JP2008052376A - 画像形成装置、故障診断システム及び故障診断プログラム - Google Patents

画像形成装置、故障診断システム及び故障診断プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】画像形成装置に生じる故障を精度良く診断できる画像形成装置、故障診断システム、故障診断プログラムを提供する。
【解決手段】
画像形成装置に生じる故障の原因により引き起こされる不具合を識別する情報と画像形成装置の状態に関する情報である診断情報とを収集する診断情報収集手段と、過去に不具合を引き起こした故障の原因がハードウェアに生じた原因であった場合に収集された診断情報と、診断対象とする不具合が発生した際に診断情報収集手段が収集した診断情報とに基づいて、故障の原因がハードウェアに生じた原因であるか否かを診断する初期診断手段とを備える。これにより、過去に故障が発生した際に収集された画像形成装置の状態、又は診断対象とする不具合が発生した際に収集した画像形成装置の状態のいずれか片方のみに基づいて故障の原因を診断する場合に比べて診断の精度を向上できる。
【選択図】図5

Description

本発明は、画像形成装置に生じる故障を精度良く診断できる画像形成装置、故障診断システム、故障診断プログラムに関する。
画像形成装置の多機能化、高機能化及び高性能化により故障の態様が複雑化した結果、習熟した専門家であっても故障原因の特定が困難となった。そのため、画像形成装置の故障原因の特定を支援する故障診断システム等が必要とされている。
このような機能を有する故障診断システムとしては、過去に得られた故障事例から抽出したシステムの故障時におけるハードウェアの動作状態及びソフトウェアの動作状態と故障に対する対応措置とを関連付けて予め記憶しておき、システムが故障した場合には、故障時における動作状態情報を取得し、記憶した対応措置を取得した動作状態情報に基づいて取得するシステムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、故障原因の特定を容易にするために、画像形成装置の故障原因が画像形成装置を構成するハードウェアに生じた故障原因であるか、又は画像形成装置を構成するソフトウェアに生じた故障原因であるかを初期診断する必要がある。
このような機能を有する故障診断システム等としては、システムの故障時にシステムが自ら取得する情報であって故障によって生じる不具合(以下単に、エラーとも呼ぶ)を識別するエラーコードに基づいて、不具合を引き起こす原因がハードウェアに生じた故障原因により生じた不具合(以下単に、ハードウェアエラーとも呼ぶ)であるか、ソフトウェアに生じた故障原因により生じた不具合(以下単に、ハードウェアエラーとも呼ぶ)であるかを表すエラーの種類を判断するシステムが知られている(例えば、特許文献2参照)。
このシステムは、エラーコードとエラー種別とエラーを修正するために用いる命令である修正コマンドとを関連付けて予め記憶し、システムが故障した場合には、システムが取得したエラーコードに基づいてエラー種類を取得する。また、取得したエラー種類がハードウェアエラーであるかソフトウェアエラーであるかを判断し、判断した結果に基づいてエラーコードに関連付けられた修正コマンドを実行させてエラーが生じないよう修正措置を講ずる。
特開2002−342272 特開2005−228004
ここで、過去に画像形成装置に生じた故障事例に基づいて、将来に画像形成装置に生じ得る不具合及び不具合を引き起こす故障の原因の全てを故障診断システムが予め記憶しておくことは現実的にはできないため、過去の故障事例のみならず、更に不具合発生時における画像形成装置の状態に基づいてエラー種類を判断する必要がある。
またエラーコードは、不具合を識別する情報であって、画像形成装置に不具合が発生した時点における画像形成装置の状態に基づいて取得される情報であるので、同一の不具合を引き起こす異なる故障原因がハードウェア及びソフトウェアの双方に生じ得る場合には、エラーコードのみに基づいてエラーの種類を判断することはできない。よって、不具合が発生した時点における画像形成装置の状態から得られるエラーコードのみならず、過去の故障事例にも基づいてエラー種類を判断する必要がある。
更に、画像形成装置の形成する画像の不良、又は画像形成装置の誤動作等が生じた場合のように、画像形成装置が故障して不具合が発生した場合であっても、画像形成装置は、常にエラーコードを取得できるわけではないので、システムが自ら取得するエラーコードのみならず、更にユーザによって入力される情報に基づいて不具合を特定してエラー種類を判断する必要がある。
本発明は、上記事情に鑑みて成されたものであり、その目的とするところは、画像形成装置に生じる故障を精度良く診断できる画像形成装置、故障診断システム、故障診断プログラムを提供することにある。
本発明に係る画像形成装置は、画像形成装置に生じる故障の原因により引き起こされる不具合を識別する情報と、故障の原因がハードウェアに生じた原因であるか否かを診断するために用いる情報であって、画像形成装置の状態に関する情報である診断情報とを収集する診断情報収集手段と、過去に不具合を引き起こした故障の原因がハードウェアに生じた原因であった場合に収集された診断情報と、診断対象とする不具合が発生した際に診断情報収集手段が収集した診断情報とに基づいて、故障の原因がハードウェアに生じた原因であるか否かを診断する初期診断手段とを備えることを特徴としている。
上記構成において、不具合を識別する情報を入力する入力手段を更に備え、診断情報収集手段は、入力手段が入力した不具合を識別する情報を収集する構成を採用できる。
上記構成において、過去に不具合を引き起こした故障の原因がハードウェアに生じた原因であった場合に収集された診断情報に基づいて算出された確率であって、不具合が引き起こされた場合に故障の原因がハードウェアに生じている確率と、不具合が引き起こされ、かつ不具合を引き起こした故障の原因がハードウェアに生じた原因である場合に診断情報が所定の状態を表す情報となる確率とを新規に又は更新して記憶部に登録する確率登録手段を更に備え、診断情報収集手段は、確率登録手段が記憶部に登録した確率に基づいて、初期診断手段が診断対象とする故障の原因がハードウェアに生じた原因である確率を算出して診断する構成を採用できる。
上記構成において、故障の原因は、ハードウェア又はソフトウェアのどちらか片方に生じ、確率登録手段は、過去に不具合を引き起こした故障の原因がソフトウェアに生じた原因であった場合に収集された診断情報に基づいて算出された確率であって、不具合が引き起こされた場合に故障の原因がソフトウェアに生じる確率と、不具合が引き起こされ、かつ不具合を引き起こした故障の原因がソフトウェアに生じた原因である場合に診断情報が所定の状態を表す情報となる確率とを新規に又は更新して記憶部に登録し、初期診断手段は、確率登録手段が記憶部に登録した確率に基づいて、診断対象とする故障の原因がソフトウェアに生じた原因である確率を算出し、算出した故障の原因がソフトウェアに生じた原因である確率と故障の原因がハードウェアに生じた原因である確率とを比較して診断する構成を採用できる。
上記構成において、診断情報収集手段は、ナイーブベイズ分類器を用いて、初期診断手段が診断対象とする故障の原因がハードウェアに生じた原因である確率及びソフトウェアに生じた原因である確率を算出する構成を採用できる。
上記構成において、診断情報収集手段は、画像形成装置のハードウェア又はソフトウェアを構成し、かつ故障の原因が発生し得る部品又はプログラムを診断するために用いる情報であって、部品又はプログラムの状態に関する情報である診断情報を収集し、診断情報収集手段が収集した診断情報を、画像形成装置の故障を引き起こす原因と、故障の原因が生じ得る部品又はプログラムの状態と、原因により引き起こされる不具合とを因果関係により関連付けてモデル化した故障診断モデルへ入力し、かつ診断情報を入力された故障診断モデルを解析することで、部品又はプログラムに故障の原因が発生しているか否かを診断する故障診断手段とを更に備え、故障診断手段は、初期診断手段が故障の原因がハードウェアに生じた原因であると診断するか又はソフトウェアに生じた原因であると診断するかに基づいて、ハードウェア又はソフトウェアに生じた故障の原因と、診断情報収集手段が収集した不具合とを因果関係により関連付けてモデル化した故障診断モデルを解析する構成を採用できる。
本発明に係る故障診断システムは、画像形成装置に生じる故障の原因により引き起こされる不具合を識別する情報と、故障の原因がハードウェアに生じた原因であるか否かを診断するために用いる情報であって、画像形成装置の状態に関する情報である診断情報とを収集する診断情報収集手段と、診断情報収集手段が収集した診断情報を送信する通信手段とを有する画像形成装置と、画像形成装置の有する通信手段が送信した診断情報を受信する通信手段と、通信手段が受信した診断情報と、過去に不具合を引き起こした故障の原因がハードウェアに生じた原因であった場合に収集された診断情報とに基づいて、故障の原因がハードウェアに生じた原因であるか否かを診断する初期診断手段とを有する故障診断装置とを備えることを特徴としている。
本発明に係る故障診断システムは、画像形成装置に生じる故障の原因により引き起こされる不具合を識別する情報と、故障の原因がハードウェアに生じた原因であるか否かを診断するために用いる情報であって、画像形成装置の状態に関する情報である診断情報とを収集する診断情報収集手段と、過去に不具合を引き起こした故障の原因がハードウェアに生じた原因であった場合に収集された診断情報に基づいて算出された確率であって、不具合が引き起こされた場合に故障の原因がハードウェアに生じている確率と、不具合が引き起こされ、かつ不具合を引き起こした故障の原因がハードウェアに生じた原因である場合に診断情報が所定の状態を表す情報となる確率とを新規に又は更新して記憶部に登録する確率登録手段と、確率登録手段が記憶部に登録した確率に基づいて、診断対象とする故障の原因がソフトウェアに生じた原因である確率を算出し、算出した確率に基づいて故障の原因がハードウェアに生じた原因であるか否かを診断する初期診断手段と、初期診断手段が診断対象とした故障の原因がハードウェアに生じた原因であると判明した後に、診断情報収集手段が収集した診断情報と不具合を識別する情報とを送信する通信手段とを有する画像形成装置と、画像形成装置の有する通信手段が送信した診断情報と不具合を識別する情報とを受信する通信手段と、通信手段が受信した診断情報に基づいて、通信手段が受信した不具合を識別する情報で識別される不具合が引き起こされた場合に故障の原因がハードウェアに生じている確率と、不具合が引き起こされ、かつ不具合を引き起こした故障の原因がハードウェアに生じた原因である場合に診断情報が所定の状態を表す情報となる確率とを新規に算出又は再算出する確率算出手段とを有する情報管理装置とを備え、情報管理装置の有する通信手段は、確率算出手段が算出した確率を画像形成装置へ送信し、画像形成装置の有する通信手段は、情報管理装置が送信した確率を受信し、確率登録手段は、通信手段が受信した確率を新規に又は更新して記憶部に登録することを特徴としている。
