JP2007280135A - 故障診断システム及び故障診断方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】直接的及び間接的に処置を施した故障原因を除外して再診断することで故障の診断精度が向上した故障診断システム及び故障診断方法を提供する。
【解決手段】
画像形成装置の故障を引き起こす原因をモデル化した故障診断モデルを解析することで画像形成装置を構成するパーツの故障を診断する故障診断部、を備え、故障診断部は、故障原因に対する処置を施したユニットを構成するパーツに生じ得る故障原因を削除された故障診断モデルを再解析することで故障を再診断する。
これによれば、故障原因に対する措置をユニットに直接的に講じることでユニットを構成するパーツに対し間接的に措置を講じ、直接的又は間接的に措置の講じられた故障原因を故障診断モデルから削除して故障を再診断できするので、故障の診断精度を向上させることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、画像形成装置の故障診断システム及び故障診断方法に関し、特に、故障の診断精度が向上した故障診断システム及び故障診断方法に関する。
画像形成装置の多機能化、高機能化及び高性能化により故障の態様が複雑化した結果、習熟した専門家であっても故障原因の特定が困難となった。そのため、画像形成装置の故障原因の特定を支援する故障診断システム等が必要となる。このような機能を有する故障診断システム等としては、イメージ品質欠陥の分析と機械又は装置データの分析とに基づいて、画像形成装置の故障を自動的に診断、予測、及び、修復を行なう故障診断システムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2001‐75808
ところで、上記のような故障診断システムでは、診断された故障原因に対する処置を施したが問題が修復されない場合には、直接的に処置を施した故障原因のみを除外して再診断をし、再診断された故障原因に対する処置を施すことで問題の修復を図っている。このため、直接的に施した処置によって既に間接的に処置が施された故障原因をも診断対象としてしまうので故障診断精度が低下すると言う問題があった。
本発明は、上記問題に鑑みて成されたものであり、その目的とするところは、直接的及び間接的に処置を施した故障原因を除外して再診断することで故障の診断精度が向上した故障診断システム及び故障診断方法を提供することにある。
本発明に係る故障診断システムは、画像形成装置の故障を引き起こす原因をモデル化した故障診断モデルを解析することで画像形成装置を構成するパーツの故障を診断する故障診断部と、画像形成装置を構成するユニットとユニットを構成する複数のパーツとを関連付けて記憶する記憶手段と、を備え、故障診断部は、記憶手段に記憶されたユニットであって、故障原因に対する処置を施したユニットを構成するパーツに生じ得る故障原因を削除された故障診断モデルを再解析することで故障を再診断する、ことを特徴としている。
この構成によれば、故障原因に対する措置をユニットに直接的に講じることでユニットを構成するパーツに対し間接的に措置を講じることができ、直接的に措置の講じられたパーツに生じ得る故障原因のみならず間接的に措置の講じられた故障原因をも故障診断モデルから削除して故障を再診断できる。よって一例として、直接的に措置を講じた故障原因のみを故障診断モデルから削除して故障を再診断する場合と比べて、既に間接的に処置を施したために故障の生じていないパーツに関する故障を再診断することが少ないため、故障診断のために要する計算量を軽減できるばかりでなく、故障の診断精度を向上させることができる。
上記構成において、故障原因に対する処置とは、パーツによって構成されるユニットを新品状態のユニットに交換することを含み、故障診断部は、記憶手段に記憶されたユニットであって、故障原因に対する処置を施したユニットを構成する全てのパーツに生じ得る全ての故障原因を削除された故障診断モデルを再解析することで故障を再診断する、構成を採用できる。
この構成によれば、新品状態のユニットに交換することでユニットを構成する全パーツに生じ得る故障原因に対する措置を講じることができ、直接的又は間接的に措置の講じられた全パーツに生じ得る全故障原因を故障診断モデルから削除して故障を再診断できる。よって、一例として、ユニットに措置を講ずることでユニットを構成する一部のパーツに関する一部の故障原因のみを故障診断モデルから削除して故障を再診断する場合と比べて、既に間接的に処置を施したパーツに関する故障を再診断することがなく、故障診断のために要する計算量を軽減できるばかりでなく、故障の診断精度を向上させることができる。
上記構成において、故障診断部は、パーツに生じ得る故障原因の発生確率を診断し、パーツに生じ得る故障原因と故障診断部が診断した故障原因の発生確率とを関連付けて通知する診断結果通知手段、を更に有する、構成を採用できる。
この構成によれば、パーツに生じ得る故障原因とパーツに生じ得る故障原因の発生確率とを関連付けて表示するため、発生確率に基づいて効率的に故障の原因を特定することができる。
上記構成において、記憶手段は、パーツに生じ得る故障原因とパーツに生じ得る故障原因に対する処置とを関連付けて記憶し、診断結果通知手段は、パーツに生じ得る故障原因と記憶手段が記憶した処置とを関連付けて表示する、構成を採用できる。
この構成によれば、パーツに生じ得る故障原因と処置とを関連付けて表示するため、画像形成装置の修理を行なう者がパーツに生じた故障原因に対する処置を記憶しておく必要が無いので修理における負担を軽減できる。
上記構成において、診断結果通知手段が表示したパーツに生じ得る故障原因に対する処置の適用の有無を取得する処理情報取得手段、を更に有し、
