の可能性が高い事象を提示することで、バリアンスの根本原因分析を支援する。
【解決手段】 電子カルテシステムから電子カルテ連携手段103を介して実施記録データを取得する、入力手段109を通じて取り込まれたバリアンス発生原因の履歴と前記実施記録データから、バリアンス別相関関係生成手段104により、結論部にバリアンスを含む相関ルールを生成し、入力補助知識データベース106に蓄積する。入力手段110を通じて分析対象のバリアンスが選択されると、入力補助知識探索手段107を介して、入力補助知識データベース106から、相関ルールの結論部と選択された分析対象のバリアンスとが少なくとも部分的に一致する相関ルールを抽出し表示手段109に提示することで、効果的なバリアンス根本原因分析支援システムを実現する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、医療分野における病院情報システム技術に係り、特に、標準的な診療計画と実際の診療との差異であるバリアンスの根本原因分析を支援するシステムに関する。
医療の質の向上と効率化を推進する社会情勢の中で、診療の標準化を実現して医療の質の改善を図るために、標準的な診療計画を表したクリニカルパス(クリティカルパスとも呼ばれる)が重要視されている。クリニカルパスを用いて医療の質の改善を図るためには、蓄積した診療データを元にした根拠に基づいてクリニカルパスを改善する必要があるとされている。特に、クリニカルパスで記述された標準的な診療計画と実際の診療との差異であるバリアンスを収集して分析することで、バリアンスの発生頻度が低く診療効果が高いクリニカルパスの作成が実現できると考えられる。具体的には、在院日数・治療成績・コストなどの観点から、標準的な診療計画と異なる診療行為や臨床上望ましい成果および目標であるアウトカムが達成されなかったものをバリアンスとして抽出して分析を行う。バリアンスの収集および分析方法として、バリアンスの粒度に応じて、退院時バリアンス方式、ゲートウェイバリアンス方式、センチネル方式、オールバリアンス方式が提案されている(「特許文献1」)。この中で、オールバリアンス方式は、バリアンスを詳細に分析するためにクリニカルパスで記載されている全ての診療行為との差を分析する方式であり、クリニカルパスの改善効果が顕著になると考えられている。電子カルテの普及に伴い、大量のデータ収集が可能になり、オールバリアンス分析の実現への期待が高まっている。特に、クリニカルパスの改善効果が高いと考えられているバリアンスの根本原因を分析の実現に対する期待が高まっている。その理由は、現在広く行われているバリアンスの根本原因分析を人手で行う方式の場合、バリアンスが発生する表面的な原因しか発見できないケースが多いためである。
次に、バリアンス分析およびバリアンスの発生頻度が低く診療効果が高いクリニカルパスの作成を支援するシステムに関連した従来例を示す。「非特許文献1」に記載されている方法(従来例1)では、まず、手術やICU(Intensive Care Unit)から一般病棟への移動など特定のイベントを予め設定する。次に、設定したイベントに対してバリアンスの発生要因別など様々にスライシングしたバリアンスの発生頻度をグラフ表示する。「特許文献1」(従来例2)に記載されているシステムは、疾患の名称や術後の経過日毎に、臨床上望ましい成果および目標であるアウトカムや、アウトカムが達成されたかどうかの判断基準であるアセスメントを記述したファイルをデータベースとして備えた電子医療記録システムである。「特許文献2」(従来例3)に記載されているシステムは、医療工程全体を目的毎にいくつかのステップに分け、各ステップで次のステップに移る条件を設定するシステムである。これにより、工程の延長や停止に関して明確な基準を持った医療工程管理を行うことができる。「特許文献3」(従来例4)に記載されているシステムは、まず、患者への医療行為に関する予定を示す医療行為情報の複数から構成される経過情報であるクリニカルパス標準化情報に基づいて、患者毎に作成された情報である患者別クリニカルパス情報を取得する。次に、患者別クリニカルパス情報から作成した指示情報に基づいて実施された実施結果情報を取得する。これにより、バリアンスの発生に柔軟に対応することができる。
特開2004−86506号公報 特開2004−13219号公報 特開2005−165513号公報 バリアンスマネジメントシステム(ビイング・ネット・プレス)pp.26-27,pp.41-42