本発明に係る故障診断プログラムは、コンピュータに、画像形成装置に生じる故障の原因により引き起こされる不具合を識別する情報と、故障の原因がハードウェアに生じた原因であるか否かを診断するために用いる情報であって、画像形成装置の状態に関する情報である診断情報とを収集する診断情報収集手段と、過去に不具合を引き起こした故障の原因がハードウェアに生じた原因であった場合に収集された診断情報と、診断対象とする不具合が発生した際に診断情報収集手段が収集した診断情報とに基づいて、故障の原因がハードウェアに生じた原因であるか否かを診断する初期診断手段ととして機能させることを特徴としている。
本発明によれば、画像形成装置に生じる故障を精度良く診断できる画像形成装置、故障診断システム、故障診断プログラムを提供できる。
請求項1の構成によれば、一例として、過去に故障が発生した際に収集された画像形成装置の状態、又は診断対象とする不具合が発生した際に収集した画像形成装置の状態のいずれか片方のみに基づいて故障の原因がハードウェアに生じたものであるか否かを診断する場合に比べて診断の精度を向上できる。
請求項2の構成によれば、画像形成装置が不具合を認識できない場合であっても、不具合を引き起こした故障の原因がハードウェアに生じたものであるか否かを診断できる。
請求項3の構成によれば、故障の原因がハードウェアに生じた原因であるか否かを定量的に診断できる。
請求項4の構成によれば、診断対象とする不具合を引き起こした故障の原因がハードウェアに生じている確率とソフトウェアに生じる確率とを相対的に比較して故障の原因がハードウェアに生じた原因であるか否かを診断できる。
請求項5の構成によれば、過去に故障が発生した際に収集された画像形成装置の状態のみならず、診断対象とする不具合が発生した際に収集した画像形成装置の状態に基づいて、診断対象とする故障の原因がハードウェアに生じたものであるか否かを確率を用いて診断できるため診断の精度を向上できる。
請求項6の構成によれば、一例として、過去に故障が発生した際に収集された画像形成装置の状態、又は診断対象とする不具合が発生した際に収集した画像形成装置の状態のいずれか片方のみに基づいて故障の原因がハードウェアに生じたものであるか否かを診断する場合に比べて初期診断の精度を向上できるため、後に行う故障診断の精度をも向上できる。
請求項7の構成によれば、一例として、過去に故障が発生した際に収集された画像形成装置の状態、又は診断対象とする不具合が発生した際に収集した画像形成装置の状態のいずれか片方のみに基づいて故障の原因がハードウェアに生じたものであるか否かを診断する場合に比べて診断の精度を向上できるだけでなく、画像形成装置の機能提供に影響を及ぼすことなく故障診断装置が故障を診断できる。
請求項8の構成によれば、一例として、過去に故障が発生した際に収集された画像形成装置の状態、又は診断対象とする不具合が発生した際に収集した画像形成装置の状態のいずれか片方のみに基づいて故障の原因がハードウェアに生じたものであるか否かを診断する場合に比べて診断の精度を向上できるだけでなく、診断に用いる確率であって過去に故障が発生した際に収集された画像形成装置の状態に関する情報から算出された確率を情報管理装置が一元管理できる。
請求項9の構成によれば、一例として、過去に故障が発生した際に収集された画像形成装置の状態、又は診断対象とする不具合が発生した際に収集した画像形成装置の状態のいずれか片方のみに基づいて故障の原因がハードウェアに生じたものであるか否かを診断する場合に比べて診断の精度を向上できる。
以下、本発明の最良の実施形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
図1は本発明の故障診断システムの一実施形態を示す構成図である。
故障診断システム10は、ネットワーク100、1又は複数の画像形成装置1000から100n、及び情報管理装置2000で構成されている。
ネットワーク100は、例えば、WAN(Wide Area Network )又はLAN(Local Area Network )で構成され、画像形成装置1000から100nと情報管理装置2000に接続している。
画像形成装置1000から100nは、例えば、例えば、プリンタ機能、ファクシミリ機能、及び複製機能を有する複合機で構成される。画像形成装置1000から100nは、ネットワーク100に接続している。尚、画像形成装置1000から100nについては後述する。
情報管理装置2000は、例えば、パーソナルコンピュータで構成され、ネットワーク100に接続している。
ここで、図2を参照して情報管理装置2000の構成について説明する。図2は、情報管理装置2000の実施形態を表す機能ブロック図である。
情報管理装置2000は、診断情報登録部2020、確率算出部2030、記憶部2040、通信部2110、及び確率送信制御部2120で構成される。診断情報登録部2020、確率算出部2030、及び確率送信制御部2120の有する各機能は、情報管理装置2000が実行するソフトウェア制御により実現される。
ここで図3を参照して、ソフトウェア制御を実行するための情報管理装置2000のハードウェア構成について説明する。図3は、このソフトウェア制御を実現するための情報管理装置2000のハードウェア構成図である。
情報管理装置2000は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等の演算部2001、EPROM(Erasable Programmable Read-Only Memory)又はEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)等の読み出し専用メモリであるROM2002(Read-Only Memory)、DRAM(Dynamic RAM)又はSRAM(Static RAM)等の揮発性メモリ及びNVRAM(Non Volatile RAM)等の不揮発性メモリで構成されるRAM2003(Random Access Memory)、並びにハードディスク等の外部記憶装置で構成される外部記憶部2004で構成され、演算部2001、ROM2002、RAM2003、及び外部記憶部2004は互いにバス2005によって接続している。
ソフトウェア制御は、ROM2002、RAM2003、又は外部記憶部2004の少なくともひとつに格納したプログラムを演算部2001が読込み、読込んだプログラムに従って演算部2001が演算を行うことにより上記各部の機能を実現する。
ここで、図2に戻り、情報管理装置2000の構成について引き続き説明する。
診断情報登録部2020は、確率算出部2030、記憶部2040、及び通信部2110に接続している。診断情報登録部2020は、画像形成装置1000から100nのいずれかが送信した不具合を識別する情報と不具合が発生した際に収集された診断情報と不具合を引き起こした故障の原因がハードウェアに生じた原因であるかソフトウェアに生じた原因であるかを表す情報(以下単に、故障原因の種類を表す情報と言う)とを通信部2110から取得する。尚、本実施例では、故障の原因は、ハードウェア又はソフトウェアのどちらか片方に生じるものとして説明する。
ここで、不具合を識別する情報とは、例えば、エラーコード等の情報であって、画像形成装置1000から100nが不具合を認識して生成した情報と、例えば、画像不良又は画像形成装置1000から100nの誤動作等の不具合を識別する情報であって、画像形成装置1000から100nを使用するユーザが不具合を認識して画像形成装置1000から100nへ入力した情報とを含む。
また、診断情報とは、画像形成装置1000から100nに不具合が発生した際における画像形成装置1000から100nの状態に関する情報であり、かつ不具合を引き起こした故障の原因がハードウェアに生じた原因であるか否かを初期診断するために用いる情報である。
更に、この診断情報は、画像形成装置1000から100nのハードウェア又はソフトウェアを構成し、かつ前記故障の原因が発生し得る部品又はプログラムを診断するために用いる情報であって、部品又はプログラムの状態に関する情報でもある。
ここで、診断情報についてより具体的に説明をする。診断情報は、不具合が発生した際に画像形成装置1000から100nの有する機能を提供するために実行されていた処理(以下単に、ジョブと言う)に関する情報、画像形成装置1000から100nの環境情報、画像形成装置1000から100nを構成する部品又はプログラムの診断結果(以下単に、システム動作情報と言う)を含む。
本実施例の画像形成装置1000から100nは、約数百種類のエラーコードを出力する。このエラーコードの大半は、エラーコードのみに基づいてエラーを引き起こした故障の原因がハードウェアに発生した原因であるかソフトウェアに発生した原因であるかを判断できるエラーコードであるが、一部のエラーコードについてはそうでないために、初期診断により故障の原因がハードウェアに発生した原因であるか否かを診断する必要が生じる。
次に、診断情報登録部2020は、通信部2110から取得した不具合を識別する情報と診断情報と故障原因の種類を表す情報とを関連付けて記憶部2040へ登録する。
ここで、表1を参照して、診断情報登録部2020が記憶部2040へ登録する情報について説明する。表1は、診断情報登録部2020が記憶部2040へ登録した情報を管理するための故障事例情報テーブルの一例である。尚、表1に示した故障事例情報テーブルの各行は、市場で発生した1件毎のトラブル(不具合の発生)事例を表す。
Figure 2008052376
表1は、ナンバーカラム(No.カラム)、不具合識別情報カラム、アプリケーションカラム、ファイルサイズカラム、データサイズカラム、ファームバージョン(Ver.)カラム、搭載RAMサイズカラム、オプション構成カラム、RAM診断カラム、ROM診断カラム、ハードディスク(HD)診断カラム、画像処理部通信診断カラム、画像読取部通信診断カラム、FAX制御部通信診断カラム、U/I制御部通信診断カラム、画像形成制御部通信診断カラム、及び故障原因種類カラムを有している。
ナンバーカラムは、各レコードを識別する情報を保存する。不具合識別情報カラムには不具合を識別する情報を保存する。アプリケーションカラム、ファイルサイズカラム、及びデータサイズカラムには、ジョブに関する情報を保存する。