故障診断部は、処理情報取得手段で取得された処置の適用の有無に基づいてパーツに生じ得る故障原因を削除された故障診断モデルを再解析することで故障を再診断する、構成を採用できる。
この構成によれば、本故障診断システムは、ユーザによって処置の適用の有無を入力されるだけで処置を直接的又は間接的に適用したパーツに生じ得る故障原因を故障診断モデルから削除して故障を再診断できるため、ユーザが、全ての故障原因について既に直接的又は間接的に処置を施したものであるか否かを判断する労力を軽減できる。
上記構成において、故障診断モデルに入力される装置の内部状態情報を取得する内部状態情報取得手段と、画像形成装置によって出力された出力画像を光学的に読み取って得た被検査画像と検査用の基準画像とを比較することにより出力画像の不具合を解析する画像欠陥検出手段と、画像欠陥検出手段により解析された出力画像の欠陥を特徴づける特徴量を抽出する特徴量抽出手段と、を更に備え、故障診断部は、特徴量に関する情報と内部状態情報とを用いて、故障診断モデルを解析することで故障原因を診断する、構成を採用できる。
この構成によれば、特徴量の抽出及び内部状態情報の取得はユーザによることなく行われるので、欠陥情報を逐一ユーザが入力する手間を省いて効率化が図れるとともに、装置に関する専門の知識がなくても詳細かつ精度の良い診断が可能となる。
本発明に係る故障診断方法は、画像形成装置の故障を引き起こす原因をモデル化した故障診断モデルを解析することで画像形成装置を構成するパーツの故障を診断する故障診断ステップと、画像形成装置を構成するユニットとユニットを構成する複数のパーツとを関連付けて記憶する記憶ステップと、を備え、故障診断部は、記憶ステップに記憶されたユニットであって、故障原因に対する処置を施したユニットを構成するパーツに生じ得る故障原因を削除された故障診断モデルを再解析することで故障を再診断する、ことを特徴としている。
この構成によれば、故障原因に対する措置をユニットに直接的に講じることでユニットを構成するパーツに対し間接的に措置を講じることができ、直接的に措置の講じられたパーツに生じ得る故障原因のみならず間接的をに措置の講じられた故障原因をも故障診断モデルから削除して故障を再診断できる。よって一例として、直接的に措置を講じた故障原因のみを故障診断モデルから削除して故障を再診断する場合と比べて、既に間接的に処置を施したために故障の生じていないパーツに関する故障を再診断することが少ないため、故障診断のために要する計算量を軽減できるばかりでなく、故障の診断精度を向上させることができる。
本発明によれば、故障の診断精度が向上した故障診断システム及び故障診断方法を提供できる。
以下、本発明の最良の実施形態について、添付図面を参照しつつ説明する。図1は本発明の画像形成装置100の一実施形態を示す構成図である。
本発明の画像形成装置100は、画像取得部110、プリントエンジン部120、センサ部130、故障診断情報入力部140、故障診断部150、制御部160、及び、記憶手段である記憶部170から構成される。
画像取得部110は、例えば、スキャナ等の光学的な読取装置で構成され、原稿DCを読み込んで画像情報を取得する。
プリントエンジン部120は、読み込んだ画像またはプリント指示された画像を形成し出力する。
センサ部130は、センサ群から構成される。センサ群は、用紙通過時間、駆動電流、装置内部の温度、湿度などの装置の内部状態に関する情報を得る。
故障診断情報入力部140は、例えば、タッチパネル、ポインティングディバイス、又は、キーボード等で構成され、故障診断に必要な情報をユーザにより入力される。
故障診断部150は、故障診断情報入力部140により取得した情報等に基づき画像形成装置100の故障診断を行なう。
具体的には、画像形成装置100の故障を引き起こす原因をモデル化した後述する故障診断モデル1543を解析することで画像形成装置100を構成する個々の構成部材の故障を診断し、後述する特徴量に関する情報と後述する内部状態情報とを用いて、後述する画像欠陥検出部1510で判定した欠陥種別に対応した故障診断モデルを解析することで故障原因を特定する。
制御部160は、例えば、CPU等の演算装置とRAM等の記憶装置とROM等の記録装置とそれらを制御するプログラムとで構成される。制御部160は、画像取得部110、プリントエンジン部120、センサ部130、故障診断情報入力部140、故障診断部150、及び、記憶部170等を制御する。尚、制御部160の実行する制御処理等については後述する。
記憶部170は、例えば、ハードディスク等で構成され、記憶部170に記憶されたデータは、データ管理するソフトウェア等で管理されデータベースとして機能する。記憶部170は、画像形成装置100を構成するユニットとユニットを構成する1又は複数のパーツとを関連付けて記憶している。また、記憶部170は、記憶したパーツに生じ得る故障原因とパーツに生じ得る故障原因に対する処置とを関連付けて記憶している。
次に、図2を参照して、故障診断部150の構成を説明する。図2は故障診断部150の構成例を示すブロック図である。
故障診断部150は、画像欠陥検出手段である画像欠陥検出部1510、特徴量抽出手段である特徴量抽出部1520、内部状態情報取得手段である内部状態情報取得部1530、故障確率推論部1540、追加操作情報取得部1550、処理情報取得手段である処理情報取得部1560、及び、診断結果通知手段である診断結果通知部1570等から構成される。
画像欠陥検出部1510は、画像取得部110から画像情報を受信する。次に、画像欠陥検出部1510は、受信した画像情報に基づいて画像欠陥の種別を判定する。
具体的には、画像形成装置100のプリントエンジン部120によって出力された出力画像を画像取得部110で光学的に読み取って得た画像情報である被検査画像と検査用の基準画像とを比較することにより出力画像の不具合を解析する。