前記従来技術におけるバリアンス分析では、バリアンスの収集や管理に重点が置かれていた。そのため、バリアンスの発生頻度が低く診療効果が高いクリニカルパスの作成や改善を目的としたバリアンス分析方法は十分考慮していなかった。特に、バリアンスが発生した原因を効率的に分析することを考慮していなかった。また、オールバリアンス分析を実現するためには、バリアンス分析の対象数が莫大になるため、全てのバリアンスを取得したとしてもその分析には多大な労力が必要であるという問題もあった。
従来例1では、バリアンスの発生状況把握に留まっており、発生したバリアンスの対策を立案するためには、個々の事例について更に詳細な検討が必要であった。また、バリアンスの状況把握において発生頻度に着目しているため、頻度は少ないが死亡につながるような重大なバリアンスの発見のためには、治療成績や在院日数への影響度の比較など、別のアプローチが必要であった。従来例2では、定量的なバリアンス分析を行うためのバリアンス収集に着眼しているが、収集したバリアンスの分析方法については言及されていない。また、オールバリアンス分析などバリアンス分析の対象数が莫大になることは考慮していない。従来例3と従来例4では、予め想定されるバリアンスに対する診療行為を規定するものであり、どのような条件の時にどの診療行為を行うか予めルールを作成する必要がある。しかし、このルールを作成するための効果的なバリアンス分析方法については考慮していなかった。
以上のように、収集した大量のバリアンスを効果的な分析と、クリニカルパスの改善効果が高いバリアンスの根本原因を分析するためには、上述した従来例では十分な効果を得ることが困難であった。
そこで、本発明の目的は、実施情報や過去に実施した根本原因分析の履歴から、バリアンスの根本原因となりうる候補を抽出するバリアンス根本原因分析支援システムを提供することにある。
前記目的を達成するために、標準的な診療計画と実際の診療との差異であるバリアンスを分析する入力手段を含む本発明のバリアンス分析システムは、標準的な診療計画と実際の診療との差異であるバリアンスを分析する入力手段を含むバリアンス分析システムであって、電子カルテ入出力手段と電子カルテ制御手段とバリアンスの実績データを含む実施記録データが蓄積されている電子カルテデータベースを有する電子カルテシステムと連携する電子カルテ連携手段と、前記入力手段を通じて取り込まれたバリアンス発生原因の履歴を蓄積する根本原因分析データベースと、前記実施記録データから、データマイニングによって、結論部に各々のバリアンスを含む相関ルールを生成するバリアンス別相関関係生成手段と、前記相関ルールの中から、前記相関ルールの結論部と入力手段を介して選択された分析対象のバリアンスとが少なくとも部分的に一致す相関ルールルを抽出する入力補助知識探索手段を有することを特徴とする。
また、前記記載のバリアンス分析システムにおいて、前記バリアンス別相関関係生成手段では、前記実施記録データと前記バリアンス発生原因の履歴から、データマイニングによって、結論部にバリアンスを含む相関ルールを生成することを特徴とする。
さらに、前記記載のバリアンス分析システムにおいて、前記実施記録データから、バリアンス発生による最終的に起こる傷害の重症さの程度を表したバリアンス重要度を算出する重要度算出手段を有することを特徴とする。
本発明によれば、実施情報や過去に実施した根本原因分析の履歴から、バリアンスの根本原因となりうる候補を抽出するバリアンス根本原因分析支援システムを提供することが可能になる。
以下、本発明の実施例について、図面を参照して詳述する。
図1は、本発明におけるバリアンス根本原因分析支援システムの構成図である。図1に示すバリアンス根本原因分析支援システムは、電子カルテ入出力手段100と、電子カルテ制御手段101と、電子カルテデータベース102と、電子カルテ連携手段103と、バリアンス別相関関係生成手段104と、根本原因分析データベース105と、入力補助知識データベース106と、入力補助知識探索手段107と、画面構成処理手段108と、表示手段109と、入力手段110から構成される。バリアンス根本原因分析支援システムは、クリニカルパスを改善する際に、過去に蓄積された実施記録データなどを活用してバリアンスが発生した根本原因分析を支援するものである。