より詳細に説明すると、アプリケーションカラムには不具合が発生した際に実行していたアプリケーションの名称が保存される。アプリケーションは、具体例を挙げると、ページ記述言語であるPostScript又はART言語を処理するために実行されるアプリケーション、若しくはコピー又はFAX機能を提供するために実行されるアプリケーションを含む。
また、ファイルサイズカラムにはジョブが処理していた電子ファイルのサイズが保存され、データサイズカラムには、例えば、レンダリング後のデータ等のジョブが処理していたデータのサイズが保存される。
また、ファームバージョンカラム、搭載RAMサイズカラム、及びオプション構成カラムには、環境情報を保存する。より詳細に説明すると、ファームバージョンカラムには画像形成装置1000から100nの有するファームウェアのバージョン情報が保存され、搭載RAMサイズカラムには画像形成装置1000から100nに搭載されたRAMのサイズが保存され、オプション構成カラムには、例えば、アクセラレータ等の画像形成装置1000から100nの処理速度をより向上させるために追加された部品、又は拡張カードのように画像形成装置1000から100nが提供可能な機能を拡張するために追加された部品又はプログラムを識別する情報を含む。
更に、RAM診断カラム、ROM診断カラム、HD診断カラム、画像処理部通信診断カラム、画像読取部通信診断カラム、FAX制御部通信診断カラム、U/I制御部通信診断カラム、及び画像形成制御部通信診断カラムには、部品又はプログラムの診断結果を保存する。また、故障原因種類カラムには故障の種類が保存される。
より詳細に説明すると、RAM診断カラムには画像形成装置1000から100nの有するRAMの診断結果が、ROM診断カラムには画像形成装置1000から100nの有するRAMの診断結果が、HD診断カラムには画像形成装置1000から100nの有するハードディスクの診断結果が、画像処理部通信診断カラムには後述する画像処理部の診断結果が保存される。
また、画像読取部通信診断カラムには後述する画像読取部と画像読取部に接続する他の部との情報通信の診断結果が、FAX制御部通信診断カラムには後述するFAX制御部とFAX制御部に接続する他の部との情報通信の診断結果が、U/I制御部通信診断カラムには後述するU/I制御部とU/I制御部に接続する他の部との情報通信の診断結果が保存される。
尚、表1で示した故障事例情報テーブルは、ナンバーカラムが重複するレコードを有することはない。また、同じ不具合が発生していても、故障の原因がハードウェアに生じていた場合とソフトウェアに生じていた場合とがあるため(つまり故障原因の種類が異なる場合があるため)、同じ不具合識別情報(例えば、「004−118」)を保存するレコードであっても異なる故障原因の種類(つまり「soft」と「hard」と)を保存する場合がある。
診断情報登録部2020は、通信部2110から取得した不具合を識別する情報と診断情報と故障原因の種類を表す情報とを、同一のレコードの表1に示したそれぞれのカラムに保存することで関連付けて記憶部2040に登録する。その後、診断情報登録部2020は、確率算出部2030へ実行通知を出力する。
確率算出部2030は、診断情報登録部2020及び記憶部2040に接続している。確率算出部2030は、診断情報登録部2020から実行通知を取得し、取得した実行通知に従って処理を実行する。
確率算出部2030の実行する処理は、通信部2110が受信した診断情報に基づいて、通信部2110が受信した不具合を識別する情報で識別される不具合が引き起こされた場合に故障の原因がハードウェアに生じている確率(以下単に、ハードウェアエラー発生確率という)及びソフトウェアに生じている確率(以下単に、ソフトウェアエラー発生確率という)と、識別される不具合が引き起こされ、かつ不具合を引き起こした故障の原因がハードウェア又はソフトウェアに生じた原因である場合に診断情報が所定の状態を表す情報となる確率(以下単に、ハードウェアエラー発生時状態確率又はソフトウェアエラー発生時状態確率と言う)とを新規に算出又は再算出する。
以下、ハードウェアエラー発生確率及びソフトウェアエラー発生確率を総称して単に、エラー発生確率と言い、ハードウェアエラー発生時状態確率及びソフトウェアエラー発生時状態確率を総称して単に、エラー発生時状態確率と言う。確率算出部2030は、算出したエラー発生確率及びエラー発生時状態確率を記憶部2040に新規に又は更新して登録する。
ここで、表2及び表3を参照して、確率算出部2030が記憶部2040へ登録する確率について説明する。表2は、確率算出部2030が記憶部2040へ登録した確率を管理するための確率テーブルの一例を示す表の一部であり、表3はその他部である。
Figure 2008052376
Figure 2008052376
表2に示す確率テーブルは、不具合識別情報カラム、エラー発生確率カラム、アプリケーションカラム、ファイルサイズカラム、データサイズカラム、ファームバージョン(ファームVer.)カラム、搭載RAMサイズカラム、及びオプション構成カラムを有する。
また、表3に示す確率テーブルは、不具合識別情報カラム、RAM診断カラム、ROM診断カラム、HD診断カラム、画像処理部通信診断カラム、画像読取部通信診断カラム、FAX制御部通信診断カラム、U/I制御部通信診断カラム、及び画像形成制御部通信診断カラムを有している。
不具合識別情報カラムには不具合を識別する情報を保存する。エラー発生確率カラムには、不具合識別情報カラムに保存する不具合を識別する情報で識別される不具合が引き起こされた場合に故障の原因がハードウェアに生じている確率及びソフトウェアに生じている確率(つまり、ハードウェアエラー発生確率及びソフトウェアエラー発生確率)を保存する。
アプリケーションカラムには、不具合識別情報カラムに保存する不具合を識別する情報で識別される不具合が引き起こされ、かつ引き起こされた不具合の原因がハードウェアに生じた原因である場合及びソフトウェアに生じた原因である場合に、画像形成装置1000から100nが実行していたアプリケーションの名称が特定の名称である確率を、ハードウェアに生じた原因である場合及びソフトウェアに生じた原因毎に分けて保存する。
ファイルサイズカラム、データサイズカラム、ファームバージョンカラム、搭載RAMサイズカラム、及びオプション構成カラムには、同様に、不具合が引き起こされ、かつ不具合の原因がハードウェアに生じた原因である場合及びソフトウェアに生じた原因である場合に、ファイルサイズ、データサイズ、ファームバージョン、搭載RAMサイズ、及びオプション構成が特定の分類に属する確率を、ハードウェアに生じた原因である場合及びソフトウェアに生じた原因毎に分けて保存する。尚、分類については後述する。
RAM診断カラム、ROM診断カラム、HD診断カラム、画像処理部通信診断カラム、画像読取部通信診断カラム、FAX制御部通信診断カラム、U/I制御部通信診断カラム、及び画像形成制御部通信診断カラムには、同様に、不具合が引き起こされ、かつ不具合の原因がハードウェアに生じた原因である場合及びソフトウェアに生じた原因である場合に、RAM、ROM、HD(ハードディスク)、画像処理部の通信、FAX制御部の通信、U/I制御部の通信、及び画像形成制御部の通信の診断結果が正常である又は異常である確率を、ハードウェアに生じた原因である場合及びソフトウェアに生じた原因毎に分けて保存する。
具体的には、確率算出部2030は、診断情報登録部2020が記憶部2040に登録した不具合を識別する情報と診断情報と故障原因の種類を表す情報を保存したレコードを、表1に示した故障事例情報テーブルから参照する。
次に、確率算出部2030は、不具合識別情報カラムに保存する不具合を識別する情報が同じレコードの総数を、不具合を識別する情報毎に算出する。つまり、確率算出部2030は、特定の不具合が生じた回数を不具合毎に算出する。
また、確率算出部2030は、保存する故障原因の種類が同じであり、かつ保存する不具合を識別する情報が同じであるレコードの総数を算出する。つまり、確率算出部2030は、特定の不具合が生じた場合に、その不具合を引き起こした故障の原因がハードウェアに生じた原因であると判明した回数を不具合毎に算出する。また、確率算出部2030は、同様に、故障の原因がソフトウェアに生じた原因であると判明した回数を不具合毎に算出する。
その後、確率算出部2030は、特定の不具合が生じた場合にその不具合を引き起こした故障の原因がハードウェアに生じた原因であると判明した回数をその不具合が生じた回数で除してハードウェアエラー発生確率を算出する。
また同様に、確率算出部2030は、特定の不具合が生じた場合にその不具合を引き起こした故障の原因がソフトウェアに生じた原因であると判明した回数をその不具合が生じた回数で除してソフトウェアエラー発生確率を求める。
更に、確率算出部2030は、保存する不具合を識別する情報、故障原因の種類、及びアプリケーションの名称が同一のレコード総数を、保存する不具合を識別する情報、及び故障原因の種類が同じレコード総数で除してアプリケーション名に関するエラー発生時状態確率を算出する。
具体例を挙げると、確率算出部2030は、不具合を識別する情報「004−118」、故障原因の種類「soft」、アプリケーションの名称「PS」を保存するレコード総数を、不具合を識別する情報「004−118」及び故障原因の種類「soft」を保存するレコードの総数で除してアプリケーション名に関するエラー発生時状態確率を算出する。
また、確率算出部2030は、アプリケーションカラム以外のカラムであって、ジョブに関する情報及び環境情報を保存するカラムに保存された情報を2以上の区分に分類し、分類した区分及びカラム毎にエラー発生時状態確率を算出する。
具体例を挙げると、確率算出部2030は、ファイルサイズカラムの保存するファイルサイズを、予め定められたファイルサイズを基準として4つに分類する。次に、確率算出部2030は、保存する不具合を識別する情報、故障原因の種類、及びファイルサイズの分類が同一のレコード総数を、保存する不具合を識別する情報、及び故障原因の種類が同じレコード総数で除してファイルサイズに関するエラー発生時状態確率を算出する。尚、データサイズカラム、ファームバージョンカラム、搭載RAMサイズカラム、及びオプション構成カラムの保存する情報についても同様である。
尚、本実施例においては、アプリケーションカラム、ファイルサイズカラム、データサイズカラム、ファームバージョンカラム、搭載RAMサイズカラム、及びオプション構成カラムに保存する情報は、全て4つの分類に分類される構成について説明したが、これに限定される訳ではなく、それぞれのカラムが保存する情報は、それぞれ異なる個数の分類に分類される構成を採用できる。