その後、解析した不具合から欠陥種別を判定し、判定した欠陥種別を制御部160、特徴量抽出部1520及び故障確率推論部1540等へ送信する。
特徴量抽出部1520は、画像欠陥検出部1510の欠陥種別の判定結果から出力画像の欠陥を特徴づける種々の特徴量を抽出する。ここでは欠陥の種類に応じて、形状、大きさ、濃度、輪郭の状態、欠陥の発生方向、周期性といった特徴量を抽出する。
内部状態情報取得部1530は、部品状態情報取得部1531、履歴情報取得部1532、及び、環境情報取得部1533から構成され、センサ部130より取得され、故障診断モデル1543に入力される画像形成装置100内部の様々な情報を取得する。その後、取得した情報を故障確率推論部1540へ送信する。つまり、内部状態情報取得部1530は、後述する故障診断モデル1543に入力される装置の内部状態情報を取得する。
部品状態情報取得部1531は、センサ部130より取得された画像形成装置100の内部状態情報に基づく各部品の稼動状態を示す部品情報を観測データ情報として取得する。
履歴情報取得部1532は、画像形成装置100の使用状況の監視結果を履歴情報として取得する。
環境情報取得部1533は、画像形成装置100内部の環境情報を直接取得し、あるいはセンサ部130より取得される画像形成装置100内部の環境情報を取得する。
この構成によれば、特徴量の抽出及び内部状態情報の取得はユーザによることなく行われるので、欠陥情報を逐一ユーザが入力する手間を省いて効率化が図れるとともに、装置に関する専門の知識がなくても詳細かつ精度の良い診断が可能となる。
故障確率推論部1540は、部品状態情報取得部1531、履歴情報取得部1532、環境情報取得部1533、特徴量抽出部1520、追加操作情報取得部1550、及び、処理情報取得部1560により得られた情報と、画像欠陥検出部1510で判定された欠陥種別に対応した診断モデル1543と、に基づいて各モデル上の故障原因の故障確率を算出する。
さらに故障確率推論部1540は、故障候補検出部1541、推論エンジン1542、及び、診断モデル1543等から構成される。
故障候補検出部1541は、後述する推論エンジン1542で算出した故障原因確率を元にして故障原因候補を絞り込む。
推論エンジン1542は、故障を引き起こす各原因が、発生した故障の主原因であるであろう確率(故障原因確率)を内部状態情報取得部1530から取得した情報、追加操作情報取得部1550から取得した情報、及び、特徴量抽出部1520から取得した情報に基づいて算出する。特に、推論エンジン1542は、パーツに生じ得る故障原因の発生確率を算出する。
診断モデル1543は、後に説明する一又は複数の画像形成装置100の故障を引き起こす原因をモデル化した故障診断モデルであり、画像欠陥検出部1510で判定された欠陥種別に対応した診断モデルは、故障原因の確率を算出するために利用される。
ここで、故障原因確率の算出を行う推論エンジン1542には、ベイジアンネットワーク(Bayesian Network)を利用する。このベイジアンネットワークとは、因果関係が複雑な問題領域を表すため、複数の変数間の因果関係を順次結線し、グラフ構造を持つネットワークとして表現したものであり、変数間の依存関係を有向グラフにより表したものである。本発明における故障診断モデルはこのベイジアンネットワークを利用して構築されている。
なお、本発明の故障診断モデル、画像形成装置100等は、従来ある故障診断モデル、画像形成装置等を利用することができる。
追加操作情報取得部1550は、ユーザ操作によって動作条件の異なる状態で故障情報を取得する。
処理情報取得部1560は、例えば図示は省略するが、キーボード、ポインティングディバイス、又は、タッチパネル等の入力部に接続されている。
処理情報取得部1560は、診断結果通知部1570が通知した画像形成装置100を構成するパーツに生じ得る故障原因に対する処置の適用の有無に関する情報を取得する。
具体的には、処理情報取得部1560は、後述する診断結果通知部1570が表示する診断結果画面Fの処置済みチェックボックスのチェックの有無を、ユーザが入力したキー、ポイントした画面上の座標位置、タッチしたタッチ位置座標等を受信することで取得する。
診断結果通知部1570は、例えば、液晶モニタなどの表示デバイスで構成され、故障候補抽出部1541で抽出された故障原因候補をユーザに通知する。
次に、図3を参照して、画像欠陥系の故障診断を行う場合のベイジアンネットワークの構成について説明する。図3は、画像欠陥系の故障診断を行う場合のベイジアンネットワークの構成例を概念的に示した図である。
図示するように、このベイジアンネットワークは、画像欠陥を吹き起こす原因を表す故障原因ノードND0と、画像形成装置を構成する部材(コンポーネント)の状態情報を表すコンポーネント状態ノードND1と、画像形成装置100の履歴情報を表す履歴情報ノードND2と、画像形成装置100が設置されている周辺環境情報を表す環境情報ノードND3と、画質欠陥の状態情報を表す観測状態ノードND4と、ユーザ操作によって得られる追試結果情報を表すユーザ操作ノードND5と、欠陥種類ノードND6を含んで構成されている。
故障原因ノードND0は、画像欠陥を引き起こす原因を表すノードであり、この部分の確率を計算して、故障か否かの判断を行う。各ノード内には、因果関係の強さを表す確率データをまとめた確率表が格納されている。この確率データの初期値は、過去の故障発生時のデータや部品のMTBF(Mean Time Between Failure;平均故障間隔)を用いて決定することができる。
コンポーネント状態ノードND1は、コンポーネントの状態を表すノードであり、コンポーネントの状態を観測するセンサ部130から取得される情報である。このような情報としてコンポーネントの温度、印加電圧、パッチ濃度、色材(例えばトナー)残量などの情報がある。