本構成のハードウエア構成について述べる。図2に、バリアンス根本原因分析支援システムを実現するハードウエア構成図を示す。電子カルテデータベース102は、HDD(Hard Disk Drive)装置2014などにより構成される。同様に、根本原因分析データベース105と、入力補助知識データベース106は、HDD装置2024などにより構成される。電子カルテ制御手段101は、中央処理装置2013やメモリ2012などにおいて、所定のプログラムが展開・起動することで各種の処理を実現することができる。同様に、電子カルテ連携手段103と、バリアンス別相関関係生成手段104と、入力補助知識探索手段107と、画面構成処理手段108は、中央処理装置2023やメモリ2022などにおいて、所定のプログラムが展開・起動することで各種の処理を実現することができる。表示手段109は、液晶ディスプレイ2021やCRT(Cathode−Ray Tube)などを利用したモニタにより実現することができる。入力手段110は、キーボード2020やマウスやペンタブレットにより実現することができる。同様に、電子カルテ入出力手段100は、液晶ディスプレイ2011とキーボード2010などにより実現することができる。
以下、これらの各構成要素についてさらに詳細に説明する。
電子カルテ連携手段103では、電子カルテシステムからマスタデータや実施記録データを取得する。図3に、電子カルテデータベース102に蓄積されたマスタデータに関する二つのテーブルを示す。行為マスタテーブルには、実施すべき診療行為とその診療行為コードと、実施すべき経過日数が記されている。本例では、オリエンテーションとバイタルチェックと常用薬チェックという三つの診療行為が入院初日に実施することを表している。バリアンス内容マスタテーブルには、各診療行為にて発生する可能性があるバリアンスの内容とそのバリアンスコードが記されている。図4に、電子カルテデータベース102に蓄積された実施記録データを表す実施記録テーブルを示す。実施記録データとは、実施した診療行為の履歴や患者状態に関する経過記録などである。実施記録テーブルには、患者毎に診療行為を実施した日や発生したバリアンスに関するデータが記されている。
バリアンス別相関関係生成手段104では、まず、バリアンス発生時における特異的な診療行為、患者状態、バリアンスなどに関する知識を生成する。知識とは、例えばバリアンスを結論部に持つ相関ルールなどである。図5は、バリアンス別相関関係生成手段104に関するシーケンス図である。バリアンス別相関関係生成手段104にて相関ルールを生成するために、電子カルテ連携手段103への実施記録データなどの取得要求と、根本原因分析データベース105への根本原因の取得要求をする。ここで、根本原因分析データベース105への根本原因データの取得要求、および、根本原因分析データベース105からの根本原因の取得は必須ではない。このようにして取得した実施記録データと根本原因データから、データマイニングにより、バリアンスを結論部ともつ相関ルールを生成する。生成した相関ルールを、入力補助知識データベース106の相関テーブルに蓄積する。
図6に、相関テーブルを示す。本実施例では、「穿刺(診療行為コード:T4)」という診療行為に対して「出血(バリアンスコード:V5)」というバリアンスの発生と相関が高い事象を相関ルールとして記録しており、二つの相関ルールを示している。一つ目は、「65歳以上」の患者かつ「バルン挿入」の診療行為を行った場合「出血」が起きるという相関ルールの確信度は80%であり、実施記録から生成したものである。二つ目は、「シース固定不十分」かつ「体位変動が多い」患者の場合「出血」が起きるという相関ルールの確信度は90%であり、後述する根本原因データから生成したものである。実施記録から生成した相関ルールと根本原因データから生成した相関ルールの違いについては、根本原因分析データベース105での説明にて詳細に述べる。
入力補助知識探索手段107では、入力手段110を介して選択された分析対象のバリアンス発生に特異的な診療行為、患者状態、その他のバリアンスに関す相関ルールを、入力補助知識データベース106の相関テーブルから探索する。なお、分析対象のバリアンスを選択するためには、後述する表示手段109にて表示する画面を参照しながら実施する。図5に示す相関テーブルから探索する場合は、表示手段109にて表示する画面を参照して選択したバリアンスと対応する、相関テーブルのバリアンスコードを保持するレコードを取得する。取得したレコードは、画面構成処理手段108へ渡される。