尚、RAM診断カラム、ROM診断カラム、HD診断カラム、画像処理部通信診断カラム、画像読取部通信診断カラム、FAX制御部通信診断カラム、U/I制御部通信診断カラム、及び画像形成制御部通信診断カラムの保存する情報については、正常及び異常の2つの分類に分類して同様に算出する。
記憶部2040は、例えば、ハードディスク等の外部記憶装置で構成され、診断情報登録部2020、確率算出部2030、及び確率送信制御部2120に接続している。
記憶部2040は、診断情報登録部2020により関連付けられた不具合を識別する情報と診断情報と故障原因の種類を表す情報とを記憶する。
記憶部2040の記憶する不具合を識別する情報と診断情報と故障原因の種類を表す情報は、確率算出部2030及び確率送信制御部2120により参照される。また記憶部2040は、確率算出部2030が算出した確率を記憶する。
通信部2110は、例えば、ネットワークアダプタで構成され、ネットワーク100、診断情報登録部2020、及び確率送信制御部2120に接続している。通信部2110は、ネットワーク100を介して、画像形成装置1000から100nのいずれかが送信した不具合を識別する情報と故障原因の種類を表す情報とを取得し、取得した情報を診断情報登録部2020へ出力する。
また、通信部2110は、記憶部2040が記憶する確率を確率送信制御部2120を介して取得し、確率送信制御部2120に制御されて画像形成装置1000から100nの少なくとも1つ以上に送信する。
確率送信制御部2120は、記憶部2040及び通信部2110に接続し、確率算出部2030が算出した確率であって記憶部2040が記憶する確率を参照し、参照した確率を通信部2110を制御して画像形成装置1000から100nへ送信する。
ここで、図4を参照して画像形成装置1000の構成について説明する。図4は、画像形成装置1000の実施形態を表す機能ブロック図である。
画像形成装置1000は、FAX制御部1010、画像読取部1020、画像処理部1030、プリント制御部1040、記憶部1050〜m、画像形成制御部1060、U/I制御部1070、アクチュエータ制御部1080〜n、入力部1090、表示部1100、及び通信部1110で構成される。
FAX制御部1010、画像読取部1020、画像処理部1030、プリント制御部1040、画像形成制御部1060、U/I制御部1070、及びアクチュエータ制御部1080〜nの有する各機能は、画像形成装置1000が実行するソフトウェア制御により実現される。
尚、画像形成装置1000が実行するソフトウェア制御を実行するためのハードウェア構成は、図3を用いて説明した情報処理装置2000が実行するソフトウェア制御を実行するためのハードウェア構成と同様であるために省略する。
FAX制御部1010は、プリント制御部1040に接続している。また、FAX制御部1010は、通信部1110を介してネットワーク100に接続している。
FAX制御部1010は、後述する画像読取部1020で読取られた電子原稿を画像処理部1030及びプリント制御部1040を介して取得する。次に、FAX制御部1010は、取得した電子原稿を圧縮し、圧縮したデータをG3又はG4等のプロトコルに従って送信するよう通信部1110を制御する。
また、FAX制御部1010は、同様に、データをG3又はG4等のプロトコルに従って受信するよう通信部1110を制御し、通信部1110が受信したデータを伸長する。尚、FAX制御部1010の伸長したデータは、プリント制御部1040を介して画像形成制御部1060に送信され、画像形成制御部1060が制御する画像形成部により出力画像として印刷出力される。
画像読取部1020は、例えば、スキャナ等で構成され、画像処理部1030及びプリント制御部1040に接続している。画像読取部1020は、プリント制御部1040に制御されて、読取対象とするシート状の原稿から、その原稿上に描かれた画像を光学的に読み取って原稿情報を取得し、取得した原稿情報をディジタル化した電子情報(以下、単に電子原稿と言う)へ変換する。
画像読取部1020は、図示を省略するが、光源制御部、受光センサ部、及び画像信号補正処理部で構成されている。光源制御部は、原稿へ光を照射する光源を制御する。
受光センサ部は、例えば、CMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)イメージセンサ、又はCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサで構成され、光源制御部により制御された光源が照射した光であって、原稿に照射した光の反射光を受光する。次に、受光センサ部は、受光した反射光に基づいて電気信号を出力することで原稿情報をディジタル化する。
画像信号補正処理部は、受光センサ部の出力した信号を補正し、補正した信号を電子原稿として画像処理部1030へ送信する。
尚、画像読取部1020及び後述する画像処理部1030は、画像読取部1020及び画像処理部1030が実行する処理をリアルタイム処理として実現するために、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)により構成される。
画像処理部1030は、画像読取部1020及びプリント制御部1040に接続しており、画像読取部1020から電子原稿を取得する。画像処理部1030は、取得した電子原稿を画像形成部の出力特性に合わせるための処理を行なう。尚、画像形成部は、画像形成制御部1060により制御されて出力画像を形成する。
具体的には、画像処理部1030の実行する処理は、色を補正する処理、絵と文字とを分離する処理、下地を除去する処理、若しくは拡大又は縮小出力を実現するための拡大又は縮小処理を含む。
プリント制御部1040については後述する。
記憶部1050ないし105mは、例えば、EPROM(Erasable Programmable Read-Only Memory)等の読み出し専用メモリであるROM(Read-Only Memory )、又はDRAM(Dynamic RAM)等の揮発性メモリ及びNVRAM(Non Volatile RAM)等の不揮発性メモリで構成されるRAM(Random Access Memory)、若しくはハードディスク(Hard Disk)等の外部記憶装置で構成され、プリント制御部1040に接続している。
ROMは、画像形成装置1000の有する機能を提供するためにCPU等で構成される演算部が実行するファームフェアを格納する。尚、画像形成装置1000の有する機能は、スキャン機能、複写機能、印刷(プリント)機能、FAX機能、データ転送機能、待機機能、省電力機能、又は起動機能を含む。
揮発性メモリは、演算部がファームフェアを実行する際に使用するワーク領域を提供する。ハードディスク(Hard Disk)等の外部記憶装置は、提供機能を提供する際に使用される画像情報、特に、電子ソートされて複写、又はプリントされる、若しくはFAX送受信される電子原稿等の画像情報を記憶する。
また、外部記憶装置は、画像形成装置1000の動作履歴、及び画像形成装置1000の内部の状態情報を記述するログ情報ファイルをも記憶する。特に、ログ情報ファイルは、起動時に記録されたブートログ情報、及び機能の提供時に記録された動作ログ情報、故障発生時の機能診断テストから抽出されたテストログ情報を記録したファイルを含む。また更に、外部記憶装置は、後述する確率登録部1041により登録された確率を記憶する。
画像形成制御部1060は、プリント制御部1040及びアクチュエータ制御部1080に接続している。画像形成制御部1060は、アクチュエータ制御部1080を介して画像形成部を制御する。
具体的には、画像形成制御部1060は、電子写真プロセス及び用紙搬送に関する制御を行う。電子写真プロセスに関する制御とは、画像形成に係わるプロセスであって、例えば、帯電、露光、現像、転写、クリーニング、及び定着プロセスを行う部材の駆動タイミングの制御、並びに画像形成に係わるプロセスで使用される各種センサが取得した情報に基づいたフィードバック制御を言う。
用紙搬送に関する制御とは、画像読取部1020の原稿、及び画像形成部の記録(印刷)用紙を搬送する部品の動作に関する制御を言い、具体的には、例えば、モータ、ソレノイド、及びクラッチ等の各アクチュエータに関するタイミング制御、及び用紙詰まりの検出制御を言う。
ここで、図示は省略するが、画像形成部を構成する用紙搬送部は、複数のタイミングセンサを有する。タイミングセンサは、用紙搬送のタイミングに関する情報を収集する。画像形成制御部1060は、タイミングセンサによって収集したタイミング情報に基づいて用紙詰まりを検出して用紙搬送に関する制御を実行する。
U/I制御部1070については後に説明する。
アクチュエータ制御部1080は、画像形成制御部1060及び画像形成部を構成するアクチュエータに接続している。アクチュエータ制御部1080は、画像形成制御部1060により出力される各アクチュエータを制御する制御信号を、各アクチュエータ固有の制御信号に変換する。その後、アクチュエータ制御部1080は、変換した制御信号を用いて各アクチュエータを制御する。
U/I制御部1070は、プリント制御部1040、入力部1090、及び表示部1100に接続している。U/I制御部1070は、表示部1100の表示を制御し、入力部1090により入力された信号に基づいてプリント制御部1040へ各種命令を出力する。
入力部1090は、例えば、タッチパネル、キーボード、又はマウスで構成され、U/I制御部1070に接続している。入力部1090は、ユーザに操作され、生じた不具合を識別する情報を入力する。尚、画像形成装置1000が認識した不具合を識別する情報(つまり、エラーコード)を生成した場合には、ユーザは不具合を識別する情報を入力する必要は無い。
また、入力部1090は、複写機能、プリント機能、及びFAX機能等の提供機能を選択し、選択した機能の提供を指示する信号を入力する。
更に、入力部1090は、選択した提供機能に付随して提供される機能を選択し、選択した機能の提供を指示する信号を入力する。例えば、複写機能の提供に付随して提供される機能としては、多数枚、帳合、両面、冊子両面、拡大連写機能がある。
また、入力部1090は、ユーザに操作されて、不具合を引き起こした故障の原因がハードウェアに生じた原因であるかソフトウェアに生じた原因であるかを診断する初期診断を行うための操作のみを受け付ける状態(初期診断モード)に移行する命令を入力する。
更に、入力部1090は、不具合を引き起こした故障の原因が、画像形成装置1000を構成する部品又はプログラムに発生しているか否かを診断する故障診断を行うための操作のみを受け付ける状態(故障診断モード)に移行する命令を入力する。
表示部1100は、例えば、液晶ディスプレイ又はCRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイで構成され、U/I制御部1070に接続している。表示部1100は、U/I制御部1070に制御されて、各種の情報を表示する。