履歴情報ノードND2は、画像形成装置100の使用状況を表すものであり、例えばコンポーネントごとのプリント枚数の履歴を用いる。このプリント枚数はコンポーネントの磨耗や劣化などコンポーネントの状態に直接影響を与える。
環境情報ノードND3は、コンポーネントの状態に影響を与える周囲環境条件で、本実施例では、温度と湿度がこれに相当する。温度や湿度は、各コンポーネントの画像形成条件や動作条件に影響を与える。
観測状態ノードND4は、出力画像に発生した欠陥の観測状態を表すもので、ユーザにより観測され入力される情報である。例えば、欠陥の形状、大きさ、濃度、輪郭、向き、位置、周期性、発生領域などの情報がある。
ユーザ操作ノードND5は、画像形成装置100に対して動作条件を代えて同様の処理をさせる情報であり、変更後の動作条件の情報も含まれる。
欠陥種類ノードND6は、画像欠陥の種類を表すもので、線、点、白抜け、濃度ムラなどの情報がある。まず、発生した画像欠陥の種類を判別してこのノードの状態を確定させてから、他のノード(ND1〜ND5)の情報を適宜入力して診断を行い、故障原因を推定する。
これらの各ノードは、"原因"→"結果"の関係になるように結線される。たとえば、"故障原因ノード"と"観測状態ノードND4"との関係は"故障原因ノード"で示される"原因"が元で"観測状態ノードND4"で示される"観測状態(濃度が薄い、筋状・帯状、など)"が表れるという関係になる。一方、"履歴情報ノードND2"と"原因ノード"との関係は"履歴情報に基づく状態(コピー枚数が多い、稼動年数が長いなど)"が元で"原因"(部品劣化など)が発生するという関係が成り立つ。
次に、図4を参照して、故障診断システムにおける故障診断モデルの具体的な事例について説明する。図4は、画像欠陥による故障診断の構成例の中で黒線発生時のベイジアンネットワークの一例を示した図である。
図示するように、ノードは、"原因"→"結果"の関係になるように結線される。たとえば、"ドラムの傷"と"線幅情報"の関係は"ドラムの傷"が元で細い線が発生といった"線幅情報"が表れるという関係になる。
一方、"フィード数履歴情報"と"フューザ"の関係は"フィード数"に基づく状態(フィード数が何枚以上)が元で"フューザ"劣化による黒線発生の可能性が高くなるという関係が成り立つ。
各ノードの確率データの初期値は、たとえば過去のデータを元に決定する。その後、部品の交換頻度や不具合発生頻度など、市場トラブルの統計データを元に定期的に各ノードの確率を更新するようにしてもよい。また、図5中の"線幅情報"や"周期性情報"、"発生箇所情報"といった画像欠陥の特徴を表すノードは、図2の特徴量抽出部1520によって得られた特徴量に基づいて状態が決定される。
次に、図5を参照して、記憶部170の記憶する情報について説明する。図5は、記憶部170の記憶する情報を説明するための図である。
記憶部170は、図5に示すように、故障確率表TP、原因処置表TCA、及び、故障確率処置ビューVP等を有している。
故障確率表TPは、故障原因と故障確率とを関連付けている。
故障確率表TPの故障原因とは、画像形成装置100を構成するパーツの特定の状態であって、画像形成装置100の故障を引き起こす原因となり得るものを言う。
故障確率表TPの故障確率とは、画像形成装置100を構成するパーツの特定の状態が実際に生じており、更に、画像形成装置100の故障を引き起こす原因となっている確率を言う。尚、この確率は、故障診断部150が算出する。
具体的には、故障確率表TPの故障原因は、図4で説明した"ドラムの傷"等と言ったパーツの状態である。また、故障確率表TPの故障確率とは、"ドラムの傷"が実際に発生し、かつ、"ドラムの傷"が"細い線が発生"と言う欠陥を引き起こしている確率を表す。
原因処置表TCAは、故障原因と処置方法と関連部品と処置後の状態とを関連付けている。
原因処置表TCAの故障原因とは、故障確率表TPの故障原因と同一であるため説明を省略する。
原因処置表TCAの処置方法とは、故障原因であるパーツの特定の状態を解消するために取られる処置を言う。具体的には、パーツの清掃、パーツの交換、及び、ユニットの交換等を言う。
尚、ユニットとは、画像形成装置100を構成する複数のパーツで構成されるパーツの集合を言う。また、交換とは新品のパーツ又はユニットへの交換を意味し、故障が無いことを確認していても、中古品への交換を含まない。
原因処置表TCAの関連部品とは、原因処置表TCAの処置方法において処置の対象とされるユニットを構成する全パーツを言う。尚、処置の対象とされるものがパーツである場合には、処置の対象とされるパーツを言う。
原因処置表TCAの処置後の状態とは、原因処置表TCAの処置方法を適用した後の処置対象が新品であるか否かを表す。つまり、パーツの清掃等の場合であっても、処置後のパーツは使用された結果として磨耗等しているため新品とは言えない。
故障確率処置ビューVPは、故障確率表TPの有する情報と原因処置表TCAの有する情報とを、それぞれの表のキーである故障原因で1対1の内部結合をしたものである。
故障確率処置ビューVPは、故障確率表TP及び原因処置表TCAの故障原因、故障確率表TPの故障確率、原因処置表TCAの処置方法、原因処置表TCAの関連部品、原因処置表TCAの処置後の状態に関する情報をそれぞれ関連付けて有している。
次に、図6を参照して、診断結果通知部1570に表示される情報について説明する。図6は、診断結果通知部1570に表示される再診断前後の診断結果画面Fと故障確率処置ビューVPとの関係を表す図である。
先ず、診断結果通知部1570の表示する診断結果画面Fについて説明する。
診断結果画面Fは、情報表示部AIと再診断ボタンBTRと診断終了ボタンBTEとから構成される。