根本原因分析データベース105では、バリアンスが発生した原因をユーザが分析した結果を保存する。具体的には、後述する入力手段110を介して取り込まれたバリアンス発生原因を根本原因分析データベース105の根本原因テーブルに保存する。図7に、根本原因テーブルを示す。本実施例では、「穿刺(診療行為コード:T4)」という診療行為に対して「出血(バリアンスコード:V5)」というバリアンスが発生した因果関係を分析した結果を木構造形式にて表現した様子を示している。例えば、「出血(ノードID:1)」というバリアンスが発生した原因は、「シース自然抜去(ノードID:1−1)」と「カテーテル挿入失敗(ノードID:1−2)」である様子を示している。また、「シース自然抜去」が起きた原因は、「シースの固定が不十分(ノードID:1−1−1)」と「体位変動が多い(ノードID:1−1−2)」である様子も示している。このような因果関係は、「ノードID」のフィールドにて記述される。なお、前述したバリアンス別相関関係生成手段104では、図7に示す根本原因テーブルから、バリアンスを結論部にもつ相関ルールをデータマイニングによって生成してもよい。これにより、ユーザが根本原因分析を実施するに従い、根本原因分析データの量が多くなる。そのため、より充実した相関ルールの作成が可能になり、根本原因分析がより効果的に実施することが可能になる。
画面構成処理手段108では、バリアンスの根本原因を分析する画面レイアウトを構成して表示手段にデータを受け渡し、入力手段にて取り込まれた情報を取得する。表示手段109にて提示する画面レイアウトについて三例述べる。
図8は、画面レイアウトの第一の例である。本例は、バリアンス基本情報提示部801と、バリアンス根本原因分析構築部802と、コメント記述部803から構成される。バリアンス基本情報提示部801は、さらに、分析対象選択部8011と、統計データ提示部8012と、ルール提示部8013と、データ保存ボタン部8014から構成される。分析対象選択部8011では、分析対象となる診療行為、患者、バリアンスを選択する。統計データ提示部8012では、選択した患者に関する基本的な統計データを提示する。本例では、患者Bの在院日数と収支を提示している。ルール提示部8013では、入力補助知識探索手段107を介して相関テーブルから取得したバリアンスの相関ルールを提示する。提示するために、二つの処理が実行される。まず、相関テーブルから、分析対象選択部8011にて選択したバリアンスに対応した相関ルールを保持するレコードを、入力補助知識探索手段807を介して取得する。次に、取得したレコードの前提部知識条件の値を表示する。提示する相関ルールは、確信度の降順で提示してもよいし、確信度が高い相関ルールから予め設定した提示数だけ抽出して提示してもよい。データ保存ボタン部8014では、バリアンス根本原因分析構築部802にユーザが構築した分析結果を、根本原因分析データベース105を介して保存する。バリアンス根本原因分析構築部802では、ユーザがバリアンスの発生原因を分析した結果を記述する。本例では、問題が発生した原因を分析する手法として広く利用されている特性要因図を使って分析した結果を示す。ユーザは、原因となる事象をテキストベースの自由文記述によって構築してもよいし、ルール提示部8013を用いた相関ルールの選択方式により半自動的に構築してもよい。分析結果を構築するにあたって、ルール提示部8013にて提示した相関ルールを選択する方式とすることで、発生原因の分析を支援するが可能となる。コメント記述部803では、他部門へのコメントをテキスト形式で記述する。このように分析結果を構築する際、ルール提示部8013にて提示した相関ルールを活用することで、バリアンスが発生した表面的な原因だけではなく根本原因の探索が可能となり、発生原因の分析を支援することができる。
図9は、画面レイアウトの第二の例である。図8と異なる点は、バリアンス根本原因分析構築部802である。本例では、横軸に行為者、縦軸に時刻を取り、分析対象のバリアンスが発生するまでの因果関係を記述した様子を示している。図8と同様に、ルール提示部8013を活用して、ユーザがバリアンスの発生原因を分析した結果を記述する。