特に、表示部1100は、故障により引き起こされ得る不具合であって、ユーザが認識可能な不具合(以下、単に故障状態と言う)を一覧表示する。尚、入力部1090は、表示部1100が表示する故障状態を入力する。
更に、表示部1100は、U/I制御部1070により制御されて初期診断結果を表示する。つまり、表示部1100は、故障の原因がハードウェア又はソフトウェアのいずれに生じた原因である確率が高いか又は低いかを表示する。また、表示部1100は、初期診断結果として、故障の原因がハードウェアに生じた原因である確率、又はソフトウェアに生じた原因である確率、若しくはその確率の双方を表示する構成を採用できる。
次に、表示部1100は、ユーザ又は画像形成装置1000を管理及び維持するサービススタッフ又はメンテナンススタッフ等の管理者が取るべき措置を表示する。尚、管理者が取るべき措置は、初期診断の結果、故障の原因がハードウェアに生じている場合とソフトウェアに生じている場合とで、本実施例においては異なるとして以下に説明するが、同一であるとする構成も採用できる。
また、表示部1100は、初期診断の後に実行される故障診断の結果を表示する。つまり、表示部1100は、故障の原因が生じている確率が高い順にソートして、画像形成装置1000を構成する部品又はソフトウェア並びに故障の原因が生じている確率を一覧表示する。
通信部1110は、例えば、ネットワークアダプタ等で構成され、ネットワーク100及びプリント制御部1040に接続している。通信部1110は、プリント制御部1040から不具合を識別する情報と、故障原因の種類を表す情報とを取得し、取得した情報を情報管理装置2000へ送信する。
また、通信部1110は、情報管理装置2000が送信した確率を受信し、受信した確率をプリント制御部1040に出力する。更に、通信部1110は、プリント制御部1040に制御されて、電子原稿をG3又はG4等のプロトコルに従って送受信する
プリント制御部1040は、FAX制御部1010、画像読取部1020、画像処理部1030、記憶部1050、画像形成制御部1060、及びU/I制御部1070に接続している。
プリント制御部1040は、記憶部1050ないし105mに記憶されたファームウェアを実行することで、FAX制御部1010、画像読取部1020、及び画像形成制御部1060を制御して、画像形成装置1000の有する機能を提供する。
また、プリント制御部1040は、画像形成装置1000の初期診断及び故障診断を実行する。ここで、図5を参照してプリント制御部1040の構成を説明する。図5は、プリント制御部1040の一実施形態を表す機能ブロック図である。
プリント制御部1040は、確率登録部1041、診断情報収集部1042、初期診断部1043、故障診断部1044、及び過去事例送信制御部1045で構成されている。
確率登録部1041は、記憶部1050及び通信部1110に接続している。確率登録部1041は、通信部1110が受信した情報管理装置2000が管理する確率を通信部1110から取得し、取得した確率を新規に又は更新して記憶部1050に登録する。
ここで、確率登録部1041が通信部1110から取得する確率は、過去に不具合を引き起こした故障の原因がハードウェアに生じた原因であった場合に収集された診断情報に基づいて算出された確率であって、不具合が引き起こされた場合に故障の原因がハードウェアに生じている確率、及び故障の原因がソフトウェアに生じている確率、並びに不具合が引き起こされ、かつ不具合を引き起こした故障の原因がハードウェア又はソフトウェアに生じた原因である場合に診断情報が所定の状態を表す情報となる確率である。
つまり、確率登録部1041が通信部1110から取得する確率は、情報管理装置2000の記憶部2040に確率算出部2030が登録した確率である。
診断情報収集部1042は、初期診断部1043、過去事例送信制御部1045及びU/I制御部1070に接続している。診断情報収集部1042は、発生した不具合を画像形成装置1000が認識できない場合に、入力部1090をユーザが操作して入力した不具合を識別する情報を、U/I制御部1070から取得する。
ここで、画像形成装置1000が認識できない不具合の具体例としては、画像形成装置1000及び故障診断システムの誤動作、画像不良、及びジョブ処理不良が挙げられる。
また、これらの認識できない不具合は、不具合を引き起こした故障の原因がハードウェアに生じた原因であるかソフトウェアに生じた原因であるかを判断することが困難な不具合を含む。
具体例としては、画像形成装置1000が印刷した印刷用紙が白紙となる不具合は、プリント制御部1040の基板又は搭載メモリ等のハードウェアに生じた故障の原因により引き起こされている不具合と、レンダリング処理を行うアプリケーション等のソフトウェアに生じた故障の原因により引き起こされている不具合とが存在する。よって、故障の原因がハードウェアに生じた原因であるか否かを診断する初期診断を行う必要が生じる。
また診断情報収集部1042は、図示を省略するが、プリント制御部1040の制御ソフトウェアが制御するFAX制御部1010、画像形成制御部1060、画像読取部1020、画像処理部1030、記憶部1050〜105m、及び通信部1110の各部から制御ソフトウェアが認識した不具合に関する情報を取得する。
更に診断情報収集部1042は、不具合が発生した際に、記憶部1050ないし105mに格納された診断情報を収集する。この診断情報は、画像形成装置1000の動作履歴、及び画像形成装置1000の内部の状態情報を記述するログ情報ファイルを解析して得られる。特に、ログ情報ファイルは、起動時に記録されたブートログ情報、及び機能の提供時に記録された動作ログ情報、故障発生時の機能診断テストから抽出されたテストログ情報を記録したファイルを含む。
その後、診断情報収集部1042は、収集した不具合を識別する情報及び診断情報を初期診断部1043及び過去事例送信制御部1045へ出力する。
初期診断部1043は、診断情報収集部1042、記憶部1050、及びU/I制御部1070に接続している。初期診断部1043は、診断情報収集部1042から不具合を識別する情報及び診断情報を取得する。また、初期診断部1043は、記憶部1050が記憶する確率を参照する。
次に、初期診断部1043は、取得した不具合を識別する情報、及び診断情報、並びに参照した確率に基づいて、診断対象とする前記故障の原因がハードウェアに生じた原因である確率(以下単に、ハードウェアエラー確率と言う)及びソフトウェア(以下単に、ソフトウェアエラー確率と言う)に生じた原因である確率を算出する。
ここで、初期診断部1043は、ナイーブ・ベイズ分類器を有し、ナイーブ・ベイズ分類器を用いてハードウェアエラー確率及びソフトウェアエラー確率を算出する。
ここで、数式(1)及び(2)参照して、ナイーブ・ベイズ分類器がハードウェアエラー確率及びソフトウェアエラー確率を算出するために用いる計算式について説明する。数式(1)及び(2)は、ナイーブ・ベイズ分類器がハードウェアエラー確率及びソフトウェアエラー確率を算出するために用いる計算式の一例を説明するための数式である。
Figure 2008052376
Figure 2008052376
初期診断部1043は、上記の数式(1)及び(2)によりナイーブ・ベイズ分類器に基づいてハードウェアエラー確率及びソフトウェアエラー確率を算出する。
ここで、不具合を識別する情報が「004−117」である場合に、初期診断部1043が実行するハードウェアエラー確率を算出する処理を具体例を挙げて説明する。
先ず、初期診断部1043は、不具合を識別する情報が「004−117」である場合のハードウェアエラー発生確率「0.7」を、上記表2から取得する。
次に、初期診断部1043は、診断情報収集部1042が収集した診断情報に含まれるアプリケーションの名称を検査して、検査したアプリケーションの名称が「ART」であることを認識する。
次に、初期診断部1043は、不具合を識別する情報が「004−117」であり、かつその不具合を引き起こした故障原因がハードウェアに生じている場合に診断情報に含まれるアプリケーションの名称が「ART」となる確率(つまり、ハードウェアエラー発生時状態確率)「0.2」を表2から取得する。
また、初期診断部1043は、診断情報に含まれるファイルサイズを検査して、検査したファイルサイズが所定の分類「2」に属することを認識する。次に、初期診断部1043は、不具合を識別する情報が「004−117」であり、かつその不具合を引き起こした故障原因がハードウェアに生じている場合に診断情報に含まれるファイルサイズが分類「2」に属する確率「0.2」を取得する。
初期診断部1043は、同様にその他の診断情報に基づいてその他のハードウェアエラー発生時状態確率を取得する。その後、初期診断部1043は、上記数式(1)にそれぞれの確率を代入してハードウェアエラー確率「0.000125」を算出する。尚、以下の数式(3)に初期診断部1043が取得した確率を上記数式(1)代入した結果を表す。
Figure 2008052376
ここで、不具合を識別する情報が「004−117」である場合に、初期診断部1043が実行するソフトウェアエラー確率を算出する処理を具体例を挙げて説明する。
先ず、初期診断部1043は、不具合を識別する情報が「004−117」である場合のソフトウェアエラー発生確率「0.3」を、上記表2から取得する。
次に、初期診断部1043は、診断情報収集部1042が収集した診断情報に含まれるアプリケーションの名称を検査して、検査したアプリケーションの名称が「ART」であることを認識する。
次に、初期診断部1043は、不具合を識別する情報が「004−117」であり、かつその不具合を引き起こした故障原因がソフトウェアに生じている場合に診断情報に含まれるアプリケーションの名称が「ART」となる確率(つまり、ソフトウェアエラー発生時状態確率)「0.2」を表2から取得する。
また、初期診断部1043は、診断情報に含まれるファイルサイズを検査して、検査したファイルサイズが所定の分類「2」に属することを認識する。次に、初期診断部1043は、不具合を識別する情報が「004−117」であり、かつその不具合を引き起こした故障原因がソフトウェアに生じている場合に診断情報に含まれるファイルサイズが分類「2」に属する確率「0.2」を取得する。
初期診断部1043は、同様にその他の診断情報に基づいてその他のソフトウェアエラー発生時状態確率を取得する。その後、初期診断部1043は、上記数式(2)にそれぞれの確率を代入してソフトウェアエラー確率「0.000155」を算出する。尚、以下の数式(4)に初期診断部1043が取得した確率を上記数式(2)代入した結果を表す。
Figure 2008052376