情報表示部AIは、故障原因と故障確率と処置方法と処置を施したか否かを入力するチェックボックス(以下単に、処置済みチェックボックスと言う)とを関連付けて表示する。尚、チェックされたチェックボックスは、チェックボックスと関連付けられた故障原因に対する処置を施したことを表す。
情報表示部AIの故障原因と故障確率と処置方法とは、故障確率処置ビューVPの有する情報である故障原因と故障確率と処置方法と同一の情報である。
つまり、情報表示部AIは、パーツに生じ得る故障原因と故障診断部150が診断した故障原因の発生確率とを関連付けて表示する。
この構成によれば、パーツに生じ得る故障原因とパーツに生じ得る故障原因の発生確率とを関連付けて表示するため、発生確率に基づいて効率的に故障の原因を特定することができる。
また同様に、情報表示部AIは、パーツに生じ得る故障原因と記憶部170が記憶した処置とを関連付けて表示する。
この構成によれば、パーツに生じ得る故障原因と処置とを関連付けて表示するため、画像形成装置の修理を行なう者がパーツに生じた故障原因に対する処置を記憶しておく必要が無いので修理における負担を軽減できる。
尚、情報表示部AIは、故障確率処置ビューVPの全てのレコードを表示できない場合には一部のレコードを表示し、スクロールバーSBを表示することで、表示対象とするレコードを選択できると言うことを表す。
再診断ボタンBTRは、再診断ボタンBTRを選択することで、故障原因への処置の適用の有無に基づいてパーツに生じ得る故障原因を削除された故障診断モデルを再解析することで故障を再診断するよう本故障診断システムへ指示できる事を表示するボタン表示である。
診断終了ボタンBTEは、故障診断を終了するよう本故障診断システムへ指示できる事を表示するボタン表示である。
次に、再診断前後に診断結果通知部1570の表示する診断結果画面Fの情報について説明する。
図6の上段に表された診断結果画面F1は、故障診断部150が故障を診断した結果を故障確率処置ビューVP1に基づいて表示している。
図6の下段に表された診断結果画面F2は、故障診断部150が故障を再診断した結果を故障確率処置ビューVP2に基づいて表示している。
ユーザは、図6の上段に表された診断結果画面F1に表示された故障原因及び故障確率に基づいて画像形成装置100の故障原因を特定又は推定する。本説明においては、ユーザが故障原因を「パーツBの故障」と特定した場合について説明する。
その後、ユーザは、診断結果画面F1に表示された処置方法に基づいて、特定した故障原因に対する処置をパーツ又はユニットに施す。
次に、ユーザは、特定した故障原因に対する処置を施したかことを示す情報を入力するために、施した処置方法に関連付けられたチェックボックスをチェックする。
本説明においては、ユーザは、診断結果画面F1に表示された故障原因である「パーツBの故障」に対する処置方法である「ユニット1の交換」を行なう。次に、施したる処置方法である「ユニット1の交換」に関連付けられたチェックボックスをチェックする。
その後、ユーザは、画像形成装置100の故障が解消したかを判断する。ユーザは、故障が解消しないと判断した場合には再診断ボタンBTRを、そうでない場合には診断終了ボタンBTEを選択する。
故障診断部150は、ユーザが診断終了ボタンBTEを選択した場合には故障診断を終了する。
故障診断部150は、ユーザが再診断ボタンBTRを選択した場合には、ユニットの交換により間接的に交換されたパーツを特定する。
具体的には、故障診断部150は、原因処置表TCA(又は、故障確率処置ビューVP1)に基づいて処置の施された処置方法と関連付けられた関連部品を取得することで間接的に交換されたパーツを特定する。
本説明においては、故障診断部150は、ユニット1の交換により間接的に交換されたパーツをパーツA、パーツB、及び、パーツCと特定する。
次に、故障診断部150は、直接的又は間接的に交換されたユニット又はパーツに生じ得る故障原因を削除された故障診断モデルを再解析することで故障を再診断する。
本説明においては、故障診断部150は、直接的に交換されたユニット1と間接的に交換されたパーツA、パーツB、及び、パーツCに生じ得る故障原因「パーツBの故障」、「パーツAの汚れ」、及び、「パーツCの汚れ」を削除された故障診断モデルを再解析することで故障を再診断する。
その後、診断結果画面F2は、故障診断部150が故障を再診断した結果を故障確率処置ビューVP2に基づいて表示する。
本説明においては、故障診断モデルから削除された「パーツBの故障」、「パーツAの汚れ」、及び、「パーツCの汚れ」については、再診断結果である診断結果画面F2には表示されない。
次に、図7及び8を参照して、制御部160の実行する故障診断時における制御処理(以下単に、故障診断処理と言う)について説明する。図7は、制御部160の実行する故障診断処理の一例を示すフローチャートの一部である。また、図8は、制御部160の実行する故障診断処理の一例を示すフローチャートの他部である。
まず、制御部160は、故障診断モードに移行するとテストパターンを出力する命令を受信し、プリントエンジン部120へテストパターンを出力する命令を送信する(ステップST01)。
ここで出力するテストパターンは、図1に示したプリントエンジン部120に予め保持しているものであり、故障の原因がプリントエンジン部120の部品である場合は、テストパターンに欠陥が再現されるが、コピー時のみの不具合など画像取得部110の部品に原因がある場合はテストパターンには欠陥は再現されない。しかし、画像取得部110の部品に原因がある場合、テストパターンを画像取得部110にセットして出力画像を読み取ると、読取画像には欠陥が現れる。従って出力画像の読取前に操作画面より欠陥はコピー時のみ発生するかどうかを問い合わせ、ユーザがその情報を選択入力できるようにしておく。そして、選択された情報を追加操作情報取得部260より取得して故障確率推論部207に入力する。画像形成装置100のプリントエンジン部120からテストパターンが排出されると、そのテストパターンを画像取得部110にセットし、ユーザはテストパターンの読込を指示する命令を入力する。