図10と図11は、画面レイアウトの第三の例である。図10は、分析対象バリアンスの選択とバリアンス根本原因分析構築を実施する画面であり、バリアンス分析対象部1001とバリアンス根本原因分析構築部1002から構成される。図11では、図10におけるバリアンス根本原因分析構築を支援するために、入力補助知識探索手段107を介して相関テーブルから取得したバリアンスの相関ルールを提示し、図10と連携して動作する。本例は、ルール提示部1101から構成される。ここで、画面操作例について述べる。バリアンス分析対象部1001にて、分析対象となる診療行為、患者、バリアンスを選択し、その根本原因分析結果をバリアンス根本原因分析構築部1002に構築する。図10では、特性要因図で記述した同じ内容が、木構造の形式で図左部に表示している。構築する際、ユーザは、原因となる事象をテキストベースの自由文記述によって構築してもよいし、図11で示す画面を活用した相関ルールの選択方式により半自動的に構築してもよい。図11を用いて分析するためには、バリアンス根本原因分析構築部1002にてマウスの右クリックを押下することで図11に遷移する方式が考えられる。図11では、入力補助知識探索手段107を介して相関テーブルから取得したバリアンスの相関ルールを、ルール提示部1101に提示する。提示するまでには、二つの処理が実行される。まず、相関テーブルから、バリアンス分析対象部1001にて選択したバリアンスに対応した相関ルールを保持するレコードを、入力補助知識探索手段107を介して取得する。次に、取得したレコードの前提部知識条件の値をルール提示部1101に表示する。ルール提示部1101では、横軸に入院からの経過日数、縦軸に診療行為の業務区分を取っており、診療行為を実施した経過日数に応じて矩形を配置する。また、確信度に応じて、矩形の色を決定する。このように相関ルールを視覚的に表示することで、発生原因となりうる診療行為の把握が容易となり、根本原因分析の支援が可能になる。
これにより、バリアンスが発生した原因を効率よく探索することが可能となるため、根本原因分析を支援することができるという効果がある。根本原因を把握することで、バリアンスの発生頻度が低く診療効果が高いクリニカルパスへの改善が実現できると考えられる。また、電子カルテシステムのみならずユーザが構築した根本原因データからも相関ルールを生成することで、発生原因候補が徐々に充実されるため、根本原因分析がより効果的に実施することが可能になる。
図12は、本発明におけるバリアンス根本原因分析支援システムの構成図である。特に、大量に発生するバリアンスの中から分析対象となるバリアンスを効果的に絞り込むために、図1に示した構成図に重要度算出手段111を追加したものである。重要度算出手段111は、図2に示す中央処理装置2023やメモリ2022などにおいて、所定のプログラムが展開・起動することで各種の処理を実現することができる。重要度算出手段111では、バリアンス毎にクリニカルパスの改善に与える影響力を数値化したバリアンス重要度を算出することで、バリアンスの優先順位を決定することが可能となる。図13に、バリアンス重要度を算出するフローチャートを示す。まず始めに、バリアンス情報を含む実施記録データを、電子カルテ連携手段103を介して取得する(S1301)。次に、実施記録データから、バリアンスコード毎に頻度を算出してバリアンス頻度を算出する(S1302)。次に、実施記録データから、バリアンスコード毎に在院日数に与える影響度である在院日数影響度を算出する(S1303)。在院日数影響度の一例として、在院日数を正規化した平均値が考えられる。最後に、バリアンス頻度と在院日数影響度から、バリアンス重要度を算出する(S1304)。バリアンス重要度の算出例として、バリアンス頻度と在院日数影響度の乗算した値とすることが考えられる。図13で示した算出方法では、バリアンス頻度と在院日数影響度からバリアンス重要度を算出したが、収入、治療成績などクリニカルパスの改善を行うために必要な要素を考慮してバリアンス重要度を算出してもよい。
次に、バリアンス重要度を活用したバリアンスの根本分析の例を示す。図14に、バリアンス重要度を表した図を示す。まず始めに、図中左段のバリアンス選択手段表示部1401において、着目する診療行為やアウトカム(達成すべき目標)を選択する。全ての診療行為やアウトカムに着目する場合は、全選択ボタン14011を押下する。一方、全ての診療行為やアウトカムにおける選択の解除する場合は、全解除ボタン14012を押下する。このようにして選択した診療行為やアウトカムにおいて発生したバリアンスの重要度に関連する指標を図中右段バリアンス重要度提示部1402に提示する。図14では、在院日数、収入、コスト、治療成績、頻度、検知難易という6つの指標をレーダーチャートの形式で表示する。それぞれの線分で構成される六角形の面積はバリアンス重要度の大きさに対応するため、早急に対策が必要なバリアンスが発生する診療行為やアウトカムを特定することが可能となる。図14では、バリアンス選択手段表示部1401にて「(1)準備完了」と「(5)疼痛・発熱が外来でコントロールできる」という診療行為やアウトカムを選択している。その結果、バリアンス重要度提示部1402にそれぞれの指標を提示する。ユーザは、六角形の面積が広くバリアンス重要度の値が高い「(5)疼痛・発熱が外来でコントロールできる」について対策を講じるべきと判断することが可能となり、根本分析ボタン14013を押下することで、図8などで示したバリアンス根本原因分析へ移行することが可能になる。これにより、大量に発生したバリアンスの中から、クリニカルパスの改善効果が高いバリアンスを効率的に選択し、効果的かつ詳細な根本分析への移行が容易となる。