次に、算出したハードウェアエラー確率がソフトウェアエラー確率よりも高い場合には、初期診断部1043は、ハードウェアに故障の原因が生じていると考えられる場合に採るべき措置に関する情報(以下単に、ハードウェアエラーに対する措置情報と言う)を表示部1100に表示させる。
ここで、ハードウェアエラーに対する措置情報は、例えば、故障診断に用いる診断情報を収集し、収集した診断情報に基づいて故障診断を行う措置に関する情報を含む。尚、故障診断は、画像形成装置1000を構成する部品に故障の原因が発生しているか否かを診断することを言う。また、故障診断に用いる診断情報は、画像形成装置1000のハードウェアを構成し、かつ故障の原因が発生し得る部品を診断するために用いる情報であって、部品の状態に関する情報を言う。
また逆に、ソフトウェアエラー確率がハードウェアエラー確率よりも高い場合には、初期診断部1043は、ソフトウェアに故障の原因が生じていると考えられる場合に採るべき措置に関する情報(以下単に、ソフトウェアエラーに対する措置情報と言う)を表示部1100に表示させる。
ここで、ソフトウェアエラーに対する措置情報は、例えば、ソフトウェアの再インストールを行う措置、又はソフトウェアに生じた故障の原因により引き起こされる不具合を再現するためのジョブに関する詳細な情報及び詳細なシステム動作情報を収集及び保存した後に画像形成装置1000の再起動を行う措置に関する情報を含む。
上記具体例においては、ソフトウェアエラー確率「0.000155」の方がハードウェアエラー確率「0.000125」よりも大きいため、初期診断部1043は、ソフトウェアエラーに対する措置情報を、U/I制御部1070を介して表示部1100に表示させる。その後、初期診断部1043は、初期診断結果及び診断情報を故障診断部1044へ出力する。
ここで、表示部1100が表示する措置情報は、故障の原因がハードウェアに発生した原因であるかソフトウェアであるかにより定まるとして説明したがこれに限定される訳ではなく、例えば、故障の原因がハードウェアに発生した原因であるかソフトウェアであるか及び故障の原因が引き起こした不具合の双方によって定まる措置情報を表示する構成を採用できる。
また、表示部1100は、ハードウェアエラーに対する措置情報及びソフトウェアエラーに対する措置情報と同時に、故障の原因がソフトウェアに生じた原因である確率がハードウェアに生じた原因である確率よりも高い、又は低い旨を表示する構成を採用できる。
例えば、表示部1100は、故障の原因がハードウェアに発生した原因であると診断した場合であって、不具合を識別する情報が「004−117」の場合にはプリント制御部1040の基板交換を指示する措置情報を、又は不具合を識別する情報が「004−118」の場合には画像処理部1030の基板交換及びプリント制御部1040のインタフェースハーネスの確認を指示する措置情報を表示する。
故障診断部1044は、初期診断部1043、故障診断部1044、及びU/I制御部1070に接続している。故障診断部1044は、例えば、ROM(Read-Only Memory)等の情報を記憶する部を有し、画像形成装置1000の故障を引き起こす原因と、故障の原因が生じ得る部品又はプログラムの状態と、原因により引き起こされる不具合とを因果関係により関連付けてモデル化した故障診断モデルを有する。
故障診断モデルは、ハードウェアに生じた故障の原因と、故障の原因により引き起こされる不具合とを因果関係により関連付けてモデル化したモデル(以下単に、ハードウェア故障診断モデルと言う)と、ソフトウェアに生じた故障の原因と不具合とを関連付けてモデル化したモデル(以下単に、ソフトウェア故障診断モデルと言う)との2種類に分類される。
尚、故障診断モデルは、例えば、ベイジアンネットワークで構成され、初期確率テーブルを有する。初期確率テーブルは、例えば、故障診断モデルがモデル化した故障原因が発生し得る部品又はプログラムのとり得る状態と、市場における故障発生頻度に基づいて予め定められた確率とを関連付けて記憶するレコードを有する。
故障診断部1044は、初期診断部1043から初期診断結果を取得する。また、故障診断部1044は、ユーザが入力部1090を操作して入力した命令であって、故障診断の実行を命ずる命令をU/I制御部1070から取得する。
その後、故障診断部1044は、取得した命令に従って故障診断を実行する。具体的には、初期診断部1043から取得した診断結果が故障の原因がハードウェアに生じた原因であるとするものである場合には、故障診断部1044は、ハードウェア故障診断モデルへ、診断情報収集部1042が収集した情報であって初期診断部1043から取得した診断情報の一部又は全部を入力する。
また逆に、初期診断部1043から取得した診断結果が故障の原因がソフトウェアに生じた原因であるとするものである場合には、故障診断部1044は、ソフトウェア故障診断モデルへ、診断情報の一部又は全部を入力する。
尚、故障診断モデルに入力された診断情報を証拠情報と呼ぶ。また、証拠情報として故障診断モデルに入力される診断情報は、初期診断部1043の診断結果、不具合を識別する情報、又は診断情報に含まれるオプション情報によってそれぞれ異なる情報とする構成を採用できる。
次に、故障診断部1044は、診断情報を入力された初期確率テーブルを有する故障診断モデルを解析して、画像形成装置1000を構成する部品又はプログラムの故障確率を算出する。
その後、故障診断部1044は、画像形成装置1000を構成する部品又はプログラムの名称又は識別情報と、算出した部品又はプログラムの故障確率とを関連付けて故障確率の高い順に一覧表示するよう表示部1100を制御する。
ここで、図6を参照して、故障診断部1044が解析する故障診断モデルについて説明する。図6は、ハードウェア故障診断モデルの一例を説明するための図である。
図6は、画像読取部1020に関連する不具合が発生し、かつ初期診断部1043が不具合を引き起こす故障の原因はハードウェアに生じた原因であると初期診断した場合に、故障診断部1044が故障診断をする際に解析する故障診断モデルの一例を表す。
図6に示した故障診断モデルは、プリント制御基板(PWBA:Printed Wiring Board Assembly)状態ノードNC100、拡張RAMモジュール状態ノードNC110、拡張RAMモジュールコネクタ部状態ノードNC111、ハードディスク(HD)モジュールコネクタ部状態ノードNC140、画像形成制御基板状態ノードNC200、画像形成制御基板コネクタ部状態ノードNC201、画像処理基板状態ノードNC300、画像処理基板コネクタ部状態ノードNC301、画像読取基板状態ノード400、画像読取コネクタ部状態ノード401、及び図示は省略するが証拠情報ノードNDで構成される。
プリント制御基板状態ノードNC100、拡張RAMモジュール状態ノードNC110、拡張RAMモジュールコネクタ部状態ノードNC111、ハードディスク(HD)モジュールコネクタ部状態ノードNC140、画像形成制御基板状態ノードNC200、画像形成制御基板コネクタ部状態ノードNC201、画像処理基板状態ノードNC300、画像処理基板コネクタ部状態ノードNC301、画像読取基板状態ノード400、及び画像読取コネクタ部状態ノード401は、コンポネント状態ノードNCと呼ばれる。
コンポネント状態ノードNCは、画像形成装置1000を構成する部品又はプログラム(以下単に、コンポネントとも言う)の正常異常の状態を表す確率変数とする。つまり、プリント制御PWBA状態ノードNC100は、プリント制御PWBAの正常異常の状態を表す確率変数とする。本実施例においては、故障診断部1044が、このノードに対応した状態確率を計算して、故障原因の発生確率を算出する。
ここで、故障診断モデルを構成するベイジアンネットワークは、確率変数ノード間の定性的な依存関係である因果関係をグラフ構造によって表すため、故障診断モデルを構成するノードは、「原因」→「結果」のと言う因果関係を表すように結線される。尚、ベイジアンネットワークは、変数間の定量的な因果関係をその変数の間に定義される条件付き確率によって表す。
例えば、プリント制御PWBA状態ノードNC100と拡張RAMモジュールコネクタ部状態ノードNC111との関係は、拡張RAMモジュールコネクタ部の状態変数の具体値「正常」又は「異常」を「原因」として、プリント制御PWBA状態ノードNC100の確率変数が具体値「異常」又は「正常」を取ることを「結果」とする定性的な因果関係を表す。
ここで、図7を参照して、コンポネント状態ノードNCと証拠情報ノードNDとの関係について説明する。図7は、コンポネント状態ノードNCと証拠情報ノードNDとの関係を説明するための図である。
図7は、図6に示した故障診断モデルの一部であって、拡張RAMモジュール状態ノードNC110と拡張RAMモジュールコネクタ部状態ノードNC111とを含む部分を拡大した図である。
図7に示す部分モデルは、図6で図示を省略した証拠情報ノードND110及び111を有している。証拠情報ノードND111は、拡張RAMモジュール状態ノードNC110及び拡張RAMモジュールコネクタ部状態ノードNC111に関連付けられる状態変数である。また、証拠情報ノードND112は、拡張RAMモジュールコネクタ部状態ノードNC111に関連付けられる状態変数である。
ここで、証拠情報ノードND111と、拡張RAMモジュール状態ノードNC110及び拡張RAMモジュールコネクタ部状態ノードNC111との関係は、拡張RAMモジュールコネクタ部状態ノードNC111の状態変数の具体値が「正常」又は「異常」であることを「原因」として、証拠情報ノードND111の状態変数の具体値が「結果」として定まると言う因果関係を表す。
同様に、証拠情報ノードND111及び112の状態変数の具体値を「原因」として拡張RAMモジュール状態ノードNC110の状態変数の具体値が「結果」として定まると言う因果関係を表す。
ここで、図8及び9を参照して、プリント制御部1040が故障を診断するために実行する診断処理について説明する。図8は、プリント制御部1040が実行する診断処理の一例を表すフローチャートの一部であり、図9は、診断処理の一例を表すフローチャートの他部である。
先ず、プリント制御部1040は、入力部1090が入力した故障診断モードに移行する命令を取得し、故障診断モードに移行する(ステップST101)。
次に、プリント制御部1040は、プリント制御部1040を構成する診断情報収集部1042がエラーコードを取得したかを判断する(ステップST102)。プリント制御部1040は、診断情報収集部1042がエラーコードを取得したと判断する場合にはステップST105の処理を、そうでない場合にはステップST103の処理を実行する。