次に、制御部160は、ユーザの入力した読込命令を受信し、図1の画像取得部110へ読み取り命令を通知する(ステップST02)。
次に、制御部160は、故障診断部150に含まれる画像欠陥検出部1510にて読取画像と予め装置内部に保持している基準画像とを比較して画像欠陥の有無を調べる(ステップST03)。制御部160は、欠陥が存在すると判断した場合にはステップST05の処理を、そうでない場合にはそれ以前に発生した欠陥は偶発的なものであったか、あるいはテストパターン出力前に何らかの処置が施されて既に解決された可能性があるので、その旨を操作画面によりユーザに通知して処理を終了する(ステップST04−N)。
ステップST04において、制御部160は、欠陥が存在すると判断した場合(ステップST04−Y)には、欠陥種類の判別を行なうよう画像欠陥検出部1510へ実行命令を通知する(ステップST05)。
次に、制御部160は、画像欠陥検出部1510が判定した欠陥種別に応じた診断モデル1543を選択して故障確率推論部1540へ通知する(ステップST06)。
その後、制御部160は、特徴量抽出部1520へ実行通知を行なう(ステップST07)。次に、制御部160は、さらに、画像形成装置100を構成する各部品の状態情報や、部品ごとの印刷枚数を示すカウンタ値などの履歴情報、装置内部の温度、湿度などの環境情報といった、故障診断に必要な種々のデータを取得させるために、部品状態情報取得部1531、履歴情報取得部1532、及び、環境情報取得部1533へ実行通知を行なう(ステップST08)。
その後、制御部160は、ステップST06で選択した診断モデルとステップST07及びステップST08で取得させた情報とに基づいて各故障原因の発生確率を算出させるために、推論エンジン1542ヘ実行通知を行なう(ステップST09)。
次に、制御部160は、ステップST09で算出された確率に基づいて、故障原因となる確率の高いほうから指定された候補数分の故障原因を抽出させるために、故障候補抽出部1541へ実行通知を行なう(ステップST10)。尚、候補数は予め設定できるようにしても良いし、候補抽出前に任意の数を入力して指定できるようにしても良い。
その後、制御部160は、抽出された故障原因候補を診断結果通知部1570によりコントロールパネルなどの表示デバイスに表示してユーザに通知するよう制御する(ステップST11)。
次に、制御部160は、故障原因候補を絞り込むことができているかを追試結果情報が有るかによって判断する(ステップST12)。制御部160は、故障原因候補を絞り込むことができていると判断した場合にはステップST14の処理を、そうでない場合にはステップST13の処理を実行する。
より詳細に説明すれば、このような自動判定処理においては必ずしもこの時点で故障原因候補を一つに絞り込めるとは限らない。そこで、ユーザは、この時点で故障原因候補を絞り込むことができていない場合には、操作画面からさらなる故障診断に必要な追加操作項目を選択する。
制御部160は、選択された項目に従って画像形成装置100の動作条件を変更して画像を再出力するようプリントエンジン部120へ実行命令を下す。そして、ユーザは、操作画面から追試結果の情報を入力する。この時の追加操作は、画像の拡大縮小であったり、イメージパスの各箇所で保持しているテストパターンの出力などであり、欠陥の発生状態の変化の有無を調べるものである。従って追試結果はユーザが操作画面の質問に従って容易に入力可能なレベルのものとなっている。よって、制御部160は、追加された情報を受信することで故障原因候補を絞り込むことができていないと判断する。
ステップST12において、制御部160は、追試結果情報が有ると判断した場合には、受信した追試結果情報を推論エンジン1542へ送信する(ステップST13)。そして追加された情報と、先に入力済みの情報とを合わせて故障原因確率を再計算し、その結果から故障候補を絞り込むようステップST09に戻り上記処理を繰り返す。
ステップST12において、制御部160は、追試結果情報が存在しないと判断した場合には、ユーザが再診断の実施を希望するか否かを判断する。制御部160は、ユーザが再診断の実施を希望すると判断する場合にはステップST15の処理を、そうでない場合には処理を終了する。
具体的には、制御部160は、ユーザが図6で示した診断結果画面F2の再診断ボタンBTRを選択した旨の通知を処理情報取得部1560から受領した場合にユーザが再診断の実施を希望すると判断する。また、制御部160は、ユーザが診断終了ボタンBTEを選択した旨の通知を処理情報取得部1560から受領した場合にユーザが再診断の実施を希望しないと判断する。
ステップST14において、制御部160は、ユーザが再診断の実施を希望すると判断した場合には、再診断の為の準備処理(以下単に、再診断準備処理と言う)を実行する(ステップST15)。尚、再診断準備処理については後述する。
その後、制御部160は、ステップST09に戻り上記処理を繰り返す。
この構成によれば、特徴量の抽出及び内部状態情報の取得はユーザによることなく行われるので、欠陥情報を逐一ユーザが入力する手間を省いて効率化が図れるとともに、装置に関する専門の知識がなくても詳細かつ精度の良い診断が可能となる。
次に、図9を参照して、図8のステップST15に示した再診断準備処理の一例について説明する。図9は、制御部160の実行する再診断準備処理の一例を表すフローチャートである。