本発明におけるバリアンス根本原因分析支援システムの第一の構成図である。 本発明におけるバリアンス根本原因分析支援システムのハードウエアの構成図である。 本発明において電子カルテシステムにおけるマスタを表す図である。 本発明において電子カルテシステムにおける実施記録テーブルを表す図である。 本発明において相関ルールデータを生成するシーケンス図である。 本発明において相関テーブルを表す図である。 本発明において根本原因テーブルを表す図である。 本発明におけるバリアンス根本原因分析支援システムにおける画面を示す第一の例である。 本発明におけるバリアンス根本原因分析支援システムにおける画面を示す第二の例である。 本発明におけるバリアンス根本原因分析支援システムにおける画面を示す第三の例である。 本発明におけるバリアンス根本原因分析支援システムにおける画面を示す第三の例である。 本発明におけるバリアンス根本原因分析支援システムの第二の構成図である。 本発明における重要度算出手段に関するフローチャートである。 本発明におけるバリアンス重要度に関連するデータを提示する画面を示す図である。
符号の説明
100…電子カルテ入出力手段、101…電子カルテ制御手段、102…電子カルテデータベース、103…電子カルテ連携手段、104…バリアンス別相関関係生成手段、105…根本原因分析データベース、106…入力補助知識データベース、107…入力補助知識探索手段、108…画面構成処理手段、109…表示手段、110…入力手段、111…重要度算出手段、2010…キーボード、2011…ディスプレイ、2012…メモリ、2013…中央処理装置、2014…HDD装置、2020…キーボード、2021…ディスプレイ、2022…メモリ、2023…中央処理装置、2024…HDD装置、801…バリアンス基本情報提示部、8011…分析対象選択部、8012…統計データ提示部、8013…ルール提示部、8014…データ保存ボタン部、802…バリアンスバリアンス根本原因分析構築部、803…コメント記述部、1001…バリアンス分析対象部、1002…バリアンス根本原因分析構築部、1101…ルール提示部、
1401…バリアンス選択手段表示部、14011…全選択ボタン、14012…全解除ボタン、14013…根本分析ボタン、1402…バリアンス重要度提示部。

Claims (3)

  1. 標準的な診療計画と実際の診療との差異であるバリアンスを分析する入力手段を含むバリアンス分析システムであって、
    電子カルテ入出力手段と電子カルテ制御手段とバリアンスの実績データを含む実施記録データが蓄積されている電子カルテデータベースを有する電子カルテシステムと連携する電子カルテ連携手段と、
    前記入力手段を通じて取り込まれたバリアンス発生原因の履歴を蓄積する根本原因分析データベースと、
    前記実施記録データから、データマイニングによって、結論部に各々のバリアンスを含む相関ルールを生成するバリアンス別相関関係生成手段と、
    前記相関ルールの中から、前記相関ルールの結論部と入力手段を介して選択された分析対象のバリアンスとが少なくとも部分的に一致する相関ルールを抽出する入力補助知識探索手段と
    を有することを特徴とするバリアンス根本原因分析支援システム。
  2. 請求項1に記載のバリアンス分析システムにおいて、
    前記バリアンス別相関関係生成手段では、前記実施記録データと前記バリアンス発生原因の履歴から、データマイニングによって、結論部にバリアンスを含む相関ルールを生成すること
    を特徴とするバリアンス根本原因分析支援システム。
  3. 請求項1に記載のバリアンス分析システムにおいて、
    前記実施記録データから、バリアンス発生による最終的に起こる傷害の重症さの程度を表したバリアンス重要度を算出する重要度算出手段
    を有することを特徴とするバリアンス根本原因分析支援システム。
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