ステップST102において、プリント制御部1040は、診断情報収集部1042がエラーコードを取得しなかったと判断した場合には、不具合(故障状態)を識別する情報を選択入力するための画面を表示するよう表示部1100を制御する(ステップST103)。
次に、プリント制御部1040は、入力部1090が入力した不具合を識別する情報を取得する(ステップST104)。
ステップST102において、プリント制御部1040は、エラーコードを取得したと判断した場合、又はステップST104を実行した後には、ジョブに関する情報を取得する(ステップST105)。
次に、プリント制御部1040は、環境情報を取得する(ステップST106)。その後、プリント制御部1040は、システム動作情報を取得する(ステップST107)。
次に、プリント制御部1040は、エラー発生確率及びエラー発生時状態確率を取得する(ステップST108)。
その後、プリント制御部1040は、ハードウェアエラー確率を計算する(ステップST109)。また、プリント制御部1040は、ソフトウェアエラー確率を計算する(ステップST110)。
プリント制御部1040は、ハードウェアエラー確率がソフトウェアエラー確率より大きいか否かを判断する(ステップST111)。プリント制御部1040は、ハードウェアエラー確率がソフトウェアエラー確率より大きいと判断した場合にはステップST112の処理を、そうでない場合にはステップST114の処理を実行する。
ステップST111において、プリント制御部1040は、ハードウェアエラー確率がソフトウェアエラー確率より大きいと判断した場合には、ハードウェアエラーに対する措置情報を表示するよう表示部1100を制御する(ステップST112)。次に、プリント制御部1040は、ハードウェア故障診断モデルを解析する(ステップST113)。
ステップST111において、プリント制御部1040は、ハードウェアエラー確率がソフトウェアエラー確率以下であると判断した場合には、ソフトウェアエラーに対する措置情報を表示するよう表示部1100を制御する(ステップST114)。次に、プリント制御部1040は、ソフトウェア故障診断モデルを解析する(ステップST115)。
ステップST113又はステップST115を実行した後に、プリント制御部1040は、故障診断結果を表示するよう表示部1100を制御する(ステップST116)。
ここで、図5に戻りプリント制御部1040の構成について引き続き説明する。
過去事例送信制御部1045は、診断情報収集部1042、U/I制御部1070、及び通信部1110に接続している。過去事例送信制御部1045は、診断情報収集部1042から不具合を識別する情報及び診断情報を取得する。また、過去事例送信制御部1045は、例えば、サービス・エンジニア等の画像形成装置1000の管理者が突き止めた故障の原因が、ハードウェア又はソフトウェアのいずれに生じたものであるかを表す情報(つまり、故障原因の種類を表す情報)を、入力部1090からU/I制御部1070を通じて取得する。
次に、過去事例送信制御部1045は、取得した不具合を識別する情報、診断情報、及び故障原因の種類を表す情報を情報管理装置2000へ送信する。
本実施例においては、診断情報収集部1042が診断情報収集手段に相当し、初期診断部1043が初期診断手段に相当し、確率登録部1041が確率登録手段に相当し、故障診断部1044が故障診断手段に相当し、入力部1090が入力手段に相当し、通信部1110が画像形成装置の有する通信手段に相当し、確率算出部2030が確率算出手段に相当し、情報管理装置2000の有する通信部2110が情報管理装置が有する通信手段に相当する。
以下、本発明の第2の実施形態について図面を参酌しながら説明する。
第2の実施例においては、画像形成装置は初期診断部を有さない点で実施例1と異なる。
図10は、第2の実施例における本発明の故障診断システムの一実施形態を示す構成図である。
故障診断システム20は、ネットワーク100、1又は複数の画像形成装置3000から300n、及び故障診断装置4000で構成されている。
ネットワーク100の構成、接続、及び機能は、実施例1で説明したネットワーク100と同様であるため、説明を省略する。
画像形成装置3000から300nの構成、接続、及び機能は、実施例1で説明した画像形成装置1000から100nと同様であるため、実施例1と異なる点について説明する。画像形成装置3000を構成する記憶部は、エラー発生確率及びエラー発生時状態確率の双方とも記憶しない点で実施例1と異なる。
画像形成装置3000を構成するプリント制御部3040の構成、接続、及び機能は、実施例1で説明したプリント制御部1040の構成、接続、及び機能と異なる点が存在するため、図11を参照して説明する。図11は、実施例2における画像形成装置3000を構成するプリント制御部3040の機能ブロック図である。
プリント制御部3040は、診断情報収集部3042及び過去事例送信制御部3045を有し、初期診断部1043、故障診断部1044、及び確率登録部1041に相当する部を有しない点で実施例1と異なる。
診断情報収集部3042は、U/I制御部3070及び過去事例送信制御部3045に接続し、初期診断部1043に相当する部に接続しない点で実施例1と異なる。診断情報収集部3042は、更に通信部3110に接続し、収集した不具合を識別する情報及び診断情報を通信部3110に出力する。
尚、通信部3110は、プリント制御部3040から不具合を識別する情報及び診断情報を取得し、取得した不具合を識別する情報、診断情報、及び画像形成装置3000を識別する情報を故障診断装置4000へ送信する。尚、故障診断装置4000は、受信した情報に基づいて初期診断及び故障診断を実行する。
その後、通信部3110は、故障診断装置4000から初期診断結果、ソフトウェアエラー又はハードウェアエラーに対する措置情報、又は故障診断結果等の表示部へ表示する情報を受信し、受信した情報をプリント制御部へ出力する。尚、プリント制御部は、通信部3110から取得した情報を表示するよう表示部を制御する。
ここで、図12を参照して、実施例2における故障診断装置4000について説明する。図12は、故障診断装置4000の実施形態を説明するための機能ブロック図である。
故障診断装置4000は、診断情報登録部4020、確率算出部4030、制御部4040、記憶部4050、及び通信部4110で構成されている。
診断情報登録部4020、確率算出部4030、及び制御部4040の有する各機能は、故障診断装置4000が実行するソフトウェア制御により実現される。尚、故障診断装置4000が実行するソフトウェア制御は、実施例1で説明した情報管理装置2000が実行するソフトウェア制御と同様のハードウェア構成により実行されるため説明を省略する。
診断情報登録部4020、確率算出部4030、及び記憶部4050は、実施例1で説明した診断情報登録部2020、確率算出部2030、及び記憶部2040と同様であるため説明を省略する。
制御部4040は、記憶部4050及び通信部4110に接続している。
ここで、図13を参照して制御部4040の構成について説明する。図13は、制御部4040の実施形態を表す機能ブロック図である。
制御部4040は、初期診断部4043及び故障診断部4044で構成されている。初期診断部4043は、実施例1で説明した初期診断部1043の構成、接続、及び機能とほぼ同様である。しかし、初期診断部4043は、診断情報収集部1042及びU/I制御部1070に相当する部に接続せず、通信部4110に接続する点で実施例1の初期診断部1043と異なる。
初期診断部4043は、通信部4110が受信した不具合を識別する情報、診断情報、及び画像形成装置3000から300nを識別する情報を取得する。次に、初期診断部4043は、取得した不具合を識別する情報と診断情報とに基づいて初期診断を行い、初期診断結果を通信部4110に出力する。
故障診断部4044は、実施例1で説明した故障診断部1044の構成、接続、及び機能とほぼ同様である。しかし、故障診断部4044は、U/I制御部1070に相当する部に接続せず、通信部4110に接続する点で実施例1の故障診断部1044と異なる。
故障診断部4044は、ソフトウェアエラー又はハードウェアエラーに対する措置情報、故障診断結、並びに画像形成装置3000から300nを識別する情報等をU/I制御部1070に相当する部ではなく通信部4110に出力する。
通信部4110は、例えば、ネットワークカードで構成されており、診断情報登録部4020及び制御部4040に接続している。通信部4110は、画像形成装置3000から300nのいずれか1つ以上から不具合を識別する情報、診断情報、及び画像形成装置を識別する情報を取得し、取得した不具合を識別する情報及び診断情報を制御部4040へ出力する。
また、通信部4110は、初期診断結果、ソフトウェアエラー又はハードウェアエラーに対する措置情報、又は故障診断結果等の表示部へ表示する情報を制御部4040から取得し、先に取得した画像形成装置を識別する情報で識別される画像形成装置3000から300nへ取得した初期診断結果等を送信する。
更に、通信部4110は、画像形成装置3000から300nが送信した不具合を識別する情報、診断情報、及び故障原因の種類を表す情報とを受信し、受信した不具合を識別する情報等を診断情報登録部4020へ出力する。
本実施例においては、診断情報収集部3042が診断情報収集手段に相当し、初期診断部4043が初期診断手段に相当し、通信部3110が画像形成装置の有する通信手段に相当し、通信部4110が故障診断装置が有する通信手段に相当する。
画像形成装置1000から100n及び3000から300nは、機能的には、演算部がROM、RAM、外部記憶装置の少なくともひとつに格納されたプログラムを実行することにより実現できる。また、このプログラムは、磁気ディスクや光ディスク、半導体メモリ、その他の記録媒体に格納して配布したり、ネットワークを介して配信したりすることにより提供できる。
以上本発明の好ましい実施例について詳述したが、本発明は係る特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形、変更が可能である。
上記実施形態では、外部記憶装置はハードディスク(Hard Disk)で構成されるとして説明したが、これに限定されるわけではなく、例えば、フレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)、DVD−ROM(Digital Versatile Disk Read Only Memory)、DVD−RAM(Digital Versatile Disk Random Access Memory)、MO(magneto-optic)、及び、フラッシュメモリ(flash memory)で構成される実施形式を採用できる。