先ず、制御部160は、図6に示した診断結果通知部1570の表示する診断結果画面Fの処理済みチェックボックスの内で処理対象としていないチェックボックス(以下単に、未処理チェックボックスと言う)が存在するか判断する(ステップST101)。制御部160は、未処理チェックボックスが存在すると判断する場合にはステップST102の処理を、そうでない場合には処理を終了する。
ステップST102において、制御部160は、未処理チェックボックスが存在すると判断した場合には、未処理チェックボックスの内の1つ(以下単に、処理対象チェックボックスと言う)がチェック表示されているかを判断する(ステップST102)。つまり、処理対象チェックボックスに関連付けられた故障原因に対する処置が施されたかを判断する。制御部160は、処理対象チェックボックスがチェック表示されていると判断する場合にはステップST103の処理を、そうでない場合にはステップST101に戻り上記処理を繰り返す。
ステップST102において、制御部160は、処理対象チェックボックスがチェック表示されていると判断した場合には、処理対象チェックボックスに関連付けられた故障原因をキーに、故障確率処置ビューVP1からレコードを検索する。尚、本処理によって検索されたレコードを検索レコードと言う。尚、故障確率処置ビューVP1においては同一の故障原因は存在しないため、検索レコードは唯一つ検索される。
次に、制御部160は、ステップST103で取得した検索レコードから処置後の状態を取得する(ステップST104)。
その後、制御部160は、ステップST104で取得した処置後の状態が新品であるかを判断する(ステップST105)。制御部160は、処置後の状態が新品であると判断する場合にはステップST106の処理を、そうでない場合にはステップST111の処理を実行する。
ステップST105において、制御部160は、処置後の状態が新品であると判断する場合には、ステップST103で取得した検索レコードから関連部品を取得する(ステップST106)。
次に、制御部160は、故障確率処置ビューVP1からステップST106で取得した関連部品の一部又は全部を有するレコードを検索する(ステップST107)。
その後、制御部160は、ステップST107で取得したレコードの内で処理対象としていないレコード(以下単に、未処理レコードと言う)が存在するかを判断する(ステップST108)。制御部160は、未処理レコードが存在すると判断する場合にはステップST109の処理を、そうでない場合にはステップST101に戻り上記処理を繰り返す。
ステップST108において、制御部160は、未処理レコードが存在すると判断した場合には、処理対象レコードにステップST106で取得した関連部品以外の関連部品が存在するかを判断する(ステップST109)。つまり、既に新品に交換されたパーツのみから構成されるユニット又はパーツに関する故障原因であるか否かを判断する。
制御部160は、処理対象レコードにステップST106で取得した関連部品以外の関連部品が存在すると判断する場合にはステップST108に戻り上記処理を繰り返し、そうでない場合にはステップST110の処理を実行する。
ステップST109において、制御部160は、処理対象レコードにステップST106で取得した関連部品以外の関連部品が存在しないと判断した場合には、処理対象レコードの故障原因を故障診断モデル1543から削除する(ステップST110)。その後、制御部160は、ステップST108に戻り上記処理を繰り返す。
この構成によれば、故障原因に対する措置をユニットに直接的に講じることでユニットを構成するパーツに対し間接的に措置を講じることができ、直接的に措置の講じられたパーツに生じ得る故障原因のみならず間接的に措置の講じられた故障原因をも故障診断モデルから削除して故障を再診断できる。よって一例として、直接的に措置を講じた故障原因のみを故障診断モデルから削除して故障を再診断する場合と比べて、既に間接的に処置を施したために故障の生じていないパーツに関する故障を再診断することが少ないため、故障診断のために要する計算量を軽減できるばかりでなく、故障の診断精度を向上させることができる。
またこの構成によれば、本故障診断システムは、ユーザによって処置の適用の有無を入力されるだけで処置を直接的又は間接的に適用したパーツに生じ得る故障原因を故障診断モデルから削除して故障を再診断できるため、ユーザが、全ての故障原因について既に直接的又は間接的に処置を施したものであるか否かを判断する労力を軽減できる。
更にこの構成によれば、新品状態のユニットに交換することでユニットを構成する全パーツに生じ得る故障原因に対する措置を講じることができ、直接的又は間接的に措置の講じられた全パーツに生じ得る全故障原因を故障診断モデルから削除して故障を再診断できる。よって、一例として、ユニットに措置を講ずることでユニットを構成する一部のパーツに関する一部の故障原因のみを故障診断モデルから削除して故障を再診断する場合と比べて、既に間接的に処置を施したパーツに関する故障を再診断することがなく、故障診断のために要する計算量を軽減できるばかりでなく、故障の診断精度を向上させることができる。
ステップST105において、制御部160は、処置後の状態が新品でないと判断する場合には、ステップST103で取得した検索レコードの故障原因のみを故障診断モデル1543から削除する(ステップST111)。その後、制御部160は、ステップST101に戻り上記処理を繰り返す。
上記実施形態では、複写機能、プリンタ機能、ファクシミリ機能、あるいはそれらの機能を組み合わせて有する複合機などの画像形成装置100に故障診断装置を適用した事例で示したが、これに限定されるわけではなく、故障診断装置が適用される装置は、家電品や自動車などその他の任意の機器が適用される構成を採用することも可能である。
上記実施形態では、パーツ及びユニットの交換とは、新品への交換を意味するとして説明したが、これに限定されるわけではなく、既に故障原因とはならないことを確認済みの中古パーツ又は中古ユニットへの交換をも意味する構成を採用することも可能である。
以上、本発明を実施形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。発明の要旨を逸脱しない範囲で上記実施形態に多様な変更または改良を加えることができ、そのような変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明の画像形成装置の一実施形態を示す構成図である。 故障診断部の構成例を示すブロック図である。 画像欠陥系の故障診断を行う場合のベイジアンネットワークの構成例を概念的に示した図である。 画像欠陥による故障診断の構成例の中で黒線発生時のベイジアンネットワークの一例を示した図である。 記憶部の記憶する情報を説明する情報を説明するための図である。 診断結果通知部に表示される再診断前後の診断結果画面と故障確率処置ビューとの関係を表す図である。 制御部の実行する故障診断処理の一例を示すフローチャートの一部である。 制御部の実行する故障診断処理の一例を示すフローチャートの他部である。 制御部の実行する再診断準備処理の一例を表すフローチャートである。
符号の説明
100…画像形成装置
110…画像取得部
120…プリントエンジン部
130…センサ部
140…故障診断情報入力部
150…故障診断部
1510…画像欠陥検出部(画像欠陥検出手段)
1520…特徴量抽出部(特徴量手段)
1530…内部情報取得部(内部情報取得手段)
1531…部品状態情報取得部
1532…履歴情報取得部
1533…環境情報取得部
1540…故障確率推論部
1541…故障候補検出部
1542…推論エンジン
1543…診断モデル
1550…追加操作情報取得部
1560…処理情報取得部(処理情報取得手段)
1570…診断結果通知部(診断結果通知手段)
160…制御部
170…記憶部(記憶手段)
AI…情報表示領域
BTE…診断終了ボタン
BTR…再診断ボタン
DC…原稿
F1、2…診断結果画面
ND1〜6…ノード
TCA…原因処置表
TP…故障確率表
VP…故障確率処置ビュー
VP1、2…故障確率処置ビュー

Claims (7)

  1. 画像形成装置の故障を引き起こす原因をモデル化した故障診断モデルを解析することで前記画像形成装置を構成する前記パーツの故障を診断する故障診断部と、
    画像形成装置を構成するユニットと前記ユニットを構成する複数のパーツとを関連付けて記憶する記憶手段と、を備え、
    前記故障診断部は、前記記憶手段に記憶されたユニットであって、故障原因に対する処置を施したユニットを構成するパーツに生じ得る故障原因を削除された前記故障診断モデルを再解析することで故障を再診断する、ことを特徴とする故障診断システム。
  2. 前記故障原因に対する処置とは、前記パーツによって構成されるユニットを新品状態のユニットに交換することを含み、
    前記故障診断部は、前記記憶手段に記憶されたユニットであって、故障原因に対する処置を施したユニットを構成する全てのパーツに生じ得る全ての故障原因を削除された前記故障診断モデルを再解析することで故障を再診断する、ことを特徴とする請求項1に記載の故障診断システム。
  3. 前記故障診断部は、前記パーツに生じ得る故障原因の発生確率を診断し、
    前記パーツに生じ得る故障原因と前記故障診断部が診断した前記故障原因の発生確率とを関連付けて通知する診断結果通知手段、を更に有する、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の故障診断システム。
  4. 前記記憶手段は、前記パーツに生じ得る故障原因と前記パーツに生じ得る故障原因に対する処置とを関連付けて記憶し、
    前記診断結果通知手段は、前記パーツに生じ得る故障原因と前記記憶手段が記憶した処置とを関連付けて通知する、ことを特徴とする請求項1ないし3に記載の故障診断システム。
  5. 前記診断結果通知手段が通知した前記パーツに生じ得る故障原因に対する処置の適用の有無に関する情報を取得する処理情報取得手段、を更に有し、
    前記故障診断部は、前記処理情報取得手段で取得された処置の適用の有無に関する情報に基づいて前記パーツに生じ得る故障原因を削除された前記故障診断モデルを再解析することで故障を再診断する、ことを特徴とする請求項1ないし4に記載の故障診断システム。
  6. 前記故障診断モデルに入力される装置の内部状態情報を取得する内部状態情報取得手段と、
    前記画像形成装置によって出力された出力画像を光学的に読み取って得た被検査画像と検査用の基準画像とを比較することにより出力画像の不具合を解析する画像欠陥検出手段と、
    前記画像欠陥検出手段により解析された出力画像の欠陥を特徴づける特徴量を抽出する特徴量抽出手段と、を更に備え、
    前記故障診断部は、前記特徴量に関する情報と前記内部状態情報とを用いて、前記故障診断モデルを解析することで故障原因を診断することを特徴とする請求項1ないし5に記載の故障診断システム。
  7. 画像形成装置の故障を引き起こす原因をモデル化した故障診断モデルを解析することで前記画像形成装置を構成する前記パーツの故障を診断する故障診断ステップと、
    画像形成装置を構成するユニットと前記ユニットを構成する複数のパーツとを関連付けて記憶する記憶ステップと、を備え、
    前記故障診断部は、前記記憶ステップに記憶されたユニットであって、故障原因に対する処置を施したユニットを構成するパーツに生じ得る故障原因を削除された前記故障診断モデルを再解析することで故障を再診断する、ことを特徴とする故障診断方法。
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