上記実施形態では、故障の原因はハードウェア又はソフトウェアのどちらか片方に生じるものとして説明したが、これに限定されるわけではなく、故障の原因はハードウェア及びソフトウェアの双方に生じる構成を採用できる。
故障診断システムの実施形態を表す機能ブロック図である。 情報管理装置の実施形態を表す機能ブロック図である。 ソフトウェア制御を実現するための情報管理装置のハードウェア構成図である。 画像形成装置の実施形態を表す機能ブロック図である。 プリント制御部の一実施形態を表す機能ブロック図である。 ハードウェア故障診断モデルの一例を説明するための図である。 コンポネント状態ノードと証拠情報ノードとの関係を説明するための図である。 プリント制御部が実行する診断処理の一例を表すフローチャートの一部である。 プリント制御部が実行する診断処理の一例を表すフローチャートの他部である。 実施例2における本発明の故障診断システムを表す機能ブロック図である。 プリント制御部を表す機能ブロック図である。 故障診断装置の実施形態を表す機能ブロック図である。 制御部の実施形態を表す機能ブロック図である。
符号の説明
10…故障診断システム
20…故障診断システム
100…ネットワーク
1000〜n…画像形成装置
1010…FAX制御部
1020…画像読取部
1030…画像処理部
1040…プリント制御部
1041…確率登録部(確率登録手段)
1042…初期診断情報収集部(初期診断情報収集手段)
1043…初期診断部(初期診断手段)
1044…故障診断部(故障診断手段)
1045…過去事例送信制御部
1050〜m…記憶部
1060…画像形成制御部
1070…U/I制御部
1080〜n…アクチュエータ制御部
1090…入力部(入力手段)
1100…表示部
1110…通信部(通信手段)
2000…情報管理装置
2001…演算部
2002…ROM
2003…外部記憶装置
2004…外部記憶部
2005…バス
2020…診断情報登録部
2030…確率算出部(確率算出手段)
2040…記憶部
2110…通信部(通信手段)
2120…確率送信制御部
3000〜n…画像形成装置
3040…プリント制御部
3042…初期診断情報収集部(初期診断情報収集手段)
3045…過去事例送信制御部
3070…U/I制御部
3110…通信部(通信手段)
4000…故障診断装置
4020…診断情報登録部
4030…確率算出部(確率算出手段)
4040…制御部
4043…初期診断部(初期診断手段)
4044…故障診断部(故障診断手段)
4050…記憶部
4110…通信部(通信手段)
NC100,110,111,140,200,201,300,301,400,401…コンポネント状態ノード
ND111,112…証拠情報ノード

Claims (9)

  1. 画像形成装置に生じる故障の原因により引き起こされる不具合を識別する情報と、前記故障の原因がハードウェアに生じた原因であるか否かを診断するために用いる情報であって、前記画像形成装置の状態に関する情報である診断情報とを収集する診断情報収集手段と、
    過去に前記不具合を引き起こした故障の原因がハードウェアに生じた原因であった場合に収集された診断情報と、診断対象とする前記不具合が発生した際に前記診断情報収集手段が収集した診断情報とに基づいて、前記故障の原因がハードウェアに生じた原因であるか否かを診断する初期診断手段とを備える画像形成装置。
  2. 前記不具合を識別する情報を入力する入力手段を更に備え、
    前記診断情報収集手段は、前記入力手段が入力した不具合を識別する情報を収集することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 過去に前記不具合を引き起こした故障の原因がハードウェアに生じた原因であった場合に収集された診断情報に基づいて算出された確率であって、前記不具合が引き起こされた場合に前記故障の原因がハードウェアに生じている確率と、前記不具合が引き起こされ、かつ前記不具合を引き起こした故障の原因がハードウェアに生じた原因である場合に前記診断情報が所定の状態を表す情報となる確率とを新規に又は更新して記憶部に登録する確率登録手段を更に備え、
    前記診断情報収集手段は、前記確率登録手段が前記記憶部に登録した確率に基づいて、前記初期診断手段が診断対象とする故障の原因がハードウェアに生じた原因である確率を算出して診断することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  4. 前記故障の原因は、ハードウェア又はソフトウェアのどちらか片方に生じ、
    前記確率登録手段は、過去に前記不具合を引き起こした故障の原因がソフトウェアに生じた原因であった場合に収集された診断情報に基づいて算出された確率であって、前記不具合が引き起こされた場合に前記故障の原因がソフトウェアに生じる確率と、前記不具合が引き起こされ、かつ前記不具合を引き起こした故障の原因がソフトウェアに生じた原因である場合に前記診断情報が所定の状態を表す情報となる確率とを新規に又は更新して前記記憶部に登録し、
    前記初期診断手段は、前記確率登録手段が前記記憶部に登録した確率に基づいて、診断対象とする前記故障の原因がソフトウェアに生じた原因である確率を算出し、算出した前記故障の原因がソフトウェアに生じた原因である確率と前記故障の原因がハードウェアに生じた原因である確率とを比較して診断することを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 前記診断情報収集手段は、ナイーブベイズ分類器を用いて、前記初期診断手段が診断対象とする故障の原因がハードウェアに生じた原因である確率及びソフトウェアに生じた原因である確率を算出することを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 前記診断情報収集手段が収集した診断情報を、前記画像形成装置の故障を引き起こす原因と、故障の原因が生じ得る部品又はプログラムの状態と、前記原因により引き起こされる不具合とを因果関係により関連付けてモデル化した故障診断モデルへ入力し、かつ前記診断情報を入力された故障診断モデルを解析することで、前記部品又はプログラムに故障の原因が発生しているか否かを診断する故障診断手段とを更に備え、
    前記診断情報収集手段が収集する診断情報は、画像形成装置のハードウェア又はソフトウェアを構成し、かつ前記故障の原因が発生し得る部品又はプログラムを診断するために用いる情報であって、前記部品又はプログラムの状態に関する情報であり、
    前記故障診断手段は、前記初期診断手段が前記故障の原因がハードウェアに生じた原因であると診断するか又はソフトウェアに生じた原因であると診断するかに基づいて、ハードウェア又はソフトウェアに生じた故障の原因と、前記診断情報収集手段が収集した不具合とを因果関係により関連付けてモデル化した故障診断モデルを解析することを特徴とする請求項4又は5に記載の画像形成装置。
  7. 画像形成装置に生じる故障の原因により引き起こされる不具合を識別する情報と、前記故障の原因がハードウェアに生じた原因であるか否かを診断するために用いる情報であって、前記画像形成装置の状態に関する情報である診断情報とを収集する診断情報収集手段と、
    前記診断情報収集手段が収集した診断情報を送信する通信手段とを有する画像形成装置と、
    前記画像形成装置の有する通信手段が送信した診断情報を受信する通信手段と、
    前記通信手段が受信した診断情報と、過去に前記不具合を引き起こした故障の原因がハードウェアに生じた原因であった場合に収集された診断情報とに基づいて、前記故障の原因がハードウェアに生じた原因であるか否かを診断する初期診断手段とを有する故障診断装置とを備える故障診断システム。
  8. 画像形成装置に生じる故障の原因により引き起こされる不具合を識別する情報と、前記故障の原因がハードウェアに生じた原因であるか否かを診断するために用いる情報であって、前記画像形成装置の状態に関する情報である診断情報とを収集する診断情報収集手段と、
    過去に前記不具合を引き起こした故障の原因がハードウェアに生じた原因であった場合に収集された診断情報に基づいて算出された確率であって、前記不具合が引き起こされた場合に前記故障の原因がハードウェアに生じている確率と、前記不具合が引き起こされ、かつ前記不具合を引き起こした故障の原因がハードウェアに生じた原因である場合に前記診断情報が所定の状態を表す情報となる確率とを新規に又は更新して記憶部に登録する確率登録手段と、
    前記確率登録手段が前記記憶部に登録した確率に基づいて、診断対象とする前記故障の原因がハードウェアに生じた原因である確率を算出し、算出した確率に基づいて前記故障の原因がハードウェアに生じた原因であるか否かを診断する初期診断手段と、
    前記初期診断手段が診断対象とした故障の原因がハードウェアに生じた原因であると判明した後に、前記診断情報収集手段が収集した診断情報と前記不具合を識別する情報とを送信する通信手段とを有する画像形成装置と、
    前記画像形成装置の有する通信手段が送信した診断情報と前記不具合を識別する情報とを受信する通信手段と、
    前記通信手段が受信した診断情報に基づいて、前記通信手段が受信した不具合を識別する情報で識別される不具合が引き起こされた場合に前記故障の原因がハードウェアに生じている確率と、前記不具合が引き起こされ、かつ前記不具合を引き起こした故障の原因がハードウェアに生じた原因である場合に前記診断情報が所定の状態を表す情報となる確率とを新規に算出又は再算出する確率算出手段とを有する情報管理装置とを備え、
    前記情報管理装置の有する通信手段は、前記確率算出手段が算出した又は際算出した確率を前記画像形成装置へ送信し、
    前記画像形成装置の有する通信手段は、前記情報管理装置が送信した確率を受信し、
    前記確率登録手段は、前記通信手段が受信した確率を前記記憶部に新規に又は更新して登録することを特徴とする故障診断システム。
  9. コンピュータに、画像形成装置に生じる故障の原因により引き起こされる不具合を識別する情報と、前記故障の原因がハードウェアに生じた原因であるか否かを診断するために用いる情報であって、前記画像形成装置の状態に関する情報である診断情報とを収集する診断情報収集手段と、
    過去に前記不具合を引き起こした故障の原因がハードウェアに生じた原因であった場合に収集された診断情報と、診断対象とする前記不具合が発生した際に前記診断情報収集手段が収集した診断情報とに基づいて、前記故障の原因がハードウェアに生じた原因であるか否かを診断する初期診断手段として機能させることを特徴とする故障診断プログラム。
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